JPH0551886A - 植物繊維材料の脱リグニン化方法 - Google Patents

植物繊維材料の脱リグニン化方法

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JPH0551886A
JPH0551886A JP4021386A JP2138692A JPH0551886A JP H0551886 A JPH0551886 A JP H0551886A JP 4021386 A JP4021386 A JP 4021386A JP 2138692 A JP2138692 A JP 2138692A JP H0551886 A JPH0551886 A JP H0551886A
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delignification
alcohol
fiber material
plant fiber
impregnation
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JP4021386A
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English (en)
Inventor
Karl-Heinz Brodersen
− ハインツ・ブロデルセン カール
Gerhard Dahlmann
ゲルハルト・ダールマン
Heinrich Leopold
ハインリヒ・レオポルト
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Organocell G fur Zellstoff & Umwelttechnik Mbh
Original Assignee
Organocell G fur Zellstoff & Umwelttechnik Mbh
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Publication date
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C1/00Pretreatment of the finely-divided materials before digesting
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C3/00Pulping cellulose-containing materials
    • D21C3/20Pulping cellulose-containing materials with organic solvents or in solvent environment

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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】オルガノソルブ法を用いてセルロースの良好な
脱リグニン化を行い、スルファト法によるセルロースと
同じ品質を有する高級紙の製造を可能とすること。 【構成】本発明の方法は、アルコールを用いて植物繊維
材料、特に切りくずを脱リグニン化する方法において、
含浸段階(1)および脱リグニン段階(10)を具備
し、その際、使用するアルコール量は該含浸段階(1)
よりも、該リグニン段階(10)の方が一層少ないこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルコールを用いた植物
繊維材料、特にきり屑の脱リグニン化方法に関わる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】環境
にやさしいセルロースの製造方法が求められる場合に
は、オルガノソルブ(ORGANOSOLV)法にかなりの注意が
向けられるようになってきた。オルガノソルブ法は、脱
リグニン剤として主にアルコールを用いる方法である。
この方法では、今日もっとも利用されている溶剤、つま
り硫黄化合物の使用を避けることができる。
【0003】今日、もっとも一般的なスルファト(SULF
AT)法では、脱リグニンを行う際に硫化水素酸塩を使用
する必要があり、環境に影響を及ぼす排気物が放出され
る。これ以外にも、この方法はひどく悪臭をともなう。
【0004】スルファト法に比べると、スルフィト(SU
LFIT)法はいくらか制御が可能な方法であるが、スルフ
ィト法で製造されたセルロースは、固さの面でスルファ
ト法で製造されたセルロースを下回る。
【0005】オルガノソルブ法の場合、アルコールと水
