JPH0552211A - 中空軸部材およびその製造方法 - Google Patents
中空軸部材およびその製造方法Info
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- JPH0552211A JPH0552211A JP23089391A JP23089391A JPH0552211A JP H0552211 A JPH0552211 A JP H0552211A JP 23089391 A JP23089391 A JP 23089391A JP 23089391 A JP23089391 A JP 23089391A JP H0552211 A JPH0552211 A JP H0552211A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 輸送機械、内燃機関、加工機械、作業機械等
の産業機械の連結部分に使用する軸部材に於て、安価な
材料を使用しても、軸部材の高強度化と軽量化を可能に
する。 【構成】 円柱状の軸素材10を、断面H字型や断面コ
字型に設け、この軸素材10を開口端面12相互で溶接
固定して中空軸本体15を形成する。この、中空軸本体
15の中空部11に、中空軸本体15の軸方向と直角に
交差する強化壁14を、少なくとも2個所以上、中空間
隔18を介して形成した。
の産業機械の連結部分に使用する軸部材に於て、安価な
材料を使用しても、軸部材の高強度化と軽量化を可能に
する。 【構成】 円柱状の軸素材10を、断面H字型や断面コ
字型に設け、この軸素材10を開口端面12相互で溶接
固定して中空軸本体15を形成する。この、中空軸本体
15の中空部11に、中空軸本体15の軸方向と直角に
交差する強化壁14を、少なくとも2個所以上、中空間
隔18を介して形成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶、自動車、バイ
ク、航空機等の輸送機械、内燃機関、印刷機、空気圧縮
機等の加工用機、工作機械、土木機械等の作業機械に於
て、部材の連結部分に使用する中空軸部材およびその製
造方法に関するものである。特に、中空軸部材が移動運
動を行う部分に用いる場合、好適なものである。
ク、航空機等の輸送機械、内燃機関、印刷機、空気圧縮
機等の加工用機、工作機械、土木機械等の作業機械に於
て、部材の連結部分に使用する中空軸部材およびその製
造方法に関するものである。特に、中空軸部材が移動運
動を行う部分に用いる場合、好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、輸送機械、内燃機関、加工機械、
作業機械等の産業機械に於て、装置そのもの又は、部材
が移動運動を行う場合は、これらを軽量化する事が省エ
ネルギーの目的に合致するものとなる。そこで、部材間
を接続する軸部材の軽量化を行う一つの手段として、軸
部材の内部を、図9に示す如く貫通し、軸部材(1)をパ
イプ状に形成する事が行われていた。
作業機械等の産業機械に於て、装置そのもの又は、部材
が移動運動を行う場合は、これらを軽量化する事が省エ
ネルギーの目的に合致するものとなる。そこで、部材間
を接続する軸部材の軽量化を行う一つの手段として、軸
部材の内部を、図9に示す如く貫通し、軸部材(1)をパ
イプ状に形成する事が行われていた。
【0003】しかしながら、この従来の軸部材(1)は、
内部を貫通したままであるから、軸部材(1)の強度が低
く、外力が加わって破壊等を生じる虞れがあった。また
軸部材(1)の強度を低下させずに、軽量化を行おうとす
ると、チタン等の強靭で軽い合金を必要とし、高価なも
のとなる欠点を有していた。
内部を貫通したままであるから、軸部材(1)の強度が低
く、外力が加わって破壊等を生じる虞れがあった。また
軸部材(1)の強度を低下させずに、軽量化を行おうとす
ると、チタン等の強靭で軽い合金を必要とし、高価なも
のとなる欠点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のごとき
