JPH0556305B2 - - Google Patents
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- JPH0556305B2 JPH0556305B2 JP60067057A JP6705785A JPH0556305B2 JP H0556305 B2 JPH0556305 B2 JP H0556305B2 JP 60067057 A JP60067057 A JP 60067057A JP 6705785 A JP6705785 A JP 6705785A JP H0556305 B2 JPH0556305 B2 JP H0556305B2
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Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
〔発明の技術分野〕
本発明はスライドゲートに使用される耐火物の
改良に関する。 〔発明の技術的背景とその問題点〕 スライドゲート用耐火物としては、高アルミナ
質、アルミナ−カーボン質等種々の耐火物が検討
されているが、耐スポーリング性の特殊例である
耐ピーリング性に優れていることが重要であるた
め、いずれの耐火物も満足な結果が得られていな
い。 また、マグネシア質耐火物は、溶融金属あるい
は塩基性スラグに対して優れた耐食性を有してい
るので、転炉を始め、各種製鋼用炉材として使用
されているが、耐スポーリング性に劣るため、ス
ライドゲート用耐火物としては使用されていな
い。 このマグネシア質耐火物の耐スポーリング性を
改善する試みとしては、例えば特公昭53−13643、
特開昭55−11669、特開昭55−107749、特開昭58
−26073等が知られている。 特公昭53−13643は、マグネシア質原料と、ペ
リクレーズ・スピネル質原料を混合使用するもの
であり、耐スポーリング性に関してかなりの改善
は期待されるものの、一般に製鋼炉容器よりも格
段に厳しい使用条件下におかれるスライドゲート
用耐火物では満足な結果が得られていない。 また、特開昭55−11669は、マグネシア質原料
に炭素原料を添加することにより耐スポーリング
性の改善を図ろうとするものである。しかし、マ
グネシア原料に炭素原料を添加すると、耐スポー
リング性は改善されるが、必要な強度が得られな
い。 更に、特開昭55−107749、特開昭58−26073等
は、マグネシア質原料に炭素原料を添加すること
により耐スポーリング性を改善するとともに、炭
素添加による強度低下を解消するためにSi、SiC
−Al、Fe−Si等を添加し、非酸化性雰囲気で焼
成するものである。しかし、このようなマグネシ
ア質耐火物は非酸化性雰囲気下で熱処理する必要
があるためコスト高になるとともに、使用時に炭
素質原料の酸化による組織の劣化の問題を有して
いる。また、近年種々試みられているCa添加鋼、
あるいは各種快削鋼等、耐火物に対して浸蝕性の
大きい鋼種の鋳造に用いると、従来の高アルミナ
質、アルミナ−カーボン質等と同様満足な結果が
得られない。 〔発明の目的〕 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、特殊な製造方法を使用することなく、耐ピー
リング性が改善され、しかも溶融金属及び塩基性
スラグに対する優れた耐食性を有し、更に冷間及
び熱間強度が向上したスライドゲート用耐火物を
提供しようとするものである。 〔発明の概要〕 本発明のスライドゲート用耐火物は平均粒径
10μm以下のAl2O3原料1〜10重量部と、Al2O340
〜70重量%、MgO25〜60重量%、残部10重量%
以下からなるアルミナ−マグネシアスピネル質原
料10〜30重量部と、MgO90重量%以上のマグネ
シア質原料90〜70重量部とからなり、Al2O310〜
25重量%、MgO90〜75重量%を含有することを
特徴とするものである。 本発明における原料の組成及び配合割合は相互
に関連している。 本発明において用いられるアルミナ−マグネシ
アスピネル質原料は、理論組成値(Al2O371.7重
量%、MgO28.3重量%)にほぼ等しい組成ある