の混合物(例えばEU−PS0090969を参照)を
使用することによって、不利な硫黄成分を用いずに満足
できる品質のセルロースを製造することができる。
【0006】特に高品質のセルロースは、酸性域におい
てアルコールと水の混合物中で切り屑を煮沸する第一工
程と、続いてアルコールと水の混合物に苛性ソーダ溶液
およびアルコールを加え、さらにアルカリ性域において
再び煮沸するという第二工程とからなる二工程の方法に
よって得られる。この煮沸工程の際には、溶解はすでに
始まっており、切り屑はまず蒸気によって加熱され、続
いてアルコールと水の混合物の中で低温で溶解が行われ
る。
【0007】上述のように、アルコールを苛性ソーダ溶
液とともに使用することにより、植物繊維材料と溶かし
込みが行われる。
【0008】この場合、バッチ煮沸器に用いられている
方法では、脱リグニンが困難であり、また達成されるカ
ッパ値(cappawerte)は煮沸時間が長いにも
かかわらず満足のいくものとはならない。
【0009】
【課題を解決するための手段】オルガノソルブ溶解につ
いても、この方法を含浸工程と脱リグニン工程とに分割
し、さらに脱リグニン工程でアルコールを含浸工程より
も所定量だけ減ずれば、良好な脱リグニンが可能とな
り、またきわめて高品質のセルロースが得られるとい
う、驚くべきことが研究結果からわかった。この方法に
よって得られた成果は、従来の方法では考えられないほ
どであった。得られたセルロースは、スルファト法によ
るセルロースと同じ品質を有し、高級紙の製造に利用で
きるものとなる。この方法において重要なことは、切り
屑が使用されるアルコールに一貫して含浸されているこ
と、そして一貫して含浸させることにより脱リグニン工
程においても切り屑がアルカリの強い影響力から保護さ
れることである。切り屑をあらかじめ含浸することによ
り、リグニン縮合が少なくても、反応時間を通じて同等
の脱リグニン反応が生じる。セルロース繊維からのリグ
ニン脱離は、脱リグニン工程において繊維を特に傷めな
くても可能となる。
【0010】したがって、含浸段階とは対照的に、脱リ
グニン工程においてアルコールの量を減じておけば、ア
ルコールが脱リグニンの進行を強く抑制し過ぎることは
ない。 この方法を実施する際、植物繊維材料は純粋な
アルコールあるいはアルコールと水の混合物に通される
が、アルコールあるいはこの混合物は高温としておく
か、もしくは高温になるまで加熱すればよい。純粋なア
ルコールを用いるか、アルコールと水の混合物を用いる
かについては、使用する植物繊維材料の乾燥体積および
得られた染浴比率によって決定される。通常、連続的に
処理を行う場合には、最小の染浴比率が得られる。
【0011】植物繊維材料は、加えられる含浸液と植物
繊維材料に含まれる液体とのあいだで平衡状態が得られ
るまで含浸工程の状態のまま放置される。続いて脱リグ
ニンが行われ、含浸された植物繊維材料はアルカリとア
ルコールと水の混合物によって処理されるが、この混合
物は脱リグニン反応が始まるよう、高温に加熱しておく
か、あるいは高温になるまで加熱すればよい。
【0012】アルカリとアルコールと水の混合物の量
は、煮沸処理によって決定され、連続的な処理か非連続
的な処理かによって、特に脱リグニン工程で用いられる
含浸液の量によって決定される。連続的な煮沸工程を行
う場合には、脱リグニン工程でアルカリと水の混合物が
加えられる。脱リグニンの進行は、脱リグニンが行われ
ているあいだ植物繊維材料に含まれるアルコールがほぼ
均一に減少し、植物繊維材料中のアルカリ成分が増加し
て脱リグニンが始まり、脱リグニンがまだ行われている
あいだは、新たに進行の平衡状態が生じるまで減少す
る。
【0013】非連続的な煮沸工程の場合には、一つの煮
沸容器の中で含浸工程と脱リグニン工程が時間的に連続
して行われる。すなわち、植物繊維材料が容器内に入れ
られ、まずアルコールと水の混合物による含浸工程が行
われた後、アルカリと水の混合物が容器内に入れられ、
脱リグニンが実行される。
【0014】しかしながら、実施する際には含浸液を容
器から取り除いた後に、脱リグニン液を入れ脱リグニン
を行うのが望ましい。このような変更例ならば、アルカ
リの使用量を少なくすることができる。
【0015】連続的な処理の場合には、含浸工程と脱リ
グニン工程は1つあるいは二つの容器内で局所的に順々
に行われるよう構成される。非連続的な処理の場合に
は、液体のみが移動されるが、連続処理では植物繊維材
料も移動される。
【0016】含浸工程では、場合によって水成分ととも
に植物繊維材料に加えられるアルコール量は、溶解液中
のアルコール成分が30から60重量%、特に40から
50重量%となるように決定される。植物繊維材料によ
って、その乾燥体積に応じた少なからぬ量の液体が含浸