課題を解決しようとするものであって、輸送機械、内燃
機関、加工機械、作業機械等の産業機械の、部材の連結
部分に使用する軸部材に於て、軸部材の高強度化と軽量
化を行うとともにこれを安価な材料により可能にしよう
とするものである。
課題を解決しようとするものであって、輸送機械、内燃
機関、加工機械、作業機械等の産業機械の、部材の連結
部分に使用する軸部材に於て、軸部材の高強度化と軽量
化を行うとともにこれを安価な材料により可能にしよう
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き課題
を解決するため、中空軸本体の中空部に、中空軸本体の
軸方向と直角に交差する強化壁を、少なくとも2個所以
上、中空間隔を介して形成して成るものである。
を解決するため、中空軸本体の中空部に、中空軸本体の
軸方向と直角に交差する強化壁を、少なくとも2個所以
上、中空間隔を介して形成して成るものである。
【0006】また、上記発明を実施する方法は、円柱状
の軸素材の軸方向の少なくとも一端面から軸方向に中空
部を形成し、この中空部の形成により、軸素材に中空部
とともに開口端面を有する開口部と、軸素材の軸方向と
直角に交差する強化壁を一つ形成し、この軸素材の開口
部の開口端面を、別個に形成した軸素材の開口端面と面
接触して溶接固定し、開口部を連通して中空間隔を設け
る事により形成して成るものである。
の軸素材の軸方向の少なくとも一端面から軸方向に中空
部を形成し、この中空部の形成により、軸素材に中空部
とともに開口端面を有する開口部と、軸素材の軸方向と
直角に交差する強化壁を一つ形成し、この軸素材の開口
部の開口端面を、別個に形成した軸素材の開口端面と面
接触して溶接固定し、開口部を連通して中空間隔を設け
る事により形成して成るものである。
【0007】また、軸素材の開口端面相互の溶接固定
は、電気抵抗溶接により行っても良い。
は、電気抵抗溶接により行っても良い。
【0008】また、軸素材の開口端面相互の溶接固定
は、高周波誘導加熱溶接により行っても良い。
は、高周波誘導加熱溶接により行っても良い。
【0009】また、軸素材の開口端面相互の溶接固定
は、摩擦溶接により行っても良い。
は、摩擦溶接により行っても良い。
【0010】また、中空間隔は、強化壁により密封状態
としても良い。
としても良い。
【0011】また、中空間隔は、強化壁に小孔を貫通し
て外気と連通可能に形成しても良い。
て外気と連通可能に形成しても良い。
【0012】
【作用】本発明は上述のごとく構成したもので、まず、
円柱状の軸素材に、軸方向の少なくとも一端面から軸方
向に中空部を形成する。この中空部は、組成加工または
切削加工等の任意の方法によって形成する事ができる。
円柱状の軸素材に、軸方向の少なくとも一端面から軸方
向に中空部を形成する。この中空部は、組成加工または
切削加工等の任意の方法によって形成する事ができる。
【0013】また、この中空部の形成により、軸素材
は、中空部とともに開口端面を有する開口部と、軸素材
の軸方向と直角に交差する強化壁を一つ形成する。
は、中空部とともに開口端面を有する開口部と、軸素材
の軸方向と直角に交差する強化壁を一つ形成する。
【0014】次に、この軸素材の開口部の開口端面を、
上記と同様の方法により別個に形成した軸素材の開口端
面と面接触して溶接固定し、複数の軸素材の開口部を連
通して中空間隔を設ける事により中空軸本体を形成す
る。またこの場合、固定する軸素材は、二つ以上であれ
ば、いくつでも軸方向に連続して固定する事が可能で、
中空軸本体を任意の長さに形成できる。
上記と同様の方法により別個に形成した軸素材の開口端
面と面接触して溶接固定し、複数の軸素材の開口部を連
通して中空間隔を設ける事により中空軸本体を形成す
る。またこの場合、固定する軸素材は、二つ以上であれ
ば、いくつでも軸方向に連続して固定する事が可能で、
中空軸本体を任意の長さに形成できる。
【0015】このように形成した中空軸本体は、強化壁
を少なくとも2個所以上、中空間隔を介して形成し、強