いはマグネシアリツチのものであるが、その組成
を上記のように限定したのは、以下のような理由
による。まず、Al2O3が40重量%未満、又はMgO
が60重量%を超えると、アルミナ・ペリクレーズ
からなるピネル結晶相が少なくなり、耐ピーリン
グ性を改善する効果が少なくなる。一方、Al2O3
が70重量%を超えるか、又はMgOが25重量%未
満であると、スピネル結晶粒の周囲に過剰のコラ
ンダム結晶が存在し、耐食性に劣る。 また、本発明において用いられるマグネシア質
原料の組成をMgO90重量%以上としたのは、
MgOが90重量%未満であると、耐食性に劣るか
らである。 上記のアルミナ−マグネシアスピネル質原料と
マグネシア質原料とに平均粒径10μm以下のアル
ミナ原料を加え、耐火物のマトリツクス部におい
て反応焼結させることにより、二次スピネルを生
成させ、緻密なマトリツクス部を得ることができ
る。こうして緻密な組織とすることにより、冷間
及び熱間強度を向上することができる。また、二
次スピネルを生成させるのでマグネシアと比較し
て熱間膨張係数が小さくなり、熱間強度が高いこ
ととあいまつて更に耐スポーリング性及び耐ピー
リング性を改善することができる。 このアルミナ原料の配合割合を1〜10重量部と
したのは、1重量部未満では二次スピネルの生成
が少なく、冷間及び熱間強度を向上することがで
きなくなり、一方10重量部を超えると耐スポーリ
ング性及び耐ピーリング性を改善する効果がない
ためである。 また、アルミナ原料1〜10重量部のほかに、ア
ルミナ−マグネシアスピネル質原料の配合割合を
10〜30重量部、マグネシア質原料の配合割合を90
〜70重量部としたのは、アルミナ−マグネシアス
ピネル質原料が10重量部未満、又はマグネシア質
原料が90重量部を超える場合、耐ピーリング性を
改善する効果がなく、一方アルミナ−マグネシア
スピネル質原料が30重量部を超えるか、又はマグ
ネシア質原料が70重量部未満の場合、耐食性に劣
るとともに耐ピーリング性にも劣るためである。 これは、アルミナ−マグネシアスピネル質原料
とマグネシア質原料とは熱膨張率が異なるが、ア
ルミナ原料とともに上記範囲で原料を配合すれ
ば、熱膨張率の相違に基づく熱的歪を吸収するこ
とができるためであると考えられる。 また、アルミナ原料の平均粒径を10μm以下と
することによつて、反応性が良好となり、二次ス
ピネルが生成しやすくなる。 上記のような原料を用い、スライドゲート用耐
火物を得るには一般的なマグネシア質耐火物を得
るのと同様な方法を用いればよい。すなわち、所
定の配合割合のアルミナ原料、アルミナ−マグネ
シアスピネル質原料及びマグネシア質原料に有機
結合剤もしくは無機結合剤又はこれらの両者を添
加して、ミキサーあるいはウエツトパン等の混練
機により混練し、つづいてフリクシヨンプレス、
オイルプレスあるいはラバープレス等により成形
して乾燥した後、単独窯あるいはトンネルキルン
により通常の酸化雰囲気で1500℃以上で焼成すれ
ばよい。 なお、使用原料の粒度については特に限定する
ものではないが、アルミナ−マグネシアスピネル
質原料は粗粒〜中間粒のものを用いることがより
好ましい。 また、焼成温度については、所望の強度を得る
ためには1500℃以上であることが望ましく、品質
的、コスト的に更に好ましくは1650〜1750℃がよ
い。 以上のようにして得られる耐火物の化学組成を
Al2O310〜25重量%、MgO90〜75重量%に限定し
たのは、原料の配合割合と同様に耐ピーリング性
と耐食性に関するものである。更に好ましくは化
学組成として、Al2O312〜20重量%、MgO88〜80
重量%がよい。 〔発明の実施例〕 以下、本発明の実施例を説明する。 まず、平均粒径10μmのアルミナ原料と下記第
1表に示す原料を用意し、ウエツトパンを用いて
下記第2表に示す配合割合で混練した。つづい
て、オイルプレスにより100Kg/cm2の圧力でほぼ
400×200×50mmの寸法に成形し、100℃で乾燥し
た後、通常の酸化雰囲気のトンネルキレン中にお
いて1700℃で焼成を行ない、スライドゲート用耐
火物を得た。 得られた耐火物の物性を下記第2表に併記す
る。なお、見掛気孔率、カサ比重、圧縮強さ及び