工程において取り込まれる。したがって、対応するアル
コール量およびアルコール濃度が選択されていれば、含
浸工程において望ましい平衡状態が生じる。その結果、
含浸の始めには含浸液中のアルコール成分は急激に所望
の成分値よりも高くなる。しかし、切り屑にアルコール
を素早く取り込ませることにより、即座に平衡状態に戻
る。切り屑内にアルコールを素早く取り込ませることを
考慮すると、含浸液中のアルコール成分はできるだけ高
いほうが有利である。
【0017】含浸に続く脱リグニンは、脱リグニン液中
のアルコール量を含浸液中のアルコールよりも少なくし
て行われるため、脱リグニン工程で行われる脱リグニン
の進行が、アルコール成分が多いために妨げられること
はない。アルコール成分は、脱リグニン液の20から4
0重量%、特に20から30重量%であれば望ましい。
アルカリ成分は完全乾燥植物繊維材料に対して、長い繊
維材料の場合で12から25重量%、特に18から20
重量%、また短い繊維材料の場合には14から18%と
する。取り入れられたアルカリ成分によって、植物繊維
材料の良好な脱リグニンが行われる。
【0018】アルコールとしては、メタノールあるいは
エタノールを用いるのかが望ましい。これらのアルコー
ル類は沸騰温度と内在する熱エネルギーの低さにおい
て、他のアルコール類より適している。
【0019】アルカリとしては、水酸化ナトリウム溶液
が用いられる。
【0020】含浸液の温度は100から160℃、特に
110から130℃とするが、この温度は含浸に必要以
上の長い時間が取られず、また明白な脱リグニンも始ま
らないよう選定されたものである。
【0021】脱リグニン液の温度は植物繊維材料の種類
によって決定される。この温度は150から190℃、
特に160から175℃である。軽い可溶性の植物繊維
材料は低温で処理するが、重い可溶性の植物繊維材料は
高温で脱リグニンする。
【0022】含浸時の滞留時間は30から120分と
し、60分であれば望ましい。脱リグニン時にはこれよ
りも時間を延ばして100から300分とし、150分
であれば望ましい。
【0023】非連続的に処理を行う場合、含浸液および
脱リグニン液の加熱は、別の熱循環系において間接的に
行う。すなわち、一つの熱循環系を含浸用と脱リグニン
用の両方に用いる。連続的に処理を行う場合、含浸時と
脱リグニン時の加熱にそれぞれ一つずつの熱循環系を用
いればよい。連続処理においては、含浸液が植物繊維材
料とともに含浸工程に入るほうが有利である。そのため
含浸液の一部はつねに含浸工程の下流端側で排出され、
熱交換器によって加熱され、含浸の始まる前に植物繊維
材料の流れに合流される。
【0024】実際の経済性については、染浴比率すなわ
ち液体と植物繊維材料の比率が特に重要な意味を持つ。
含浸工程ではこの染浴比率が2対1から3.5対1、で
きれば2.2対1となるように決定されている。
【0025】脱リグニン工程では染浴比率は3.5対1
から5対1、できれば4.5対1とする。
【0026】上述した方法では、含浸工程のpH値が4
から6、煮沸工程では9から12となる。含浸工程にお
いても小量のアルカリを加えることにより、この方法を
さらに改善することができる。
【0027】完全乾燥植物材料に対して2から12%の
アルカリを含浸時に加えれば、含浸時pH値は7から1
2となり、きわめて適した値が得られることが実験によ
り示されている。ただし、このアルカリの量は脱リグニ
ン工程で加えられるアルカリの量よりも少ないことに注
意せねばならない。
【0028】連続的な処理の場合、含浸液と植物繊維材
料が同じ流れの中で脱リグニン工程に移行するのが、特
に有効な進行方法である。脱リグニンの終了時には、脱
リグニン液が排出されてアルコール補給装置に送られ、
アルコールは装置内で95%まで濃縮される。脱リグニ
ン液の加熱はアルカリと水のみについて行われ、これら
が含浸工程を終えた植物繊維と含浸液の混合物に加えら
れる。
【0029】アルコールをさらに高い濃度まで濃縮する
ことはできるが、通常の含浸液を準備する場合は95%
で十分である。脱リグニン工程の後、すでにセルロース
となった植物繊維材料内に含まれるアルコールとアルカ
リとを取り除くため、植物繊維材料に対して向流洗浄が
行われる。
【0030】木の品質が特別な場合、脱リグニンの際
に、完全乾燥植物繊維材料に対して0.01から0.1
5重量%の量のアントラキノンを加え、脱リグニンが行
われているあいだの含浸の度合いを改善するのが望まし
い。
【0031】本方法においては、含浸工程に先だって、
植物繊維材料の蒸気処理を行うのが望ましい。蒸気処理
により植物繊維材料に閉じ込められていた空気が取り除
かれ、またアルコールによる含浸は助成される。蒸気処
