JPH0556681A - 誘導電動機のトルク制御時の鉄損補償方法 - Google Patents
誘導電動機のトルク制御時の鉄損補償方法Info
- Publication number
- JPH0556681A JPH0556681A JP3214869A JP21486991A JPH0556681A JP H0556681 A JPH0556681 A JP H0556681A JP 3214869 A JP3214869 A JP 3214869A JP 21486991 A JP21486991 A JP 21486991A JP H0556681 A JPH0556681 A JP H0556681A
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- Japan
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- torque
- iron loss
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- induction motor
- speed
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高回転でトルク電流の少ない時でも出力トル
ク誤差を少なくする。 【構成】 PIアンプ1からのトルク電流指令ITと励
磁電流指令IOが入力するベクトル制御回路3により誘
導電動機をトルク制御するものにおいて、演算回路5に
より鉄損分のトルクΔT1を速度ωnの関数である鉄損か
ら求め、この鉄損分のトルクΔT1を演算回路6により
トルク電流指令値ITに係数Kを乗じた値ΔT2で補正
し、この補正された鉄損分のトルクΔT3をトルク電流
指令値ITに加算し、鉄損による出力トルクの誤差を補
償する。
ク誤差を少なくする。 【構成】 PIアンプ1からのトルク電流指令ITと励
磁電流指令IOが入力するベクトル制御回路3により誘
導電動機をトルク制御するものにおいて、演算回路5に
より鉄損分のトルクΔT1を速度ωnの関数である鉄損か
ら求め、この鉄損分のトルクΔT1を演算回路6により
トルク電流指令値ITに係数Kを乗じた値ΔT2で補正
し、この補正された鉄損分のトルクΔT3をトルク電流
指令値ITに加算し、鉄損による出力トルクの誤差を補
償する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導電動機のトルク制
御時の鉄損補償に関する。
御時の鉄損補償に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、誘導電動機のトルク制御回路は図
4に示すように、速度指令ωとフィードバック回路4か
らのフィードバック速度信号ωn′の偏差をPIアンプ
で増幅したトルク電流指令ITとトルク補償量演算回路
5からのトルク補償量ΔTを加算回路2で加算し、トル
ク補償されたトルク電流指令IT′を作り、誘導電動機
のベクトル制御回路3にこのトルク電流指令IT′と励
磁電流指令IOとを入力して誘導電動機(図示省略)を
トルク制御している。
4に示すように、速度指令ωとフィードバック回路4か
らのフィードバック速度信号ωn′の偏差をPIアンプ
で増幅したトルク電流指令ITとトルク補償量演算回路
5からのトルク補償量ΔTを加算回路2で加算し、トル
ク補償されたトルク電流指令IT′を作り、誘導電動機
のベクトル制御回路3にこのトルク電流指令IT′と励
磁電流指令IOとを入力して誘導電動機(図示省略)を
トルク制御している。
【0003】トルク補償量ΔTは次式により求められ
る。
る。
【0004】ΔT=PLOSS/ωm ………(1) PLOSS=k1ωn 1・5 ………(2) (1),(2)式より ΔT=k1ωn 1・5/ωm=k2ωn 0・5 ………(3) ただし、PLOSS:鉄損,ωm:機械角速度, ωn:電気角速度((極数/2)×ωm) しかして、トルク補償量演算回路5は(3)式によりト
ルク補償量を演算しているので、誘導電動機はトルク制
御時に鉄損補償される。
ルク補償量を演算しているので、誘導電動機はトルク制
御時に鉄損補償される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の補
償方法は速度ωnに対してのみ鉄損補償が施されている
ので、誘導電動機が鉄損によるエネルギー損失がある場
合、速度及びトルク電流の関数となり、トルク電流の変
化に対して出力トルクの誤差が生じ、特に回転数が高く
トルク電流が少ない場合は、励磁電流分が増え過励磁状
態となってしまう。
償方法は速度ωnに対してのみ鉄損補償が施されている
ので、誘導電動機が鉄損によるエネルギー損失がある場
合、速度及びトルク電流の関数となり、トルク電流の変
化に対して出力トルクの誤差が生じ、特に回転数が高く
トルク電流が少ない場合は、励磁電流分が増え過励磁状
態となってしまう。
【0006】本発明は、従来のこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、高回
転でトルク電流の少ない時でも出力トルク誤差を少なく
することができる誘導電動機のトルク制御時の鉄損補償
方法を提供することにある。
てなされたものであり、その目的とするところは、高回
転でトルク電流の少ない時でも出力トルク誤差を少なく
することができる誘導電動機のトルク制御時の鉄損補償
