JPH0554808A - マグネトロン - Google Patents

マグネトロン

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JPH0554808A
JPH0554808A JP21525791A JP21525791A JPH0554808A JP H0554808 A JPH0554808 A JP H0554808A JP 21525791 A JP21525791 A JP 21525791A JP 21525791 A JP21525791 A JP 21525791A JP H0554808 A JPH0554808 A JP H0554808A
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JP
Japan
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anode
strap ring
anode piece
magnetron
piece
Prior art date
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Pending
Application number
JP21525791A
Other languages
English (en)
Inventor
Akifumi Kuroda
昌文 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
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Publication of JPH0554808A publication Critical patent/JPH0554808A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ストラップリングを有するマグネトロンで、
マグネトロンのオン・オフによるヒートサイクルに対し
てもストラップリングが余り熱変形したり、ストラップ
リングにクラックや断線が生じたりせず、電気的特性に
悪影響を及ぼすことのない高信頼性のマグネトロンを提
供する。 【構成】 陽極片2とストラップリング3との接合部
を、陽極片2に設けた山形成形部25、27の峰部26、28で
接合して接合部の面積を小さくすると共にストラップリ
ング3の中心部で接合することにより形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子レンジなどの誘電加
熱やレーダの送信管などに用いられるマグネトロンに関
する。さらに詳しくは、ストラップリングを有するマグ
ネトロンのストラップリングと陽極片との接合構造を改
良したマグネトロンに関する。
【0002】
【従来の技術】マグネトロンは陽極の中心に陰極を有
し、その両端部に配置された磁極片を介して陰極と陽極
で囲まれた作用空間に磁界が印加され、電子の螺旋運動
によりマイクロ波帯の電力を発振させる真空管で、高出
力がえらえれ、電子レンジなどの誘電加熱やレーダの送
信管などに有用されている。
【0003】この種のマグネトロンの陽極部要部の断面
図を図7に、その部分平面図を図8に示す。図7におい
て、1は陽極円筒、2は陽極片、3は陽極片2を1枚お
きに接続した小径ストラップリング、4はストラップリ
ング3を接続した陽極片2とは異なる陽極片を1枚おき
に接続した大径ストラップリングである。5は陽極片2
の他の端面で前述の小径ストラップリングと異なる陽極
片を1枚おきに接続した小径ストラプリングで6は同様
の大径ストラップリングである。これらは電気伝導およ
び熱伝導の良好性と、真空管内のためガス放出の少ない
材質の必要があることから、無酸素銅が使用されてい
る。
【0004】マグネトロンの陽極は陽極円筒1と2枚の
陽極片2とで囲まれた小空胴の集合でマグネトロンの陽
極空胴を構成しており、マグネトロンをπモードで発振
させるため各小空胴はπラジアンずつずれた位相で発振
させている。そのため安定したマグネトロンの発振をう
るべく、ストラップリング3〜6で1枚おきの同じ位相
の陽極片を連結する方法が以前からとられている。
【0005】このストラップリング3〜6は図7〜8か
らわかるように断面が矩形状のリングに形成され、陽極
片2との接合は、陽極片2に予め形成された切欠き部21
の端面22と内周面23でロウ付けによってなされる。陽極
片2とストラップリング3〜6とが接合されない部分は
陽極片2の切欠き部21の端面および内周面がストラップ
リングと接触しないように切欠き部21が形成されてお
り、前述のように一つおきの陽極片2を連結する構造と
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところでマグネトロン
の動作中は、陽極の中心部に配置された、図示されてい
ない陰極から発せられた電子が、螺旋運動をしながら陽
極片2の先端24に飛び込む。そのため陽極片2の陰極側
の先端24は非常に温度が高くなり、陽極全体を無酸素銅
で形成して熱伝導を良くしているが、陽極片2の先端24
部の温度がとくに高くなる。その結果、とくに小径スト
ラップリング3、5は陽極片2の先端の温度の高い部分
に近接しているため温度が上昇し、またその固定スパン
Lが小さいため、その変形量も大きく、それに伴う内部
応力が発生する。
【0007】ストラップリング3〜6と陽極片2との接
合は、前述のように陽極片2の端面22および内周面23の
全面にわたり銀ろうなどにより固着されているため、図
