JPH0556373U - 階段荷物運搬機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 重量物の階段運搬を安全に行う運搬機構造と
する。 【構成】 ４脚のテーブル架台の各脚部に伸縮ジャッキ
を設け、このテーブル架台に対して水平にスライド取合
する４脚を持つフレーム架台を備え、このフレーム架台
の前後いずれかの脚部にアタッチメント等による脚長調
整機構を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は階段など荷物の運搬機に係り、特に昇降とスライド機構を組合せて 階段部の昇降運搬を行わせるのに好適な階段荷物運搬機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、機材を搬送するに際して、搬送経路に階段等の段差がある場合、通常 の搬送手段では段差を直接乗越えることができないので、従来からこの種の装置 にあっては各種の工夫が施されていた。例えば、階段部分に特別なレール、ガイ ド等を敷設し、これに、特殊な台車を走行させる等の方法による大規模なものや 、キャタピラ台車、又は三角に車輪を配置した搬入台車等が提案され使用されて いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のこの種の階段運搬機では、仮設の手間がかかったり、重 量物は運べないなど、使用範囲が限定されるものが多く、やむなく、２〜３人の 人力にたよる他ないという欠点がある。例えば、機器のベースとなる盤等の階段 荷揚げ、荷下ろしにおいては、適当な搬入口がある場合は、チェンブロックホイ スト等で搬出入できるが、狭所の場合、機材の前後を作業員がかかえて運ぶ場合 が多い。

【０００４】 この考案の目的は、前記従来搬入方法を改善し、重量物の階段運搬を安全に行 うことができる階段運搬機を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る階段運搬機は、４脚のテーブル架台 の各脚部に伸縮ジャッキを設け、このテーブル架台に対して水平にスライド取合 する４脚を持つフレーム架台を備え、このフレーム架台の前後いずれかの脚部に は脚長調整機構を設けた構成としたものである。

【０００６】

【作用】

上記構成によれば、フレーム架台の脚長を段差に対応するように調整しておき 、荷物を載せるテーブル架台を伸縮ジャッキを介して段差に合わせて支持させる ようにしておく。そして、ジャッキによるテーブル架台の持上げを行ってフレー ム架台をスライドさせ、ジャッキの収縮させてフレーム架台を前進位置で下ろこ とを繰り返しながら階段を進行させることができる。すなわち、２つの架台を交 互にスライドさせ、このどちらかの架台で荷重を支えることができる。ジャッキ 操作により架台がスライド出来るように構成されており、架台脚部の調整および スライド巾の調整によりどのような階段でも使用可能である。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案に係る階段荷物運搬機の具体的実施例を図面を参照して詳細に説 明する。

【０００８】 図１〜図２に実施例に係る階段荷物運搬機１０の構成図を示す。これらの図に 示すように、荷物を載置可能なテーブル架台１２を備えている。このテーブル架 台１２は矩形平面のテーブル１４の下面四隅に脚部１６を備えており、これらの 脚端には伸縮油圧ジャッキ１８を取付けた構造とされている。この実施例では図 ２に示すように、テーブル架台１２の一端側の脚長が他端側より階段２０の段差 分だけ長く形成され、階段２０に置かれたときにテーブル１４が水平となるよう に予め設定されている。そしてジャッキ１８を同一に伸張駆動した場合に、水平 を保持して上昇するようになっている。

【０００９】 このようなテーブル架台１２の下面側にはフレーム架台２２がスライド可能に 取付けられている。このフレーム架台２２は前記テーブル１４の下面に接する矩 形フレーム２４とその下面四隅に取付けられた脚部２６によって構成され、矩形 フレーム２４がテーブル１４との間に設けたスライダ２８を介してスライド可能 となっている。実施例では矩形フレーム２４の幅をテーブル１４の幅より小さく 形成し、フレーム架台２２がテーブル架台１２の脚部１６の間から出入りするよ うに構成されている。また、フレーム架台２２の一端側の脚長が他端側より階段 ２０の段差分だけ長く形成され、階段２０に置かれたときに矩形フレーム２４が 水平となるように予め設定されている。また、特に前端脚部２６の先端には脚長 調整アタッチメント３０を取付けており、これにより階段２０の段差の適合させ るようにしている。

【００１０】 このように構成されが階段荷物運搬機１０の作用は図２に示すように、テーブ ル架台１２のジャッキ１８を伸縮させるとともに、架台１２、２２のスライド移 動を利用して階段２０を移動させる。

【００１１】 具体的操作方法を、図３を用いて説明する。まず、階段２０にてテーブル架台 １２とフレーム架台２２の各脚部１６、２６を介して立て付けておく。そして、 テーブル架台１２上に荷物３２を載せて固定する（同図（１））。この状態では ジャッキ１８を収縮させ、アタッチメント３０によって階段２０の段差に適合す るように調整する。かかる状態から、ジャッキ１８を更に縮小させ、テーブル架 台１２を階段２０から浮き上がらせる（同図（２））。テーブル架台１２を前進 させ、階段２０を１段分だけ移動する。次いで、ジャッキ１８を伸張させ、フレ ーム架台２２が階段２０から浮き上がらせる（同図（３））。今度はテーブル架 台１２を固定架台としてフレーム架台２２を前進させる（同図（４））。フレー ム架台２２が階段２０を１段分だけ進んだ後、ジャッキ１８を縮小させてフレー ム架台２２を階段２０に接地させて位置固定する（同図（５））。ジャッキ１８ を更に縮小させてテーブル架台２２に荷重を移す。次いで荷物３２を載せたテー ブル架台１２を前進スライドさせる（同図（６））。このように操作することに より、重量荷物３２の階段運搬が容易に行われる。

【００１２】 尚、２対のジャッキ１８が同時作動する装置を有するテーブル架台１２とこれ にスライドするフレーム架台２２は、スライダ２８により連結されており分離す ることはない。また、スライダ２８はローラにより構成し、人力又は図示しない 駆動機構でスムーズにスライドできる。

【００１３】 架台１２、２２の上下操作にジャッキ１８を使用したが、エアシリンダーを使 用してもよい。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本発明に係る階段荷物運搬機は、４脚のテーブル架台の 各脚部に伸縮ジャッキを設け、このテーブル架台に対して水平にスライド取合す る４脚を持つフレーム架台を備え、このフレーム架台の前後いずれかの脚部には 脚長調整機構を設けた構成としたので、重量物をどのような階段でも簡単に運搬 できるという優れた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係る階段運搬機の斜視図である。

【図２】同側面構成図である。

【図３】同運搬機の階段移動状態の説明図である。

【符号の説明】 １０ 階段荷物運搬機 １２ テーブル架台 １４ テーブル １６ 脚部 １８ ジャッキ ２０ 階段 ２２ フレーム架台 ２４ 矩形フレーム ２６ 脚部 ２８ スライダ ３０ アタッチメント

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ４脚のテーブル架台の各脚部に伸縮ジャ
   ッキを設け、このテーブル架台に対して水平にスライド
   取合する４脚を持つフレーム架台を備え、このフレーム
   架台の前後いずれかの脚部には脚長調整機構を設けたこ
   とを特徴とする階段荷物運搬機