JPH0787800A - インバータの自動トルクブースト制御およびすべり補償制御装置 - Google Patents

インバータの自動トルクブースト制御およびすべり補償制御装置

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JPH0787800A
JPH0787800A JP5226773A JP22677393A JPH0787800A JP H0787800 A JPH0787800 A JP H0787800A JP 5226773 A JP5226773 A JP 5226773A JP 22677393 A JP22677393 A JP 22677393A JP H0787800 A JPH0787800 A JP H0787800A
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Japan
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axis
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primary
amplifier
compensation
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JP5226773A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Yamada
哲夫 山田
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トルク制御特性の向上を図るとともにセンサ
レス速度制御を容易に行うことができ、しかも電動機の
低速域での特性改善ができるようにした。 【構成】 速度指令ωr*とすべり角周波数ωsを第1加
算部11で加算して出力に1次角周波数ωを得る。電動
機の1次電流を3φ−dq変換部19で1次磁束軸に変
換して、1次電流軸成分算出部20に入力する。算出部
20の出力i1γ,i1δ,i1γ*をγ軸およびδ軸A
CRアンプ23,24に与えてその出力に誤差電圧成分
ΔV1γ,ΔV1δを得る。この誤差電圧と前記ωに励磁
電流指令値I0*を乗算して得られる電圧指令値V1γ
*,V1δ*とを第3,第4加算部16,18で加算し
てその出力にPWM回路へ与える電圧指令V1γ,V1δ
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はインバータにより誘導
電動機(IM)を磁束一定で速度制御するインバータの
自動トルクブースト制御およびすべり補償を行う制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、汎用インバータでは、誘導電動機
の速度制御を磁束一定制御で行うために、周波数と電圧
の比を一定制御するV/f一定制御が採用されている。
一般に、図11に示すT形等価回路における一次インピ
ーダンスR1,X1による電圧降下を無視して、端子電圧
1を周波数fに比例して制御すると、低周波数領域で
は一次インピーダンス降下分の影響が大きくなり、励磁
電圧Eが低下して負荷が要求するトルクを発生できなく
なる。そのため、従来、汎用のインバータでは図12に
示すように端子電圧V1と周波数fの関係を低周波域で
図示実線で示すようにパターンを設定変更して上記問題
を解決していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図12のよう
な固定化されたV/fパターンでは、負荷が変化したと
きの特性に合ったV/f比を誘導電動機に与えることが
困難となり、特に低周波領域でトルク不足となったり、
逆に過励磁になって過電流が流れたりするという欠点を
有していた。
【0004】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、トルク制御特性の向上を図るとともにすべり補償
も併用してセンサレス速度制御を容易に行うことができ
るようにし、しかも1次,2次抵抗の変動補償を行って
電動機の低速域での特性改善および速度制御特性の改善
を図ったインバータの自動トルクブースト制御およびす
べり補償制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するためになされたもので、第1発明はインバータ
に接続された誘導電動機を磁束一定で速度制御するもの
において、誘導電動機の速度指令値ωr*と励磁電流指
