JPH0553461A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0553461A
JPH0553461A JP3242645A JP24264591A JPH0553461A JP H0553461 A JPH0553461 A JP H0553461A JP 3242645 A JP3242645 A JP 3242645A JP 24264591 A JP24264591 A JP 24264591A JP H0553461 A JPH0553461 A JP H0553461A
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JP
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image
recording material
film
heating
heat
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JP3242645A
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English (en)
Inventor
Takeshi Watanabe
毅 渡辺
Hisaaki Senba
久明 仙波
Tsuneji Masuda
恒司 桝田
Kensaku Kusaka
健作 草加
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 画像熱定着式の画像形成装置について、非通
紙部に対応する加熱体部分の過昇温を抑えることがで
き、また通紙部でも記録材の非画像部には無駄な熱を与
えず、装置として電力を有効に使えるようにすること。 【構成】 加熱手段は、記録材をフィルムに密着させて
フィルムと共に加熱体位置を移動通過させて加熱体1か
らフィルムを介して記録材に熱エネルギーを与える定着
装置であり、前記加熱体は、記録材の移動方向と交差す
る方向を長手とし両端部から通電される通電発熱層4を
有し、その通電発熱層の長手に沿う途中部の複数の所定
の位置で分岐して選択的に通電制御される分岐電路4a
〜4dを有し、装置に通紙使用される記録材のサイズ情
報17fと装置に選択指定した画像変倍情報17dとで
前記加熱体の複数の分岐電路のうちの通電制御すべき分
岐電路を決定させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機・レーザービー
ムプリンター・ファクシミリ・マイクロフィルムリーダ
プリンター・画像表示(ディスプレイ)装置・記録機等
の画像形成装置に関する。
【0002】より詳しくは、電子写真・静電記録・磁気
記録等の適宜の画像形成プロセス手段により加熱溶融性
の樹脂等より成る顕画剤(トナー)を用いて記録材(エ
レクトロファックスシート・静電記録シート・転写材シ
ート・印刷紙など)の面に直接方式もしくは間接(転
写)方式にて目的の画像情報に対応した顕画像(未定着
のトナー画像)を形成担持させ、該顕画像を記録材面に
永久固着画像として加熱定着処理する画像形成装置に関
する。
【0003】
【従来の技術】画像加熱定着装置として、加熱体にフィ
ルムを接触させて移動させ、該フィルムの加熱体側とは
反対側の面に記録材を密着させてフィルムと共に加熱体
位置を移動通過させて加熱体からフィルムを介して記録
材に熱エネルギーを与える方式(フィルム加熱方式)の
定着装置が知られている。
【0004】このフィルム加熱方式の定着装置は、その
他に知られる熱ローラ方式・ベルト定着方式・フラッシ
ュ定着方式・オーブン定着方式等の熱定着式装置との対
比において、低熱容量線状加熱体を用いることができ
るため、省電力化・ウエイトタイム短縮化(クイックス
タート性)になり、定着点と分離点を別々に設定でき
るためオフセットも防止できる、その他、他の方式装置
の種々の欠点を解決できるなどの利点を有し、効果的な
ものである。
