JPH0557022B2 - - Google Patents

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JPH0557022B2
JPH0557022B2 JP60089196A JP8919685A JPH0557022B2 JP H0557022 B2 JPH0557022 B2 JP H0557022B2 JP 60089196 A JP60089196 A JP 60089196A JP 8919685 A JP8919685 A JP 8919685A JP H0557022 B2 JPH0557022 B2 JP H0557022B2
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Nobue Tejima
Masao Oota
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は燃焼用触媒担体およびその製法に係
り、特に高温において活性低下を生じにくく、高
い比表面積を維持する触媒担体およびその製造方
法に関するものである。 (従来の技術) 近年、触媒を用いて燃焼を促進させる、いわゆ
る触媒燃焼をガスタービンをはじめとする各種燃
焼器に適用して、燃焼器を高効率かつコンパクト
なものにしようという研究開発が各分野において
活発に進められている。これらの燃焼器に使用さ
れる触媒は、通常1000℃以上の高温下で活性低下
しないことが必要である。 また、各種石油化学関連工業においても、収率
向上や、新製品製造のために触媒の使用温度が高
くなる傾向にあり、触媒の耐熱性向上が重要な開
発課題となつている。 触媒の耐熱性を支配する因子は触媒によつて異
なるが、担体に活性成分を担持してなる触媒の場
合、担体および活性成分の熱安定性が耐熱性を左
右する。特に、燃焼用触媒の如く1000℃を超えて
使用される触媒の場合には、担体がシンタリング
しにくく、かつ高温下で高比表面積を維持できる
ことが、耐熱性を高める上で必要不可欠になる。
このため、高温で安定な酸化物、即ち高融点でか
つ高い表面積を有する担体に関する種々の発明が
なされてきた。たとえば、安定化したジルコニア
(ZrO2)ムライト(2Al2O3・3SiO2)、スピネル
(MgAl2O4)の如き、複合酸化物、Laを含むβ−
Al2O3(特開昭60−238146号公報)などが研究さ
れてきた。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、いづれの担体も高性能の触媒を
得るに充分な特性を有するとは言い難い状況にあ
る。たとえばシルコニアやムライトなどは1000℃
以上の高温に長時間保たれると比表面積が徐々に
低下する傾向にある。Laを含むβ−Al2O3は高温
下で高表面積を維持する性質には優れるが、原料
となるランタン化合物が高価である上、ランタン
塩とアルミニウム塩類の水溶液から複雑な共沈法
により調製したものでなければ、その特徴を充分
発揮できないという問題がある。 本発明の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、1000℃以上の高温で長時間使用しても高い
比表面積を維持できる、高性能の燃焼用触媒に用
いる、安価な耐熱性担体およびその製法を提供す
ることにある。 (問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明者らは、アル
ミニウム化合物をベースとする耐熱性触媒担体に
ついて種々研究したところ、アルミナの一部また
は全部をBaAl12O19なる組成式で示される化合物
に転化した担体が、例えば1200℃以上の高温でも
物性変化を起こさず、高い比表面積を維持するこ
とを見出し、本発明に到達したものである。 要するに本発明は、アルミナの一部または全部
がX線回折等の構造解析によりBaAl12O19なる組
成式で示される化合物に転化したものであること
を特徴とする耐熱性触媒担体である。本発明の触
媒担体は、原料または調整法に限定されず、X線
回折等の構造解析によりアルミナの一部または全
部が転化してBaAl12O19が形成されているもので
あればよい。換言すればアルミナ系の担体および
触媒の使用条件下で、BaAl12O19なる化合物を含
有するものは本発明の範囲内である。また
BaAl12O19は担体のみならず、触媒として作用し
ても勿論本発明の範囲内である。 本発明の耐熱性触媒担体は、アルミナまたは焼
成によりアルミナを生成するアルミニウム化合物
に、硝酸バリウム、水酸化バリウム、酢酸バリウ
ムなどのバリウム化合物を含浸法または混練法に
より添加した後1000℃以上で焼成することにより
製造される。典型的には、本発明の触媒は、γ−
アルミナまたは水酸化アルミニウムに可溶性バリ
ウム塩と水を加えて混練するか、可溶性バリウム
塩を水に溶したものをγ−アルミナの成形体に含
浸し、しかる後乾燥及び焼成することにより製造
される。ここでバリウム塩類としては、硝酸バリ
ウム(Ba(NO32)、酢酸バリウム(Ba
(CH3COO)2)、水酸化バリウム(Ba(OH)2
8H2O)などを用いることができる。またバリウ
ム化合物の添加量は、Al/Ba原子比が100/1〜
100/15になるように選定することが好ましく、
焼成は1000℃以上、望ましくは1200℃以上で焼成
することにより高温下での物性変化を小さくする
