JPH0553010B2 - - Google Patents

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JPH0553010B2
JPH0553010B2 JP60123647A JP12364785A JPH0553010B2 JP H0553010 B2 JPH0553010 B2 JP H0553010B2 JP 60123647 A JP60123647 A JP 60123647A JP 12364785 A JP12364785 A JP 12364785A JP H0553010 B2 JPH0553010 B2 JP H0553010B2
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JP
Japan
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magnetic
coating film
support
magnetic field
drying
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Nobuo Tsuboi
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Konica Minolta Inc
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Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
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Publication of JPS621120A publication Critical patent/JPS621120A/ja
Publication of JPH0553010B2 publication Critical patent/JPH0553010B2/ja
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
イ 産業上の利用分野 本発明は、磁気記録媒体の製造方法及びその装
置に関する。 ロ 発明の背景 磁気記録媒体は、オーデイオ用其他の録音用磁
気テープ、VTR用の録画、録音用磁気テープ、
コンピユータやワードプロセツサ等の磁気デイス
ク等として多用されている。VTR用磁気テープ
は、磁気ヘツドに対して所定の角度を以て斜めに
摺接するので、磁性層中の磁性粒子がテープの長
手方向のみに配向していては不都合であり、前記
の角度に配向している磁性粒子の存在が必要であ
る。また、磁気デイスクは、周方向に配向してい
る磁性粒子の存在を必要とする。 近年、磁性層中の磁性粒子の高密度化が可能に
なり、磁性粒子をランダムに配向させて無配向と
し、前記のような所定方向に配向する磁性粒子の
数を増加することが可能となつている。それで、
長尺の無配向磁気記録媒体から磁気テープや磁気
デイスクを切出して、生産性を向上しようとする
試みがなされている。このような試みは、特に磁
気デイスク製造の生産性を著しく向上させること
に繋がる。 磁気記録媒体を無配向化させる方法としては、
例えば次のような方法が提案されている。 (i) 第一の配向磁場によつて磁性塗料の塗布方向
に磁性粒子を配向させ、次に第一の配向磁場に
対して逆方向に、かつ、弱い第二の配向磁場に
よつて無配向とする方法(特開昭53−104206号
公報)。 (ii) 第一の配向磁場によつて磁性塗料の塗布方向
に磁性粒子を配向させ、次に第一の配向磁場よ
り弱い複数の配向磁場によつて無配向とする方
法(特開昭54−149607号公報)。 (iii) 5個以上の磁石を磁性塗料の塗布面又は反塗
布面に交互に異なる極性で、かつ支持体の移送
方向に漸減するように配置し、かつ、互いに隣
接する磁力線が実質的に連続するようにして無
配向化する方法(特開昭59−124039号公報)。 (iv) 方向が交互に変わり(好ましくは+45°、−
45°の角度で)、かつ向きが逆となる漸減磁場に
よつて無配向とする方法(特開昭54−159204号
公報)。 (v) 磁性塗料の塗布方向に対して5〜45°の角度
を以て棒磁石を幅方向に分割配置させて無配向
化する方法(特開昭59−42644号公報)。 (vi) 軸方向に磁場が沿うような配向ローラによつ
て無配向化する方法(特開昭57−189344号公
報)。 (vii) 塗布ウエブの搬送方向に対して直角に磁界を
形成するようにN極、S極を交互にして多数の
磁石を配置して無配向化する方法(特開昭59−
148140号公報)。 (viii) 磁性塗料の塗布方向に対して直角に磁界を形
