JP2001241068A - 雨水取水及び排水装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】立てどいを流れ落ちる雨水の取水、排水、オー
バーフローの各機能を一つの構造体内で行う事ができる
汎用性のある装置を作る。 【解決手段】立てどい、雨水流導調整ノズル（１２）、
雨水コレクター（３）、フィルター（５）、オーバーフ
ローパイプ（７）をサーキットで結び、排水部には浮力
式ストップバルブ（９，１０，１１）を取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、立てどいを流れ落
ちる雨水を、流れの速さに応じて、本流と支流に分水
し、分水した支流を雨水溜めに導入し、余った雨水を自
動的に本流に戻す機能を、一つの構造体で行う装置並び
に該装置に用いる雨水流導調整ノズル及び浮力式ストッ
プバルブの製造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】雨水の取り入れ口とオーバーフロー口を
それぞれ雨水溜めの別々の位置に設けているか、又は専
用の雨水溜めを使用して、取排水機能を当雨水溜めの一
機能として扱っていた。（例えば、公開特許公報、特開
平８−８５９８２及び同、特開平１０−８８６２９参
照）

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の雨水取排水装置
は、専用の雨水溜めに合わせた設計であるため取水部、
オーバーフロー部、フィルター部、初期雨水カット部等
がそれぞれ独立した構成であり、如何なる種類の雨水溜
めにでも適用できるものでなかった。

【０００４】本発明は、取水部、オーバーフロー部、フ
ィルター部、初期雨水カット部が雨水取排水装置という
一つの構造体の中にすべて組み込まれているため、どの
ような構造をした雨水溜めに対してでも、独立した装置
として適用できることを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の雨水取排水装置においては、主な必要機能
である取水部、排水部、オーバーフロー部を連続したパ
イプで、できるだけコンパクトに連結した。

【０００６】このとき、オーバーフロー部は、雨水溜め
の満水位置より上部に位置することになるので、浮力式
ストップバルブを排水口先端に設置することによりオー
バーフロー部より下部に位置する水位でも、自動的に該
バルブが排水口を塞ぎある一定水位以上にはならずにオ
ーバーフローするようにした。

【０００７】又初期雨水カット機構は、取水部内部に設
置し、上流に設置した雨水流導調整ノズルで、流速の遅
い初期雨水は内壁を伝うよう導き、更に下流では内壁と
の隙間を僅かに設けた雨水コレクターの設置により、よ
り効果的に初期の雨水カットができるようにした。又フ
ィルターは排水部とオーバーフロー部の内部にまたいで
斜めに設置することにより、フィルター上に付着したゴ
ミを自然な流れでオーバーフロー側に排出できるように
し、これら必要なすべての機構が一つの構造体で形成出
来るようにした。

【０００８】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
づき図面を参照して説明する。図１は雨水取排水装置全
体の実施例を示し、Ｙジョイント２の上側に継手１ａを
取り付け、上方内部には雨水流導調整ノズル１２を、そ
して斜め出口内部には雨水コレクター３を接着剤で取り
付け、これに雨水導入パイプ４を差し込む。雨水導入パ
イプ４の他端には、エルボ１３を介し、網目のフィルタ
ー５が装着されたＴジョイント８ａを取り付ける。Ｔジ
ョイント８ａの下向きの口には、ドーナッツ型平板バル
ブ受け１１をはさんで、浮力式ストップバルブ１０が入
ったバルブハウジング６を取り付ける。一方Ｔジョイン
ト８ａの横向きの口にはオーバーフローパイプ７を取り
付け、他端には他のＴジョイント８ｂを取り付ける。Ｔ
ジョイント８ｂの垂直にあいている上側には、Ｙジョイ
ント２の下側のパイプと垂直に接続し、下側にはパイプ
を介し継手１ｂを接続する。

【０００９】そして該雨水取排水装置（図１）は、取り
付ける立てどい本体の一部をノコギリ等でカットし、そ
の位置に継手１ａ及び１ｂを上下することにより取り付
ける。また雨水溜めは、バルブハウジング６が、器の中
に位置し、しかも必要な水位で給水がストップする位置
に設置する。

【００１０】図２は、雨水流導調整ノズル１２の断面を
示すもので、上方から流れ落ちる雨水の速度如何で、図
中の（Ａ）の部分で、内側の壁に沿って流れるか、はく
離して真下に流れ落ちるかを調整出来る形状となってい
る。

【００１１】図３は、浮力式ストップバルブの構造を示
したもので、Ｔジョイント８ａの排水口に、ドーナッツ
型の平板バルブ受け１１をはさんでバルブハウジング６
を取り付けている。バルブハウジング６の内部には最上
部にゴム等で作ったバルブ９を接着した、浮き１０（発
泡スチロールや中空プラスチックボールなど浮力の大き
いものが良い）を挿入している。従って雨水溜めの中の
水位が上昇してくると、バルブ９の位置が図中（Ｃ）か
ら（Ｂ）まで上昇し、平板バルブ受け１１に接するた
め、雨水が、これ以上雨水溜めへ流入するのをストップ
出来る。

【００１２】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。

【００１３】雨水の取水、排水が一つの構造体だけで出
来るので、いかなる雨水溜めに対してでも適用できる。

【００１４】構造がコンパクトなので、持ち運びに便利
で、立てどいへの取り付けも簡単にできる。

【００１５】雨水流導調整ノズルの取り付けと雨水コレ
クター取り付け位置の調整で初期雨水カットができるの
で、製造が簡単でコストも少なくて済む。

【００１６】浮力式ストップバルブは、構造が複雑でな
く、安価な材料で製造でき、しかも効果があるので、装
置自体の軽量化及び利便性を増すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】雨水取排水装置の全体図である。

【図２】雨水流導調整ノズルの実施例を示す縦断面図で
ある。

【図３】浮力式雨水ストップバルブの実施例を示す縦断
面図である。

【符号の説明】

１ 継手 ２ Ｙジョイント ３ 雨水コレクター ４ 雨水導入パイプ ５ フィルター ６ バルブハウジング ７ オーバーフローパイプ ８ Ｔジョイント ９、１０、１１ 浮力式ストップバルブ １２、雨水流導調整ノズル １３、エルボ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】立てどいにつなげるＹジョイント（２）の
   途中に雨水コレクター（３）及び雨水導入パイプ（４）
   を、傾斜をつけて設置して雨水の全部又は一部を取り出
   し、Ｔジョイント（８ａ）を介して雨水溜めに導き、余
   った雨水はオーバーフローパイプ（７）により、Ｔジョ
   イント（８ｂ）を介してもとの立てどいに戻す装置及び
   上記一連の機能を一つの連続した構造体で行う装置。
2. 【請求項２】Ｙジョイント（２）内部に雨水流導調整ノ
   ズル（１２）及び雨水コレクター（３）を取り付けた装
   置。
3. 【請求項３】Ｔジョイント（８ａ）内に雨水導入口とオ
   ーバーフローパイプ（７）をまたぎ、フィルター（５）
   を取り付けた装置。
4. 【請求項４】雨水溜めへの排水出口には、浮力式ストッ
   プバルブ（６，９，１０、１１）により、溜め水の水位
   により自動的に雨水溜めへの排水をストップさせる機構
   及びストップされた雨水を、もとの立てどいに戻すため
   のオーバーフローパイプ（７）を取り付けた装置。
5. 【請求項５】継手（１ａ、１ｂ）を上、下させることに
   より、立てどいへの装着を容易にする装置