曲げ強さはJISに従つて測定した。耐食性は得ら
れた耐火物から20×20×150mmの供試サンプルを
切出し、100Kg高周波誘導炉により溶融した1600
℃の溶鋼中に2時間浸漬した後、その溶損寸法を
測定した。耐ピーリング性は得られた耐火物の
200×400mmの面を研磨加工し、5/100mm以下の
平滑度にした後、その表面を酸素−アセチレンバ
ーナにより急熱し、1分間保持して表面が貝殻状
に剥がれる状況の有無により判定した。
改良に関する。 〔発明の技術的背景とその問題点〕 スライドゲート用耐火物としては、高アルミナ
質、アルミナ−カーボン質等種々の耐火物が検討
されているが、耐スポーリング性の特殊例である
耐ピーリング性に優れていることが重要であるた
め、いずれの耐火物も満足な結果が得られていな
い。 また、マグネシア質耐火物は、溶融金属あるい
は塩基性スラグに対して優れた耐食性を有してい
るので、転炉を始め、各種製鋼用炉材として使用
されているが、耐スポーリング性に劣るため、ス
ライドゲート用耐火物としては使用されていな
い。 このマグネシア質耐火物の耐スポーリング性を
改善する試みとしては、例えば特公昭53−13643、
特開昭55−11669、特開昭55−107749、特開昭58
−26073等が知られている。 特公昭53−13643は、マグネシア質原料と、ペ
リクレーズ・スピネル質原料を混合使用するもの
であり、耐スポーリング性に関してかなりの改善
は期待されるものの、一般に製鋼炉容器よりも格
段に厳しい使用条件下におかれるスライドゲート
用耐火物では満足な結果が得られていない。 また、特開昭55−11669は、マグネシア質原料
に炭素原料を添加することにより耐スポーリング
性の改善を図ろうとするものである。しかし、マ
グネシア原料に炭素原料を添加すると、耐スポー
リング性は改善されるが、必要な強度が得られな
い。 更に、特開昭55−107749、特開昭58−26073等
は、マグネシア質原料に炭素原料を添加すること
により耐スポーリング性を改善するとともに、炭
素添加による強度低下を解消するためにSi、SiC
−Al、Fe−Si等を添加し、非酸化性雰囲気で焼
成するものである。しかし、このようなマグネシ
ア質耐火物は非酸化性雰囲気下で熱処理する必要
があるためコスト高になるとともに、使用時に炭
素質原料の酸化による組織の劣化の問題を有して
いる。また、近年種々試みられているCa添加鋼、
あるいは各種快削鋼等、耐火物に対して浸蝕性の
大きい鋼種の鋳造に用いると、従来の高アルミナ
質、アルミナ−カーボン質等と同様満足な結果が
得られない。 〔発明の目的〕 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであ
り、特殊な製造方法を使用することなく、耐ピー
リング性が改善され、しかも溶融金属及び塩基性
スラグに対する優れた耐食性を有し、更に冷間及
び熱間強度が向上したスライドゲート用耐火物を
提供しようとするものである。 〔発明の概要〕 本発明のスライドゲート用耐火物は平均粒径
10μm以下のAl2O3原料1〜10重量部と、Al2O340
〜70重量%、MgO25〜60重量%、残部10重量%
以下からなるアルミナ−マグネシアスピネル質原
料10〜30重量部と、MgO90重量%以上のマグネ
シア質原料90〜70重量部とからなり、Al2O310〜
25重量%、MgO90〜75重量%を含有することを
特徴とするものである。 本発明における原料の組成及び配合割合は相互
に関連している。 本発明において用いられるアルミナ−マグネシ
アスピネル質原料は、理論組成値(Al2O371.7重
量%、MgO28.3重量%)にほぼ等しい組成ある
いはマグネシアリツチのものであるが、その組成
を上記のように限定したのは、以下のような理由
による。まず、Al2O3が40重量%未満、又はMgO
が60重量%を超えると、アルミナ・ペリクレーズ
からなるピネル結晶相が少なくなり、耐ピーリン
グ性を改善する効果が少なくなる。一方、Al2O3
が70重量%を超えるか、又はMgOが25重量%未
満であると、スピネル結晶粒の周囲に過剰のコラ
ンダム結晶が存在し、耐食性に劣る。 また、本発明において用いられるマグネシア質
原料の組成をMgO90重量%以上としたのは、
