JPH0556402A - 走査線数変換装置 - Google Patents

走査線数変換装置

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JPH0556402A
JPH0556402A JP20930791A JP20930791A JPH0556402A JP H0556402 A JPH0556402 A JP H0556402A JP 20930791 A JP20930791 A JP 20930791A JP 20930791 A JP20930791 A JP 20930791A JP H0556402 A JPH0556402 A JP H0556402A
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JP
Japan
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line
ntsc
scanning line
signal
field
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Application number
JP20930791A
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Inventor
Masahiko Nishikawa
昌彦 西川
Akira Sotoguchi
明 外口
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 簡単な回路で構成できるとともに、フィール
ドメモリの内容を他の用途にも兼用できる走査線数変換
装置において、静止ラインのフリッカーやラインの上下
移動をなくして、輝度レベルの変化を最小限に抑える。 【構成】 【数3】 Dout=K・D+(1−K)・D (0≦K≦1)------------(1) なる演算を行う荷重合成回路と、フィールドメモリのア
ドレス制御及び前記荷重合成回路にライン内挿係数の値
を設定するデータを供給する制御回路を備え、前記ライ
ン内挿係数Kは、出力第1(又は第2)テレビジョン信
号による出力画面上の出力走査線の位置と、入力第2
(又は第1)テレビジョン信号による入力画面上の入力
走査線の位置との入出力両画面重畳状態での相対間隔で
ある距離とは比例関係のない比の値に前記制御回路によ
り選定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ
(VTR)などにおいて、方式変換を行うために用いら
れる走査線数変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、PAL方式(1フレーム当りの
走査線数が625本で、50フィールド/秒)とNTS
C方式(1フレーム当りの走査線数が525本で、60
フィールド/秒)との間で放送方式の変換をする場合に
は、色信号の方式を変換するカラー変換と、1秒間の画
像のフィールド数を変換するフィールド変換と、1フレ
ーム内の走査線数を変換する走査線数変換(「ライン変
換」とも云う)の3つの変換を要する。
【0003】その中で、ライン変換については、例えば
特開平2−75290号公報に記載されているが、まず
この公報に記載されている如き従来のライン変換の技術
について述べる。
【0004】図9は従来のライン変換装置を示してお
り、切り替えスイッチS1に入力されるディジタル化さ
れたNTSCテレビジョン信号をPALテレビジョン信
号に変換するときは、スイッチS1〜S4は制御信号C
Sによって図示の位置、即ちNP側に切り替えられてい
る。
【0005】従って、NTSC信号はスイッチS1、S
2を介してフィールドメモリ1に一旦記憶される。そし
て、このフィールドメモリ1から読み出された信号はス
イッチS3を通過し、荷重合成回路3にラインメモリ2
にて1H遅延されたデータとして供給される。一方、フ
ィールドメモリ1から読み出された信号は直接荷重合成
回路3に供給される。この荷重合成回路3は入力される
各信号に対し重み付け値の乗算を行った後、両者を加算
する動作を行うようになっており、荷重合成回路3の出
力はスイッチS4を介して出力される。
【0006】即ち、ラインメモリ2及び荷重合成回路3
によりNTSC−PALの走査線数の変換が行われる
が、図7はこの変換動作の様子を示している。尚、実際
にはNTSCは1フィールドが525本の走査線からな
