JPH0557277B1 - - Google Patents

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JPH0557277B1
JPH0557277B1 JP62503618A JP50361887A JPH0557277B1 JP H0557277 B1 JPH0557277 B1 JP H0557277B1 JP 62503618 A JP62503618 A JP 62503618A JP 50361887 A JP50361887 A JP 50361887A JP H0557277 B1 JPH0557277 B1 JP H0557277B1
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JP
Japan
Prior art keywords
phenyl
group
compound
ethoxy
dimethylamino
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP62503618A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuji Asao
Setsuo Takeda
Yoshiichi Sugimoto
Toshuki Azumaoka
Juji Yamada
Kazuo Ogawa
Norio Saimi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taiho Pharmaceutical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Taiho Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Taiho Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP62503618A priority Critical patent/JPH0557277B1/ja
Publication of JPH0557277B1 publication Critical patent/JPH0557277B1/ja
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/08Esters of oxyacids of phosphorus
    • C07F9/09Esters of phosphoric acids
    • C07F9/12Esters of phosphoric acids with hydroxyaryl compounds

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

請求の範囲 1 一般式 〔式中、R1及びR2は低級アルキル基を示し、
R3及びR4は一方が低級アルキル基を示し、他方
は一般式 (式中、R5は、水素原子、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、ハロゲン原子、又は−OPO
(OH)2基を示す)で表わされる基を示す。〕で表
される1,1,2−トリアリール−1−ブテン誘
導体又はその薬理学的に許容される塩。 2 R1及びR2がメチル基である請求の範囲第1
項記載の1,1,2−トリアリール−1−ブテン
誘導体又はその薬理学的に許容される塩。 3 R3及びR4の一方がエチル基であり、他方が
【式】 (R5は請求の範囲第1項に同じ)である請求
の範囲第2項記載の1,1,2−トリアリール−
1−ブテン誘導体又はその薬理学的に許容される
塩。 4 4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エト
キシ〕フエニル〕−2−(4−イソプロピルフエニ
ル)−1−ブテニル〕−フエニルホスフエートであ
る請求の範囲第1項記載の1,1,2−トリアリ
ール−1−ブテン誘導体又はその薬理学的に許容
される塩。 5 4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エト
キシ〕フエニル〕−2−(4−イソブチルフエニ
ル)−1−ブテニル〕−フエニルホスフエートであ
る請求の範囲第1項記載の1,1,2−トリアリ
ール−1−ブテン誘導体又はその薬理学的に許容
される塩。 6 4,4′−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)
エトキシ〕フエニル〕−2−エチル−1,2−エ
テンジイル〕ビスフエノールリン酸ジエステルで
ある請求の範囲第1項記載の1,1,2−トリア
リール−1−ブテン誘導体又はその薬理学的に許
容される塩。 7 4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エト
キシ〕フエニル〕−2−(4−エトキシフエニル)
−1−ブテニル〕−フエニルホスフエートである
請求の範囲第1項記載の1,1,2−トリアリー
