JPH0553400A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0553400A
JPH0553400A JP3218656A JP21865691A JPH0553400A JP H0553400 A JPH0553400 A JP H0553400A JP 3218656 A JP3218656 A JP 3218656A JP 21865691 A JP21865691 A JP 21865691A JP H0553400 A JPH0553400 A JP H0553400A
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photoconductor
standard
potential
exposure
potentials
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JP3218656A
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Tsutomu Yamamoto
勉 山本
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御動作に要する時間が短く、かつ、高精度
な制御が可能であり、感光体電位の安定性が極めて高い
画像形成装置を提供することにある。 【構成】 n個の複数の標準露光時の感光体電位V1
n の設定値からの変化幅ΔV1 〜ΔVn に対して複数
の操作手段M1 〜Mn の値m1 〜mn を変化させる大き
さの操作量Δm1 〜Δmn を決定する際に、1つの操作
手段の影響が他のそれの制御効果への悪影響とならない
ように、数式1で示すように、複数の感光体電位の濃度
情報に基づいて1つの操作手段の操作量を決定するよう
にしている。 【効果】 制御動作に要する時間が短く、安定して高精
度な制御が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像形成装置に関する
もので、詳しくは、電子写真プロセスを利用する画像形
成装置の技術分野において利用され、とくに、静電潜像
を現像剤によって現像する無干渉感光体電位制御式画像
形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法により形成される画像は、経
時変化、環境条件等に影響されやすく、その出力画像濃
度を安定化することは実用上きわめて重要である。
【0003】まず、1枚の電子写真法に基づき形成され
る画像特性に寄与する主な要素を列挙すると、感光体特
性、感光化するための帯電手段特性、露光源特性および
露光量、現像特性、転写特性、転写材特性、残留してい
る現像剤のクリーニング特性等がある。これら各特性は
温度、湿度、粉塵等の汚染、経時変化等により影響を受
け、変動するので、画像特性にも複雑な影響変化を生ず
ることとなる。
【0004】従来、この画像変化を安定化するために、
上記各特性を各々独立に安定化する方法がとられている
が、いまだ十分に満足であると呼べる状態には至ってい
ない。
【0005】電子写真画像を安定する方法として、ゼロ
グラフィー感光体上に帯電露光として静電潜像を形成
し、この静電潜像を現像した後、現像された画像を転写
するカールソンプロセスでは、その露光すべきオリジナ
ル像の光量、形成された静電潜像の電位もしくは現像さ
れた画像濃度等を検知し、その検知信号を前記プロセス
の帯電、露光等の手段にフィードバックして、画像の安
定化を図ることが、たとえば、米国特許第295647
8号明細書に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のフィードバ
ック法では、たとえば、単数の標準露光時の感光体電位
Vが所定の感光体電位Vr と一致するよう、何らかの操
作手段、たとえば、コロナ放電手段の制御電流値、スコ
ロトロン式コロナ放電手段のグリッドバイアス電圧値、
ローラ帯電手段へ印加する直流バイアス電圧値、原稿照
明用ランプの光量(点灯電圧)、感光体照射レーザの出
力などを操作するという図2に示すような1変数制御系
のフィードバック方式がとられてきた。しかし、この制
御系では、感光体電位中の1点、たとえば、非常に高い
部分だけしか制御していないので、近年の出力画像に対
する高品質化の要求を考えると、不十分であるといえ
る。
【0007】したがって、複数の感光体電位、たとえ
ば、比較的感光体電位が高い側の電位VH と比較的濃度
