JPH055141A - 銅又は銅銀合金−金属酸化物複合材料及びその製造方法 - Google Patents
銅又は銅銀合金−金属酸化物複合材料及びその製造方法Info
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- JPH055141A JPH055141A JP18052891A JP18052891A JPH055141A JP H055141 A JPH055141 A JP H055141A JP 18052891 A JP18052891 A JP 18052891A JP 18052891 A JP18052891 A JP 18052891A JP H055141 A JPH055141 A JP H055141A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐溶着性、耐消耗性に優れ、長寿命の電極を
得ることができる材料とその製造方法を提供する。 【構成】 銅又は銅銀母基質と、(a)Mg,Al,Z
r,Ca,Ce,Be,Th,Sr,Ti,Cr,Hf
及びSiの少くとも1種の酸化物と、場合によって
(b)Bi,Pb,Sn,Sb,Cd,Zn,Mn及び
鉄族元素の少くとも1種の酸化物とからなり、これら酸
化物は粒径2μm以下でかつ母基質と強固な結合力をも
って該母基質中に均一に分散している。
得ることができる材料とその製造方法を提供する。 【構成】 銅又は銅銀母基質と、(a)Mg,Al,Z
r,Ca,Ce,Be,Th,Sr,Ti,Cr,Hf
及びSiの少くとも1種の酸化物と、場合によって
(b)Bi,Pb,Sn,Sb,Cd,Zn,Mn及び
鉄族元素の少くとも1種の酸化物とからなり、これら酸
化物は粒径2μm以下でかつ母基質と強固な結合力をも
って該母基質中に均一に分散している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に大容量の負荷電流
で耐久性の高い電気溶接用電極材料として好適の新規な
複合材料とその製造方法に関する。
で耐久性の高い電気溶接用電極材料として好適の新規な
複合材料とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、電気機器等における様々の金属
板の組立てに電気溶接が多用されている。この電気溶接
には耐熱性の高い電極が必要で、一般にCr−Cuなど
の硬銅合金が用いられ、特に大容量の負荷電流を使用す
る場合には、金属の酸化物、炭化物等のセラミックス粉
末を銅で焼結した材料が用いられている。しかしながら
上記焼結による分散強化型材料は、1万アンペアを超え
るような用途で継続的に使用するには耐溶着性、耐消耗
性が充分でなく、電極寿命が極めて短いのが実状であ
る。このような短い電極寿命は直接生産コストを上昇さ
せ、頻繁に電極を研磨したり、交換する必要から、溶接
作業能率を低下させ、間接的に生産コストを上昇させる
原因にもなっている。このためより寿命の長い電極用材
料の開発が要請されていた。
板の組立てに電気溶接が多用されている。この電気溶接
には耐熱性の高い電極が必要で、一般にCr−Cuなど
の硬銅合金が用いられ、特に大容量の負荷電流を使用す
る場合には、金属の酸化物、炭化物等のセラミックス粉
末を銅で焼結した材料が用いられている。しかしながら
上記焼結による分散強化型材料は、1万アンペアを超え
るような用途で継続的に使用するには耐溶着性、耐消耗
性が充分でなく、電極寿命が極めて短いのが実状であ
る。このような短い電極寿命は直接生産コストを上昇さ
せ、頻繁に電極を研磨したり、交換する必要から、溶接
作業能率を低下させ、間接的に生産コストを上昇させる
原因にもなっている。このためより寿命の長い電極用材
料の開発が要請されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みて為されたものであり、耐溶着性、耐消耗性に優れ、
長寿命の電極を得ることができる材料とその製造方法を
提供することを目的とする。
みて為されたものであり、耐溶着性、耐消耗性に優れ、
