JPH0557545A - パネル材のコーナ部材取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 搬入されるパネル材の各隅部にコーナ部材を
取り付ける。 【構成】 一対の横移動レール１１、１１と、各横移動
レール１１に対し、ねじ軸２１を介して移動自在に搭載
する可動ユニット３０、３０…とを設け、各可動ユニッ
ト３０は、パネル材の各隅部に対応させ、コーナ部材を
取り付けるステープラを搭載する。可動ユニット３０、
３０…は、横移動レール１１、１１の間隔を調節し、各
ねじ軸２１上の間隔を調節することにより、パネル材の
横方向、縦方向の任意のサイズに適応させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、パネル材の製造ライ
ンに組み込み、パネル材の４隅部にコーナ部材を取り付
けるためのパネル材のコーナ部材取付装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】木製の枠材Ｐ1 の両面に合板等のパネル
板Ｐ2 、Ｐ2 を貼着してなるパネル材Ｐは、建物の間仕
切りやドア等の建築用部材として大量に生産され、消費
されている（図８）。

【０００３】このようなパネル材Ｐは、工場において組
立生産された上、現場に持ち込んで使用するものである
から、運送中の破損等を防止するために、各隅部に保護
用のコーナ部材Ｃを付設するのが普通である。コーナ部
材Ｃは、パネル材Ｐの補強を目的とするものではなく、
単に一時的な破損防止を目的とするものであるから、ナ
イロン等の柔軟性に富む合成樹脂材料から作り、ステー
プルＣ1などにより、簡単に取り外すことができるよう
に、仮止めしておけば十分である。

【０００４】かかるコーナ部材Ｃの取付け作業は、従
来、専ら、人手によって行なわれていた。すなわち、パ
ネル材Ｐは、そのロットごとに、縦横のサイズや厚み等
が変動するから、かかるパネル材Ｐに対し、コーナ部材
Ｃ、Ｃ…を正しく自動的に取り付けることができる自動
装置は、全く知られていなかった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、パネル材の製造ラインの途中に多くの組立要員
を配置しなければならないために、製造コストが高くな
るばかりでなく、作業内容が単純作業であるから、要員
の確保自体が容易でないという問題が避けられなかっ
た。

【０００６】そこで、この発明の目的は、一対の横移動
レールに対し、ねじ軸を介して各２台の可動ユニットを
搭載し、各可動ユニットにステープラを搭載することに
よって、パネル材の製造ラインに組み込み、パネル材の
縦横のサイズ等が変動しても極めて簡単に対応して、コ
ーナ部材を自動的に取り付けることができるパネル材の
コーナ部材取付装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、一対の横移動レールと、ねじ軸
を介し、各横移動レールに対し、各２台を移動自在に搭
載する可動ユニットとを備えてなり、可動ユニットは、
それぞれパネル材の各隅に対応し、パネル材にコーナ部
材を取り付けるステープラを搭載することをその要旨と
する。

【０００８】なお、可動ユニットの下方に、パネル材を
搬入するローラコンベヤと、ローラコンベヤ上のパネル
材を上方に突き上げる突上げ装置とを付設することがで
きる。

【０００９】

【作用】かかる構成によるときは、ステープラを搭載す
る可動ユニットは、ねじ軸を介し、横移動レールに対し
て各２台が移動自在に搭載されているから、横移動レー
ルを移動すれば、パネル材の横方向のサイズに対応させ
ることができ、ねじ軸を介して横移動レールに沿う２台
の間隔を調節すれば、縦方向のサイズに対応させること
ができ、したがって、任意のサイズのパネル材に対し、
簡単に対応させることが可能である。

【００１０】ローラコンベヤと突上げ装置とを付設すれ
ば、前者は、パネル材を所定位置に搬入し、次工程に円
滑に搬出することができ、後者は、パネル材を上方に突
き上げることにより、ステープラに対し、パネル材を正
しい高さ位置に駆動することができる。

【００１１】

【実施例】以下、図面を以って実施例を説明する。

【００１２】パネル材のコーナ部材取付装置は、一対の
横移動レール１１、１１と、ねじ軸２１、２１と、可動
ユニット３０、３０…とを備えてなる（図１）。ただ
し、可動ユニット３０、３０…は、ねじ軸２１、２１に
螺合するねじ部材２２、２２…に対し、それぞれ付設さ
れているものとする。