7、8に符号Hで示す経路により陽極片2の先端24から
の熱がストラップリング3〜6に大量に流入し、ストラ
ップリングの温度が上昇する。一方陽極片2も温度が高
くなって膨張するが、陽極片2が固着されている陽極円
筒1も熱伝導により温度が上昇して膨張するため、結果
的に陽極片2の先端の陽極片間隔は殆ど変らない。その
結果ストラップリング3の温度上昇による膨張で図8の
点線Bで示すように変形する。その結果、小径ストラッ
プリング3の陽極片2との固着部近傍および固着部の中
間点付近(図8のC部)で応力が最も大きくなる。
【0008】また、マグネトロンのオン・オフ動作によ
るヒートサイクルにより小径ストラップリング3には繰
り返し前述の応力が作用するため、材料に疲労を生じ、
図8の符号Cで示すような位置にクラックを生じる。こ
のクラックはヒートサイクル回数の増加と共に成長し、
ついには小径ストラップリング3が破断する。その結
果、マグネトロンは正常な動作を維持できなくなるとい
う問題がある。
【0009】一方、実公平2-28592 号公報(国際分類HO
lJ 23/22)には、このストラップリングの変形を防止す
るため、小径ストラップリングの幅寸法を大径ストラッ
プリングの幅寸法より大きく形成すると共に、小径スト
ラップリングが接合される部分の陽極片の内周に切欠き
溝を形成して、小径ストラップリングの熱膨張により陽
極片先端部が軸心方向に引張られる応力を受けにくくす
る構造が開示されている。しかしこの構造ではストラッ
プリングの底面と側面下部が連続的に陽極片と固着され
ている。そのためストラップリングに生じる応力を吸収
し難く、やはりストラップリングや陽極片へのクラック
が生じうるという問題がある。
【0010】本発明はこのような問題を解決し、ストラ
ップリングの熱変形に伴う応力を減少させ、クラックの
発生を抑制できる陽極構造をもつマグネトロンを提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によるマグネトロ
ンは、陽極円筒と、該陽極円筒の内周面に軸心に向って
放射状に配置された偶数枚の板状陽極片と、前記陽極片
を1枚おきに電気的接続するため前記陽極片と接合され
たストラップリングとを有するマグネトロンであって、
前記陽極片と前記ストラップリングとの接合部分の少な
くとも一部が、前記陽極片に形成された山形成形部の峰
部でなされるように構成したものである。
【0012】
【作用】本発明によれば、ストラップリングの少なくと
も温度の上昇し易いストラップリングは陽極片に形成さ
れた山形成形部の峰部においてその内周面が固着されて
いるため、接合部は線または帯状となり接合断面積が減
少する。その結果まず陽極片からストラップリングに流
入する熱量が減少しストラップリングの温度上昇を抑制
できる。したがって温度上昇に伴う熱変形量が減少し内
部応力も抑制できる。さらに峰部で接合しているため、
ストラップリングの底面と側面を連続的に固着していな
い。その結果ストラップリングの自由度が増えると共
に、接合面積も減少し陽極片に対するストラップリング
の拘束力を減少することにもなり熱変形におけるストラ
ップリングの応力を緩和できる。これらの作用によりス
トラップリングにおけるクラックの発生や破断のない信
頼性の高いマグネトロンをえられる。
【0013】
【実施例】つぎに本発明を図面に基づいて説明する。図
1は本発明の一実施例である陽極片とストラップリング
とを接合した部分の要部断面図を示す。同図において1
〜6は図7と同じ部分を示す。本発明では、陽極片2と
小径ストラップリング3との接合部分で、陽極片2の切
欠き部21の内周面に山形成形部25を形成し、その峰部26
でストラップリング3とロウ付けなどにより固着してい
ることろに特徴がある。
【0014】この山形成形部25は陽極片2の厚さ方向
(陽極片2の面と平行な面)に同じ断面形状を有してお
り、板材から陽極片2を打抜き成形する際の金型をこの
山形に形成しておき、打抜き成形することにより容易に
形成できる。
【0015】この実施例では陽極片2の切欠き部21の内
周面にのみ山形成形部25を形成した例で説明したが、た
とえば電子レンジ用の2450MHz、900 Wのマグネトロ
ンでは陽極片2の厚さtは約2mm、ストラップリング3
の幅Wは約1mm、高さhは約1.5 mmで、切欠き部21の内
周面と端部全面でロウ付けしたときの接合面積は約5mm
2 となる。これに対し本実施例の接合面積は約2mm2
なり、従来の約1/2で、ストラップリングへの流入熱
量も約1/2になると考えられる。しかもストラップリ
ングの底面と側面の角部は切欠き部になり、連続しては
固着されていない。
【0016】さらに陽極片2とストラップリング3との
接合面積を減らすばあいは、図2に示すように陽極片2
の切欠き部21の端面にも山形成形部27を形成し、その峰
部28でストラップリング3と接合させることにより、従
来の接合面積より大幅に減少する。この実施例では大径
ストラップリング側も山形成形部を形成している。
【0017】一方、陽極片2とストラップリング3との
接合面を余り少なくすると、機械的接合力が弱くなって
接合がはずれたり、電気的接合が不十分でインピーダン
スが増加して電気特性が悪化するばあいがある。それを
防止するために図3のストラップリング3の接合のよう
に山形成形部25、27の峰部26、28を台状に形成して接合
面積を増やすこともできる。この接合面積をどの程度に
するかはマグネトロンの周波数による陽極片の大きさ、
出力により異なり、各管種について実験的に求められる
が、従来の接合面積の1/2位にすれば、電気的特性に
