JPH05508664A - リン脂質標的血栓溶解剤 - Google Patents

リン脂質標的血栓溶解剤

Info

Publication number
JPH05508664A
JPH05508664A JP92512046A JP51204692A JPH05508664A JP H05508664 A JPH05508664 A JP H05508664A JP 92512046 A JP92512046 A JP 92512046A JP 51204692 A JP51204692 A JP 51204692A JP H05508664 A JPH05508664 A JP H05508664A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
annexin
urokinase
conjugate
lysing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP92512046A
Other languages
English (en)
Inventor
タイト,ジョナサン
フジカワ,カズオ
Original Assignee
ボード・オブ・リージェンツ・オブ・ザ・ユニヴァーシティ・オブ・ワシントン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ボード・オブ・リージェンツ・オブ・ザ・ユニヴァーシティ・オブ・ワシントン filed Critical ボード・オブ・リージェンツ・オブ・ザ・ユニヴァーシティ・オブ・ワシントン
Publication of JPH05508664A publication Critical patent/JPH05508664A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/64Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue
    • C12N9/6421Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue from mammals
    • C12N9/6424Serine endopeptidases (3.4.21)
    • C12N9/6456Plasminogen activators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/195Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria
    • C07K14/315Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria from Streptococcus (G), e.g. Enterococci
    • C07K14/3153Streptokinase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/46Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • C07K14/47Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • C07K14/4701Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals not used
    • C07K14/4721Lipocortins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/33Fusion polypeptide fusions for targeting to specific cell types, e.g. tissue specific targeting, targeting of a bacterial subspecies

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 リン脂質標的血栓溶解剤 本明細書中に記載の研究はその一部を国立健康協会からの助成金の援助に依った ものである。政府は本発明の権利をその範囲内で有するものである。 技術分野 本発明は、リン脂質親和性ならびにフィブリン凝塊溶解性を有する接合体および 薬理組成物に関するものである。また本発明は、フィブリン凝塊に関連した疾病 を治療するための方法ならびに養生治療法に関するものである。 背景技術 フィブリン沈着物は、破裂アテローム硬化性斑を含めた血管損傷部に形成される 。フィブリン形成を起こすその初期においては、組織因子と循環因子VII/V IIaとの接触により引き起こされる付帯的な凝固経路の活性化が起こる。組織 因子は血管の外側ならびにアテローム硬化性斑内に存在する膜結合調整蛋白であ る。組織因子が血管損傷または斑破裂によって血液中に混入すると、それはCa ”+の存在下に因子VII/VIIaと結合する。組織因子と因子VII/VI Iaとの接合体は因子Xを活性化して因子Xaとし、そして因子Xaは次に因子 Va、リン脂質およびCa”の存在下にプロトロンビンを活性化してトロンビン にする。こうして出来たトロンビンは可溶性フィブリノーゲンを凝塊として沈着 する不溶性フィブリンに変える。 組織因子と因子VII/VIIaとの接合体は因子Xを活性化するのみならず因 子IXを活性化して因子IXaを形成する。因子IXaは、リン脂質、因子VI IIaおよびCa”+の存在下に因子Xを活性化する。 