JPH0551240A - 不均質ガラス体の製造方法 - Google Patents

不均質ガラス体の製造方法

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JPH0551240A
JPH0551240A JP3209373A JP20937391A JPH0551240A JP H0551240 A JPH0551240 A JP H0551240A JP 3209373 A JP3209373 A JP 3209373A JP 20937391 A JP20937391 A JP 20937391A JP H0551240 A JPH0551240 A JP H0551240A
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JP
Japan
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glass
glass body
laminated
refractive index
heat treatment
Prior art date
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Pending
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JP3209373A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Nishimura
佳高 西村
Shigeo Kikko
重雄 橘高
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0551240A publication Critical patent/JPH0551240A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B23/00Re-forming shaped glass
    • C03B23/20Uniting glass pieces by fusing without substantial reshaping
    • C03B23/203Uniting glass sheets

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】組成の異なるガラス板を積層し、熱処理してガ
ラス中の一価あるいは二価の陽イオンを相互拡散させる
ことにより積層方向に不均質としたガラス体、例えば積
層方向で屈折率が滑らかに変化しているガラス体を製作
する方法において、ガラス面方向の場所による屈折率分
布形状等のばらつきを低減させる。 【構成】積層するガラス板1a・・・1fのうち、比重
の最も大なガラス1fを最下部、比重最小のガラス1a
を最上部として比重の順に水平姿勢で積層し、この積層
ガラス体1の上面を除いた側面および下面を、ペースト
状のセラミックス材を塗布し乾燥、焼成して得られるセ
ラミックス被覆層2で覆い、この状態で熱拡散処理を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不均質ガラス体、特に
光学レンズ材料としての屈折率分布を有するガラス体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラスに屈折率分布を付与させる主な方
法として、ガラス表面を一価陽イオンを含む溶融塩に直
接接触させることにより、ガラス体表面から内部にイオ
ン拡散を引き起こさせるイオン交換法がある。
【0003】このようなイオン交換法では、ガラス体内
部にある一価陽イオンと溶融塩中にある一価陽イオンと
を交換させることにより、ガラス体の内部から周辺部に
かけて屈折率がなめらかに変化する屈折率分布型レンズ
を作製することができる。
【0004】しかしながら、一価陽イオンを拡散させる
イオン交換法ではガラス体の△nd(ガラス内部と外部の
屈折率差)と△νd(ガラス内部と外部のアッベ数差)
との値に限界がある。例えば、一価陽イオンであるTlイ
オンとKイオンとをイオン交換させて得られるガラス体
では△ndを0.08ぐらいまで大きく付けることはできる
が、その屈折率差を大きく付けるに従って△νdは-3以
下の大きな負の値をとる。
【0005】あるいは、一価陽イオンであるLiイオンと