【0005】本出願人の先の提案に係る例えば特開昭6
3ー313182号公報に開示の方式・装置等がこれに
属し、薄肉の耐熱フィルム(あるいはシート)と、該フ
ィルムの移動駆動手段と、該フィルムを中にしてその一
方面側に固定支持して配置された加熱体と、他方面側に
該加熱体に対向して配置され該加熱体に対して該フィル
ムを介して画像定着すべき記録材の顕画像担持面を密着
させる加圧部材を有し、該フィルムは少なくとも画像定
着実行時は該フィルムと加圧部材との間に搬送導入され
る画像定着すべき記録材と順方向に同一速度で走行移動
させて該走行移動フィルムを挟んで加熱体と加圧部材と
の圧接で形成される定着ニップ部を通過させることによ
り該記録材の顕画像担持面を該フィルムを介して該加熱
体で加熱して顕画像に熱エネルギーを付与して軟化・溶
融せしめ、次いでフィルムと記録材を離間させる、或い
はトナーが冷却・固化した後にフィルムと記録材を離間
させることを基本とする定着装置ないしは加熱装置であ
る。
【0006】加熱体としては、フィルムの幅方向を長手
とする横長の耐熱性・絶縁性・低熱容量のヒータ基板の
フィルム当接面側に該面の長手に沿って線状に又は細帯
状に低熱容量の通電発熱抵抗体(発熱体)を具備させた
形態のものが用いられ、発熱体の両端間に電力が供給さ
れることで発熱体が発熱し、またヒータ基板も加熱され
て加熱体の全体が急速に昇温し、該加熱体の熱がフィル
ムを介して記録材に与えられる。
【0007】加熱体の温度制御は、加熱体に設けられた
温度サンサと、画像形成装置本体のマイクロコンピュー
タ及び加熱体駆動(通電発熱)回路により行われて所定
の定着可能温度に温調管理される。また加熱体は高温と
なっているが、少なくとも発熱体の発熱時はフィルムが
所定速度で加熱体上を移動駆動されているため、フィル
ムの局部的な熱変形は起きずに、安定した画像定着が実
行される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
(a)しかし上記のような加熱体構成では装置に供給し
た使用記録材のサイズ幅が最大幅より小さい場合は、該
使用記録材のサイズ幅と発熱層の有効全長域との差領域
である、加熱体の記録材非通過領域(以下、非通紙部と
記す)においても該非通紙部に対応している発熱層部分
が、通紙部に対応する発熱層部分と同様に単位長さ当り
の所定の発熱量をもつて発熱する。通紙部に対応する発
熱層部分の発熱エネルギーは画像定着に消費されていく
が、非通紙部に対応する発熱層部分の発熱エネルギーは
画像定着に消費されないので蓄熱化することになる。
【0009】そのため非通紙部の加熱体部分が異常に昇
温(過昇温)する傾向となり、加熱体もしくは発熱層の
熱損による耐久寿命の低下、定着フィルムや加圧部材等
の耐久性低下、定着フィルムの走行性の不安定化(フィ
ルムの片寄りやしわ等の発生)などを生じさせるおそれ
がある。
【0010】(b)また記録材幅が発熱層の有効全長域
が一致している場合において、記録材長手方向中画像領
域が一部分である場合、非画像部では記録材がただ熱を
奪うだけである。これでは熱の無駄になり余分の電力を
消費するだけである。この様な現象は電子写真装置にお
いて原稿を縮小して複写する縮小時に多い。
【0011】本発明はこのようなフィルム加熱方式の定
着装置について上記(a)や(b)のような事態が生じ
ることを防止する。即ち加熱体の非通紙部を不必要に加
熱させて過昇温させることがなく、かつ非画像部の記録
材に無駄な吸熱をさせない、この種の定着装置を具えた
画像形成装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の構成を
特徴とする画像形成装置である。
【0013】(1)画像形成プロセス手段により記録材
面に目的の画像情報に対応した熱定着性の画像を形成担
持させ、該形成担持画像を加熱手段で記録材面に熱定着
処理して画像形成物を得る画像形成装置であり、前記加
熱手段は、加熱体にフィルムを接触させて移動させ、該