化壁は中空軸本体で竹の節の役割を果している。
を少なくとも2個所以上、中空間隔を介して形成し、強
化壁は中空軸本体で竹の節の役割を果している。
【0016】このため、中空軸本体は、中空部を設けて
軽量化を行っているにもかかわらず、同一の重量の従来
のパイプ状軸に比し、強度が強く、外力が加わった場合
にも、破壊等を生じにくい。また中空軸本体は、同一強
度の従来のパイプ状軸に比し、重量が軽く、更に軽量化
が可能となる。
軽量化を行っているにもかかわらず、同一の重量の従来
のパイプ状軸に比し、強度が強く、外力が加わった場合
にも、破壊等を生じにくい。また中空軸本体は、同一強
度の従来のパイプ状軸に比し、重量が軽く、更に軽量化
が可能となる。
【0017】また、軸素材の開口端面相互の溶接固定
は、電気抵抗溶接により行えば、気泡の発生、スラグの
巻き込み等を防止でき、確実な固定が可能となる。
は、電気抵抗溶接により行えば、気泡の発生、スラグの
巻き込み等を防止でき、確実な固定が可能となる。
【0018】また、軸素材の開口端面相互の溶接固定
は、高周波誘導加熱溶接により行えば、高周波の発生に
よって軸素材を、均一に加熱し、更に確実な固定が可能
となる。
は、高周波誘導加熱溶接により行えば、高周波の発生に
よって軸素材を、均一に加熱し、更に確実な固定が可能
となる。
【0019】また、軸素材の開口端面相互の溶接固定
は、摩擦溶接により行えば、電気の使用量も少なく信頼
性の高い固定が可能となるものである。
は、摩擦溶接により行えば、電気の使用量も少なく信頼
性の高い固定が可能となるものである。
【0020】また、中空間隔を、強化壁により密封状態
として形成すれば、中空軸部材の容易な形成が可能とな
る。
として形成すれば、中空軸部材の容易な形成が可能とな
る。
【0021】また、中空間隔を、強化壁に小孔を貫通し
て外気と連通可能に形成すれば、この小孔を介して中空
部内部にも浸炭を行う事が可能となり、さらに中空軸部
材の高強度化が可能となる。
て外気と連通可能に形成すれば、この小孔を介して中空
部内部にも浸炭を行う事が可能となり、さらに中空軸部
材の高強度化が可能となる。
【0022】
【実施例】以下本考案の第1実施例を図1に於て説明す
れば、(10)は、軸素材で、炭素鋼、構造用合金鋼等の
金属材料により円柱状に形成し、軸方向の両端面の内方
を冷間鍛造により、両端に中空部(11)を形成し、図5
に示す如く断面H字型に設けている。そしてこの軸素材
(10)は、中空部(11)の形成によって、中空部(11)
とともに開口端面(12)を有する開口部(13)と、軸素
材(10)の軸方向と直角に交差する強化壁(14)を形成
している。
れば、(10)は、軸素材で、炭素鋼、構造用合金鋼等の
金属材料により円柱状に形成し、軸方向の両端面の内方
を冷間鍛造により、両端に中空部(11)を形成し、図5
に示す如く断面H字型に設けている。そしてこの軸素材
(10)は、中空部(11)の形成によって、中空部(11)
とともに開口端面(12)を有する開口部(13)と、軸素
材(10)の軸方向と直角に交差する強化壁(14)を形成
している。
【0023】また、この強化壁(14)は、小孔等の貫通
部を設けずに形成している。
部を設けずに形成している。
【0024】また、この軸素材(10)の開口端面(12)
を、上記と同様の方法により別個に形成した断面H型の
軸素材(10)の開口端面(12)と面接触し、溶接固定を
行う。
を、上記と同様の方法により別個に形成した断面H型の
軸素材(10)の開口端面(12)と面接触し、溶接固定を
行う。
【0025】この軸素材(10)の、開口端面(12)相互
の溶接固定は、電気抵抗溶接により行えば、気泡の発
生、スラグの巻き込み等を防止でき、確実な固定が可能
となる。
の溶接固定は、電気抵抗溶接により行えば、気泡の発
生、スラグの巻き込み等を防止でき、確実な固定が可能
となる。
【0026】また、軸素材(10)の開口端面(12)相互
の溶接固定を、高周波誘導加熱溶接により行えば、高周
波の発生によって軸素材(10)を、均一に加熱し、更に