長寿命の電極を得ることができる材料とその製造方法を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の電極用材料の一つは、銅母基質と、(a)金属
換算で0.5〜25重量%のMg,Al,Zr,Ca,
Ce,Be,Th,Sr,Ti,Cr,Hf及びSiか
らなる群から選ばれる少くとも1種の元素の酸化物と、
場合によっては存在する(b)金属換算で0.01〜5
重量%のBi,Pb,Sn,Sb,Cd,Zn,Mn及
び鉄族金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の元
素の酸化物とからなり、(a)の元素の酸化物、及び場
合によっては存在する(b)の元素の酸化物が粒径2μ
m以下でかつ該銅母基質と強固な結合力をもって、該母
基質の表面から中心に至るまで均一に分散されてなる銅
−金属酸化物複合材料である点に特徴がある。又、本発
明の第二は上記母基質を、銀を銅と等しい重量%以下に
含有する銅銀合金母基質としたものである。
本発明の電極用材料の一つは、銅母基質と、(a)金属
換算で0.5〜25重量%のMg,Al,Zr,Ca,
Ce,Be,Th,Sr,Ti,Cr,Hf及びSiか
らなる群から選ばれる少くとも1種の元素の酸化物と、
場合によっては存在する(b)金属換算で0.01〜5
重量%のBi,Pb,Sn,Sb,Cd,Zn,Mn及
び鉄族金属からなる群から選ばれる少なくとも1種の元
素の酸化物とからなり、(a)の元素の酸化物、及び場
合によっては存在する(b)の元素の酸化物が粒径2μ
m以下でかつ該銅母基質と強固な結合力をもって、該母
基質の表面から中心に至るまで均一に分散されてなる銅
−金属酸化物複合材料である点に特徴がある。又、本発
明の第二は上記母基質を、銀を銅と等しい重量%以下に
含有する銅銀合金母基質としたものである。
【0005】上記第一の複合材料を製造する本発明の方
法は、(A)銅と、(a)0.5〜25重量%のMg,
Al,Zr,Ca,Ce,Be,Th,Sr,Ti,C
r,Hf及びSiからなる群から選ばれる少なくとも1
種の元素と、及び場合によってはさらに(b)0.01
〜5重量%のBi,Pb,Sn,Sb,Cd,Zn,M
n及び鉄族金属からなる群から選ばれる少なくとも1種
の元素とを含有する合金又は焼結合金を、加熱しかつ高
酸素分圧下に置き、これにより前記(a)の元素、及び
場合によって存在する前記(b)の元素の酸化物として
析出させる工程、(B)次にこのように処理して得られ
た材料を脱酸処理して基質部を金属銅に還元する工程、
及び(C)前記脱酸還元後の材料をそのままで、又は該
材料粉末のみからなる圧粉成形体もしくは該材料粉末と
銅粉との混合圧粉成形体を、冷間又は熱間で塑性加工を
施す工程を有する点に特徴がある。又前記第二の銅銀合
金−金属酸化物複合材料を製造する方法は、前記(A)
工程における銅の代りに、銅及び銅と等しい重量%以下
の銀を用い、(C)工程における(B)工程後の材料粉
末との混合圧粉成形体の代りに、該材料粉末と銅粉、銀
粉及び/又は銅銀合金粉との混合圧粉成形体を用いるこ
ととしたものである。
法は、(A)銅と、(a)0.5〜25重量%のMg,
Al,Zr,Ca,Ce,Be,Th,Sr,Ti,C
r,Hf及びSiからなる群から選ばれる少なくとも1
種の元素と、及び場合によってはさらに(b)0.01
〜5重量%のBi,Pb,Sn,Sb,Cd,Zn,M
n及び鉄族金属からなる群から選ばれる少なくとも1種
の元素とを含有する合金又は焼結合金を、加熱しかつ高
酸素分圧下に置き、これにより前記(a)の元素、及び
場合によって存在する前記(b)の元素の酸化物として
析出させる工程、(B)次にこのように処理して得られ
た材料を脱酸処理して基質部を金属銅に還元する工程、
及び(C)前記脱酸還元後の材料をそのままで、又は該
材料粉末のみからなる圧粉成形体もしくは該材料粉末と
銅粉との混合圧粉成形体を、冷間又は熱間で塑性加工を
施す工程を有する点に特徴がある。又前記第二の銅銀合
金−金属酸化物複合材料を製造する方法は、前記(A)
工程における銅の代りに、銅及び銅と等しい重量%以下