フィルムの加熱体側とは反対側の面に記録材を密着させ
てフィルムと共に加熱体位置を移動通過させて加熱体か
らフィルムを介して記録材に熱エネルギーを与える定着
装置であり、前記加熱体は、記録材の移動方向と交差す
る方向を長手とし両端部から通電される通電発熱層を有
し、その通電発熱層の長手に沿う途中部の複数の所定の
位置で分岐して選択的に通電制御される分岐電路を有
し、装置に通紙使用される記録材のサイズ情報と装置に
選択指定した画像変倍情報とで前記加熱体の複数の分岐
電路のうちの通電制御すべき分岐電路を決定させること
を特徴とする画像形成装置。
【0014】(2)加熱体への通電は通電開始時は長手
方向の最大通紙幅通電とし、所定時間を経た後に、前記
の使用記録材サイズ情報と画像変倍情報とで決定された
分岐電路についての分岐通電を行わせることを特徴とす
る(1)の画像形成装置。
【0015】(3)使用記録材サイズ情報により、発熱
層の適正発熱長さ範囲がそのサイズ情報に対応した長さ
範囲に限定されるように分岐電路を決定させて通電制御
させ、この場合該使用記録材サイズよりも画像変倍情報
の画像サイズの方が小さいときは該画像変倍情報を優先
させて発熱層の適正発熱長さ範囲が変倍画像サイズに対
応した長さ範囲に限定されるように分岐電路を決定させ
て通電制御させることを特徴とする(1)の画像形成装
置。
【0016】
【作用】
(A)通電発熱層の長手方向の一端部と他端部間の有効
全長域を、装置に供給して使用できる最大サイズ記録材
の幅に対応する長さ寸法となす。また、或る小サイズ記
録材を供給したときの加熱体の通紙部と非通紙部の境界
線位置に対応する、通電発熱層の有効全長域の途中位置
に分岐電路を具備させる。
【0017】.最大サイズ記録材を供給しての画像定
着処理のときは、分岐電路の自由端側は開路状態に制御
して、通電発熱層の一端部と他端部間に所定の電圧を印
加して通電発熱層に通電することで、通電発熱層は有効
全長域の各部が単位長さ当りの所定の発熱量をもつて発
熱して最大サイズ記録材についての画像定着処理が支障
なく実行される。
【0018】.小サイズ記録材を供給しての画像定着
処理のときは、通電発熱層の一端部と、分岐電路の自由
端部とに電圧を印加して通電発熱層に通電すると、通紙
部に対応する通電発熱層部分(通電発熱層の一端部から
分岐電路の分岐点までの区間)が単位長さ当りの所定の
発熱量をもつて発熱して小サイズ記録材についての画像
定着処理が実行される。
【0019】この場合、非通紙部に対応する通電発熱層
部分(分岐電路の分岐点から通電発熱層の他端部までの
区間)は該通電発熱層部分と分岐電路とが並列の通電回
路を構成して電流が両者に分流する。
【0020】その結果、この非通紙部に対応する通電発
熱層部分の発熱量は、通紙部の通電発熱層部分のそれよ
りも低下する。従って加熱体の非通紙部分の過昇温が抑
えられる。
【0021】最大サイズ記録材よりも小さい種々のサイ
ズの記録材の幅に各対応する複数の分岐電路を通電発熱
層の途中部の所要位置に設けて、使用記録材サイズ情報
により、発熱層の適正発熱長さ範囲がそのサイズ情報に
対応した長さ範囲にほぼ限定されるように分岐電路を決
定させて通電制御させることで各種のサイズの記録材に
ついて加熱体非通紙部の過昇温を抑えるように対処でき
る。
【0022】(B)この場合、該使用記録材サイズより
も画像変倍情報の画像サイズの方が小さいときは画像変
倍情報を優先させて発熱層の適正発熱長さ範囲が変倍画
像サイズに対応した長さ範囲にほぼ限定されるように分
岐電路を決定させて通電制御させるものである。これに
より通紙部であっても記録材の非画像部には無駄な熱を
与えず、装置として電力を有効に使える様になる。
【0023】
【実施例】
(1)画像形成装置 図1は本発明に従う画像形成装置の一例の概略構成図で
ある。本例の画像形成装置は、原稿台固定ー光学系移動
型、回転ドラム型感光体使用、変倍機能を有する、転写
式電子写真複写機である。作像原理・プロセス、基本構
造自体は公知に属するからその説明は簡単にとどめる。