ル−1−ブテン誘導体及びその薬理学的に許容さ
れる塩。 8 4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エト
キシ〕フエニル〕−2−(4−エチルフエニル)−
1−ブテニル〕−フエニルホスフエートである請
求の範囲第1項記載の1,1,2−トリアリール
−1−ブテン誘導体又はその薬理学的に許容され
る塩。 9 4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エト
キシ〕フエニル〕−2−フエニル−1−ブテニル〕
−フエニルホスフエートである請求の範囲第1項
記載の1,1,2−トリアリール−1−ブテン誘
導体又はその薬理学的に許容される塩。 10 4−〔2−(4−ブロモフエニル)−1−〔4
−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕フエニル〕
−1−ブテニル〕−フエニルホスフエートである
請求の範囲第1項記載の1,1,2−トリアリー
ル−1−ブテン誘導体又はその薬理学的に許容さ
れる塩。 11 一般式 〔式中、R1及びR2は低級アルキル基を、R6
びR7は一方が低級アルキル基を示し、他方は一
般式 (式中、R8は水素原子、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、ハロゲン原子、−OPO(OH)2
又は水酸基を示す)で表わされる基を示す。〕で
表わされる1,1,2−トリアリール−1−ブテ
ン誘導体にリン酸化剤を反応させ、必要に応じ、
上記で得られる化合物を酸又は塩基と反応させる
ことを特徴とする一般式 〔式中、R1及びR2は前記に同じであり、R3
びR4は一方が低級アルキル基を示し、他方は一
般式 (式中、R5は、水素原子、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、ハロゲン原子、又は−OPO
(OH)2基を示す)で表わされる基を示す。〕で表
される1,1,2−トリアリール−1−ブテン誘
導体又はその薬理学的に許容される塩の製造方
法。 12 一般式 〔式中、R1及びR2は低級アルキル基を、R3
びR4は一方が低級アルキル基を示し、他方は一
般式 (式中、R5は水素原子、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、ハロゲン原子、又は−OPO
(OH)2基を示す)で表わされる基を示す。〕で表
される1,1,2−トリアリール−1−ブテン誘
導体又はその薬理学的に許容される塩の有効量と
薬理的に許容される担体また又は賦形剤とを含有
する乳癌治療組成物。 13 一般式 〔式中、R1及びR2は低級アルキル基を、R3
びR4は一方が低級アルキル基を示し、他方は一
般式 (式中、R5は、水素原子、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、ハロゲン原子、又は−OPO
(OH)2基を示す)で表わされる基を示す。〕で表
される1,1,2−トリアリール−1−ブテン誘
導体又はその薬理学的に許容される塩の有効量と
薬理的に許容される担体又は賦形剤とを含有する
無排卵性不妊症治療組成物。 技術分野 本発明は、新規な1,1,2−トリアリール−
1−ブテン誘導体及びその薬理学的に許容される
その塩、その製造法及びそれを含有する乳癌治療
用組成物及び無排卵性不妊症治療用組成物に関す
る。 背景技術 1,1,2−トリフエニル−1−ブテンを基本
構造とし、1つの1−フエニル基の4位に1個の
置換アミノアルコキシ基が置換したある種の化合
物は、非ステロイド性の抗エストロゲン活性があ
ることが知られている。下記、構造式 で表わされる化合物、即ち、タモキシフエン
(Tamoxifen)はその代表で、その強い抗エスト
ロゲン作用により、ホルモン依存性の乳癌に対し
て有用な治療薬となつている(イギリス特許No.
1013907号)。 又、その後、タモキシフエンの関連化合物とし
てその代謝物の一つである下記、構造式 で表わされる4−ヒドロキシタモキシフエンが合
成され、その薬理学的性質が研究された(イギリ
ス公開特許No.2003855号)。 4−ヒドロキシタモキシフエンはインビトロ
(in vitro)の実験ではホルモン依存性の実験腫
瘍に対し、タモキシフエンより強力な抗腫瘍作用
を発揮し、乳癌の治療剤として開発が期待されて
いたが、インビボ(in vivo)の抗腫瘍実験では
その効力がタモキシフエンより劣ることが確認さ
れた(J.Biol.Chem.1981,256,859;Cancer
Res.1982,42,317;Eur.J.Cancer Clin.
Oncology 1980,16,239)。 技術的課題 本発明は、エストロゲン依存性腫瘍に対し、タ
モキシフエンよりも更に優れた抗腫瘍効果を有
し、乳癌及び無排卵性不妊症の治療薬として有用
な新規1,1,2−トリアリール−1−ブテン誘
導体及び薬理学的に許容されるその塩を提供する
ことを目的とする。 発明の開示 本発明は、次の一般式で表わされる1,1,2
−トリアリール−1−ブテン誘導体及びその薬理