が低い側の電位VL を制御したほうが、より高品質の画
像を出力できる感光体電位制御法であるということがい
える。この場合、図3に示すようなフードバック制御方
式、すなわち、電位VH を操作手段MH によって制御
し、電位VL を操作手段ML によって制御するという方
式が考えられる。
【0008】しかし、この方式では、制御の干渉という
問題が発生する。すなわち、図2に示す制御系に関して
述べた上記のような種々の操作手段のいずれにおいて
も、その操作の影響がVH だけに作用してVL には作用
しない(あるいはその逆)ということはなく、操作手段
の影響は多かれ少なかれ、VH とVL の両方に作用(図
4参照)する。このため、図3に示すようなフィードバ
ック制御方式では、VH側の制御ループとVL 側の制御
ループが互いに影響(1つの制御ループの操作が他の制
御ループの制御動作のじゃまになる)しあい、VH ,V
L が目標値VHr,VLrに収束するまでに非常に時間がか
かる。あるいは最悪の場合には、制御動作が不安定とな
り、VH ,VL が目標値VHr,VLrと全くかけ離れた値
に発散してしまうという問題点があった。
【0009】複数の感光体電位を制御する他の方法とし
て、1つ1つの感光体電位を順次制御していく方法、す
なわち、図5に示すようなフローチャートにより感光体
電位を安定化する方法も提案されている。この方法で
は、制御の干渉という問題は起きないが、順番に電位の
制御を実施していくため、2番目の電位の制御動作を実
施すると、その制御動作が1番目の電位に対して影響を
与え、1番目の電位が変化してしまう、つまり、電位が
目標としている公差内に入っていることを保証している
のは最後に制御動作を行なった電位だけで、それ以前の
制御動作を行なった電位は公差内に入っているかどうか
全く不明(図5参照)なのである。
【0010】したがって、とくに、制御しようとする電
位の点の数を増やして行くと、後半のほうでの制御動作
が前半での制御動作の結果に対して影響を与える割合が
大きくなり、すべての制御している感光体電位を目標値
に合わせるという高精度な制御は困難になる。また複数
点の電位制御を順次実施していくわけであるから、制御
動作にかかる時間も長くなるという問題点があった。
【0011】本発明は、上記のような問題点を解決しよ
うとするものである。すなわち、本発明は、制御動作に
要する時間が短く、かつ、高精度な制御が可能であり、
感光体電位の安定性が極めて高い画像形成装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、感光体と、感光体帯電手段と、光情報露
光手段とを有し、感光体上に該光情報露光手段に応じた
静電潜像を形成し、該静電潜像を現像手段により可視像
化し、該可視像を画像保持体に転写する画像形成装置で
あって、かつ、該感光体上の電位を検知する手段を有
し、該感光体上に前記感光体帯電手段による帯電および
該光情報露光手段による標準露光を与えて静電潜像を形
成したときの該感光体電位の検知値が、所定の設定値と
等しくなるように検知した感光体電位情報に基づいて感
光体電位を変化させる操作手段を操作する制御装置を設
けた画像形成装置において、n個からなる複数の標準露
光時の感光体電位V1 ないしVn の設定値からのずれで
ある変化幅ΔV1 ないしΔVn に対して複数の操作手段
1 ないしMn の値m1 ないしmn を変化させる大きさ
の操作量Δm1 ないしΔmn を決定する際に、1つの操
作手段の影響が他の操作手段の制御効果への悪影響とな
らないように、次式、
【0013】
【数7】
【0014】のように、複数の感光体電位の電位情報に
基づいて1つの操作手段の操作量を決定するようにし
た。
【0015】
【作用】本発明によれば、複数の感光体電位を制御する
際に、制御動作の干渉を抑制し、かつ、高精度で、高速
な制御動作を実施することができる。
【0016】すなわち、本発明では、次のような考え方
を導入している。
【0017】まず、複数の操作手段M1 ないしMn の値
1 ないしmn を変化させることにより、複数の標準露
光φ1 ないしφn 時の感光体電位V1 ないしVn を制御
する場合を考える。
【0018】複数の操作手段M1 ないしMn の値m1
いしmn が複数の標準露光時の感光体電位V1 ないしV
n に与える影響の数式化として、複数の操作手段M1
いしMn の値m1 ないしmn をそれぞれΔm1 ないしΔ
n だけ変化させた場合の複数の標準露光時の感光体電