MgOが90重量%未満であると、耐食性に劣るか
らである。 上記のアルミナ−マグネシアスピネル質原料と
マグネシア質原料とに平均粒径10μm以下のアル
ミナ原料を加え、耐火物のマトリツクス部におい
て反応焼結させることにより、二次スピネルを生
成させ、緻密なマトリツクス部を得ることができ
る。こうして緻密な組織とすることにより、冷間
及び熱間強度を向上することができる。また、二
次スピネルを生成させるのでマグネシアと比較し
て熱間膨張係数が小さくなり、熱間強度が高いこ
ととあいまつて更に耐スポーリング性及び耐ピー
リング性を改善することができる。 このアルミナ原料の配合割合を1〜10重量部と
したのは、1重量部未満では二次スピネルの生成
が少なく、冷間及び熱間強度を向上することがで
きなくなり、一方10重量部を超えると耐スポーリ
ング性及び耐ピーリング性を改善する効果がない
ためである。 また、アルミナ原料1〜10重量部のほかに、ア
ルミナ−マグネシアスピネル質原料の配合割合を
10〜30重量部、マグネシア質原料の配合割合を90
〜70重量部としたのは、アルミナ−マグネシアス
ピネル質原料が10重量部未満、又はマグネシア質
原料が90重量部を超える場合、耐ピーリング性を
改善する効果がなく、一方アルミナ−マグネシア
スピネル質原料が30重量部を超えるか、又はマグ
ネシア質原料が70重量部未満の場合、耐食性に劣
るとともに耐ピーリング性にも劣るためである。 これは、アルミナ−マグネシアスピネル質原料
とマグネシア質原料とは熱膨張率が異なるが、ア
ルミナ原料とともに上記範囲で原料を配合すれ
ば、熱膨張率の相違に基づく熱的歪を吸収するこ
とができるためであると考えられる。 また、アルミナ原料の平均粒径を10μm以下と
することによつて、反応性が良好となり、二次ス
ピネルが生成しやすくなる。 上記のような原料を用い、スライドゲート用耐
火物を得るには一般的なマグネシア質耐火物を得
るのと同様な方法を用いればよい。すなわち、所
定の配合割合のアルミナ原料、アルミナ−マグネ
シアスピネル質原料及びマグネシア質原料に有機
結合剤もしくは無機結合剤又はこれらの両者を添
加して、ミキサーあるいはウエツトパン等の混練
機により混練し、つづいてフリクシヨンプレス、
オイルプレスあるいはラバープレス等により成形
して乾燥した後、単独窯あるいはトンネルキルン
により通常の酸化雰囲気で1500℃以上で焼成すれ
ばよい。 なお、使用原料の粒度については特に限定する
ものではないが、アルミナ−マグネシアスピネル
質原料は粗粒〜中間粒のものを用いることがより
好ましい。 また、焼成温度については、所望の強度を得る
ためには1500℃以上であることが望ましく、品質
的、コスト的に更に好ましくは1650〜1750℃がよ
い。 以上のようにして得られる耐火物の化学組成を
Al2O310〜25重量%、MgO90〜75重量%に限定し
たのは、原料の配合割合と同様に耐ピーリング性
と耐食性に関するものである。更に好ましくは化
学組成として、Al2O312〜20重量%、MgO88〜80
重量%がよい。 〔発明の実施例〕 以下、本発明の実施例を説明する。 まず、平均粒径10μmのアルミナ原料と下記第
1表に示す原料を用意し、ウエツトパンを用いて
下記第2表に示す配合割合で混練した。つづい
て、オイルプレスにより100Kg/cm2の圧力でほぼ
400×200×50mmの寸法に成形し、100℃で乾燥し
た後、通常の酸化雰囲気のトンネルキレン中にお
いて1700℃で焼成を行ない、スライドゲート用耐
火物を得た。 得られた耐火物の物性を下記第2表に併記す
る。なお、見掛気孔率、カサ比重、圧縮強さ及び
曲げ強さはJISに従つて測定した。耐食性は得ら
れた耐火物から20×20×150mmの供試サンプルを
切出し、100Kg高周波誘導炉により溶融した1600
℃の溶鋼中に2時間浸漬した後、その溶損寸法を
測定した。耐ピーリング性は得られた耐火物の
200×400mmの面を研磨加工し、5/100mm以下の
平滑度にした後、その表面を酸素−アセチレンバ
ーナにより急熱し、1分間保持して表面が貝殻状
に剥がれる状況の有無により判定した。
【表】
【表】
比較例9のアルミナ原料は微粒だけでなく粗粒および
