JPH0553465B2 - - Google Patents

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JPH0553465B2
JPH0553465B2 JP63277369A JP27736988A JPH0553465B2 JP H0553465 B2 JPH0553465 B2 JP H0553465B2 JP 63277369 A JP63277369 A JP 63277369A JP 27736988 A JP27736988 A JP 27736988A JP H0553465 B2 JPH0553465 B2 JP H0553465B2
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JP
Japan
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isomaltosyl
sucrose
caries
glucose
product
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JP63277369A
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Toshio Myake
Mikihiko Yoshida
Kanae Takeuchi
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Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Original Assignee
Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Hayashibara Biochemical Laboratories Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、有効成分としてイソマルトシル ジ
ーグルコースを含有するう蝕抑制剤に関する。 シユクロースは、甘味とボデイーとを有する代
表的甘味料として飲食物に多量に使用されてい
る。近年、甘味付された飲食物、特にシユクロー
スを含有する飲食物によつてう蝕(虫歯)が多発
増大していることが明らかになつてきた。 すなわち、う蝕は、口腔内でシユクロースが微
生物によりデキストランなどの水不溶性グルカン
に変換され、このグルカンが歯の表面を薄層状に
覆い、そしてこの薄層を通過して歯に表面に達し
た糖が嫌気発酵を受けて有機酸を生成し、歯のエ
ナメル質を侵すことによつて起ることが明らかに
されたのである。 このため、シユクロースの持つう蝕誘発性を積
極的に抑制し得るう蝕抑制剤の開発が望まれてい
る。 本発明者等は、糖質を有効成分とするう蝕抑制
剤の開発を目的に鋭意研究した。 その結果、糖質のうち、イソマルトシル ジ−
グルコースがう蝕抑制剤として好適であり、これ
を使用してシユクロースの持つう蝕誘発性を積極
的に抑制し得ることを見いだし、本発明を完成し
た。 本発明でいうイソマルトシル ジーグルコース
とは、グルコース残基からなる四糖類であつて、
その非還元性末端にイソマルトース残基を有す
る、例えば、イソマルトシル マルトース(42
O−α−イソマルトシル マルトース)、イソマ
ルトテトラオース(62−O−α−イソマルトシル
イソマルトース)などが適しており、また、こ
れら非還元性末端にイソマルトース残基を有する
四糖類は、最高純度のものに限定する必要はな
く、例えば、それらの糖混合物、更には、パノー
ス(4−O−α−イソマルトシルグルコース)、
イソマルトトリオース(6−O−α−イソマルト
シル グルコース)などのイソマルトシル モノ
ーグルコース、イソマルトペンタオース(63−O
−α−イソマルトシル イソマルトトリオース)
などのイソマルトシル トリ−グルコースなどと
の糖混合物であつてもよい。 本発明に使用するイソマルトシル ジ−グルコ
ースの製法は問わない。 例えば、イソマルトシル マルトースは、プル
ランの酸または酵素による部分加水分解物に多量
含有され、イソマルトテトラオースは、デキスト
