JPH0557140U - カーテンウォール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 方立や無目の強度を高めることができて、し
かも室内側に装飾効果を持たせることのできるカーテン
ウォールを提供することにある。 【構成】 カーテンウォールを構成する方立10と無目20
の少なくとも一方を、外部材１とその室外側に取付ける
押縁材４、及び外部材の室内側に補強材８を介して取付
ける内部材６より構成し、外部材と押縁材によりガラス
Ｇを挟持固定し、補強材にて装飾効果を発揮し得るよう
にしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、窓によって外壁を構成するカーテンウォールに関する。

【０００２】

【従来の技術】

カーテンウォールは、方立と無目を格子状に組立て、開放口を形成し、該開放 口内にガラスを取付け、建物の外面をガラス張りにするものである。 ガラスの取付手段として、ガラスの背面両側にバッカー、ストラクチュアルシ ールを介して縦骨を接着し、該縦骨を方立の側面に設けた嵌合溝にやりくり嵌合 し、ガラスを無目で支えるものが知られている。 （例えば実開平1-315537号公報、実開平3-80812 号公報）

【０００３】 左右の方立内周部に縦枠材を夫々取付け、両縦枠材の室外側に設けた開放口間 にガラスを嵌挿し、ガラスをパッキンとコーキングを用いて固定するものや、左 右方立の嵌合溝間に上方よりサッシ窓、又はサッシ枠を挿入し、そのサッシ枠に ガラスを嵌込むものも知られている。 （例えば実開昭63-102813 号公報、実開昭63-53418号公報）

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来のカーテンウォールは、ガラスを気密に取付けることに重点がおかれてい たので、装飾効果に乏しい問題点があった。 建物が高層化するに伴いカーテンウォールの方立や無目の断面を大きくし、強 度を高めなければならない問題点もあった。 本考案は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、 その目的とする所は、方立や無目の強度を高めることができて、しかも室内側に 装飾効果を持たせることのできるカーテンウォールを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、本考案のカーテンウォールは、方立と無目の少な くとも一方を、外部材とその室外側に取付ける押縁材、外部材の室内側に相対設 する内部材、及び内外部材間に嵌挿固定する装飾を兼ねた補強材より構成し、外 部材と押縁材によりガラスを挟持固定するものである。

【０００６】

【実施例】

次に本考案カーテンウォールの構造を実施例の図面に基づき説明すれば、カー テンウォールを構成する方立10と無目20の少なくとも一方を、外部材１とその室 外側に取付ける押縁材４、外部材１の室内側に相対設する内部材６、及び外部材 １と内部材６の間に嵌挿固定する装飾を兼ねた補強材８より構成し、外部材１と 押縁材４によりガラスＧを挟持固定するものである。

【０００７】 外部材１は角筒体1aの室内側中央部に、室内向きに開口する内向溝２を設け、 該内向溝２の先端部左右に内向片2a，2bを相対設し、外側壁1bの中央部より室外 向きに固定壁11を突出すると共に、外側壁1bの左右に室外向きに開口する嵌合溝 ３，13を形成し、嵌合溝３，13にシールＳを嵌挿するものである。

【０００８】 押縁材４は外部材１と同幅に形成され、中央部より室内向きに外部材１の固定 壁11に取付ける連結壁14を突出し、左右に外部材１の嵌合溝３，13と相対するシ ール嵌合溝５，15を設け、押縁材４より外部材固定壁11に螺入するネジＮ、及び 嵌挿状態の押縁材連結壁14と外部材固定壁11に跨がって螺入するネジＮにて固定 され、ガラスＧを挟持固定するものである。

【０００９】 内部材６は中空体6aの室外側に室外向きに開口する外向溝７を設け、該外向溝 ７の先端部左右に内向片7a，7bを相対設するもので、外向溝７は外部材１の内向 溝２と相対する。 補強材８は化粧板8aの室内側に内部材６の外向溝７に嵌挿する内リブ8bを、室 外側に外部材１の内向溝２に嵌挿する外リブ8cを設け、横断面が略Ｉ型を成すも ので、化粧板8aの形状により数種類の補強材８を構成しておくものである。 化粧板8aとしては、例えば鼓状板、傾斜板、Ｈ状板、Ｋ状板、Ｘ状板、Ｙ状板 等が望ましい。

【００１０】 図７は外部材１と内部材６、及び補強材８にて構成した室内ユニット９で、外 部材１の内向溝２と内部材６の外向溝７を相対し、外部材内向溝２に補強材８の 内リブ8bを挿入し、内部材外向溝７に補強材８の外リブ8cを挿入した後、内向溝 内向片2a，2bと外向溝内向片7a，7bを屈折して加締めるものである。補強材８を 嵌挿する場合、間隔保持具18を介在することも可能である。

【００１１】 図１０は弧状室内ユニット９を用いて構成する本考案のカーテンウォールで、 弧状室内ユニット９は外部材１と内部材６、及び補強材８を同様に彎曲し、彎曲 した外部材１の内向溝２と内部材外向溝７の間に、同様に彎曲した補強材８を嵌 挿固定して構成するものである。

