JPH055331Y2 - - Google Patents

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JPH055331Y2
JPH055331Y2 JP7046586U JP7046586U JPH055331Y2 JP H055331 Y2 JPH055331 Y2 JP H055331Y2 JP 7046586 U JP7046586 U JP 7046586U JP 7046586 U JP7046586 U JP 7046586U JP H055331 Y2 JPH055331 Y2 JP H055331Y2
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beat
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bead
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、一部が弾性変形可能に突出したビー
ト部を有する金属製ガスケツトに関し、特に、多
層構造を採つた金属製ガスケツトに係る。
〔従来の技術〕
シール面に所定面圧を与えるように所定の形状
に成型した金属板からなるガスケツトが見られ
る。例えば、ガスケツトをなす金属板は、シール
すべき孔の周囲の近傍に位置するところが突出す
るようにビート部が形成されており、このような
ビート部を有するガスケツトは、二部材にて挟ま
れてボルトの軸力を加えられると、押圧されるビ
ート部が完全圧縮状態にまで弾性変形することに
よりシール面に所定の面圧を与えるようになつて
いる。さらに、実開昭59−188955号では、ビート
部を形成された金属板に加えてビート部が突出し
た面の外側に、ビート部の突出量よりも薄い補助
金属板が積層されている。このような多層構造が
採られることで、ビート部が完全圧縮状態にまで
押圧されず弾性を残すため、ガスケツトを挟む部
材の熱変形に対しても、ガスケツトのシール機能
が低下しないようになつている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところで、上記公報のようにビート部の外側に
金属板を積層する構造が採られると、ビート部の
外側では、一方の部材のシール面と補助金属板が
接触するが、ビート部の内側のように補助金属板
が積層されていないところでは、補助金属板の厚
さに相当する隙間を残して、弾性を残したビート
部の尖端がシール面に当接するようになつてい
る。このため、補助金属板が接触しない領域のシ
ール面が、熱や振動によつて変形したり変位する
たびに、ビート部は、繰り返し荷重を受けながら
弾性変形するため、疲労を起こす問題が心配され
ており、耐久性を向上させる必要があつた。
従つて、本考案の技術的課題は、ビート部の内
側も多層構造にすることにより、熱変形や振動に
よるビート部の圧縮変形を抑えることにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記技術的課題を解決するために講じた手段
は、本考案の金属製ガスケツトによれば、ビート
部の突出量より浅く掘られた溝部を有する副板を
設けるとともに、基板を副板の面上に配置しビー
ト部の尖端を溝部に置いたことにある。
〔作用〕
この手段によれば、ビート部の内側および外側
で基板と副板は密着し、ビート部は、完全圧縮状
態から溝の深さに相当するまでの変位量を残して
弾性変形する。
〔実施例〕
以下、本考案の望ましい実施例を図面に基づい
て説明する。
第1図および第2図に示された本実施例の金属
製ガスケツト1は、一対の基板4,5と副板6と
からなり、内燃機関のシリンダブロツク2とシリ
ンダヘツド3に挟まるシリンダヘツドガスケツト
として利用されている。まず、基板4は、一枚の
金属板からなり、断面がV字状に突出したビート
部8が、シールすべき孔となるシリンダボア7の
周囲の近傍を囲むように環状に形成されている。
また、基板5についてもビート部8と形状および
突出量が同じビート部9が、シリンダボア7を基
準にしてビート部8と同じ位置に形成されてい
る。一方、副板6も、一枚の金属板からなり、シ
リンダボア7の周囲の近傍を囲むように、金属板
の両面にそれぞれ同じ位置に同一形状の溝部1
0,11が環状に形成されている。
次に、第1図から分かるように、基板4,5と
副板6の内周側が同一面上に一致すると、ビート
部8,9の尖端は、溝部10,11の幅wのほぼ
中央に当接する。ここで、溝部10,11の深さ
dは、ビート部8,9の突出量hより小さく採ら
れている。したがつて、第3図から分かるよう
に、ガスケツト1が圧縮変形を受けない自由状態
では、基板4,5と副板6との間に、一定の隙間
が形成されている。
第4図に、ガスケツト1のバネ特性が実線で示
されている。ここでは、本実施例の基板4,5に
相当するように、ビート部が完全圧縮状態にまで
押圧されるガスケツト(以後、タイプAと呼ぶ)
のバネ特性が破線で示されている。また、このタ
イプAのガスケツトのバネ特性と比較するうえ
で、基板4,5のバネ特性が一点鎖線で示されて
いる。図から判断できるように、本実施例の基板
4,5では、少なくともビート部8,9の突出量
hが、タイプAのガスケツトに施されたビート部
の突出量より大きく採られることで、図示された
ような基板4,5の特性が与えられている。
以下、本実施例の作用・効果について図面に基
づいて説明する。
第4図に示すバネ特性を与えられた基板4,5
と、溝部10,11を形成された副板6との多層
構造からなるガスケツト1は、ビート部8,9に
加わる荷重(以後、ビート荷重と略す)が増加し
て第5図に示すように基板4,5と副板6が互い
に密着する直前まで、図中の点P1から点P2に沿
つたバネ特性曲線を示す。この場合、ガスケツト
1のバネ特性は、基板4,5のバネ特性に影響を
受ける。なお、溝部10,11の深さdの影響
で、実質上、ビート部8,9の突出量がh−dに