【００１３】横移動レール１１、１１は、角筒状の長尺
部材であり、その内部には、軸１２が回転自在に貫通さ
れている（図１、図２）。各横移動レール１１の両端部
には、軸１２に固定する鍔付きのローラ１２ａ、１２
ａ、ピニオン１２ｂ、１２ｂと、ブラケット１１ａ、１
１ａを介して軸着する鍔付きのローラ１１ｂ、１１ｂと
が配設され、横移動レール１１、１１は、それぞれロー
ラ１１ｂ、１１ｂ、１２ａ、１２ａを介し、共通の支持
レール１３、１３によって支承されている。なお、支持
レール１３、１３の各外側にはラック１４が並設され、
ラック１４には、各ピニオン１２ｂが噛合している。ま
た、支持レール１３、ラック１４は、共通の固定ブラケ
ット１３ａの上面に固定されている。

【００１４】軸１２の一端部にはベルトプーリ１２ｃが
固定され、軸１２は、ベルトプーリ１２ｃ、ベルト１２
ｄ、両軸の減速機１２ｅ、ベルト１２ｆを介し、モータ
１２ｇに連結されている。そこで、横移動レール１１、
１１は、それぞれ、モータ１２ｇを正逆に駆動し、軸１
２の両端のピニオン１２ｂ、１２ｂを正逆に回転するこ
とにより、支持レール１３、１３に沿って任意に横移動
することができる。

【００１５】ねじ軸２１、２１は、それぞれ、ブラケッ
ト２１ａ、２１ａ、軸受２１ｂ、２１ｂを介し、横移動
レール１１に沿って、横移動レール１１の下方に配設さ
れている。各ねじ軸２１は、両側に逆方向の長い雄ねじ
部を有し、それぞれの雄ねじ部には、ねじ部材２２が螺
合している。一方、各ねじ軸２１の中間部には、ギヤ２
１ｄ付きのギヤボックス２１ｃが固定されている。ま
た、ねじ軸２１、２１の中間部には、ねじ軸２１、２１
と直交してスプライン軸２３が配設され、スプライン軸
２３は、横移動レール１１、１１の下面に固定するスプ
ライン軸受２３ａ、２３ａと、スプライン軸受２３ａ、
２３ａに付属するギヤ２３ｂ、２３ｂとを摺動自在に貫
通している。ギヤ２３ｂ、２３ｂは、ギヤ２１ｄ、２１
ｄと噛合しており、また、スプライン軸２３の一端は、
ベルト２３ｃを介し、モータ２３ｄに連結されている。

【００１６】各ねじ部材２２には、可動ユニット３０の
上部フレーム３１が固定されている。ただし、上部フレ
ーム３１の上面にはスライダ３１ａが固定され（図２、
図３）、スライダ３１ａは、横移動レール１１の下面に
固定するドーブテール形のガイドレール１１ｃに摺動自
在に係合しているものとする。すなわち、可動ユニット
３０は、スライダ３１ａ、ガイドレール１１ｃを介して
横移動レール１１によって支持されており、ねじ軸２
１、ねじ部材２２には、可動ユニット３０の重量が負荷
されないようになっている。

【００１７】可動ユニット３０は、上部フレーム３１の
下方に下部フレーム３２を連結し、下部フレーム３２を
介し、垂直方向の位置決めピン３３と、水平方向に移動
可能なプッシャ３４と、ステープラ３５と、固定のガイ
ド部材３６とを搭載してなる（図２、図４）。

【００１８】位置決めピン３３は、下部フレーム３２の
上面に立設するシリンダ３３ａに連結されており、ブラ
ケット３２ａを介して下部フレーム３２に固定するガイ
ド筒３３ｂを摺動自在に貫通している。また、プッシャ
３４は、シリンダ３４ａに連結され、下部フレーム３２
に突設する別のブラケット３２ｂ上を水平に前後動する
ことができる。なお、プッシャ３４の上方には、図示し
ないストックマガジンを介し、多数のコーナ部材Ｃ、Ｃ
…が積層してストックされており、シリンダ３４ａを短
縮してプッシャ３４を十分に後退させると（図５の二点
鎖線）、１個のコーナ部材Ｃをプッシャ３４の前方に落
下させることができ、その後、プッシャ３４を前進させ
ることにより、コーナ部材Ｃを前方に押し出すことがで
きる（同図の実線）。

【００１９】ガイド部材３６は、ブラケット３２ｂの下
面に固定されており（図４）。また、ステープラ３５
は、プッシャ３４によって押し出されたコーナ部材Ｃに
対向するようにして配設されているものとする。