り、PALは1フィールドが625本の走査線からなる
が説明の簡略化のため、図7のごとく走査線を5本から
6本に変換するものとする。
【0007】例えば、PALの走査線(図7の右側の実
線)を作るには、出力PALテレビジョン信号による
出力画面と入力NTSCテレビジョン信号による入力画
面を重畳した状態において、NTSCの走査線(図7の
左側の実線)とこれに隣接する走査線に対し、それ
ぞれの走査線の位置から前記PALの走査線の位置ま
での距離Lに反比例した重み付け値Qを乗算後、両者を
加算することにより得られる。
【0008】尚、以下の説明においても、PALの走査
線とNTSCの走査線との距離Lとは、出力PAL(ま
たはNTSC)テレビジョン信号による出力画面上の当
該出力走査線の位置と、入力NTSC(PAL)テレビ
ジョン信号による入力画面上の当該入力走査線の位置と
の入出力両画面重畳状態での相対間隔である。
【0009】この場合、NTSCの走査線とPALの
走査線との距離は1/2、NTSCの走査線とPA
Lの走査線との距離は1/2であるので、重み付け値
もそれぞれ1/2となる。同様に、PALの走査線を
作る場合、NTSCの走査線とPALの走査線との
距離は1/4、NTSCの走査線とPALの走査線
との距離は3/4であるので、重み付け値はNTSCの
走査線に対しては3/4、NTSCの走査線に対し
ては1/4になる。同様にして、残りの走査線に対して
も図示のような距離および重み付け値となり、図のよう
な走査線数の変換がなされる。
【0010】このような手法は、フィールド内直線ライ
ン内挿と呼ばれており、上記重み付け値はまた、ライン
内挿係数によって設定される。
【0011】次に、切り替えスイッチS1に入力される
ディジタル化されたPALテレビジョン信号をNTSC
テレビジョン信号に変換するときは、制御信号CSによ
ってスイッチS1〜S4はPN側に切り替えられる。
【0012】従って、PAL信号はスイッチS1を通過
し、荷重合成回路3にラインメモリ2にて1H遅延され
たデータとして供給される。荷重合成回路3は入力され
る各信号に対し重み付け乗算を行った後、両者を加算す
る動作により、走査線数の変換を行うようになってお
り、荷重合成回路3の出力はスイッチS2を介してフィ
ールドメモリ1に格納される。そして、フィールドメモ
リ1から読み出された信号はスイッチS3,S4を介し
て出力される。
【0013】この場合も、ラインメモリ2及び荷重合成
回路3によりPAL−NTSCの走査線数の変換が行わ
れるが、図8はこの変換動作の様子を示している。ま
た、先の場合と同様にNTSCは1フィールドが525
本の走査線からなり、PALは1フィールドが625本
の走査線からなるが説明の簡略化のため、図8のごとく
走査線を6本から5本に変換するものとする。
【0014】例えば、NTSCの走査線(図8の右側の
実線)を作るのには、PALの走査線(図8の左側の
実線)とこれに隣接する走査線に対し、前記NTS
Cの走査線までの距離Lに反比例した重み付け値Qを
乗算後、加算することにより得られる。この場合、PA
Lの走査線とNTSCの走査線との距離は3/8、
PALの走査線とNTSCの走査線との距離は5/
8であるので、重み付け量は、PALの走査線に対し
ては5/8、PALの走査線に対しては3/8にな
る。同様に、NTSCの走査線を作る場合、PALの
走査線とNTSCの走査線との距離は1/2、PA
Lの走査線とNTSCの走査線との距離は1/2で
あるので、重み付け値はNTSCの走査線に対して1
/2、NTSCの走査線に対しても1/2になる。同
様にして、残りの走査線に対しても図示のような距離お
よび重み付け値となり、図示の如く走査線数の変換がな
される。
【0015】上記のような走査線数の変換方法では、フ
ィールドメモリの容量がNTSC信号の1フィールド分
の容量で済むが、フィールドメモリに対するラインメモ
リの位置を変換方式に応じて切り替えるために多くのス
イッチ回路を必要とし、回路が複雑になる欠点がある。
【0016】また、PAL−NTSC変換時には、フィ
ールドメモリには加工されたデータ(隣接する走査線の
データに重み付け値を掛け、両者を加算することにより
変換されたデータ)が入っているので、このフィールド
メモリに格納されたデータを他の画像処理機能の為のデ
ータ(例えばピクチャー・イン・ピクチャーのためのデ
ータ)として使用できない。
【0017】ところで、テレビジョン信号はインターレ
ース走査によって、1フレームの画像を構成しているの