の銀を用い、(C)工程における(B)工程後の材料粉
末との混合圧粉成形体の代りに、該材料粉末と銅粉、銀
粉及び/又は銅銀合金粉との混合圧粉成形体を用いるこ
ととしたものである。
【0006】
【作用】母基質を銅又は銅銀合金とするのは、電極用材
料は高い電気伝導度が要求されるからである。特に耐溶
着性、耐消耗性を向上するため酸化物を混入させると電
気伝導度の低下が避けられず、必要な電導度を維持する
には銅、銅銀合金が好適である。銅銀合金の場合、銀は
電極の接触抵抗の低下に効果があるが銀が多くなるに従
って母基質自体の耐熱性が低下するので、特に大容量負
荷電流で用いる電極材料としては銀を銅と等しい重量%
以下とする必要がある。
料は高い電気伝導度が要求されるからである。特に耐溶
着性、耐消耗性を向上するため酸化物を混入させると電
気伝導度の低下が避けられず、必要な電導度を維持する
には銅、銅銀合金が好適である。銅銀合金の場合、銀は
電極の接触抵抗の低下に効果があるが銀が多くなるに従
って母基質自体の耐熱性が低下するので、特に大容量負
荷電流で用いる電極材料としては銀を銅と等しい重量%
以下とする必要がある。
【0007】(a)の元素の酸化物は耐熱性が高く、耐
溶着性、耐消耗性の改善に効果があるが、含有率を金属
換算で0.5〜25重量%とする必要がある。0.5重
量%未満では複合材料の耐熱性が不足であり、25重量
%を超えると相対的に母基質が不足し過ぎて電気伝導度
が低下し過ぎ、又靱性が不充分となるからである。
溶着性、耐消耗性の改善に効果があるが、含有率を金属
換算で0.5〜25重量%とする必要がある。0.5重
量%未満では複合材料の耐熱性が不足であり、25重量
%を超えると相対的に母基質が不足し過ぎて電気伝導度
が低下し過ぎ、又靱性が不充分となるからである。
【0008】一方(b)の元素の酸化物はそれ自体の耐
熱性はそれ程良くないが、(a)の元素の酸化析出を行
う際に酸化を助ける効果があり、0.01〜5重量%の
範囲で添加すると良い。0.01重量%未満では(a)
の元素の酸化を助ける効果が充分でなく、5重量%を超
えると得られる複合材料の耐熱性を低下させることにな
る。
熱性はそれ程良くないが、(a)の元素の酸化析出を行
う際に酸化を助ける効果があり、0.01〜5重量%の
範囲で添加すると良い。0.01重量%未満では(a)
の元素の酸化を助ける効果が充分でなく、5重量%を超
えると得られる複合材料の耐熱性を低下させることにな
る。
【0009】(a)の元素の酸化物、及び場合によって
存在する(b)の元素の酸化物は、粒径2μm以下でか
つ銅母基質と強固な結合力をもって、該母基質の表面か
ら中心になるまで均一に分散されている必要があり、こ
の状態の複合材料にして初めて耐溶着性、耐消耗性の電
極を得ることができる。この酸化物が銅母基質と強固な
結合力をもって分散している状態とは、単に酸化物粉と
銅粉とを混合し、焼結して得られるものでなく、次に述
べる高圧酸化処理による合金中からの析出によって実現
し得る。
存在する(b)の元素の酸化物は、粒径2μm以下でか
つ銅母基質と強固な結合力をもって、該母基質の表面か
ら中心になるまで均一に分散されている必要があり、こ
の状態の複合材料にして初めて耐溶着性、耐消耗性の電
極を得ることができる。この酸化物が銅母基質と強固な
結合力をもって分散している状態とは、単に酸化物粉と
銅粉とを混合し、焼結して得られるものでなく、次に述
べる高圧酸化処理による合金中からの析出によって実現
し得る。
【0010】本発明において高圧酸化処理とは、200
〜900℃の加熱下で50気圧以上、望ましくは100
気圧以上の酸素分圧下に置き、銅又は銅銀と合金化した
(a)の元素、及び場合によって存在する(b)の元素
を酸化物として析出させる処理を言う。この処理におい
て銅も酸化されるが、高い酸素分圧のため酸化が内部へ
進行する。
〜900℃の加熱下で50気圧以上、望ましくは100
気圧以上の酸素分圧下に置き、銅又は銅銀と合金化した
(a)の元素、及び場合によって存在する(b)の元素
を酸化物として析出させる処理を言う。この処理におい
て銅も酸化されるが、高い酸素分圧のため酸化が内部へ
