JPH0555327A - 半導体素子のスクリーニング方法 - Google Patents

半導体素子のスクリーニング方法

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JPH0555327A
JPH0555327A JP21361991A JP21361991A JPH0555327A JP H0555327 A JPH0555327 A JP H0555327A JP 21361991 A JP21361991 A JP 21361991A JP 21361991 A JP21361991 A JP 21361991A JP H0555327 A JPH0555327 A JP H0555327A
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burn
wafer
semiconductor
wiring
semiconductor element
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JP21361991A
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Akinori Motomiya
明典 本宮
Masayuki Saito
雅之 斉藤
Hiroshi Yamada
浩 山田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体素子のスクリーニングを、ウェハ状態
で一括して行うことができ、短時間で高品質の半導体装
置を得ることのできる半導体素子のスクリーニング方法
を提供すること。 【構成】 主面に複数個の半導体素子2が形成され、且
つダイシングライン3を横切って各半導体素子2間を接
続するバーンイン用配線4が形成された半導体ウェハ1
に対し、バーンイン用配線4を介して各々の半導体素子
2に作動電圧を印加してバーンイン処理を行い、次いで
ウェハ1をダイシングライン3に沿ってハーフカットし
てバーンイン用配線4を切断し、しかるのち各々の半導
体素子2の動作テストを行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子のスクリー
ニング方法に係わり、特にウェハ状態でスクリーニング
を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造における最終工程で
は、パッケージングされた半導体装置に対して、所定の
温度条件下で所定の電源電圧を印加して、一定時間範囲
内における特性変動を検査する、いわゆるバーンインテ
ストが行われている。このようなバーンインテストは、
バーンインボードと呼ばれる基板上に取り付けられたソ
ケットに半導体装置を装着し、このバーンインボード単
位で高温状態のバーンイン槽内に投入することにより行
われる。従って、このバーンインテスト技術では、テス
トを行う半導体装置のパッケージ種類に対応してソケッ
ト等のバーンインテスト用の補助部材、或いは補助装置
を必要としていた。
【0003】ところが、半導体装置の応用分野が増大
し、これに伴いパッケージ形状も多様化してくると、バ
ーンインテストのためのソケット或いはボード等も、こ
れら全てのパッケージ形状に対応したものを用意しなけ
ればならない。このため、特に多品種少量生産の半導体
装置においては、このバーンインテストが製造効率の低
下を招く要因となりつつあった。
【0004】また、前述のようにパッケージ品種によっ
てバーンインテスト用の補助装置も必要となってくるた
め、少量多品種製品においては半導体装置の製造コスト
を高めてしまう原因ともなっていた。さらに、バーンイ
ンテストされた後に不良品となったのでは、半導体素子
をパッケージ化する工程に伴うコストが無駄となり、こ
れが全体のコストを高めることになるため、初期段階で
半導体素子をスクリーニングするベア素子のバーンイン
が求められてきていた。
【0005】一方、電子回路装置を高密度に実装する要
求が高まるにつれて、パッケージ化された半導体装置を
基板に搭載するのではなく、ベアチップ半導体素子を直
接配線基板に実装するCOB(Chip In Board )技術を
採用する傾向が強まってきている。このような実装方式
を採用すると、電子回路装置を小型,薄型,軽量に作る
ことができる。しかし、ここで使用される半導体素子は
バーンインテストに合格したものではないので、製品に
近い段階でバーンインテストに相当する高温動作試験を
実施しなければならず、そのときに発生した不良半導体
素子をリペアするか、或いは製品そのものを不良品とし
て破棄しなければならなかった。
【0006】そこで、グランド電極を構成する導電部材
からなるステージを用い、このステージに半導体ウェハ
の各回路形成領域に設けられた電源電極に対して電源電
圧を供給するためのプローブ電極を設け、半導体ウェハ
を該ステージに固定することによってウェハ段階でのバ
ーンインテストを実現する方法も提案されている(特開
昭64−18233号公報)。
【0007】この方法は、チップ毎にバイアスを印加し
ていくので、バイアス印加時間を長くすることは不可能
なため、十分なスクリーニング効果を得るために、温度
或いは電圧によって故障を加速する必要がある。しか
し、半導体素子の高品質化のためスクリーニングする酸
化膜破壊の故障の温度加速性は小さく(活性化エネルギ
ー0.3eV)、あまり期待できない。一方、バイアス
による酸化膜故障の加速性は、通常寿命が2桁も変化す
るため非常に大きい。しかし、電源電圧を高くし過ぎる
と、酸化膜破壊と関係のない電流破壊モードの故障が発