で、方式変換の際に例えば図10に示すように入力フィ
ールドがODD(奇数)フィールドのとき、出力する信
号をODDフィールドまたはEVEN(偶数)フィール
ドに変換する操作、および入力フィールドがEVENフ
ィールドのとき、出力される信号をODDフィールドま
たはEVENフィールドに変換する操作を必要とする。
尚、図10において、実線はODDフィールドの走査
線、破線はEVENフィールドの走査線、( )内の数
字は走査線番号を示す。
【0018】かかる操作は、インターレースライン変換
と呼ばれており、かかる変換はフィールドメモリのアド
レスおよび荷重合成回路における内挿係数を操作するこ
とによって行われるが、図9の構成ではNTSC−PA
L変換の場合には、走査線数が変換される前にフィール
ドメモリに先に書き込まれているので、図10に示す上
記4通りの変換が可能である。しかし、図9の構成で、
PAL−NTSC変換の場合にはフィールドメモリに書
き込む前に既に走査線数が変換されてしまっているの
で、図11に示すインターレース変換のうち、ODD−
EVEN,EVEN−EVENの変換(即ち、EVEN
への変換)か、或るいはODD−ODD,EVEN−O
DDへの変換(即ち、ODDへの変換)かの2通りの変
換に限定されてしまう。この結果、図9の構成では変換
後の画像の垂直解像度の劣化や画像のブレなどが生じる
と云う欠点がある。尚、図11において、実線はODD
フィールドの走査線、破線はEVENフィールドの走査
線、( )内の数字は走査線番号、[ ]内の数字は重
み付け値を示す。
【0019】そこで、かかる欠点を解決するべく本件発
明者は図12に示す走査線数変換装置を考えついた。ま
ず、この図12の装置について説明する。
【0020】図12において、5は端子6から入力され
るディジタル化されたNTSCまたはPAL方式のテレ
ビジョン信号が格納されるフィールドメモリであって、
このメモリは少なくともPALテレビジョン信号の1フ
ィールド分のデータを格納できる容量がある。7はライ
ンメモリであって、入力される信号を1H(H:水平期
間)遅延させる。8は荷重合成回路であって、この回路
にはラインメモリ7にて1H遅延された信号D1とフィ
ールドメモリ5から直接得られる信号D0とが供給され
るが、この荷重合成回路8は入力される各信号D1,D2
に対し、制御回路9からのデータによって設定されるラ
イン内挿係数K(0≦K≦1)による重み付け値を乗算
し、この後両者が加算されるようになっている。かかる
荷重合成回路8の動作は、次式で表される。
【0021】
【数2】
【0022】また、フィールドメモリ5は、制御回路9
によってアドレス制御されデータの読み出しが制御され
る。
【0023】この図12の回路構成において、NTSC
−PALの走査線数の変換動作は、図9の従来の回路の
場合と同様に図7で説明したフィールド内直線ライン内
挿動作を行うが、これを再度説明する。
【0024】図7において、PALの走査線(図7の右
側の実線)を作るのには、NTSCの走査線(図7の
左側の実線)とこれに隣接する走査線に対し、前記
PALの走査線までの距離Lに反比例した重み付け値
が乗算されるライン内挿係数Kを乗算後、加算すること
により得られる。この場合、NTSCの走査線とPA
Lの走査線との距離は1/2、NTSCの走査線と
PALの走査線との距離は1/2であるので、重み付
け値もそれぞれ1/2となる。同様に、PALの走査線
を作る場合、NTSCの走査線とPALの走査線
との距離は1/4、NTSCの走査線とPALの走査
線との距離は3/4であるので、ライン内挿係数はN
TSCの走査線に対する重み付け値は3/4、NTS
Cの走査線に対する重み付け値は1/4になる。同様
にして、残りの走査線に対しても図示のような距離およ
び重み付け値となる。このようにして、NTSC−PA
Lの走査線数の変換が行われる。
【0025】次に、図12におけるPAL−NTSCの
走査線数の変換動作について述べる。
【0026】まず、図12の回路でPAL−NTSCの
走査線数の変換動作するに当り、注意すべきことは、P
ALの1フィールド期間に対し、NTSCの1フィール
ド期間が短いので、フィールドメモリ5に記憶されたP
ALの1フィールド分の信号を、NTSCの1フィール
ド周期で読み出すためには走査線を読み飛ばす様に制御
回路9によって、フィールドメモリ5の読み出しアドレ
スを制御する必要があるが、この際、読み飛ばすライン
は、変換後のラインに重心歪みが生じないようにしなけ