フィブリノーゲンをフィブリンに変える反応以外の反応は、その最適触媒作用に フォスファチジルセリン(P S)の様な負に帯電したリン脂質を必要として不 溶性リン脂質の表面において進行しフィブリン凝塊を局所的に形成する。したが ってフィブリン凝塊のほとんどの成分は不溶性フィブリン、リン脂質および前記 の活性化された凝固因子である。 試験管内で著しいトロンボゲン形成性を示すフォスファチジルセリンは普通赤血 球および血小板中の血しょう膜の外面には存在しない。この不均衡は活性な移送 機序によって維持されている。この不均衡なPSの分布は血小板の活性化によっ て変えられモしてPSは血しょう膜の外面に出されるようになると考えられてい る。この様な位置替えによってプロトロンビナーゼ接合体の形成のための負に帯 電したリン脂質が形成されそしてまたそれによって凝固系におけるその他のリン 脂質依存性の反応が活性化される。 ガンマ−カルボキシグルタミン酸残基(因子X、IX、VIIおよびプロトロン ビン)を含む凝固因子はCa”の存在下に1O−6から10−TMの範囲の結合 係数をもって負に帯電したリン脂質と結合する。生体内での血液凝固を起こす負 に帯電したリン脂質の主な源は血小板血しょう膜であると考えられている。事実 、因子Xaは活性化された血小板の表面に結合しそこで血小板結合因子Vaと接 合体(プロウロキナーゼ)を形成してプロトロンビンを活性化する。 セリンプロテアーゼであるプラスミンはフィブリン溶解をを起こす唯一の血しょ う酵素である。 これは前駆体プラスミノーゲンとして血液中を循環する。プラ スミノーゲンは一本鎖ポリペプチドであって、プラスミノーゲン活性化因子によ って二本鎖活性形であるプラスミンに変えられる。プラスミンはジスルフィド結 合によって結合されたNH2末端末端鎖とC00H−末端B−鎖とから成る。A −鎖は5つの特徴的な反復単位(クリングル領域)を含有し、そして一方B−鎖 はセリン−プロテアーゼ触媒単位を含む。第一のクリングルから第四のクリング ルまでの領域はフィブリノーゲンに結合し、循環しているプラスミノーゲンの幾 らかは凝塊が形成されるときにフィブリンと一緒に沈殿する。蛋白分解的に分解 されるプラスミノーゲン(Lys−プラスミノーゲン)は完全プラスミノーゲン (G l u−プラスミノーゲン)よりもフィブリン凝塊に対する親和性がより 高く、従ってフィブリン凝塊の溶解を促進する。 プラスミノーゲンのフィブリン結合部は第一および第四のクリングル領域に局在 している。 組織型プラスミノーゲン活性化因子(tPA)およびウロキナーゼ(uPA)は プラスミノーゲンの2つの生理的活性化因子である。両方の活性化因子は一本鎖 チモーゲンとして合成されそして二本鎖活性形に変換される。tPAは内皮細胞 中で主として合成されそして有る種の刺激に応答して血流中に放出される膜結合 蛋白である。tPAの血流中への分泌は付帯的なフィブリン溶解の引き金となる 。tPAのNH,末端鎖は指領域と成長因子様領域と2つのクリングル領域とを 含有している。 第2のクリングル領域は1.6X10−’Mのフィブリン凝塊に対する結合親和 性(Kd、これは結合定数または親和性定数としても知られている)を有してい る。フィブリン結合プラスミノーゲンに対するtPAの触媒効率は循環プラスミ ノーゲンに対するそれよりもよりも約1,000倍も高い。 ウロキナーゼの前駆体であるプロウロキナーゼ(一本鎖ウロキナーゼまたは5c uPA)は低い濃度で血液中に存在する。プロウロキナーゼは血しょうカリクレ インおよびプラスミンによって活性化されて内在性のフィブリン溶解作用を刺激 する。5cuPAはクリングル領域を持ってはいるが、これはフィブリン凝塊に 対する結合親和性をほとんど示さない。しかしながら、これは遊離のプラスミノ ーゲンよりもフィブリン結合プラスミノーゲンの方をより効率的に加水分解する 。 細菌性蛋白であるストレプトキナーゼ(SK)はプラスミノーゲンと化学量論的 接合体を形成し、これはプラスミノーゲンをプラスミンに変換する。 フィブリン溶解性剤であるtPASuPA、5cuPAおよびSKは血栓症の患 者を治療するための治療剤として使われている。これらの薬剤はかなりの効果を 示すが、循環系中での半減期が短くまた全身系のフィブリノーゲン溶解の原因と なる性質があるなどの問題点がある。例えば、フィブリンに対する結合親和性が 比較的不十分であることや循環フィブリノーゲンとの交差結合性の可能性のある ことなどから大量のtpAを投与しなければならず、このため著しいフィブリノ ーゲン溶解の原因ともなる。 上記の治療用蛋白類を先に述べた問題点を克服するために変性することが行われ てた。その改良のために使用した方法は次のようなものである。その分子を循環 禁止剤に耐性のある様にすること、フィブリン凝塊との結合親和性を強化するこ と、およびプラスミノーゲン活性化因子をフィブリン凝塊に特異性のある抗体と 接合してフィブリン沈着物への標的性を持たせることなどである。 アシル化プラスミノーゲン/SK (APS)はSKよりも高いフィブリン選択 性を持っ′ている。 このAPS接合体は活性部位のセリン残基のヒドロキシル基がブロックされてい るためα、−プラスミン禁止剤によって不活性化されることはない。APSはフ ィブリン凝塊と結合しそのアシル基はゆっくりと分解されて活性形を生成する。 APSの半減期は非変性親分子のそれよりも著しく長い。 重鎮中の成長因子およびクリングル領域のない不完全な5cuPA(lないし1 43残基の欠失したもの)を発現することが行われていた。 この分子はその完全形とおなしフィブリン選択性を持っているがプラスミノーゲ ン活性化因子禁止剤−1(FAI−1)によって阻害されない。 部位特定変異誘発によりFAI−1との結合部位(296ないし302残基)の 欠失した変性tPAを発現させることも行われていた。