JPH0552001A - プレキヤストコンクリート柱及びその製造方法 - Google Patents
プレキヤストコンクリート柱及びその製造方法Info
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- JPH0552001A JPH0552001A JP20940191A JP20940191A JPH0552001A JP H0552001 A JPH0552001 A JP H0552001A JP 20940191 A JP20940191 A JP 20940191A JP 20940191 A JP20940191 A JP 20940191A JP H0552001 A JPH0552001 A JP H0552001A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 中空断面形状のプレキャストコンクリート柱
を使用する場合の、柱の重量の増大を抑え、製作を簡易
化しながら、現場打ちコンクリートとの一体性を確保す
る。 【構成】 中空の箱形断面形状のコンクリート１中にフ
ープ２を埋設すると同時に、フープ２の内周側に主筋３
を配筋し、この主筋３の内周側にプレキャストコンクリ
ートの内型枠となる金網４を周回して張り付けて、もし
くはフープ２の外周側に、吊り上げ時に主筋３に代わっ
て自重を負担する補助筋４を軸方向に配筋し、フープ２
の内周側，もしくは外周側に金網５を張り付けて構成さ
れるもので、コンクリート１中にフープ２が配筋されて
いることによりそのかぶり厚、そして柱の重量の増大を
抑え、またプレキャストコンクリートの内型枠に金網５
を使用することによりコンクリート１の充填のみでその
内周面に凹凸面1aを形成し、製作を簡易化しながら、現
場打ちのコンクリート６との一体性を確保するものであ
る。
を使用する場合の、柱の重量の増大を抑え、製作を簡易
化しながら、現場打ちコンクリートとの一体性を確保す
る。 【構成】 中空の箱形断面形状のコンクリート１中にフ
ープ２を埋設すると同時に、フープ２の内周側に主筋３
を配筋し、この主筋３の内周側にプレキャストコンクリ
ートの内型枠となる金網４を周回して張り付けて、もし
くはフープ２の外周側に、吊り上げ時に主筋３に代わっ
て自重を負担する補助筋４を軸方向に配筋し、フープ２
の内周側，もしくは外周側に金網５を張り付けて構成さ
れるもので、コンクリート１中にフープ２が配筋されて
いることによりそのかぶり厚、そして柱の重量の増大を
抑え、またプレキャストコンクリートの内型枠に金網５
を使用することによりコンクリート１の充填のみでその
内周面に凹凸面1aを形成し、製作を簡易化しながら、現
場打ちのコンクリート６との一体性を確保するものであ
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は中空の箱形断面形状に
プレキャスト化されたプレキャストコンクリート柱，及
びそれを製造する製造方法に関するものである。
プレキャスト化されたプレキャストコンクリート柱，及
びそれを製造する製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】鉄筋コン
クリート柱の構築に、現場打ちコンクリート用の型枠を
不要化させ、施工の省力化を図る目的から、型枠を兼ね
ながら柱の一部となる中空断面形状のプレキャストコン
クリート柱を使用する方法が従来より実施されている
が、コンクリートのみからなる型枠兼用の柱では、柱に
現場打ちコンクリートの打設圧力に抵抗するに十分な板
厚が与えられる一方、フープはこれに内接して配筋され
ることになるため、コンクリートの板厚が大きいことに
よってフープのかぶりが大きくなり、その分だけ柱の寸
法が拡大し、建物重量を増大させる、という問題を抱え
ている。
クリート柱の構築に、現場打ちコンクリート用の型枠を
不要化させ、施工の省力化を図る目的から、型枠を兼ね
ながら柱の一部となる中空断面形状のプレキャストコン