ランの酸または酵素による部分加水分解物に、ま
たグルコースのグルコアミラーゼ(EC 3.2.1.3)
または酸触媒による逆合成生成物に、さらには、
マルトオリゴ糖のα−グルコシダーゼ(EC
3.2.1.20、トランスグルコシダーゼともいう。)に
よるグルコース転移生成物などに多量に含有さ
れ、本発明に有利に利用される。必要ならば、こ
れら加水分解物や逆合成生成物を、例えば、活性
炭カラム、イオン交換樹脂カラム、ゲル濾過など
を用いる分画法、グルコースを除去する膜分離法
などによつて、より高純度のイソマルトシル ジ
−グルコースにして利用することも自由である。 このように製造されるイソマルトシル ジ−グ
ルコースは、上品な甘味を有する難結晶性の糖質
で、かつ虫歯原因菌によつて不溶性グルカンの生
成、酸の生成が見られないだけでなく、シユクロ
ースからの不溶性グリカンの生成を積極的に抑制
し得ることが見いだされ、う蝕抑制剤として好適
であることが判明した。 また、本発明のう蝕抑制剤は、シユクロースと
併用することにより、イソマルトシル ジ−グル
コースの持つ甘味性、嗜好性を向上させることも
できる。 したがつて、イソマルトシル ジ−グルコース
を有効成分とするう蝕抑制剤は、シユクロースに
よつて甘味付された経口使用物のう蝕抑制に有効
に使用できる。 更に、本発明のう蝕抑制剤は、ビヒダス菌増殖
促進剤、適度の粘度付与剤、保湿剤、結晶防止
剤、照り、ボデーなどの付与剤などとしても有利
に利用できる。 本発明でいう経口使用物とは、飲食物、嗜好
物、飼料、餌料、化粧品、医薬品など経口使用す
るもの全般を意味する。 本発明のイソマルトシル ジ−グルコースを有
効成分とするう蝕抑制剤を利用するには、例え
ば、経口使用物に含有させることにより経口的に
使用することができるのであつて、具体的には、
経口使用物の製造が完了するまでの工程で、本発
明のう蝕抑制剤が経口使用物に含有せしめられれ
ばよく、その方法としては、例えば、混和、混
捏、溶解、浸漬、散布、塗布、噴霧、注入などの
公知の方法が適宜選ばれる。 本発明のう蝕抑制剤をシユクロースと併用する
場合には、その有効成分としてイソマルトシル
ジ−グルコース量を、併用するシユクロースに対
して5w/w%以上、望ましくは10w/w%以上
になるように含有せしめるのが好適である。以
下、本発明を実験で詳細に説明する。 1 不溶性グルカン生成発酵素液の調製 ストレプトコツカス・ミユータンス
(Streptococcus mutans)6715株の種菌をブレイ
ン・ハート・インフユージヨン・ブロス(Brain
Heart Infusion Broth、日水製薬株式会社)の
3.5%水溶液からなる培地に植菌し、37℃で18時
間静置培養し、培養終了後に遠心分離して、菌体
を上清とに分離した。この上清を硫安60%飽和で
塩析し、この塩析物を0.1Mリン酸塩緩衝液(PH
7.0)にて透析したものを不溶性グルカン生成酵
素液とした。 [不溶性グルカン生成酵素活性の測定] 0.2Mシユクロース水溶液1ml、水1ml、
0.05w/v%NaN3を含有する0.1Mリン酸塩緩衝
液1.5ml及び酵素液0.5ml(但し、0.05単位以下と
する。)からなる反応液を、37℃で9時間保ち、
次いで遠心分離し、生じる沈澱に0.5N−NaOH4
mlを加え、37℃で1時間保つて水不溶性グルカン
を溶解し、このグルカン量をフエノール硫酸法で
測定した。 不溶性グルカン生成酵素の活性1単位は、1分
間に1μmoleのグルコースをシユクロースから不
溶性グルカンに転移させる量とする。 2 各種糖類の不溶性グルカンの生成 各種糖類の不溶性グルカンの生成を調べた。 すなわち、不溶性グルカン生成酵素活性の測定
方法のうち、シユクロースを第1表にかかげる各
種糖類に代えて、同様に不溶性グルカンの生成を
調べたところ、いずれの糖の不溶性グルカンを生
成しなかつた。 3 シユクロースからの不溶性グルカン生成に及
ぼす各種糖類の影響 シユクロースからの不溶性グルカンの生成に及
ぼす各種糖類の影響を調べた。すなわち、実験1
で調製した酵素液を使用し、シユクロース単独の
場合と比較して、シユクロースと第1表にかかげ
る各種糖類を併用した場合の不溶性グルカンの生