この分子は原tPAと同 じ酵素活性を有するが循環血液中のFAI−1やその他のセルピンによる阻害に 対して強力な抵抗性を有していた。 プラスミノーゲンのフィブリン結合領域(A−鎖)とウロキナーゼの触媒領域と を結合したキメラ分子はウロキナーゼよりも8倍高いフィブリン凝塊にたいする 親和性を有していた。またこれはフィブリンモノマーに対するより高い触媒活性 を有していた。 プラスミノーゲンのA−鎖とtPAの触媒領域とからなるキメラ分子はプラスミ ノーゲンと同じフィブリンとの結合親和性と原tPAと同じ触媒活性とを有して いた。 フィブリンのベーター鎖に特異的なネズミモノクロナール抗体をジスルフィド架 橋剤を使用してtPAまたは5cuPAの触媒鎖と接合させることが行われた。 これらの抗体は2XlO−’M位位置度解離定数を有する。この抗体/lPA接 合体はフィブリンモノマーの溶解において原tPAよりも10倍活性が高かった 。抗体/ウロキナーゼ接合体はウロキナーゼよりも1000倍高い活性を示した 。 抗凝固活性を有する幾つかの蛋白をヒト胎盤から単離することが行われた。これ らの蛋白はりポコルチン/アネキシン族の一員であることがわかり、そして今日 化にこの族の8員の蛋白が意図されたたくさんの色々な機能を持つ物として色々 な組織および培養細胞から単離されている。 これらの蛋白は慣用名として「アネキシンノと呼ばれている。全てのアネキシン は陰イオン性リン脂質とのカルシラン依存性の結合性を共有している。(船越ら 、BiocheIl、(1987a)、 26.5572−5578;タイト( Tait)ら、Biochem、 (1988) 27.6268−6276;  oミック、(R(onishe)およびバインバーガー(Heimburge r)、Biol、 Chew、 Hopp−3eyler (1990)、 3 71゜383−388゜) アネキシンV(これはPAP−1としても知られている)はこの族の主要な成分 であり胎盤から単離される。これは1個の遊離スルフォニル基を持ちそして結合 炭水化物鎖を持たない。そのcDNA配列から推論したアネキシンVの1次構造 によれば、アネキシンVは4個の内在反復単位(各単位は60ないし80個のア ミノ酸残基を持つ)から成る。 (EP AO279459:米国特許4.937.324.船越ら、Bioch em、 (1987b)、 26.8087−8092゜)アネキシンのなかで もアネキシンVは血しょうおよび細胞外液(1,2mMイオン化カルシウム、0 .15Mイオン強度)に相当する条件下において80%のフォスファチジルコリ ン(P C)と20%のPSとを含むリン脂質小胞との最強の親和性(Kd<1 0−0−1oを有する。アネキシンは2個の負の帯電基を担持するリン脂質であ るPSおよびフォスファチジン酸(P A)を含む膜に対して強い親和性を示す 。 (タイトおよびギブリン(Gibson) (1990)、 Cytokine s Lipocortin Inflam、Diff、、 173−181ペー ジ。)その結合は可逆的であり完全にカルシラン依存性である。 アネキシンVはヒト血小板に結合する。刺激をされていない血小板は少数の結合 部位を発現するが、結合部位の数は有る種の血小板作動薬により著しく増加する (たとえば、トロンビンとコラーゲンとの組合せにより約15ないし20倍)。 トロンビンとコラーゲンとによる刺激の結果血小板1個当たり約too、ooo 個の結合部位となる。この結合部位は7nMの見掛は解離定数(Kd)を有する 。この結合はカルシウム依存性であり可逆的でありそしてBS−含有小胞によっ て完全に阻害される。アネキシンVはまた血小板表面からすでに結合した因子X aを除去することが出来る。(チアガラジャン(Thiagarajan)およ びタイト、J、 Biol、 Chew、 (1990) 165.17420 −17423. )アネキシンVはリン脂質を含む凝固系における活性化反応の 全てを阻害する。これらの反応を触媒するために、ガンマ−カルボキシグルタミ ン酸含有凝固因子がCa”+の存在下に負に帯電したリン脂質に結合する。 ガンマ−カルボキシグルタミン酸含有凝固因子のリン脂質に対する解離定数は1 0−’ないし10−’Mの範囲であり、これはアネキシン■のそれよりも3ない し4桁程弱いものである。(本発明の目的のためには、より大きな解離定数をも つものはまたより大きなモル数値をもつものであり、従って10−”Mの定数は 10−” Mの解離定数よりも大きい。しかしながらもちろん本発明においては 、10−1″Mの解離定数は10−@Mの定数よりもより大きな結合性を表すも のである。)アネキシンVの阻害機序は陰イオン性リン脂質と結合する凝固因子 に競合するものである。 ヒト血しょうおよび血液と接しているヒト細胞中のアネキシンVのレベルを親和 性精製ウサギ抗血清を使用してELISAにより測定した。 アネキシンVは血小板、内皮細胞および白血球中に細胞外に存在するが、赤血球 中には存在しない。アネキシンVは本来健康なヒト血しょう中には存在せず細胞 の損傷や死滅により放出される。(フラヘルテイ(Flaherty) ら、J 、Lab、 Cl1n、 Med、(1990) 115. 174−181.  )フィブリン溶解剤を更に改良するためには血栓にたいする結合親和性のより 高いものが望まれる。アネキシン■の負に帯電したリン脂質に対する親和性はt PAのフィブリンに対するそれよりも約50倍強くまたフィブリン特異性抗体の それよりも10ないし100倍強い。 本発明の目的は血栓溶解に有用なアネキシンープラスミノーゲン活性化剤接合体 を提供することである。 本発明の他の目的はアネキシンープラスミノーゲン活性化剤接合体をを製造する 方法を提供することである。 また本発明の他の目的は血栓症を原因とする疾病を治療するためのアネキシンー プラスミノーゲン活性化剤接合体からなる治療組成物ならびにそれを使用した治 療方法を提供することである。 