令値I0*および誘導電動機の1次電流を演算部に入力
し、この演算部にて前記1次電流から1次磁束を基準軸
とするd−q軸上の電流成分i1d,i1qを3φ−dq変
換部から求め、この変換部で求められた電流成分i1d
1qから1次電流軸成分を1次電流軸成分算出部で算出
するとともに、すべり角周波数演算部に前記電流成分と
0*とを与えてすべり角周波数指令値ωs*を得、この
ωs*とωr*とを加算して出力に1次角周波数ωを送出
し、このωとI0*とを乗算部で乗算し、この乗算値と
前記1次電流軸成分とを再び乗算して電圧成分V1γ*
=V1γとV1δ*=V1δを算出し、この電圧成分と前
記ωを演算部からPWM回路に与えてPWM信号を発生
してインバータを制御させるようにしたことを特徴とす
るものである。
【0006】第2発明はγ軸ACRアンプとδ軸ACR
アンプを設け、γ軸ACRアンプの入力には1次電流軸
成分算出部から出力されるi1γ*とi1γとの偏差を入
力し、δ軸ACRアンプの入力にはi1δ*=0と、前
記算出部から出力されるi1δとの偏差を入力し、両ア
ンプの出力から誤差電圧成分ΔV1γ,ΔV1δを送出
し、この誤差電圧成分と電圧成分指令値V1γ*,V1δ
*とを加算してその出力にPWM回路に与えるための電
圧成分V1γ,V1δを送出することを特徴とするもので
ある。
【0007】第3発明は誤差電圧成分ΔV1δが零とな
るように2次抵抗R2補償アンプを設け、その出力にR2
変化分K2を得、このK2とすべり角周波数ωs*との積
によりωs*を補正した出力を速度指令値と加算させて
2次抵抗変動補償を行うことを特徴とするものである。
【0008】第4発明は誤差電圧成分ΔV1γが零とな
るように1次抵抗R1補償アンプを設け、その出力にR1
変化分K1を得、このK1と1次抵抗指令値R1*との積
により1次抵抗変動補償を行うことを特徴とするもので
ある。
【0009】第5発明はγ軸ACRアンプとδ軸ACR
アンプを比例項と積分項に分け、R2補償アンプとR1
償アンプの誤差電圧成分を各々前記積分項の出力を用い
たことを特徴とするものである。
【0010】第6発明はすべり角周波数指令値ωs*を
(R2*/L2*)・〔(i1d−I0*)/σ*i1q〕を
用いて算出することを特徴とするものである。
【0011】
【作用】速度指令値ωr*と励磁電流指令値I0*および
誘導電動機の1次電流が演算部に入力されると、演算部
内で次のような動作が行われてPWM回路に電圧成分V
iγ,V1δと1次角周波数ωが入力される。1次電流が
3φ−dq変換部に入力されると、1次電流が回転座標
d−q軸へ変換された後、1次電流軸成分算出部に入力
され、この算出部により1次電流軸成分のi1γ,si
nφ,cosφが求められる。また、すべり角周波数演
算部により求められたすべり角周波数指令値ωs*と前
記ωr*を加算することにより、1次角周波数ωを算出
する。前記1次電流軸成分とωから電圧成分V1γ,V1
δを演算により求めて、演算部からV1γ,V1δおよび
ωをPWM回路に与える。
【0012】第2発明では電圧成分をγ,δ軸ACRア
ンプを設けることにより誤差電圧成分ΔV1γ,ΔV1δ
から求めるようにしたものである。
【0013】第3発明は2次抵抗R2補償アンプを設け
てωs*を補正することによりR2の変動を補償するよう
にしたものである。
【0014】第4発明は1次抵抗R1補償アンプを設け
てR1の変動補償を行う。
【0015】第5発明は比例項と積分項に分けたγ,δ
軸ACRアンプを設けて、積分項をR2,R1補償アンプ
に入力したものである。
【0016】
【実施例】以下この発明の実施例を図面に基づいて説明
するに当り、まず、汎用インバータのV/f一定制御に
適した等価回路として非対称T−2形等価回路を用い、
この等価回路を変形し、オートトルクブーストとすべり
補償の制御方法を導出する制御原理を述べる。図1は非
対称T−2形等価回路図を示すもので、図1において、
IM定数は対称T形等価回路の定数で、R1は1次抵
抗、Mは励磁インダクタンス、l1は1次漏れインダク
タンス、l2は2次漏れインダクタンス、R2は2次抵
抗、Sはすべりを用いると次式のような関係となる。
【0017】 xm’=ω・L1 xσ2=ω・Lσ2=ω・{(L1/M)2・L2−L1} R2’=(L1/M)2・R2 但し、L1=M+l1,L2=M+l2,ω:1次角周波数 ここで、図1の2次回路を図2に示すように直列から並
列回路に変形してみる。まず、直列→並列変換の一般式
を導出する。並列回路のインピーダンスZ(ベクトル)
は(1)式で表わされる。
