JPH0552814U - 眼 鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 線状の保持部材を有する眼鏡において、保持
部材との擦れによる保持部材の破断が無く、また、保持
部材に取付けられた他部材が容易に滑らないようにす
る。 【構成】 線状の保持部材７と接する他部材部分８，１
５に保護部材１１，１７を設けたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、眼鏡に関し、特に溝掘り枠形式の眼鏡における保持部材の保護構造 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種の眼鏡としては、たとえば図７に示すようなものがある。すなわ ち、この眼鏡１００は溝掘り枠形式眼鏡であり、レンズ１０１に設けた溝１０２ にリムバー１０３をはめ込む形式のものであって、線状の保持部材１０４（ナイ ロン，メタル等からなる。）はリムバー１０３に開けられた２ケ所の穴１０５に て引っ掛けられ止まっている。

【０００３】 また、引っ掛けるだけでなくろう付したものもある。

【０００４】 また、図８に示すように上記眼鏡１００の保持部材１０４に他部材としての装 飾体１０６が取付けた眼鏡として実願平２−３６３３３号がある。この装飾体１ ０６はレンズ１０１の溝１０２に装飾体１０６の一部１０７を配置するとともに 、この装飾体１０６の一部１０７をレンズ１０１と保持部材１０４とにより挟み 付けて固定されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記した従来技術である保持部材１０４がリムバー１０３に開 けられた２ケ所の穴１０５にて引っ掛けられ止まっている構造の眼鏡１００に関 しては、常に張力が引っ掛かり部分に係り、また実使用により引っ掛かり部分が 擦れるため、保持部材１０４が特にナイロン製の場合よく破断するといった問題 点があった。

【０００６】 また、保持部材１０４に装飾体１０６を取付けた構造においては、前述の問題 点と同様に張力により保持部材１０４と装飾体１０６が擦れ、保持部材１０４が 破断するといった他に、装飾体１０６は保持部材１０４とレンズ１０１により挟 み付けられているだけなので、保持部材１０４がナイロン製であってもメタル製 であっても眼鏡本体に対しての位置を容易に変えてしまうといった問題点があっ た。

【０００７】 また、ろう付けの場合においても同様な問題点があった。

【０００８】 本考案は上記した従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的 とするところは、保持部材と他部材との擦れによる保持部材の破断が無く、また 、保持部材に取付けられた他部材が容易に滑らない眼鏡を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案にあっては、外周縁に沿って溝を設けたレ ンズと、レンズを保持すべく溝に掛け回した線状の保持部材とを有する眼鏡にお いて、 前記線状の保持部材と接する他部材部分に軟質で摩擦抵抗大の保護部材を設け たことを特徴とする。

【００１０】

【作用】

上記構成の眼鏡にあっては、線状の保持部材と接する他部材部分に軟質で摩擦 抵抗大の保護部材を設けたので他部材部分と保持部材とがずれることがなくなる ことから擦れることもなくなり保持部材の破断防止となる。また、ずれなくなる ことからすべり防止となり、保持部材に取り付けられた他部材は容易に滑らなく なる。

【００１１】

【実施例】

以下に本考案を図示する実施例に基づいて説明する。本考案に係る眼鏡を示す 図１乃至図４において、１は眼鏡全体を示しており、この眼鏡１は、概略、一対 のレンズ２の上位部に沿って設けた一対のメタル製のリムバー３は、ブリッジ４ ，ブレースバー５（いずれもメタル製）により接続（ろう付け）されている。

【００１２】 レンズ２には図３に示すように、外周縁に沿って溝６が形成されているととも に、この溝６には線状の保持部材としてのワイヤー（ナイロン，メタル等からな る。）７が掛け回されている。そして、ワイヤー７の一端は鉤状になっており、 リムバー３の外側端部に設けた係止部８に係止固定されている。この係止部８は 長手方向に２つ孔９が設けられ、端面部にはワイヤー７を係止するために奥端部 をワイヤー７の形状に合致する円形状とした凹部１０が設けられた構成となって いる。そしてワイヤー７と接する部分である上記２つの孔９内にはワイヤー７の 保護部材として、材質が軟質で摩擦抵抗が大きいＩ字状のＩ字状ワッシャ１１が それぞれ配設されている。このＩ字状ワッシャ１１の材質としては軟質樹脂（ナ イロン、塩ビ、シリコーン、ウレタン他），エラストマー（ポリエステル系他） ，ゴム（シリコーン他）等がある。そして、上記ワイヤー７の鉤状部分がＩ字状 ワッシャ１１内を係合してリムバー３に係止固定されている。

【００１３】 一方、ワイヤー７の他端側はつなぎ材１２を介してリムバー３に固定されてい る。そして、このつなぎ材１２は図３に示すようにしてリムバー３の固定溝１３ 内に埋め込まれているとともに、その係止爪１４はレンズ２の溝６内に没入して いる。