成するようにN極、S極を交互に磁石を配して
無配向化する方法(特開昭59−148140号公報)。 ところが、上記の従来法は次のような問題点を
有している。 ()〜()の方法では、磁場強度を所定の
パターンに設定する必要があり、測定や設定に再
現性が乏しく、操作上及び生産の安定性の上で不
安定である。 ()及び()の方法では、異なる磁性粒子
に対して汎用性に乏しく、特に()の方法で
は、方向が交互に変わり、かつ、向きが逆で漸減
する無配向アツセンブリを製作するのが困難であ
る。 ()、()及び()の方法では、特殊なロ
ーラを使用したり、或いは多数の磁石やソレノイ
ドを使用せねばならず、実用上の装置としては採
用し難い。 ハ 発明の目的 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので
あつて、簡単な装置によつて磁性粒子を効果的に
無配向化させる磁気記録媒体の製造方法及びその
装置を提供することを目的としている。 ニ 発明の構成 前記本発明の目的は、磁性粒子を含有する塗膜
を支持体上に形成する磁性塗膜形成工程と、前記
磁性塗膜形成工程で得られた塗膜の形成された支
持体を磁場強度が実質的に同じ複数の配向磁場中
を通過させて前記磁性粒子を無配向化させる無配
向化処理工程と、前記無配向化処理工程の途中か
ら支持体上に形成された塗膜を強制的に乾燥させ
始める強制乾燥工程とを具備することを特徴とす
る磁気記録媒体の製造方法によつて達成される。 又、磁性粒子を含有する塗膜を支持体上に形成
する磁性塗膜形成手段と、磁場強度が実質的に同
じ複数の配向磁場形成手段と、前記磁性塗膜形成
手段で得られた塗膜の形成された支持体を前記配
向磁場形成手段で形成される配向磁場中を通過さ
せる支持体走行手段と、この支持体走行手段で走
行させられる方向における配向磁場形成手段の途
中位置から後方の位置において設けられた支持体
上に形成された塗膜を強制的に乾燥させ始める強
制乾燥手段とを具備し、配向磁場中を通過させて
磁性粒子を無配向化させる工程における途中から
支持体上に形成された塗膜を強制的に乾燥させ始
めるよう構成したことを特徴とする磁気記録媒体
の製造装置によつて達成される。 尚、本発明における強制乾燥とは、後述の実施
例における説明からも判るであろうが、放置によ
る自然乾燥とは異なり、例えば温風を吹き付ける
とか、ハロゲンヒータランプや赤外線ランプによ
る加熱乾燥といつた乾燥手段による乾燥を意味す
るものである。 ホ 実施例 以下、実施例を挙げて本発明を詳述する。 第1図は装置の概要を示し、供給ロール2に巻
付けられた支持体1は、磁性塗料塗布手段3に搬
送されて磁性粒子を含有する塗膜が形成され、複
数の配向磁場4(その内容は後に詳述する。)を
通過して塗膜中の磁性粒子が無配向化され、引続
き乾燥手段5を通過して塗膜が乾燥して磁性層が
形成され、次に、カレンダロール6aの組合せか
らなるカレンダ部6に導かれてカレンダ処理さ
れ、巻取りロール22に巻取られる。かくして製
造された磁気記録媒体は、図示しない次のスリツ
テイング工程又はデイスク状に打ち抜く工程に供
せられる。同図中、3aは塗布用対向ロール、3
bは余分な塗料を掻き落とすブレード、3cは磁
性塗料である。 磁気記録媒体において、磁性層のバインダー樹
脂として少なくともポリウレタンを使用できる
が、これは、ポリオールとポリイソシアネートと
の反応によつて合成できる。使用可能なポリオー
ルとしては、フタル酸、アジピン酸、二量化リノ
レイン酸、マレイン酸などの有機二塩基酸と、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、ジエチレングリコールなどのグ
リコール類もしくはトリメチロールプロパン、ヘ
キサントリオール、グリセリン、トリメチロール
エタン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコ
ール類若しくはこれらのグリコール類及び多価ア
ルコール類の中から選ばれた任意の2種以上のポ
リオールとの反応によつて合成されたポリエステ
ルポリオール;又は、s−カプロラクタム、α−
メチル−1−カプロラクタム、s−メチル−s−
カプロラクタム、γ−ブチロラクタム等のラクタ
ム類から合成されるラクトン系ポリエステルポリ
オール;又はエチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド、ブチレンオキサイドなどから合成され
るポリエーテルポリオール等が挙げられる。 これらのポリオールは、トリレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレ
ンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシア
ネート等のイソシアネート化合物と反応させ、こ
れによつてウレタン化したポリエステルポリウレ
タン、ポリエーテルポリウレタンや、ホスゲンや
ジフエニルカーボネートでカーボネート化したポ
リカーボネートポリウレタンが合成される。これ
らのポリウレタンは通常は主として、ポリイソシ
アネートとポリオールとの反応で製造され、そし
て遊離イソシアネート基及び/又はヒドロキシル
基を含有するウレタン樹脂又はウレタンプレポリ
マーの形でも、或いはこれらの反応性末端基を含
有しないもの(例えばウレタンエラストマーの
形)であつても良い。 ポリウレタン、ウレタンプレポリマー、ウレタ
ンエラストマーの製造方法、硬化架橋方法等につ
いては公知であるので、その詳細な説明は省略す
る。 なお、バインダー樹脂として上記のポリウレタ
ンと共に、フエノキシ樹脂及び/又は塩化ビニル
系共重合体も含有させれば、磁性層に適用する場
合に磁性粉の分散性が向上し、その機械的強度が
増大する。但し、フエノキシ樹脂及び/又は塩化
ビニル系共重合体のみでは層が硬くなり過ぎる
が、これはポリウレタンの含有によつて防止で
き、支持体又は下地層との接着性が良好となる。 使用可能なフエノキシ樹脂には、ビスフエノー
ルAとエピクロルヒドリンの重合より得られる重
合体であり、下記一般式で表される。 (但し、n82〜13) 例えば、ユニオンカーバイド社製のPKHC、
PKHH、PKHT等がある。 また、使用可能な上記の塩化ビニル系共重合体
としては、 一般式: で表されるものがある。この場合、
【式】ユニツト及び−〔X〕−nユニツ トにおけるl及びmから導き出されるモル比は、
前者のユニツトについては95〜50モル%であり、
後者のユニツトについては5〜50モル%である。
また、Xは塩化ビニルと共重合し得る単量体残基
を表し、酢酸ビニル、ビニルアルコール、無水マ
レイン酸等からなる群より選ばれた少なくとも1
種を表す。(l+m)として表される重合度は好
ましくは100〜600であり、重合度が100未満にな
ると磁性層等が粘着性を帯び易く、600を越える
と分散性が悪くなる。上記の塩化ビニル系共重合
体は、部分的に加水分解されていても良い。塩化
ビニル系共重合体として、好ましくは塩化ビニル
−酢酸ビニルを含んだ共重合体(以下、「塩化ビ
ニル−酢酸ビニル系共重合体」という。)が挙げ
られる。塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体の例
としては、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアル
コール、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン
酸の各共重合体が挙げられ、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル系共重合体の中でも、部分加水分解された共
重合体が好ましい。上記の塩化ビニル−酢酸ビニ
ル系共重合体の具体例としては、ユニオンカーバ
イド社製の「VAGH」、「VYHH」、「VMCH」、
積水化学社製の「エスレツクA」、「エスレツクA
−5」、「エスレツクC」、「エスレツクM」、電気
化学工業社製の「デンカビニル1000G」、「デンカ
ビニル1000W」等が使用できる。 また、上記以外にも、バインダー樹脂として繊
維素系樹脂が使用可能であるが、これには、セル
ロースエーテル、セルロース無機酸エステル、セ
ルロース有機酸エステル等が使用できる。セルロ
ースエーテルとしては、メチルセルロース、エチ
ルセルロース等が使用できる。セルロース無機酸
エステルとしては、ニトロセルロース、硫酸セル
ロース、燐酸セルロース等が使用できる。また、
セルロース有機酸エステルとしては、アセチルセ
ルロース、プロピオニルセルロース、プチリルセ
ルロース等が使用できる。これら繊維素系樹脂の
中でニトロセルロースが好ましい。 また、バインダー組成全体については、上述の
ウレタン樹脂と、その他の樹脂(フエノキシ樹脂
と塩化ビニル系共重合体等との合計量)との割合
は、重量比で90/10〜40/60であるのが望まし
く、85/15〜45/55が更に望ましいことが確認さ
れている。この範囲を外れて、ウレタン樹脂が多
いと分散が悪くなり易く、またその他の樹脂が多
くなると表面性不良となり易く、特に60重量%を
越えると塗膜物性が総合的にみてあまり好ましく
なくなる。塩化ビニル−酢酸ビニルの場合、ウレ
タン樹脂とかなりの自由度で混合でき、好ましく
はウレタン樹脂は15〜75重量%である。 磁気記録媒体を構成する層のバインダー樹脂と
しては、前記したものの他、熱可塑性樹脂、熱硬
化性樹脂、反応型樹脂、電子線照射硬化型樹脂が
使用されても良い。 熱可塑性樹脂としては、軟化温度が150℃以下、