【0024】30は矢示の時計方向に回転駆動されるド
ラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)であ
る。ドラム30はその回転過程で帯電器31による帯電
処理を受け、次いで移動型光学系32による原稿画像の
スリット露光Lを受けることで、ドラム周面には露光原
稿画像に対応した静電潜像が形成されていく。その形成
潜像が現像器33によりトナー画像として顕画され、そ
のトナー画像が転写ローラ34において給紙部35から
給送された記録材(転写材)Pに順次に転写されてい
く。トナー像転写を受けた記録材Pはドラム30から分
離されて定着装置36へ導入されて像定着処理を受け画
像形成物として排紙ローラ37により排紙トレイ38へ
排出される。像転写後のドラム1面はクリーニング器3
9で清浄面化されて繰り返して作像に供される。
【0025】光学系32において、32aは固定の原稿
台ガラスであり、この上に原稿Oを画像面下向きにして
所定の載置基準で載置し、原稿押え板32bをかぶせる
ことでセットする。32cは原稿照明ランプ、32dは
移動第1ミラー、32e・32fは移動第2及び同第3
ミラー、32gは結像レンズ、32hは固定ミラーであ
る。選択された変倍率に応じて結像レンズ32g及び固
定ミラー32hの位置が不図示の移動機構により変換さ
れる。
【0026】給紙部35において、35a・35bは装
置の給紙カセット装着部に装着した第1及び第2の給紙
カセットである。35c・35dは、各給紙カセット装
着部に給紙カセット35a・35bが装着されているこ
と、及びその装着給紙カセットに収納の記録材サイズ
(紙サイズ)を検知する例えばマイクロスイッチ等の紙
サイズ検知手段である。その検知信号がマイクロコンピ
ュータMPU16(図5)に取り込まれる。35e・3
5fは給紙ローラ、35gはレジストローラ対である。
【0027】図2は装置の操作パネル17である。17
aは電源スイッチ、17bは複写枚数設定キー、17c
は枚数表示器、17dは変倍指定操作キー、17eはコ
ピースタートキー釦、17fは記録材サイズ選択キー、
17gはサイズ表示部である。 変倍指定操作キー17
dにより所望の複写画像変倍率を選択指定するとその変
倍情報がマイクロコンピュータMPU16に入力する。
【0028】前記紙サイズ検知手段35c・35dから
マイクロコンピュータMPU16へ入力した紙サイズ情
報が操作パネルの記録材サイズ表示部17gに表示さ
れ、その表示サイズのうちの所望のサイズを選択キー1
7fで選択することで使用紙サイズ情報がマイクロコン
ピュータMPU16へ入力する。
【0029】(2)定着装置 図3は定着装置36の構成略図である。該定着装置はフ
ィルム加熱方式のものである。
【0030】7はエンドレスベルト状の定着フィルムで
あり、左側の駆動ローラ8と、右側の従動ローラ9と、
駆動ローラ8と従動ローラ9間の下方に配置した加熱体
としての低熱容量線状加熱体1の互いに並行な該3部材
8・9・1間に懸回張設してある。
【0031】従動ローラ9はエンドレスベルト状の定着
フィルム7のテンションローラを兼ねさせており、該定
着フィルム7は駆動ローラ8の時計方向回転駆動に伴な
い時計方向に所定の周速度、即ち画像形成部(34)側
から搬送されてくる未定着トナー画像Taを上面に担持
した記録材Pの搬送速度と同じ周速度をもってシワや蛇
行、速度遅れなく回動駆動される。
【0032】駆動ローラ8はフィルム7に対して摩擦係
数の高い耐熱材料、例えばシリコンゴム等をコートした
金属ローラであり、従動ローラ9は駆動ローラ8に比べ
て摩擦係数の低い、例えば無垢の金属ローラなどであ
る。
【0033】10は加圧部材としての、シリコンゴム等
の離型性の良いゴム弾性層12を有する加圧ローラであ
り、前記のエンドレスベルト状定着フィルム7の下行側
フィルム部分を挟ませて前記加熱体1の下面に対して不
図示の付勢手段により例えば総圧4〜12kgの当圧接
をもって対向圧接させてあり、記録材Pの搬送方向に順