クリート柱を使用する方法が従来より実施されている
が、コンクリートのみからなる型枠兼用の柱では、柱に
現場打ちコンクリートの打設圧力に抵抗するに十分な板
厚が与えられる一方、フープはこれに内接して配筋され
ることになるため、コンクリートの板厚が大きいことに
よってフープのかぶりが大きくなり、その分だけ柱の寸
法が拡大し、建物重量を増大させる、という問題を抱え
ている。
【０００３】これに対し、寸法の拡大を抑えると同時
に、一部材を軽量化し、現場への搬入や据え付け作業性
の向上を図るために、中空断面形状のプレキャストコン
クリート柱の内部にフープと主筋の一部を埋設し、更に
柱型をコ字型やＬ字型に２分割して製作する方法が提案
されている。
に、一部材を軽量化し、現場への搬入や据え付け作業性
の向上を図るために、中空断面形状のプレキャストコン
クリート柱の内部にフープと主筋の一部を埋設し、更に
柱型をコ字型やＬ字型に２分割して製作する方法が提案
されている。
【０００４】このプレキャストコンクリート部材は現場
で抱き合わせられ、一体化されて型枠となるものである
が、コンクリートとともにフープも各コンクリート部材
のそれぞれに分割されるため、現場では改めてこのフー
プ同士を接続する必要が生ずることに加え、フープの接
続部分に別途型枠を設置することを要し、現場作業の煩
雑化や工費の上昇を招く結果となり、また型枠のコンク
リートと現場打ちのコンクリートとの一体性確保のため
のシアコッターをプレキャストコンクリートの内周面に
形成するために、製作時には複雑な形状の内型枠を用意
しなければならない。
で抱き合わせられ、一体化されて型枠となるものである
が、コンクリートとともにフープも各コンクリート部材
のそれぞれに分割されるため、現場では改めてこのフー
プ同士を接続する必要が生ずることに加え、フープの接
続部分に別途型枠を設置することを要し、現場作業の煩
雑化や工費の上昇を招く結果となり、また型枠のコンク
リートと現場打ちのコンクリートとの一体性確保のため
のシアコッターをプレキャストコンクリートの内周面に
形成するために、製作時には複雑な形状の内型枠を用意
しなければならない。
【０００５】この発明はこうした従来のプレキャストコ
ンクリート柱の実情を踏まえてなされたもので、上記問
題点を解決する構造の柱とその製造方法を新たに提案し
ようとするものである。
ンクリート柱の実情を踏まえてなされたもので、上記問
題点を解決する構造の柱とその製造方法を新たに提案し
ようとするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明では中空の箱形断
面形状のコンクリート中にフープを埋設すると同時に、
フープの内周側に主筋を配筋し、この主筋の内周側にプ
レキャストコンクリートの内型枠となる金網を周回して
張り付けることにより、もしくはフープの外周側に、吊
り上げ時に主筋に代わって自重を負担する補助筋を軸方
向に配筋し、フープの内周側，もしくは外周側に金網を
張り付けることにより柱の寸法の拡大を抑え、製作を簡
易化しながら、現場打ちコンクリートとの一体性を確保
する。
面形状のコンクリート中にフープを埋設すると同時に、
フープの内周側に主筋を配筋し、この主筋の内周側にプ
レキャストコンクリートの内型枠となる金網を周回して
張り付けることにより、もしくはフープの外周側に、吊
り上げ時に主筋に代わって自重を負担する補助筋を軸方
向に配筋し、フープの内周側，もしくは外周側に金網を
張り付けることにより柱の寸法の拡大を抑え、製作を簡
易化しながら、現場打ちコンクリートとの一体性を確保
する。
【０００７】プレキャストコンクリート柱中に少なくと
もフープが配筋されることにより、現場で配筋される場
合の主筋はこれに内接して、もしくは接近して配筋さ
れ、プレキャストコンクリートの内周面にフープを内接
させる場合のかぶり厚の増加、すなわち柱の重量の増大
が抑えられる。
もフープが配筋されることにより、現場で配筋される場
合の主筋はこれに内接して、もしくは接近して配筋さ
