JPH0557146U - 石材模様付コンクリートブロック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造が容易であり、色彩の豊かな美しい模様
が形成された石材模様付コンクリートブロックを提供す
ること。 【構成】 複数の石材を表面部に配してコンクリート１
２によって固着し、各石材間のコンクリート１２表面に
砂１４を付着させた石材模様付コンクリートブロックに
おいて、前記複数の石材が破断された破断石材１０であ
って、該複数の破断石材１０の破断面を表面側に向けて
所望の模様に配したことを特徴とする石材模様付コンク
リートブロック。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、石材模様付コンクリートブロックに関し、さらに詳細には、複数の 石材を表面部に配してコンクリートによって固着し、各石材間のコンクリート表 面に砂を付着させた石材模様付コンクリートブロックに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の石材模様付コンクリートブロックは、図４に示すように、自然石材１が 表面側に密に並べらて配されコンクリート２によって固着され、各石材間のコン クリート表面に砂３を付着させ、所定のブロック形状に成形されている。 また、この従来の石材模様付コンクリートブロックを製造する工程は、鉄板の 上面にコンクリートブロックの縦横の寸法を規定する矩形の型枠を置き、先ず、 該型枠内の鉄板表面に砂３を石材１を置いた際に安定できる程度に敷く。この砂 ３の上に複数の石材１を、該石材１と石材１の間隔を若干あけるようにして配し 、その各石材１間に砂３をコンクリート２が石材の表面にまわり込まない程度に 敷く。そして、コンクリート２を、前記の型枠内に攪拌して空気を抜きながら所 定の厚さになるように入れる。このコンクリート２が固化する際に、石材１がコ ンクリート２に固着すると共に、各石材１間のコンクリート２の表面に薄い層の 砂３が付着する。これによって、所望の石材模様付のコンクリートブロックが完 成する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この従来の石材模様付コンクリートブロックにあっては、石材の表面が自然状 態の風化現象にによって磨滅しており、石材の本来の色彩が失われている。この ため、たとえ種々の色彩からなる石材を使用したとしても、石材表面は色褪せた ものとなっており、外見上は見栄えのしないものとなっていた。 また、コンクリートブロックの表面に固着した石材の模様は、図４のように石 材を単に密に並べた単調なものとなっており、色彩の変化のある絵模様を付すこ とはなかった。 さらに、前述した従来の石材模様付コンクリートブロックの製造工程にあって は、自然石材の表面は様々な形状をしており、石材を型枠内に並べる際にはがた つかないように置く必要があり、また、コンクリートを石材の上方から型枠内に 入れる際にコンクリートが石材の表面にまわり込まないように、石材の凹凸に合 わせて各石材間に砂を注意深く敷くことが必要であり、作業性が悪かった。この とき、各石材間に敷く砂の層の厚さが異なるため、砂が付着した各石材間のコン クリート表面は凹凸が生じ易く、外観上好ましくない場合がある。

【０００４】 そこで、本考案の目的は、製造が容易であり、色彩の豊かな美しい模様が形成 された石材模様付コンクリートブロックを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案者は破断した石材の表面を利用すること が有効であると考えて、本考案に到達したのである。 すなわち、本考案は、複数の石材を表面部に配してコンクリートによって固着 し、各石材間のコンクリート表面に砂を付着させた石材模様付コンクリートブロ ックにおいて、前記複数の石材が破断された破断石材であって、該複数の破断石 材の破断面を表面側に向けて所望の模様に配したことを特徴とする石材模様付コ ンクリートブロックにある。 また、上記の石材模様付コンクリートブロックの所望の模様に配された各破断 石材間のコンクリート表面に二種類以上の砂を区分けして付着させることによっ て、より色彩の豊かな石材模様付コンクリートブロックを提供することができる 。

【０００６】

【作用】

本考案の石材模様付コンクリートブロックによれば、破断された石材の破断表 面がコンクリートブロックの表面側に向けられてコンクリートによって固着され ている。この石材を割った破断面は、石材固有の鮮やかな色彩を有しているため 、色彩の豊かな模様を具備する石材模様付コンクリートブロックを成形すること ができる。 また、割られた石材の破断面はフラットな面になるため、製造する際に型枠内 に配するときには、がたつきが少なく石材を容易に所定の位置に置くことが可能 であり、各石材間に敷く砂の厚さも平均化するため、作業性が向上すると共に、 完成時の外観も美しい。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案にかかる石材模様付コンクリートブロックの好適な実施例を添付 図面と共に詳細に説明する。 図１は本考案の一実施例を示す石材模様付コンクリートブロックの正面図であ る。 １０は破断石材であり、石材の種類によって異なる石材本来の鮮やかな色彩を 破断面に有する人為的に割られた石材である。この様々の色彩を有する複数の破 断石材１０が、該破断面をコンクリートブロックの表面側に向けて、図１に示す ように、花と蝶などの絵模様に色彩豊かに配される。 なお、石材は硬度が高く脆い材料であるため、人為的に割ると、その破断面は 非常にフラットな面に形成され易い。 １２はコンクリートであり、固化してコンクリートブロックの表面側に石材の 破断面を向けて絵模様に配された複数の破断石材１０を固着する。 また、１４は砂であり、コンクリート１２が固化される際に、各破断石材１０ 間のコンクリート表面に薄い層になって付着される。 １６は凸部であり、コンクリートブロックの上方に突設され、複数のコンクリ ートブロックを上下方向に接続する際に利用される。