位V1 ないしVn の値の変化ΔV1 ないしΔVn がどの
ように数式化できるかを考えると、まず、操作手段M1
の値m1 の変化Δm1が複数の標準露光時の感光体電位
1 ないしVn に与える影響を考えると、数式8のよう
に数式化できる。
【0019】
【数8】
【0020】この関係をΔm1 ないしΔmn のすべてに
ついて考えると数式9のような行列式で、ΔV1 ないし
ΔVn との関係を数式化できる。
【0021】
【数9】
【0022】もちろん、Δm1 ないしΔmn とΔV1
いしΔVn の関係はこのように線形な特性で記述できな
い場合もあり、その場合には、数式10のようにΔm1
ないしΔmn とΔV1 ないしΔVn の関係を記述でき
る。
【0023】
【数10】
【0024】次に、複数の標準露光時の感光体電位V1
ないしVn の設定値V1r ないしVnrからのずれに対す
る複数の操作手段M1 ないしMn の操作量Δm1 ないし
Δmnの決定方法は、制御しようとしている複数の標準
露光時の露光体電位V1 ないしVn がそれぞれの設定値
1rないしVnrからそれぞれV1 −V1rないしVn −V
nrだけずれていた場合に、複数の操作手段M1 ないしM
n の操作量Δm1 ないしΔmn を決定する方法について
述べる。この点が、本発明が従来の制御方式と大きく異
なる点である。
【0025】まず、数式7のような線形な行列の数式で
画像形成装置の特性を記述した場合には、一般的には、
数式11のように、Δm1 ないしΔmn を求めることが
できる。
【0026】
【数11】
【0027】このように、Δm1 ないしmn を決定すれ
ば、すべての感光体電位の変化を考慮して操作量を決定
しているので、干渉のない高精度な制御結果を得ること
ができる。
【0028】また数式10のような非線形な関数で画像
形成装置の特性を記述した場合には、操作量Δm1 ない
しmn を決定するのに次の2通りの方法が考えられる。
【0029】まず、数式10の非線形連立方程式が容易
に解ける場合には、数式10をΔm1 ないしΔmn につ
いて解いて、数式12のように、Δm1 ないしΔmn
決定すればよい。
【0030】
【数12】
【0031】次に、数式10の非線形連立方程式を解く
のが非常に困難な場合には、非線形連立方程式の数値解
法(ニュートン・ラプソン法、はさみうち法など)を用
いて、数式9のΔV1 ないしΔVn の代わりにV1 −V
1rないしVn −Vnrを代入した数式13を解いて、Δm
1 ないしΔmn を決定すればよい。
【0032】
【数13】
【0033】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を示した側面図で
ある。
【0034】図1において、1は原稿圧板で、原稿台ガ
ラス3上に載置された原稿(写真原稿、写真と文字から
なる複合原稿)2を押圧する。なお原稿圧板1のうち、
原稿台ガラス3と接触する面は白色となっている。
【0035】4はハロゲンランプ等で構成される原稿照
明ランプで、このランプ4に照明された原稿2の反射光
がミラー5a,5b,5cを介して走査される。なお該
ランプ4とミラー5aとは一体となって走査ユニットを
構成し、設定された倍率に応じて所定の速度で水平方向
に、図示されていないモータの駆動により走査往復動す
る。
【0036】6は光学レンズで、ミラー5b,5cを介
して走査される反射画像を所定の倍率で感光ドラム9に
結像する位置に、画像形成前に位置決めされる。光学レ
ンズ6を介した光学像はミラー5d,5e,5fを介し
て一定速度で回転する感光ドラム9に結像する。上記ラ
ンプ4、ミラー5aないし5f、光学レンズ6等により
光学系が構成される。
【0037】10は除電ランプで、画像形成プロセスに
備えて感光ドラム9の残留電荷を除電する。11は一次
帯電器で、感光ドラム9を一様に帯電させる。14は現
像ユニットで、たとえば、黒色の現像剤を収容し、感光
ドラム9に形成された静電潜像を黒色に現像する。
【0038】15は転写帯電器で、感光ドラム9に現像
されたトナー像を、搬送ガイド20を介して搬送され、
一たんレジストローラ位置で停止、感光ドラム9上に形
成された画像先端との同期が取られた後、再給紙される
記録紙21上に転写する。
【0039】16は分離帯電器であり、17はクリーナ
で、感光ドラム9に残留するトナーを回収する。18は
搬送ベルトで、転写プロセスの終了した記録紙21を定
着器19の配置位置まで搬送する。定着器19は記録紙
21に転写されたトナー像を熱ローラおよび圧力ローラ
