JPH0553153A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JPH0553153A
JPH0553153A JP21382691A JP21382691A JPH0553153A JP H0553153 A JPH0553153 A JP H0553153A JP 21382691 A JP21382691 A JP 21382691A JP 21382691 A JP21382691 A JP 21382691A JP H0553153 A JPH0553153 A JP H0553153A
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JP
Japan
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liquid crystal
side chain
polymer
polymer liquid
mesogen
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JP21382691A
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English (en)
Inventor
Chisato Kajiyama
千里 梶山
Toru Kashiwagi
亨 柏木
Koji Hara
浩二 原
Kensaku Takada
憲作 高田
Junichi Ono
純一 小野
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 応答速度が速く、しかも、自己支持性に優れ
た高分子液晶/低分子液晶混合膜を有する液晶表示素子
を提供する。 【構成】 高分子液晶/低分子液晶混合膜中に含まれ
る、側鎖メソゲンが高分子主鎖にグラフトした側鎖型高
分子液晶の、側鎖メソゲンのグラフト率を、25%以
上、100%未満とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、TVや一般OA機器用
の液晶表示装置等に使用される液晶表示素子に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の液晶表示素子は、数μmの間隔に
固定した一対の透明電極間に液晶材料を注入することに
よって形成されていたが、このような構成では、大面積
のデイスプレイの作成が困難であり、また液晶を封入し
た一対のガラス基板にはそれぞれ偏光軸が互いに直交し
た偏光板を取付ける必要があるため、画面の明るさ、視
野角等が不充分であった。
【0003】また、従来の液晶表示素子では、強誘電性
液晶を用いる場合を除き、配向状態にメモリー性がない
ため、大画素数の表示画面用には製造歩留りの悪いTF
T等を用いたアクテイブマトリクス駆動が必要となり、
高価になるという問題があった。また、強誘電性液晶を
用いた場合には、1〜2μmという極めて薄いセルギャ
ップ制御および液晶の均一な配向制御が必要なため、小
面積ですら満足な表示を得ることが困難であった。
【0004】近時、高分子の骨格鎖に、側鎖として、フ
レキシブルな炭素骨格などを介して、液晶材料に相当す
る部分(側鎖メソゲン)を結合した側鎖型高分子液晶
を、通常の低分子の液晶材料ととにも溶剤中に溶解し
て、透明電極板等の板状体またはフィルム状の支持体上
に流延塗布し、乾燥固化させて高分子液晶/低分子液晶
混合膜を形成した後、この高分子液晶/低分子液晶混合
膜上にもう一枚の支持体を重ね合わせた液晶表示素子が
提案されている(特開平2─193115号公報、特開
平2─127494号公報、Chem. Lett.,817(1989) 、
Polym. Preprints,Japan 39 (3) 761 (1990) 等参
照)。
【0005】この液晶表示素子においては、高分子液晶
/低分子液晶混合膜に低周波または直流の電場を印加す
ると、当該膜内で電場に付随してイオンが移動するため
に乱流を生じて、入射光が強く散乱され、不透明な状態
となる。一方、高周波の電場を印加すると、高分子液晶
/低分子液晶混合膜内の液晶分子が、電気光学効果によ
って、電場方向にホメオトロピック配向して、入射光が