生してしまう欠点がある。それ故、電源電圧を高くでき
ないので、このチップ毎にバイアスを印加する方法では
十分なスクリーニングが困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、バー
ンインボード基板上に取り付けられたソケットに、パッ
ケージングされた半導体装置を装着して、バーンインボ
ード単位で高温状態のバーンイン槽内に投入する方法で
は、パッケージ形状に対応したソケット,ボードを用意
しなければならず、バーンインテストが半導体装置の製
造効率の低下を来す要因となる。さらに、パッケージの
品種によっては、テスト用の補助装置も必要になってく
るため、多品種少量生産の半導体装置の場合にはさらに
製造コストを高めてしまう原因になる。また、ウェハ状
態で高い電源電圧をプロービングによって印加する方法
もあるが、この方法ではチップ毎にバイアスを印加する
ために、印加時間をスクリーニングに十分な時間とする
と、ウェハ全体で非常に長い時間のスクリーニングが必
要になる。
【0009】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、半導体素子のスクリー
ニングをウェハ状態で一括して行うことができ、短時間
で高品質の半導体装置を得ることのできる半導体素子の
スクリーニング方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために次のような構成を採用している。
【0011】即ち本発明は、ウェハ状態で半導体素子の
スクリーニングテストを行う半導体素子のスクリーニン
グ方法において、主面に複数個の半導体素子が形成さ
れ、且つダイシングラインを横切って各半導体素子間を
接続するバーンイン用配線が形成された半導体ウェハに
対し、バーンイン用配線を介して各々の半導体素子に作
動電圧を印加してバーンイン処理を行い、次いでウェハ
をダイシングラインに沿ってハーフカットしてバーンイ
ン用配線を切断し、しかるのち各々の半導体素子の動作
テストを行うことを特徴とする。
【0012】また本発明は、上記方法に加え、半導体素
子間を接続するバーンイン用配線を半導体ウェハのオリ
エンテーションフラット部に終端させ、バーンイン回路
が接続されたソケットをオリエンテーションフラット部
に嵌め込み、バーンイン回路からソケット及びバーンイ
ン用配線を介して各々の半導体素子に作動電圧を印加す
ることを特徴とする。
【0013】また本発明は、上記方法に加え、各半導体
素子毎にバーンイン用抵抗体を形成し、バーンイン用配
線及び抵抗体を介して各々の半導体素子に作動電圧を印
加することを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明によれば、複数の半導体素子(集積回路
素子)が主面に設けられた半導体ウェハに対し、ダイシ
ングラインを横切って各半導体素子間を接続するバーン
イン用配線を形成し、このバーンイン用配線を介して各
々の半導体素子に作動電圧を印加することにより、ウェ
ハ単位で全てのチップを短時間に効率的にバーンイン処
理することができる。具体的にはバーンイン用配線とし
て、半導体素子のアドレスパッドを別の半導体素子領域
で電源パッド又はGNDパッドに接続し、各々の半導体
素子の対応するI/Oパッドをパラレルに接続し、電源
パッドとGNDパッド間に作動電源電圧を印加し、I/
Oパッドに独立してクロックを入力すれば、ウェハ単位
で全てのチップを短時間に効率的にバーンインすること
ができる。
【0015】さらに、バーンインされた半導体ウェハを
ダイシングラインに沿ってバーンイン用配線を切断する
ようにハーフカットするため、半導体素子は分離されな
いでウェハ内でチップ独立の機能を発揮することがで
き、ウェハ状態で各々の半導体素子の動作テストを行う
ことが可能となる。従って、半導体素子のスクリーニン
グをウェハ状態で一括して行うことが短時間に可能とな
り、高品質の半導体装置を得ることが可能になる。
【0016】また、バーンイン用配線がオリフラ部分に
終端された半導体ウェハに対し、オリフラ部分に嵌め込
み可能なソケットを用意すれば、ウェハとバーンイン回
路との接続が容易となり、半導体素子のスクリーニング
をより簡易に行うことが可能となる。また、半導体素子
毎に抵抗体を設け、この抵抗体を介して作動電圧を印加
するようにすれば、いずれかの半導体素子が絶縁破壊を
起こしたとしても、正常な半導体素子には何等影響を与
えることなく、作動電圧を印加することが可能となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0018】図1〜図3は本発明の第1の実施例に係わ
るスクリーニング方法を説明するためのもので、図1は
スクリーニングに供される半導体ウェハ及びその周辺部
分を示す平面図、図2はウェハ面上の様子を拡大して示
す平面図、図3はウェハの断面構造を示す図である。
【0019】図1に示すように、半導体装置を構成する
半導体素子(集積回路素子)2が複数個形成されたウェ
ハ1の主面上に、バーンインのための配線4が形成され
ている。バーンイン用配線4は、ウェハ1のオリエンテ
ーションフラット(以下、オリフラと略記する)部分5
に終端され、この部分5でまとめてバーンインパッド6
が形成されている。オリフラ部分5のバーンインパッド
6には、外部回路としてのバーンイン回路7が接続され
ている。このバーンイン回路7には、バーンインパッド
6のうちのI/OパッドにI/Oライン12を介して接
続されるクロック発振回路8が接続されている。
【0020】また、オリフラ部分5に形成されたバーン
インパッド6のうち、電源パッドには電源9のVCCラ