Naイオンとをイオン交換させて得られるガラス体では、
△νdは1〜4と正の値をとるが、それに対する△ndは0.0
2ぐらいまでしか付けることはできない。
【0006】ところが、二価陽イオンを拡散させれば、
一価陽イオンを拡散させても得られない分布、つまり、
△ndが0.05〜0.08の範囲内にあり、かつそれに対する△
νdが1〜5の値を有する光学的特性をもつガラス体の得
られる可能性がある。
【0007】しかし、Ba、Pb、Znなどの二価陽イオンは拡
散速度がきわめて遅いため、一価陽イオンの時のような
イオン交換法ではレンズを作製するのに時間がかかりす
ぎて非実用的である。そのため、二価陽イオンの拡散を
短時間で終わらせる方法として、例えば、組成の異なる
ガラスを密着積層させてガラス転移点以上の高温に保持
することによって二価陽イオンを拡散させる方法(以後
熱処理と呼ぶ)が提案されている。
【0008】二価陽イオンを拡散させて得られる上記の
ような光学的特性を有するガラス体をレンズに加工する
と収差補正に役立つレンズになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、二価陽
イオンを拡散させる方法として組成の異なる二価及び一
価陽イオンを含む平板状ガラスを密着積層させて熱処理
を行なった。熱処理を行なうにあたって、図1に示すよ
うに2枚の平板状ガラス1a、1bを積層させて上側の
ガラス1aが下側のガラス1bより比重が大きい場合を
考える。
【0010】このような配置で、二価陽イオンの拡散速
度が十分速くなる様にガラス転移点よりかなり高い温度
域で熱処理を行えば、ガラスの粘性が著しく低下するた
め積層ガラス体の各平板状ガラス間では熱拡散以上に重
力の影響が現われる。つまり、上部平板状ガラス1aの
成分が重力の影響で下部平板状ガラス1bの内部に沈み
込む。
【0011】これにより下部平板状ガラス1bの成分1
0がガラス体両端から押し上げられる。このため、積層
ガラス体の密着ガラス面に垂直な方向(以後積層方向と
呼ぶ)になだらかな二価陽イオンの濃度分布に対応した
屈折率分布が得られない。また、粘性が著しく低下する
ため熱処理中に変形が発生する。
【0012】上述の様なガラスの沈み込み及び変形を防
ぐためには熱処理温度を下げることが有効である。しか
し、温度を下げると熱処理に時間がかかる。また、ガラ
スの失透上限温度より低い温度まで下げると熱処理中に
失透が発生する。そのため、熱処理温度は失透上限温度
より高い温度にする必要があり、安易に温度を下げるこ
とはできない。
【0013】また、失透下限温度の上限値より少し低い
温度で熱処理を行なえば、サンプル作製に時間がかかり
すぎる。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述したように熱処理後
の積層ガラス体の屈折率の付与に対しては、各平板状ガ
ラス間の熱拡散による影響よりも重力の影響が大きく作
用した。そのため積層ガラス体の積層方向に乱雑な屈折
率分布が付いた。また、熱処理後の前記ガラス体はかな
り変形した。
【0015】これらの問題を解決する本発明方法では、
重力の影響を小さく抑えるために、成分の異なる複数の
平板状ガラスのうち、より比重の大きい平板状ガラスを
下部にして、下部から上部にかけて比重がしだいに小さ
くなるように水平積層させる。
【0016】ここで水平に配置するのは、熱処理後のガ
ラスの積層方向に付いた屈折率分布に関し、ガラス面上
の任意の箇所間で比較して、屈折率分布形状に差を生じ
ないようにするためである。
【0017】また本発明方法では、積層ガラス体の上面
部を除く下面部及び側周辺部をセラミックス体で被覆し
熱処理を行なう。ここで、変形の逃げを与えるために上
面部は被覆しないでおく。
【0018】
【作用】上述方法によれば、熱処理後に積層ガラス体の
積層方向の下層から上層にかけて望まれる分布を付ける
ことができる。つまり、積層ガラス体の積層方向に屈折
率の差が大きく、かつアッベ数の差が小さいという、一
価陽イオンのみのイオン交換法では得られなかった光学
的特性を有する不均質ガラス体の作製が可能になる。
【0019】また、積層ガラス体の上面部を除く下面部
と側周辺部をセラミックス体で被覆して熱処理を行なう
ことにより、処理後のガラス体の変形を防止することが
できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を図面に示した実施例につき詳