【0018】
【数1】
【0019】(1)式より直列回路と並列回路の関係
は、(2),(3)式で表わすことができる。
【0020】
【数2】
【0021】
【数3】
【0022】(2)式と(3)式を割算すると次の関係
が得られる。
【0023】
【数4】
【0024】(4)式よりR、Xは次の(5),(6)
式となる。
【0025】
【数5】
【0026】(6)式を(2)式に代入してRを求める
と次のようになる。
【0027】
【数6】
【0028】(5)式を(3)式に代入してXを求める
と次のようになる。
【0029】
【数7】
【0030】(7)式よりRは次のようになる。
【0031】
【数8】
【0032】(8)式よりXは次のようになる。
【0033】
【数9】
【0034】次にすべり角周波数ωsの第1条件につい
て述べる。上述のように直列→並列変換の結果、図3の
等価回路が得られる。図3は非対称T−2形等価回路を
変形したもので、図3よりE1は次の関係がある。
【0035】E1=XI01=RI2 上式に(10),(11)式を代入すると、次のように
変形できる。
【0036】
【数10】
【0037】次にωsの第2条件について述べる。図3
より次の関係がある。
【0038】ωL10=XI01 Xに(11)式を代入して変形し、整理すると(13)
式のようになる。
【0039】
【数11】
【0040】(12),(13)式より次の関係が得ら
れる。
【0041】
【数12】
【0042】(14)式において(I0+I01)をi1d
とおき、(12)式のI01に(14)式を代入すると
(15)式が得られる。
【0043】
【数13】
【0044】ここで、1次電流基準軸(γ−δ軸)での
制御法について述べる。図3より1次電流を基準とした
ベクトル図を描くと、図4となる。図4より1次磁束を
基準とするd−q軸上での1次電圧,電流を求めると、
(16),(17)式のようになる。
【0045】
【数14】
【0046】次に、d−q軸と、1次電流基準軸のγ−
δ軸とのなす角をφとする。このときのd−q軸とγ−
δ軸との変換行列を求めると、(18)式のようにな
る。また、γ,δ軸の1次電圧V1γ,V1δを求める
と、(20),(21)式のようになる。
【0047】
【数15】
【0048】上記(20),(21)式より1次電流を
基準軸とするγ−δ軸上での制御法について検討して見
る。まず、指令値に符号*を付して、γ−δ軸上の理想
電圧を求める。この各軸の理想電圧成分をV1γ*,V1
δ*とすると、次のような(22),(23)式にな
る。
【0049】 V1γ*=R1*・i1γ+ωL1*・I0*・sinφ・・・(22) V1δ*=ωL1*・I0*cosφ・・・(23) また、1次電流の変換式は(24)式となる。
【0050】 i1γ=i1dcosφ+i1qsinφ i1δ=−i1dsinφ+i1qcosφ・・・(24) 上記V1γ*,V1δ*を理想電圧としてフィードフォワ
ード項として出力し、すべり角周波数ωs*を(15)
式を用いて、次の(25)式のように表わす。
【0051】
【数16】
【0052】また、(12)式を用いてωs*を次の
(26)式のように表わす。
【0053】
【数17】
【0054】次に、1次抵抗R1と2次抵抗R2が温度に
より変化するときの補償法を検討して見る。なお、
1,L2,Mは変化しないと仮定する。図4または(2
0)式より、1次電流基準軸では1次抵抗R1の変化は
γ軸上にのみ現われ、δ軸上へは影響を与えないことが
判る。そこで、R2変動に起因するE1変動の影響は、
γ,δ軸の両方に現われるが、δ軸成分にはR1の影響
が現われない。そのため、1次電流のδ軸成分i1δ=
0となるようにδ軸電流アンプを設ける。δ軸電流アン
プ出力ΔV1δをV1δ*に加算すると、ΔV1δにはR2
変化による誤差電圧が現われる。
【0055】そこで、前記誤差電圧ΔV1δが零になる
ようにすべり角周波数ωsを補償すれば、2次抵抗変動
補償が可能となる。次に1次抵抗変動補償について述べ
る。γ軸の1次電流指令値i1γ*を(24)式を用い
て、次の(27)式で求める。
【0056】 i1γ*=(I0*+I01*)cosφ+i1qsinφ・・・(27) ここで、I01*=σ*・i1q 2/(I0*−σ*・i1d)・・・(28) i1γ*とi1γが一致するようにγ軸電流アンプを設
け、この電流アンプ出力ΔV1γをV1γ*に加算する。
このときΔV1γにはR1変化による誤差電圧が現われ
る。このΔV1γ=0となるように(22)式のR1*を
補償することにより、1次抵抗変動補償が可能となる。