中間粒を含む。
第2表の実施例1、2及び比較例1〜9の耐火
物の比較から、以下のようなことがわかる。 比較例1(アルミナ原料を含まないもの)及び
比較例2、3(アルミナ原料を含まず、かつスピ
ネル質原料が多くマグネシア質原料が少ないも
の)の耐火物は、圧縮強さ、常温及び1400℃にお
ける曲げ強さ、並びに耐ピーリング性のいずれの
点でも劣つている。 比較例4(アルミナ原料を含まないマグネシア
質耐火物)は、常温での曲げ強度に優れており、
1400℃での曲げ強度は実施例1、2と同等であ
る。ただし、スライドゲートは使用中において
800℃以上の温度に維持されるので、熱間強度の
方が重要であり、実施例1、2のものは十分な熱
間強度を有しているといえる。また、比較例4
は、耐ピーリング性の点で劣つている。 なお、平均粒径10μm以下のアルミナ原料を用
いず、アルミナ−マグネシアスピネル質原料とマ
グネシア質原料だけを用いて、Al2O310〜25重量
%、MgO90〜75重量%を含有する耐火物を製造
し、これについても曲げ強さを測定した。その結
果、これらの耐火物の曲げ強さは常温で100〜120
Kgf/cm2、1400℃で20〜60Kgf/cm2と、比較例1
〜3のものとほぼ同等であつた。このことから、
実施例1、2では微細なアルミナ原料を用いるこ
とにより、曲げ強さを向上できることがわかる。 比較例5(アルミナ原料が多くスピネル質原料
が少ないもの)の耐火物は、耐食性の点で劣つて
いる。 比較例6(平均粒径300μmのアルミナ原料を含
むもの)の耐火物は、圧縮強さ、常温及び1400℃
における曲げ強さ、並びに耐食性のいずれの点で
も劣つている。 比較例7(アルミナ原料が少なくマグネシア質
原料が多いもの)の耐火物は、常温及び1400℃に
おける曲げ強さ、並びに耐ピーリング性のいずれ
の点も劣つている。 比較例8(スピネル質原料が多くマグネシア質
原料が少ないもの)の耐火物は、圧縮強さ及び耐
食性の点で劣つている。 比較例9(マグネシア質原料を全く含まないも
の)の耐火物は、耐食性の点で大幅に劣つてい
る。 なお、比較例5、8、9の耐火物は、ここで行
われた試験結果では耐ピーリング性に問題はなか
つたが、実際にスライドゲートとして使用とした
ときの耐スポーリング性及び耐ピーリング性は必
ずしも保証されない。 以上のように、実施例1、2はスライドゲート
として要求される熱間強度、耐ピーリング性、耐
食性等の特性のいずれについても優れていること
がわかる。 更に、本発明に係るスライドゲート用耐火物か
らなる摺動盤(実施例1、2)ならびに従来の高
アルミナ質耐火物にタール又はピツチを含浸した
摺動盤(比較例10)及びアルミナ−カーボン質耐
火物からなる摺動盤(比較例11)を用いて以下の
ような条件で実用試験を行なつた。 実用試験1 取鍋容量 250トン 鋼種 低炭素アルミキルド鋼及びCa添加鋼 鋳込温度 取鍋内温度1580〜1600℃ 鋳込時間 50〜60分 摺動盤孔径 75〜80mm 実用試験2 取鍋容量 70トン 鋼種 低炭素(C0.05%)普通鋼 鋳込温度 取鍋内温度1650℃ 鋳込時間 90〜100分 摺動盤孔径 35mm なお、低炭素アルミキルド鋼は鋼中酸素含有量
50ppm以下の低酸素レベル鋼の代表、Ca添加鋼
は耐火物との反応性が比較的高い鋼種の代表、低
炭素普通鋼は鋼中酸素含有量100〜250ppmの鋼種
の代表としてそれぞれ用いている。 上記各摺動盤をそれぞれ100個セツトして鋼を
注入した場合の1セツト当りの平均使用回数を下
記第3表に示す。
中間粒を含む。
第2表の実施例1、2及び比較例1〜9の耐火
物の比較から、以下のようなことがわかる。 比較例1(アルミナ原料を含まないもの)及び
比較例2、3(アルミナ原料を含まず、かつスピ
ネル質原料が多くマグネシア質原料が少ないも
の)の耐火物は、圧縮強さ、常温及び1400℃にお
ける曲げ強さ、並びに耐ピーリング性のいずれの
点でも劣つている。 比較例4(アルミナ原料を含まないマグネシア
質耐火物)は、常温での曲げ強度に優れており、
1400℃での曲げ強度は実施例1、2と同等であ
る。ただし、スライドゲートは使用中において
800℃以上の温度に維持されるので、熱間強度の
方が重要であり、実施例1、2のものは十分な熱