細に説明する。図2は、本発明方法で熱拡散処理を行う
前の積層ガラス体の状態を示す断面図でり、ガラス組成
が互いに異なる多数の平板状ガラス1a、1b・・・1
fを積層し熱処理を施して隣接ガラス間で相互にイオン
拡散を生じさせることにより、積層方向に屈折率が滑ら
かに変化する分布を有する一体のガラス体を製作するに
あたり、熱処理に先だって次のようにする。
【0021】すなわち、これら平板状ガラス1a・・・
1fのうち最も比重の大なガラス1fが最下部に、比重
最小のガラス1aが最上部となるように比重の順にガラ
ス板を水平姿勢で積層する。
【0022】しかる後、積層ガラス体1の上面部を除く
下面部及び側面部にペ−スト状のセラミック体を塗り、
このペ−ストを乾燥・焼成させて被覆層2を形成した状
態で前記熱拡散処理を行なう。
【0023】図3は本発明の他の実施例を示し、図中の
1a、1bは熱処理用平板状ガラス、2はペースト状の
セラミックス被覆材、3は磁性皿である。まず、組成の
異なる平板状ガラス1a、1bを積層させる。ここで、
より比重の小さいガラス1aを上部により比重の大きい
ガラス1bを下部に水平に積層配置させる。3枚以上の
ガラスを積層させる場合は下部のガラスほど比重が大き
く、上部のガラスほど比重の小さいガラスを積層させ
る。この後、積層ガラス体1の上面を除く下面及び側周
辺部にペースト2を塗布する。ペースト2としてはセラ
ミックス微粉体と水を混ぜ合わせたものなどを使用す
る。
【0024】次にペ一スト2を磁性皿3ごと乾燥・焼成
させセラミックス多孔質体とし、積層ガラス体1の周り
を固める。
【0025】そして積層ガラス体1とそれを囲ったセラ
ミックス多孔質体2を磁性皿3ごと電気炉に入れて、熱
処理を行ない、各平板状ガラス中の一価陽イオン及び二
価陽イオンを拡散させる。
【0026】熱処理させた後の積層ガラス体1を室温ま
で徐冷した後、セラミックス多孔質体2を取り除くと、
一体化した不均質ガラス体が得られる。このガラス体断
面は、積層方向の下層部から上層部にかけて連続的に一
価陽イオンおよび二価陽イオン成分の濃度が変化してい
るため、それに相当する屈折率分布が形成されている。
【0027】次に、本発明の具体的な数値例について説
明する。 [実施例1]カオリンを120℃の温度で12時間焼成し、
その後粉砕した。その粉砕したカオリンとアルミナの重
量を3:7の割合で混ぜた混合物に水を混ぜ合わせてペー
スト状とした。このペ−ストで直径50mm・深さ10mmの磁
性皿を満たし、そのペーストを磁性皿ごと6時間放置
し、その粘性が少し大きくなるまで自然乾燥させた。
【0028】その後、上記ペ−スト上部に、より比重の
大きい平板状ガラスを下により比重の小さいガラスが上
になるように水平に重ねた積層ガラス体を押し込んだ。
なお、このガラス体の上面部はペーストで被覆しなかっ
た。
【0029】次に積層させた平板状ガラスの組成を表1
に示す。これら平板状ガラスをそれぞれガラスA,ガラ
スBと呼ぶことにし、ガラスBの比重はガラスAより大
きい。
【0030】
【表1】 また、平板状ガラスを積層させる時のガラスの形状は
大きさが20×30×2mmで、その接触面は、JIS規格#2
000粒度の砂摺り面に加工したものを使用した。積層の
させ方はガラスAを上にガラスBを下に積層させた。
【0031】上述のようにしたガラス体とその周りを被
覆したペ−ストとを磁性皿ごと24時間室温で自然乾燥さ
せた後、それを乾燥器に入れ120℃の状態で5時間焼成し
てペーストをセラミックス多孔質体とし、前記積層ガラ
ス体の周りを固めた。その後、それを室温にまで徐冷し
て、乾燥器から電気炉に入れ替え5時間かけて900℃まで
昇温した。次にその温度で2時間保ち、10時間かけて室
温まで徐冷した。
【0032】徐冷後、積層ガラス体の周りのセラミック
ス多項質体を取り除いて、屈折率分布の付いたガラス体
を得た。
【0033】熱処理後に得られたガラス体の積層方向の
上面から下面までのBa及びNaの濃度分布を図4に示す。
なお、図中の縦軸の0は積層ガラス体の最下面部を表
し、縦軸の値は最下面部からの高さを表す。横軸の上部
はNa2O成分の下部はBaO成分の濃度を表す。ガラス中のB
a,Naの濃度分布の測定はX線マイクロアナライザー(以
後XMAと呼ぶ)による。
【0034】図4から、前記ガラス体の積層方向の上面
から下面にかけBa及びNaがなめらかに連続的に変化して