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、トルク電流指令と励磁電流指令からベク
トル制御する誘導電動機のトルク制御において、鉄損分
のトルクを速度の関数である鉄損から求め、この鉄損分
のトルクをトルク電流指令値に係数を乗じた値で補正
し、この補正された鉄損分のトルクをトルク電流指令値
に加算するものである。
成するために、トルク電流指令と励磁電流指令からベク
トル制御する誘導電動機のトルク制御において、鉄損分
のトルクを速度の関数である鉄損から求め、この鉄損分
のトルクをトルク電流指令値に係数を乗じた値で補正
し、この補正された鉄損分のトルクをトルク電流指令値
に加算するものである。
【0008】
【作用】鉄損分のトルクを速度の関数である鉄損から求
め、この鉄損分のトルクをトルク電流指令値に係数を乗
じた値で補正すると、鉄損によるエネルギー損失がトル
クに与える影響に近似した鉄損分のトルクを得ることが
できる。従ってこの鉄損分のトルクをトルク電流値に加
算してトルク電流指令値を補正することにより誘導電動
機のトルク制御時における鉄損を精密に補償することが
できる。
め、この鉄損分のトルクをトルク電流指令値に係数を乗
じた値で補正すると、鉄損によるエネルギー損失がトル
クに与える影響に近似した鉄損分のトルクを得ることが
できる。従ってこの鉄損分のトルクをトルク電流値に加
算してトルク電流指令値を補正することにより誘導電動
機のトルク制御時における鉄損を精密に補償することが
できる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0010】図1は本発明方法を実施する誘導電動機の
制御回路の一例を示す。なお、前記従来図4に示したも
のと同一構成部分は、同一符号を付してその重複する説
明を省略する。
制御回路の一例を示す。なお、前記従来図4に示したも
のと同一構成部分は、同一符号を付してその重複する説
明を省略する。
【0011】鉄損によるエネルギー損失がトルクに与え
る影響(TLOSS)は非線形な式 TLOSS=f(ωn,IT) ………(4) となり、演算式によって求めるのは困難である。このた
め、近似的な式を用いる。
る影響(TLOSS)は非線形な式 TLOSS=f(ωn,IT) ………(4) となり、演算式によって求めるのは困難である。このた
め、近似的な式を用いる。
【0012】前記(3)式より ΔT1=k2 ωn 0・5 ΔT2=K・IT K:シミュレーションにより求めた最適値 近似式 ΔT3=k2*K*IT*ωn ………(4') 図1において、5は上記ΔT1=k2 ωn 0・5を演算する
トルク補償量演算回路、6はPIアンプからのトルク電
流指令ITから上記ΔT2=K・ITを演算する補正信号
演算回路、7は演算回路5と6の信号ΔT1,ΔT2から
(4')式の補償量ΔT3を出力する掛算回路で、この信
号ΔT3は加算器2でトルク電流指令ITに加算される。
よってベクトル制御回路に入力する補償されたトルク電
流指令IT"はIT″=IT+ΔT3となる。
トルク補償量演算回路、6はPIアンプからのトルク電
流指令ITから上記ΔT2=K・ITを演算する補正信号
演算回路、7は演算回路5と6の信号ΔT1,ΔT2から
(4')式の補償量ΔT3を出力する掛算回路で、この信
号ΔT3は加算器2でトルク電流指令ITに加算される。
よってベクトル制御回路に入力する補償されたトルク電
流指令IT"はIT″=IT+ΔT3となる。
【0013】この実施例についてのシミュレーション結
果について説明する。
果について説明する。
【0014】本発明方法の鉄損補償を用い詳細モデル
(式5)でシミュレーションした結果を図2,図3に示
し、前記従来方式でシミュレーションした結果を図5,
図6に示す。
(式5)でシミュレーションした結果を図2,図3に示
し、前記従来方式でシミュレーションした結果を図5,
図6に示す。
【0015】 T=K1{M(I2d I1q−I2q,I1d)−(Rm/ω)(I2q,I1q+I2q 2 +I2d I1d+I2d 2)} ………(5) Kt:トルク定数 I1d:1次d軸電流(励
磁電流) M :相互インダクタンス I1q:1次q軸電流(ト
ルク電流) Rm:鉄損抵抗 I2d:2次d軸電流 ω :速度 I2q:2次q軸電流 結果 1.トルク電流によるトルク変化について 従来方法では、図5に示すように、トルク電流が低い状
態で最大13%のトルク誤差を生じる。
磁電流) M :相互インダクタンス I1q:1次q軸電流(ト
ルク電流) Rm:鉄損抵抗 I2d:2次d軸電流 ω :速度 I2q:2次q軸電流 結果 1.トルク電流によるトルク変化について 従来方法では、図5に示すように、トルク電流が低い状
態で最大13%のトルク誤差を生じる。
【0016】本発明方法では、図2に示すように、トル
ク電流を0→300%まで変化に対して最大3%のトル
ク誤差にすることができた。
ク電流を0→300%まで変化に対して最大3%のトル
ク誤差にすることができた。
【0017】2.速度によるトルク変化について 従来方法では、図6に示すように、トルクが低い状態
(図6(a))では速度によるトルク誤差も大きく最大
73%の誤差を生じる。
(図6(a))では速度によるトルク誤差も大きく最大
73%の誤差を生じる。
【0018】本発明方法では、図3に示すように、トル
ク電流の低い状態から高い状態まで、かつ低速から高速