影響なくストラップリングの破損などを生ぜず良好であ
った。
【0018】図4〜6に本発明の他の実施例を示す。す
なわち、図4は陽極片2とストラップリング3、4との
関係を示す部分断面図で、図5はそのAA断面図、図6
は図4の部分平面図である。この実施例では山形成形部
29の断面が陽極片の平面と垂直な面で同形状になるよう
に山形成形部29を形成し、陽極片2の厚さの中心部に峰
部30を形成している。このような成形は板材からの陽極
片2の打抜きだけでは形成できないが、打抜き前に予め
谷状のつぶし工程を入れ、その底部で切離すことにより
形成できる。
【0019】このような山形成形部29を形成すると陽極
片とストラップリングとの固定部31と32の間隔である固
定スパンLが従来より大きくなり力が分散され、応力が
緩和され、熱変形の度合いも小さくなる。前述の寸法の
マグネトロンでこのような構造にすると、従来の構造の
L=7mmから陽極片板厚t=2mmが長くなり、約30%長
くなることになる。
【0020】以上説明した例では、主として小径ストラ
ップリングの例で説明したがこれは小径ストラップリン
グがとくに温度が上昇して変形し、クラックが入り易い
ため小径ストラップリングの例で説明したものである。
しかし、大径ストラップリングについても同様のことが
いえるし、通常マグネトロンの陽極では、図1などに示
すように陽極片の上下両端部にストラップリングを有す
るばあいが多く、そのばあいには上下両方のストラップ
リングに適用しうる。またマグネトロンの種類により、
上下いずれか片方だけ、さらにはストラップリングも大
径、小径の2本が組とは限らず、上下1本ずつあるいは
各々3本以上のばあいもありうるが、その一部に適用す
ることができる。
【0021】本発明ではこれらいずれのばあいにおいて
も適用しうるし、また、ストラップリングと陽極片の接
合部のすべてについて山形成形部を形成して接合する必
要はなく、とくに温度が上昇し易く変形し易い部分の一
部に適用すれば効果が顕著になる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、陽極片とストラップリ
ングとの接合を確実に維持しながら接合面積を小さくし
て、しかもストラップリングと陽極片との接合はストラ
ップリングの中心で接合されるような山形を形成して接
合しているため、ストラップリングへの急激な熱伝導が
抑えられると共に、ストラップリングに自由度があり膨
張による熱応力を抑制することができる。
【0023】その結果ストラップリングの熱応力による
クラックの発生やストラップリングの切断などを防止で
き、オン・オフ繰り返しによるライフに対しても高品質
を維持でき、高い信頼性のマグネトロンをうることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である陽極部の要部断面図で
ある。
【図2】本発明の他の実施例である陽極部の要部断面図
である。
【図3】本発明のさらに他の実施例である陽極部の要部
断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例である陽極部の要部
断面図である。
【図5】図4のAA断面図である。
【図6】図4の部分平面図である。
【図7】従来の実施例である陽極部の要部断面図であ
る。
【図8】図7の部分平面図である。
【符号の説明】
1 陽極円筒 2 陽極片 3 小径ストラップリング 4 大径ストラップリング 25、27 山形成形部 26、28 峰部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極円筒と、該陽極円筒の内周面に軸心
    に向って放射状に配置された偶数枚の板状陽極片と、前
    記陽極片を1枚おきに電気的接続するため前記陽極片と
    接合されたストラップリングとを有するマグネトロンで
    あって、前記陽極片と前記ストラップリングとの接合部
    分の少なくとも一部が、前記陽極片に形成された山形成
    形部の峰部でなされてなるマグネトロン。
  2. 【請求項2】 前記山形成形部の前記陽極片の面と平行
    な面の断面が同一形状に形成されてなる請求項1記載の
    マグネトロン。
  3. 【請求項3】 前記山形成形部の前記陽極片の面と垂直
    な面の断面が同一形状に形成されてなる請求項1記載の
    マグネトロン。
JP21525791A 1991-08-27 1991-08-27 マグネトロン Pending JPH0554808A (ja)

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JP21525791A JPH0554808A (ja) 1991-08-27 1991-08-27 マグネトロン

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JP (1) JPH0554808A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012069309A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Toshiba Hokuto Electronics Corp マグネトロンおよび電子レンジ
KR101144425B1 (ko) * 2009-05-13 2012-05-10 가부시키가이샤 니프코 체결구

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