JPH0554327U - バッグ・イン・ボックス外箱用ブランク板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】液体状の内容物に使用されるバッグ・イン・ボ
ックスの形状のバリエーションの展開と注出性の改善を
計る。 【構成】外箱用ブランク板に、外箱の周壁を形成するた
め、左側面板、正面板、右側面板、背面板及び糊代片と
をそれぞれ罫線を介して横に連設し、正面板の上端斜辺
に注出口を突出するための欠切孔を有した三角状の傾斜
板を罫線を介して連設し、その三角状の傾斜板の右斜辺
と右側面板の上端斜辺とに二等辺三角形状の折込部をそ
れぞれ罫線を介して設け、外箱の天部封鎖板群を形成す
るため、左側面板と背面板の上辺に罫線を介した糊代フ
ラップと傾斜板の左斜辺に罫線を介した直角三角形状の
天板とをそれぞれに設け、外箱の底部封鎖板群を形成す
るため、左右側面板の下辺に罫線を介した底板及び糊代
フラップ又はフラップと正面板及び背面板の下辺に罫線
を介したフラップ又は底板及び糊代フラップとを設け
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、食品や非食品の液体状の内容物に使用されるバッグ・イン・ボック スの形状に関するもので、詳しくは外箱用ブランク板に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

最近、液体容器に於いて、バッグ・イン・ボックスと称されるプラスチック製 の内袋を収容した構造の紙容器が、酒類、果汁飲料などの食品関係や液体洗剤、 柔軟剤などの非食品関係に広く使用され出して来た。このバッグ・イン・ボック スの一般消費者向けの容器としては、０．９リッター、１．８リッター、３．６ リッターなどの小・中容量のものが使用されており、その形状は、図４に示した ように、主に直方体の前面上稜部を斜めに切り欠いた７面体筒状のものであった 。この外箱に使用する一般的なブランク板（４０）は、図２に示したように、外 側の周壁（２）を形成するために、背面板（４２）、左側面板（４３）、正面板 （４４）、右側面板（４５）及び糊代片（４１）とをそれぞれ縦の罫線を介して 連設し、正面板の上辺には中央に注出口を突出するための欠切孔（６１）を有し た傾斜板（４６）を横の罫線を介して連設し、左右の側面板の傾斜板と縦の罫線 を介して隣接する上部の片隅に、それぞれ中央に罫線と二つの欠切部（６２と６ ４，６３と６５）とを有した三角形状の折込部（４７、４８）を斜めの罫線を介 して設け、さらに、外箱の天部封鎖板群（１）を形成するために、背面板と傾斜 板の上辺にフラップ（５１，５４）を、左右の側面板の上辺に天板（５４）と糊 代フラップ（５２）をそれぞれに横の罫線を介して連設し、また、外箱の底部封 鎖板群（３）を形成するために、背面板と正面板の下辺にフラップ（５５，５７ ）を、左右の側面板の下辺に底板（５８）と糊代フラップ（５６）とをそれぞれ に横の罫線を介して連設したものであった。

【０００３】

【考案が解決しょうとする課題】

しかしながら、バッグ・イン・ボックスの使用量が拡大し適用範囲が多岐にわ たるに従って、他商品との差別化のための形状のバリエーションに対する要求や 従来のバッグ・イン・ボックスの内容物の注出のしにくさの改善に対する強い要 求が出て来たために、考案者らは、従来の製造ラインのサック貼り機、製箱機、 充填機などが使用可能なことを前提に、これらの問題を解決するために鋭意研究 した結果、遂に本考案に至った。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、プラスチック製の内袋を有した七面体筒状のバッグ・イン・ボック スの外箱用ブランク板に於いて、図１に示したように、外箱の周壁（２）を形成 するために、左側面板（１２）、正面板（１３）、右側面板（１４）、背面板（ １５）及び糊代片（１１）とをそれぞれ縦の罫線を介して横に連設し、正面板の 上端斜辺に注出口を突出するための欠切孔（３１）を有した三角状の傾斜板（１ ６）を斜めの罫線を介して連設し、その三角状の傾斜板の右斜辺と右側面板の上 端斜辺とに二等辺三角形状の折込部（１７）をそれぞれ斜めの罫線を介して設け 、外箱の天部封鎖板群（３）を形成するために、左側面板と背面板の上辺に横の 罫線を介した糊代フラップ（２１，２３）と傾斜板の左斜辺に斜めの罫線を介し た直角三角形状の天板（２２）とをそれぞれに設け、外箱の底部封鎖板群（３） を形成するために、左右側面板の下辺に横の罫線を介した底板（２６）及び糊代 フラップ（２４）又はフラップ（２５，２７）と正面板及び背面板の下辺に横の 罫線を介したフラップ（２５，２７）又は底板（２６）及び糊代フラップ（２４ ）を設けたバッグ・イン・ボックス外箱用ブランク板（１０）である。