まで補償効果があり、最大誤差を3%(図3(b),
(d))に収めることができた。
ク電流の低い状態から高い状態まで、かつ低速から高速
まで補償効果があり、最大誤差を3%(図3(b),
(d))に収めることができた。
【0019】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。
ので、次に記載する効果を奏する。
【0020】 (1)簡単な構成で精密なトルク制御が可能となる。
【0021】(2)トルク電流を考慮した鉄損補償を行
っているので、特に高速度でトルク電流が少ないときの
出力トルクの誤差を少なくすることができる。
っているので、特に高速度でトルク電流が少ないときの
出力トルクの誤差を少なくすることができる。
【図1】本発明方法の実施例回路を示すブロック回路
図。
図。
【図2】実施例のトルク電流−トルク特性図。
【図3】(a)〜(d)は実施例の速度−トルク特性
図。
図。
【図4】従来方法によるトルク制御回路を示すブロック
回路図。
回路図。
【図5】従来例のトルク電流−トルク特性図。
【図6】(a)〜(d)は従来例の速度−トルク特性
図。
図。
1…PIアンプ、2…加算器、3…ベクトル制御回路、
4…フィードバック回路、5…トルク補償量演算回路、
6…補正信号演算回路、7…掛算回路。
4…フィードバック回路、5…トルク補償量演算回路、
6…補正信号演算回路、7…掛算回路。
Claims (1)
- 【請求項1】 トルク電流指令と励磁電流指令からベク
トル制御する誘導電動機のトルク制御において、 鉄損分のトルクを速度の関数である鉄損から求め、この
鉄損分のトルクをトルク電流指令値に係数を乗じた値で
補正し、この補正された鉄損分のトルクをトルク電流指
令値に加算することにより、鉄損による出力トルクの誤
差を補償することを特徴とした誘導電動機のトルク制御
時の鉄損補償方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3214869A JPH0556681A (ja) | 1991-08-27 | 1991-08-27 | 誘導電動機のトルク制御時の鉄損補償方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3214869A JPH0556681A (ja) | 1991-08-27 | 1991-08-27 | 誘導電動機のトルク制御時の鉄損補償方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0556681A true JPH0556681A (ja) | 1993-03-05 |
Family
ID=16662914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3214869A Pending JPH0556681A (ja) | 1991-08-27 | 1991-08-27 | 誘導電動機のトルク制御時の鉄損補償方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0556681A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002097947A3 (en) * | 2001-05-25 | 2003-04-10 | Motorola Inc | Method for closing a motor driven window |
JP2012135128A (ja) * | 2010-12-22 | 2012-07-12 | Jfe Steel Corp | モータの鉄損解析方法、モータの鉄心用材料選定方法、モータの製造方法、モータ、およびモータ鉄心 |
-
1991
- 1991-08-27 JP JP3214869A patent/JPH0556681A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002097947A3 (en) * | 2001-05-25 | 2003-04-10 | Motorola Inc | Method for closing a motor driven window |
US6633147B2 (en) * | 2001-05-25 | 2003-10-14 | Motorola, Inc. | Method for closing a motor driven window |
EP1396075A2 (en) * | 2001-05-25 | 2004-03-10 | Motorola, Inc. | Method for closing a motor driven window |
EP1396075A4 (en) * | 2001-05-25 | 2014-04-16 | Continental Automotive Systems | METHOD FOR CLOSING A WINDOW DRIVEN BY AN ENGINE |
JP2012135128A (ja) * | 2010-12-22 | 2012-07-12 | Jfe Steel Corp | モータの鉄損解析方法、モータの鉄心用材料選定方法、モータの製造方法、モータ、およびモータ鉄心 |
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