により加圧し、記録紙21に熱定着させる。
【0040】8は電位検知器、12は後述する制御器で
ある。
【0041】本発明は、上記したようなプロセスによっ
て画像形成するに当り、高電位部から低電位部までの感
光体電位を高精度ならびに高速に制御するため、無干渉
化手法を導入することにより、複数の操作手段の操作量
をすべての感光体電位情報から決定することを特徴とし
ているものである。
【0042】図1に示すように、露光部の後位に、感光
ドラム1の表面と対向して電位検知器8が設けられてい
る。この検知器8は図示例のように1個だけでなく、明
暗部専用として複数個設けてもよい。
【0043】前記検知器8から検知電圧を受ける制御装
置12は、後述するアルゴリズムにより、検知電圧に応
じて、原稿照明ランプ4の点灯電圧とスコロトロン式コ
ロナ放電器のグリッドバイアス電圧を制御する。
【0044】本実施例では、感光体帯電手段としてスコ
ロトロン式コロナ放電手段を用い、光情報露光手段とし
ては原稿をランプにより照射してその反射光をレンズや
ミラー等を介して感光体に照射する光学系を用いる。原
稿台ガラス3の端部には基準高濃度部と基準低濃度部を
持つ反射板7が設けられている。本実施例では、原稿照
明ランプ4の進行方向に反射板7を2分割して、高濃度
部7aと低濃度部7bが設けられている。標準露光とし
ては、反射板7の各基準濃度の位置に原稿照明ランプ4
を停止させて反射板7を照射し、その反射光により標準
高感光体電位側露光φH と標準低感光体電位側露光φL
を行ない、その各標準露光による2点の感光体の静電潜
像電位VH ,VL を電位検知器8により測定し、その測
定結果に基づいて、その2点の電位があらかじめ定めら
れた基準電位VHr,VLrと一致または一定の誤差範囲内
に入るよう、感光体帯電手段のグリッドバイアス値VG
と原稿照射ランプ4の光量E(実際に操作するのはラン
プの点灯電圧である)を制御装置12により操作する際
に、そのグリットバイアス値の操作量ΔVG と光量ΔE
を決定する方法について述べる。
【0045】グリッドバイアス値の操作量ΔVG と光量
の操作量ΔEに対する標準高感光体電位側露光φH 時の
静電潜像の電位VHと標準低感光体電位側露光φL 時の
静電潜像の電位VL の変化について述べると、図6は光
量Eをパラメータとして、図1に示す画像形成装置によ
って感光ドラム9の上に潜像形成を行なった場合の潜像
電位Vと光像露光量φの関係ならびに光像露光量φと元
原稿濃度Dの関係を示したものであり、露光量と元原稿
濃度の関係中の2本の直線l1 とl2 はそれぞれ光量E
がE1 とE2 のときの特性である。
【0046】ここで、前記E2 がE1 より大きくなって
おり、元原稿濃度Dと光像露光量φとの関係が変化し
て、前記E2 の場合のほうがVは小さくなる。この場
合、標準高感光体電位側露光φH の時の潜像電位VH
前記Eの影響をあまり受けず、露光量VH1からVH2への
変化はあまり大きくない。
【0047】一方、標準低感光体電位側露光φL の時は
前記Eの影響を強く受け、VL1からVL2へと大きく変化
する。この図の関係を光量Eと感光体電位Vの関係に書
き直すと図8のようになる。すなわち、光量の変化は、
ΔVH とΔVL に−1:−3の割合で影響を与える。
【0048】図7はコロナ放電手段へ印加するグリッド
バイアス値VG をパラメータとして、図1に示す画像形
成装置によって感光ドラム9の上に潜像形成を行なった
場合の潜像電位Vと光像露光量φとの関係ならびに光像
露光量φと元原稿濃度Dとの関係を示したものである。
露光量と潜像電位の関係中の2本の曲線l1 とl2 はそ
れぞれVG がVG1とVG2のときの特性である。
【0049】ここで、前記VG2はVG1より大きくなって
おり、潜像電位Vと露光量φとの関係が変化して、前記
G2の場合のほうがVは高くなる。この場合、グリッド
バイアス値VG の変化は、ΔVH とΔVL に2:1の割
合で影響を与える(図9参照)。
【0050】以上の結果から、ΔVG ,ΔEとΔVH
ΔVL の関係は数式14のように書くことができる。
【0051】
【数14】
【0052】上記数式14の特性行列に対して逆行列を
求め、ΔVG とΔEについて解いて式を変形すると、数
式15のようになる。
【0053】
【数15】
【0054】そこで、画像形成装置の特性の変化、環境
の変化、経時変化等により、VH とVL が、それぞれの
標準露光量時の感光体の規定電位VHr,VLrからずれて
いた場合に、上式を用いて、次の数式16のようにΔV