間強度を有しているといえる。また、比較例4
は、耐ピーリング性の点で劣つている。 なお、平均粒径10μm以下のアルミナ原料を用
いず、アルミナ−マグネシアスピネル質原料とマ
グネシア質原料だけを用いて、Al2O310〜25重量
%、MgO90〜75重量%を含有する耐火物を製造
し、これについても曲げ強さを測定した。その結
果、これらの耐火物の曲げ強さは常温で100〜120
Kgf/cm2、1400℃で20〜60Kgf/cm2と、比較例1
〜3のものとほぼ同等であつた。このことから、
実施例1、2では微細なアルミナ原料を用いるこ
とにより、曲げ強さを向上できることがわかる。 比較例5(アルミナ原料が多くスピネル質原料
が少ないもの)の耐火物は、耐食性の点で劣つて
いる。 比較例6(平均粒径300μmのアルミナ原料を含
むもの)の耐火物は、圧縮強さ、常温及び1400℃
における曲げ強さ、並びに耐食性のいずれの点で
も劣つている。 比較例7(アルミナ原料が少なくマグネシア質
原料が多いもの)の耐火物は、常温及び1400℃に
おける曲げ強さ、並びに耐ピーリング性のいずれ
の点も劣つている。 比較例8(スピネル質原料が多くマグネシア質
原料が少ないもの)の耐火物は、圧縮強さ及び耐
食性の点で劣つている。 比較例9(マグネシア質原料を全く含まないも
の)の耐火物は、耐食性の点で大幅に劣つてい
る。 なお、比較例5、8、9の耐火物は、ここで行
われた試験結果では耐ピーリング性に問題はなか
つたが、実際にスライドゲートとして使用とした
ときの耐スポーリング性及び耐ピーリング性は必
ずしも保証されない。 以上のように、実施例1、2はスライドゲート
として要求される熱間強度、耐ピーリング性、耐
食性等の特性のいずれについても優れていること
がわかる。 更に、本発明に係るスライドゲート用耐火物か
らなる摺動盤(実施例1、2)ならびに従来の高
アルミナ質耐火物にタール又はピツチを含浸した
摺動盤(比較例10)及びアルミナ−カーボン質耐
火物からなる摺動盤(比較例11)を用いて以下の
ような条件で実用試験を行なつた。 実用試験1 取鍋容量 250トン 鋼種 低炭素アルミキルド鋼及びCa添加鋼 鋳込温度 取鍋内温度1580〜1600℃ 鋳込時間 50〜60分 摺動盤孔径 75〜80mm 実用試験2 取鍋容量 70トン 鋼種 低炭素(C0.05%)普通鋼 鋳込温度 取鍋内温度1650℃ 鋳込時間 90〜100分 摺動盤孔径 35mm なお、低炭素アルミキルド鋼は鋼中酸素含有量
50ppm以下の低酸素レベル鋼の代表、Ca添加鋼
は耐火物との反応性が比較的高い鋼種の代表、低
炭素普通鋼は鋼中酸素含有量100〜250ppmの鋼種
の代表としてそれぞれ用いている。 上記各摺動盤をそれぞれ100個セツトして鋼を
注入した場合の1セツト当りの平均使用回数を下
記第3表に示す。
以上詳述した如く本発明のスライドゲート用耐
火物によれば、特殊な製造方法を使用することな
く、耐ピーリング性が改善され、しかも溶融金属
及び塩基性スラグに対する優れた耐食性を有し、
寿命を向上でき、更に冷間及び熱間強度を向上で
きる等顕著な効果を奏するものである。
火物によれば、特殊な製造方法を使用することな
く、耐ピーリング性が改善され、しかも溶融金属
及び塩基性スラグに対する優れた耐食性を有し、
寿命を向上でき、更に冷間及び熱間強度を向上で
きる等顕著な効果を奏するものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 平均粒径10μm以下のAl2O3原料1〜10重量
部と、Al2O340〜70重量%、 MgO25〜60重量%、残部10重量%以下からな
るアルミナ−マグネシアスピネル質原料10〜30重
量部と、MgO90重量%以上のマグネシア質原料
90〜70重量部とからなり、 Al2O310〜25重量%、MgO90〜75重量%を含有
することを特徴とするスライドゲート用耐火物。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60067057A JPS61227963A (ja) | 1985-03-30 | 1985-03-30 | スライドゲ−ト用耐火物 |