【0057】上述した制御法に電動機速度指令ωr*と
励磁電流指令値I0*を導入した制御演算部のブロック
図を示すと図5のような第1実施例になる。図5におい
て、11はωr*とωsを加算する第1加算部で、この第
1加算部11でωr*とωsを加算すると出力に1次角周
波数ωが得られる。このωにL1*を乗算した後、第1
乗算部12でI0*を乗算する。第1乗算部12の出力
は第2乗算部13に入力して、ここで後述の1次電流軸
算出部20からsinφが乗算される。この第2乗算部
13の出力は第2加算部14の一方の入力端に与えら
れ、他方の入力端には第3乗算部15で乗算された電流
成分i1γと1次抵抗R1との積が与えられる。第2加算
部14は両入力値を加算して出力に電圧指令値V1γ*
を送出する。このV1γ*は第3加算部16の一方の入
力端に供給され、他方の入力端には誤差電圧成分ΔV1
γが供給される。第3加算部16は両入力値を加算して
出力に電圧成分V1γを送出する。
【0058】17は第4乗算部で、この第4乗算部17
は第1乗算部12の出力と、後述の1次電流軸算出部2
0からのcosφとが供給され、両入力値を乗算して出
力に電圧指令値V1δ*を送出する。このV1δ*は第4
加算部18の一方の入力端に供給され、他方の入力端の
入力端に誤差電圧成分ΔV1δが供給される。第4加算
部18は両入力値を加算して出力に電圧成分V1δを送
出する。19は1次電流を3相−回転座標dq軸(3φ
−dq)に変換する3φ−dq変換部で、この3φ−d
q変換部19は誘導電動機IMの電流成分iu,iwを1
次磁束軸に変換して出力に電流成分i1d,i1qを送出す
るもので、この電流成分i1d,i1qは1次電流軸成分算
出部20とωs*演算部21Aに供給される。1次電流
軸成分算出部20は前述した(24)式に従って算出さ
れる。この算出部20から送出される1次電流軸成分i
1γ,i1δは第1,第2偏差部21,22のマイナス入
力端に供給される。第1偏差部21のプラス入力端には
電流指令値i1γ*が供給され、第2偏差部22のプラ
ス入力端にはi1δ*=0が供給される。第1偏差部2
1の偏差出力はγ軸ACRアンプ23に供給され、その
アンプ23の出力には誤差電圧成分ΔV1γが送出され
る。また、第2偏差部22の偏差出力はδ軸ACRアン
プ24に供給され、そのアンプ23の出力には誤差電圧
成分ΔV1δが送出される。
【0059】前記ωs*演算部21Aには電流成分
1d,i1qの他にI0*が与えられ、前述した(25)
式、(26)式の演算を行って出力にωs*を送出す
る。このωs*は第5加算部25の一方の入力端に与え
られ、他方の入力端に後述のΔωsが与えられる。26
は第3偏差部で、この第3偏差部26でΔV1δ*=0
とΔV1δの偏差がとられてR2補償アンプ27に入力さ
れる。このアンプ27は出力にR2の変化分K2を送出
し、このK2とωs*が第5乗算部28で乗算され出力に
Δωsを送出する。前記第5加算部25はωs*とΔωs
とを加算して出力にωsを送出し、このωsを第1加算部
11に供給する。
【0060】29は第4偏差部で、この第4偏差部29
のプラス入力端にはΔV1γ*=0が供給され、マイナ
ス入力端にはΔV1γが供給される。第4偏差部29は
両入力端の偏差出力をR1補償アンプ30に与える。R1
補償アンプ30は出力にR1変化分K1を送出する。この
1は第6乗算部31で、R1*設定部32からのR1
と乗算されてその乗算出力が第6加算部33の一方の入
力端に供給される。第6加算部33の他方の入力端には
1*が供給され、第6加算部33は両入力値を加算し
て出力に1次抵抗R1を送出する。このR1は第3乗算部
15に供給される。
【0061】上記のように構成された制御演算部は図6
に示すインバータを含めた全体構成図の符号60で示す
部分に用いられる。図6において、61は制御演算部6
0から出力されるV1d,V1qおよびωが供給されるPW
M回路で、このPWM回路61は入力された各値により
出力にPWM信号を発生し、このPWM信号によりイン
バータ62が制御される。これによりIM63のR1
2の変動補償を行ってオートトルクブースト制御、お
よびすべり補償制御が行われる。図6中、64はコンバ
ータ、65は電解コンデンサ、66は変流器である。
【0062】図7はこの発明の第2実施例を示すブロッ
ク図で、図6の第1実施例と同一部分には同一符号を付
して示す。図7に示す第2実施例は1次抵抗R1,2次
抵抗R2の補償無しの場合におけるもので、図7におい
て、第1加算部11には電動機速度指令値ωr*と励磁