れ、プレキャストコンクリートの内周面にフープを内接
させる場合のかぶり厚の増加、すなわち柱の重量の増大
が抑えられる。
【０００８】加えてフープが箱形断面のコンクリート中
に周回して埋設されることによりプレキャストコンクリ
ート柱を２分割する場合のフープ同士の継手の手間や、
それに伴う部品や型枠使用による工費や工期の問題の発
生が防止される。
に周回して埋設されることによりプレキャストコンクリ
ート柱を２分割する場合のフープ同士の継手の手間や、
それに伴う部品や型枠使用による工費や工期の問題の発
生が防止される。
【０００９】またプレキャストコンクリート柱の製作時
の内型枠に金網を使用することにより、コンクリートを
充填するのみによってその目からコンクリートののろが
滲み出し、こののろがそのまま硬化してプレキャストコ
ンクリート柱の内周面に打設コンクリートとの一体性を
確保するシアコネクターとなる凹凸面を形成するため、
別途シアコッターを形成するための特別の内型枠は不要
となり、製作が簡易化される。
の内型枠に金網を使用することにより、コンクリートを
充填するのみによってその目からコンクリートののろが
滲み出し、こののろがそのまま硬化してプレキャストコ
ンクリート柱の内周面に打設コンクリートとの一体性を
確保するシアコネクターとなる凹凸面を形成するため、
別途シアコッターを形成するための特別の内型枠は不要
となり、製作が簡易化される。
【００１０】プレキャストコンクリート柱の製造は、主
筋とその回りを取り囲むフープとから、あるいは補助筋
とその内周側に配筋されるフープとから鉄筋籠を組み立
て、前者の場合は、主筋の内周側に金網を周回して張り
付ける一方、また後者の場合は、フープの内周側，もし
くは外周側に金網を周回して張り付ける一方、鉄筋籠の
下面位置と両側面位置にそれぞれ下型枠と外型枠を組み
立て、この下型枠と外型枠間に箱形断面の一側面に相当
する部分のコンクリートを打設し、その硬化前にコンク
リート上に金網が付属した鉄筋籠を設置し、引き続いて
コンクリートの外型枠と金網の間にコンクリートを充填
し、コンクリートの硬化後、外型枠を撤去する、という
要領で行われる。
筋とその回りを取り囲むフープとから、あるいは補助筋
とその内周側に配筋されるフープとから鉄筋籠を組み立
て、前者の場合は、主筋の内周側に金網を周回して張り
付ける一方、また後者の場合は、フープの内周側，もし
くは外周側に金網を周回して張り付ける一方、鉄筋籠の
下面位置と両側面位置にそれぞれ下型枠と外型枠を組み
立て、この下型枠と外型枠間に箱形断面の一側面に相当
する部分のコンクリートを打設し、その硬化前にコンク
リート上に金網が付属した鉄筋籠を設置し、引き続いて
コンクリートの外型枠と金網の間にコンクリートを充填
し、コンクリートの硬化後、外型枠を撤去する、という
要領で行われる。
【００１１】
【実施例】以下本発明を一実施例を示す図面に基づいて
説明する。
説明する。
【００１２】この発明のプレキャストコンクリート柱
（以下PC柱）Ｃは図１，図５，図９に示すように中空の
箱形断面形状のコンクリート１中にフープ２を埋設し、
フープ２の内周側に主筋３，またはフープ２の外周側
に、吊り上げ時に主筋３に代わって自重を負担する補助
筋４を配筋し、フープ２の内周側，もしくは外周側にコ
ンクリート１の内型枠となる金網５を周回して張り付け
て製作されるもので、現場打ちのコンクリート６の型枠
を兼用しながら柱の一部となるものである。
（以下PC柱）Ｃは図１，図５，図９に示すように中空の
箱形断面形状のコンクリート１中にフープ２を埋設し、
フープ２の内周側に主筋３，またはフープ２の外周側
に、吊り上げ時に主筋３に代わって自重を負担する補助
筋４を配筋し、フープ２の内周側，もしくは外周側にコ
ンクリート１の内型枠となる金網５を周回して張り付け
て製作されるもので、現場打ちのコンクリート６の型枠
を兼用しながら柱の一部となるものである。
【００１３】まず請求項１記載の発明を説明する。
【００１４】このPC柱Ｃは図１，図３に示すようにコン