成量及び不溶性グルカン生成の抑制の程度を調べ
た。 実験方法は、4w/v%シユクロース水溶液1
ml、4w/v%各種糖類水溶液1ml、0.05w/v%
NaN3を含有する0.1Mリン酸塩緩衝液1.5ml及び
酵素液0.5ml(0.02単位)からなる反応液を、37
℃で16時間保つた後、不溶性グルカン生成酵素活
性測定の場合と同様にグルカン量を測定した。 対照のシユクロースのみの場合には、各種糖類
水溶液を水に代えて実験した。結果は、第1表の
Aカラム、Bカラムに示す。 Aカラムは、生成した不溶性グルカンの量
(μg/ml)を示す。 Bカラムは、不溶性グルカン生成の抑制率
(%)を示し、その計算方法は次の通りにした。 抑制率(%)=100− 〔シユクロースと他の糖とを併用した場合の不溶
性グルカン生成量(μg/ml)/シユクロース単独の場
合の不溶性グルカン生成量(μg/ml)〕×100
【表】
【表】
【表】 第1表におけるAカラム、Bカラムの結果から
明らかなように、イソマルトシル マルトース、
イソマルトテトラオースなどのイソマルトシルジ
−グルコースは、同様に非還元性末端にイソマル
トース残基を有するパノース、イソマルトトリオ
ースなどのイソマルトシル モノ−グルコース
や、イソマルトペンタオースなどのイソマルトシ
ル トリ−グルコースと共に、シユクロースから
の不溶性グルカンの生成を80%以上抑制し、本発
明で使用するイソマルトシル ジ−グルコースは
90%以上抑制した。イソマルトース、マルトース
の抑制力も比較的高かつたが、これらイソマルト
シルモノ−、ジ−およびトリ−グルコースよりは
劣つていた。 次いで、これらの糖の使用割合をシユクロース
の10w/w%に下げてシユクロースからの不溶性
グルカン生成の抑制力をさらに詳細に調べた。 実験方法は、4w/v%シユクロース水溶液1
ml、0.4w/v%各種糖類水溶液1ml、0.05w/v
%NaN3を含有する0.1Mリン酸塩緩衝液1.5ml及
び酵素液0.5ml(0.02単位)からなる反応液を、
37℃で16時間保つた後、不溶性グルカン生成酵素
活性測定の場合と同様にグルカン量を測定した。 結果は、第1表のCカラムに不溶性グルカン生
成の抑制率(%)で示した。 ここでいう抑制率(%)は、Bカラムの場合と
同様に算出した。 第1表におけるCカラムの結果から明らかなよ
うに、イソマルトース、マルトースの不溶性グル
カン生成の抑制力は、きわめて低い。 それに比較して、イソマルトシル ジ−グルコ
ースであるイソマルトシル マルトース、イソマ
ルトテトラオースは、イソマルトシル モノ−お
よびトリ−グルコースであるパノース、イソマル
トトリオース、イソマルトペンタオースと共に、
シユクロースに対してわずか10w/w%の併用に
もかかわらず、不溶性グルカン生成の抑制力は約
45〜60%に達し、本発明で使用するイソマルトシ
ル ジ−グルコースは約55〜58%にも達してお
り、う蝕抑制剤として好適であることが判明し
た。 4 酸の生成 ストレプトコツカス・ミユータンスによる各種
糖類の酸の生成を調べた。 すなわち、ストレプトコツカス・ミユータンス
6715株を、実験1の方法に記載する方法で培養
し、培養終了後遠心分離して得た菌体を、更に
0.9w/v%NaCl水溶液で洗浄し、遠心分離して
生菌体を採取した。 本菌体0.2ml(培養液約100mlに含まれる菌体
量)に、後にのべるStephan′s緩衝液1.5ml及び20
mgの糖を含む水溶液0.3mlからなる混合液2mlを
37℃に30分間保つた後のPHを測定した。 Stephan′s緩衝液は、Stephan,R.M.et al.,
Journal of Dental Research,Vol.26,pp,15
−41,(1947)に記載されている方法に準じて調
製した。すなわち、 I液:Na2HPO4・12H2O17.89g、KOH7.92g
及びKH2PO46.81gに水を加えて100mlにし
た。 液:KH2PO44.54g、MgSO4・7H2O0.32g、
CaSO4・2H2O0.57g及び3.5%HC100mlに水
を加えて100mlにした。 100mlメスフラスコに、液1mlをとり、これ
