JPH055679Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は静電破壊対策を施した電子機器に関す
るものである。

従来の技術 近年、機器の電子化がさかんに行われている中
で、機器の静電破壊に対する考慮が要求されてい
る。例えば従来この種の静電破壊対策構造は、第
２図に示すような構成であつた。第２図におい
て、１，２は樹脂製の上ケース、下ケースであ
り、下ケース２の底面にネジが貫通する孔を有す
るボス３を設け、これと相対する上ケース１の位
置にネジが固着できるボス４を設け、前記絶縁性
の上下ケース１，２の内部に所定の配線５が施さ
れ電子部品６等が取り付けられた基板７を配置
し、上下ケース１，２の取り付けネジ８と前記基
板７間の縁面距離を確保するため取り付けネジ８
と基板７上の配線５又は電子部品６間の所定距離
を確保することにより対策を行つていた。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、機器の寸法構造
上、所定の縁面距離が確保できない場合、上下ケ
ース１，２の取り付けネジ８より基板７上の電子
部品６へ直接又は、基板７上の所定の配線５へ静
電気が第２図の矢印方向に流入し、基板７上の電
子部品６が静電破壊するという問題があつた。

そこで本考案は、このような問題点を解決する
もので基板上の電子部品の静電破壊対策を施した
電子機器を提供することを目的とするものであ
る。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するため本考案は、下ケース
の底面にネジが貫通する孔を有するボスを設ける
と共に周囲に環状の突状側壁を有し、これと相対
する上ケースの位置に前記下ケースに設けた前記
ボスを嵌入する凹部と前記ネジが固着できるボス
を設け、前記絶縁性の上下ケース内に所定の配線
が施され電子部品等が取り付けられた基板を配置
し、ケース上下取り付けネジと前記基板間の縁面
距離を確保するように構成したものである。

作 用 この構成によつて、電子機器内における基板上
の電子部品が上下ケースの取り付けネジよりの静
電気の流入に対し保護され、保護回路や保護機構
を必要とすることなく電子機器の静電破壊をなく
すことができる。

実施例 第１図は本考案の一実施例による電子機器の取
り付け状態を示す断面図であり、第１図におい
て、９，１０は樹脂製の上ケース、下ケースであ
り、下ケース１０の底面にネジ１７が貫通する孔
を有するボス１１を設けると共に周囲に環状の突
状側壁１２を有し、これと相対する上ケース９の
位置に前記下ケース１０に設けた前記ボス１１を
嵌入する凹部１３ａと前記取り付けネジ１７が固
着できるボス１３を設け、前記絶縁性の上下ケー
ス９，１０内に所定の配線１４が施され電子部品
１５等が取り付けられた基板１６を前記突状側壁
に当接した状態で装着した構成となつており、上
下ケース９，１０の取り付けネジ１７より静電気
が流入しても、第１図の矢印方向に静電気が流入
し、ボス１１をボス１３に嵌入させているので、
静電気はボス１１とボス１３の凹部１３ａによつ
て縁面距離が長くなり、基板１６上の配線１４及
び電子部品１５まで及ぶことなく基板１６上の電
子部品１５が取り付けネジ１７よりの静電気の流
入に対して保護され、電子機器の静電破壊をなく
すことができる。

考案の効果 以上のように本考案によれば、上下ケースの取
り付けネジと基板間の縁面距離を確保するよう上
下ケースの取り付けボスを構成することにより、
機器の寸法構造上、所定の縁面距離が確保できな
い場合でも、保護回路や保護機構を必要とするこ
となく静電気が流入しても基板上の電子部品が静
電破壊することなく電子機器の静電破壊をなくす
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の電子機器の一実施例による取
り付け状態を示す断面図、第２図は従来の電子機
器を示す断面図である。 ９……ケース上、１０……ケース下、１１……
ボス、１２……突状側壁、１３……ボス、１３ａ
……凹部、１４……配線、１５……電子部品、１
６……基板、１７……取り付けネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絶縁性の下ケースの底面に設けられたネジの貫
   通する孔を有するボスと、このボスの周囲の前記
   下ケースに設けられた突状側壁と、前記ボスが嵌
   入する凹部を有する前記下ケースに相対する絶縁
   性の上ケースに設けられた前記ネジが固着される
   ボスと、前記絶縁性の上下ケース内に前記突状側
   壁に当接して取り付けられるとともに、所定の配
   線が施され電子部品等が取り付けられた基板とで
   構成される電子機器。