方向の反時計方向に軸11を中心に回転する。
【0034】加熱体1はフィルム7の面移動方向と交差
する方向(フィルムの幅方向)を長手とする低熱容量線
状加熱体であり、ヒータ基板3、通電発熱抵抗体(発熱
層)4、検温素子5等よりなり、ヒータ支持体2に取付
け保持させて固定支持させてある。
【0035】ヒータ支持体2は加熱体1を定着装置及び
画像形成装置に対し断熱支持する断熱性・高耐熱性・剛
性を有するもので、例えばPPS(ポリフェニレンサル
ファイド)・PAI(ポリアミドイミド)・PI(ポリ
イミド)・PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)・
液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、これらの樹脂とセラ
ミックス・金属・ガラス等との複合材料などで構成でき
る。
【0036】ヒータ基板3は耐熱性・絶縁性・低熱容量
・高熱伝導性の部材であり、一例として厚み1mm・巾1
6mm・長さ340mmのアルミナ基板である。
【0037】発熱層4は基板3の下面(フィルム7との
対面側)の略中央部に長手に沿って、例えば、Ag/P
d(銀パラジウム)、Ta2 N等の電気抵抗材料を厚み
約10μm ・巾1〜3mmにスクリーン印刷等により塗工
し、その上に表面保護層として耐熱ガラス6を約10μ
m コートしたものである。
【0038】検温素子5は一例として基板3の上面(発
熱層4を設けた面とは反対側の面)の略中央部にスクリ
ーン印刷等により塗工して具備させたPt膜等の低熱容
量の測温抵抗体である。検温素子としては、他に低熱容
量のサーミスタなどを基板3に当接配置する構成にして
もよい。
【0039】本例の加熱体1は、線状又は帯状をなす発
熱層4に対し、その長手方向両端部より通電し、発熱層
4をほぼ略全長にわたって発熱させる。通電はAC10
0Vであり、検温素子5の検知温度に応じてトライアッ
クを含む不図示の通電制御回路により通電する位相角を
制御することにより通電電力を制御している。
【0040】定着フィルム7は一般に、総厚100μm
以下、好ましくは40μm以下の、耐熱性・離形性・耐
久性等のある、単層或いは複合層フィルムを使用でき
る。図4は複合層フィルムの一例の層構成模型図であ
り、本例は2層構成フィルムである。7aは定着フィル
ムの基層(ベースフィルム)としての耐熱層、7bは該
耐熱層7aの外面(トナー画像に対面する側の面)に積
層した離形層である。
【0041】耐熱層7aは例えばポリイミド、ポリエー
テルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルホ
ン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリパ
ラバン酸(PPA)、などの高耐熱性樹脂フィルムや、
Ni・SUS・Al等の金属など、強度・耐熱性に優れ
たものが使用できる。
【0042】離形層7bは例えばPTFE(ポリテトラ
フルオロエチレン)・PFA・FEP等のフッ素樹脂、
シリコン樹脂等が好ましい耐熱層7aに対する離形層7
bの積層形成は離形層フィルムの接着ラミネート、離形
層材料の静電塗装(コーティング)・蒸着・CVD等の
成膜技術による積層、耐熱層材料と離形層材料の共押し
出しによる2層フィルム化などで行なうことができる。
【0043】耐熱層7aの厚さは、離型層7bの厚さよ
り厚く設定されているため、フィルムの強度を保ちなが
らフィルムの総厚を低減でき、加熱体から記録材への伝
熱効率が高い。
【0044】なお、離型層7bの表面抵抗は1010Ω以
下が好ましい。カーボンブラック、グラファイト、導電
性ウィスカ等の導電剤を混入する等の方法により、離型
層7bの表面の抵抗値を下げてもよい。その場合、定着
フィルム7のトナー当接面の帯電を防止できる。定着フ
ィルム7のトナー当接面が絶縁性の場合、定着フィルム
の前記表面が帯電し、シートP上のトナー画像を乱した