ればならない。
【0027】そこで、この回路では、図9の回路におけ
るPAL−NTSCの走査線の変換動作において、その
ままNTSCの走査線として出力されるべきPALの走
査線(ライン内挿係数K=1で荷重合成される走査線)
が読み飛ばされる。
【0028】図2は図9の回路によるPAL−NTSC
変換動作と、図12の回路によるPAL−NTSC変換
動作の様子をまとめて表した図であり、図2の中央の実
線は変換前のPALの走査線、右側の実線は図9の回路
による変換後の信号、左側の実線は図1の回路による変
換後の信号をそれぞれ示している。
【0029】この図2において、上記の説明から図12
の回路で読み飛ばされる走査線は、中央の走査線であ
ることが理解されよう。
【0030】そして、読み飛ばした走査線に代えて、
この走査線の両隣の走査線,のそれぞれにライン
内挿係数をK=1/2にすることにより得られる重み付
け値(=1/2)を乗算して、加え合わせたものを変換
後の走査線(図2の左側の実線の走査線)にしてい
る。このようにすることにより、走査線の読み飛ばしに
よる重心歪みが生じることを招来することなく、変換さ
れた走査線を得ることができる。
【0031】尚、図12の回路によって、変換後のNT
SC信号の走査線,,,を得る方法は、図9の
PAL−NTSC変換と同じであるのでその説明は省略
する。
【0032】また、図12の回路によれば、NTSC−
PAL変換のみならず、PAL−NTSC変換の場合で
も、走査線数が変換される前にフィールドメモリに書き
込まれるので、図11に示す4通りのインターレース変
換が可能である。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】このように変換された
4通りの変換画像は、垂直解像度の劣化や画像のブレが
改善されるが、図9の変換方式では現れない静止ライン
のフリッカーやラインの上下移動か発生すると云う新た
な不都合が生じる。
【0034】次にかかる新たな不都合について、内挿係
数の最小単位を1/4とし、NTSCからPAL信号に
変換する場合を例に採り、図14、図15を参照しつつ
説明する。
【0035】図14は、図12の回路により入力NTS
C信号をPAL信号に変換する様子を示しており、同図
において、O/OはNTSCのODDフィールドからP
ALのODDフィールドに変換された画面、O/EはN
TSCのODDフィールドからPALのEVENフィー
ルドに変換された画面、E/OはNTSCのEVENフ
ィールドからPALのODDフィールドに変換された画
面、E/EはNTSCのEVENフィールドからPAL
のEVENフィールドに変換された画面をそれぞれ示し
ている。また、図14において、実線は奇数(ODD)
フィールドの走査線、破線は偶数(EVEN)フィール
ドの走査線、( )内の数字は走査線番号、[ ]内の
数字は重み付け値を示す。
【0036】いま、図14において、aで示す2つの走
査線〔NTSC(2),NTSC(265):NTSC
(2)は走査線番号(2)の走査線、NTSC(26
5)は走査線番号(265)の走査線を示しており、以
下同様の表記をする〕が100%白レベルで、その他の
走査線が黒レベルであるとき、この2つの走査線が変換
されてO/OとE/Eとの合成(フレーム)画面(図1
5でO/O+E/Eで示す)となった場合と、E/Oと
O/Eとの合成(フレーム)画面(図15でE/O+O
/Eで示す)となった場合を図15の(a)に示す。
【0037】図14のO/Oの走査線(A)は、NTS
C(2)を重み付け値4/4で変換して得られるので、
100%の白レベルのまま出力される〔図14の(イ)
の(A)〕。
【0038】E/Eの走査線(B)はNTSC(26
4)に1/4の重み付け値を乗算し、NTSC(26
5)に3/4の重み付け値を乗算し、両者を加え合わせ
たレベル(75%の白レベル)になる。
【0039】O/Oの走査線(C)は、NTSC(2)
に1/4の重み付け値を乗算し、NTSC(3)に3/
4の重み付け値を乗算し、両者を加えたレベル(25%
の白レベル)になる。
【0040】E/Eの走査線(D)はNTSC(26
5)に1/4の重み付け値を乗算し、NTSC(26
5)に3/4の重み付け値を乗算し、両者を加え合わせ
たレベル(25%の白レベル)になる。
【0041】この結果、NTSC(2),(265)
は、O/O+E/Eなる画面においては、図15の
(イ)の(a)の如き輝度となるが、実際人間の目には
50%以上の白レベルが視認されるので、図15の