発明の開示 アネキシンは種々の組織抽出物から単離することができる。(船越らの上記文献 (1987a)および(1987b) 、タイトらの上記文献(1988) ; 米国特許4.937.324゜)適当な組織としては肝臓、肺臓および胎盤があ げられる。特に適当な組織はヒ)胎盤である。簡単に言うと、その組織を小片に 切断してこれをたとえば50mMNaClを含有するpH7,9のリン酸塩緩衝 食塩水または50mM)リス−MCIのような冷却した生理all衝液で洗浄す る。この組織厚片を通常5mMEDTAおよび5mMベンズアミジンを含有する 生理Ili衝液中で混合器で均質にする。この均質物を濾過して濾液をえる。  次にこの濾液を例えば硫酸アンモニウムでの沈殿工程に付する。この濾液に硫酸 アンモニウムを加えて約30%から約50%の飽和状態とする。これから得られ た沈殿物を遠心分離によi り除く。次にその上澄み液にさらに硫酸アンモニウ ムを加えて約70%から約90%の濃度として、そしてこれからさらに沈殿物が できた場合にはそれを遠心分離により集める。これらの沈殿物を合わせて、例え ば上記したような生理緩衝液中に溶かし、こうして出来た溶液を大量の生理緩衝 液に対して一晩透析して硫酸アンモニウムを除去する。緩衝液は規則的な間隔を もって交換する。 次いで透析物を例えばセファデックス、セルロースおよびセファロースなどと組 み合せたDEAEのような陰イオン交換体に通す。そして例えば約50mMから 約500mMNaC1に増加する塩濃度の直線傾斜溶離により吸着蛋白を溶出す る。こうしてアネキシン含有画分(その分析は本文中下記に示す)を集める。 集めた画分を、たとえば繰り返し硫酸アンモニウムで沈殿させるかポリエチレン グリコールで沈殿させるかまたは遠心分離することにより濃縮する。所望によっ てはその試料を生理緩衝液に対して透析する。ついで試料をゲル濾過カラムに通 す。使用する適当なゲル濾過カラムとしてはセファデックスG−75のマトリッ クスからなるものが挙げられる。 活性画分を集め、それらを合わせて透析してその塩濃度を下げる。 次いで透析物を陽イオン交換体に付する。使用する適当な陽イオン交換体として はCM−セファデックス、SP−セファデックス、CM−セルロースまたはモノ S (Pharmacia社)が挙げられる。その吸着蛋白を増加塩濃度を有す る傾斜緩衝液で傾斜溶出する。前記のようにして活性画分を合わせて濃縮する。 組織源として胎盤を使用する場合には、異なった数種のアネキシンが得られる。 前記した精製工程において、そのイオン交換クロマトグラフィーによってこれら の異種を分別しこうしてそれらを異なる塩濃度において溶出することによって分 別できる。 当分野において知られている方法を使用して例えば還元または非還元条件下にお いての5DS−PAGEにより精製の精度を決定することが出来る。胎盤から得 られたアネキシンはそれらが同定されている限りにおいては30.000から3 5,000の範囲の分子量を有する。従って、適当なポリアクリルアミド濃度の ゲルを選択する。 アネキシンの幾つかの色々な特性をチェックする。たとえば、アネキシンは抗凝 固活性を示す。その抗凝固分析方法の1つはウサギ脳セファリンを使用するもの である。セファリン(Shigma社)1瓶分を100m1の食塩水中に均一に 懸濁させる。当体積量のセファリンと0.003M Ca CI *とを混合す る。別の試験管に酸洗浄したカオリンを食塩水中に5mg/mlの濃度で懸濁さ せる。 次いで、20μlの健康なヒト胎盤を集めたものと、20μmのカオリン懸濁液 と、108mの被検試料とを混合し37°Cで10分間培養する。最後に、40 μlのセファリン−カルシウム混合物を加え凝固時間を測定する。 本来の凝固(カオリン誘発凝固)経路の阻害率を測定するための分析においては その付帯的な凝固経路の阻害率を測定してこれを修正することによりそれをめる ことが出来る。(近藤ら、Thromb、 Res、 (1987)48、44 9−459゜) 凝固時間は、例えばカオリン懸濁液をトロンボプラスチンに置 き換える以外は上記の方法と同様の方法により測定できる。 ヒト脳トロンボプラスチンを0.15MNac1を含有するpH7,4の50m Mトリス−HClで希釈し、約60秒の対照凝固時間をもとめる。 アネキシンもまたリン脂質に対して親和性を示す。リン脂質に結合するアネキシ ンを定量する方法の1つとして蛍光消光に基ずくものがある。 (タイトら、J、 Biol、 Chem、 (1989) 264.7944 −7949. )アネキシン(50MM)を0.05Mはう酸塩緩衝液(pH9 ,0)、0.15MNaC1、および1mMEDTA中フルオレセインイソチオ シアナート(50MM)で37°Cで1時間処理して標識する。反応混合物を2 0mMHEPESのpH8,0緩衝液に対して透析する。透析物を陽イオン交換 カラムに付し、直線塩傾斜法により溶出する。フルオレセイン1分子で標識した アネキシンは0.27MNaC1において溶出し、複数のフルオレセインとの複 合形のアネキシンは0.30MNaC1と0.45MNaClとの間の塩濃度に おいて溶出する。 ついで、リン脂質小胞をそれぞれ約20%のPS、20%のジヘプタノイルーフ ォスファチジルコリンおよび60%の長鎖PCを加えることにより作るが、これ によって均−薄層状の小胞が自然に出来る。リン脂質原液を均等に分割した一部 それぞれをクロロホルム中で混合して所望のモル比のものとし、そしてクロロホ ルムを窒素中で蒸発させて除去する。ついでリン脂質をHEPES緩衝液中に氷 冷しながら3分間音波震とうして溶かしそれから4°Cで1晩平衡化する。 蛍光測定は蛍光計(たとえば、S LM8000 C; Amlco社、イリノ イ州、ウルバナ)を使って行うことが出来る。