【００２０】可動ユニット３０、３０…は、ねじ軸２
１、２１に螺合するねじ部材２２、２２…に対応して、
各横移動レール１１に対して各２台ずつ、計４台が配設
されている（図１、図２）。そこで、可動ユニット３
０、３０…は、異なるねじ軸２１、２１に対応する各２
台は、互いに、位置決めピン３３、３３が内側となり、
ステープラ３５、３５が外側となるように、相対向して
配設されており、また、同一のねじ軸２１に対応する各
２台は、プッシャ３４、３４が互いに相対向するように
配設されているものとする。なお、ガイド部材３６、３
６…は、それぞれ、図２の矢印Ａによって示すパネル材
Ｐの搬入方向に向けて内側が斜めに裁断されているもの
とする（図４（Ａ））。また、パネル材Ｐが搬入される
側の位置決めピン３３、３３は、下端を先細に尖らせて
あるものとする（図２）。

【００２１】可動ユニット３０、３０…の下方には、パ
ネル材Ｐを搬入するローラコンベヤ４０が配設されてい
る。ローラコンベヤ４０は、固定フレーム４１の上面に
多数のコンベヤローラ４２、４２…を平行に軸着してな
り、その上面を搬送面として、パネル材Ｐを搬送するこ
とができる。

【００２２】ローラコンベヤ４０の下方には、突上げ装
置５０が配設されている。

【００２３】突上げ装置５０は、ベース５２の上面に枠
形の突上げ部材５１、５１…を立設し、ベース５２は、
シリンダ５３を駆動源として、上下動可能になっている
（図２、図６）。すなわち、シリンダ５３には、ラック
５３ａが連結され、ラック５３ａは、中間軸５４に固定
するピニオン５４ａに噛合している。また、中間軸５４
の両端には、別のピニオン５４ｂ、５４ｂが固定され、
ピニオン５４ｂ、５４ｂは、ベース５２の下面に垂設す
るラック５２ａ、５２ａに噛合している。また、突上げ
部材５１、５１…は、コンベヤローラ４２、４２…の間
に配設されているものとする。そこで、シリンダ５３を
伸長すると、突上げ部材５１、５１…は、コンベヤロー
ラ４２、４２…の間を突き抜けて上昇し（図７の二点鎖
線）、コンベヤローラ４２、４２…上のパネル材Ｐを、
各可動ユニット３０のステープラ３５の作動位置にまで
上昇させることができ、また、シリンダ５３を短縮すれ
ば、突上げ部材５１、５１…は、コンベヤローラ４２、
４２…の下方に退避させることができる（同図の実
線）。

【００２４】いま、モータ１２ｇ、１２ｇを駆動する
と、横移動レール１１、１１を支持レール１３、１３に
沿って横移動し、各横移動レール１１に搭載する可動ユ
ニット３０、３０は、他の横移動レール１１に搭載し、
相対向する可動ユニット３０、３０との間隔を自在に調
節することができる。そこで、相対向する可動ユニット
３０、３０は、それぞれのガイド部材３６、３６の間隔
がパネル材Ｐの横方向のサイズにほぼ一致するように設
定することができる（図７）。一方、モータ２３ｄを駆
動すると、スプライン軸２３を介し、ねじ軸２１、２１
を回転することができるから、各ねじ軸２１に対応する
可動ユニット３０、３０は、その間隔を自在に調節する
ことができる。そこで、各ねじ軸２１上の可動ユニット
３０、３０は、位置決めピン３３、３３の間隔が、パネ
ル材Ｐの縦方向のサイズにほぼ一致するように設定する
ことができる（図２）。

【００２５】次いで、ローラコンベヤ４０を介し、パネ
ル材Ｐを図２の矢印Ａ方向に搬入する。ただし、このと
き、搬入側の可動ユニット３０、３０については、位置
決めピン３３、３３を上方に退避させておき、奥側の可
動ユニット３０、３０については、位置決めピン３３、
３３を下降させておく。そこで、パネル材Ｐは、その先
端が奥側の位置決めピン３３、３３に当接することによ
って、縦方向の位置を正確に位置決めして停止すること
ができ、また、その横方向の位置は、ガイド部材３６、
３６…に規制され、定位置に位置決めすることができる
（図７）。すなわち、搬入されたパネル材Ｐは、縦横の
双方向について、正しく位置決めして停止することがで
きる。

