JPH0551405U - 水質測定システムの脱泡装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本考案は、略鉛直方向に配管されて断面積Ａ
を有する脱泡体と、脱泡体の下部に角度βをもって、ま
た試料水入口から距離Ｌを離隔して取付けられて前記試
料水を排水し、断面積ＣがＡ≧Ｃ≧Ａ／４なる関係を有
する試料水出口と、を具備してなる水質測定システムの
脱泡装置である。 【効果】 本考案により、脱泡装置の保守を簡易に行な
うことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、水質測定システムの脱泡装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

試料水の脱泡に於ては、試料水は脱泡水槽で脱泡し、脱泡された試料水として 試料水槽を通してセンサーへ供給される。また、一部はオーバフロー水槽へも流 れオーバフロー水として排水される。しかし、脱泡槽は大気開放であるので、脱 泡槽内では、上方向に試料水に含まれる気泡が抜け、気泡の抜けた試料水がセン サ方向へ流れる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来技術の脱泡では次の問題点がある。

【０００４】 (1) 脱泡槽が大きいため、特に決められた寸法の筐体内に設置する場合に、設 置スペースを広く取りすぎてしまう。

【０００５】 (2) 脱泡槽が大きいため（脱泡槽内の容量が多く）試料水がセンサまで到達す る時間が長く、応答性が悪い。

【０００６】 (3) 脱泡槽が開放であるため、特に、電子機器と同一筐体内に設置する場合に 、開放部からの湿気について注意が必要である。

【０００７】 (4) 構造上オーバフロー水を常に流す必要があり試料水量が多く必要である。

【０００８】 以上の問題点を解決するため、本考案は脱泡槽を小形化し設置スペースの縮少 化や応答性の改善、オーバフロー水の低減、電子機器との並設が可能な水質測定 システムの脱泡装置を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、略鉛直方向に配管されて断面積Ａを有する脱泡体と、この脱泡体の 上端部及び下端部に取付けられたドレン弁と、脱泡体の上部に下向角度αをもっ て取付けられて試料水を取り入れ、その断面積ＢがＡ≧Ｂなる関係を有する試料 水入口と、脱泡体の下部に上向角度βをもって取付けられて試料水を排水し、断 面積ＣがＡ≧Ｃなる関係を有する試料水出口と、を具備してなる水質測定システ ムの脱泡装置である。

【００１０】

【作用】

本考案による水質測定システムの脱泡装置においては、断面積Ａを有する脱泡 体を、略鉛直方向に配管し、脱泡体の上端部及び下端部にドレン弁を取付け、脱 泡体の上部に試料水入口を角度αをもって取付けて試料水を取り入れ、脱泡体の 下部に試料水出口を角度βをもって、また試料水入口から距離Ｌを離隔して取付 け試料水を排水する。

【００１１】

【実施例】

次に本考案の一実施例を説明する。図１は、略鉛直方向に配管されて断面積Ａ を有する脱泡体２と、脱泡体２の上端部及び下端部に取付けられたドレン弁４， ５と、脱泡体２の上部に角度αをもって取付けられて試料水を取り入れ、断面積 ＢがＡ≧Ｂ≧Ａ／４なる関係を有する試料水入口１と、脱泡体２の下部に角度β をもって、また試料水入口１から距離Ｌを離隔して取付けられて前記試料水を排 水し、断面積ＣがＡ≧Ｃ≧Ａ／４なる関係を有する試料水出口３と、を具備して なる水質測定システムの脱泡装置を示し、水質測定を行う場合、その測定に影響 を及ぼす試料水中の脱泡が必要なシステムや装置において、試料水配管と同等な 太さの配管を使って脱泡できることを特長とする水質測定システムの脱泡装置で ある。

【００１２】 即ち、上記目的を達成するために、脱泡機能を試料水配管と同様な、細い配管 を使って行ない、配管上の工夫によって試料水中に含まれる気泡と気泡の抜けた 試料水を、従来技術と同様に分ける事が出来、水質測定に影響のない試料水を水 質センサーに供給できる。そして、試料水入口１と、脱泡体２、センサーへの試 料水出口３、気泡だまり用のドレン弁４、脱泡水用のドレン弁５から構成され、 これらは、それぞれ１／４Ｂ〜１Ｂ程度の大きさである。

【００１３】 試料水11は脱泡体２に対して図１に示す方向、下部側から試料水入口１を通し て流入する。よって、試料水に含まれる気泡13はほとんでが気泡の流れの様に流 れ、上方向の気泡だまり用のドレン弁４側に集まる。

【００１４】 こうして脱泡された試料水12は脱泡された試料水の流れ22の様に流れ、センサ への試料水出口３に向って流れ、水質センサへと供給される。

【００１５】 また、気泡だまりが出来た場合は、気泡だまり用のドレン弁４を開く事で排気 でき、脱泡体の清掃する場合は脱泡水用のドレン弁５を開く事で容易に出来る。

【００１６】 試料水と同等の配管を使う本脱泡装置により、当初の目的である省スペースや 、応答性の高速化（試料水の高速化）が実現でき、大気開放部分を無くしたので 電子機器との並設も可能となった。またオーバフロー水は構造上不要となった。

【００１７】 本考案の他の実施例として、 (1) 脱泡装置自体の材料については、透明なビニル管等を使うことで試料水の 色を調べたり、気泡だまりの発見に役立つ。

【００１８】 (2) 気泡だまりドレン弁を自動空気抜き弁にすると自動的に気泡だまりを排気 できる。

【００１９】 (3) 試料水入口１、センサーへの試料水出口３と脱泡装置との角度51，52はお おむね図２に示す。また試料水入口１とセンサへの試料水出口３との距離61は特 に規定しないが、センサへの試料水出口３へ気泡が引込まれない様に位置設定（ 試料水入口１の側が高い位置）をする。

【００２０】 (4) 気泡がセンサへの試料水出口に多く混入する様であれば、気泡だまりドレ ン弁を寸開とし、多少気泡だまりドレン弁側への試料水の流れを作る。

【００２１】 以上のように、本考案の脱泡装置は従来技術の脱泡槽の機能を保ちながら、省 スペース、応答性の高速化、省試料水化を実現し、電子機器との並設を可能とし た。また脱泡装置の材料によっては、試料水の色を調べる事が出来る。

【００２２】 今後の配水系水質測定の脱泡装置として、水質センサーに組込みも考慮できる とともに、水質測定システムへ組込んでも効果が期待できる。

【００２３】

【考案の効果】

本考案により、脱泡装置の保守を簡易に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す脱泡装置の構成図であ
る。

【図２】他の実施例を示す説明図である。

【符号の説明】

１…試料水入口 ２…脱泡体 ３…試料水出口 ４，５…ドレン弁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 略鉛直方向に配管されて断面積Ａを有す
   る脱泡体と、この脱泡体の上端部及び下端部に取付けら
   れたドレン弁と、前記脱泡体の上部に下向角度αをもっ
   て取付けられて試料水を取り入れ、その断面積ＢがＡ≧
   Ｂなる関係を有する試料水入口と、前記脱泡体の下部に
   上向角度βをもって取付けられて前記試料水を排水し、
   その断面積ＣがＡ≧Ｃなる関係を有する試料水出口と、
   を具備してなる水質測定システムの脱泡装置。