進行する。
【0011】(a)の元素及び場合によって存在する
(b)の元素は、銅又は銅及び銀と、合金又は焼結合金
になっている必要がある。合金中から酸化析出させない
と母基質との強固な結合力が得られないからである。
(b)の元素は、銅又は銅及び銀と、合金又は焼結合金
になっている必要がある。合金中から酸化析出させない
と母基質との強固な結合力が得られないからである。
【0012】上記高圧酸化により銅、(a)の元素、及
び場合によって存在する(b)の元素は表面から徐々に
酸化する。この酸化速度は極めて緩慢なので、前記合金
又は焼結合金を粉砕して高圧酸化に供するのが望まし
い。粒子径が充分小さければ比較的短時間で内部まで酸
化することができる。
び場合によって存在する(b)の元素は表面から徐々に
酸化する。この酸化速度は極めて緩慢なので、前記合金
又は焼結合金を粉砕して高圧酸化に供するのが望まし
い。粒子径が充分小さければ比較的短時間で内部まで酸
化することができる。
【0013】上記高圧酸化処理により母基質となるべき
銅又は銅銀合金も酸化されるので、これを金属銅又は銅
銀合金に脱酸還元する必要がある。脱酸還元工程は所要
量の還元剤と混合して加熱し、固相反応させるか、還元
雰囲気中で加熱処理するのが適当である。この還元剤、
還元雰囲気は(a)の元素及び場合によって存在する
(b)の元素の酸化物を還元しない程度のものを選択す
る必要があることは言うまでもない。
銅又は銅銀合金も酸化されるので、これを金属銅又は銅
銀合金に脱酸還元する必要がある。脱酸還元工程は所要
量の還元剤と混合して加熱し、固相反応させるか、還元
雰囲気中で加熱処理するのが適当である。この還元剤、
還元雰囲気は(a)の元素及び場合によって存在する
(b)の元素の酸化物を還元しない程度のものを選択す
る必要があることは言うまでもない。
【0014】脱酸還元処理して得られる銅又は銅銀合金
−金属酸化物複合材料は、前記高圧酸化の都合上粉末状
である場合が多い。このような粉末は一旦圧粉成形して
加熱下で圧粉鍛造等の塑性加工を施し、緻密な構造にす
る必要がある。この場合複合材料粉は複数種混合しても
良いし、銅粉、銀粉、銅銀合金粉と混合して用いても良
い。又、高圧酸化に成形体で供した場合はそのまま塑性
加工を行うことができる。
−金属酸化物複合材料は、前記高圧酸化の都合上粉末状
である場合が多い。このような粉末は一旦圧粉成形して
加熱下で圧粉鍛造等の塑性加工を施し、緻密な構造にす
る必要がある。この場合複合材料粉は複数種混合しても
良いし、銅粉、銀粉、銅銀合金粉と混合して用いても良
い。又、高圧酸化に成形体で供した場合はそのまま塑性
加工を行うことができる。
【0015】塑性加工は非酸化性雰囲気中で行うのが望
ましく、冷間加工又は熱間加工の何れでもよい。この塑
性加工により複合材料がより均一になり、靱性も増やす
ことになる。
ましく、冷間加工又は熱間加工の何れでもよい。この塑
性加工により複合材料がより均一になり、靱性も増やす
ことになる。
【0016】
【実施例】試料No.1…Cu−6Al−0.3Snの
合金(Al6重量%、Sn0.3重量%、残部銅及び不
可避不純物の意、以下同様)をアトマイズ法で粒径20
0〜500μmの粉末とし、これを250℃で400気
圧の純酸素圧力下で1時間酸化処理した。次いで水素気
流中、800℃で該酸化物を脱酸還元し、得られた還元
粉末を直径15mm、長さ200mmの棒状に圧粉成形
し、内径15mm、0.5mm厚の銅管に挿入して窒素
ガスによる静水圧プレスで1000℃で圧縮焼結後、直
径8mmまで熱間スェージ加工した。この棒状体から厚
さ6mmのディスクを打出し、前面に20μm厚の銀め
っきを施し、銅合金製の溶接電極用キャップの先端に設
けた直径8mm、深さ5mmの穴に圧入し、溶接機で通
電加熱圧接した後、先端部を直径5mmに研磨して電極
チップとし、亜鉛めっき鋼板の溶接試験に供した。
合金(Al6重量%、Sn0.3重量%、残部銅及び不
可避不純物の意、以下同様)をアトマイズ法で粒径20
0〜500μmの粉末とし、これを250℃で400気
圧の純酸素圧力下で1時間酸化処理した。次いで水素気