(ロ)の(a)の如きラインとして見える。
【0042】一方、図14のO/Eの走査線(E)はN
TSC(1)に1/2の重み付け値を乗算し、NTSC
(2)に1/2の重み付け値を乗算し、両者を加え合わ
せたレベル(50%の白レベル)になる。
【0043】E/Oの走査線(F)はNTSC(26
4)に1/2の重み付け値を乗算し、NTSC(26
5)に1/2の重み付け値を乗算し、両者を加え合わせ
たレベル(50%の白レベル)になる。
【0044】O/Eの走査線(G)はNTSC(2)に
3/4の重み付け値を乗算し、NTSC(3)に1/4
の重み付け値を乗算し、両者を加え合わせたレベル(7
5%の白レベル)になる。
【0045】E/Oの走査線(H)はNTSC(26
5)に3/4の重み付け値を乗算し、NTSC(26
6)に1/4の重み付け値を乗算し、両者を加え合わせ
たレベル(75%の白レベル)になる。
【0046】この結果、NTSC(2),(265)
は、E/O+O/Eなる画面においては、図15の
(ハ)の(a)の如き輝度となるが、実際人間の目には
50%以上の白レベルが視認されるので、図15の
(ニ)の(a)の如きラインとして見える。
【0047】ところで、(O/O+E/E)画面と(E
/O+O/E)画面とは周期的に繰り返すので、ライン
がある周期では幅L1に見え、次の周期では幅L2に見
えるが、かかる現象はラインの上下動として知覚され
る。
【0048】ここで、(O/O+E/E)画面と(E/
O+O/E)画面とが周期的に繰り返される理由を図1
6及び図17を参照つつ説明する。
【0049】図16は、PALまたはSECAM信号を
NTSC信号に変換する際におけるメモリへの書き込み
と読み出しのタイミングチャートを示しており、同図
(イ)において、実線がメモリへの書き込み、破線がメ
モリからの読み出しタイミングを表している。
【0050】まず、変換フィールドシーケンス0におい
ては、メモリにはODDフィールドのデータが書き込ま
れており、このデータをODDフィールドとして読み出
すため、ODDからODDへの変換となる。次に変換フ
ィールドシーケンス1においては、メモリにはEVEN
フィールドデータが書き込まれており、このデータをE
VENフィールドとして読み出すためEVENからEV
ENへの変換となる。変換フィールドシーケンス5まで
はこのようにODDからODD、EVENからEVEN
への変換の繰り返しとなる。しかし、変換フィールドシ
ーケンス6においては、メモリにはEVENフィールド
のデータが書き込まれており、このデータをODDフィ
ールドとして読み出すためにEVENからODDへの変
換となる。さらに変換フィールドシーケンス7において
は、メモリにはODDフィールドのデータが書き込まれ
ており、これをEVENフィールドとして読み出すた
め、ODDからEVENへの変換となる。このように、
変換フィールドシーケンス6から11まではEVENか
らODD、ODDからEVENへの変換の繰り返しとな
る。つまり、読み出しの6フィールド毎に(O/O+E
/E)画面と(E/O+O/E)画面が繰り返されるこ
とになる。
【0051】NTSC信号をPALまたはSECAM信
号に変換する動作も同様であり、図17はその場合にお
けるメモリへの書き込みと読み出しのタイミングチャー
トを示しており、同図(イ)において、実線がメモリへ
の書き込み、破線がメモリからの読み出しタイミングを
表している。
【0052】まず、変換フィールドシーケンス0におい
ては、メモリにはEVENフィールドのデータが書き込
まれており、このデータをEVENフィールドとして読
み出すため、EVENからEVENへの変換となる。次
に変換フィールドシーケンス1においては、メモリには
ODDフィールドデータが書き込まれており、このデー
タをODDフィールドとして読み出すためODDからO
DDへの変換となる。変換フィールドシーケンス4まで
はこのようにEVENからEVEN、ODDからODD
への変換の繰り返しとなる。しかし、変換フィールドシ
ーケンス5においては、メモリにはEVENフィールド
のデータが書き込まれており、このデータをODDフィ
ールドとして読み出すためにEVENからODDへの変
換となる。さらに変換フィールドシーケンス6において
は、メモリにはODDフィールドのデータが書き込まれ
ており、これをEVENフィールドとして読み出すた
め、ODDからEVENへの変換となる。このように、
変換フィールドシーケンス5から9まではEVENから