イン10が接続され、GNDパッドには電源9のGND
ライン11が接続されている。なお、図中3は各々の半
導体素子2を最終的に切り出すためのダイシングライン
を示している。
【0021】図2は、前記ウェハの部分拡大図であり、
バーンイン用配線4は次のように接続されている。即
ち、半導体素子2のアドレスパッド17は、横方向に隣
接する別の半導体素子2のGNDパッド15又は(電源
パッド14)に接続され、半導体素子2のI/Oパッド
16は縦方向に並んだ各素子のI/Oパッド16と、同
一のI/Oパッド同士が接続されるようにパラレルに接
続されている。また、ウェハ1の縦方向にスクライブラ
イン3を横切って電源ライン10及びGNDライン11
が形成されているが、これらのライン10,11は必ず
しもバーンイン用配線4として新たに設けたものである
必要はなく、半導体素子2に本来形成されている配線を
利用してもよい。
【0022】図3(a)は図2の断面構成図であり、半
導体素子間に渡ってバーンイン用配線4が形成されてい
る。さらに、図3(b)は、ダイシングライン3に沿っ
てハーフカットダイシングを行った状態を示す断面構成
図であり、図3(a)に示したバーンイン用配線4はダ
イシングにより切断されている。
【0023】次に、本実施例の特徴である、バーンイン
を行うための配線4を形成し、バーンインを行った後に
配線4をハーフカットにより切断して半導体素子の動作
テストを行う方法を説明する。
【0024】まず、パッシベーション膜とボンディング
パッドが主面に設けられた半導体素子(256kSRA
M)が複数個形成されたウェハ上に、ポリイミド膜をボ
ンディングパッドを除いて形成する。即ち、例えば半導
体素子のパッシベーション膜上にポリイミド前駆体(株
式会社東レ製UR−3140)をスピンコートして露光
し、現像液(株式会社東レ製DV−505)により現像
し、ボンディングパッド部分を開口し、400℃でポリ
イミド前駆体をイミド化させポリイミド膜を形成する。
【0025】次いで、ポリイミド膜が形成された面上に
Al,Tiを蒸着により形成する。そして、エッチング
レジスト(東京応化製OFPR−800)をスピンコー
トした後、プリベーク,露光,現像,ポストベークによ
り、半導体素子の全てのアドレスパッドが隣接する半導
体素子領域でGNDパッドに接続され、I/Oパッドが
他の半導体素子の同一のI/Oパッドとパラレルに接続
され、その終端がウェハのオリフラ部分にバーンインパ
ッドとして接続されているエッチングレジストパターン
を形成する。
【0026】次いで、硝酸,酢酸,塩酸からなる混酸に
よりAlをエッチングし、さらにEDTA/NH3 /H
2 2 溶液によりTiをエッチングした後に、エッチン
グレジストを剥離してバーンイン用配線をウェハの主面
上に形成する。
【0027】以上の方法により、図2に示したように、
各半導体素子2の全てのアドレスパッド17は隣接する
半導体素子領域でGNDパッド15に接続され、I/O
パッド16は異なる半導体素子の同一のI/Oパッド1
6とパラレルに接続されるバーンイン用配線4が形成さ
れ、その終端は半導体ウェハ1のオリフラ部分5にバー
ンインパッド6として形成される。さらに、バーンイン
パッド6には図1に示したように、半導体素子2のバー
ンインを行うためにバーンイン回路7が接続される。
【0028】バーンインは、アドレスパッド17が接続
されたGNDパッド15と電源パッド14間に6Vのバ
イアスを印加し、I/Oパッド16にクロック発振回路
8からクロックを独立に入力する状態で、温度を125
℃に保った高温槽内に48時間放置することにより行わ
れる。この高温槽は、従来の温度を一定にするオーブン
よりもクリーン度を向上させたものである。即ち、オー
ブンの内側に0.5μm以上のダストを吸着させるクリ
ーンフィルタを装着して、このフィルタを通して高温雰
囲気を送気する構造を有する。このようなオーブンを用
いれば、ミクロンレベルのダストを1立方フィート当た
り10個以下に抑えることが可能になり、ウェハにゴミ
が付着するのを防止でき、バーンイン後のパッケージ化
工程において、歩留りが向上する。
【0029】次いで、このバーンインを行った半導体ウ
ェハ1に対し、半導体素子毎の機能を動作テストするた
めに、ダイシングライン3に沿ったハーフカットで配線
4を切断する。配線4の切断は、波長1064nm、ビ
ーム径1.2μmのレーザを用い、ガルバノメータによ
るポジショニングで行われる。
【0030】図3(a)はダイシングライン3に沿って
配線4を切断するためにウェハ1をハーフカットする前
の状態で、図3(b)は配線4をハーフカットにより切
断した状態を示したものである。バーンイン後のテスト
は半導体素子2のボンディングパッドに対応したプロー
ブカードを用いてダイソートテストにより行われる。ダ
イソートテストは、スタンバイ電流,オペレーション電
流を測定するDCテストとファンクションテストが行わ
れる。
【0031】以上のような、半導体素子のスクリーニン
グ方法を用いて、1000枚のウェハをスクリーニング
した結果、スクリーニングによって生じた故障率は、
6.8%であった。この値は、通常のパッケージングさ
れた半導体装置をソケットに装着してバーンインボード
単位でスクリーニングを行った結果が故障率6.7%で
あったことと比較してほぼ同じ値を示しており、半導体
素子をウェハ状態で一括してスクリーニングする方法
は、これまでのバーンインボードを用いる方法とは故障
率の発生に関しては差異はなかった。
【0032】また、半導体素子をウェハ状態で一括して
バーンインする本実施例方法は、発生する故障のモード
がいずれの場合もゲート酸化膜破壊で、バーンインボー