散乱されずに通過できるようになり、透明な状態に転換
する。
【0006】上記高分子液晶/低分子液晶混合膜を有す
る液晶表示素子は、上記両状態にて電場を除去した際に
光の散乱状態または非散乱状態を安定に保持するメモリ
ー性があるので、制御回路を簡易化することができる。
また、この液晶表示素子は、前記のように、高分子液晶
と低分子液晶とを含有する溶液を塗布、乾燥させるだけ
で、液晶表示機能を有する高分子液晶/低分子液晶混合
膜を形成しうるため、液晶表示素子の大面積化を容易に
行うことができる。
【0007】さらに、上記高分子液晶/低分子液晶混合
膜は、高分子液晶を含むため、これを支持体間に充填し
たとき、スペーサ等を用いなくてもセル間隔を保持する
程度の自己支持性を持たせることができる。このため、
例えば、混合膜の自己支持性を利用して、柔軟なプラス
チックフィルム等からなる支持体と組み合わせることに
より、柔軟性に富む液晶表示素子を製造できるという利
点もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の高分子
液晶/低分子液晶混合膜では、高分子液晶の粘性が高い
ため、透明から不透明への転換の応答速度、および、不
透明から透明への転換の応答速度が遅いという問題があ
った。応答速度を速くするために、低分子液晶の比率を
多くして、混合膜全体の粘性を下げることが考えられた
が、この場合には、相対的に、混合膜中における高分子
液晶分子の数が減少するので、混合膜の自己支持性が低
下して、特に、柔軟性に富む液晶表示素子を製造できな
くなるという問題がある。
【0009】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたも
のであって、応答速度が速く、しかも、自己支持性に優
れた高分子液晶/低分子液晶混合膜を有する液晶表示素
子を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、本発明者らは、素子の動作時における、高
分子液晶/低分子液晶混合膜中での各成分分子の挙動
と、素子の応答速度との関係について検討を行った。そ
して、高分子液晶、低分子液晶の運動性により、素子の
応答速度が影響を受けることを見出した。
【0011】すなわち、高分子液晶/低分子液晶混合膜
は、高周波の電場を印加すると、前述したように、膜内
の液晶分子が、電気光学効果によって電場方向にホメオ
トロピック配向して、櫛の歯状に配列された側鎖型高分
子液晶の側鎖メソゲン間に、低分子液晶が入り込んで配
列された、スメクティックA構造になるとともに、高分
子液晶の主鎖が平行に配列されて、透明状態になる。
【0012】この白濁→透明の変化においては、高分子
液晶の側鎖メソゲンの運動が応答速度を律している。一
方、高分子液晶/低分子液晶混合膜に低周波または直流
の電場を印加すると、当該混合膜内で電場に付随してイ
オンが移動するために乱流を生じて、側鎖メソゲンおよ
び低分子液晶がランダムに配向した状態になるととも
に、高分子液晶の主鎖もランダムに配向した状態とな
り、白濁化する。
【0013】この透明→白濁の変化においては、高分子
液晶の主鎖の運動が素子の応答速度を律しており、その
主たる原因は、主鎖に付随した多数の側鎖メソゲンが、
当該主鎖の運動を制限することにあると考えられる。そ
こで、本発明者らは、側鎖型高分子液晶における側鎖メ
ソゲンのグラフト率を下げて側鎖部に空隙を設け、それ
によって、高分子液晶としての性質、硬さ、容積等をあ
る程度保ちながら、混合膜化した際の、主鎖、側鎖メソ
ゲンおよび低分子液晶の運動性を向上することを考え
た。
【0014】すなわち、側鎖メソゲンのグラフト率を下
げると、主鎖の運動が、側鎖メソゲンにより制限を受け
る度合いが低下するので、主鎖の運動性が向上する。ま
た、側鎖部に空隙が生じたことにより、側鎖メソゲンお
よび低分子液晶の運動性も向上する。したがって、側鎖
メソゲンのグラフト率を下げた側鎖型高分子液晶を使用
すれば、混合膜中における低分子液晶の比率を多くしな
くても、応答速度を速くすることができるので、自己支
持性に優れ、かつ、応答速度が速い高分子液晶/低分子
液晶混合膜を有する素子を製造することが可能となるの
である。
【0015】そこで、本発明者らは、さらに、側鎖メソ
ゲンのグラフト率の具体的な数値範囲について検討を行