ここでは、適当な波長を選択し、 例えば、フルオレセインは励起波長が495±16nMであり、そして発光を5 20±lOnMでモニターする。 結合分析は緩衝液と蛍光標識されたアネキシンとを含有する標準の石英蛍光セル 中で行う。まず、溶液を一度倒置混合し次いでリン脂質その量を変えてそのキュ ベツトに加える。その内容物を再び倒置混合し蛍光強度を記録する。更に5mM EDTAをそのキュベツトに加えて、再び蛍光強度を記録する。消光量をEDT Aの存在下の蛍光強度に対する最終の蛍光強度の比から夏山する。 リン脂質小胞へのアネキシンの結合は血しょうおよび細胞外液(1゜2 mMイ オン化シカルシウム0.15Mイオン強度)に相当する条件下で高い親和性(K d<1 o−” M)を示すものである。その結合は可逆的でありそして完全に カルシウム依存性である。 アネキシンの存在をモニターするのに適当なその外の分析方法としては、例えば 、ELISAおよびウェスタンプロット法の様な抗体を使用する方法がある。 またこれとは別に、アネキシンは遺伝子組換え法によっても作ることが出来る。 発現ライブラリーの抗体スクリーニングにより、またアネキシンペプチドから推 論したオリゴヌクレオチドプローブを使用してcDNAクローンを得ることが出 来る。アネキシンVの全長cDNAクローンを得てそして発現ベクターにサブク ローニングすることがおこなわれた。船越ら(Biochem、 (1987a ) 26.5572−5578; (1978b) 8087−8092)はc DNAバンクをスクリーニングしてアネキシンVクローンを得るために親和性に より精製した抗体を使用した。かれらは、アネキシンVをコードする配列を含む 1.3kbNcoI/HindI I I断片をクローニングして発現ベクター p KK 233 、 2 (Pharmacia社)とし、発現プラスミドp PAP−I−wtを作った。この組換えアネキシンは細胞蛋白の約2%のレベル で細胞形質的に発現する。この組換えアネキシンは当分野で知られている方法に より宿主細胞から得ることが出来る。 アネキシンVは約75アミノ酸残基からなる4つの不完全縦列重複反復を含有す る。(船越ら、Biochem、 (1987b) 26.8087−8092 ゜)これらの反復列は4箇所に保護されたアミノ酸残基を含有し、15個の位置 は疎水性アミノ酸残基からなり、4個の位置はヒドロキシアミノ酸からなり、そ して2箇所は酸性アミノ酸からなる。 その4個の反復配列の各々はリン脂質結合蛋白に通常存在する2つの領域を含有 している。第1の領域はNH2末端17残基からなり、これは既に知られている 配列Lys−Gly−x−giy−Thr−Asp−gluOX−X−h−h− X−h−h−X−3er−Arg (配列番号 No、1)(ガイソウ(Gei sow)ら、Nature (1986) 320.636−638)に一致す る。ここでhは疎水性アミノ酸であり、Xはいかなるアミノ酸でもよい。この配 列は、エンドネキシンやカレレクトリンのようなCa−調整膜結合蛋白中に見出 されている。ホスホリパーゼA!およびヘビ毒ホスホリパーゼA2禁止剤もまた 極めてこれに関連した配列を持っている。この蛋白中の第2の同族領域は各反復 列のC−末端部における疎水性アミノ酸の6個の残基の列である。これらの2つ の領域はリン脂質に直接結合しているものと思われる。(ガイソウら、FEBS  Lett。 (1986) 203.99−103゜)その強力な抗凝固活性はこのリン脂質 結合領域の存在の故であるといえる。アネキシンVの結晶開学的分析によると、 アネキシンVのこの4個の領域は同じ折り畳み構造を有し、それぞれは5個のα 螺旋型からなる。(ツーバー(Huber)ら、EMBo J、 (1990)  9゜3867−3874゜)彼らのグループはまたLjIおよびIII反復列 の凸面に局在するアネキシンVの3個の強力なカルシウム結合部を見出した。 ツーバーらはそのカルシウム結合部が7ネキシンV分子とリン脂質との結合を仲 介していると推定している。(ツーバーら、FEBS t、ett。 (1990) 275.15−21゜)アネキシン分子は、そのリン脂質結合能 が実質的に低下しない限り1個またはそれ以上のアミノ酸残基において副分割ま たは部分変更してもよい。このようにアネキシンはその先端を切断して、例えば 1個またはそれ以上の領域を含むか、または原蛋白よりもすくないアミノ酸残基 を含むようにするか、あるいは置換されたアミノ酸を含むようにすることが出来 る。その変異体または第2世代のアネキシン分子が実質的にリン脂質に対する親 和性が低下しない限りいかなる変更も本発明の範囲内において可能である。ここ で実質的に親和性が低下しないということは、リン脂質に対する結合定数が約1 0−’Mよりも小さくならないということである。 同様にして、その変性または部分変更したものがフィブリン凝塊を溶解する能力 を維持する限りにおいてはフィブリン溶解剤もまた本発明の範囲内において変性 または部分変更することができる。例えば、1個またはそれ以上の領域を欠失さ せたtPA、ウロキナーゼまたはプロウロキナーゼのような、一部変異、一部欠 失、一部置換および/または先端部の切断によるフィブリン溶解剤もまた本発明 において使用できる。 (tPA分子の欠失体については、ライクストローム(Wikstrom)ら、 Fibrinolysis (1990) 5.31−41およびヴアンゾネヴ エルト(Van Zonneveld)ら、Proc、 Nat、 Acad、  Sci、 USA (1986) 83.4670−4674)を参照。)そ のほかのtPA欠失体ならびにウロキナーゼおよびプロウロキナーゼ欠失分子も また本発明において使用可能である。