ドを用いたスクリーニングと同一故障モードを示してい
た。さらに、このバーンインされた半導体素子をパッケ
ージに実装してバーンインボードによる方法でバーンイ
ンした結果、故障は生じずバーンインが十分であること
が確認された。
【0033】以上の結果から、バーンイン配線を半導体
素子上に形成してウェハ状態でバーンインする方法は、
これまでのバーンインボードを用いる方法と同等の機能
を示すことが明らかになり、スクリーニングによって高
品質の半導体装置が得られることが分かった。
【0034】このように本実施例方法によれば、複数個
の半導体素子2が設けられた半導体ウェハ1に対し、ダ
イシングライン3を横切って半導体素子2間を接続する
バーンイン用配線4を形成し、半導体素子2の全てのア
ドレスパッド17を隣接する半導体素子領域のGNDパ
ッド15に接続し、I/Oパッド16を他の半導体素子
2の同一のI/Oパッド16とパラレルに独立して接続
しているので、電源パッド14とGNDパッド15間に
作動電源電圧を印加し、I/Oパッド16に独立してク
ロックを入力すれば、ウェハ単位で全ての半導体素子2
を短時間に効率的にバーンインすることができる。
【0035】さらに、バーンインされたウェハ1をダイ
シングライン3に沿ってバーンイン用配線4を切断する
ようにハーフカットするため、半導体素子2は分割され
ないでウェハ1内でチップ独立の機能を発揮することが
でき、バーンイン後ウェハ状態での半導体素子2のテス
トが可能になる。従って、半導体素子2のスクリーニン
グをウェハ状態で一括して行うことが短時間で可能にな
り、高品質の半導体装置を得ることができる。
【0036】なお、本実施例では、配線としてAl/T
iを用いたが、この代わりに、Al配線を用いることも
可能であり、さらにAl/Ni/Ti配線を用いてもよ
く、その材料は何等限定されない。また、実施例では、
ハーフカットは半導体素子を搭載するウェハを切り込ん
でいるが、必ずしもウェハを切断する必要はなくバーン
イン用配線のみであってもよく、半導体素子間を接続す
る配線の電気的導通を切断するものであればよく、その
形状は限定されない。従って、半導体素子間を接続する
配線の切断は、例えばダンシングソーを用いたブレード
によって行ってもよく、さらにレーザを用いて行っても
よく、配線を切断する方法は限定されない。
【0037】図4〜図6は、本発明の第2の実施例を説
明するためのもので、図4はソケット及びその周辺部分
を示す平面図、図5はウェハをソケットに装着した状態
を示す平面図、図6はウェハの装着状態を示す断面図で
ある。なお、図1と同一部分には同一符号を付して、そ
の詳しい説明は省略する。
【0038】この実施例が先に説明した第1の実施例と
異なる点は、半導体ウェハのオリフラ部分に結合するバ
ーンイン用ソケットを用いたことにある。即ち、図4に
示すように、ウェハ1のオリフラ部分5に嵌合する凹部
を有するソケット20を用意し、このソケット20にバ
ーンイン回路7を形成又はバーンイン回路7を接続す
る。また、ソケット20の凹部にはソケット電極21が
形成され、この電極21にバーンイン回路7と共にクロ
ック発信器8及び電源9が電気的に接続されている。そ
して、図5に示すように、ウェハ1を装着した状態で、
オリフラ部分5のバーンインパッド6に、第1の実施例
と同様に各ライン10〜12が接続されるようになって
いる。
【0039】ウェハ1の装着方法としては、1枚のウェ
ハをソケット20に挿入するのに限らず、図6(a)に
示すように、2枚のウェハの裏面同士を接触させてソケ
ット20に挿入するようにしてもよい。また、図6
(b)に示すように、中央部に支持体25を設けたソケ
ット20に支持体25を挟んで2枚のウェハを挿入する
ようにしてもよい。
【0040】このように本実施例によれば、先の第1の
実施例と同様に、ウェハ状態で半導体素子2のスクリー
ニングを行うことが可能となり、高品質の半導体装置が
得られる。また、ソケット20を用いることから、ウェ
ハ1とバーンイン回路7及びクロック発生器8との接続
が簡単となり、これによりスクリーニングをより簡易に
行うことができる。図7,図8は、本発明の第3の実施
例を説明するためのもので、図7はウェハ面上の様子を
拡大して示す平面図、図8はウェハの断面形状を示す図
である。
【0041】この実施例が第1の実施例と異なる点は、
半導体素子2の電源パッド14と作動電源電圧を印加す
るためのバーンイン用配線10とを抵抗体30を介して
接続したことにある。これ以外の部分は、第1の実施例
と全く同様である。
【0042】この実施例では、まずパッシベーション膜
とボンディングパッドが主面に設けられた半導体素子
(256kSRAM)が複数個形成されたウェハ上に、
ポリイミド膜をボンディングパッドを除いて形成する。
即ち、例えば半導体素子のパッシベーション膜上にポリ
イミド前駆体(株式会社東レ製UR−3140)をスピ
ンコートして露光し、現像液(株式会社東レ製DV−5
05)により現像し、ボンディングパッド部分を開口
し、400℃でポリイミド前駆体をイミド化させ第1の
ポリイミド膜を形成する。
【0043】次いで、第1のポリイミド膜が形成された
面上に、Au/Ni/Tiを蒸着により全面に形成す
る。そして、エッチングレジスト(東京応化製OFPR
-800)をスピンコートした後、プリベーク,露光,現
像,ポストベークにより、所定の接続配線を形成する。
次いで、抵抗体30が形成される領域以外を上述したポ
リイミド膜の形成と同じ工程により、第2のポリイミド
膜を形成する。抵抗体30にはNiCrスパッタターゲ
ット(組成比:Ni80/Cr20)を用いて、厚さ2
0nmを着膜し、硝酸を主成分とするエッチャントを用