ことができる。 以下、本発明を実施例により詳細に説明する。 (実施例) 実施例 1〜5 平均粒径3μのγ−Al2O3粉末50gに、酢酸バリ
ウム(Ba(CH3COO)2)をAl/Ba比がそれぞれ
100/1、100/3、100/5、100/10、および
100/15となるように混合し、さらに水30mlを加
えて、乳鉢を用いて混練した。得られたペースト
を180℃で乾燥後、60メツシユ以下に粉砕し、さ
らに5mmφ×5mmLの円柱状にプレス成形した。
この成形体を白金るつぼに入れ、1200℃で2時間
焼成した。 比較例 1 酢酸バリウムを添加しないで、γ−Al2O3粉末
のみを実施例1〜5と同様の方法により成形なら
びに焼成した。 比較例 2 酢酸バリウムに代えて、硝酸ランタン(La
(NO33・6H2O)を用い、実施例3と同様の方法
により担体を作成した。 実施例1〜5および比較例1の担体について比
表面積を調べた結果を第1図に示す。図から、
Baを添加することにより1200℃焼成後であつて
も比表面積を高く維持でき、またBaの添加量と
してはAl/Ba原子比が100/3〜100/10の間で
効果が著しいことがわかる。 また第2図は、実施例3および比較例1、2の
担体について、さらに1200℃、1300℃、1400℃で
2時間熱処理し、その比表面積の変化を示したも
のである。本図に示されるように、本発明になる
担体は比較例担体に比べ1400℃まで10m2/g以上
の比表面積を維持できる優れたものである。第3
図にこれらの担体のX線回折パターンを示した
が、本発明になるバリウム添加担体の場合には
BaAl12O19のブロードなピークのみが観察され、
担体の主成分が微細なBaAl12O19なる化合物であ
ることが判明した。また本発明になる担体の場合
には、1400℃で熱処理した後であつても、
BaAl12O19のピークは鋭くならず微細な粒径であ
ると判断されるのに対し、比較例1の場合には、
1200℃処理のときから、またLaを添加した比較
例2の場合には1400℃で熱処理することにより、
α−Al2O3またはLa2O3・11Al2O3の鋭いピーク
が見られ、いづれも高温で焼結し、粒子が成長す
ることがわかる。本結果より、本発明になる担体
が高温においても安定なのは、BaAl12O19なる熱
安定性に優れた化合物が存在することに起因する
ことは明確であり、本発明の有効性が示された。 実施例6〜10および比較例3および4 実施例1〜5および比較例1と2の担体30gに
それぞれ硝酸パラジウム水溶液(Pd濃度:13
mg/ml)を12ml含浸し、180℃で乾燥後、1200℃
で焼成して触媒を得た。さらに、得られた触媒の
耐熱性を評価するため、空気中で1200℃−200時
間の処理および1400℃−2時間の処理をした。 これらの触媒10mlを20mmmlの石英反応管に充て
んし、次の条件でプロパンの燃焼活性を測定し
た。 試験条件 (1) SV :30000h-1 (2) ガス組成 :O2 8% :C3H18 1.2% :N2 残 (3) ガス予熱温度:300℃ 得られた結果を、第1表にまとめて示した。比
較例触媒に比べ本発明になる触媒はいづれも高い
燃焼活性を示し、特に、実施例7〜9の担体の
Al/Ba比が100/3〜100/10において高活性が
得られた。これは、第1図に示した担体の比表面
積とよく対応しており、本発明になる担体および
触媒が優れたものであることがわかる。また、実
施例触媒は1200℃−200時間および1400℃−2時
間の熱処理による活性低下が比較例触媒に比べ極
めて小さく、耐熱性燃焼触媒として優れたもので
あることがわかる。
【表】 (発明の効果) 本発明になる触媒担体は、例えば1200℃処理後
で20m2/g以上、1400℃処理後でも10m2/g以上の
高比表面積を維持することができ、高温で使用す
る触媒の活性を大幅に向上できる。また、本担体
にPdを担持した触媒は、1200℃以上の温度にさ
られても燃焼活性がほとんど低下せず高負荷触媒
燃焼が可能になる。さらに、原料には、安価なγ
−Al2O3とバリウム化合物を使用でき、製造方法
も通常の混練法または含浸法を採用できるため、
担体の製造コストが低減される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例になる触媒担体の
Ba添加量に対する比表面積を示す図、第2図は、
本発明になる実施例と比較例における高温処理後
の触媒担体の比表面積を比較した図、第3図は、
実施例と比較例の触媒担体のX線回折パターンを
示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルミナの一部または全部がBaAl12O19なる
    組成式で示される化合物に転化したものであるこ
    とを特徴とする燃焼用触媒担体。 2 γ−アルミナまたは水酸化アルミナにバリウ
    ム化合物をAl/Ba原子比が100/1〜100/15の
    割合で混練または含浸した後、1000℃以上で焼成
    し、アルミナの一部または全部をBaAl12O19に転
    化することを特徴とする燃焼用触媒担体の製法。
JP60089196A 1985-04-25 1985-04-25 燃焼用触媒担体およびその製法 Granted JPS61245844A (ja)

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