EP 266032A、EP 29970 6A 、EP 308716A 、EP 236040A 、EP 24767 4A 、EP 253241A 5US4、753.879、Wo 87104 722および特開昭63−230084にはとりわけ色々な部分変更または変性 プロウロキナーゼ、ウロキナーゼおよびtPA分子が記載されている。またUS  4,752,581 、US 4,908,204、US 4.992゜27 4、US 4.916.071及びHP 2311883Aにはたとえばウロキ ナーゼ/lPA分子のようなハイブリッド分子が記載されている。 変性フィブリン溶解剤の蛋白溶解性は、例えばスキニー(Schnee)ら(P roc、 Natl、 Acad、 Sci、 (1987) 84.6904 −6908)により教えられた、またはポーテ(Bode)ら(J、 Biol 、 Chew、 (1987) 262.10819−10823)により教え られた、色素原基質、S−2288、S−2444またはS−2251を使用す る公知の分析法により評価することができる。原蛋白に関して変性フィブリン溶 解剤における約50%迄のフィブリン溶解活性の減少は本発明の範囲ないである と考えられる。 アネキシン、とりわけアネキシンVの多くの性質のなかで、本発明において有用 なのはその血栓にたいする親和性である。アネキシンVは生体内で血栓を標的と することが出来る。放射線標識したアネキシンVを静脈内投与しその放射能の局 在性を調べた。注射後100分間で、約17:Iの血栓:血液の割合で血栓に於 ける著しい蓄積がみなれた。この放射線標識したアネキシンVは血液から速やか に取り除かれた。 このようにアネキシンは血栓への標的剤として使用することが出来、これはそこ でその抗凝固活性を奏し、あるいはまたアネキシンはそれに接合した第2の分子 を血栓へ標的させるための手段として作用することも可能である。ここで第2の 分子としては、組織プラスミノーゲン活性化剤、ストレプトキナーゼ、ウロキナ ーゼおよびプロウロキナーゼのような血栓溶解剤を挙げることが出来る。アネキ シン接合体はウロキナーゼのような族フィブリン性でない血栓溶解剤として有用 である。たとえばストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、プロウロキナーゼおよび 組織プラスミノーゲン活性化剤のような多くの血栓溶解剤は市販品として入手可 能であり、遺伝子組換えにより生産するかあるいは天然物から精製される。(例 えば、tPAについてはUS 4.853.330および4.766、075を 、ウロキナーゼについてはウィリアムス(Williams) 、Br1t、  J、 Exp、 Path、 (1951) 32.530およびUS 2.9 89.440.2.983.647および3.081.234を、ストレプトキ ナーゼについてはクリステンセン、Gen、 Physiol、 (1954)  28.363およびUS 3.138.542.3.226.304.3.0 16.337および3、107.203を、またプロウロキナーゼについてはE PA 0139447を参照。)選択的蛋白消化またはサブクローニングにより 、血栓溶解剤の第2世代形を作成し、これらはフィブリン結合能が強化されそし て半減期が延長されしかも、たとえば、副作用のような好ましくない性質を最少 に抑えるという利点がある。このようにして、表皮成長因子および指領域のない 、またはまさに第2クリングルおよびセリンプロテアーゼ領域をふくむtPAを 作成した。また、たとえばウロキナーゼおよびtPAの部分からなるキメラ血栓 溶解剤もまたプラスミノーゲンを活性化する作用がある。 (ビエラルド(Pi erard)ら、J、Biol、 Chea (1987) 2262. 11 771゜) アネキシンは血栓溶解剤と化学的に交差結合することが出来る。たとえば、US  4.564.596はウロキナーゼとフィブリノーゲンとを接合するのに脂肪 族ジアミンを使用することを教示している。US 4.536.391はスクシ ンイミドエステル類のカップリング剤を使用したプラスミンウロキナーゼ複合物 を教示している。セヴイラ(3evi l1a)ら(Biochem、 Bio phys。 Res、 Comm、 (1985) 130.9l−96)はウロキナーゼと 抗−ヒトフィブリノーゲン抗体とをこれら2つの成分を異種二官能性カップリン グ剤であるN−スクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオン酸エス テル(SPDP)で架橋することによってこれらを接合することを教示している 。彼らの方法ではウロキナーゼを5PDPと反応させそしてこれとは別に抗体を 2−イミノチオランと混合するものである。そして次いでこの5PDP−変性ウ ロキナーゼはイミノチオール化した抗体と混合して目的の接合体を生成する。こ の接合体は親和クロマトグラフィーにより生成するというものであった。 積出ら(J、 AppHiochem、 (1984) 6.56−63)は蛋 白を接合するのに有用なたくさんのマレイミド化合物を教示している。これを簡 単にいうと、5cuPA、SKまたはプラスミノーゲンをリン酸塩緩衝液(pH 7,0)中でスルホスクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキ サン−1−カルボン酸エステル(SMCC)で処理する。ここでSMCCはその 条件下に遊離のアミノ基、好ましくはNH,−末端アミノ基に共有結合する。反 応混合物は次いでゲル濾過カラムに付して副生成物を除去する。 目的の蛋白に結合するSMCC分子の数は4,4″−ジチオジピリジンを使用し て測定できる。1. 5モル過剰のSMCCを使用した場合には、従来法によれ ば1.2ないし1.5モルのSMCCが蛋白中に導入されると考えられる。