電流指令値I0*が設定入力として供給される。また、
IMの1次電流が検出入力として3φ−dq変換部19
に供給され、ここで1次電流を回転座標d−q軸(1次
磁束軸)へ変換し、(19)式、(24)式より1次電
流軸成分のi1γ,sinφ,cosφを1次電流軸成
分算出部20で求める。次に、(22)式,(23)式
を用いてV1γ*=V1γ、V1δ*=V1δを算出する。
なお、第3乗算部15にはR1に代えてR1*を与えてい
る。すべり角周波数ωs*は(25)式を用いてωs*演
算部21Aにより求め、第1加算部11でωr*を加算
してその出力に1次角周波数ωを算出する。この周波数
指令ωと前記電圧指令V1γ,V1δは図6に示すPWM
回路61に供給されてPWM信号が発生される。このP
WM信号によりインバータ62を制御することによりI
Mのオートトルクブースト制御とすべり補償制御を行う
ことができる。なお、前述したωs*は(26)式を用
いて算出してもよい。
【0063】図8は第3実施例を示すブロック部で、こ
の第3実施例は第2実施例にγ,δ軸ACRアンプを追
加したものである。図8において、(19)式、(2
4)式、(27)式および(28)式を用いて1次電流
軸成分のi1γ,i1δ,i1γ*,sinφ,cosφ
を1次電流軸成分算出部20で算出する。そのうちi1
γ,i1δ,i1γ*を第1,第2偏差部21,22を介
してγ,δ軸ACRアンプ23,24(PIアンプ)に
与えると、アンプ23,24の出力には誤差電圧ΔV1
γ,ΔV1δが得られ、この誤差電圧を第3,第4加算
部16,18に供給して、その出力に電圧指令V1γ,
1δを算出する。以下第2実施例と同様に電圧指令,
1次角周波数ωをPWM回路61に与える。
【0064】図9は第4実施例を示すブロック図で、こ
の第4実施例は第3実施例にR2補償アンプ27を設け
たものである。この第4実施例においては、R2補償ア
ンプ27の出力にR2変化分K2を得て、ωs=ωs*+K
2ωs*によりすべり角周波数を補正するものである。な
お、K2ωs*は誤差分Δωsである。この第4実施例を
用いることにより、R2変動補償を実行することができ
る。
【0065】図10は第5実施例を示すブロック図で、
この第5実施例は第1実施例のγ軸ACRアンプ23
と、δ軸ACRアンプ24を比例(P)項と積分(I)
項に分け、第3,第4加算部16,18に与える誤差電
圧成分ΔV1γ,ΔV1δをP項+I項出力とし、第3,
第4偏差部26,29に与える誤差電圧成分ΔV
1γ’,ΔV1δ’をI項出力としたものである。
【0066】上記各実施例ともIMのオートトルクブー
スト制御およびすべり補償制御ができ、トルク制御特性
の向上を図るとともにセンサレス速度制御が容易にでき
るようになる。また、第1,第4および第5実施例では
1次電流基準軸(γ−δ軸)を導入するので、R1の影
響は1次電流軸(γ軸)のみに現われることにより、R
1変動補償を可能にした。また、1次電流軸に直交する
δ軸の誤差電圧を利用して、すべり角周波数を補償する
ようにしたので、R2変動補償も可能になった。上記
1,R2変動補償により、オートトルクブーストとすべ
り補償の制御特性を改善することができる。
【0067】なお、第1実施例はR2補償アンプ27の
他に、R1補償アンプ30を設けて、その出力にR1変化
分K1を得てR1=R1*+K11*によりR1変動補償を
行うことができるようにしたものである。
【0068】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
1次電流を検出することにより、自動的にトルクブース
ト制御を行うことができるようになるので、トルク制御
特性の向上を図ることができるようになるとともにすべ
り角周波数を算出するようにしたので、すべり補償が可
能となり、センサレス速度制御を容易に行うことができ
るようになる。また、1次電流基準軸(γ−δ軸)を導
入することにより、1次抵抗R1の変動補償を可能に
し、かつ1次電流軸に直交するδ軸の誤差電圧を利用し
て、すべり角周波数を補償することにより、2次抵抗R
2の変動補償も可能にして電動機の低速域での特性改善
および速度制御特性の改善を図ることができるようにし
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の原理を述べるための誘導電動機の非
対称T−2形等価回路図である。
【図2】直列並列変換回路を説明する図である。
【図3】非対称T−2形等価回路の変形回路図である。
【図4】1次電流を基準したγ−δ軸のベクトル図であ