平均分子量が10000〜200000、重合度が約200〜
2000程度のもので、例えばアクリル酸エステル−
アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル
−塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステル
−スチレン共重合体が使用される。 熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、塗布
液の状態では200000以下の分子量であり、塗布乾
燥後には縮合、付加等の反応により分子量は無限
大のものとなる。また、これらの樹脂のなかで樹
脂が熱分解する迄の間に軟化又は溶融しないもの
が好ましい。具体的には、例えばフエノール樹
脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ア
ルキツド樹脂等である。 電子線照射硬化型樹脂としては、不飽和プレポ
リマー、例えば無水マレイン酸タイプ、ウレタン
アクリルタイプ、ポリエステルアクリルタイプ等
が挙げられる。 磁性層中には、更にカーボンブラツクを添加し
てよい。このカーボンブラツクは導電性のあるも
のが望ましいが、遮光性のあるものも添加して良
い。こうした導電性カーボンブラツクとしては、
例えばコロンビアカーボン社製のコンダクテツク
ス(Conductex)975(比表面積250m2/g、粒径
24mμ)、コンダクテツクス900(比表面積125m2
g、粒径27mμ)、カボツト社製のバルカン
(Cabot Vulcan)XC−72(比表面積254m2/g、
粒径30mμ)、ラーベン1040、420、三菱化成社製
の#44等がある。遮光用カーボンブラツクとして
は、例えばコロンビアカーボン社製のラーベン
2000(比表面積190m2/g、粒径18mμ)、2100、
1170、1000、三菱化成社製の#100、#75、#40、
#35、#30等が使用可能である。カーボンブラツ
クは、その吸油量が90ml(DBP)/100g以上で
あるとストラクチヤー構造をとり易く、より高い
導電性を示す点で望ましい。 本発明において、磁気記録媒体は、例えば第6
図に示すように、支持体1の両側に磁性層20を
有している。磁性層20に使用される磁性粉末、
特に強磁性粉末としては、γ−Fe2O3、Co含有γ
−Fe2O3、Fe3O4、Co含有Fe3O4等の酸化鉄磁性
粉;Fe、Ni、Co、Fe−Ni−Co合金、Fe−Mn−
Zn合金、Fe−Ni−Zn合金、Fe−Co−Ni−Cr合
金、Fe−Co−Ni−P合金、Co−Ni合金等Fe、
Ni、Co等を主成分とするメタル磁性粉等各種の
強磁性粉が挙げられる。これらのうち、Co含有
酸化鉄やメタル磁性粉が望ましい。また、磁性粉
のBET値は25m2/g以上、更には30m2/g以上
が良く、磁性粉は針状を呈し、磁性塗料の粘度は
通常1000〜5000CPSである。磁性層20にはま
た、潤滑剤(例えばシリコーンオイル、グラフア
イト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、
炭素原子数12〜20の一塩基性脂肪酸(例えばステ
アリン酸)と炭素原子数が13〜26個の一価のアル
コールからなる脂肪酸エステル等)、研磨剤(例
えば溶融アルミナ)、帯電防止剤(例えばグラフ
アイト)等を添加して良い。 なお、第6図の磁気記録媒体は、磁性層20と
支持体1との間に下引き層(図示せず)を設ける
必要は必ずしもない。 なお、上記の磁性層等の塗布形成時には、塗料
中に架橋剤としての多官能イソシアネートを所定
量添加しておくのが望ましい。こうした架橋剤と
しては、既述した多官能ポリイソシアネートの
他、トリフエニルメタントリイソシアネート、ト
リス−(P−イソシアネートフエニル)チオホス
フアイト、ポリメチレンポリフエニルイソシアネ
ート等が挙げられる、メチレンジイソシアネート
系、トリレンジイソシアネート系が良い。 また、上述した支持体1の素材としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6
−ナフタレート等のポリエステル類、ポリプロピ
レン等のポリオレフイン類、セルローストリアセ
テート、セルロースダイアセテート等のセルロー
ス誘導体、ポリカーボネートなどのプラスチツ
ク、Al、Znなどの金属などが使用される。これ
ら支持体の厚みはフイルム、シート状の場合は約
3〜100μm程度、好ましくは20〜75μmであり、
デイスク、カード状の場合は、30μm〜10mm程度
であり、ドラム状の場合は円筒状とし、使用する
レコーダーに応じてその型は決められる。 支持体上へ前記磁性塗料を塗布し磁性層を形成
するための塗布方法としては、エアードクタコー
