JPH0551324B2 - - Google Patents

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JPH0551324B2
JPH0551324B2 JP63051270A JP5127088A JPH0551324B2 JP H0551324 B2 JPH0551324 B2 JP H0551324B2 JP 63051270 A JP63051270 A JP 63051270A JP 5127088 A JP5127088 A JP 5127088A JP H0551324 B2 JPH0551324 B2 JP H0551324B2
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JP
Japan
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porous
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acid
resin
porous body
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JP63051270A
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JPH01224022A (ja
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Yasuoki Sasaki
Hiroshi Myaji
Yoshuki Munakata
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
発明の目的; (産業上の利用分野) この発明は、気体に含まれる粉塵等を濾過する
ための多孔質濾材に関する。 (従来の技術) 高純度な清浄空気を必要とする分野、例えば電
子工業、精密機械工業、半導体工業、薬品工業、
病院等においては、エアフイルタ装置が従来より
使用されている。このエアフイルタ装置に使用さ
れる濾材としては、有機系と無機系とが有る。有
機系では合成繊維の不織布、濾紙又はウレタン系
フオームあるいはポリビニルホルマール系多孔体
等が用いられ、無機系ではガラス繊維、ウイスカ
ー、石綿(アスベスト)繊維等の無機系繊維の集
合体が用いられている。 (発明が解決しようとする課題) ところで、近年の大気汚染の広がりと共に、エ
アフイルタ装置に導入される空気中の酸性物質
(SOX、NOX、Cl等)は増加する傾向にある。し
たがつて、エアフイルタ装置周辺の温度変化によ
つて空気中の水分が濾材に結露すると、その水滴
は多量の酸性物質を含んだもの、即ち硫酸
H2SO4、亜硫酸H2SO3、硝酸HNO3、塩酸HCl等
の酸と成る。特に、不揮発性の硫酸H2SO4が付
着した場合は、連続的に濾材内部に蓄積され、乾
燥によつて濃縮化が促進される。このような多量
の酸性物質を含む空気を有機系の濾材で濾過する
と、濾材に付着した酸によつて濾材が酸化を起こ
し、短期間で強度低下を起こして損傷、劣化する
という欠点があつた。また、無機系の濾材は耐酸
性を有するものもあるが、濾材自体の曲げ強度や
引張強度が小さく、繊維の破損や脱落が起き易い
ので取扱いが困難であり、またコストが高いとい
う欠点があつた。 そこで、取扱いやコストの点で優れている有機
系の濾材に耐酸性を持たせるため、N−メチロー
ル系樹脂(メラミン系樹脂)、尿素系樹脂、アク
リルアミド系樹脂又はそれらの変性樹脂等の縮合
架橋反応にN−メチロール基が主に寄与している
初期縮重合物若しくはそれを主成分とする熱硬化
性樹脂を被覆したものがある。しかし、この被覆
によつて濾材の気孔が閉塞され気孔率が低下する
ため、濾過による付着物の量が瀘材に対して
20wt%を越えると充分な濾過を行なうことがで
きないという問題があつた。 この発明は上述のような事情から成されたもの
であり、この発明の目的は、耐酸性を有し、かつ
濾過能力の優れた多孔質濾材を提供することにあ
る。 発明の構成; (課題を解決するための手段) この発明は、気体に含まれる粉塵等を濾過する
ための多孔質濾材に関するものであり、この発明
の上記目的は、多孔質体に多価アルコールを施与
せしめることによつて達成される。そして、前記