つい で、SMCC−蛋白、たとえばSMCC−5cuPA、SMCC−8KまたはS MCC−プラスミノーゲンを6M尿素または6Mグアニジンを含有するリン酸塩 緩衝液(pH6,0)ちゅうでアネキシンVで処理する。SMCC蛋白はアネキ シンV分子のC−末端部(C−末端から数えて第5番目の残基)に存在する1個 の遊離スルフヒドリル基に特異的に結合する。この反応生成物をゲル濾過カラム (たとえば、セファデックスG−100)に付してその条件下における主要生成 物であると考えられる単量体形を単離する。(アネキシンV/プラスミノーゲン ハイブリッドはウロキナーゼにより活性化されてアネキシン/プラスミンとなる 。アネキシンVは自然条件下においてほとんどのプロテアーゼによる温和な消化 に対して耐性がある。)アネキシンと血栓溶解剤とを接合する化合物は色々にか えてスペーサーとなることが出来、その立体効果によりアネキシン結合親和性ま たは血栓溶解剤活性あるいはその両方が適当に調整される。たとえば、積重ら( 上記文献)はマレイミドとスクシンイミド官能基との間のメチレン基の数を変え た化合物を教示し、マキシメント(Maximento)ら(上記文献)のジア ミン架橋剤は1ないし12個のメチレン基を持つ脂肪族ジアミンからなるもので ある。 同様に、アネキシンと血栓溶解剤をコードする配列の間に適当なコード配列を挿 入することによってスペーサー領域を組換え接合体に配置替えすることも出来る 。 上記の血栓溶解剤の多くはクローニングされているので接合体は遺伝子組換え技 術によっても作ることができる。たとえば、スキニー(Schnee)ら(Pr oc、 Natl、 Aead、 Sie、 (1987) 84.6904− 6908)は遺伝子組換え技術によるフィブリンモノクロナール抗体−tPA接 合体の発現を教示している。すなわち、彼らは抗−フィブリン抗体の重鎮遺伝子 を発現ベクター中のtPAβ−鎖遺伝子に隣接して挿入して組換えハイブリッド 蛋白を作成した。ピエラルド(Pierard)ら (J、 Biol、 Ch e+n、 (1987) 262、11771−11778)はウロキナーゼま たはtPAから得られた領域を含んでなる一連の組換えプラスミノーゲン活性化 剤を構築した。彼らは、その異なる領域に相当する核酸配列を切断して組み換え てキメラコード配列を作成し、これらの配列から次いでキメラ蛋白を作成した。 当業者により組換え接合体を発現するための宿主の決定が行われている。例えば 、大腸菌(B、 coli) 、枯草菌(9,3Bl)tilis) 、酵母お よび哺乳類細胞を使用することができる。コード配列を含有するカセットをプロ モータを含む3゛−非コード配列およびその下流の5′−非コード配列を認識す る必要な宿主細胞からなる適当な発現ベクターのオペランド部中に配置する。こ こで適当な大腸菌発現ベクターはpKK233−2(アマンおよびブロシウス( Amann & Brosius)、 Gene (1985) 40.183 −190)であり、適当な酵母発現ベクターはDPOT (チム(Thim)ら 、Proc、 Natl、 Acad、 Sci、 83.6766−6770 )であり、そして適当な哺乳類細胞発現ベクターはpDsPl、IBGH(ファ ール(Pfarr)ら、DNA (1985) 4.461−487 )である 。 上記の領域は二つまたは幾つかが一緒になってリン脂質結合活性または抗凝固活 性に寄与している。従って、1個またはそれ以上の領域あるいは1個の領域の複 製物からなるヌクレオチドコード配列を血栓溶解剤のコード配列に隣接してサブ クローニングして新規のまたは強化した性質を有する複合体を作成することが出 来る。 この接合体は薬理組成物の活性成分となることができる。このような組成物は薬 理的に許容される担体、希釈剤および賦形剤を含有してもよい。例えば、適当な 担体としては、緩衝液、生理食塩水、組織培養基および水があげられる。この接 合体はたとえば静脈内注射のような当分野で知られている方法により投与するこ とができる。その処置方法は動物実験や臨床試験によって決められ、そして病気 の程度、患者の症状などに合わせればよい。当業者は、例えばrGoodman  & Gi1man’ s The Pharmaceutical Ba5e s of Therapeutics J (第6版、aoodmanら編、M acMillan社発行、New York、 1980)などの多くの薬学論 文から適当な手引を得る事が出来る。 また池の態様として、アネキシンの標的到達能を薬剤を局所に到達させるのに使 うことも出来る。このように当業者は本明細書に記載の方法を薬剤をアネキシン と接合するために使用することも出来る。例えば、この目的に細胞毒性剤、マイ トーゲン(分裂促進剤)、抗生物質などを使用出来る。またその他の薬剤学の知 識をもって、投与形態や投与量などは当分野における当業者ならばそれらを確認 することができる。 図面の簡単な説明 第1図は組換えプラスミドpMTO17の地図を示すものである。trpプロモ ーター領域はtrp ploとして表し、プロウロキナーゼをコードする領域は ProUKとして、ヒルジンリンカ−はHI RUDINとして、アネキシンV をコードする領域はAnVとして、そしてtrp弱毒剤はtrpAとして表す。 ここでは周知のしかも有用な制限部位を表しである。 第2図は組換えプラスミドpMTO24の地図を示すものである。ビチア(Pi  ah i a)AOXプロモーター領域は5’ Aoxlとして表し、5eu Pa−ヒルジンーアネキシン■をコードする領域はPPA/HIRUDIN/A Vとして、AoXターミネータ−領域は3’ AOXlとして、そして酵母選択 性マーカーはHIS4として表す。 ここで5°Aoxl配列のXhoI部位の 直下流の黒く塗りつぶした帯はムコール(Mucor)レニンシグナル領域を表 す。 