いて不要な抵抗部分を除去し、所定の抵抗体30を第1
のポリイミド膜上に形成する。得られた抵抗体30の抵
抗値は5kΩである。この抵抗体30の搭載部位断面を
図8に示す。図中31,32はポリイミド膜を示してい
る。
【0044】以上の工程により、半導体素子2の電源パ
ッド14がNiCr抵抗体30を介して電源ライン10
に接続され、アドレスパッド17が隣接する半導体素子
領域でGNDパッド15に接続され、I/Oパッド16
は他の半導体素子2の同一のI/Oパッド16とパラレ
ルに接続され、その終端がウェハ1のオリフラ部分5に
バーンインパッド6として接続される。
【0045】バーンインは、電源パッド14に抵抗体3
0を介して接続された電源ライン10とGNDパッド1
5間に6Vのバイアスを印加し、I/Oパッド16にク
ロック発振回路8からクロックを独立に入力する状態
で、温度を125℃に保った高温槽内に48時間放置す
ることにより行われる。バーンイン後の処理は第1の実
施例と同様にすればよい。
【0046】本実施例では、先の第1の実施例と同様の
効果が得られるのは勿論のこと、次のような利点があ
る。即ち、半導体ウェハ1上の各半導体素子2に作動電
圧を印加しているとき、いくつか半導体素子2に絶縁破
壊が生じていたとすると、他の正常な半導体素子2にも
所定の作動電圧がかからないことがある。これに対し、
本実施例では、各半導体素子2に抵抗体30を介して作
動電圧を印加しているので、いずれかの半導体素子2に
絶縁破壊が生じても正常な半導体素子2には何等影響を
与えることなく、所定の作動電圧を印加することが可能
となる。
【0047】なお、本実施例では、抵抗体材料としてN
iCrを用いたが、この材料に限定されるものではな
く、TaSiO2 系,NbSiO2系,Ta酸化物系,
炭素被膜,ニッケル被膜,RuO2 系、などを使用する
こともできる。抵抗体層の形成方法にあっては上述した
スパッタ法以外にも、蒸着法,印刷法,転写法,CVD
法を利用することができる。さらに、ポリイミド絶縁膜
に直接YAGレーザ,アルゴンレーザ,炭酸ガスレーザ
等のエネルギービームを照射して局所的に炭化層を形成
し、これを抵抗体として使用することも可能である。
【0048】図9〜図11は本発明の第4の実施例を説
明するためのもので、図9はチップダイシング工程を示
す断面図、図10はダイシングされたチップの斜視図、
図11は上記チップを用いたメモリモジュールの斜視図
である。
【0049】前述した第1〜第3の実施例のように半導
体素子間にバーインのための配線等を形成した場合や、
ダイシングライン上にウェハ試験用のパッド等を設けて
いる場合、ダイシングにより切り出されたチップの側面
にはそれらの内部配線の一部が露出している。このよう
なチップをフェースダウンボンディング等でフリップチ
ップ実装すると、隣接するチップが接触するという電気
的短絡が発生する。これを防止するには、チップの配置
は接触を起こさないように余裕を持って設計しなければ
ならず、高密度化を妨げることになる。そこで本実施例
では、以下のようにダイシングの方法を改良することに
より、上記の問題を解決している。
【0050】半導体ウェハは、256kbitのS−R
AMのICチップを複数個形成したもので、ICチップ
周辺部分に特性試験用のトランジスタを組み込んであ
り、これらのトランジスタの特性を検査するための配線
をICチップ間にまたがって配線したものを用いた。こ
れらの配線などのために、このウェハではダイシングラ
インとして通常より広い180μmの幅を取ってある。
ウェハの厚さは450μm±30μmであり、ボンディ
ングパッド部分にはフリップチップ実装のために20μ
mの高さの金バンプを形成してある。
【0051】図9(a)は、上記特性試験用トランジス
タ及びダイシングライン付近の構造を示す断面図であ
り、41はウェハ、42は素子形成領域、43はソース
電極、44はゲート電極、45はドレイン電極、46は
検査用配線を示している。
【0052】このウェハを、まず80μmの厚さのダイ
シングブレードを取り付けたダイシングソーによって3
50μm±10μmの厚さを残すように設定し、図9
(b)に示すようにハーフカットした。精度を考慮する
と、ウェハ表面から最大で140μm、最小で60μm
の深さのハーフカット溝47ができることになる。本実
施例における測定では、溝47は概ね90μmの深さに
なっていたが、最小の60μmであってたとしても、素
子形成のためのドーピングの深さやアルミニウム配線層
の厚さを遥かに越えており、検査用の配線はこの溝47
によって完全に切断される。
【0053】次いで、このハーフカットしたウェハを、
40μmの厚さのダンイシングブレードを取り付けたダ
イシングソーによって、図9(c)に示すようにハーフ
カットによる溝47の中心を通るようにフルカットし
た。このときの位置合わせは±5μmの精度でできるの
で、個別に分断されたICチップの周囲には、ハーフカ
ットによってできた溝47が15〜25μm残ることに
なる。
【0054】このようにして2段階にダイシングしたI
Cチップは、図10のような形状になった。即ち、溝4
7の一部が残ることから、ICチップの周辺部が内側1
5〜25μmに引っ込んだ形状となる。
【0055】次いで、このICチップを、多層セラミッ
ク基板の上にフリップチップ実装した。即ち、多層セラ
ミック基板のボンディング電極に半田ペーストを印刷
し、これにICチップのボンディングパッド部分の金バ
ンプを当て、赤外線リフロー炉に通してボンディングし
た。このようにして作成したメモリモジュールを図11
に示す。図中50は多層セラミック基板、51はICチ
ップ(4×8個)、52はチップコンデンサ、53は端