に水約90mlを加え、次いで液1mlをとり、水を
加えて100mlにしてStephan′s緩衝液(PH7.0)と
した。結果は、第2表に示した。PHは各種糖液の
酸生成の指標とした。
【表】
【表】 第2表の結果から明らかなように、本発明に使
用されるイソマルトシル ジ−グルコースである
イソマルトシル、マルトース、イソマルトテトラ
オースは、イソマルトシル モノ−およびトリ−
グルコースであるパノース、イソマルトトリオー
ス、イソマルトペンタオースと共に、いずれも酸
の生成が見られない。 以上の実験結果から、本発明に使用されるイソ
マルトシル ジ−グルコースは、虫歯原因菌によ
つて不溶性グルカンの生成、酸生成が見られない
だけでなく、シユクロースからの不溶性グルカン
生成をも強く抑制し、う蝕抑制剤として好適であ
ることが判明した。 以下、本発明のう蝕抑制剤を実施例で、う蝕抑
制剤の使用方法を用途例で述べる。 実施例1 う蝕抑制剤 5%プルラン水溶液を45℃、PH6.0に維持しつ
つ、これに市販のβ−アミラーゼ(EC 3.2.1.2)
(生化学工業株式会社製造)及びプルラナーゼ
(EC 3.2.1.41)(株式会社林原生物化学研究所製
造)をプルラングラム当りそれぞれ1000単位、
100単位の割合で加えて48時間作用させ、次いで
95℃に15分間保つて反応を止めた。得られた溶液
を活性炭にて脱色し、H型及びOH型イオン交換
樹脂で脱塩精製し、減圧濃縮して濃度30w/w%
にした。 分画用樹脂は、アルカリ金属型強酸性カチオン
交換樹脂(東京有機化学工業株式会社製造、商品
名XT−1022E、Na+型)を使用し、内径5.4cmの
ジヤケツト付ステンレス製カラムに水懸濁状で充
填した。この際、樹脂層長5mのカラム4本に充
填し、この液が直列に流れるようにカラム4本を
連結して樹脂層全長を20mとした。 カラム内温度を75℃に維持しつつ、先に得た濃
縮液を樹脂に対して10v/v%加え、これに75℃
の温水をSV0.13の流速で流して分画し、イソマ
ルトシル マルトース含有量70%以上のイソマル
トシル マルトース高含有画分を採取した。これ
を、常法に従つて脱色、脱塩精製し、濃縮した
後、減圧乾燥、粉砕して水分3%以下の粉末を原
料プルランに対して約52%の収率で得た。本品の
糖組成は、二糖類8.2%、パノース11.8%、イソ
マルトシル マルトース75.6%、五糖類以上4.4
%であつた。 本品は、う蝕抑制剤として好適であり、上品で
比較的弱い甘味を有する糖類で、ビヒダス菌増殖
促進剤、粘度付与剤、保湿剤などとしても利用で
きる。 実施例2 う蝕抑制剤 グルコースを濃度70w/w%水溶液とし、これ
に特開昭55−124495号公報に開示される方法で固
定化したグルコアミラーゼを加えて50℃、PH4.8
で逆合成反応を起させ、イソマルトトリオース含
有量10.2%のグルコース逆合成生成物を得た。 実施例1の分画用樹脂を用いて、カラム内温度
を75℃に維持しつつ、先に得た逆合成生成物を
45w/w%にしたものを5v/v%加え、これに75
℃の温水をSV0.2の流速で流して分画し、イソマ
ルトトオース含有量30%以上のイソマルトトリオ
ース含有量高含有画分を採取した。 これを実施例1と同様に精製、濃縮した後、減
圧乾燥、粉砕して水分3%以下の粉末を原料グル
コースに対して約40%の収率で得た。本品の糖組
成は、グルコース4.2%、イソマルトース32.6%、
イソマルトトリオース34.5%、イソマルトテトラ
オース19.6%、イソマルトペンタオースを含む五
糖類以上9.1%であつた。 本品は、う蝕抑制剤として好適であり、また上
品で適度の甘味を有する糖質で、ビヒダス菌増殖
促進剤などとしても使用することができる。 実施例3 う蝕抑制剤 デキストランを1N硫酸に20w/v%になるよ
うに溶解し、100℃で60分間保つた後、6Nカセイ
ソーダ液で中和し、次いでメタノールを75v/v
%になるように加え、この上清を採取してメタノ
ールを除去した後、H型及びOH型イオン交換樹
脂で脱塩精製し、減圧濃縮して濃度60w/w%に
した。分画用樹脂は、実施例1に用いたものを
K+型に変えた後使用し、内径6.2cmのジヤケツト
付ステンレス製カラム1本に樹脂層長が10mにな