理に際しては水蒸気、アルコール蒸気を利用できる。
【0032】
【実施例】以下、実施例に基づき方法を詳細に説明す
る。
【0033】植物繊維物質は、ブロック図で略示したよ
うに供給(添加)されることによって、通常は含有され
ている液体(すなわち水)と共に、供給導管2を介して
含浸段階1に供給される。これと同時になされる連続的
な工程において、該工程に接続した非連続的な工程で、
含浸用液体が導管3を通って供給される。
【0034】その前に、植物繊維物質は水蒸気によって
蒸気処理段階4で蒸気処理されているから、含浸段階1
に添加される植物繊維物質は、約100℃(以下、単に
度と記す)の温度を有する。蒸気処理によって、空気は
粗砕チップから除去される。
【0035】含浸段階1に導入されるアルコ−ルは、導
管5を通ってアルコ−ル回収装置(見易くするため省
略)から送出され、95%の濃度を有する。残りの5%
は水である。
【0036】含浸段階1では、含浸用液体の温度(従っ
て植物繊維物質の温度)が、最短時間で100度から1
40度に加熱される(図2)。含浸用液体の加熱のため
に、熱交換器6が設けられている。含浸段階1の排出端
7では含浸用液体の一部が除かれ、熱交換器6に送ら
れ、供給端6で含浸段階1に再度送られる。
【0037】含浸温度および含浸用液体のアルコ−ル濃
度は、全含浸段階中を通してできるだけ一定に保たれ
る。
【0038】含浸用液体中のアルコ−ル濃度は、含浸時
間の最長の領域に亘ってほぼ一定である。含浸の開始時
においてのみ、例えば図3に見られるように、より高い
濃度が形成される。
【0039】これに対し、繊維物質内では、含浸の終り
にアルコ−ル濃度の間で相平衡が生じるまで、アルコ−
ル濃度が上昇する。
【0040】含浸の終了後に、アルコ−ル、水および所
定量の含浸用液体とからなる液体を含有する植物繊維材
料体は、導管9を通って脱リグニン化段階10に送られ
る。更に、アルコ−ルと水の混合物が、導管11を通っ
て脱リグニン化段階10に導入される。脱リグニン化段
階10における植物繊維物質及び脱リグニン化用液体の
温度は、極めて短時間で、140度から165度に上昇
する。脱リグニン化用液体は熱交換器12によって加熱
される。
【0041】アルコ−ルの添加と、それと同時の加熱に
よって、同様に同じ時点でアルコ−ル量が脱リグニン化
段階10で減少し、脱リグニン化が開始するという結果
になる。実施例では、液体中のアルコ−ル濃度は極めて
短時間で50%から33%に減少し、その後は再度ほぼ
一定になる。
【0042】これに対し、粗砕チップ中のアルコ−ル濃
度は、相平衡が33%で形成されるまで(図4)、脱リ
グニン化段階(10)の全時間に亘ってほぼ均一に減少
する。
【0043】液体に導入されたアルカリ(図5)は、含
浸段階の液体との混合によって、極めて速く、自らの濃
度を5%から約3%に減少し、続いて不断に約1.5%
に低下する。
【0044】これに対し、繊維物質内では、図6に示す
ように、アルカリが一定不変の方法で浸入する。相平衡
は約1.5%で生じる。続いて、脱リグニン化段階が終
了する。
【0045】脱リグニン化中に消費されたアルカリは、
薬品回収装置に通じた導管13を通して、消費に応じて
アルカリを添加することよって補償調節される。
【0046】脱リグニン化段階に洗浄段階14が接続さ
れているのは、残留するアルコ−ル及びアルカリ成分
を、脱リグニン化によって生じたセルロ−ス(パルプ)
から除去するためである。
【0047】セルロ−ス装置内における選別、漂白等の
その他の方法段階は、本発明の関連では述べない。何故
ならば、これらの段階は従来の方法と同じだからであ
る。
【0048】ダイヤグラムは、温度及び薬品量の重要な
推移を示している。使用された植物繊維物質、アルカリ
及びアルコ−ルに応じて、ここでは曲線の推移に偏差(A
bwe-ichungen) が生じることは明らかである。しかし、
曲線の原理的な構成は変わらない。
【0049】洗浄段階14において、アルカリ及びアル
コ−ルはセルロ−スから洗い流され、洗浄液とともに、
導管15を通って薬品回収(装置)に送られる。脱リグ
ニン化液は導管15を介して除去され、続いて蒸発さ
れ、薬品回収(装置)に送られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、最重要な方法段階のブロック図、
【図2】図2は、各段階における温度推移を示すダイヤ
グラム、
【図3】図3は、本発明方法を実施する最中の液体中の
アルコ−ル濃度の推移を示すダイヤグラム、
【図4】図4は、繊維物質中のアルコ−ル濃度の推移を
示すダイヤグラム、
【図5】図5は、液体中のアルカリ濃度の推移を示すダ
イヤグラム、