クリート１中にフープ２と主筋３を配筋して製作される
ものである。
クリート１中にフープ２と主筋３を配筋して製作される
ものである。
【００１５】フープ２は図示するようにPC柱Ｃのコンク
リート１の、外周面からの必要なかぶりを確保して配筋
され、主筋３の内周側に金網５が張り付けられる。
リート１の、外周面からの必要なかぶりを確保して配筋
され、主筋３の内周側に金網５が張り付けられる。
【００１６】フープ２と主筋３とはまず図２に示すよう
に先行して鉄筋籠Ａとして組み立てられる。金網５はこ
の鉄筋籠Ａの主筋３の内周面に沿って箱形に折り曲げら
れ、フープ２，または主筋３に結束されて張り付けら
れ、鉄筋籠Ａによってコンクリート１の充填時の圧力に
対して保持される。金網５にはエキスパンドメタルやパ
ンチングメタル等が使用される。
に先行して鉄筋籠Ａとして組み立てられる。金網５はこ
の鉄筋籠Ａの主筋３の内周面に沿って箱形に折り曲げら
れ、フープ２，または主筋３に結束されて張り付けら
れ、鉄筋籠Ａによってコンクリート１の充填時の圧力に
対して保持される。金網５にはエキスパンドメタルやパ
ンチングメタル等が使用される。
【００１７】コンクリート１は鉄筋籠Ａの回りに金網５
を内型枠として充填される。
を内型枠として充填される。
【００１８】コンクリート１の内周面には図１に示すよ
うに、コンクリート１の充填時に金網５の目から滲み出
し、そのまま硬化したのろによって凹凸面1aが形成され
ており、この凹凸面1aは図４に示すように現場打ちのコ
ンクリート６との一体性を確保するシアコネクターの役
割を果たす。
うに、コンクリート１の充填時に金網５の目から滲み出
し、そのまま硬化したのろによって凹凸面1aが形成され
ており、この凹凸面1aは図４に示すように現場打ちのコ
ンクリート６との一体性を確保するシアコネクターの役
割を果たす。
【００１９】この発明では、主筋３がPC柱Ｃのコンクリ
ート１中に配筋されることから、現場では主筋３の配筋
の必要はなく、またこの埋設された主筋３によってPC柱
Ｃは搬出，搬入時等の吊り込み時に支持される。
ート１中に配筋されることから、現場では主筋３の配筋
の必要はなく、またこの埋設された主筋３によってPC柱
Ｃは搬出，搬入時等の吊り込み時に支持される。
【００２０】図４はPC柱Ｃ内に現場打ちのコンクリート
６を打設した状況を示したものであるが、このPC柱Ｃに
は主筋３が既に配筋されているため、現場では改めて主
筋を配筋することなくコンクリート６を打設すれば足り
る。図４中の３′は後述の、PC柱Ｃの建て込み時に重ね
継手される、上下のいずれかに隣接するPC柱Ｃの主筋，
もしくは上下に隣接するPC柱Ｃ，Ｃ間に跨って部分的に
配筋される継ぎ筋を示している。
６を打設した状況を示したものであるが、このPC柱Ｃに
は主筋３が既に配筋されているため、現場では改めて主
筋を配筋することなくコンクリート６を打設すれば足り
る。図４中の３′は後述の、PC柱Ｃの建て込み時に重ね
継手される、上下のいずれかに隣接するPC柱Ｃの主筋，
もしくは上下に隣接するPC柱Ｃ，Ｃ間に跨って部分的に
配筋される継ぎ筋を示している。
【００２１】続いて請求項２記載の発明を説明する。
【００２２】このPC柱Ｃは図５，図９に示すようにコン
クリート１中にフープ２と、主筋３に代わって自重を負
担する補助筋４を配筋して製作されるものである。
クリート１中にフープ２と、主筋３に代わって自重を負
担する補助筋４を配筋して製作されるものである。
【００２３】補助筋４は前記した通り、PC柱Ｃの吊り上
げ時に引張に対して抵抗することにより、運搬や搬入時
等に暫定的にPC柱Ｃ自身の荷重を負担する役目を持つも
ので、フープ２の外周側に軸方向に配筋される。
げ時に引張に対して抵抗することにより、運搬や搬入時
等に暫定的にPC柱Ｃ自身の荷重を負担する役目を持つも
ので、フープ２の外周側に軸方向に配筋される。
【００２４】この発明では、鉄筋籠Ａは図６，図10に示
すようにフープ２と補助筋４とから組み立てられ、フー
