JPH0551643A - 方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方法 - Google Patents
方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方法Info
- Publication number
- JPH0551643A JPH0551643A JP3209098A JP20909891A JPH0551643A JP H0551643 A JPH0551643 A JP H0551643A JP 3209098 A JP3209098 A JP 3209098A JP 20909891 A JP20909891 A JP 20909891A JP H0551643 A JPH0551643 A JP H0551643A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- grain
- steel sheet
- annealing
- magnetic steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
- Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明はコイル受台とそれに接するコイル下
端との熱膨張、収縮の差異にもとづく熱歪等による歪発
生を抑制しうる方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方法を提供す
る。 【構成】 方向性電磁鋼板コイルをＭｇＯ塗布後、イン
ナーカバー内のコイル受台にコイル巻軸方向を垂直向き
に載置し、焼鈍を行う方向性電磁鋼板の仕上げ焼鈍方法
において、コイル受台の外周端面部を断熱材で被覆し焼
鈍することを特徴とする方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方
法。
端との熱膨張、収縮の差異にもとづく熱歪等による歪発
生を抑制しうる方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方法を提供す
る。 【構成】 方向性電磁鋼板コイルをＭｇＯ塗布後、イン
ナーカバー内のコイル受台にコイル巻軸方向を垂直向き
に載置し、焼鈍を行う方向性電磁鋼板の仕上げ焼鈍方法
において、コイル受台の外周端面部を断熱材で被覆し焼
鈍することを特徴とする方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方
法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は帯状板コイルのボックス
焼鈍方法に係わり、コイル受台と接するコイル側縁部に
側歪が発生するのを防止する方法に関する。
焼鈍方法に係わり、コイル受台と接するコイル側縁部に
側歪が発生するのを防止する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】冷延された帯状板、例えば薄鋼板は冷延
によって生じた歪みの除去、脱炭、脱窒などの不純物の
除去、あるいは結晶粒調整等のために、コイル状にてボ
ックス焼鈍される。帯状板コイルのボックス焼鈍は、コ
イルの巻軸方向を垂直方向にして、焼鈍炉内に１段ある
いは複数段に置かれて焼鈍される。
によって生じた歪みの除去、脱炭、脱窒などの不純物の
除去、あるいは結晶粒調整等のために、コイル状にてボ
ックス焼鈍される。帯状板コイルのボックス焼鈍は、コ
イルの巻軸方向を垂直方向にして、焼鈍炉内に１段ある
いは複数段に置かれて焼鈍される。
【０００３】ボックス焼鈍炉における従来の焼鈍は、図
２に示すごとく、巻き取られた薄鋼板コイル１は、ベー
ス２上に、シール材３でシールされたインナーカバー４
内に設置されたコイル受台５上に、その巻軸を垂直に載
置され、給気管６によって下部から供給される雰囲気ガ
ス中で、インナーカバー４の外に設置された炉体より熱
を受け焼鈍される。
２に示すごとく、巻き取られた薄鋼板コイル１は、ベー
ス２上に、シール材３でシールされたインナーカバー４
内に設置されたコイル受台５上に、その巻軸を垂直に載
置され、給気管６によって下部から供給される雰囲気ガ
ス中で、インナーカバー４の外に設置された炉体より熱
を受け焼鈍される。
【０００４】このようにしてボックス焼鈍された薄鋼板
コイル１には、コイル受台５と接する下端部に側歪と称
される座屈歪が生じる。この座屈歪は薄鋼板コイル１と
コイル受台５の焼鈍における加熱、均熱、冷却の熱サイ
クルにおいての膨張、収縮の差異によるといわれてい
る。この座屈歪の発生程度は、板厚が薄くなるほど大き
くなり、特に０．３５mm以下の薄鋼板で著しくなる。
コイル１には、コイル受台５と接する下端部に側歪と称
される座屈歪が生じる。この座屈歪は薄鋼板コイル１と
コイル受台５の焼鈍における加熱、均熱、冷却の熱サイ
クルにおいての膨張、収縮の差異によるといわれてい
る。この座屈歪の発生程度は、板厚が薄くなるほど大き
くなり、特に０．３５mm以下の薄鋼板で著しくなる。
【０００５】このような薄鋼板コイルの下端部に生じた
座屈歪（側歪）は商品価値を低下し、また材質上にも悪
影響を及ぼすので切除しなければならず、歩留の低下と
なる。係る側歪の発生防止ないしその軽減は極めて重要
な課題で、従来から種々の方法がとられている。
座屈歪（側歪）は商品価値を低下し、また材質上にも悪
影響を及ぼすので切除しなければならず、歩留の低下と
なる。係る側歪の発生防止ないしその軽減は極めて重要
な課題で、従来から種々の方法がとられている。
【０００６】例えば特公昭５２−１３１６９号公報に
て、ボックス焼鈍に先立ち、鋼板をコイル状に巻き取る
際に、その側端縁部が凹凸形状を形成するように巻取
り、この突起縁部をコイル受台と接するように置いて、