【図6】図6は、繊維物質中のアルカリ濃度の推移を示
す図である。
【符号の説明】
1…含浸段階、6…加熱循環部、10…脱リグニン化段
階、12…加熱循環部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハインリヒ・レオポルト ドイツ連邦共和国、8000 ミユンヘン 2、ロトマンシユトラーセ 3

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコールを用いて植物繊維材料、特に
    切りくずを脱リグニン化する方法において、含浸段階
    (1)および脱リグニン段階(10)を具備し、その
    際、使用するアルコール量は該含浸段階(1)よりも、
    該リグニン段階(10)の方が一層少ないことを特徴と
    する方法。
  2. 【請求項2】 前記含浸段階(1)において前記植物繊
    維材料に純粋アルコールまたはアルコール/水の混合物
    が送られ、該純粋アルコールないし該アルコール/水の
    混合物は高温であるか、または高温になるまで高めら
    れ、また、前記植物繊維材料は、追加した前記含浸液
    と、前記植物繊維材料中に含まれる液体間で相平衡状態
    になるまで前記含浸状態にとどまり、また、これに続い
    て、前記脱リグニン段階(10)では、高温であるか、
    または、高温になるまで高められたアルカリ/アルコー
    ル/水の混合物を使って前記含浸状態の植物繊維材料を
    処理する間に前記脱リグニンを遂行するので、前記脱リ
    グニン反応が始まり、また、前記脱リグニンの間、前記
    植物繊維材料中に含まれるアルコールはほぼ均等に減少
    し、また、該植物繊維材料中の前記アルカリの割合は前
    記脱リグニンの開始時点には上昇し、また、該脱リグニ
    ン中には、およそ新たに相平衡状態が始まるまで減少す
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記含浸段階(1)と前記脱リグニン段
    階(10)は、不連続のプロセスとして時間的に相前後
    して煮沸用容器中で進められることを特徴とする請求項
    1または請求項2の何れかに記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記含浸段階(1)と前記脱リグニン段
    階(10)は連続するプロセスとして、場所に関し次々
    と1または2個の容器中で進められることを特徴とする
    請求項1または請求項2の何れかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記植物繊維材料に前記含浸段階(1)
    において追加されるアルコール量、または、必要に応じ
    て含水量は、前記含浸液中のアルコールの割合が30−
    60重量パーセント、特に40−50重量パーセントに
    相当するように選ばれることを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 前記脱リグニン液は、該脱リクニン液1
    00%と比較すれば20−40重量パーセント、特に2
    5−30重量パーセントのアルコールの割合いを、そし
    て完全乾燥植物繊維材料100%と比較すれば、長い繊
    維材料について12−25重量パーセント、特に18−
    20重量パーセント、短い繊維材料については14−1
    8重量パーセントのアルコールの割合を有していること
    を特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 アルコールとしてメタノールまたはエタ
    ノールを使用することを特徴とする請求項1ないし請求
    項6の何れか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 アルカリとして水酸化ナトリウム溶液を
    試用することを特徴とする請求項1ないし請求項7の何
    れか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記含浸液の温度は100−160℃、
    特に、110−130℃に相当することを特徴とする請
    求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記脱リグニン液の温度は150−1
    90℃、特に、160−175℃に相当することを特徴
    とする請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 前記含浸は30−120分間、特に好