プ２は補助筋４に結束されることにより形態を保持し、
またPC柱Ｃの金網５は図５に示すようにフープ２の内周
側，もしくは図９に示すようにフープ２の外周側に張り
付けられる。
すようにフープ２と補助筋４とから組み立てられ、フー
プ２は補助筋４に結束されることにより形態を保持し、
またPC柱Ｃの金網５は図５に示すようにフープ２の内周
側，もしくは図９に示すようにフープ２の外周側に張り
付けられる。
【００２５】図５に示す実施例の場合、フープ２は金網
５の外周側に位置することによって前記発明と同じく、
コンクリート１中に完全に埋設される。
５の外周側に位置することによって前記発明と同じく、
コンクリート１中に完全に埋設される。
【００２６】図９に示す実施例の場合は、金網５がフー
プ２の外周側に張り付けられることによりフープ２はコ
ンクリート１の実質的な内周面より内周側に位置する
が、前記したようにコンクリート１の充填時に金網５の
目から滲み出るのろによって、完成時には図示するよう
にフープ２はコンクリート１中に埋設されることと同等
の状態となる。
プ２の外周側に張り付けられることによりフープ２はコ
ンクリート１の実質的な内周面より内周側に位置する
が、前記したようにコンクリート１の充填時に金網５の
目から滲み出るのろによって、完成時には図示するよう
にフープ２はコンクリート１中に埋設されることと同等
の状態となる。
【００２７】図７，図11はそれぞれ図５，図９に示す実
施例の完成状態を示したもので、図８，図12はPC柱Ｃ内
に現場で主筋３を配筋し、コンクリート６を打設した状
況を示したものである。
施例の完成状態を示したもので、図８，図12はPC柱Ｃ内
に現場で主筋３を配筋し、コンクリート６を打設した状
況を示したものである。
【００２８】次に請求項３記載の発明を説明する。
【００２９】この発明は請求項１記載のPC柱Ｃを製造す
る方法である。PC柱Ｃは寝た状態で製造される。
る方法である。PC柱Ｃは寝た状態で製造される。
【００３０】図13〜図17により製造手順を説明する。
【００３１】まず前記した通り、図２に示すように主筋
３とフープ２とから鉄筋籠Ａを組み立て、この鉄筋籠Ａ
の主筋３の内周側に金網５を周回して張り付けておく一
方、図13に示すように鉄筋籠Ａの下面位置と両側面位置
にそれぞれ下型枠７と外型枠８，８を組み立てておく。
３とフープ２とから鉄筋籠Ａを組み立て、この鉄筋籠Ａ
の主筋３の内周側に金網５を周回して張り付けておく一
方、図13に示すように鉄筋籠Ａの下面位置と両側面位置
にそれぞれ下型枠７と外型枠８，８を組み立てておく。
【００３２】鉄筋籠Ａは図14に示すように下型枠７と両
外型枠８，８から、かぶりのための間隔を隔てて配置さ
れる必要から、鉄筋籠Ａの下型枠７側と両外型枠８，８
側には図16に示すようにスペーサ９が取り付けられる。
外型枠８，８から、かぶりのための間隔を隔てて配置さ
れる必要から、鉄筋籠Ａの下型枠７側と両外型枠８，８
側には図16に示すようにスペーサ９が取り付けられる。
【００３３】鉄筋籠Ａの設置に先立って下型枠７と外型
枠８，８間に図15に示すように、PC柱Ｃの箱形断面の一
側面に相当する部分のコンクリート１を打設し、この打
設された一部のコンクリート１と鉄筋籠Ａとの一体性確
保のため、コンクリート１が硬化する以前に図16に示す
ようにコンクリート１上に金網５が付属した鉄筋籠Ａを
設置する。
枠８，８間に図15に示すように、PC柱Ｃの箱形断面の一
側面に相当する部分のコンクリート１を打設し、この打
設された一部のコンクリート１と鉄筋籠Ａとの一体性確
保のため、コンクリート１が硬化する以前に図16に示す
ようにコンクリート１上に金網５が付属した鉄筋籠Ａを
設置する。
【００３４】引き続いて図17に示すように金網５の両側
面と外型枠８，８との間と、上を向いた金網５上に残り
のコンクリート１を充填する。
面と外型枠８，８との間と、上を向いた金網５上に残り
のコンクリート１を充填する。
【００３５】コンクリート１の充填時には外型枠８，