多孔質体が、ポリビニルアセタール系樹脂、又は
その加工体であり、前記ポリビニルアセタール系
樹脂のホルマール化度が、モル比において60%以
上のものである。また、前記多孔質体の気孔率
が、容量比において80%以上のものであり、前記
多価アルコールの施与が、重量比において5%〜
50%の範囲であるものである。 (作用) この発明の多孔質濾材は、多価アルコールを付
着、合浸しているので、酸化性物質を含む気体を
長時間濾過しても酸による劣化を防止すると共
に、表面目詰りによる圧力損失の上昇を低く抑え
ることができるものである。 (実施例) この発明の多孔質濾材は、有機系多孔質体に多
価アルコールを付着、合浸させたものである。 有機系多孔質体としては、ポリビニルアセター
ル(以下、PVAtという)系樹脂又はその加工体
が用いられる。このPVAt系樹脂の多孔質体の製
造方法は、一般に酢酸ビニルをケン化して平均重
合度300〜3000、ケン化度80mol%以上のポリビ
ニルアルコール(以下、PVAという)の水溶液
となし、酸触媒として例えば硫酸、塩酸、燐酸、
トリクロル酢酸等を加え、さらに架橋剤としてア
ルデヒド類、例えばホルムアルデヒド、アセトア
ルデヒド、ブチルアルデヒド、ノニルアルデヒ
ド、ベンゾアルデヒド、アクロレイン、グリオキ
ザール等の脂肪族;芳香族;環状等ジアルデヒド
等を加える。そして、ポリエチレングライコール
のモノエーテル又はモノエステル、高級アルコー
ルの硫酸エステルソーダ塩、アルキルアリルスル
ホン酸ソーダ等の界面活性剤で表面張力を低下さ
せる方法、サポニン等の起泡剤を入れて撹拌する
方法、反応時に気泡を吹き込む方法、発泡剤を加
える方法、予め調整した泡塊を混合するプレフオ
ーム方法、又は微粉末の酸可溶化物である各種澱
粉類又はその膠膨化物;デキトリン等の澱粉変性
物;カルボキシルメチルセルロース、アルギン酸
ソーダ、グルテン、カゼイン、合成樹脂水性エマ
ルジヨン等の混合粒状物等の水溶性高分子類を加
えて均一に混合し、型に注型した後に反応温度40
℃〜90℃にて5時間〜40時間反応を行なう方法等
により気孔を生成させることで、ホルマール化度
60%mol〜70mol%で、かつ気孔率が80vol%以上
の微細連続気孔組織を有する低ホルマール化物と
する。この低ホルマール化物をもつてPVAt系樹
脂の多孔質体としても良いが、さらに、この低ホ
ルマール化物にフエノール系樹脂、尿素−ホルマ
リン系樹脂、メラミン−ホルマリン系樹脂の初期
縮合体又はその縮重合物;エポキシ系樹脂、ウレ
タン系樹脂等の熱硬化性樹脂等を一種又は二種以
上、低ホルマール化物の重量に対して10wt%〜
60wt%施与し、必要に応じて予備乾燥した後に
加熱及び硬化剤触媒を加えてキユアリングを行な
つたり、あるいは再度アルデヒド及び酸の混液を
施与してホルマース化度80mol%以上の高ホルマ
ール化物とし、この高ホルマール化物をもつて
PVAT系樹脂の多孔質体とするようにしても良
い。 このようにして得られたPVAt系樹脂の多孔質
体に付着、合浸させる多価アルコールとしては、
グリセリン、グリコール類、ベトリオール(例え
ば商品名「クラレイソプレン・ケミカル」)、エタ
ノールアミン等が用いられる。この中でも特に不
揮発性(蒸気圧が極めて低い)、低毒性、可塑効
果のある吸湿性に富むものが好ましい。多価アル
コールの付着、合浸方法は、浸漬法、コーテイン
グ法、スプレー法、パツド法、給液ロール塗布法
等が挙げられる。 そして、多価アルコールを付着、合浸させた
PVAt系樹脂の多孔質体を40℃〜80℃の温度で乾
燥することで、耐酸性を有する多孔質濾材を得る
ことができる。なお、PVAt系樹脂の多孔質体の
気孔の目が密な場合には、乾燥前に余剰の液を吸
引除去あるいは遠心分離してから乾燥させると良
い。 次に、具体的実施例で説明する。 重合度1700、ケン化度99mol%の完全ケン化
PVAと、重合度800、ケン化度88mol%の部分ケ
ン化PVAとを6/4の割合で混合し、濃度8wt
%の水溶液を800重量部作成する。この水溶液に
気孔生成剤として馬鈴薯澱粉を60重量部加えて撹
拌混合し、この混合液を60℃〜70℃に保つて澱粉
を膨潤糊化し、さらに架橋剤として37%ホルマリ
ンを120重量部加えると共に、触媒として硫酸を
160重量部加えて均一に混合し、1100重量部の反