G とΔEを求め、この値に従ってVG とEを制御、設定
することにより、VH とVL を設定値のVHrとVLrに補
正することができる。
【0055】
【数16】
【0056】この特性行列の決定法は、いくつか考えら
れるが、1つの方法としては、画像形成装置の特性をあ
らかじめ測定しておいて、その情報を画像形成装置の制
御装置の記憶装置に入力しておくというものがある。も
ちろん、この特性行列は画像形成装置の種々の状態、環
境、経時変化の度合等に合わせて複数個入力しておいた
ほうが、より高精度な制御が可能となる。また電子写真
プロセスの潜像形成以外の要素、すなわち、現像、転写
などの特性のふれを補正するために、標準露光量時の感
光体の規定電位VHr,VLrを環境、経時変化等により複
数個用意したほうがよい。
【0057】以上のような方法により、制御動作を実施
する度に画像形成装置の出力感光体電位を一定に保つこ
とができる。もちろん、電位のずれを発生させている要
因により画像形成装置の特性が変化しているわけである
から、ΔVH とΔVL は厳密に計算通りに変化するわけ
ではない。そこで、通常は、1回の制御動作で不十分
で、ある程度の制御動作の繰り返しが必要となる。これ
をフローチャートにすると、図10のようになる。
【0058】従来の順次制御形のフローチャート(図
5)と図10のフローチャートを比較すると、第1に、
繰り返しループが1回ですむ。第2に、制御しようとし
ているすべての感光体電位が一定の公差内に入るよう管
理されている。という2つの特徴があることがわかる。
【0059】したがって、前記第1により、制御動作時
間の大幅な短縮化が図れるという利点がある。また図8
と図9に示すように、光量とグリッドバイアス電圧とい
う2つの操作量は制御しようとしている感光体電位VH
とVL の両方に影響を与えるので、従来の順次制御形の
制御方法ではVH とVL の両方を公差内に入れることは
非常に困難であった(図5のようにVL の制御動作を実
施するとVH の値が狂ってしまう)。これに対して、本
実施例では、さきに、従来のフローチャート図5との比
較で述べた第2の特徴により、VH とVL が共に公差内
に入っていることが保証されているので、より高精度な
制御が可能にあるわけである。
【0060】また従来の干渉を考慮に入れていない制御
法では、制御動作のフローチャートは、図10と同じで
あるが、干渉を無視して操作量を決定しているので、感
光体電位が設定値に収束するまでに繰り返し回数が多く
なったり、場合によっては設定値とかけ離れた値に収束
するわけである。
【0061】この操作手段の組合せの選び方としては、
制御しようとしている複数の感光体電位へ与える影響の
重みの比率ができるだけ異なっているもの、すなわち、
特性行列の要素の中の非対角成分の大きさが対角成分に
対して小さいものどうしの組合せが好ましい。最も悪い
極端な例として、数式14で、
【0062】
【数17】
【0063】という場合を考えると、逆行列が存在せ
ず、VH とVL を同時に制御することは不可能となるわ
けである。そこで、
【0064】
【数18】
【0065】と、
【0066】
【数19】
【0067】が、できるかぎり1より小さく、0に近い
組合せを選んだほうがよいことがわかる。本実施例で
は、スコロトロン式コロナ放電手段へ印加するグリッド
バイアス値と原稿照射ランプの光量の組合せを提唱して
いるわけである。
【0068】その他、本発明のいくつかの実施例につい
て説明する。
【0069】(第2実施例)第1実施例においては、特
性行列の決定方法として、あらかじめ画像形成装置に入
力しておく方式を用いたが、行列の決定法はこれに限る
ものではなく、画像形成装置の動作中に逐次特性を測定
して特性行列の値を更新してもよい。この方式のほうが
特性行列の特性と実際の特性のずれが小さいので、より
高精度、高速な制御動作を実現できる。
【0070】(第3実施例)第1実施例においては、Δ
G ,ΔEとΔVH ,ΔVL の関係は数式13のように
線形な特性の行列式で記述したが、数式3のような非線
形な関係式によってもよい。すなわち、実際の画像形成
装置の特性は厳密には線形ではないので、このように非
線形性まで含めた関係式によったほうが、より高精度、
高速な制御動作が実現できるが、その分、計算が複雑に
なったりする。
【0071】(第4実施例)第1実施例においては、感
光体帯電手段としてスコロトロン式コロナ放電手段を用
いて、そのグリッドバイアス電圧値を操作手段の1つと