８，またはコンクリート１中に適度の振動を与え、金網
５からののろの滲み出し、すなわち凹凸面1aの形成を促
進する。
８，またはコンクリート１中に適度の振動を与え、金網
５からののろの滲み出し、すなわち凹凸面1aの形成を促
進する。
【００３６】コンクリート１の硬化後、両外型枠８，８
を撤去し、図１，図３に示すPC柱Ｃが製作される。
を撤去し、図１，図３に示すPC柱Ｃが製作される。
【００３７】請求項４記載発明の鉄筋籠Ａは図６，図10
に示すように上記発明の主筋３が補助筋４に置き換わ
り、金網５の張り付け面がフープ２に対して内周側と外
周側の２通りあり、上記発明と鉄筋籠Ａの構成が異なる
のみで、製造方法は図13〜図１７と全く同様の手順で行
われ、ＰＣ柱Ｃは図７，もしくは図11に示すように製作
される。
に示すように上記発明の主筋３が補助筋４に置き換わ
り、金網５の張り付け面がフープ２に対して内周側と外
周側の２通りあり、上記発明と鉄筋籠Ａの構成が異なる
のみで、製造方法は図13〜図１７と全く同様の手順で行
われ、ＰＣ柱Ｃは図７，もしくは図11に示すように製作
される。
【００３８】図18は請求項１記載のPC柱Ｃのスラブ上へ
の設置状態を示したものであるが、このPC柱Ｃは内部に
主筋３が既に配筋されていることによって、下階のPC柱
Ｃとは前記した通り、建て込み時にスラブを貫通して張
り出した下階のPC柱Ｃの主筋３，もしくは継ぎ筋３′と
主筋３が重ね継手等により連結されることによって接続
される。
の設置状態を示したものであるが、このPC柱Ｃは内部に
主筋３が既に配筋されていることによって、下階のPC柱
Ｃとは前記した通り、建て込み時にスラブを貫通して張
り出した下階のPC柱Ｃの主筋３，もしくは継ぎ筋３′と
主筋３が重ね継手等により連結されることによって接続
される。
【００３９】図19, 図20は請求項２記載のPC柱Ｃの設置
状態を示したものである。この場合、主筋３は現場で配
筋されることから、建て込まれるPC柱Ｃの主筋３と下階
側の主筋３とは図19に示すように圧接等により接続さ
れ、継手後に図20に示すようにスラブ上に設置される。
状態を示したものである。この場合、主筋３は現場で配
筋されることから、建て込まれるPC柱Ｃの主筋３と下階
側の主筋３とは図19に示すように圧接等により接続さ
れ、継手後に図20に示すようにスラブ上に設置される。
【００４０】図21は１層分の架構の構築状態を示したも
のであるが、構築はPC柱Ｃを設置して自立させ、その天
端上にPC柱Ｃと同様にプレキャスト化された梁Ｂを載置
してこれをPC柱Ｃ，Ｃ間に架設した後、スラブ筋の配筋
に続いてスラブ，梁及びPC柱Ｃ内にコンクリート６を打
設する、という要領で行われる。
のであるが、構築はPC柱Ｃを設置して自立させ、その天
端上にPC柱Ｃと同様にプレキャスト化された梁Ｂを載置
してこれをPC柱Ｃ，Ｃ間に架設した後、スラブ筋の配筋
に続いてスラブ，梁及びPC柱Ｃ内にコンクリート６を打
設する、という要領で行われる。
【００４１】PC柱Ｃの設置時、請求項１，請求項２記載
のいずれのPC柱Ｃも鉄筋籠Ａの埋設により梁Ｂの重量に
耐えるに十分な厚さと強度を持っているため、梁Ｂの載
置時にはPC柱Ｃ回りへの支保工の設置は不要である。
のいずれのPC柱Ｃも鉄筋籠Ａの埋設により梁Ｂの重量に
耐えるに十分な厚さと強度を持っているため、梁Ｂの載
置時にはPC柱Ｃ回りへの支保工の設置は不要である。
【００４２】
【発明の効果】この発明は以上の通りであり、中空の箱
形断面形状のコンクリート中にフープを埋設すると同時
に、フープの内周側に主筋を配筋し、この主筋の内周側
にプレキャストコンクリートの内型枠となる金網を周回
して張り付け、もしくはフープの外周側に自重を負担す
る補助筋を軸方向に配筋し、フープの内周側，もしくは
外周側に金網を張り付けたものであるため、主筋をフー
プに内接して配筋することができ、フープのかぶりを必
要以上に大きくすることがなく、柱の寸法、すなわち重
量の増大を抑えることができる。
形断面形状のコンクリート中にフープを埋設すると同時