ト、ブレードコート、ドクターブレードコート、
エアーナイフコート、スクイズコート、含浸コー
ト、リバースロールコート、トランスフアーロー
ルコート、グラビアコート、キスコート、キヤス
トコート、スプレイコート等が利用でき、その他
の方法も可能である。 第1図において、支持体1は、磁性塗料塗布手
段3に搬送されて磁性粒子を含有する塗膜が形成
され、複数の配向磁場4を通過する間に、塗布手
段3において搬送方向7の方向に機械的に配向さ
れた磁性粒子は、搬送方向7及び/又はその逆の
方向に配向されようとして塗膜中で運動する。と
ころが、磁性粒子が上記の方向に配向されきれる
以前に支持体1が乾燥手段5に入つて塗膜の乾燥
が開始するようにしてあり、磁性粒子の運動が阻
止されてその向きがランダムになり、無配向とな
る。無配向化の程度を高めるためには、複数の配
向磁場4のうち、後段側の一部の配向磁場が乾燥
手段5中に突入した構成とし、複数の配向磁場4
において磁性粒子が運動しているうちに塗膜の乾
燥が開始するようにするのが効果的である。 磁性粒子が無配向化され、塗膜が乾燥して磁性
層20(第6図参照)が形成された支持体1は、
カレンダ部6を経て巻取りロール22に巻取られ
る。 上記の操作を2回行つて、第6図に示した支持
体1の両面に磁性層20を有する磁気記録媒体を
得る。 次に、配向磁場4の例について説明する。 第2図は複数の配向磁場4及び乾燥手段5の内
部を示す内部正面図である。 複数の配向磁場4は、支持体1を挟んで同極対
向で搬送方向7の方向に互いに隣接する極が交互
になるように配置された各々n個の棒磁石4a−
1,4a−2,……,4a−n及び4b−1,4
b−2,……,4b−nが配置されることによつ
て形成されている。これらの棒磁石は、いずれも
搬送方向7に直角の方向に配置されている。棒磁
石4a−3,4b−3よりも後段でノズル5aか
ら温風5bが吹付けられて塗膜が乾燥するように
してある。 支持体1が複数の配向磁場4に入ると、塗膜中
の磁性粒子は、棒磁石4a−1,4a−2,…
…,4a−n及び4b−1,4b−2,……,4
b−nの磁力線11(搬送方向7に平行)から搬
送方向7に配向させられる作用を受ける。然し、
磁性粒子が搬送方向7に配向させられきれる以前
に温風5bによつて塗膜の乾燥が開始され、磁性
粒子は搬送方向7に配向する途中の段階で塗膜の
乾燥によつて運動が阻げられ、その方向がランダ
ムになる。その結果、磁性粒子が無配向化され
る。 第2図の例では各磁石の磁力線が独立している
が、第3図に示すように、互いに隣接する極に亘
つて磁力線が形成するようにしても良い。 また、第4図に示すように、支持体1に対して
塗膜側、塗膜の反対側のいずれか一方(第4図で
は塗膜側)に配置しても良く、また、互いに隣接
する極が同極となるように磁石を配置しても良
い。 また、棒磁石に替えて直流のソレノイドコイル
を使用することができ、また、第5図に示すよう
に、電磁石4c−1,4c−2,……,4c−n
及び4d−1,4d−2,……,4d−nを使用
して一方向のみの磁力線12を形成し、これによ
つて磁性粒子の無配向化を図るようにすることも
できる。この場合、上記電磁石に供給する電力
は、充分に低い周波数の交流又は直流とする。 各磁場強度は、磁性粒子の抗磁力よりも小さく
し、その10〜50%程度とするのが好ましい。 複数の配向磁場を形成させる磁石の数(前記の
n)は、3個以上、更に好ましくは10個以上とす
るのがよい。また、これら磁石の磁場強度は、装
置の操作性の観点から実質的に同一とする。 上記の例では、磁性塗料の塗布に引続いて支持
体が複数の配向磁場を通過するようにしている
が、両工程を重複して行う、即ち、複数の配向磁
場の少なくとも前段側の中で磁性塗料を塗布する
ようにすることも可能である。このようにするこ
とにより、装置の小型化が可能となる。 配向磁場と乾燥開始時期とについて述べると、
以下の通りである。 支持体は、実質的に乾燥が開始してからなお少
なくとも1個又は1組の、好ましくは2個以上又
は2組以上の磁石の磁場を通過するようにするの
が望ましい。実質的な乾燥開始の直後に乾燥が完
了する訳ではないので、乾燥の進行過程でなお磁
性粒子の運動が続くようにすると、磁性粒子の運
動は乾燥の進行に伴つて鈍くなつていき、やがて
磁性粒子は固定するようになる。上記のように複
数の配向磁場の後段側の一部を乾燥手段と重複す
るようにすると、磁性粒子の向きは一層ランダム
になり、塗膜乾燥後の磁性層20中の磁性粒子2
1(第6図参照)は高度に無配向化されるように
なる。特に高度の無配向化が要求される磁気デイ
スクの製造に当たつては、上記のようにするのが
望ましい。 上記の例では、配向磁場を支持体の搬送方向に
平行な方向に設けているが、配向磁場の方向は、