流中、800℃で該酸化物を脱酸還元し、得られた還元
粉末を直径15mm、長さ200mmの棒状に圧粉成形
し、内径15mm、0.5mm厚の銅管に挿入して窒素
ガスによる静水圧プレスで1000℃で圧縮焼結後、直
径8mmまで熱間スェージ加工した。この棒状体から厚
さ6mmのディスクを打出し、前面に20μm厚の銀め
っきを施し、銅合金製の溶接電極用キャップの先端に設
けた直径8mm、深さ5mmの穴に圧入し、溶接機で通
電加熱圧接した後、先端部を直径5mmに研磨して電極
チップとし、亜鉛めっき鋼板の溶接試験に供した。
【0017】試料No.2…Cu−3Ag−6Mg−
0.2Snの合金を粒径20〜50μmのアトマイズ粉
とし、これを450℃で500気圧の純酸素圧力下で1
2時間酸化処理した。次いで得られた粉末を更に振動ミ
ルで粒径15〜20μmの微粒子とし、水素気流中、8
00℃で5時間還元処理した。得られた還元粉末を5ト
ン/cm2 の荷重で圧粉成形して直径8mm、厚さ6mm
のディスクを得た。これを10-3torrの真空中で9
50〜1000℃に加熱し、後800℃で再加圧成形し
た。このディスク前面に実験No.1と同様に銀めっき
し、電極キャップに圧入、圧接、研磨して電極チップと
し、試験に供した。
0.2Snの合金を粒径20〜50μmのアトマイズ粉
とし、これを450℃で500気圧の純酸素圧力下で1
2時間酸化処理した。次いで得られた粉末を更に振動ミ
ルで粒径15〜20μmの微粒子とし、水素気流中、8
00℃で5時間還元処理した。得られた還元粉末を5ト
ン/cm2 の荷重で圧粉成形して直径8mm、厚さ6mm
のディスクを得た。これを10-3torrの真空中で9
50〜1000℃に加熱し、後800℃で再加圧成形し
た。このディスク前面に実験No.1と同様に銀めっき
し、電極キャップに圧入、圧接、研磨して電極チップと
し、試験に供した。
【0018】試料No.3…Cu−15Zr−0.5S
n−0.2Niの合金をアトマイズ法で20〜100μ
mの粉末とし、これを300℃で250気圧の純酸素圧
力下で酸化処理した。次いでこの粉末を更に振動ミルで
1〜20μmに粉砕し、水素雰囲気中700℃で還元し
た。得られた還元粉を7トン/cm2 の圧力で圧粉成形し
て直径8mm、厚さ8mmのディスクを得た。これを1
0-3torrの真空中で1000〜1100℃に加熱し
た後更に圧縮して厚さ6.5mmのディスクを得た。こ
れを銀めっき工程以降実験No.1と同様にして電極チ
ップを得、試験に供した。
n−0.2Niの合金をアトマイズ法で20〜100μ
mの粉末とし、これを300℃で250気圧の純酸素圧
力下で酸化処理した。次いでこの粉末を更に振動ミルで
1〜20μmに粉砕し、水素雰囲気中700℃で還元し
た。得られた還元粉を7トン/cm2 の圧力で圧粉成形し
て直径8mm、厚さ8mmのディスクを得た。これを1
0-3torrの真空中で1000〜1100℃に加熱し
た後更に圧縮して厚さ6.5mmのディスクを得た。こ
れを銀めっき工程以降実験No.1と同様にして電極チ
ップを得、試験に供した。
【0019】試料No.4及び5…比較のためCr−C
u合金製(試料No.4)、Al2 O3 −Cu焼結合金
製(試料No.5)の電極チップにより溶接試験を行っ
た。
u合金製(試料No.4)、Al2 O3 −Cu焼結合金
製(試料No.5)の電極チップにより溶接試験を行っ
た。
【0020】溶接試験…溶接電流は8,000Aと1
5,000Aを適用し、寿命回数を測定した。電極寿命
は8,000AについてはCr−Cuを、15,000
AについてはAl2 O3 −Cuを基準とした比較値で示
す。又、電極チップのビッカース表面硬度(Hv)も測
定した。結果を表1にまとめて示す。
5,000Aを適用し、寿命回数を測定した。電極寿命
は8,000AについてはCr−Cuを、15,000
AについてはAl2 O3 −Cuを基準とした比較値で示
す。又、電極チップのビッカース表面硬度(Hv)も測
定した。結果を表1にまとめて示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1から本発明の複合材料は、Cr−Cu