り、トナー画像が定着フィルム7に移転(いわゆる帯電
オフセット)したりする場合があるが、上記の対策によ
りこれらの問題が回避できる。
【0045】(3)定着実行動作 画像形成スタート信号により画像形成部(34)が動作
して該画像形成部から定着装置へ搬送された、未定着の
トナー画像Taを上面に担持した記録材Pはガイド13
に案内されて加熱体1と加圧ローラ10との圧接部(定
着部)Nの定着フィルム7と加圧ローラ10との間に進
入して、未定着トナー画像面が記録材シートPの搬送速
度と同一速度で同方向に回動状態の定着フィルム7の下
面に密着して面ズレやしわ寄りを生じることなく定着フ
ィルム7と一緒の重なり状態で加熱体1と加圧ローラ1
0との相互圧接部N間を挟圧力を受けつつ通過してい
く。加熱体1は画像形成スタート信号により所定のタイ
ミングで通電加熱されるので、トナー画像Taは圧接部
Nにおいて加熱を受けて軟化・溶融像Tbとなる。
【0046】定着フィルム7は、ヒータ支持体2の曲率
の大きいエッジ部S(曲率半径が約2mm) において、
急角度(屈曲角度θが略45゜)で走行方向が転向す
る。従って、定着フィルム7と重なった状態で圧接部N
を通過して搬送されたシートPは、エッジ部Sにおいて
定着フィルム7から曲率分離し排紙されてゆく。排紙さ
れる時までにはトナーは十分冷却固化しシートPに完全
に定着した状態(トナー画像Tc)となっている。
【0047】また、本例において加熱体1のうち発熱層
4及び基板3の熱容量が小さく、かつ、これらが支持体
2により断熱支持されているので、圧接部Nにおける加
熱体1の表面温度は短時間にトナーの融点(又はシート
Pへの定着可能温度)に対して十分な高温に昇温するの
で、加熱体1をあらかじめ昇温させておく(いわゆるス
タンバイ温調)必要がなく、省エネルギーが実現でき、
しかも機内昇温も防止できる。
【0048】(4)加熱体の加熱範囲制御 図5は加熱体1の加熱制御回路ブロック図である。
【0049】図において、4及び4a・4b・4c・4
dは加熱体1のヒータ基板3のフィルム摺動面側である
下面に形成した通電発熱層と、この発熱層の途中の所定
位置よりそれぞれ分岐させた第1・第2・第3・第4の
4本の分岐電路である。この各分岐電路4a・4b・4
c・4dは、本例の場合、何れも通電発熱層4と同材質
の通電発熱層である。通電発熱層4はヒータ基板3の下
面の略中央部に基板長手に沿って一直線状に形成してあ
る。14aと14bはこの通電発熱層4の左端部と右端
部に設けた銀等の良導電材質の通電用電極(入力端子)
である。
【0050】kはこの電極14a・14b間の通電発熱
層4の有効全長域であり、本例は装置に供給して使用で
きる最大サイズ記録材をA3版とし、その記録材幅に対
応する長さ寸法に設定してある。
【0051】また本例の場合は、通電発熱層4の左端側
の基線イを基準とする所謂片側基準で各種サイズの記録
材が供給されるもので、第1の分岐電路4a、第2の分
岐電路4b、第3の分岐電路4c、第4の分岐電路4d
は夫々この基線イからf・h・i・jの距離位置におい
て通電発熱層14部分から分岐させ、各自由端部を通電
発熱層14の右端部に対応する位置或いはその外側位置
まで延長して形成してある。ここで各距離f・h・i・
jは本例の場合は夫々、ミニサイズ版、B5版、A4
版、B4版シートの幅に対応する長さ寸法に設定してあ
る。
【0052】14c・14f・14d・14eは第1か
ら第4の各分岐電路4a・4b・4c・4dの自由端部
に設けた銀等の良導電材質の通電用電極である。
【0053】通電発熱層4、各分岐電路4a・4b・4
c・4d等を形成具備させたヒータ基板3の下面はフィ
ルム7との摺動面であるので、例えばTa25 等の摺
動保護層(6)を形成して面保護することが好ましい。
温度センサー5は、ヒータ基板3の上面側即ち通電発熱
層4等を設けた側とは反対側で、且つ最小通紙領域であ
る領域f内に配置してある。
【0054】前述したように、操作パネル7の記録材サ
イズ選択キー17fにより選択した使用記録材サイズ情