い、その結果、本発明を完成するに至った。すなわち、
本発明の液晶表示素子は、液晶材料に相当する側鎖メソ
ゲンが高分子主鎖にグラフトした側鎖型高分子液晶と、
低分子液晶と、電解質とを含有する混合膜を一対の透明
電極で挟着した液晶表示素子であって、上記側鎖型高分
子液晶における側鎖メソゲンのグラフト率が、25%以
上、100%未満であることを特徴とする。
【0016】側鎖メソゲンのグラフト率の下限範囲が2
5%に限定されるのは、以下の理由による。すなわち、
グラフト率が25%未満では、電気光学効果を発揮する
側鎖メソゲン量が少なくなり過ぎて、電場に対する応答
性が悪化する。また、上記側鎖メソゲンは、電場を除去
した際に、低分子液晶のように容易に流動せず、混合膜
のメモリー性を維持するものであるため、この側鎖メソ
ゲン量が少なくなり過ぎると、電場を除去した際のメモ
リー性も悪化する。さらに、この側鎖メソゲン量が少な
くなり過ぎると、高分子液晶の粘度が低下するため、混
合膜の自己支持性も悪化する。
【0017】したがって、側鎖メソゲンのグラフト率の
下限範囲は25%に限定される。なお、側鎖メソゲンの
グラフト率は、前述した電場に対する応答性、電場を除
去した際のメモリー性、並びに、混合膜の自己支持性等
を考慮すると、50〜85%であることがより好まし
い。高分子液晶/低分子液晶混合膜に含まれる低分子液
晶としては、通常用いられる各種低分子液晶材料を使用
することができる。上記低分子液晶は、単独で、あるい
は2種以上混合して使用することかできる。
【0018】一方、側鎖型高分子液晶としては、下記一
般式(I) で表される繰り返し単位を有する、シロキサン
主鎖型の高分子液晶が好適に使用されるが、ビニル重合
体の主鎖やアルキレンオキサイドの主鎖に側鎖メソゲン
をグラフトさせた、種々の側鎖型高分子液晶を使用する
こともできる。
【0019】
【化2】
【0020】(式中、mは正の整数、a,bは下記数式
を満足する任意の正の数、Rは−CN、−OCH3 等の
任意の置換基を表す。)
【0021】
【数2】
【0022】上記一般式(I) で表されるシロキサン主鎖
型の高分子液晶の、側鎖メソゲンのグラフト率を、前記
範囲内に制御する方法としては、側鎖メソゲンを主鎖へ
結合するためのヒドロシリル化反応における反応率を制
御する方法や、上記ヒドロシリル化反応により側鎖メソ
ゲンが結合される部分である、主鎖中のSi−H結合の数
が制御された高分子主鎖原料を用いて、ヒドロシリル化
反応を行う方法があげられる。
【0023】また、ビニル重合体の主鎖を有する側鎖型
高分子液晶の場合には、側鎖メソゲンを有する単量体と
有しない単量体とを所定の比率で配合したものを、交互
共重合あるいはランダム共重合させればよい。上記側鎖
型高分子液晶としては、スメクティック相を示すもの、
ネマティック相を示すものの何れをも使用することがで
きる。高分子液晶および低分子液晶の両方がネマティッ
ク相を示すものである場合は、混合によりスメクティッ
ク相が誘起されるような混合系を選択する必要がある。
【0024】高分子液晶と低分子液晶の比率は、各液晶
の分子構造にも依存するが、通常重量比で2/8〜7/
3の範囲であることが好ましい。これは、高分子液晶の
比率が上記範囲より多い場合は、応答速度が遅くなり、
また低分子液晶の比率が上記範囲より多い場合は、自己
支持性が十分でなくなるためである。なお、混合膜の自
己支持性は、高分子液晶/低分子液晶混合膜中における
高分子液晶分子の数に大きく依存するので、高分子液晶
と低分子液晶の重量比は、高分子液晶分子の分子量に応
じて、上記範囲内で調整することが望ましい。
【0025】上記混合膜は、0.01〜1重量%の割合
で電解質を含有しており、この電解質に起因したイオン
により、応答速度がさらに高められるとともに、確実か
つ再現性よく、透明→白濁の変化を生じる。上記電解質
としては、高分子液晶および低分子液晶を適当な溶媒に
溶解した、高分子液晶/低分子液晶混合膜の原料である
塗布液に溶解するものであれば、いずれも使用すること
ができ、たとえば、下記一般式(II)であらわされる四級
アンモニウム塩が好ましいものとしてあげられる。
【0026】
【化3】
【0027】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、