ODD、ODDからEVENへの変換の繰り返しとな
る。つまり、読み出しの5フィールド毎に(O/O+E
/E)画面と(E/O+O/E)画面が繰り返されるこ
とになる。
【0053】同様にして、図15の(イ)の(b)及び
(ハ)の(b)は図14のbの2つの走査線NTSC
(3),NTSC(266)をO/O+E/E画面また
はE/O+O/E画面に変換したときの輝度レベルを示
す。
【0054】図15の(イ)の(c)及び(ロ)の
(c)は図14のcの2つの走査線NTSC(4),N
TSC(267)をO/O+E/E画面またはE/O+
O/E画面に変換したときの輝度レベルを示す。
【0055】図15の(イ)の(d)及び(ハ)の
(d)は図14のdの2つの走査線NTSC(5),N
TSC(268)をO/O+E/E画面またはE/O+
O/E画面に変換したときの輝度レベルを示す。
【0056】図15の(イ)の(e)及び(ハ)の
(e)は図14のeの2つの走査線NTSC(6),N
TSC(269)をO/O+E/E画面またはE/O+
O/E画面に変換したときの輝度レベルを示す。
【0057】尚、上記では、内挿係数が1/4単位の場
合について説明したが、内挿係数が1/8,1/16,
…,1/256,…と小さくなっても、変換画像の斜め
線の歪みが少なくなるだけで、O/OとE/Eの合成画
面とE/OとO/Eの合成画面の輝度レベル差について
は内挿係数が1/4の場合と全く同様である。
【0058】したがって、本発明はかかる欠点を解決す
ることを目的とする。
【0059】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1のテレビ
ジョン信号をそれとは1フレーム当りの走査線数が少な
い第2のテレビジョン信号に、またはその逆の変換をす
るテレビジョン信号の走査線数変換装置であって、第1
のテレビジョン信号の少なくとも1フィールド分を記憶
可能な容量を持つフィールドメモリと、このフィールド
メモリの後段に設けられるとともにテレビジョン信号の
1走査線分を記憶可能な容量を持つラインメモリと、前
記ラインメモリから出力される遅延された1走査線分の
信号をD1、前記フィールドメモリから得られる1走査
線分の信号をD0、ライン内挿係数をK、出力信号をDO
UTとしたとき、
【0060】
【数3】
【0061】なる演算を行う荷重合成回路と、前記フィ
ールドメモリのアドレス制御及び前記荷重合成回路にラ
イン内挿係数の値を設定するデータを供給する制御回路
とを備え、前記ライン内挿係数Kは、出力第1(または
第2)テレビジョン信号による出力画面上の当該出力走
査線の位置と、入力第2(または第1)テレビジョン信
号による入力画面上の当該入力走査線の位置との入出力
両画面重畳状態での相対間隔である距離とは比例関係の
ない比の値に前記制御回路により選定されるようになっ
ていることを特徴とする構成である。
【0062】
【作用】上記の構成によれば、走査線数変換後の画面に
おけるラインの輝度レベルの変化を最小限に抑えること
ができる。
【0063】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。
【0064】本発明の走査線数変換装置の回路構成は、
図12と同一であるが、制御回路の動作が異なってお
り、内挿係数の最小単位を1/4とし、NTSCからP
AL信号に変換する場合を例に採り、図1、図13を参
照しつつ説明する。
【0065】図1は、図12の制御回路を本発明の方法
により作動せしめることにより入力NTSC信号をPA
L信号に変換する様子を示しており、同図において、O
/OはNTSCのODDフィールドからPALのODD
フィールドに変換された画面、O/EはNTSCのOD
DフィールドからPALのEVENフィールドに変換さ
れた画面、E/OはNTSCのEVENフィールドから
PALのODDフィールドに変換された画面、E/Eは
NTSCのEVENフィールドからPALのEVENフ
ィールドに変換された画面をそれぞれ示している。ま
た、図1において、実線は奇数(ODD)フィールドの
走査線、破線は偶数(EVEN)フィールドの走査線、
( )内の数字は走査線番号、[ ]内の数字は重み付
け値を示す。
【0066】いま、図1において、aで示す2つの走査
線〔NTSC(2),NTSC(265):NTSC
(2)は走査線番号(2)の走査線、NTSC(26
5)は走査線番号(265)の走査線を示しており、以
下同様の表記をする〕が100%白レベルで、その他の