焼鈍する方法が提案されている。また実開昭５６−１２
３８６０号公報は、コイル受台上に焼鈍される鋼板コイ
ルと同じ材質の敷板を置き、その上に鋼板コイルを載置
して、鋼板コイルの下端部の歪発生を防止せんとするも
のである。これらにより一応の歪の軽減が得られている
が、いまだ十分に満足しうるまでになっているとは言え
ないのが実情である。特に１０００℃以上の高温で長時
間、仕上焼鈍される方向性電磁鋼板コイルには歪の発生
が多々みられ、これを減少させる必要がある。
て、ボックス焼鈍に先立ち、鋼板をコイル状に巻き取る
際に、その側端縁部が凹凸形状を形成するように巻取
り、この突起縁部をコイル受台と接するように置いて、
焼鈍する方法が提案されている。また実開昭５６−１２
３８６０号公報は、コイル受台上に焼鈍される鋼板コイ
ルと同じ材質の敷板を置き、その上に鋼板コイルを載置
して、鋼板コイルの下端部の歪発生を防止せんとするも
のである。これらにより一応の歪の軽減が得られている
が、いまだ十分に満足しうるまでになっているとは言え
ないのが実情である。特に１０００℃以上の高温で長時
間、仕上焼鈍される方向性電磁鋼板コイルには歪の発生
が多々みられ、これを減少させる必要がある。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明はコイル受台と
それに接するコイル下端との熱膨張、収縮の差異にもと
づく熱歪等による歪発生を抑制しうる方向性電磁鋼板の
仕上焼鈍方法を提供することを目的とする。
それに接するコイル下端との熱膨張、収縮の差異にもと
づく熱歪等による歪発生を抑制しうる方向性電磁鋼板の
仕上焼鈍方法を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は脱炭焼鈍
後の方向性電磁鋼板コイルにＭｇＯ塗布後インナーカバ
ー内のコイル受台上に、帯状板コイルを巻軸方向を垂直
向きに載置して行う仕上焼鈍方法において、コイル受台
の外周端面部を断熱材で被覆し、焼鈍することを特徴と
する方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方法にある。
後の方向性電磁鋼板コイルにＭｇＯ塗布後インナーカバ
ー内のコイル受台上に、帯状板コイルを巻軸方向を垂直
向きに載置して行う仕上焼鈍方法において、コイル受台
の外周端面部を断熱材で被覆し、焼鈍することを特徴と
する方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方法にある。
【０００９】以下に本発明について一実施例にもとづい
て図１を参照し詳細に説明する。ＭｇＯを塗布した方向
性電磁鋼板コイル１はコイル軸をコイル受台５に対し垂
直に載置された状態で仕上焼鈍が施される。コイルを加
熱するためにインナーカバー４の外に炉体が設置され、
該インナーカバーを通して、コイルは上面、側面のあら
ゆる方向からの放射熱とコイル受台５より伝導してくる
入熱により加熱される。この際コイル受台の熱膨張がコ
イルより大きいことにもとづきコイル下端部は変形を受
けることとなり、コイル下端部の耐変形強度が十分でな
い場合座屈歪となり残存することとなる。
て図１を参照し詳細に説明する。ＭｇＯを塗布した方向
性電磁鋼板コイル１はコイル軸をコイル受台５に対し垂
直に載置された状態で仕上焼鈍が施される。コイルを加
熱するためにインナーカバー４の外に炉体が設置され、
該インナーカバーを通して、コイルは上面、側面のあら
ゆる方向からの放射熱とコイル受台５より伝導してくる
入熱により加熱される。この際コイル受台の熱膨張がコ
イルより大きいことにもとづきコイル下端部は変形を受
けることとなり、コイル下端部の耐変形強度が十分でな
い場合座屈歪となり残存することとなる。
【００１０】発明者らはコイル下端部の変形強度を可能
なかぎり高く確保する方法として、コイルの下端部の温
度を従来より低く保つことに着目し種々の検討を行っ
た。その結果、座屈歪を生じるコイル下端外周部への入
熱はコイル板間のＭｇＯの断熱作用の結果、コイル自体
の外周部からの入熱と同程度にコイル受台を通してコイ
ル下端からも入熱していることを見出した。
なかぎり高く確保する方法として、コイルの下端部の温
度を従来より低く保つことに着目し種々の検討を行っ
た。その結果、座屈歪を生じるコイル下端外周部への入
熱はコイル板間のＭｇＯの断熱作用の結果、コイル自体
の外周部からの入熱と同程度にコイル受台を通してコイ
ル下端からも入熱していることを見出した。
【００１１】従って、コイル受台を断熱することにより
コイル下端部を低温に保つことが可能であり、コイル自
体を断熱する方法に比べ作業性が良好であり実操業へ適
用しやすいことを見出した。また、コイル受台の断熱方
法の最適化を検討した結果、受台の下面まで断熱を施し
た場合、コイルへの入熱が不足となり焼鈍不足となるこ
とから、コイル受台の外周端面部７のみを断熱すること
が最善であり、また作業性も優れることがわかった。以
上の焼鈍方法によりコイル下端が座屈することなく良好
な形状をもつ方向性電磁鋼板が得られる。
コイル下端部を低温に保つことが可能であり、コイル自
体を断熱する方法に比べ作業性が良好であり実操業へ適
用しやすいことを見出した。また、コイル受台の断熱方
法の最適化を検討した結果、受台の下面まで断熱を施し
た場合、コイルへの入熱が不足となり焼鈍不足となるこ
とから、コイル受台の外周端面部７のみを断熱すること
が最善であり、また作業性も優れることがわかった。以
上の焼鈍方法によりコイル下端が座屈することなく良好
な形状をもつ方向性電磁鋼板が得られる。
【００１２】
【実施例】公知の方法で最終板厚０．３mmに冷間圧延
し、脱炭焼鈍した方向性電磁鋼板に、ＭｇＯを主成分と
する焼鈍分離剤に水を添加してスラリー状とし、ロール
コーター等で塗布し、乾燥炉で鋼板温度１５０℃になる
まで昇温して水分を除去した後、コイル状に巻き取っ
た。
し、脱炭焼鈍した方向性電磁鋼板に、ＭｇＯを主成分と