【０００８】 上記の構成部材からなる絵模様が付された石材模様付コンクリートブロックは 、石材を破断して形成された破断石材１０の破断面がコンクリートブロックの表 面側に向けられ、コンクリート１２によって固着されて所定の縦横および厚さ寸 法のブロック状に成形されている。 この破断石材１０の破断面は、各石材固有の光沢のある鮮やかな色彩を有して いるため、石材模様付コンクリートブロックの表面に付された絵模様は色彩の豊 かな美しいものとなる。

【０００９】 また、この絵模様が付された石材模様付コンクリートブロックを製造する工程 は、鉄板の上面にコンクリートブロックの縦横の寸法を規定する矩形の型枠を置 き、先ず、該型枠内の鉄板表面に砂１４を薄く敷く。この砂１４の上に複数の破 断石材１０を、その破断面が前記鉄板表面に薄く敷かれた砂１４に接するように 置き、各破断石材１０同士の間隔をとりつつ、所望の絵模様となるように配し、 その各破断石材１０間に砂１４を、コンクリート１２が破断石材１０の破断面に まわり込まない程度に敷く。そして、コンクリート１２を、前記の型枠内に攪拌 して空気を抜きながら所定の厚さになるように入れる。このコンクリート１２が 固化する際に、破断石材１０がコンクリート１２に固着されると共に、破断石材 １０間のコンクリート１２の表面に薄い層の砂１４が付着する。これによって、 所望の石材模様付のコンクリートブロックが完成する。 この際に、破断石材１０の破断面はフラットな面であるため、型枠内の鉄板上 に配するときには、がたつきが少なく破断石材１０を容易に所定の位置に置くこ とが可能であり、各破断石材１０間に敷く砂１４の厚さも平均化するため、作業 性が向上すると共に、完成時の外観も良い。

【００１０】 次に、他の実施例を、図２および図３に基づいて説明する。 図２は本考案の他の実施例を示す石材模様付コンクリートブロックの正面図で あり、図３は図２の石材模様付コンクリートブロックのＡ−Ａ断面図である。 上記図１に示した実施例と同様に、破断石材１０が破断面をコンクリートブロ ックの表面側に向けて所望の模様に配され、コンクリート１２によって固着され 、所定の形状に成形されている。そして、図２に示すように、各破断石材１０間 のコンクリート１２表面の上部には、例えば空の色を表す青色の砂１４が、その 下部には、例えば土の色を表す黒色の砂１５が付着されている。これによって、 複数の破断石材の背景である各破断石材１０間のコンクリート１２表面の色彩が 区分けされ、色彩の豊かなコンクリートブロックが成形される。なお、コンクリ ート１２の表面に付着される砂は、色および粒径等の形態の異なる複数の種類を 様々なデザインに配することができることは勿論である。 また、１６は凸部であり、コンクリートブロックの上方に突設されており、１ ７は凹部であり、コンクリートブロックの下面に長手方向に溝状に形成されてい る。この凸部１６および凹部１７は、複数のコンクリートブロックを上下方向に 接続する際に利用され、これによって、複数のコンクリートブロックを容易に位 置決めすることができる。

【００１１】 なお、図２および図３に示す絵模様が付された石材模様付コンクリートブロッ クを製造する工程も、図１の実施例と同様に行われる。 また、上記実施例の製造方法については、先ず、矩形の型枠内の平板上に石材 を置き、その上方からコンクリートを流し込み固化する方法によって、石材を固 着させたが、本発明はこれに限られることなく、型枠内に満たされた生コンクリ ートの上方から破断石材の破断面を表面側に向けて嵌め込むように製作してもよ い。この際にも、破断石材の破断面はフラットな面となっているため、基準面と の面合わせが容易である等、作業性が向上する。 さらに、破断石材の破断面につや出しのコーティングをすることにより、石材 の色彩をより鮮明にすることができる。この効果は表面が磨滅した石材における ものよりもたいへん顕著に表れる。 また、コンクリートブロックの表面の破断石材による模様に凹凸の変化をつけ る際、例えば花びらの模様を突出させ、茎や葉の模様を引っ込めて配するような 場合にも、破断石材の破断面はフラットな面であるため、型枠内に敷きつめる砂 の厚さを調整するだけで容易に製造することができる。 以上、本考案の好適な実施例を挙げて種々説明してきたが、本考案は上述の実 施例に限定されないのは言うまでもなく、考案の精神を逸脱しない範囲でさらに 多くの改変を施し得るのは勿論のことである。

【００１２】

【考案の効果】 本考案の石材模様付コンクリートブロックによれば、破断石材が、その破断面 をコンクリートブロックの表面側に向けて所望の模様に配され、コンクリートに よって固着されている。 このため、破断石材の破断面によって、色彩の豊かな美しい模様が成形できる と共に、フラットな破断面を利用して容易に製造できるという著効を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す正面図。

【図２】本考案の他の実施例を示す正面図。

【図３】図２の実施例のＡ−Ａ断面図。

【図４】従来の技術を示す正面図。

【符号の説明】

１０ 破断石材 １２ コンクリート １４、１５ 砂

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の石材を表面部に配してコンクリー
   トによって固着し、各石材間のコンクリート表面に砂を
   付着させた石材模様付コンクリートブロックにおいて、
   前記複数の石材が破断された破断石材であって、該複数
   の破断石材の破断面を表面側に向けて所望の模様に配し
   たことを特徴とする石材模様付コンクリートブロック。
2. 【請求項２】 所望の模様に配された各破断石材間のコ
   ンクリート表面に二種類以上の砂を区分けして付着させ
   た請求項１記載の石材模様付コンクリートブロック。