    ましくは60分間続けられることを特徴とする請求項1
    ないし請求項10の何れか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記脱リグニンは100−300分
    間、特に好ましくは150分間続けられることを特徴と
    する請求項1ないし請求項11の何れか1項に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 前記含浸液と前記脱リグニン液の加熱
    は、不連続に運転される煮沸器の場合、特別な加熱循環
    中で間接的に行われることを特徴とする請求項1ないし
    請求項12の何れか1項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記含浸液と前記脱リグニン液の加熱
    は、連続的に運転される煮沸器の場合、特別な加熱循環
    (6,12)中で間接的に行われることを特徴とする請
    求項1ないし請求項12の何れか1項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記浴比は、前記含浸段階において2
    対1ないし2.5対1、特に好ましくは2.2対1であ
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項14の何れか
    1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記浴比、すなわち(液体)/(繊維
    材料)は、脱リグニン段階において、3.5対1ないし
    5対1、特に好ましくは4.5対1であることを特徴と
    する請求項1ないし請求項16の何れか1項に記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 前記pH値は、前記煮沸段階において
    9−12であることを特徴とする請求項1ないし請求項
    16の何れか1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記pH値は前記煮沸段階において4
    −62であることを特徴とする請求項1ないし請求項1
    7の何れか1項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 完全乾燥植物繊維材料100%に対し
    て、2−12%のアルカリが前記含浸段階に添加される
    ので、前記含浸中の前記pH値は2.12に相当するこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項18の何れか1項
    に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記連続するプロセスの場合、前記脱
    リグニン液を前記植物繊維材料は、前記脱リグニン段階
    (10)において直進する流れ中を案内されることを特
    徴とする請求項1ないし請求項2、請求項4ないし請求
    項12および第14項ないし第19項の何れか1項に記
    載の方法。
  21. 【請求項21】 前記脱リグニンの終了時点において前
    記脱リグニン液は抜きとられて、さらにアルコール回収
    装置へ送られ、また、前記アルコールが95パーセント
    まで濃縮されることを特徴とする請求項1ないし請求項
    20の何れか1項に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記植物繊維材料は前記脱リグニン段
    階の後、向流洗浄にさらされることを特徴とする請求項
    20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 完全乾燥植物繊維材料100%に対し
    て、0.01−0.15重量%量の脱リグニンアントラ
    キノンが添加されることを特徴とする請求項1ないし請
    求項22の何れか1項に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記植物繊維材料は、前記含浸の前に
    蒸気処理にさらされることを特徴とする請求項1ないし
    請求項23の何れか1項に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記蒸気処理のために、水蒸気および
    /または気化アルコールを使用することを特徴とする請
    求項23に記載の方法。
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