走査線が黒レベルであるとき、この2つの走査線が変換
されてO/OとE/Eとの合成(フレーム)画面(図1
3でO/O+E/Eで示す)となった場合と、E/Oと
O/Eとの合成(フレーム)画面(図13でE/O+O
/Eで示す)となった場合を図13の(a)に示す。
【0067】図1のE/Eの走査線(A)は、NTSC
(264)を重み付け値1/2で乗算し、NTSC(2
65)に重み付け値1/2を乗算して両者を加えたレベ
ル(50%の白レベル)になる〔図13の(イ)の
(a)の(A)〕。
【0068】O/Oの走査線(B)はNTSC(1)に
1/4の重み付け値を乗算し、NTSC(2)に3/4
の重み付け値を乗算し、両者を加え合わせたレベル(7
5%の白レベル)になる。
【0069】E/Eの走査線(C)は、NTSC(26
5)に3/4の重み付け値を乗算し、NTSC(26
6)に1/4の重み付け値を乗算し、両者を加えたレベ
ル(25%の白レベル)になる。
【0070】O/Oの走査線(D)はNTSC(2)に
1/4の重み付け値を乗算し、NTSC(3)に3/4
の重み付け値を乗算し、両者を加え合わせたレベル(2
5%の白レベル)になる。
【0071】この結果、NTSC(2),(265)
は、O/O+E/Eなる画面においては、図13の
(イ)の(a)の如き輝度となるが、実際人間の目には
50%以上の白レベルが視認されるので、図13の
(ロ)の(a)の如きラインとして見える。
【0072】一方、図1のO/Eの走査線(E)はNT
SC(1)に1/2の重み付け値を乗算し、NTSC
(2)に1/2の重み付け値を乗算し、両者を加え合わ
せたレベル(50%の白レベル)になる。
【0073】E/Oの走査線(F)はNTSC(26
4)に1/4の重み付け値を乗算し、NTSC(26
5)に3/4の重み付け値を乗算し、両者を加え合わせ
たレベル(75%の白レベル)になる。
【0074】O/Eの走査線(G)はNTSC(2)に
3/4の重み付け値を乗算し、NTSC(3)に1/4
の重み付け値を乗算し、両者を加え合わせたレベル(7
5%の白レベル)になる。
【0075】E/Oの走査線(H)はNTSC(26
5)に1/4の重み付け値を乗算し、NTSC(26
6)に3/4の重み付け値を乗算し、両者を加え合わせ
たレベル(25%の白レベル)になる。
【0076】この結果、NTSC(2),(265)
は、E/O+O/Eなる画面においては、図13の
(ハ)の(a)の如き輝度となるが、実際人間の目には
50%以上の白レベルが視認されるので、図13の
(ニ)の(a)の如きラインとして見える。
【0077】同様にして、図13の(イ)の(b)及び
(ロ)の(b)は図1のbの2つの走査線NTSC
(3),NTSC(266)をO/O+E/E画面また
はE/O+O/E画面に変換したときの輝度レベルを示
す。
【0078】図13の(イ)の(c)及び(ロ)の
(c)は図1のcの2つの走査線NTSC(4),NT
SC(267)をO/O+E/E画面またはE/O+O
/E画面に変換したときの輝度レベルを示す。
【0079】図13の(イ)の(d)及び(ロ)の
(d)は図1のdの2つの走査線NTSC(5),NT
SC(268)をO/O+E/E画面またはE/O+O
/E画面に変換したときの輝度レベルを示す。
【0080】図13の(イ)の(e)及び(ロ)の
(e)は図1のeの2つの走査線NTSC(6),NT
SC(269)をO/O+E/E画面またはE/O+O
/E画面に変換したときの輝度レベルを示す。
【0081】上記のように、内挿係数はPALテレビジ
ョン信号による出力画面上の当該出力走査線の位置と、
入力NTSCテレビジョン信号による入力画面上の当該
入力走査線の位置との入出力両画面重畳状態での相対間
隔である距離とは、反比例関係のない比の値(非直線
的)に前記制御回路により選定されるようになっている
ので、静止ラインのフリッカーやラインの上下動がなく
なる。
【0082】尚、本実施例における内挿係数は、説明を
分かり易くするために静止ラインのフリッカー及びライ
ンの上下動が完全に無くなるように選定されているが、
静止画の斜め線の歪みに関しては全く考慮されてはいな
い。したがって、実用上差し支えのない静止画面を得る
べく、実際に内挿係数を選定するに当っては、静止画の
ラインフリッカー及びラインの上下移動とともに斜め線
の歪みの程度をも考慮した値に内挿係数を選ぶものとす
る。
【0083】また、本実施例では、NTSCテレビジョ
ン信号をPALテレビジョン信号に変換する場合につい
て述べたが、PALテレビジョン信号をNTSCテレビ