学的に許容される塩を提供するものである。 〔式中、R1及びR2は低級アルキル基を示し、
R3及びR4は一方が低級アルキル基を示し、他方
は一般式 (式中、R5は、水素原子、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、ハロゲン原子又は−OPO
(OH)2基を示す)で表わされる基を示す。〕 上記一般式(I)の1,1,2−トリアリール
−1−ブテン誘導体には、幾何学異性体であるE
体及びZ体の2種の異性体が存在する。ここで、
E体又はZ体なる表現は二重結合を構成する2つ
の炭素原子に結合している置換基の相対的位置に
関するもので、セクエンス則で一方の炭素原子に
結合する2つの置換基のうちの上位にあるもの
と、他方の炭素原子に結合する2つの置換基のう
ちの上位にあるものとが、二重結合の反対側にあ
るものをE体、同じ側にあるものをZ体とする。
一般式(I)の本発明化合物について言えば、リ
ン酸基の結合したフエニル基とR3又はR4で表わ
される基
【式】とが、二重結合の同じ 側にあるものがZ体であり、反対側にあるものが
E体である。それら異性体は、1H−核磁気共鳴
(NMR)スペクトルにおいてジアルキルアミノ
エトキシ基のジアルキルアミノ基のアルキル基及
び酸素原子に隣接するメチレン基における各プロ
トンの信号を観測することにより、区別すること
ができ、各信号とも、E体の方がZ体よりも高磁
場に現れる。本発明は上記特性を有するE体及び
Z体ならびにこれらの混合物をいずれも包含して
いる。 本明細書及び請求の範囲における各置換基、特
に一般式(I)のR1、R2、R3、R4及びR5で表わ
される基は、次の意味を有するものとする。 低級アルコキシ基としては例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6
のアルキル基が例示できる。 低級アルコキシ基としては例えばメトキシ基、
エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオ
キシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブ
トキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ
基、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコ
キシ基を例示できる。 ハロゲン原子としては、フツ素、塩素、臭素、
沃素等を例示できる。 一般式(I)で表わされる本発明化合物及びそ
の薬理学的に許容される塩は、従来のタモキシフ
エンに代表される1,1,2−トリアリール−1
−ブテン系の抗エストロゲン剤に比べ、毒性を強
めることなく、優れた抗エストロゲン作用を有し
ており、特に乳癌及び無排卵性不妊症の治療に有
効である。 従つて、本発明は、上記一般式(I)の化合物
又はその薬理的に許容される塩の有効量と薬理担
体とを含有する乳癌治療用薬理組成物及び無排卵
性不妊症治療用薬理組成物を提供するものでもあ
る。 上記一般式(I)の化合物のうち、好ましい化
合物は、R1及びR2がメチル基を示す化合物であ
る。また、他の好ましい化合物は、一般式(I)
においてR3及びR4の一方がエチル基を示し、他
方が基
【式】(R5は、上記に同じ)で ある化合物である。更に他の好ましい化合物は、
一般式(I)においてR1及びR2がメチル基であ
り、R3及びR4の一方がエチル基であつて、他方
が基
【式】(R5は、水素原子、低級ア ルキル基、低級アルコキシ基又は−OPO(OH)2
基を示す)を示す化合物である。 本発明の一般式(I)で表わされる1,1,2
−トリアリール−1−ブテン誘導体は例えば一般
〔式中、R1及びR2は低級アルキル基を、R6
びR7は一方が低級アルキル基を示し、他方は一
般式 (式中、R8は水素原子、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、ハロゲン原子、−OPO(OH)2
又は水酸基を示す)で表わされる基をそれぞれ示
す。〕で表わされる1,1,2−トリアリール−
1−ブテン誘導体を溶媒の存在下、又は非存在
下、リン酸化剤でリン酸化することにより製造さ
れる。一般式()で表される1,1,2−トリ
アリール−1−ブテン誘導体は一部のものを除
き、ほとんどの化合物は公知物質であり、ゼノビ
オチカ(Xenobiotica)1973年、第3号、693頁
及び、イギリス特許公開No.2003855号(対応米国
特許No.4206234)に記載されているか、又は、こ
れらに記載されている方法により、容易に製造す
ることができる。尚、一般式()で表される化
合物のうち、新規なものは、後記参考例に製造方
法を示した。リン酸化反応に使用するリン酸化剤
としては、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン等の
オキシハロゲン化リン、ピロリン酸、ポリリン酸
等のリン酸無水物、リン酸、p−ニトロフエニル
ホスフエート、2−(N,N−ジメチルアミノ)−