るように充填した。 カラム内温度を60℃に維持しつつ、先に得た濃
縮液を樹脂に対して3v/v%加え、これに60℃
の温水をSV0.3の流速で流して分画し、イソマル
トテトラオース含有量30%以上のイソマルトテト
ラオース高含有画分を採取した。これを、実施例
1と同様に精製、濃縮した後、減圧乾燥、粉砕し
て水分3%以下の粉末を原料デキストランに対し
て約60%の収率で得た。本品の糖組成は、イソマ
ルトース9.2%、イソマルトトリオース25.3%、
イソマルトテトラオース37.3%、イソマルトペン
タオース21.6%、六糖類以上6.6%であつた。 本品は、う蝕抑制剤として好適であり、また適
度の甘味を有する糖質で、ビヒダス菌増殖促進剤
などとしても利用することができる。 実施例4 う蝕抑制剤 プルランを0.66N塩酸水溶液に10w/v%にな
るように溶解し、95℃に30分間保つた後、40℃に
冷却し、カセイソーダ水溶液でPH4.5にし、この
PHと温度を保ちつつ、これに市販のグルコアミラ
ーゼ(EC 3.2.1.3)(生化学工業株式会社製造)
をプルラングラム当り29単位の割合で加えて4時
間作用させ、次いで95℃に15分間保つて反応を止
めた。 得られた溶液を、実施例1と同様に精製し、濃
縮した。 分画用樹脂は、アルカリ土類金属型強酸性カチ
オン交換樹脂(ダウケミカル社製造、商品名ダウ
エツクス50W×4、Mg++型)を内径6.2cmのジヤ
ケツト付ステンレス製カラムに樹脂層長が10cmに
なるように充填した。 カラム内温度を60℃に維持しつつ、先に得た濃
縮液を樹脂に対して3v/v%加え、これに60℃
の温水をSV0.2の流速で流して分画し、パノース
含有量80%以上のパノース高含有画分を採取し
た。本画分を、実施例1と同様に精製、濃縮した
後、減圧乾燥、粉砕して水分3%以下の粉末を原
料プルランに対して約5%の収率で得た。本品の
糖組成は、マルトース0.6%、イソマルトース2.5
%、パノース85.5%、イソマルトシル マルトー
ス9.7%、五糖類以上1.7%であつた。 本品は、う蝕抑制剤として好適であり、また上
品で適度の甘味を有する糖質で、ビヒダス菌増殖
促進剤などとしても利用することができる。 用途例1 甘味料 シユクロース900gに、実施例1の方法で得た
う蝕抑制剤200g及びα−グリコシル ステビオ
シド(商品明αG Sweet,東洋精糖株式会社製
造)5gを均一に混合して粉末化したものに、少
量の水をスプレーしてかるく圧縮して形成し、角
砂糖様形状の甘味料を得た。本甘味料は、シユク
ロースと同程度の甘味を有するとともに、きわめ
て優れた甘味質を有するう蝕抑制剤を含有する甘
味料である。 また、本品は冷水にもよく溶け、冷水に溶かし
たものは、そのままでも清涼飲料水に好適であ
る。 用途例2 ハードキヤンデー 55%シユクロース水溶液10Lに、実施例1の方
法で得たう蝕抑制剤3Kgを加熱溶解させ、次いで
減圧下で水分が2%以下になるまで加熱濃縮し、
これにクエン酸100gおよび少量のレモン香料と
着色料とを混和し、常法に従つて成形しハードキ
ヤデイーを得た。 本品は、う蝕抑制剤を含有するハードキヤンデ
ーである。また、室内に6ケ月間放置したがシユ
クロースの結晶析出は起らなかつた。 用途例3 チユーインガム ガムベース2Kgを柔らかくなる程度に加熱溶融
し、これにマルトース粉末2Kg、シユクロース粉
末3Kg及び実施例3の方法で得たう蝕抑制剤2Kg
を加え、更に少量のハツカ香料と着色料とを混合
したた後、常法に従つてロールにより練り合せ、
成形することによつてチユーインガムを得た。 本品は、テクスチヤー、甘味ともに良好なう蝕
抑制剤を含有するチユーインガムである。 用途例4 チヨコレート カカオペースト40Kg、カカイバター10Kg、実施
例2の方法で得たう蝕抑制剤6Kg、シユクロース
6Kg、結晶性マルチトール粉末3Kg、全脂粉乳20
Kgを混合し、レフアイナーを通した。そして粘度
を下げた後、コンチエに入れてレシチン50gを加
え、50℃で二昼夜練り上げた。次いで、常法に従
い成型機に流し込み成型固化させた製品とした。 本品は、フアツトブルーム、シユガーブルーム
の恐れがなく、舌にのせた時の融け具合、風味と