に、フープの内周側に主筋を配筋し、この主筋の内周側
にプレキャストコンクリートの内型枠となる金網を周回
して張り付け、もしくはフープの外周側に自重を負担す
る補助筋を軸方向に配筋し、フープの内周側，もしくは
外周側に金網を張り付けたものであるため、主筋をフー
プに内接して配筋することができ、フープのかぶりを必
要以上に大きくすることがなく、柱の寸法、すなわち重
量の増大を抑えることができる。
【００４３】またプレキャストコンクリート柱の内型枠
に金網を使用しているため、容易にコンクリートの内周
面に現場打ちのコンクリートとの一体性を確保する凹凸
面を形成することができ、格別の型枠を使用する必要が
なく、製作性がよい。
に金網を使用しているため、容易にコンクリートの内周
面に現場打ちのコンクリートとの一体性を確保する凹凸
面を形成することができ、格別の型枠を使用する必要が
なく、製作性がよい。
【００４４】加えてコンクリートの断面形状が中空の箱
形であり、これにフープと主筋，または補助筋を埋設す
ることにより自立性を持っているため、現場では支保工
を設置することなくコンクリートの打設，もしくは主筋
の配筋とコンクリートの打設を行えばよく、施工性が高
い。
形であり、これにフープと主筋，または補助筋を埋設す
ることにより自立性を持っているため、現場では支保工
を設置することなくコンクリートの打設，もしくは主筋
の配筋とコンクリートの打設を行えばよく、施工性が高
い。
【図１】請求項１記載発明の製作例を示した断面図であ
る。
る。
【図２】図１のPC柱に使用される鉄筋籠を示した斜視図
である。
である。
【図３】図１の斜視図である。
【図４】図１のPC柱内にコンクリートを打設した状況を
示した断面図である。
示した断面図である。
【図５】請求項２記載発明の製作例を示した断面図であ
る。
る。
【図６】図５のPC柱に使用される鉄筋籠を示した斜視図
である。
である。
【図７】図５の斜視図である。
【図８】図５のPC柱内にコンクリートを打設した状況を
示した断面図である。
示した断面図である。
【図９】請求項２記載発明の他の製作例を示した断面図
である。
である。
【図１０】図９のPC柱に使用される鉄筋籠を示した斜視
図である。
図である。
【図１１】図９の斜視図である。
【図１２】図９のPC柱内にコンクリートを打設した状況
を示した断面図である。
を示した断面図である。
【図１３】下型枠と外型枠を組み立てた状態を示した斜
視図である。
視図である。
【図１４】下型枠と外型枠内に鉄筋籠を設置した状態を
示した斜視図である。
示した斜視図である。
【図１５】PC柱の最初の製作手順を示した断面図であ
る。
る。
【図１６】図15の次の手順を示した断面図である。
【図１７】図16の次の手順を示した断面図である。
【図１８】図１のPC柱のスラブ上への設置状態を示した
立面図である。
立面図である。
【図１９】図５，または図９のPC柱のスラブ上への建て
込み時の様子を示した立面図である。
込み時の様子を示した立面図である。
【図２０】図５，または図９のPC柱のスラブ上への設置
状態を示した立面図である。
状態を示した立面図である。
【図２１】１フロアの架構構築の様子を示した立面図で
ある。
ある。
Ｃ……プレキャストコンクリート柱、Ａ……鉄筋籠、１
……コンクリート、１ａ……凹凸面、２……フープ、３
……主筋、３′……継ぎ筋、４……補助筋、５……金
網、６……コンクリート、７……下型枠、８……外型
枠、９……スペーサ、Ｂ……梁。
……コンクリート、１ａ……凹凸面、２……フープ、３
……主筋、３′……継ぎ筋、４……補助筋、５……金
網、６……コンクリート、７……下型枠、８……外型
枠、９……スペーサ、Ｂ……梁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜本 文敏 東京都調布市飛田給二丁目19番１号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 近藤 弘 東京都新宿区高田馬場３−12−５ 株式会 社富士昭内