それぞれ同一または異なって、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の
アルキル基を示し、XはF、Cl、Br、I、Cl
4 、PF4 、BF4等を示す。)かかる電解質は、1
種類のみを使用してもよく、あるいは混合物で使用して
もよい。
【0028】また、上記混合膜には、液晶表示素子をカ
ラー表示タイプにするため、従来公知の各種二色性色素
を配合することもできる。混合膜を挟着する一対の透明
電極としては、ガラス、プラスチックフィルム〔例えば
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテル
サルホン(PES)〕等の透明支持体の表面にITO
(インジウムチンオキサイド)やSnO2 等の透明導電
膜を蒸着やスパッタリング等で形成したものがあげられ
るほか、通常の液晶表示素子に用いられる透明導電ガラ
スやフィルムがあげられる。
【0029】本発明の液晶表示素子は、従来と同様に、
一方の透明電極上に、前記各成分を溶解した塗布液を塗
布し、乾燥固化させて混合膜を形成した後、この混合膜
上に他方の透明電極を重ね合わせることにより製造でき
るので、製造が容易で、工程数の削減が可能である。上
記塗布液に含まれる各成分の配合割合は、塗布液を透明
電極上に塗布するコート方法の種類や形成される混合膜
の膜厚に応じて、適宜決定することができる。
【0030】上記塗布液を透明電極上に塗布するには、
バーコート法、スピンコート法、スプレーコート法、ロ
ーラコート法等の従来公知のコート法がいずれも採用可
能である。
【0031】
【実施例】以下に、本発明を、実施例並びに比較例に基
づいて説明する。 *実施例1 下記の各成分を、アセトンとジクロロエタンの混合溶媒
(重量比50:50)に溶解させて、塗布液を得た。こ
の塗布液を透明導電フィルム(ITO─PES、膜厚み
100μm)上にバーコート法により塗布し、室温で3
0分間乾燥させて混合膜を形成した後、当該混合膜上に
もう一枚の上記透明導電フィルムを積層して、液晶表示
素子を得た。
【0032】 高分子液晶: 4─メトキシフェニル─4’─ヘキシロキシベンゾエートメチルシロキサンと ジメチルシロキサンとの共重合体[ジメチルシロキサン分率15〜18%、側鎖 メソゲンのグラフト率82〜85%、平均分子量18000、一般式(I) のmが 6、Rが−OCH3 基である高分子] …43重量部 低分子液晶:E63(メルクジャパン社製) …50重量部 電解質:テトラエチルアンモニウムブロミド …両液晶の総量に対して0.05重量% *実施例2 高分子液晶として、同じ4─メトキシフェニル─4’─
ヘキシロキシベンゾエートメチルシロキサンとジメチル
シロキサンとの共重合体で、かつ、ジメチルシロキサン
分率45〜50%、側鎖メソゲンのグラフト率50〜5
5%、平均分子量3000のものを31重量部(実施例
1で使用した高分子液晶とほぼ等モル数)使用したこと
以外は、上記実施例1と同様にして、液晶表示素子を得
た。 *実施例3 高分子液晶として、同じ4─メトキシフェニル─4’─
ヘキシロキシベンゾエートメチルシロキサンとジメチル
シロキサンとの共重合体で、かつ、ジメチルシロキサン
分率65〜70%、側鎖メソゲンのグラフト率30〜3
5%、平均分子量2000のものを23重量部(実施例
1で使用した高分子液晶とほぼ等モル数)使用したこと
以外は、上記実施例1と同様にして、液晶表示素子を得
た。 *比較例1 高分子液晶として、同じ4─メトキシフェニル─4’─
ヘキシロキシベンゾエートメチルシロキサンとジメチル
シロキサンとの共重合体で、かつ、ジメチルシロキサン
分率96〜97%、側鎖メソゲンのグラフト率3〜4
%、平均分子量1500のものを11重量部(実施例1
で使用した高分子液晶とほぼ等モル数)使用したこと以
外は、上記実施例1と同様にして、液晶表示素子を得
た。 *実施例4 高分子液晶として、4─メトキシフェニル─4’─ヘキ
シロキシベンゾエートメチルシロキサンをヒドロシリル
化反応の反応率を制御して合成した、側鎖メソゲンのグ
ラフト率50%、平均分子量7000のものを31重量
部(実施例1で使用した高分子液晶とほぼ等モル数)使
用したこと以外は、上記実施例1と同様にして、液晶表