ジョン信号に変換する場合は、内挿係数はNTSCテレ
ビジョン信号による出力画面上の当該出力走査線の位置
と、入力PALテレビジョン信号による入力画面上の当
該入力走査線の位置との入出力両画面重畳状態での相対
間隔である距離とは、反比例関係のない比の値(非直線
的)に前記制御回路により選定されるようになっている
が、その動作についても先の実施例と同様の動作が行わ
れる。
【0084】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、簡単な回
路構成で走査線数を変換できる装置を得ることができ
る。しかも、本発明の装置によって得られる変換画像に
は静止画のラインフリッカーやラインの上下移動を最小
限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によってNTSC信号がPAL信号に変
換される様子を示す図。
【図2】本発明の走査線数変換装置の動作説明図。
【図3】本発明の走査線数変換装置の他の実施例を示す
ブロック図。
【図4】本発明の装置において、フィールドメモリから
読み出さないラインを示す図。
【図5】本発明の走査線数変換装置の要部の詳細図。
【図6】本発明の応用例を示す図。
【図7】NTSC−PAL変換を説明するための図。
【図8】従来装置によるPAL−NTSC変換を示す
図。
【図9】従来の走査線数変換装置を示す図。
【図10】NTSCからPAL信号へのインターレース
変換を示す図。
【図11】PALからNTSC信号へのインターレース
変換を示す図。
【図12】本発明の走査線数変換装置の一実施例を示す
ブロック図。
【図13】本発明の効果を説明するための図。
【図14】本発明以外の方法によりNTSC信号がPA
L信号に変換される様子を示す図。
【図15】図14の方法による欠点を説明するための
図。
【図16】メモリへの書き込み及び読み出しのタイミン
グチャートを示す図。
【図17】メモリへの書き込み及び読み出しのタイミン
グチャートを示す図。
【符号の説明】
5 フィールドメモリ 7 ラインメモリ 8 荷重合成回路 9 制御回路 10 付加メモリ SW 切り替えスイッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のテレビジョン信号をそれとは1フ
    レーム当りの走査線数が少ない第2のテレビジョン信号
    に、またはその逆の変換をするテレビジョン信号の走査
    線数変換装置であって、 第1のテレビジョン信号の少なくとも1フィールド分を
    記憶可能な容量を持つフィールドメモリと、 このフィールドメモリの後段に設けられるとともにテレ
    ビジョン信号の1走査線分を記憶可能な容量を持つライ
    ンメモリと、 前記ラインメモリから出力される遅延された1走査線分
    の信号をD1、前記フィールドメモリから得られる1走
    査線分の信号をD0、ライン内挿係数をK、出力信号を
    DOUTとしたとき、 【数1】 なる演算を行う荷重合成回路と、 前記フィールドメモリのアドレス制御及び前記荷重合成
    回路にライン内挿係数の値を設定するデータを供給する
    制御回路とを備え、 前記ライン内挿係数Kは、 出力第1(または第2)テレビジョン信号による出力画
    面上の当該出力走査線の位置と、入力第2(または第
    1)テレビジョン信号による入力画面上の当該入力走査
    線の位置との入出力両画面重畳状態での相対間隔である
    距離とは比例関係のない比の値に前記制御回路により選
    定されるようになっていることを特徴とする走査線数変
    換装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6271875B1 (en) 1997-06-05 2001-08-07 Sharp Kabushiki Kaisha Three-dimensional image processing apparatus and three-dimensional image processing method

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01194780A (ja) * 1988-01-29 1989-08-04 Sony Corp ライン数変換方法

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