したが、感光体帯電手段で感光体帯電電圧が変化するも
のならず、他の操作手段を用いてもよく、たとえば、コ
ロナ放電手段の電流、電圧値、ローラ帯電手段の交流バ
イアス電圧値(とくにその中の直流バイアス電圧分)な
どを用いてもよい。
【0072】(第5実施例)第1実施例においては、2
個の操作手段と2個の標準露光時の感光体電位の制御を
行なっていたが、操作手段と制御感光体電位の数は、こ
れに限るものではなく、操作手段n個、制御量m個の組
合せでもよい。ただし、前記mがnより大きい場合に
は、さきに示した図9での収束条件の数はn個にしなけ
ればならないので、それなりに目的に応じた収束条件の
形を設定する必要がある。
【0073】(第6実施例)電子写真画像形成プロセス
の構成は、第1実施例のものに限らず、他の方式のもの
でもよく、感光体はドラム状のものでなく、平板状にし
たものがあげられる。また第1実施例では、正規現像、
つまり、感光体の帯電極性と現像剤の帯電極性が異なる
方式を用いているが、反転現像、つまり、感光体の帯電
極性と現像剤の帯電極性が同じ方式のものがあげられ
る。したがって、感光体の光情報露光手段として、レー
ザ、LEDなどにしたものがあげられる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の標準露光時の感光体電位を複数の操作手段で制御
する際に、無干渉化手法による計算により操作量を決定
して、その制御が行なわれるので、制御動作に要する時
間が短く、制御動作が安定し、ハンチング等を起こす可
能性も低く、また感光体電位の安定性が極めて高く、高
精度な制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示した側面図である。
【図2】従来の1変数感光体電位制御系をブロック線図
で示した説明図である。
【図3】従来の2変数感光体電位制御系をブロック線図
で示した説明図である。
【図4】制御量の干渉の概念を示した説明図である。
【図5】2点の感光体電位を順次制御する従来の制御装
置の動作をフローチャートで示した説明図である。
【図6】潜像電位と露光量の関係および露光量と元原稿
濃度の関係をグラフで示した1つの説明図である。
【図7】潜像電位と露光量の関係および露光量と元原稿
濃度の関係をグラフで示したもう1つの説明図である。
【図8】原稿照明ランプの光量と静電潜像電位の関係を
グラフで示した説明図である。
【図9】コロナ放電手段のグリッドバイアス電圧値と静
電潜像電位の関係をグラフで示した説明図である。
【図10】無干渉化手法を導入して2点の感光体電位を
同時に制御する本発明の制御装置動作をフローチャート
で示した説明図である。
【符号の説明】
4:原稿照明ランプ 8:電位検知器 9:感光ドラム 11:一次帯電器 12:制御装置 14:現像ユニッ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/06 101 7818−2H

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体と、感光体帯電手段と、光情報露
    光手段とを有し、感光体上に該光情報露光手段に応じた
    静電潜像を形成し、該静電潜像を現像手段により可視像
    化し、該可視像を画像保持体に転写する画像形成装置で
    あって、かつ、該感光体上の電位を検知する手段を有
    し、該感光体上に前記感光体帯電手段による帯電および
    該光情報露光手段による標準露光を与えて静電潜像を形
    成したときの該感光体電位の検知値が、所定の設定値と
    等しくなるように検知した感光体電位情報に基づいて感
    光体電位を変化させる操作手段を操作する制御装置を設
    けた画像形成装置において、n個からなる複数の標準露
    光時の感光体電位V1 ないしVn の設定値からのずれで
    ある変化幅ΔV1 ないしΔVn に対して複数の操作手段
    1 ないしMn の値m1 ないしmn を変化させる大きさ
    の操作量Δm1 ないしΔmn を決定する際に、1つの操
    作手段の影響が他の操作手段の制御効果への悪影響とな
    らないよう、次式、 【数1】 のように、複数の感光体電位の電位情報に基づいて1つ
    の操作手段の操作量を決定するようにしていることを特
    徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 n個からなる複数の標準露光時の感光体