4−ニトロフエニルホスフエート等のリン酸モノ
エステル類、2−クロロ−2−オキソ−PV−1,
3,2−ベンゾジオキソホスホール、2−メチル
チオ−2−オキソ−PV−4H−1,3,2−ベン
ゾオキサホスホリン等の環状リン酸化剤、ビス
(4−ニトロフエニル)ホルホロクロリデートや
ビス(β,β,β−トリクロロエチル)ホルホロ
クロリデート等のリン酸クロリデート等を使用で
きる。これらのうち、好ましいものはオキシ塩化
リンである。リン酸化剤の反応割合は通常、一般
式()の化合物1モルに対し1〜3モル程度で
ある。R8が水酸基である場合は、一般式()
1モル当り、リン酸化剤を2モル以上、好ましく
は2〜3モル程度用いて、1−フエニル基上の水
酸基及びR8で示される水酸基の双方をリン酸エ
ステル基に変換することができる。溶媒として
は、上記リン酸化剤が活性化されるか、又は、反
応に関与しないものであればいずれもよく、より
好ましくは、ピリジン、ヘキサメチルホスホリツ
クトリアミド、テトラハイドロフラン、ジオキサ
ン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジ
クロルメタン、クロロホルム、ベンゼン、トルエ
ン、トリメチルホスフエート、トリエチルホスフ
エート等である。反応時間は通常0.5〜12時間程
度、反応温度は通常−80〜+50℃程度、好ましく
は−20〜+10℃程度である。本反応を効率的に進
行させる為、各種触媒を用いることができる。触
媒としては有機又は無機塩基性触媒が一般的に用
いられる。有機塩基としてはピリジン、4−ジメ
チルアミノピリジン等のピリジン類、トリエチル
アミン、DBU(1,8−ジアザビシクロ〔5,
4,0〕−7−ウンデセン)等の第3級アミン類
が、無機塩基としては炭酸水素ナトリウム、炭酸
カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩が好適であ
る。上記製造方法により得られた本発明化合物
は、再結晶、カラムクロマトグラフイー、最沈澱
等の分離手段により精製することができる。 かくして得られた一般式(I)で表される本発
明化合物はそのままで乳癌及び無排卵性不妊症の
治療剤として使用できるが、注射剤等の為の水溶
化及び/又は体内移行性を高めるために、薬理学
的に許容される塩に誘導できる。薬理学的に許容
される塩としては一般式(I)で表される本発明
化合物中、ジアルキルアミノエトキシ基のアミン
と酸付加塩を形成しうる酸、及び同化合物のリン
酸基部分と塩を形成しうる塩基との塩であつて、
塩にした際にも、十分な効力を示し、低毒性のも
のであればなんら限定されない。上記酸の具体的
なものとしては塩化水素、臭化水素、硫酸、硝
酸、リン酸等の無機塩類、p−トルエンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、蓚酸、コハク酸、クエ
ン酸等の有機酸類が挙げられる。又、塩基の具体
的なものとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、
水素化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、水
素化物及び炭酸塩;水酸化カルシウム、水酸化マ
グネシウム、水素化カルシウム等のアルカリ土類
金属の水酸化物及び水素化物;アンモニア、メチ
ルアミン、ジメチルアミン、ピペリジン、シクロ
ヘキシルアミン、トリエチルアミン等の1級、2
級又は3級アミン類が例示できる。 上記塩は、一般式(I)で表される本発明化合
物を塩製造の公知慣用の方法、例えば、適当な溶
媒中、上記酸又は塩基を理論量反応させて得られ
る。塩が溶媒に可溶性の場合には不溶性の溶媒を
添加するか、凍結乾燥をすることより、又塩が十
分溶媒に不溶性の場合には生成した塩を過する
ことにより、製造することができる。 本発明の化合物を人を含むホ乳動物の乳癌治
療、及び排卵誘発剤として使用する際の薬学的投
与形態としては注射、坐剤、エアゾール剤等の非
経口剤、錠剤、被覆錠剤、散剤、顆粒剤、カプセ
ル剤、液剤等の経口剤を例示でき、一般的には経
口剤が好ましい。上記製剤は、この分野で通常知
られた製剤方法により製剤化される。固形製剤に
使用される賦形剤としてはこの分野で一般的に使
用されるもので良く、具体的には、乳糖、塩化ナ
トリウム、蔗糖、デンプン、炭酸カルシウム、カ
オリン、結晶セルロース、メチルセルロース、グ
リセリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム
が、結合剤としてはポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、エチルセルロース、アラビア
ゴム、シエラツク、白糖、水、エタノール、プロ
パノール、カルボキシメチルセルロース、リン酸
カリウム等が、滑沢剤としてはステアリン酸マグ
ネシウム、タルク等が使用でき、その他、通常公
知の着色剤、崩壊剤等の添加剤を用いることがで
きる。錠剤は周知の方法によりコーテイングする
ことができる。液体製剤は水性又は油性のの懸濁