いることがわかる。ガラスA,Bの境界面の痕跡は見ら
れず、両者は完全に融着一体化している。ここで、Baは
屈折率を増大させる効果が大きいので、Baの濃度分布に
対応した屈折率分布が得られたことになる。
【0035】[実施例2]実施例1と以下の点を除いて
全く同じ手順である。熱処理に用いる平板状ガラスの組
成が違う組合せのものを使用した。その組成を表2に記
す。ガラスAを上部に、ガラスCを下部に積層させて熱
処理を行なった。
【0036】
【表2】 熱処理後に得られたガラス体の積層方向の上面から下
面までのBa及びNaの濃度分布を図5に示す。この図より
ガラス体の積層方向の上面から下面にかけてBa及びNa濃
度が実施例1と同じように、なめらかに連続的に変化し
ていることがわかる。
【0037】[比較例]実施例1、2と以下の点を除い
て全く同じ手順である。積層させる平板状ガラスのうち
比重の大きいガラスを上に、比重の小さいガラスを下に
積層させる。すなわち実施例1で用いたガラスA、Bの
位置を逆転させて積層し実験を行なった。
【0038】この方法で熱処理を行なった後の不均質ガ
ラス体の積層方向の上面から下面にかけてBa及びNaの濃
度分布をXMAで測定した結果を図6に示す。
【0039】この図から前記ガラス体の積層方向の上面
から下面にかけてBaOの濃度分布が途中で凸型に付与さ
れていることがわかる。これは、屈折率分布レンズの材
料としては不適切である。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、組成の異なるガラスを
積層させてガラス中の成分である一価陽イオン及び二価
陽イオンを拡散させることにより、積層方向に屈折率分
布を形成させることができた。例えば、二価陽イオンと
してBaを用いると、屈折率の差が大きく、かつアッベ
数の差が小さく付与するという従来の一価陽イオンのみ
を拡散させるイオン交換法では得られない光学的特性を
有した不均質ガラスの作製が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】2枚のガラスを積層させて熱拡散させた時に生
じる問題を説明する図
【図2】本発明の一実施例を示す断面図
【図3】本発明の他の実施例を示す断面図
【図4】本発明の方法によって得られた不均質ガラス体
中成分の濃度分布例を示す図
【図5】本発明の方法によって得られた不均質ガラス体
中成分の濃度分布の他の例を示す図
【図6】本発明の方法によって得られた不均質ガラス体
中成分の濃度分布のさらに他の例を示す図
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e,1f・・・平板状ガラス 2・・・セラミック体被覆層 3・・・磁性皿 10・・・押し上げられる成分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組成が互いに異なる複数の平板状ガラスを
    積層し、高温状態に保つことにより各平板状ガラス中に
    含まれる一価陽イオンあるいは二価陽イオンを熱拡散さ
    せることにより不均質ガラス体を作製する方法におい
    て、前記平板状ガラスのうち比重のより大きいものが下
    部になる様に水平に配置積層し、かつ前記積層ガラス体
    の上面部を除く下面部及び側面部にペ−スト状のセラミ
    ック体を塗り、このペ−ストを乾燥・焼成させて被覆層
    を形成した状態で前記熱拡散処理を行なうことを特徴と
    する不均質ガラス体の製造方法。
JP3209373A 1991-08-21 1991-08-21 不均質ガラス体の製造方法 Pending JPH0551240A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013060336A (ja) * 2011-09-14 2013-04-04 Asahi Glass Co Ltd ガラスの成形方法、ガラス、一体化ガラス及び電子機器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013060336A (ja) * 2011-09-14 2013-04-04 Asahi Glass Co Ltd ガラスの成形方法、ガラス、一体化ガラス及び電子機器

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