確実な固定が可能となる。
の溶接固定を、高周波誘導加熱溶接により行えば、高周
波の発生によって軸素材(10)を、均一に加熱し、更に
確実な固定が可能となる。
【0027】また、軸素材(10)の開口端面(12)相互
の溶接固定を、摩擦溶接により行えば、電気の使用量も
少なく信頼性の高い固定が可能となる。
の溶接固定を、摩擦溶接により行えば、電気の使用量も
少なく信頼性の高い固定が可能となる。
【0028】また、上記手段により溶接固定して形成し
た中空軸本体(15)を加熱し、浸炭焼入れおよび焼き戻
しを行って、中空軸本体(15)に、表面硬さと粘り強さ
を与える。
た中空軸本体(15)を加熱し、浸炭焼入れおよび焼き戻
しを行って、中空軸本体(15)に、表面硬さと粘り強さ
を与える。
【0029】そして、中空軸本体(15)を表面研磨し、
仕上げ加工を行う。
仕上げ加工を行う。
【0030】また、上記第1実施例では、中空軸本体
(15)は、軸素材(10)を断面H字型に形成したが、第
2実施例に於ては、中空軸本体(15)は、図2に示す如
く、軸素材(16)を断面コ字型に形成している。この軸
素材(16)は、図6に示す如く軸方向の端面の一方にの
み中空部(11)を形成する。そしてこの断面コ字型の軸
素材(16)の開口端面(17)を、別個に形成した断面コ
字型の軸素材(16)の開口端面(17)に溶接固定してい
る。
(15)は、軸素材(10)を断面H字型に形成したが、第
2実施例に於ては、中空軸本体(15)は、図2に示す如
く、軸素材(16)を断面コ字型に形成している。この軸
素材(16)は、図6に示す如く軸方向の端面の一方にの
み中空部(11)を形成する。そしてこの断面コ字型の軸
素材(16)の開口端面(17)を、別個に形成した断面コ
字型の軸素材(16)の開口端面(17)に溶接固定してい
る。
【0031】また、上記第2実施例では、中空軸本体
(15)は、軸素材(16)を断面コ字型に形成した。しか
し第3実施例に於ては、中空軸本体(15)は、図3に示
す如く、軸素材(10)(16)を断面H字型や断面コ字型
に形成している。そして、この中空軸本体(15)は、断
面H字型の軸素材(10)の各々の開口端面(12)に、断
面コ字型の軸素材(16)の開口端面(17)を溶接固定し
ている。
(15)は、軸素材(16)を断面コ字型に形成した。しか
し第3実施例に於ては、中空軸本体(15)は、図3に示
す如く、軸素材(10)(16)を断面H字型や断面コ字型
に形成している。そして、この中空軸本体(15)は、断
面H字型の軸素材(10)の各々の開口端面(12)に、断
面コ字型の軸素材(16)の開口端面(17)を溶接固定し
ている。
【0032】また、上記第3実施例に於ては、中空軸本
体(15)は、断面H字型の軸素材(10)を1つと、断面
コ字型の軸素材(16)を2つとにより形成した。しか
し、第4実施例に於ては、中空軸本体(15)は、図4に
示す如く、断面H字型の軸素材(10)を2つと、断面コ
字型の軸素材(16)2つを形成している。この中空軸本
体(15)は、軸方向の中央に断面H字型の軸素材(10)
を溶接固定し、そして溶接固定した断面H字型の軸素材
(10)の両端に位置する開口端面(12)に、断面コ字型
の軸素材(16)の開口端面(17)を溶接固定している。
体(15)は、断面H字型の軸素材(10)を1つと、断面
コ字型の軸素材(16)を2つとにより形成した。しか
し、第4実施例に於ては、中空軸本体(15)は、図4に
示す如く、断面H字型の軸素材(10)を2つと、断面コ
字型の軸素材(16)2つを形成している。この中空軸本
体(15)は、軸方向の中央に断面H字型の軸素材(10)
を溶接固定し、そして溶接固定した断面H字型の軸素材
(10)の両端に位置する開口端面(12)に、断面コ字型
の軸素材(16)の開口端面(17)を溶接固定している。
【0033】また、上記第1実施例〜第4実施例に於て
は、強化壁(14)は、小孔等を設ける事なく、中空間隔
(18)を密封状態としている。しかし、第5実施例に於
ては、強化壁(14)は、図7に示す如く小孔(19)を貫