Claims (4)
- 【請求項１】 中空の箱形断面形状のコンクリート中に
フープを埋設して製作され、現場打ちコンクリートの型
枠を兼用しながら柱の一部となるプレキャストコンクリ
ート柱であり、フープの内周側に主筋が配筋され、この
主筋の内周側にプレキャストコンクリートの内型枠とな
る金網が周回して張り付けられていることを特徴とする
プレキャストコンクリート柱。 - 【請求項２】 中空の箱形断面形状のコンクリート中に
フープを埋設して製作され、現場打ちコンクリートの型
枠を兼用しながら柱の一部となるプレキャストコンクリ
ート柱であり、フープの外周側には自重を負担する補助
筋が軸方向に配筋され、フープの内周側，もしくは外周
側にプレキャストコンクリートの内型枠となる金網が周
回して張り付けられていることを特徴とするプレキャス
トコンクリート柱。 - 【請求項３】 請求項１記載のプレキャストコンクリー
ト柱を寝かせて製造する方法であり、主筋とその回りを
取り囲むフープとから組み立てられた鉄筋籠の、主筋の
内周側に金網を周回して張り付ける一方、鉄筋籠の下面
位置と両側面位置にそれぞれ下型枠と外型枠を組み立
て、この下型枠と外型枠間に箱形断面の一側面に相当す
る部分のコンクリートを打設し、その硬化前にコンクリ
ート上に金網が付属した鉄筋籠を設置し、引き続いてコ
ンクリートの外型枠と金網の間にコンクリートを充填
し、コンクリートの硬化後、外型枠を撤去する、という
工程からなるプレキャストコンクリート柱の製造方法。 - 【請求項４】 請求項２記載のプレキャストコンクリー
ト柱を寝かせて製造する方法であり、補助筋とその内周
側に配筋されるフープとから組み立てられた鉄筋籠の、
フープの内周側，もしくは外周側に金網を周回して張り
付ける一方、鉄筋籠の下面位置と両側面位置にそれぞれ
下型枠と外型枠を組み立て、この下型枠と外型枠間に箱
形断面の一側面に相当する部分のコンクリートを打設
し、その硬化前にコンクリート上に金網が付属した鉄筋
籠を設置し、引き続いてコンクリートの外型枠と金網の
間にコンクリートを充填し、コンクリートの硬化後、外
型枠を撤去する、という工程からなるプレキャストコン
クリート柱の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20940191A JPH0552001A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | プレキヤストコンクリート柱及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20940191A JPH0552001A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | プレキヤストコンクリート柱及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0552001A true JPH0552001A (ja) | 1993-03-02 |
Family
ID=16572286
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20940191A Pending JPH0552001A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | プレキヤストコンクリート柱及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0552001A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
1991
- 1991-08-21 JP JP20940191A patent/JPH0552001A/ja active Pending
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