子である。
【0056】ICチップ51は1枚の多層セラミック基
板50に対して32個実装し、各ICチップ間のギャッ
プは5μmになるように設計した。ICチップ51はリ
フロー時にいわゆるセルフアライメントメント効果によ
って所定の位置に比較的精度良く実装できるが、ギャッ
プがこのように狭いため、32個のICチップ51のう
ちの幾つかは側面が隣接するICチップ51と接触して
しまう。しかし、本実施例では、ICチップ側面の隣接
ICチップと接触する部分には何等の配線もなく、従っ
て接触によって電気的な障害は何等発生せず、この多層
セラミック基板50に32個のICチップ51を実装し
たメモリモジュールは所定の機能を発揮した。
【0057】このように本実施例によれば、隣接したI
Cチップの側面が接触したとしても短絡等の不都合を生
じず、従ってICチップ間のギャップに大きな余裕を持
たせた設計をしなくてもよい。このため、ICチップの
配置を最大限まで高密度化することができ、従来にはな
い高密度実装を実現した半導体装置を提供することがで
きる。
【0058】図12,図13は本発明の第5の実施例を
説明するためのもので、図12はコイルを形成したウェ
ハの一部を示す模式図、図13はバーンイン槽に入れた
状態を示す図である。
【0059】この実施例は、ウェハのバーンインに際し
て、ウェハ表面上に各素子毎にコイルを設け、各コイル
に誘導起電力を発生させ、各々の半導体素子に通電する
ことにある。
【0060】半導体ウェハとしては、256kビットの
C−MOSスタティックRAMのウェハを使用した。1
枚のウェハが多数のチップにダイシングされて、それぞ
れが256kビットのC−MOSスタティックRAMに
なるものである。
【0061】ウェハの表面に感光性ポリイミド樹脂をス
ピンコートし、プリベークし、露光・現像してパターニ
ングし、ポストベークして、各チップのボンディングパ
ッド部分以外を覆うようにした。このポリイミド層は、
後で形成するコイル層とチップ内の回路との絶縁を確実
にするためにパッシベーション膜の機能を補助するもの
である。
【0062】次いで、ボンディングパッド部分のアルミ
ニウムの表面酸化膜を取るために軽くエッチングした
後、全面にアルミニウム(正確には微量のシリコン等を
含む)を蒸着した。このアルミニウム層がコイルになる
ものである。さらに、この上に感光性レジストをスピン
コートし、露光現像し、これをマスクとしてアルミニウ
ム層をエッチングすることによって、図12に示すよう
に各半導体素子毎にコイルを形成した。図12におい
て、62はチップ化される前の半導体素子、63はダイ
シングライン、64は電源端子、65はGND端子、6
6はコイルを示している。
【0063】この実施例では、各コイル66の一端はそ
れぞれが各半導体素子62の電源端子64に、他の一端
が同じ半導体素子62のGND端子65に接続され、そ
れぞれの端子64,65から近い位置で隣の半導体素子
62との境界であるダイシングライン63を跨ぐように
なっている。
【0064】次に、このウェハを弗素樹脂性のウェハキ
ャリアに入れ、ウェハキャリア毎、図13に示すように
専用のバーンイン槽67内に入れた。このバーンイン槽
67は、交流磁界を発生するためのトランスデューサ6
8と、加熱のためのヒータ69を備えたオーブンであ
る。トランスデューサ68は、具体的には適当な径と巻
数を持ったコイルを用いた。
【0065】オーブン67を120℃に加熱した後、ト
ランスデューサ68に交流電圧を印加し、900Wの電
力を供給した。この状態で100時間継続してからトラ
ンスデューサ68への電力供給を止め、さらにヒータ6
9の通電を止めて、40℃に冷してからウェハ61を取
り出した。
【0066】トランスデューサ68に交流電圧を印加し
ているとき、各半導体素子62にコイル66から供給さ
れる電流は交流である。電源端子側がグランド端子側よ
りも高電位になる期間は供給される電流は半導体素子6
2内の回路に流れ、バーンインのための通電になる。逆
に、電源端子側の方が低い場合には、電流は保護用に半
導体素子62内に組み込んであるダイオードを流れるた
め、素子を破壊することはない。本実施例の磁界強度で
は、計算により1チップ当たり約0.05mAのバーン
イン電流を流したことになる。
【0067】このウェハを通常の方法でダイシングし、
チップに切り分けた。この段階で、コイル66はダイシ
ングによって分断され、回路上の機能を何等持たなくな
る。このようにして得られた半導体チップは、ボンディ
ングパッドはアルミニウム製であり、通常の半導体チッ
プと何等代わるものではないので、通常の方法でパッケ
ージに組み込むことができる。具体的には、リードフレ
ームにワイヤボンディングし、これを樹脂モールド封止
した。
【0068】こうして完成した本実施例のメモリを消費
電流と機能とを検査することによって良品/不良品の選
別をしたところ、その不良率は、パッケージしてから通
常の方法でバーンインを行ったものを同様に選別したも
のと比較して実質的に同じであった。また、本実施例の
メモリで上記選別を繰り返したところ、新たに不良品と
判断された割合は2桁ないし4桁低い値であった。これ
らの事実から、本実施例のバーンインは、半導体ウェハ
又はチップの初期不良を取り除く目的に十分であること
が分かった。
【0069】このように本実施例によれば、半導体ウェ
ハ61上の各半導体素子62毎にコイル66を設け、こ
れらのコイル66に発生する誘導起電力を利用して各半
導体素子62に作動電圧を印加することができるので、
バーンインをするときにウェハ61に対して電力供給の
ための配線を接続する必要はなく、単にバーンイン槽6
7にウェハ61を入れさえすればよい。従って、設備,