【００２６】そこで、搬入側の可動ユニット３０、３０
の位置決めピン３３、３３を下降させて、パネル材Ｐの
前後を拘束した上、突上げ装置５０を作動させ、パネル
材Ｐを上昇させると、パネル材Ｐは、ステープラ３５、
３５…の作動位置に上昇するから（図７の二点鎖線）、
つづいて、各可動ユニット３０のプッシャ３４を作動さ
せる。これにより、各可動ユニット３０にストックされ
ているコーナ部材Ｃ、Ｃ…は、その１個がプッシャ３４
によって押し出され、パネル材Ｐの各隅部に当接される
（図５）。そこで、引き続き、ステープラ３５、３５…
を作動させれば、コーナ部材Ｃ、Ｃ…をパネル材Ｐの各
隅部に取り付けることができる。すなわち、可動ユニッ
ト３０、３０…は、パネル材Ｐの各隅部に対応して、コ
ーナ部材Ｃ、Ｃ…をパネル材Ｐに一挙に取り付けること
ができる。

【００２７】コーナ部材Ｃ、Ｃ…が取り付けられたら、
各可動ユニット３０の位置決めピン３３を上方に退避さ
せるとともに、モータ１２ｇ、１２ｇにより、横移動レ
ール１１、１１を僅かに離し、突上げ装置５０の突上げ
部材５１、５１…をコンベヤローラ４２、４２…の下方
に退避する。これにより、パネル材Ｐは、コンベヤロー
ラ４２、４２…上にフリーの状態で復帰するから、以
後、ローラコンベヤ４０を運転し、パネル材Ｐを次工程
に搬出すればよい。

【００２８】以後、同様の手順を繰り返すことにより、
多数のパネル材Ｐ、Ｐ…に対し、連続的にコーナ部材
Ｃ、Ｃ…を取り付けることができる。

【００２９】なお、可動ユニット３０、３０…の間隔
は、横移動レール１１、１１、ねじ軸２１、２１を駆動
することにより、それぞれ、パネル材Ｐの縦方向、横方
向のサイズに合わせて設定し、調節すべきものである。
そこで、これらのデータは、あらかじめ図示しないコン
トローラに記憶設定しておき、そのデータに基づいて、
モータ１２ｇ、１２ｇ、２３ｄの回転位置を制御するも
のとする。すなわち、この装置は、パネル材Ｐの縦横の
サイズに対し、任意に対応することができる。また、一
般に、パネル材Ｐの厚さが変動するときは、それに適合
するコーナ部材Ｃ、Ｃ…を使用すべきであり、そのとき
のコーナ部材Ｃ、Ｃ…の変更は、図示しないストックマ
ガジンを交換することにより、可動ユニット３０ごとに
簡単に行なうことができる。

【００３０】以上の説明において、ローラコンベヤ４
０、突上げ装置５０は、図示以外の任意の形式によるこ
とができる。たとえば、両者は、上下動可能なスタッカ
装置に統合することができ、パネル材Ｐは、スタッカ装
置上に搬入した上、スタッカ装置により、ステープラ３
５、３５…の作動位置にまで突き上げ、コーナ部材Ｃ、
Ｃ…の取付完了後、スタッカ装置を下降させて、外部に
搬出するようにしてもよい。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、一対の横移動レールと、各横移動レールに対し、移
動自在に搭載する各２台のステープラ付きの可動ユニッ
トとを設けることによって、各可動ユニットは、パネル
材の縦横のサイズに対し、極めて簡単に対応させること
ができ、パネル材の各隅部にコーナ部材を一挙に取り付
けることができるから、全体をパネル材の製造ラインに
組み込み、簡単に全自動動作を実現することができると
いう優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 要部斜視説明図

【図２】 図１のＸ−Ｘ矢視相当断面図

【図３】 図２のＹ−Ｙ矢視相当拡大断面図

【図４】 図１の要部拡大図

【図５】 プッシャの動作説明図

【図６】 突上げ装置の要部模式図

【図７】 突上げ装置の動作説明図

【図８】 パネル材の斜視説明図

【符号の説明】

Ｐ…パネル材 Ｃ…コーナ部材 １１…横移動レール ２１…ねじ軸 ３０…可動ユニット ３５…ステープラ ４０…ローラコンベヤ ５０…突上げ装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一対の横移動レールと、ねじ軸を介し、
   前記各横移動レールに対し、各２台を移動自在に搭載す
   る可動ユニットとを備えてなり、該可動ユニットは、そ
   れぞれパネル材の各隅に対応し、パネル材にコーナ部材
   を取り付けるステープラを搭載することを特徴とするパ
   ネル材のコーナ部材取付装置。
2. 【請求項２】 前記可動ユニットの下方に、パネル材を
   搬入するローラコンベヤと、該ローラコンベヤ上のパネ
   ル材を上方に突き上げる突上げ装置とを付設することを
   特徴とする請求項１記載のパネル材のコーナ部材取付装
   置。