又はAl2 O3 −Cuに対して約4倍程度の長寿命をも
たらすことが判る。
又はAl2 O3 −Cuに対して約4倍程度の長寿命をも
たらすことが判る。
【0023】
【発明の効果】本発明により耐溶着性、耐消耗性に優
れ、長寿命の電極材料を得ることができる。これにより
電気溶接のコストを大幅に改善することができる。
れ、長寿命の電極材料を得ることができる。これにより
電気溶接のコストを大幅に改善することができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 銅母基質と、(a)金属換算で0.5〜
25重量%のMg,Al,Zr,Ca,Ce,Be,T
h,Sr,Ti,Cr,Hf及びSiからなる群から選
ばれる少なくとも1種の元素の酸化物と、場合によって
は存在する(b)金属換算で0.01〜5重量%のB
i,Pb,Sn,Sb,Cd,Zn,Mn及び鉄族元素
からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物
とからなり、(a)の元素の酸化物、及び場合によって
は存在する(b)の元素の酸化物が粒径2μm以下でか
つ該銅母基質と強固な結合力をもって、該母基質の表面
から中心に至るまで均一に分散されてなる、銅−金属酸
化物複合材料。 【請求項2】 銀を銅と等しい重量%以下に含有する銅
銀合金母基質と、(a)金属換算で0.5〜25重量%
のMg,Al,Zr,Ca,Ce,Be,Th,Sr,
Ti,Cr,Hf及びSiからなる群から選ばれる少な
くとも1種の元素の酸化物と、場合によっては存在する
(b)金属換算で0.01〜5重量%のBi,Pb,S
n,Sb,Cd,Zn,Mn及び鉄族元素からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とからなり、
(a)の元素の酸化物、及び場合によっては存在する
(b)の元素の酸化物が粒径が2μm以下でかつ該母基
質と強固な結合力をもって、該母基質の表面から中心に
至るまで均一に分散されてなる、銅銀合金−金属酸化物
複合材料。 【請求項3】 (A)銅と、(a)0.5〜25重量%
のMg,Al,Zr,Ca,Be,Th,Sr,Ti,
Cr,Hf及びSiからなる群から選ばれる少なくとも
1種の元素と、及び場合によっては更に(b)0.01
〜5重量%のBi,Pb,Sn,Sb,Cd,Zn,M
n及び鉄族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種
の元素とを含有する合金又は焼結合金を、加熱しかつ高
酸素分圧下に置き、これにより前記(a)の元素、及び
場合によっては存在する前記(b)の元素を酸化物とし
て析出させる工程、(B)次にこのように処理して得ら
れた材料を脱酸処理して基質部を金属銅に還元する工
程、及び(C)前記脱酸還元後の材料をそのままで、又
は該材料粉末のみからなる圧粉成形体もしくは該材料粉
末と銅粉との混合圧粉成形体を、冷間又は熱間で塑性加
工を施す工程を有する銅−金属酸化物複合材料の製造方
法。 【請求項4】 (A)銅と、銅と等しい重量%以下の銀
と、(a)0.5〜25重量%のMg,Al,Zr,C
a,Be,Th,Sr,Ti,Cr,Hf及びSiから
なる群から選ばれる少なくとも1種の元素と、及び場合
によっては更に(b)0.01〜5重量%のBi,P
b,Sn,Sb,Cd,Zn,Mn及び鉄族元素からな
る群から選ばれる少なくとも1種の元素とを含有する合
金又は焼結合金を、加熱しかつ高酸素分圧下に置き、こ
れにより前記(a)の元素、及び場合によっては存在す
る前記(b)の元素を酸化物として析出させる工程、
(B)次にこのように処理して得られた材料を脱酸処理
して基質部を銅銀合金に還元する工程、及び(C)前記
脱酸還元後の材料をそのままで、又は該材料粉末のみか
らなる圧粉成形体もしくは該材料粉末と銅粉、銀粉及び
/又は銅銀合金粉との混合圧粉成形体を、冷間又は熱間
で塑性加工を施す工程を有する銅銀合金−金属酸化物複