も良好なう蝕抑制剤を含有するチヨコレートであ
る。 用途例5 乳酸飲料 脱脂乳10Kgを80℃で20分間加熱殺菌した後、40
℃に冷却し、これにスターター300gを加えて35
〜37℃で10時間発酵させた。次いで、これをホモ
ゲナイズした後、実施例4の方法で得たう蝕抑制
剤4Kg、シユクロース1Kg及び異性化糖シラツプ
2Kgを加え70℃に保つて殺菌した。 これを冷却した後、少量の香料を加えビン詰め
して製品とした。 本品は、風味、甘味が酸味とよく調和したう蝕
抑制剤を含有する乳酸飲料である。 用途例6 いちごジヤム 生いちご15Kg、シユクロース6Kg、マルトース
2Kg、実施例1の方法で得たう蝕抑制剤4Kg、ペ
クチン50g、クエン酸10gをなべで煮つめてジヤ
ムを製造し、ビン詰して製品とした。 本品は、風味、色調とも良好なう蝕抑制剤を含
有するジヤムである。 用途例7 佃煮 常法に従つて、砂取り、酸処理して角切りした
昆布250gに醤油212ml、アミノ酸液318mlおよび
実施例3の方法で得たう蝕抑制剤70gおよびシユ
クロース20gを加えて煮込みつつ、更にグルタミ
ン酸ソーダ12g、カラメル8gを加えて煮き上
げ、昆布の佃煮を得た。 本品は、う蝕抑制剤を含有する佃煮である。ま
た、味、香りだけでなく、色、艶ともに食欲をそ
そる佃煮であつた。 用途例8 錠剤 アスピリン50gにコーンスターチ4gおよび用
途例4の方法で得たう蝕抑制剤14gを均一に混合
した後、直径12mm、20R杵を用いて1錠680mg、
錠剤の厚さ5.25mm、硬度8Kg±1Kgで打錠した。 本品は、長期間保存してもひび割れ、変形を起
さず、適度の甘味を有する飲み易いう蝕抑制剤を
含有するアスピリン錠剤である。 用途例9 練歯磨 配合 第2リン酸カルシウム 45.0% プルラン 2.95% ラウリル硫酸ナトリウム 1.5% グリセリン 20.0% ポリオキシエチレンソルビタンラウレート
0.5% 防腐剤 0.05% 実施例3の方法で得たう蝕抑制剤 12.0% シユクロース 5.0% 水 13.0% 上記の材料を常法に従つて混合し、練歯磨を得
た。本品は適度の甘味を有しており、特に子供用
練歯磨として好適なう蝕抑制剤を含有する練歯磨
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有効成分としてイソマルトシル ジーグルコ
    ースを含有するう蝕抑制剤。 2 イソマルトシル ジーグルコースとともに有
    効成分としてイソマルトシル モノ−および/ま
    たはトリ−グルコースを含有する特許請求の範囲
    第1項記載のう蝕抑制剤。
JP63277369A 1988-11-04 1988-11-04 う蝕抑制剤 Granted JPH01265867A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63277369A JPH01265867A (ja) 1988-11-04 1988-11-04 う蝕抑制剤

Applications Claiming Priority (1)

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JP63277369A JPH01265867A (ja) 1988-11-04 1988-11-04 う蝕抑制剤

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60180452A Division JPS61181354A (ja) 1985-08-19 1985-08-19 飲食物

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JPS5876063A (ja) * 1981-11-02 1983-05-09 Hayashibara Biochem Lab Inc 低う蝕性飲食物の製造方法
JPS61181354A (ja) * 1985-08-19 1986-08-14 Hayashibara Biochem Lab Inc 飲食物

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