液、溶液、シロツプ、エリキシル剤であつてもよ
く、通常の添加剤を用いて常法に従い、調製され
る。 本発明化合物を患者に対し投与する際の投与量
は、患者の症状、体重、年令等によつて異なり一
概に規定することはできないが、通常成人1日当
り約1〜300mgとすれば良く、これは好ましくは
1〜4回程度に分けて投与される。また一単位製
剤当りの有効成分化合物含有量は約0.5〜50mgと
するのが好ましい。 以下、本発明化合物製造のための原料の製造例
を参考例として、また本発明化合物の製造例を実
施例として掲げる。 参考例 1 4−〔1−〔4−(2−(ジメチルアミノ)エトキ
シ〕フエニル〕−2−(4−イソプロピルフエニ
ル)−1−ブテニル〕フエノール マグネシウム1.4gと4−(2−テトラハイドロ
ピラニルオキシ)ブロムベンゼン14.7gから調製
した(2−テトラハイドロピラニルオキシ)フエ
ニルマグネシウムブロマイドのテトラハイドロフ
ラン溶液40mlに氷冷攪拌下、4′−〔(2−ジメチル
アミノ)エトキシ〕−2−(4−イソプロピルフエ
ニル)ブチロフエノン12.6gを溶解したテトラハ
イドロフラン溶液30mlを滴下した。室温で、1時
間、加熱還流、2時間攪拌した後、放冷し、反応
液を飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを含む氷水
100ml中へ注ぎ、エーテル抽出し、水洗後、乾燥
した。エーテルを留去し、油状の1−〔4−(2−
(ジメチルアミノ)エトキシ〕フエニル−2−(4
−イソプロピルフエニル)−1−〔4−(2−テト
ラハイドロピラニルオキシ)フエニル〕−ブタン
−1−オールを得た。本化合物を生成することな
く、エタノール85mlに溶解し、氷冷下、濃塩酸10
mlを加えたエタノール30mlを徐々に加え、2時間
加熱還流した。溶媒を留去後、残渣に水100mlと
エーテル100mlを加え、30分攪拌して放置した。 放置後、エーテル層を除き、水層にアンモニア
を加えてアルカリ性とし、エーテル100mlを加え
た。析出する結晶を取し、融点95〜96℃の
(E)−4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エ
トキシ〕フエニル〕−2−(4−イソプロピルフエ
ニル)−1−ブテニル〕フエノール5.2gを得た。
次に、液をエーテル層と水層に分け、水層を更
にエーテルで抽出する。エーテル層を合わせ水
洗、乾燥後エーテルをエバポレートし、残渣にエ
タノール5mlを加え、20%メタノール性塩酸5
ml、次いで、エーテル200mlを加えて放置し、析
出結晶を取した。アセトニトリルより再結晶
し、融点189〜190℃の(Z)−4−〔1−〔4−〔2
−(ジメチルアミノ)エトキシ〕フエニル〕−2−
(4−イソプロピルフエニル)−1−ブテニル〕フ
エノール塩酸塩5.7gを得た。 実施例 1 (E)−4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)
エトキシ〕フエニル〕−2−フエニル−1−ブ
テニル〕フエノールリン酸エステル(化合物
1) オキシ塩化リン(1.84g)を乾燥ピリジン(20
ml)中へ−10℃で徐々に加えた。次いで、4−ヒ
ドロキシタモキシフエン(3.87g)を、−10℃で
攪拌下に徐々に加えた。寒剤冷却下で3時間攪拌
後、反応液を1時間かけて室温まで上げた後、室
温で2時間攪拌した。これを、4%炭酸水素ナト
リウム水溶液(50ml)と氷(100g)の混合液中
へ攪拌下で、徐々に加えた。次いで、濃塩酸を、
約PH2になるまで加え、析出した結晶を取し、
冷水でよく洗浄した。50%含水アセトンより再結
晶して無色晶2.8g(収率59.8%)を得た。 融点:196℃ 元素分析値: C26H30O5NP(467.50)として、 理論値(%)C,66.80;H,6.47;N,3.00、 実測値(%)C,67.05;H,6.73;N,2.80。 MSスペクトル、FAB法: m/e,468(M++1)。 1H−NMRスペクトル、 δ(DMSO−d6−DCl): 0.85(3H,t,CH2CH3, J=7.3Hz)、 2.40(2H,q,CH2CH3, J=7.3Hz)、 2.79(6H,s,N(CH32)、 3.43(2H,t,OCH2CH2N, J=5Hz)、 4.22(2H,t,OCH2CH2N, J=5Hz)、 6.74(4H,dd,フエニル,J=9Hz) 7.18(9H,s,フエニル)。 実施例 2 (E)−4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)
エトキシ〕フエニル〕−2−フエニル−1−ブ
テニル〕フエノールリン酸エステルナトリウム
塩(化合物2) 化合物1(1.0g)を2%炭酸水素ナトリウム水
溶液(20ml)に溶解し、カラムに充填したMCI
ゲルHP−20P(三菱化成工業(株)、高多孔性ポリマ
ー)に吸着させた。溶出液が中性になるまで蒸留
水で洗い、次いでアセトン−水(20:80)を流し
た。溶出液(500ml)を集め約1/3量まで濃縮した
後、凍結乾燥し、目的物である無色粉末0.8g