合材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18052891A JPH055141A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 銅又は銅銀合金−金属酸化物複合材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18052891A JPH055141A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 銅又は銅銀合金−金属酸化物複合材料及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH055141A true JPH055141A (ja) | 1993-01-14 |
Family
ID=16084844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18052891A Pending JPH055141A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 銅又は銅銀合金−金属酸化物複合材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH055141A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56150370A (en) * | 1980-04-23 | 1981-11-20 | Hitachi Ltd | Measuring circuit for incoming direction of acoustic signal |
US5458702A (en) * | 1992-06-30 | 1995-10-17 | Alps Electric Co., Ltd. | Alloy powder, dispersion-type conductor using the same |
CN109161718A (zh) * | 2018-09-26 | 2019-01-08 | 中南大学 | 一种高强高导耐热弥散强化铜合金及其制备方法 |
CN113151704A (zh) * | 2021-03-03 | 2021-07-23 | 宁波金田铜业(集团)股份有限公司 | 一种粉末冶金制备高弹性铜铁合金的方法 |
-
1991
- 1991-06-26 JP JP18052891A patent/JPH055141A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56150370A (en) * | 1980-04-23 | 1981-11-20 | Hitachi Ltd | Measuring circuit for incoming direction of acoustic signal |
US5458702A (en) * | 1992-06-30 | 1995-10-17 | Alps Electric Co., Ltd. | Alloy powder, dispersion-type conductor using the same |
US5605560A (en) * | 1992-06-30 | 1997-02-25 | Alps Electric Co., Ltd. | Method of producing an atomized alloy power |
CN109161718A (zh) * | 2018-09-26 | 2019-01-08 | 中南大学 | 一种高强高导耐热弥散强化铜合金及其制备方法 |
CN113151704A (zh) * | 2021-03-03 | 2021-07-23 | 宁波金田铜业(集团)股份有限公司 | 一种粉末冶金制备高弹性铜铁合金的方法 |
CN113151704B (zh) * | 2021-03-03 | 2022-04-12 | 宁波金田铜业(集团)股份有限公司 | 一种粉末冶金制备高弹性铜铁合金的方法 |
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