工数共に極めて少なくすることができ、バーンイン槽に
67一度に入れられるウェハ61の数も極めて多くでき
る。また、いずれかの半導体素子62上で短絡が生じた
としても、これによる他の半導体素子62上のコイル6
6に発生する起電力への影響は実質的にないので、正常
な半導体素子62に対するバーンインは無効にならな
い。
【0070】また、コイルを薄膜プロセスによって設け
る場合には、そのプロセスは半導体ウェハの製造プロセ
スと連続して行うことができ、巻数の多いコイルであっ
ても容易に精度の高いコイルを形成することができる。
【0071】なお、本実施例ではコイルをダイシングに
よって切断する例を説明したが、この方法に限るもので
はなく、エッチングプロセスによってもよいし、レーザ
加工することもできる。また、本実施例ではコイルは電
源端子とグランド端子とに接続したが、コイルを複数に
して電源電圧が複数種類必要な半導体装置に対応するこ
ともできる。電源端子やグランド端子以外の、例えば信
号線などに接続することも可能である。また、本実施例
ではメモリの例について説明したが、メモリに限るもの
ではなく、プロセッサICやドライバICなどバーンイ
ンを必要とする半導体ウェハに広く適用することが可能
である。
【0072】図14は、本発明の第6の実施例を説明す
るためのもので、フィルムとウェハの貼付状態を示す模
式図である。この実施例が第5の実施例と異なる点は、
コイルの形成方法にある。
【0073】100μmの厚さのポリエステルフィルム
を、蒸着膜との密着性の良いように表面加工した後、こ
の表面にアルミニウム,チタン,金を順次蒸着した。次
いで感光性レジストをロールコートし露光・現像によっ
てパターニングし、所望のコイルのパターンを得た。こ
のコイルのパターンは、第5の実施例でウェハ上に設け
たコイルのパターンと鏡面対象のパターンとし、後で述
べる電解メッキの工程のために全てのコイルパターンを
つないで作った。次いで、金,チタン,アルミニウムを
順次エッチングし、コイルを形成した。なお、この後に
レジストは剥離した。
【0074】次いで、これらコイルの両端の端子部分を
残して紫外線硬化型レジストを印刷し、紫外線照射炉を
通して硬化させた。このレジストは、絶縁層として付け
たものである。次いで、コイルの両端の端子部分に突起
電極を作るために、金の電解メッキを行った。コイルの
パターンをつなげてあるので、容易に電解メッキでき
た。突起電極の高さが約5μmになるまで電解メッキを
行った。最後に、個々のコイルを独立させるため、コイ
ル間をつないでいたパターンを打ち抜きプレスによって
切断した。
【0075】こうしてできたコイル付きのフィルムを、
異方導電性シートを挟んでウェハと対面させ、コイルの
両端の端子がウェハ上のチップの電源端子とグランド端
子に当たるように位置合わせをし、150℃に加熱して
密着させた。図14はこの状態を模式的に示しており、
70がコイル付きのフィルムである。用いた異方導電性
接着シートは180℃で接着する仕様のものであるが、
後で剥離する必要があることと、恒久的な接着力は必要
でないことから150℃とした。こうして出来上がった
コイル付きウェハ61では、コイル66のパターンは第
5の実施例のものと同様なものとなる。
【0076】次いで、このウェハ61を第5の実施例と
同じ方法でバーンインを行った。即ち、オーブン67を
120℃に加熱した後、トランスデューサ68に交流電
圧をかけ、900Wの電力を供給した。この状態で10
0時間継続してからトランスデューサ68への電力供給
を止め、ヒータ69の通電を止めて、40℃に冷してか
らウェハ61を取り出した。
【0077】バーンインの終わったウェハ61は、イソ
プロパノールを満たした還流型加熱装置に入れ、80℃
で8時間の加熱を行った。これにより、コイル66を形
成したポリエステルフィルム70はウェハ61から剥離
し、ウェハ61上には何の痕跡も残らなかった。また、
ポリエステルフィルム70は5回まで繰り返し使用した
が、何等異常を来たさなかった。
【0078】以下は、第5の実施例と同様である。即
ち、ダイシングとパッケージングを終えた本実施例のメ
モリを消費電流と機能とを検査することによって良品/
不良品の選別をしたところ、その不良率は、パッケージ
してから通常の方法でバーンインを行ったものを同様に
選別したものと比較して実質的に同じであった。また、
本実施例のメモリで上記選別を繰り返したところ、新た
に不良品と判断された割合は2桁ないし4桁低い値であ
った。
【0079】本実施例ではポリエステルフィルム上にコ
イルを形成したが、他のフィルムでもよい。また、ガラ
ス板やシリコン基板にコイルを形成することもできる。
本実施例では導電性の異方導電性接着シートを使用した
が、液状の異方導電性接着剤を使用してもよいし、ゴム
板と共に板で挟んでクランプで固定するなどの機械的な
接触によってもよい。本実施例ではフィルムを剥離した
が、フィルム毎ダイシングすることもできる。
【0080】このように本実施例によっても、ウェハ6
1の表面に各半導体素子62に対応してコイル66を形
成し、コイル66の誘導起電力で各半導体素子62に作
動電圧を印加できるので、先の第5の実施例と同様の効
果が得られる。また、本実施例のように、コイル66を
形成したフィルム70を半導体ウェハ61に貼付ける場
合には、半導体ウェハ61は通常の使用で完成したもの
であってもよい。さらに、半導体ウェハ側にはコイル6
6の痕跡すらも残らないようにすることが容易なので、
以降のプロセスを通常と全く同じにすることができるの