まで減少したようになり、点P1から点P2までの
実線による曲線部分は、一点鎖線による曲線部分
から平行移動して得られている。
そして、基板4,5と副板6が互いに密着した
状態から、さらにビート荷重が増加していくと、
ビート部8,9は、完全圧縮状態から溝部10,
11の深さdに相当する変位量を残したまま、基
板4,5と副板6が、第5図に示すように密着し
ながら圧縮変形を受ける。このとき、ガスケツト
1は、点P2から点P3に沿つたバネ特性曲線を示
す。点P2から点P3までの曲線は、点P1から点P2
までの曲線および破線で示された曲線と比較して
傾きが大きく、急激に、硬いバネ特性がガスケツ
ト1にもたらされている。
ここで、第4図において、縦軸に沿つて記され
た幅Aが、ビート荷重に対応する締付荷重のバラ
ツキ幅とすると、本実施例におけるガスケツト1
に用いた場合、隙間量のバラツキa1は、タイプA
のガスケツトを利用した場合の隙間量のバラツキ
a2と比較して小さく抑えられている。したがつ
て、均一な締め付け状態が確保されている。ま
た、機関運転中、隙間量の変動Bが横軸に沿つて
生じても、本実施例におけるガスケツト1を用い
た場合、ビート荷重のバラツキb1は、タイプAの
ガスケツトを利用した場合のビート荷重のバラツ
キb2と比較して小さく抑えられている。したがつ
て、ビート部8,9におけるシール面圧力の変動
が小さくなつてシール性が良好となつている。こ
のように、シール面圧力の変動が小さいと、シリ
ンダボア7に歪をもたらしやすい締付荷重を低く
設定もできる。
本実施例のガスケツト1は、ビート部8,9が
完全圧縮状態にまで押圧されないことにより、以
上のような特徴を示す他に、ビート部8,9の外
側だけに限らずビート部8,9の内側において
も、副板6が配置されていることにより様々な特
徴を示す。
まず、第5図に示すように、完全圧縮状態から
溝部10,11の深さdに相当する変位量を残し
てビート部8,9が弾性変形した後、ビート部
8,9の内側および外側において基板4,5が副
板6に隙間を残さず密着できるため、シール面か
ら及ぼされる荷重の大半を副板6が負担する。し
たがつて、機関運転中、シリンダブロツク2やシ
リンダヘツド3の熱変形や振動によつて、これら
のシール面が、ビート部8,9を圧縮する方向に
変位しても、ビート部8,9には、荷重がそれ程
繰り返して作用しない。
また、ビート部8,9の内側において、基板
4,5の間に副板6を密着させたシール部分が形
成されることになり、ビート部8,9には、直接
ガス圧が作用しない。このため、燃焼ガス圧力が
相当大きくなつたり、そしてビート部8,9の弾
性が衰えてシール力が低下しても、ガスケツトと
しての機能が十分に果たせるようになつている。
さらに、ビート部8,9の尖端は、シリンダブ
ロツク2およびシリンダヘツド3のシール面でな
く、溝部10,11に当接しているため、当接個
所の面圧が大きくなり過ぎてシール面の損傷する
ことがないようになつている。
〔考案の効果〕
このようにして、本考案の講じた手段によれ
ば、ビート部の内側および外側で基板と副板を密
着させ、完全圧縮状態から溝の深さに相当するま
での変位量を残してビート部を弾性変形させるの
で、ガスケツトを挟む部材のシール面の変形また
は変位によつてかかる荷重をビート部の内側でも
副板が負担してビート部が受けていた繰り返し荷
重を低減し、ガスケツトの耐久性を向上させるこ
とが可能である。
また、本考案の講じた手段によれば、ビート部
の内側に基板と副板の多層構造による密閉部分を
形成することができるので、ビート部に直接かか
る圧力を軽減し、ガスケツトのシール能力を向上
させることが可能である。
さらに、本考案の講じた手段によれば、接触面
圧の大きいビート部の尖端を溝部に置いているの
で、部材のシール面に圧痕と呼ばれる傷が発生す
るのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の実施例による金属製ガスケ
ツトの部分断面図、第2図は、シリンダブロツク
とシリンダヘツドに挟まれた金属製ガスケツトを
示す断面図、第3図は、圧縮変形せず自由状態に
あるときの金属製ガスケツトを示す断面図、第4
図は、本考案の実施例による金属製ガスケツトの
バネ特性を示す線図、第5図は、圧縮状態にある
ときの金属製ガスケツトを示す断面図である。 1……金属製ガスケツト、4,5……基板、6
……副板、8,9……ビート部、10,11……
溝部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. シールすべき孔の周囲の近傍に位置するところ
    が弾性変形可能に突出したビート部を有する基板
    からなる金属製ガスケツトにおいて、前記ビート
    部の突出量より浅く掘られた溝部を有する副板を
    設けるとともに、前記基板を前記副板の面上に配
    置し前記ビート部を前記溝部に置いたことを特徴
    とする金属製ガスケツト。
JP7046586U 1986-05-09 1986-05-09 Expired - Lifetime JPH055331Y2 (ja)

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JP7046586U JPH055331Y2 (ja) 1986-05-09 1986-05-09

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JPS62181756U JPS62181756U (ja) 1987-11-18
JPH055331Y2 true JPH055331Y2 (ja) 1993-02-12

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JP3489755B2 (ja) 1994-08-05 2004-01-26 日本ガスケット株式会社 金属製ガスケット
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