DE19853532228 DE3532228A1 (de) | 1984-10-02 | 1985-09-10 | Feuerfeste zusammensetzung |
FR858513481A FR2571043B1 (fr) | 1984-10-02 | 1985-09-11 | Composition refractaire alumine-magnesie |
KR1019850007199A KR900000139B1 (ko) | 1984-10-02 | 1985-09-28 | 슬라이딩 게이트용 내화물 |
US06/946,648 US4780434A (en) | 1984-10-02 | 1986-12-22 | Refractory composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60067057A JPS61227963A (ja) | 1985-03-30 | 1985-03-30 | スライドゲ−ト用耐火物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61227963A JPS61227963A (ja) | 1986-10-11 |
JPH0556305B2 true JPH0556305B2 (ja) | 1993-08-19 |
Family
ID=13333829
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60067057A Granted JPS61227963A (ja) | 1984-10-02 | 1985-03-30 | スライドゲ−ト用耐火物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61227963A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0455360A (ja) * | 1990-06-22 | 1992-02-24 | Tokai Carbon Co Ltd | マグネシア質超高温耐火物 |
JP5192970B2 (ja) * | 2008-09-30 | 2013-05-08 | 黒崎播磨株式会社 | スライディングノズル装置用の塩基性プレート耐火物 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4828008A (ja) * | 1971-08-17 | 1973-04-13 | ||
JPS5223511A (en) * | 1975-08-19 | 1977-02-22 | Toshiba Corp | Induction furnace |
JPS5788073A (en) * | 1980-11-20 | 1982-06-01 | Harima Refractories Co Ltd | Manufacture of sliding nozzle refractories |
-
1985
- 1985-03-30 JP JP60067057A patent/JPS61227963A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4828008A (ja) * | 1971-08-17 | 1973-04-13 | ||
JPS5223511A (en) * | 1975-08-19 | 1977-02-22 | Toshiba Corp | Induction furnace |
JPS5788073A (en) * | 1980-11-20 | 1982-06-01 | Harima Refractories Co Ltd | Manufacture of sliding nozzle refractories |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61227963A (ja) | 1986-10-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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