で、汎用性が高い。なお、本発明は上述した各実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形して実施することができる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の半導体素子(集積回路素子)が主面に設けられた半
導体ウェハに対し、各半導体素子間を接続するバーンイ
ン用配線を介して各々の半導体素子に作動電圧を印加す
ることにより、ウェハ単位で全てのチップを短時間に効
率的にバーンイン処理することができる。しかも、バー
ンインされた半導体ウェハをダイシングラインに沿って
バーンイン用配線を切断するようにハーフカットするた
め、半導体素子を分離することなく、ウェハ状態で各々
の半導体素子の動作テストを行うことが可能となる。従
って、半導体素子のスクリーニングをウェハ状態で一括
して行うことが短時間に可能となり、高品質の半導体装
置を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例における半導体ウェハ及びその周
辺回路を示す平面図、
【図2】第1の実施例における半導体ウェハの部分拡大
平面図、
【図3】第1の実施例におけるハーフカット前後のウェ
ハの部分拡大断面図、
【図4】第2の実施例におけるバーンイン用ウェハソケ
ットを示す平面図、
【図5】第2の実施例における半導体ウェハ及びその周
辺回路を示す平面図、
【図6】第2の実施例におけるソケットにウェハを装着
した状態を示す断面図、
【図7】第3の実施例における半導体ウェハの部分拡大
平面図、
【図8】第3の実施例における抵抗体部分の拡大断面
図、
【図9】第4の実施例におけるチップダイシング工程を
示す断面図、
【図10】第4の実施例におけるダイシングされたIC
チップ形状を示す斜視図、
【図11】第4の実施例におけるICチップを用いたメ
モリモジュールを示す斜視図、
【図12】第5の実施例におけるコイルを形成したウェ
ハの一部を示す模式図、
【図13】第5の実施例におけるウェハをバーンイン槽
に入れた状態を示す模式図、
【図14】第6の実施例におけるコイル付きフィルムと
ウェハの貼付状態を示す模式図。
【符号の説明】
1…半導体ウェハ、 2…半導体素子(集積回路素子)、 3…ダイシングライン、 4…バーンイン用配線、 5…オリエンテーションフラット部分、 6…バーンインパッド、 7…バーンイン回路、 8…クロック発振回路、 9…電源、 10…VCCライン、 11…GNDライン、 12…I/Oライン、 14…電源パッド、 15…GNDパッド、 16…I/Oパッド、 17…アドレスパッド、 20…ウェハソケット、 30…抵抗体。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主面に複数個の半導体素子が形成され、且
    つダイシングラインを横切って各半導体素子間を接続す
    るバーンイン用配線が形成された半導体ウェハに対し、
    バーンイン用配線を介して各々の半導体素子に作動電圧
    を印加してバーンイン処理を行い、次いで前記ウェハを
    ダイシングラインに沿ってハーフカットして前記バーン
    イン用配線を切断し、次いで各々の半導体素子の動作テ
    ストを行うことを特徴とする半導体素子のスクリーニン
    グ方法。
  2. 【請求項2】主面に複数個の半導体素子が形成されると
    共に、ダイシングラインを横切って各半導体素子間を接
    続するバーンイン用配線が形成され、且つ該配線がオリ
    エンテーションフラット部に終端された半導体ウェハに
    対し、バーンイン回路が接続されたソケットを該ウェハ
    のオリエンテーションフラット部に嵌め込み、次いで前
    記バーンイン回路から前記ソケット及びバーンイン用配
    線を介して各々の半導体素子に作動電圧を印加してバー
    ンイン処理を行い、次いで前記ウェハをダイシングライ
    ンに沿ってハーフカットして前記バーンイン用配線を切
    断し、次いで各々の半導体素子の動作テストを行うこと
    を特徴とする半導体素子のスクリーニング方法。
  3. 【請求項3】主面に複数個の半導体素子が形成されると
    共に、各半導体素子毎にバーンイン用抵抗体が形成さ
    れ、且つダイシングラインを横切って各半導体素子間を
    接続するバーンイン用配線が形成されたウェハに対し、
    バーンイン用配線及び抵抗体を介して各々の半導体素子
    に作動電圧を印加してバーンイン処理を行い、次いで前
    記ウェハをダイシングラインに沿ってハーフカットして
    前記バーンイン用配線を切断し、次いで各々の半導体素
    子の動作テストを行うことを特徴とする半導体素子のス
    クリーニング方法。
  4. 【請求項4】前記バーンイン用配線は、前記半導体素子
    のアドレスパッドを別の半導体素子領域で電源パッド又
    はグランドパッドに接続し、各々の半導体素子の対応す
    る入出力パッドをパラレルに接続するものであり、前記
    バーンイン処理に際しては、電源パッドとグランドパッ
    ド間に作動電源電圧を印加し、入出力パッドに独立して
    クロックを入力することを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の半導体素子のスクリーニング方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08279444A (ja) * 1995-04-07 1996-10-22 Nec Corp 微小構造体およびその製造方法
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