通し、中空間隔(18)を外気と連通して形成している。
このように形成すると、小孔(19)を介して中空間隔
(18)内部にも浸炭を行う事が可能となり、さらに高強
度化が可能となる。
は、強化壁(14)は、小孔等を設ける事なく、中空間隔
(18)を密封状態としている。しかし、第5実施例に於
ては、強化壁(14)は、図7に示す如く小孔(19)を貫
通し、中空間隔(18)を外気と連通して形成している。
このように形成すると、小孔(19)を介して中空間隔
(18)内部にも浸炭を行う事が可能となり、さらに高強
度化が可能となる。
【0034】また、中空軸本体(15)は、軸素材(10)
(16)を二つ以上で形成していれば、いくつでも軸方向
に連続して固定する事が可能で、中空軸本体(15)を任
意の長さに形成する事ができる。
(16)を二つ以上で形成していれば、いくつでも軸方向
に連続して固定する事が可能で、中空軸本体(15)を任
意の長さに形成する事ができる。
【0035】また、このように形成した中空軸本体(1
5)は、強化壁(14)を中空部(11)に少なくとも2個
所以上、中空間隔(18)を介して形成し、強化壁(14)
を中空軸本体(15)で竹の節状に形成することができ
る。
5)は、強化壁(14)を中空部(11)に少なくとも2個
所以上、中空間隔(18)を介して形成し、強化壁(14)
を中空軸本体(15)で竹の節状に形成することができ
る。
【0036】また、図中、(20)は、溶接によって内側
に突設したバリで、中空軸本体(15)の中空部(11)に
残っていても、特に問題を生じるような事がなく、この
バリ(20)によって中空軸本体(15)の補強を可能とす
る。
に突設したバリで、中空軸本体(15)の中空部(11)に
残っていても、特に問題を生じるような事がなく、この
バリ(20)によって中空軸本体(15)の補強を可能とす
る。
【0037】上述の如く構成したものであるから、中空
軸本体(15)は、強化壁(14)を少なくとも2個所以
上、中空間隔(18)を介して形成し、強化壁(14)が中
空軸本体(15)で竹の節の如く形成されているため、中
空軸本体(15)は補強され強度を増している。
軸本体(15)は、強化壁(14)を少なくとも2個所以
上、中空間隔(18)を介して形成し、強化壁(14)が中
空軸本体(15)で竹の節の如く形成されているため、中
空軸本体(15)は補強され強度を増している。
【0038】このため、中空軸本体(15)は、中空部
(11)を設けて軽量化を行っているにもかかわらず、同
一の重量の従来のパイプ状軸部材(1)に比し、強度が強
く、外力が加わった場合にも、破壊等を生じにくい。ま
た中空軸本体(15)は、同一強度の従来のパイプ状軸部
材(1)に比し、重量が軽く、更に軽量化が可能となる。
(11)を設けて軽量化を行っているにもかかわらず、同
一の重量の従来のパイプ状軸部材(1)に比し、強度が強
く、外力が加わった場合にも、破壊等を生じにくい。ま
た中空軸本体(15)は、同一強度の従来のパイプ状軸部
材(1)に比し、重量が軽く、更に軽量化が可能となる。
【0039】この事は、以下の実験例により証明され
る。
る。
【0040】(1) 実験方法 本発明の実施例品として4種類の形状の中空軸部材(1
5)を用いた。またこの実施例品の比較例品として、パ
イプ状の軸部材(1)を使用した。
5)を用いた。またこの実施例品の比較例品として、パ
イプ状の軸部材(1)を使用した。
【0041】そして、この本発明の実施例品および比較
例品を、図8に示す如く、へん平試験機に掛けて上方か
ら押圧し、本発明の実施例品および比較例品の圧壊荷重
を測定した。
例品を、図8に示す如く、へん平試験機に掛けて上方か
ら押圧し、本発明の実施例品および比較例品の圧壊荷重
を測定した。
【0042】(2) 実験材料の材質 本発明の実施例品および比較例品に使用する材質は、S
CM415Hを用いた。また、熱処理は、920℃で浸炭
を行い、この浸炭後、830℃で油焼を行い、後に180℃で
焼き戻し処理を行った。
CM415Hを用いた。また、熱処理は、920℃で浸炭