する焼鈍分離剤に水を添加してスラリー状とし、ロール
コーター等で塗布し、乾燥炉で鋼板温度１５０℃になる
まで昇温して水分を除去した後、コイル状に巻き取っ
た。
【００１３】次に該コイルの軸がコイル受台に対し垂直
になるように外周端面部をセラミックファイバー５０mm
で被覆して断熱したコイル受台に載置し、１２００℃の
温度でボックス焼鈍を施した。一方、比較例として同様
の方向性電磁鋼板コイルを断熱の施してないコイル受台
に載置し、同条件にてボックス焼鈍を施した。
になるように外周端面部をセラミックファイバー５０mm
で被覆して断熱したコイル受台に載置し、１２００℃の
温度でボックス焼鈍を施した。一方、比較例として同様
の方向性電磁鋼板コイルを断熱の施してないコイル受台
に載置し、同条件にてボックス焼鈍を施した。
【００１４】以上２つの条件下でのコイル外周下端部の
温度推移を実測したものを図３に比較して示す。断熱を
施した場合、該温度は比較材に比べ低い温度で推移して
いる。また焼鈍後コイル下端部に生じた側歪の板幅方向
の深さおよび長手方向の長さを調査した。その結果を表
１に示す。
温度推移を実測したものを図３に比較して示す。断熱を
施した場合、該温度は比較材に比べ低い温度で推移して
いる。また焼鈍後コイル下端部に生じた側歪の板幅方向
の深さおよび長手方向の長さを調査した。その結果を表
１に示す。
【００１５】
【表１】
【００１６】
【発明の効果】本発明によると、側歪の発生が大幅に軽
減され、歩留の向上、商品価値の向上などの作用効果が
ある。
減され、歩留の向上、商品価値の向上などの作用効果が
ある。
【図１】本発明の一実施例の説明図である。
【図２】従来のボックス焼鈍の説明図である。
【図３】コイル下端部分温度と時間との図表である。
１ コイル ２ ベース ３ シールサンド ４ インナーカバー ５ コイル受台 ６ ガス供給管 ７ 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ２１Ｄ 9/663 Ａ 8928−4Ｋ
Claims (1)
- 【請求項１】 方向性電磁鋼板コイルにＭｇＯ塗布後、
インナーカバー内のコイル受台にコイル巻軸方向を垂直
向きに載置し、焼鈍を行う方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方
法において、コイル受台の外周端面部を断熱材で被覆し
焼鈍することを特徴とする方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3209098A JPH0551643A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3209098A JPH0551643A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0551643A true JPH0551643A (ja) | 1993-03-02 |
Family
ID=16567260
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3209098A Withdrawn JPH0551643A (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 方向性電磁鋼板の仕上焼鈍方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0551643A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013024772A1 (ja) | 2011-08-12 | 2013-02-21 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
| JP2013082974A (ja) * | 2011-10-11 | 2013-05-09 | Jfe Steel Corp | 方向性電磁鋼板の仕上焼鈍設備と仕上焼鈍方法 |
-
1991
- 1991-08-21 JP JP3209098A patent/JPH0551643A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013024772A1 (ja) | 2011-08-12 | 2013-02-21 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
| JP2013057118A (ja) * | 2011-08-12 | 2013-03-28 | Jfe Steel Corp | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
| CN103703151A (zh) * | 2011-08-12 | 2014-04-02 | 杰富意钢铁株式会社 | 取向性电磁钢板的制造方法 |
| KR20160046919A (ko) | 2011-08-12 | 2016-04-29 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 방향성 전기 강판의 제조 방법 |
| US9640320B2 (en) | 2011-08-12 | 2017-05-02 | Jfe Steel Corporation | Method of producing grain-oriented electrical steel sheet |
| JP2013082974A (ja) * | 2011-10-11 | 2013-05-09 | Jfe Steel Corp | 方向性電磁鋼板の仕上焼鈍設備と仕上焼鈍方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981112 |