報、及び変倍指定操作キー17dにより選択した変倍情
報がマイクロコンピュータMPU16に入力すると、マ
イクロコンピュータMPU16はその両情報により加熱
体1に複数の分岐電路のうちの最適の分岐電路を決定し
そのデコード信号をデコーダ15に送りそれに基づいて
発熱体駆動回路A・B・C・D・Eを選択的に駆動す
る。例えば、 .使用記録材サイズ情報が装置に使用可能な最大サイ
ズ幅であるA3版紙であり、選択指定の画像変倍情報が
等倍あるいは拡大のとき。
【0055】この場合は、発熱体駆動回路Aだけが駆動
されて通電発熱層4の両端部の電極14a・14bのみ
に電圧Eが印加され、第1〜第4の各分岐電路4a・4
b・4c・4dは開路状態に保たれ、通電発熱層4のみ
が通電状態となり全長域において発熱し、記録材上の画
像を定着する。
【0056】.使用記録材サイズ情報がA4版紙であ
り、選択指定の画像変倍情報が等倍又は拡大、もしくは
縮小でもA3→A4,B4→A4,A3→B4(縮小後
の画像がA4以下にならない系)のとき。
【0057】この時は紙サイズ優先で加熱体駆動回路A
と同Bが駆動されて、電極14aと、電極14b及び1
4dとの間に電圧Eが印加される。つまり通電発熱層4
に対する通電系が閉路するとともに第3の分岐電路4c
に対する通電系も閉路する。これによりA4サイズに対
応する領域iは発熱しA4紙上の画像を定着する。
【0058】一方、非通紙部(k−i)に対応する発熱
層部分、即ち第3の分岐電路4cの分岐点から電極14
bまでの発熱層部分は第3の分岐電路4cと並列の通電
回路構成となり両者に電流が分流するので前記領域iの
発熱層4の部分より(k−i)部分は単位長さ当りの発
熱量が小さくなる。そのため非通紙部(k−i)に対応
する加熱体部分の過昇温が押えられる。
【0059】.使用記録材サイズ情報がB4版紙であ
り、選択指定の画像変倍情報がB4より小さいとき。
【0060】この場合は変倍情報が優先となる。例えば
B4→B5を選択した時は、加熱体駆動回路Aと同Eが
駆動されて電極14aと電極14b及び14fとの間に
電圧Eが印加される。つまり定着すべき画像が領域hに
しかないため紙サイズがそれより広い領域jであっても
領域h部分の単位長さ当りの発熱量を領域(k−h)部
分の単位長さ当りの発熱量を大きくする。
【0061】要するに、使用記録材サイズ情報により、
発熱層4の適正発熱長さ範囲がそのサイズ情報に対応し
た長さ範囲に限定されるように分岐電路を決定させて通
電制御させ、この場合該使用記録材サイズよりも画像変
倍情報の画像サイズの方が小さいときは画像変倍情報を
優先させて発熱層4の適正発熱長さ範囲が変倍画像サイ
ズに対応した長さ範囲に限定されるように分岐電路を決
定させて通電制御させるものである。
【0062】このことより非通紙部に対応する加熱体部
分の過昇温を抑えることができ、また通紙部でも記録材
の非画像部には無駄な熱を与えず、装置として電力を有
効に使える様になる。
【0063】(5)変形例等 加熱体1の発熱層4への通電はコピースタートキー釦1
7eがオンされて記録材pが定着装置36へ進入するま
での間は電極14a・14b間に通電して発熱層4を全
長域にわたって発熱させて加熱体1を全体に暖めさせ、
その後使用記録材サイズ情報と画像変倍情報で決定され
る分岐電路を通電制御するようにしてもよい。
【0064】図6は中央基準搬送による記録材供給の場
合における分岐電路の構成態様例を示したものである。
【0065】フィルム7はエンドレスベルト状に限ら
ず、ロール巻に巻いた長尺の有端フィルムにし、該フィ
ルムを繰り出し走行させる装置構成にすることもでき
る。
【0066】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、画像形成
プロセス手段により記録材面に目的の画像情報に対応し
た熱定着性の画像を形成担持させ、該形成担持画像を加
熱手段で記録材面に熱定着処理して画像形成物を得る画
像形成装置について、非通紙部に対応する加熱体部分の