【００１２】 図１１は、外部材１を中心にして左右に内部材６，６' を配置し、外部材内向 溝２に逆Ｖ字状補強材8Aの内リブ8bを嵌挿固定し、左右内部材６，６' の外向溝 ７，７' に逆Ｖ字状補強材8Aの外リブ8cを嵌挿固定する一方、内部材６，６' の 相対向面に袋溝17,17'を設け、該袋溝17と袋溝17' の間に補強材８を嵌挿固定し てトラス構造の如く成すものである。

【００１３】 図１２は、外部材１を中心にして左右に内部材６，６' を配置し、外部材１と 内部材６，６' の間にＡ字状補強材8Bを嵌挿固定し、トラス構造の如く成すもの である。Ａ字状補強材8Bや逆Ｖ字状補強材8Aの代わりに、図１３（Ｄ）の如く傾 斜補強材8Cを外部材１と内部材６の間、及び外部材１と内部材６' の間に交互に 嵌挿固定することも可能である。

【００１４】 本考案のカーテンウォールは上記構造であるから、方立10を構成する場合、任 意補強材８を選択し、その内リブ8bを内部材６の外向溝７に嵌挿する一方、外リ ブ8cを外部材１の内向溝２に嵌挿し、外部材１と内部材６の間に補強材８を嵌挿 した後、外向溝内向片7a，7bと内向溝内向片2a，2bを内外リブ8b，8cに向けて屈 折し、補強材８を移動不能に固定する。

【００１５】 ガラスＧを挟持固定する場合、予め外部材１の嵌合溝３，13にシールＳを嵌挿 しておくと共に、押縁材４の嵌合溝５，15にもシールＳを嵌挿しておき、先ず外 部材１の室外側にガラスＧを嵌込み、次に外部材１の固定壁11に押縁材４の連結 壁14を嵌挿した後、押縁材４より外部材１の固定壁11にネジＮを螺入し、ガラス Ｇを挟持固定する。ガラスＧの挟持固定後、外部材１とガラスＧの隙間、及び押 縁材４とガラスＧの隙間にコーキングＣを施す。

【００１６】

【考案の効果】

本考案のカーテンウォールは、上記のとおり構成されているので、次に記載す る効果を奏する。 方立や無目を外部材とその室外側に取付ける押縁材より構成すると共に、外部 材の室内側に補強材を介して内部材を取付けるものであるから、補強材と内部材 の追加によって強度が一段と強力になるし、耐久力も向上する。その結果、高層 建築物の方立や無目として最適である。

【００１７】 特に本考案のカーテンウォールは、補強材の化粧板に多用なデザインを用いる ことが可能であるから、意匠の異なる多種類の補強材を形成しておき、その中か ら目的に応じた意匠の補強材を選択して組立てれば、方立や無目の室内側装飾効 果を著しく向上し得る。しかも補強材の嵌挿固定も容易であるし、意匠の異なる 方立や無目を安価に提供することも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案カーテンウォールの要部横断面図であ
る。

【図２】押縁材の平面図である。

【図３】外部材の平面図である。

【図４】内部材の平面図である。

【図５】の（Ａ）（Ｂ）（Ｃ）補強材の形状例を示す斜
視図である。

【図６】の（Ａ）（Ｂ）（Ｃ）室内ユニットの形状例を
示す正面図である。

【図７】の（Ａ）（Ｂ）（Ｃ）室内ユニットの形状例を
示す正面図である。

【図８】補強材の斜視図である。

【図９】本考案カーテンウォールの要部構造を示す斜視
図である。

【図１０】弧状室内ユニットの使用例を示す斜視図であ
る。

【図１１】本考案カーテンウォールの他の実施例を示す
要部横断面図である。

【図１２】本考案カーテンウォールの他の実施例を示す
要部横断面図である。

【図１３】の（Ａ）（Ｂ）（Ｃ）（Ｄ）補強材の形状例
を示す平面図である。

【図１４】の（Ａ）（Ｂ）外部材と内部材の平面図であ
る。

【符号の説明】

１ 外部材、1a 角筒体 ２ 内向溝 ３，５,13,15 嵌合溝 ４ 押縁材 ６，６' 内部材、6a 中空体 ７，７' 外向溝 ８，8A,8B,8C 補強材、8a 化粧板 ９ 室内ユニット 10 方立 11 固定壁、14 連結壁、17,17' 袋溝、18 間隔保持
具 20 無目 Ｃ コーキング、Ｇ ガラスＧ、Ｎ ネジ、Ｓ シール

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カーテンウォールを構成する方立（10）
   と無目（20）の少なくとも一方を、外部材（１）とその
   室外側に取付ける押縁材（４）、外部材の室内側に相対
   設する内部材（６）、及び内外部材間に嵌挿固定する装
   飾効果を有する補強材（８）より構成し、外部材と押縁
   材によりガラス（Ｇ）を挟持固定するカーテンウォー
   ル。