る。
【図5】この発明の第1実施例を示す制御演算部のブロ
ック図である。
【図6】第1実施例を適用したこの発明の全体構成図で
ある。
【図7】第2実施例の制御演算部のブロック図である。
【図8】第3実施例の制御演算部のブロック図である。
【図9】第4実施例の制御演算部のブロック図である。
【図10】第5実施例の制御演算部のブロック図であ
る。
【図11】誘導電動機の対称T形等価回路図である。
【図12】誘導電動機を磁束一定制御を行うためのV/
fパターン図である。
【符号の説明】
11,14,16,18,25,33…第1〜第6加算
部 12,13,15,17,28,31…第1〜第6乗算
部 19…3φ−dq変換部 20…1次電流軸成分算出部 21A…ωs*演算部 21,22,26,29…第1〜第4偏差部 27…R2補償アンプ 30…R1補償アンプ 60…制御演算部 61…PWM回路 62…インバータ 63…IM

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバータに接続された誘導電動機を磁
    束一定で速度制御するものにおいて、 誘導電動機の速度指令値ωr*と励磁電流指令値I0*お
    よび誘導電動機の1次電流を演算部に入力し、この演算
    部にて前記1次電流から1次磁束を基準軸とするd−q
    軸上の電流成分i1d,i1qを3φ−dq変換部から求
    め、この変換部で求められた電流成分i1d,i1qから1
    次電流軸成分を1次電流軸成分算出部で算出するととも
    に、すべり角周波数演算部に前記電流成分とI0*とを
    与えてすべり角周波数指令値ωs*を得、このωs*とω
    r*とを加算して出力に1次角周波数ωを送出し、この
    ωとI0*とを乗算部で乗算し、この乗算値と前記1次
    電流軸成分とを再び乗算して電圧成分V1γ*=V1γと
    1δ*=V1δを算出し、この電圧成分と前記ωを演算
    部からPWM回路に与えてPWM信号を発生してインバ
    ータを制御させるようにしたことを特徴とするインバー
    タの自動トルクブースト制御およびすべり補償制御装
    置。
  2. 【請求項2】 γ軸ACRアンプとδ軸ACRアンプを
    設け、γ軸ACRアンプの入力には1次電流軸成分算出
    部から出力されるi1γ*とi1γとの偏差を入力し、δ
    軸ACRアンプの入力にはi1δ*=0と、前記算出部
    から出力されるi1δとの偏差を入力し、両アンプの出
    力から誤差電圧成分ΔV1γ,ΔV1δを送出し、この誤
    差電圧成分と電圧成分指令値V1γ*,V1δ*とを加算
    してその出力にPWM回路に与えるための電圧成分V1
    γ,V1δを送出することを特徴とする請求項1記載の
    インバータの自動トルクブースト制御およびすべり補償
    制御装置。
  3. 【請求項3】 誤差電圧成分ΔV1δが零となるように
    2次抵抗R2補償アンプを設け、その出力にR2変化分K
    2を得、このK2とすべり角周波数ωs*との積によりωs
    *を補正した出力を速度指令値と加算させて2次抵抗変
    動補償を行うことを特徴とする請求項2記載のインバー
    タの自動トルクブースト制御およびすべり補償制御装
    置。
  4. 【請求項4】 誤差電圧成分ΔV1γが零となるように
    1次抵抗R1補償アンプを設け、その出力にR1変化分K
    1を得、このK1と1次抵抗指令値R1*との積により1
    次抵抗変動補償を行うことを特徴とする請求項3記載の
    インバータの自動トルクブースト制御およびすべり補償
    制御装置。
  5. 【請求項5】 γ軸ACRアンプとδ軸ACRアンプを
    比例項と積分項に分け、R2補償アンプとR1補償アンプ
    の誤差電圧成分を各々前記積分項の出力に適用したこと
    を特徴とする請求項3,4記載のインバータの自動トル
    クブースト制御およびすべり補償制御装置。
  6. 【請求項6】 すべり角周波数指令値ωs*を次式を用
    いて算出することを特徴とする請求項1〜5記載のイン
    バータの自動トルクブースト制御およびすべり補償制御
    装置。 ωs*=(R2*/L2*)・〔(i1d−I0*)/σ*i1q〕 但し、R2*:2次抵抗指令値、 L2*:励磁インダクタンスと2次漏れインダクタンス
    の加算値指令値
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