を行い、この浸炭後、830℃で油焼を行い、後に180℃で
焼き戻し処理を行った。
【0043】(3) 実験材料の形状および寸法 本発明の実施例品および比較例品の形状、寸法は、表1
に示す如く形成した。また、本発明の実施例品に於て
は、形状を、第1実施例〜第4実施例までの4種類と
し、一実施例当たり寸法の異なるものを2種類用意し、
これをA群、B群として分類した。
に示す如く形成した。また、本発明の実施例品に於て
は、形状を、第1実施例〜第4実施例までの4種類と
し、一実施例当たり寸法の異なるものを2種類用意し、
これをA群、B群として分類した。
【0044】
【表1】
【0045】(4) 実施結果 本発明の実施例品に於ては、A群とB群とに分けて比較
例品との比較対象を行った。
例品との比較対象を行った。
【0046】まず、本発明の実施例品A群と比較例品と
の比較表を表2に示す。
の比較表を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】このように、本発明の実施例品A群は、比
較例品とほぼ重量が等しいにもかかわらず、比較例品の
圧壊荷重11900kgfを大きく上回り、比較例品に対して圧
壊荷重が1.8〜2.0倍となった。
較例品とほぼ重量が等しいにもかかわらず、比較例品の
圧壊荷重11900kgfを大きく上回り、比較例品に対して圧
壊荷重が1.8〜2.0倍となった。
【0049】この事から、本発明の実施例品は、従来の
パイプ状の軸部材とほぼ同一の重量であっても、従来の
軸部材に比し、圧壊荷重が大きく、優れた強度を備える
ことが判明した。
パイプ状の軸部材とほぼ同一の重量であっても、従来の
軸部材に比し、圧壊荷重が大きく、優れた強度を備える
ことが判明した。
【0050】次に、本発明の実施例品B群と比較例品と
の比較表を表3に示す。
の比較表を表3に示す。
【0051】
【表3】 このように、本発明の実施例品B群の圧壊荷重は、比較
例品の圧壊荷重に対して、1.1〜1.3倍であり、ほぼ同一
か、または本発明の実施例品の方が、多少圧壊荷重が大
きいにもかかわらず、本発明の実施例品の重量は、比較
例品の重量78.9gよりも全てが軽く、本発明の実施例品
の重量は、比較例品に対して76〜80%であった。
例品の圧壊荷重に対して、1.1〜1.3倍であり、ほぼ同一
か、または本発明の実施例品の方が、多少圧壊荷重が大
きいにもかかわらず、本発明の実施例品の重量は、比較
例品の重量78.9gよりも全てが軽く、本発明の実施例品
の重量は、比較例品に対して76〜80%であった。
【0052】この事から、本発明の実施例品は、従来の
パイプ状の軸部材と圧壊荷重がほぼ同一であっても、本
発明の実施例品の重量は、従来の軸部材に比し、軽量化
できる事が判明した。
パイプ状の軸部材と圧壊荷重がほぼ同一であっても、本
発明の実施例品の重量は、従来の軸部材に比し、軽量化
できる事が判明した。
【0053】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成したものである
から、輸送機械、内燃機械、加工機械、作業機械等の産
業機械の連結部分に使用する軸部材に於て、従来のパイ
プ状の軸部材とほぼ同一の重量であっても、従来の軸部
材に比し、圧壊荷重が大きく優れた強度を備えることが
できる。
から、輸送機械、内燃機械、加工機械、作業機械等の産
業機械の連結部分に使用する軸部材に於て、従来のパイ
プ状の軸部材とほぼ同一の重量であっても、従来の軸部
材に比し、圧壊荷重が大きく優れた強度を備えることが
できる。
【0054】また、本発明は、中空部を設けて軽量化を
行っているにもかかわらず、同一の重量の従来のパイプ
状軸に比し、強度が強く、外力が加わった場合にも、破
壊等を生じにくい。また、同一強度の従来のパイプ状軸
に比し、重量が軽く、更に軽量化が可能となるものであ
る。
行っているにもかかわらず、同一の重量の従来のパイプ
状軸に比し、強度が強く、外力が加わった場合にも、破
壊等を生じにくい。また、同一強度の従来のパイプ状軸