示素子を得た。 *比較例2 高分子液晶として、側鎖メソゲンのグラフト率100
%、平均分子量30000のポリ(4─メトキシフェニ
ル─4’─ヘキシロキシベンゾエートメチルシロキサ
ン)50重量部(実施例1で使用した高分子液晶とほぼ
等モル数)を使用したこと以外は、上記実施例1と同様
にして、液晶表示素子を得た。 *比較例3 上記比較例2で使用した、高分子液晶としてのポリ(4
─メトキシフェニル─4’─ヘキシロキシベンゾエート
メチルシロキサン)の配合量を31重量部としたこと以
外は、上記比較例2と同様にして、液晶表示素子を得
た。
【0033】上記各実施例、比較例で得た液晶表示素子
について、以下の各試験を行った。 *応答性試験 各実施例、比較例で得た液晶表示素子に、He−Neレ
ーザ光(波長633nm)を照射しつつ、室温下、1k
Hzの交流(90V)を印加し、He−Neレーザ光の
透過率が10%から90%に達するまでの時間を計測し
て、白濁から透明への応答時間とした。また、同様にし
て、室温下、直流(90V)を印加し、He−Neレー
ザ光の透過率が90%から10%に達するまでの時間を
計測して、透明から白濁への応答時間とした。 *自己支持性試験 各実施例、比較例で得た液晶表示素子の中央部に、直径
10mm、重さ50gの円柱状の錘を載せた際の、混合膜
の厚みおよび外観の変化を観察した。そして、変化が見
られたものを自己支持性不良(×)、変化の見られなか
ったものを自己支持性良(○)として評価した。
【0034】以上の結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】上記表1の結果より、側鎖メソゲンのグラ
フト率が25%を下回る高分子液晶を使用した比較例1
は、電圧を印加しても応答しない上、混合膜の自己支持
性も悪いことが判った。また、側鎖メソゲンのグラフト
率が100%の高分子液晶を使用した比較例2は、透明
→白濁、白濁→透明の応答速度が遅いことが判った。
【0037】さらに、高分子液晶の配合量を少なくし
て、相対的に低分子液晶の比率を多くした比較例3は、
上記比較例2に比べて応答速度が速くなるものの、混合
膜の自己支持性が悪化することが判った。これに対し、
側鎖メソゲンのグラフト率が25%以上、100%未満
である実施例1〜4は、何れも、透明→白濁、白濁→透
明の応答速度が速く、かつ、混合膜の自己支持性が優れ
ていることが判明した。
【0038】
【発明の効果】本発明の液晶表示素子においては、高分
子液晶/低分子液晶混合膜を構成する側鎖型高分子液晶
として、側鎖メソゲンのグラフト率を下げることで、混
合膜内での運動性を向上させた高分子液晶を使用してい
るので、混合膜中における低分子液晶の比率を多くしな
くても、応答速度を速くすることができる。したがっ
て、本発明の液晶表示素子は、自己支持性に優れ、か
つ、応答速度が速い高分子液晶/低分子液晶混合膜を有
するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 憲作 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 小野 純一 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶材料に相当する側鎖メソゲンが高分子
    主鎖にグラフトした側鎖型高分子液晶と、低分子液晶
    と、電解質とを含有する混合膜を一対の透明電極で挟着
    した液晶表示素子であって、上記側鎖型高分子液晶にお
    ける側鎖メソゲンのグラフト率が、25%以上、100
    %未満であることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】側鎖型高分子液晶が、下記一般式(I) で表
    される繰り返し単位を有する高分子である請求項1記載
    の液晶表示素子。 【化1】 (式中、mは正の整数、a,bは下記数式を満足する任
    意の正の数、Rは−CN、−OCH3 等の任意の置換基
    を表す。) 【数1】
JP21382691A 1991-08-26 1991-08-26 液晶表示素子 Pending JPH0553153A (ja)

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