過昇温を抑えることができ、また通紙部でも記録材の非
画像部には無駄な熱を与えず、装置として電力を有効に
使える様になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像形成装置の一例の構成略図
【図2】 操作パネル部の平面図
【図3】 定着装置の構成略図
【図4】 定着フィルムの層構成断面模型図
【図5】 加熱体の発熱層と分岐電路に対する通電制御
回路
【図6】 記録材中央基準搬送の場合の発熱層と分岐電
路のパターン例
【符号の説明】
1 加熱体 4 発熱層 14a・14b・14c・14d 分岐電路 7 定着フィルム P 記録材 15 デコーダ 16 マイクロコンピュータ 17d 変倍指定操作キー 17f 記録材サイズ選択キー A・B・C・D・E 発熱体駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草加 健作 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成プロセス手段により記録材面に
    目的の画像情報に対応した熱定着性の画像を形成担持さ
    せ、該形成担持画像を加熱手段で記録材面に熱定着処理
    して画像形成物を得る画像形成装置であり、 前記加熱手段は、加熱体にフィルムを接触させて移動さ
    せ、該フィルムの加熱体側とは反対側の面に記録材を密
    着させてフィルムと共に加熱体位置を移動通過させて加
    熱体からフィルムを介して記録材に熱エネルギーを与え
    る定着装置であり、前記加熱体は、記録材の移動方向と
    交差する方向を長手とし両端部から通電される通電発熱
    層を有し、その通電発熱層の長手に沿う途中部の複数の
    所定の位置で分岐して選択的に通電制御される分岐電路
    を有し、装置に通紙使用される記録材のサイズ情報と装
    置に選択指定した画像変倍情報とで前記加熱体の複数の
    分岐電路のうちの通電制御すべき分岐電路を決定させる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 加熱体への通電は通電開始時は長手方向
    の最大通紙幅通電とし、所定時間を経た後に、前記の使
    用記録材サイズ情報と画像変倍情報とで決定された分岐
    電路についての分岐通電を行わせることを特徴とする請
    求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 使用記録材サイズ情報により、発熱層の
    適正発熱長さ範囲がそのサイズ情報に対応した長さ範囲
    に限定されるように分岐電路を決定させて通電制御さ
    せ、この場合該使用記録材サイズよりも画像変倍情報の
    画像サイズの方が小さいときは該画像変倍情報を優先さ
    せて発熱層の適正発熱長さ範囲が変倍画像サイズに対応
    した長さ範囲に限定されるように分岐電路を決定させて
    通電制御させることを特徴とする請求項1記載の画像形
    成装置。
JP3242645A 1991-08-28 1991-08-28 画像形成装置 Pending JPH0553461A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8014713B2 (en) 2007-12-11 2011-09-06 Ricoh Company, Ltd. Fixing device and image forming apparatus

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8014713B2 (en) 2007-12-11 2011-09-06 Ricoh Company, Ltd. Fixing device and image forming apparatus

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