(収率76.2%)を得た。 融点:185〜7℃ 実施例 3 一般式()で表わされる(Z)−4−〔1−
〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕フエニ
ル〕−2−(4−置換フエニル)−1−ブテニル〕
フエノール塩酸塩(0.01モル)を実施例1と同様
の方法で反応させ、下記第1表及び第2表に挙げ
た一般式(I)で表わされる(E)−4−〔1−
〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕フエニ
ル〕−2−(4−置換フエニル)−1−ブテニル〕
フエノールリン酸エステルを得た。
【表】
【表】 実施例 4 一般式()で表わされる4−〔1−〔4−〔2
−(ジメチルアミノ)エトキシ〕フエニル〕−2−
(4−置換フエニル)−1−ブテニル〕フエノール
(0.01モル)を乾燥ピリジン(20ml)中に懸濁さ
せ、氷冷攪拌下にオキシ塩化リン(1.84g)を
徐々に加えた。氷冷下で2時間、次いで室温で3
時間攪拌後、反応液を4%炭酸水素ナトリウム水
溶液(50ml)−氷(200g)中へ徐々に加えた。得
られた溶液をMCIゲルHP−20P(100ml)を充填
したカラムに通した。カラムを溶出液が中性にな
るまで水洗した後、アセトン−水でアセトン含量
を増しながら展開した。50〜70%アセトン濃度部
の溶出液(約500ml)を集め、約1/3量まで減圧下
で濃縮した。濃縮液を凍結乾燥して、下記第3表
及び第4表に挙げた一般式(I)で表わされる4
−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕
フエニル〕−2−(4−置換フエニル)−1−ブテ
ニル〕フエノールリン酸エステルナトリウム塩を
無色粉末として得た。
【表】
【表】 実施例 5 (Z)−4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)
エトキシ〕フエニル〕−2−(4−イソプロピル
フエニル)−1−ブテニル〕フエニルホスフエ
ートジピペリジニウム塩(化合物8)及び
(Z)−4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)
エトキシ〕フエニル〕−2−(4−イソプロピル
フエニル)−1−ブテニル〕フエニルホスフエ
ート(化合物9) (E)−4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)
エトキシ〕フエニル〕−2−(4−イソプロピルフ
エニル)−1−ブテニル〕フエノール塩酸塩5g
をピリジン25mlに溶解させ、−5℃で攪拌しなが
らオキシ塩化リン2.5gのピリジン溶液25mlを
徐々に加えた。−5℃で5時間攪拌後、反応液を
4%炭酸水素ナトリウム溶液200mlと氷200gの混
合液中に注加した。塩酸を加え、析出する固形物
を取し乾燥した。これをアセトニトリル200ml
に懸濁させ、ピペリジン2gを加えて室温で3時
間攪拌した。固体を取し、イソプロパノールよ
り再結晶し、融点172〜175℃の(Z)−4−〔1−
〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕フエニ
ル〕−2−(4−イソプロピルフエニル)−1−ブ
テニル〕フエニルホスフエートジピペリジニウム
塩(化合物8)を得た。次に、これを水100mlに
溶解し、2規定塩酸でPHを1.0に調整し、析出す
る固体を50%水性アセトンより再結晶し、融点
237〜238℃の(Z)−4−〔1−〔4−〔2−(ジメ
チルアミノ)エトキシ〕フエニル〕−2−(4−イ
ソプロピルフエニル)−1−ブテニル〕フエニル
ホスフエート(化合物9)を4.5g得た。 元素分析値: C29H36O5NP・1.5H2Oとして、 理論値(%)C,64.91;H,7.33;N,2.61、 実測値(%)C,64.71;H,7.07;N,2.66。 質量分析(FAB法) m/e,510(M+1)。 1H−NMRスペクトル、 δ(DMSO−d6−DCl): 0.85(3H,t,J=7.0Hz)、 2.40(2H,t,J=7.0Hz)、 2.89(6H,s,)、 3.58(2H,t,J=5Hz)、 4.36(2H,t,J=5Hz)、 6.70−7.20(12H,m)。 実施例 6 (E)−4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)
エトキシ〕フエニル〕−2−(4−イソプロピル
フエニル)−1−ブテニル〕フエニルホスフエ
ートジピペリジニウム塩(化合物10) (E)−4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)
エトキシ〕フエニル〕−2−(4−イソプロピルフ
エニル)−1−ブテニル〕フエニルホスフエート
5gをアセトニトリル100mlに懸濁させ、ピペリ
ジン2gを加えて室温で3時間攪拌した。固体を
取し、イソプロパノールより再結晶し、融点
139℃の(E)−4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルア
ミノ)エトキシ〕フエニル〕−2−(4−イソプロ
ピルフエニル)−1−ブテニル〕フエニルホスフ
エートジピペリジニウム塩(化合物10)を得た。
収率88.4% 元素分析値: C29H36O5NP・2(C5H11N)として、 理論値(%)C,68.90;H,8.60;N,6.18、 実測値(%)C,68.88;H,8.72;N,5.95。 実施例 7 (E)−4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)
エトキシ〕フエニル〕−2−(4−イソプロピル
フエニル)−1−ブテニル〕フエニルホスフエ
ートビスシクロヘキシルアンモニウム塩(化合
物11) (E)−4−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)
エトキシ〕フエニル〕−2−(4−イソプロピルフ
エニル)−1−ブテニル〕フエニルホスフエート
5gをアセトニトリル100mlに懸濁させ、シクロ
ヘキシルアミン2.4gを加えて室温で3時間攪拌
した。固体を取し、アセトニトリル−水(95:
5)より再結晶し、融点181〜184℃の(E)−4
−〔1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕
フエニル〕−2−(4−イソプロピルフエニル)−
1−ブテニル〕フエニルホスフエートビスシクロ
ヘキシルアンモニウム塩(化合物11)を得た。収
率65.1% 元素分析値: C29H36O5NP・2(C6H13N)として、 理論値(%)C,69.56;H,8.40;N,5.94、 実測値(%)C,69.62;H,8.67;N,5.97。 実施例 8 (E)−4−〔2−(4−ブロモフエニル)−1−
〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕フエ
ニル〕−1−ブテニル〕フエニルホスフエート
ジピペリジニウム塩(化合物12)及び(E)−
4−〔2−(4−ブロモフエニル)−1−〔4−
〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕フエニル〕
−1−ブテニル〕フエニルホスフエート(化合
物13) (Z)−4−〔2−(4−ブロモフエニル)−1−
〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕フエニ
ル〕−1−ブテニル〕フエノール塩酸塩3gをピ
リジン10mlに懸濁させ、−5℃で攪拌しながらオ
キシ塩化リン1.4gのピリジン溶液5mlを徐々に
加えた。−5℃で3時間攪拌後、徐々に室温まで
戻し、室温で1時間攪拌した。反応液を3%炭酸
水素ナトリウム溶液100mlと氷100gの混合液中に
注加した。氷冷下、塩酸を加え、PHを1.0とし、
析出する固形物を取し乾燥した。これをアセト
ニトリル60mlに懸濁させ、ピペリジン1.2gを加
えて室温で3時間攪拌した。固体を取し、アセ
トニトリル−水(95:5)より再結晶し、融点
121〜123℃の(E)−4−〔2−(4−ブロモフエ
ニル)−1−〔4−〔2−(ジメチルアミノ)エトキ
シ〕フエニル〕−1−ブテニル〕フエニルホスフ
エートジピペリジニウム塩(化合物12)を得た。
次に、これを水50mlに溶解し、2規定塩酸でPHを
1.0に調整し、析出する固体を50%水性アセトン
より再結晶し、融点238〜239℃の(E)−4−〔2
−(4−ブロモフエニル)−1−〔4−〔2−(ジメ
チルアミノ)エトキシ〕フエニル〕−1−ブテニ
ル〕フエニルホスフエート(化合物13)を3.0g
得た。 元素分析値: C26H29O5NBrPとして、 理論値(%)C,57.15;H,5.35;N,2.56、 実測値(%)C,57.42;H,5.38;N,2.42。 質量分析(FAB法) m/e,546(M+1)、548(M+3)。 核磁気共鳴スペクトル、 δ(DMSO−d6−DCl): 0.85(3H,t,J=7.2Hz)、 2.39(2H,q,J=7.2Hz)、 2.88(6H,s,)、 3.52(2H,t,J=5Hz)、 4.37(2H,t,J=5Hz)、 6.50−7.44(12H,m)。 実施例 9 (E)−4,4′−〔1−〔4−〔2−(ジメチルア
ミノ)エトキシ〕フエニル〕−2−エチル−1,
2−エテンジイル〕ビスフエノールリン酸ジエ
ステル二ナトリウム塩(化合物14) (Z)−4,4′−〔1−〔4−〔2−(ジメチルア
ミノ)エトキシ〕フエニル〕−2−エチル−1,
2−エテンジイル〕ビスフエノール(1.5g)を
乾燥ピリジン(20ml)中に懸濁させ、氷冷攪拌下
にオキシ塩化リン(2.0ml)を徐々に加えた。氷
冷下で2時間、次いで室温で一夜攪拌した。反応
液を4%炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)−氷
(100g)の中へ注ぎ、得られた溶液を2N−HCl
でPH1.0にした。析出晶を取し、よく水洗し、
乾燥した。これを、ナトリウムエトキシドのエタ
ノール溶液(金属ナトリウム0.17gを無水エタノ