応液を調整する。この反応液を50℃〜60℃の温度
で20時間反応を行ない、ホルマール化度60mol%
〜70mol%のPVAt系樹脂の多孔質体とする。さ
らに、この多孔質体に20%アルデヒドと25%硫酸
との混液を施与して50℃〜60℃の温度で100時間
2次反応を行ない、ホルマール化度80mol%〜
86mol%のPVAt系樹脂の多孔質体とする。そし
て、この多孔質体を水洗、乾燥して厚さ1.5mmに
切断し、切断した多孔質体に濃度65wt%のグリ
セリン水溶液をスプレー法にて2、5、10、15、
20、50、60wt%(多孔質体重量に対するグリセ
リン純分)となるようにそれぞれ付着、合浸さ
せ、付着、合浸した各多孔質体を50℃〜60℃で乾
燥する。 このようにして得られた各多孔質濾材及びグリ
セリンを付着、合浸させていない多孔質濾材の性
能を調べるため、濃硫酸を濾材重量に対して5wt
%付着させ、90℃で4時間加熱した後、それぞれ
の引張強さ、引張伸度、圧力損失、粉塵捕集率、
酸焼けによる色の変化を測定し、得られた結果を
表1に示した。なお、表1に示す項目は下記の方
法により測定又は算出したものである。 (1) 引張強さ及び引張伸度 テンシロン型引張強伸度測定試験機にてダン
ベル1号試験片にて測定。 (2) 圧力損失 多孔質体濾材に風速0.5m/sec.の空気を通過
させたときの圧力損失を測定。 (3) 粉塵捕集率 多孔質体濾材に風速0.25m/sec.の大気塵を
含む空気を通過させ、濾材の上流側と下流側と
の大気塵粒子の個数濃度をJIS B−9921記載の
光散乱式自動粒子計数器で測定し、下記の式(1)
によつて算出。 粉塵捕集率(%)=C1−C2/C1×100 ただし、 C1;瀘材上流側の個数濃度(個/ft3) C2;濾材下流側の個数濃度(個/ft3
【表】 △;耐酸性やや有り
×;耐酸性無し
表1より、グリセリンの付着、合浸量が5wt%
未満の多孔質濾材は劣化により強度が低下してい
ると共に、耐酸性に乏しく、又グリセリンの付
着、合浸量が50wt%を越えた多孔質濾材の圧力
損失は限界に来ており、目詰りを生じ易いといえ
る。しかるに、グリセリンの付着、合浸量が5wt
%〜50wt%の多孔質濾材が耐酸性及び濾過能力
に優れた濾材となる。 なお、上述した多孔質濾材を波形に折込加工し
て寸法610×610×100(mm)のユニツト型フイルタ
とし、二酸化イオウSOC2を平均的に20ppm、三
酸化イオウSO3を平均的に5ppm及び塩素HClを
平均的に0.3ppm含む外気を1年間濾過した後も
濾材の性能低下は認められなかつた。 発明の効果; 以上のようにこの発明の多孔質濾材によれば、
耐酸性及び濾過能力に優れているので、耐用時間
が長くなつて大幅なコスト低減を図ることができ
ると共に、信頼性の高いエアフイルタ装置を作成
することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ホルマール化度がモル比において60%以上で
    あるポリビニルアセタール系樹脂又はその加工体
    から成り、気孔率が容積比において80%以上であ
    る連続気孔を有する多孔質体に、重量比において
    5〜50%の範囲で多価アルコールを施与せしめた
    ことを特徴とする多孔質濾材。
JP5127088A 1988-03-04 1988-03-04 多孔質濾材 Granted JPH01224022A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5127088A JPH01224022A (ja) 1988-03-04 1988-03-04 多孔質濾材

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JP5127088A JPH01224022A (ja) 1988-03-04 1988-03-04 多孔質濾材

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JPH01224022A JPH01224022A (ja) 1989-09-07
JPH0551324B2 true JPH0551324B2 (ja) 1993-08-02

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