【０００５】 上述の本考案のブランク板に用いられる板紙は、白ボールのコートボールなど で、坪量は一般的には４５０ g/m² から６５０ g/m² のものである。

【０００６】 また、本考案の三角形状の傾斜板のｂ点からｄ点の左斜辺の長さは、左側面板 のａ点からｂ点の上辺の長さと背面板のｆ点からｇ点の上辺の長さとから成る直 角三角形の斜辺の長さと同一であり、また、傾斜板のｄ点からｅ点の右斜辺の長 さは、右側面板の上端斜辺のｅ点からｆ点の長さと同一である。

【０００７】 さらに、本考案の外箱の形状は、周壁の断面形状が正方形のものに限ることな く、任意の長方形状のもので良い。

【０００８】

【作用】

注出口が突出する傾斜板のｂ点からｅ点の底辺は、正面板の上端斜辺であり、 傾斜板のｅ点からｄ点の右斜辺の長さは、右側面板のｅ点からｆ点の上端斜辺の 長さに等しく、傾斜板のｂ点からｄ点の左斜辺の長さは、左右の側面板の幅の長 さと正面板又は背面板の幅の長さとの直角三角形の斜辺の長さに等しい。また、 直角三角形状の天板のｂ点からｃ点の底辺は、左側面板のａ点からｂ点の上端辺 の長さに等しく、天板のｃ点からｄ点の垂直辺の長さは、背面板のｆ点からｇ点 の上端辺の長さに等しい。このため、本考案のブランク板を製箱すると、天部は 、天板（２２）と二つの糊代フラップ（２１，２３）と傾斜板（１６）及び折込 部（１７）とに依って完全に封鎖される。

【０００９】 本考案のブランク板を用いたバッグ・イン・ボックスは、従来のものと比較し て形状が異なり、形状に新規性があるため、商品展示の際に他の商品との差別化 が計れる。

【００１０】 また、本考案のブランク板を用いたバッグ・イン・ボックスを内容物注出ため に、右手親指を外箱の右側面板に当て他の指を左側面板に当てて、容器を傾斜し て内容物を注出すると、容器の注出口が容器上部の左下がりの傾斜板上に位置し ており、従来のバッグ・イン・ボックスのように正面板の上部傾斜板の中央に位 置しているものよりも、親指を容器の下側にして容器を斜めにしっかりと保持す ることが出来るため、注出し易くなる。また、容器の角部が真下に来るために内 容物の注出に対する流れが改善されて、内容物を最後まで注出することが容易と なる。

【００１１】

【実施例】 図１は、本考案の一実施例に用いたバッグ・イン・ボックス外箱用ブランク板 の展開図である。図３は、本考案のブランク板を用いて作製したバッグ・イン・ ボックスの斜視図であり、図４は、そのバッグ・イン・ボックスの一部を切り欠 いた側面図である。次に、図面を用いて本考案について詳細に説明する。

【００１２】 まず、印刷と表面加工された坪量５５０ g/m² のコートボールの板紙を打抜加 工して本考案のバッグ・イン・ボックス外箱用ブランク板を作製した。このブラ ンク板には、図１に示したように、外箱の周壁（２）を形成するために、左側面 板（１２）、正面板（１３）、右側面板（１４）、背面板（１５）及び糊代片（ １１）とをそれぞれ縦の罫線を介して横に連設し、正面板の上端斜辺に注出口を 突出するための欠切孔（３１）を有した三角状の傾斜板（１６）を斜めの罫線を 介して連設し、その三角状の傾斜板の右斜辺と右側面板の上端斜辺とに中央に罫 線と二つの欠切部（３２，３３）を有した二等辺三角形状の折込部（１７）をそ れぞれ斜めの罫線を介して設け、外箱の天部封鎖板群（３）を形成するために、 左側面板と背面板の上辺に横の罫線を介した糊代フラップ（２１，２３）と傾斜 板の左斜辺に斜めの罫線を介した直角三角形状の天板（２２）とをそれぞれに設 け、外箱の底部封鎖板群（３）を形成するために、左右側面板の下辺に横の罫線 を介した底板（２４，２６）と正面板の下辺に横の罫線を介した底板（２６）と 背面板の下辺に横の罫線を介した糊代フラップ（２４）とを設けた。