    電位V1 ないしVnの設定値からのずれである変化幅Δ
    1 ないしΔVn に対して複数の操作手段M1 ないしM
    n の値m1 ないしΔmn を変化させる大きさの操作量Δ
    1ないしΔmn を決定する際に、1つの操作手段の影
    響が他の操作手段の制御効果への悪影響とならないよ
    う、次式、 【数2】 のように、複数の感光体電位の電位情報に基づいて1つ
    の操作手段の操作量を決定するようにしている請求項1
    記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 感光体帯電手段としてスコロトロン式コ
    ロナ放電手段を用いており、標準露光として標準高感光
    体電位側露光と標準低感光体電位側露光を行ない、その
    各標準露光による2点の感光体電位VH ,VL の測定結
    果に基づいて、その2点の感光体電位があらかじめ定め
    られた基準電位VHr,VLrと一致または一定の誤差範囲
    内に入るよう、コロナ放電手段のグリッドバイアス値V
    G と光情報露光手段の光量Eを操作する手段を有し、そ
    のグリッドバイアス値の操作量ΔVG と光量の操作量Δ
    Eを決定する際に、次式、 【数3】 のように決定するようにしている請求項1記載の画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】 感光体帯電手段としてスコロトロン式コ
    ロナ放電手段を用いており、標準露光として標準高感光
    体電位側露光と標準低感光体電位側露光を行ない、その
    各標準露光による2点の感光体電位VH ,VL の測定結
    果に基づいて、その2点の感光体電位があらかじめ定め
    られた標準電位VHr,VLrと一致または一定の誤差範囲
    内に入るよう、コロナ放電手段のグリッドバイアス値V
    G と光情報露光手段の光量Eを操作する手段を有し、そ
    のグリッドバイアス値の操作量ΔVG と光量の操作量Δ
    Eを決定する際に、次式、 【数4】 のように決定するようにしている請求項1または2記載
    の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 感光体帯電手段として交流バイアス電圧
    を印加したローラ帯電手段を用いており、標準露光とし
    て標準高感光体電位側露光と標準低感光体電位側露光を
    行ない、その各標準露光による2点の感光体の電位V
    H ,VL の測定結果に基づいて、その2点の感光体の電
    位があらかじめ定められた標準電位VHr,VLrと一致ま
    たは一定の誤差範囲内に入るよう、ローラ帯電手段の直
    流バイアス値VR と光情報露光手段の光量Eを操作する
    手段を有し、その直流バイアス値の操作量ΔVR と光量
    の操作量ΔEを決定する際に、次式、 【数5】 のように決定するようにしている請求項1記載の画像形
    成装置。
  6. 【請求項6】 感光体帯電手段として交流バイアス電圧
    を印加したローラ帯電手段を用いており、標準露光とし
    て標準高感光体電位側露光と標準低感光体電位側露光を
    行ない、その各標準露光による2点の感光体の電位V
    H ,VL の測定結果に基づいて、その2点の感光体の電
    位があらかじめ定められた標準電位VHr,VLrと一致ま
    たは一定の誤差範囲内に入るよう、ローラ帯電手段の直
    流バイアス値VR と光情報露光手段の光量Eを操作する
    手段を有し、その直流バイアス値の操作量ΔVR と光量
    の操作量ΔEを決定する際に、次式、 【数6】 のように決定するようにしている請求項1または2記載
    の画像形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018156054A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 株式会社リコー 定着装置、画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018156054A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 株式会社リコー 定着装置、画像形成装置

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