これに限られるものではなく、任意の方向に設け
ることも可能である。 次に具体的な実施例を挙げて本発明を説明す
る。 実施例 1 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートから
なる支持体の片面に、第1図及び第2図に示した
方法により、下記第1表に示す組成の磁性塗料を
ドクターブレード法により20m/minの搬送速度
で乾燥後の厚さが2.5μmになるように塗布しなが
ら無配向化処理を施した。無配向化処理は、対向
棒磁石を10段に設け、各磁場の強さは100ガウス
とし、後段側から3段目の磁場から乾燥を開始し
た。
【表】 比較例 1 実施例1において、配向処理を施さなかつた他
は同様に行つた。 比較例 2 実施例1において、磁石による無配向処理中は
強制乾燥を施さず、自然乾燥にまかせ、無配向処
理が終了してから強制乾燥を開始するようにした
他は同様に行つた。 かくして得られた磁気記録媒体について、支持
体の搬送方向の角形化とこの搬送方向に直角方
向の角形比⊥とを測定し、これらの比、即ち配向
度比(/⊥)を求めた。ここで、角形比とは、
(残留磁束密度/最大磁束密度)を指す。 結果は下記第2表に示す通りである。
【表】 これによれば、磁性塗膜の形成された支持体を
磁場強度が実質的に同じ複数の配向磁場中を通過
させて磁性粒子を無配向化させるだけでは不充分
であり、本発明の如く、磁場強度が実質的に同じ
複数の配向磁場で形成される無配向化処理工程の
途中から支持体上に形成された磁性塗膜を強制的
に乾燥させ始めることが極めて大事であることが
判る。 ヘ 発明の効果 本発明によれば、無配向度に著しく優れた磁気
記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
図面はいずれも本発明の実施例を示すものであ
つて、第1図は磁気記録媒体の製造過程の概要を
示す概略図、第2図は配向磁場及び乾燥手段の概
略内部正面図、第3図、第4図及び第5図は他の
配向磁場の概略正面図、第6図は磁気記録媒体の
拡大断面図である。 なお、図面に示された符号に於いて、1……支
持体、3……磁性塗料塗布手段、3c……磁性塗
料、4……複数の配向磁場、4a−1,4a−
2,4a−3,4a−n,4b−1,4b−2,
4b−3,4b−n,……棒磁石、4c−1,4
c−2,4c−3,4c−n,4d−1,4d−
2,4d−3,4d−n,……電磁石、5……乾
燥手段、5a……ノズル、5b……温風、7……
支持体搬送方向、11,12……磁力線、20…
…磁性層、21……磁性粒子、である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 磁性粒子を含有する塗膜を支持体上に形成す
    る磁性塗膜形成工程と、前記磁性塗膜形成工程で
    得られた塗膜の形成された支持体を磁場強度が実
    質的に同じ複数の配向磁場中を通過させて前記磁
    性粒子を無配向化させる無配向化処理工程と、前
    記無配向化処理工程の途中から支持体上に形成さ
    れた塗膜を強制的に乾燥させ始める強制乾燥工程
    とを具備することを特徴とする磁気記録媒体の製
    造方法。 2 磁性粒子を含有する塗膜を支持体上に形成す
    る磁性塗膜形成手段と、磁場強度が実質的に同じ
    複数の配向磁場形成手段と、前記磁性塗膜形成手
    段で得られた塗膜の形成された支持体を前記配向
    磁場形成手段で形成される配向磁場中を通過させ
    る支持体走行手段と、この支持体走行手段で走行
    させられる方向における配向磁場形成手段の途中
    位置から後方の位置において設けられた支持体上
    に形成された塗膜を強制的に乾燥させ始める強制
    乾燥手段とを具備し、配向磁場中を通過させて磁
    性粒子を無配向化させる工程における途中から支
    持体上に形成された塗膜を強制的に乾燥させ始め
    るよう構成したことを特徴とする磁気記録媒体の
    製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59124039A (ja) * 1982-12-29 1984-07-18 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体の製法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59124039A (ja) * 1982-12-29 1984-07-18 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体の製法

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