に比し、重量が軽く、更に軽量化が可能となるものであ
る。
【0055】また、本発明は、高価で性能が優れた材質
を必要としなくても、廉価な材質により、中空軸を強度
が強く軽量化できるため、コストパフォーマンスに優れ
た中空軸の製造が可能なものである。
を必要としなくても、廉価な材質により、中空軸を強度
が強く軽量化できるため、コストパフォーマンスに優れ
た中空軸の製造が可能なものである。
【図1】第1実施例の断面図
【図2】第2実施例の断面図
【図3】第3実施例の断面図
【図4】第4実施例の断面図
【図5】断面H字型の軸素材の断面図
【図6】断面コ字型の軸素材の断面図
【図7】第5実施例の断面図
【図8】へん平試験機の概略図
【図9】従来の軸部材の断面図
10 軸素材 11 中空部 12 開口端面 13 開口部 14 強化壁 15 中空軸本体 16 軸素材 17 開口端面 18 中空間隔 19 小孔
Claims (7)
- 【請求項1】 中空軸本体の中空部に、中空軸本体の軸
方向と直角に交差する強化壁を、少なくとも2個所以
上、中空間隔を介して形成した事を特徴とする中空軸部
材。 - 【請求項2】 円柱状の軸素材の軸方向の少なくとも一
端面から軸方向に中空部を形成し、この中空部の形成に
より、軸素材に中空部とともに開口端面を有する開口部
と、軸素材の軸方向と直角に交差する強化壁を一つ形成
し、この軸素材の開口部の開口端面を、別個に形成した
軸素材の開口端面と面接触して溶接固定し、開口部を連
通して中空間隔を設ける事により形成する事を特徴とす
る中空軸部材の製造方法。 - 【請求項3】 軸素材の開口端面相互の溶接固定は、電
気抵抗溶接により行う事を特徴とする請求項2記載の中
空軸部材の製造方法。 - 【請求項4】 軸素材の開口端面相互の溶接固定は、高
周波誘導加熱溶接により行う事を特徴とする請求項2記
載の中空軸部材の製造方法。 - 【請求項5】 軸素材の開口端面相互の溶接固定は、摩
擦溶接により行う事を特徴とする請求項2記載の中空軸
部材の製造方法。 - 【請求項6】 中空間隔は、強化壁により密封状態とし
た事を特徴とする請求項1、2記載の中空軸部材および
その製造方法。 - 【請求項7】 中空間隔は、強化壁に小孔を貫通して外
気と連通可能に形成した事を特徴とする請求項1、2記
載の中空軸部材およびその製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23089391A JPH0552211A (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | 中空軸部材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23089391A JPH0552211A (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | 中空軸部材およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0552211A true JPH0552211A (ja) | 1993-03-02 |
Family
ID=16914955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23089391A Pending JPH0552211A (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | 中空軸部材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0552211A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1991
- 1991-08-19 JP JP23089391A patent/JPH0552211A/ja active Pending
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