【００１４】 このようにして溝掘り枠Ａが構成されている。

【００１５】 １５は、他部材である炎を形どった装飾体で、この装飾体１５の一部である筒 状の係止片１６の両端には上記Ｉ字状ワッシャ１１と同質のＴ字状のＴ字状ワッ シャ１７が配設されている。そして、この係止片１６を溝６内に配置するととも に、Ｔ字状ワッシャ１７を介して挿入したワイヤー７とレンズ２とによって挟み 付け固定されている。この装飾体１５は眼鏡１の組立工程において、ワイヤー７ を係止片１６に挿入してから溝６に掛け回すとともに、ワイヤー７を絞って眼鏡 １に取付けたものである。

【００１６】 上記構成の眼鏡にあっては、ワイヤー７の一端の鉤状の部分とリムバー３との 係止部８において鉤状の部分と係止部８との接触部分が、材質が軟質で摩擦抵抗 大のＩ字状ワッシャ１１を介して接触しているため、ワイヤー７がずれることが なくなることから擦れることもなくなりワイヤー７の破断防止となる。また、ず れず擦れることがないことから係止部８に対して張力を付加し得る。

【００１７】 さらに、同様にワイヤー７と装飾体１５との接触部分も上記Ｉ字状ワッシャ１ １と同質のＴ字状ワッシャ１７を介してワイヤー７と接触しているためすべり防 止となり、装飾体１５が眼鏡本体に対しての位置が容易に変わることがなくなる 。

【００１８】 図５には、本考案の第２実施例が示されている。上記実施例では、ワイヤー７ と接する他部材であるリムバー３の係止部８と装飾体１５の筒状の係止片１６と にワッシャ１１，１７を配設したが、この実施例ではワイヤー７と接する部分に 保護部材としてワッシャ１１，１７と同質の部材１８を塗布したものである。そ の他の構成および作用については第１実施例と同一なので、同一構成部分につい ては同一の符号を付して、その説明は省略する。

【００１９】 また、図６には、本考案の第３実施例が示されている。これは、ワイヤー７と 接する装飾体１５のレンズ２と接触する部分に、上記第１実施例のワッシャ１１ ，１７と同質の突起１９を複数設けたものである。その他の構成および作用につ いては第１実施例と同一なので、同一構成部分については同一の符号を付して、 その説明は省略する。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は、以上の構成および作用を有するもので、線状の保持部材と接する他 部材部分に軟質で摩擦抵抗大の保護部材を設けたので他部材部分と保持部材とが ずれることがなくなることから擦れることもなくなり保持部材の破断防止となる 。また、ずれなくなることからすべり防止となり、保持部材に取り付けられた他 部材は容易に滑らなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１(a) は本考案の第一実施例に係る眼鏡のリ
ムバーの係止部を示す要部斜視図であり、同図(b) は同
図(a) の孔にワッシャを配設した際の要部断面斜視図で
あり、同図(c) は装飾体の斜視図であり、同図(d) は同
図(c) の筒状の係止片の縦断面図である。

【図２】図２は本考案の第一実施例に係る眼鏡の保持部
材とリムバーとの固定方法を示す一部破断要部正面図で
ある。

【図３】図３は本考案の第一実施例に係る眼鏡のレンズ
及び保持部材の側面断面図である。

【図４】図４は本考案の第一実施例に係る眼鏡の全体の
正面図である。

【図５】図５(a) は係止部の要部斜視図であり、同図
(b) は本考案の第二実施例に係る眼鏡として同図(a) に
保護部材を塗布した状態の縦断面図であり、同図(c) は
装飾体の斜視図であり、同図(d) は本考案の第二実施例
に係る眼鏡として同図(c)に保護部材を塗布した状態の
要部縦断面図である。

【図６】図６は本考案の第三実施例に係る眼鏡の装飾体
を示す図であり、同図(a) は装飾体の斜視図であり、同
図(b) は同図(a) に保護部材を突起として設けた斜視図
であり、同図(c) は同図(b) の上面図である。

【図７】図７(a) は従来の眼鏡全体の正面図であり、同
図(b) は同図(a) の保持部材とリムバーとの固定方法を
示す部分的正面図である。

【図８】図８(a) は実願平２−３６３３３号に係る眼鏡
のレンズ及び保持部材の側面断面図であり、同図(b) は
保持部材とリムバーとの固定方法を示す部分的正面図で
あり、同図(c) は眼鏡全体の正面図である。

【符号の説明】

１ 眼鏡 ２ レンズ ３ リムバー ４ ブリッジ ５ ブレースバー ６ 溝 ７ ワイヤー（保持部材） ８ 係止部（他部材） ９ 孔 １０ 凹部 １１ Ｉ字状ワッシャ（保護部材） １２ つなぎ材 １３ 固定溝 １４ 係止爪 １５ 装飾体（他部材） １６ 係止片 １７ Ｔ字状ワッシャ（保護部材） １８ 部材（保護部材） １９ 突起（保護部材）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周縁に沿って溝を設けたレンズと、レ
   ンズを保持すべく溝に掛け回した線状の保持部材とを有
   する眼鏡において、 前記線状の保持部材と接する他部材部分に軟質で摩擦抵
   抗大の保護部材を設けたことを特徴とする眼鏡。