ール30mlに溶解させたもの)に加え、室温下で一
夜攪拌した。不溶物を取し、エタノールで洗つ
た後乾燥して目的物を無色粉末として1.4g(収
率76.9%)を得た。 分解点>240℃。 製剤例1:錠剤 下記配合割合で錠剤を製造した。 化合物7 10mg 乳糖 42mg トウモロコシデンプン 50mg 結晶セルロース 50mg ハイドロキシプロピルセルロース 10mg タルク 2mg ステアリン酸マグネシウム 2mg エチルセルロース 30mg 不飽和脂肪酸トリグリセライド 2mg 酸化チタン 2mg 1錠中 200mg 製剤例2:カプセル剤 下記配合割合でカプセル剤を製造した。 化合物4 10mg 乳糖 70mg トウモロコシデンプン 57mg 結晶セルロース 60mg タルク 2mg ステアリン酸マグネシウム 1mg 1カプセル中 200mg 製剤例3:注射剤 下記配合割合で注射剤を製造した。 化合物2 5mg 注射用蒸留水 1アンプル(10ml)中 5mg 薬理学的試験 次に、新たにデザインされ合成された本発明化
合物につき薬理学的試験を行なつた。臨床的に既
に使用されている薬剤であるタモキシフエンを対
照化合物として用いた。結果を下記に示す。 a 急性毒性試験 6週令の雄性ddY系マウスを用い、経口及び腹
腔内投与した場合の急性毒性を検討した。経口投
与の場合には、カルボキシメチルセルロース及び
ツイーン80をそれぞれ0.5%含む水溶液に懸濁又
は溶解し、4ml/100gの割合で投与した。腹腔
内投与の場合には、0.5%ツイーン80を含む生理
食塩水に懸濁又は溶解し、2ml/100gの割合で
投与した。投与後3週間死亡の有無を観察し、
Up−Down法にてLD50値を求めた。結果を第5
表に示す。
【表】 b 抗ウテロトロフイツク作用 メソツド イン ホルモン リサーチ
(Method in Hormone Research)、アカデミツ
クプレス社、1962年、第2巻、第707頁の方法に
より、試験開始時4週令の雌の未成熟スプラー
ク・ドウレイ(Sprague−Dawley)ラツトにつ
いて抗ウテロトロフイツク作用を検討した。 供試化合物をベヒクル溶液(即ち、カルボキシ
メチルセルロース及びツイーン80を各0.5%含む
水溶液)に懸濁し、胃チユーブにて1週間に6回
の割合で3週間経口投与した。最終投与の翌日に
解剖し、子宮重量を測定した。ベヒクル溶液のみ
を投与した対照群の子宮重量の平均値をAとし、
4週令時に卵巣摘出を行ない以後3週間ベヒクル
溶液のみを投与した卵巣摘出対照群の子宮重量の
平均値をBとし、各用量の供試化合物を投与した
群の子宮重量の平均値をCとし、抑制率=(A−
C)×100/(A−B)により子宮重量の増加の抑
制率を求めた。次いで用量反応曲線から各供試化
合物の50%抑制を示す用量(ED50)を求めた。
結果を第6表に示す。
【表】 本発明化合物はいずれもタモキシフエンよりも
強い抗ウテロトロフイツク作用を示した。それら
のED50値は、タモキシフエンよりも2.1〜7.8倍低
い。上記作用は抗エストロゲン作用に基づいてい
るため、本発明化合物はタモキシフエンよりも強
い抗エストロゲン作用を有していることを意味す
る。 c 乳癌に対する作用 ヨーロピアン ジヤーナル オブ キヤンサー
アンド クリニカル オンコロジー(Europ.J.
Cancer Clin.Oncology)、1975年、第11巻、第
571頁及びキヤンサー リサーチ(Cancer
Research)、1966年、第26巻、第2169頁の方法に
より、7週令の雌のスプラーク・ドウレイ
(Sprague−Dawley)ラツトに7,12−ジメチル
ベンズアントラセン(DMBA)を経口投与して
誘発させた乳癌について試験を行ない、この癌に
対する供試化合物の抑制作用を検討した。 供試化合物をカルボキシメチルセルロース及び
ツイーン80を各0.5%含む水溶液にて懸濁し、胃
チユーブにて1週間に6回の割合で3週間経口投
与し、毎週1回及び最終投与日の21日目に発生し
た腫瘍の数を数え、かつ腫瘍の表面積を測定し投
与開始日の表面積に対する増加率を求め、対照群
に比較した。腫瘍の発生に対する抑制作用の結果
を第7表に、腫瘍の増大に対する抑制作用の結果
を第8表にそれぞれ示す。尚、腫瘍発生の抑制率
は、試験群において発生した腫瘍の数をNとし、
対照群において発生した腫瘍の数をMとし、式
100−(N/M)×100により計算したものである。
【表】
【表】
【表】 本発明化合物はタモキシフエンの無効な用量
(0.1mg/Kg/day)において有為な(P<0.01)
抗乳癌活性を示し、乳癌の発生を著明に抑制し
た。 以上の薬理学的試験から明らかな様に、本発明
化合物は乳癌の治療薬として広く臨床に用いられ
ているタモキシフエンよりも毒性が低く、インビ
ボでの抗エストロゲン活性が強く、エストロゲン
依存性の乳癌の発生及び既に発生した乳癌細胞の
増殖抑制活性が強力である。従つて本発明の化合
物は、乳癌の治療剤及び無排卵性不妊症の治療剤
として優れた価値を有するものである。
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