【００１３】 次に、図３及び図５に示した１．８リッターのバッグ・イン・ボックス（７０ ）を作製するために、従来の製造工程を用いて、前述の本考案のブランク板の裏 面にプラスチック製の内袋（７１）を貼着し、サック貼りし、さらに、注出口（ ７２）を熱融着したのち、容器を組み立て内容物を充填し注出口にキャップ（７ ３）を装着した。なお、内袋のブランク板裏面への貼着は、図６に示したように 、外箱の傾斜板の裏面の全面（８１）及び左右の側面板の上部（８２，８３）と 下部（８４，８５）とに部分的に貼着した。

【００１４】 作製した本考案のブランク板を用いて作製されたバッグ・イン・ボックス（７ ０）は、図３及び図４に示したように、従来のもの（９０）と形状が異なり、容 器から受ける感じも意匠性に優れていた。注出のし易さは、従来のものより注出 時に容器をしっかりと保持出来て注出し易く、また、内容物を最後まで出すこと が容易であった。

【００１５】

【考案の効果】

本考案のバッグ・イン・ボックス外箱用ブランク板を用いたバッグ・イン・ボ ックスは、従来のものと形状が異なり新規性があり、しかも意匠性が良いために 、商品の展示効果に於いて，他の商品との差別化が計れる。また、本考案のブラ ンク板は、従来の製造ラインで製箱が可能であり、その上、注出のし易さが従来 のものよりも大いに改善される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のバッグ・イン・ボックス外箱用ブラン
ク板の展開図である。

【図２】従来のバッグ・イン・ボックス外箱用ブランク
板の展開図である。

【図３】本考案のブランク板を用いて作製したバッグ・
イン・ボックスの斜視図である。

【図４】従来のブランク板を用いて作製したバッグ・イ
ン・ボックスの斜視図である。

【図５】本考案のブランク板を用いて作製したバッグ・
イン・ボックスの一部を切り欠いた側面図である。

【図６】本考案のブランク板を用いた外箱と内袋とを貼
着する部分を示したブランク板の裏面の展開図である。

【符号の説明】

１……天部封鎖板群 ２……周壁 ３……底部封鎖板群 １０……本考案のブランク板 １１，４１……糊代片 １２，４３……左側面板 １３，４４……正面板 １４，４５……右側面板 １５，４２……背面板 １６，４６……傾斜板 １７，４７，４８……折込部 ２１，２３，２４，５２，５６……糊代フラップ ２２，５４……天板 ２６，５８……底板 ２５，２７，５５，５７……フラップ ３１，６１……欠切孔 ３２，３３，６２，６３，６４，６５……欠切部 ４０……従来のブランク板 ７０……本考案のバッグ・イン・ボックス ７１……内袋 ７２……注出口 ７３……キャップ ８１，８２，８３，８４，８５……内袋と外箱裏面との
貼着部 ９０……従来のバッグ・イン・ボックス

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】プラスチック製の内袋を有した七面体筒状
   のバッグ・イン・ボックスの外箱用ブランク板に於い
   て、外箱の周壁を形成するために、左側面板、正面板、
   右側面板、背面板及び糊代片とをそれぞれ縦の罫線を介
   して横に連設し、正面板の上端斜辺に注出口を突出する
   ための欠切孔を有した三角状の傾斜板を斜めの罫線を介
   して連設し、その三角状の傾斜板の右斜辺と右側面板の
   上端斜辺とに二等辺三角形状の折込部をそれぞれ斜めの
   罫線を介して設け、外箱の天部封鎖板群を形成するため
   に、左側面板と背面板の上辺に横の罫線を介した糊代フ
   ラップと傾斜板の左斜辺に斜めの罫線を介した直角三角
   形状の天板とをそれぞれに設け、外箱の底部封鎖板群を
   形成するために、左右側面板の下辺に横の罫線を介した
   底板及び糊代フラップ又はフラップと正面板及び背面板
   の下辺に横の罫線を介したフラップ又は底板及び糊代フ
   ラップとを設けたことを特徴とするバッグ・イン・ボッ
   クス外箱用ブランク板。