3’ Aoxl配列と5’ Aoxl配列との間の2.86kb配列はp BR322由来配列である。またここで大きさはキロベース(kb)として表し 、そして周知のしかも有用な制限部位を表しである。 第3図は組換えプラスミドpMR391の地図を示すものである。HindII I部位から始まって、第1の狭い右上がりの斜線をした領域はSV40エンハン サ−およびプロモーターであり、第2の狭い左上がりの斜線をした領域はSV4 0スプライシング接合部であり、第3の無色の領域はPPA(scuPA)をコ ードする領域であり、第4の広い右上がりの斜線をした領域はヒルジンリンカ− であり、第5の広い左上がりの斜線をした領域はアネキシンVをコードする領域 であり、そして第6のXho1部位の下流にある領域はSV40 polyA領 域である。 発明を実施する為の最良の形態 次に本発明を更に実施例によって説明するが、これらは限定的なものではない。 量の表示はW/WまたはW/Vである。 実施例1 ヨウ素化アネキシンを例えばヨウ素化剤を使用する方法などの通常の方法によっ て作る。(チアガラジャン(Thiagarajan)およびタイト、Bfol 、 Chem、 (1990) 265.17420−17423 、 )動脈 血栓の動物モデルとしては以前は主にイヌを使用したがここではリチー(Rit chie)らの記載のようにウサギを使う。(リチーら、C1rculatio n (1986) 73.1006−1012゜)ウサギの気管に管を挿入し、 lないし2%のハロサンで麻酔しそしてこれを電子心拍計でモニターする。対象 動脈(頚動脈または大腿動脈)を切開して2ないし5cmの長さに結紮糸で両端 を結んで分離する。これをピンセットを使って繰り返し潰し、その体の中央に近 いほうの結紮糸を1分間緩めて新鮮な血液を流し込むようにし、次いで再び結ぶ 。2時間後に、放射線標識した1125−アネキシンVを火剤の形で末梢静脈か ら注入しその後結紮糸を300分間緩る。時間を色々に変えなから凝塊にアネキ シンVを蓄積させそして溜まった血液から非結合アネキシンVを取り除いてから 、この動脈を取り出し、ホルマリンに固定し、切片に切断しそしてその放射性を 測定する。 実施例2 アネキシンVcDNAをプラスミドpPAP−I−1,6から得た5°NcoI 末端と3’Xbal末端とで拡張するためにPCR(US4゜683、195お よび4.683.2020)を使う。同様にして、scuPAcDNAを5’X baN部と3’ HindI I I部とでPCRによって拡張する。 5cuPAのプライマーは公知のcDNA(ホルメス(Maimes)ら、。 Bio/Tech (1985) 3.923−929)から作り、その拡張は cDNAライブラリーから行える。この2つのPCR生成物をそれぞれNcoI とXbaIと、およびXbaIとHindIIIとで消化し、次いで予めNc。 ■とHindI I Iとで消化したpKK233−2 (アマンおよびブロシ ウス、Gene (1985) 40.183−190)のような大腸菌発現ベ クター中にライゲートする。このプラスミドをDH5αのような適当な宿主中に 挿入する。組換え体はコロニーハイブリダイゼーションにより同定し、その構造 は制限地図作成およびDNA配列作成により確認する。大腸菌中におけるハイブ リッド蛋白の発現レベルを次いで培養温度やIPTGでの誘発時間を変えること によって最適なものを選ぶ。 このハイブリッド蛋白はそれぞれ個々にアネキシンVと5cuPAとを含む封入 体中に封入することも出来そうである。(ウィンクラ−およびブラバー(Win kler & Blaber)、Biochem、 (1986) 25.40 41−4045゜)この封入体を遠心分離(10,QOOXg、10分間)によ り単離し6M尿素中に溶解しそして透析により再遊離する。ついでこのハイブリ ッド蛋白を通常の低圧FPLCクロマトグラフィー法により精製し、そのさい抗 アネキシン抗体を使用した蛍光偏光免疫分析により両分をモニターする。ハイブ リッド蛋白は化学合成したハイブリッドと同様にして公知の方法でその特性を同 定出来る。 発現させるまた別の方法としては、たとえばベクターDPOT ( チムら、Proc、 Natl、 Acad、 Sci、 (1986) 83 .6766−6770)を使用して酵母中で分泌させる方法がある。アネキシン Vも5cuPA(ザワロクキー(Zaworski)ら、Gene (1989 ) 85゜545−551 )も両方ともサツカロミセスセレビシェ(Sacc haromyces cerevisiae)中で次々と発現した。 実施例3 目的のプラスミドを含有する大腸菌の培養物を37’Cで100μg/mlのア ンピシリンを含有するし肉汁中で1晩培養する。培養物を1リツトルの同じ培養 基で1:10に希釈して376CでA、。。がQ、3より大きくなるまで震とう しながら培養する。ついで、IPTGを3mM加えることによって合成を開始し 培養を更に4時間続ける。菌体を遠心分離により採取し、10mMEDTAを含 有する1 00m1のPBSで1回洗浄し、そして−20’Cで保存する。ベレ ットをPBS、10mMEDTA、6M尿素、0.5μg/mlのロイペプチン 、0.5μg/mlのペプスタチン、1%のトリトンX−100および0.2m Mフェニルメタンスルホニルフルオライドからなる25m1の緩衝液中に氷上で 2ないし3分間音波震とうして溶解する。抽出物を遠心分離(25000Xgで 20分間)する。上澄み液を50mM)リス−HCI(pH8,0) 、0.5 μg/mlのロイペプチン、0.5μg/mlのベプスタイン、1mMEDTA 、3mMNaN5および100 mMNaclからなる緩衝液に対して4°Cで 透析する。その際緩衝液を繰り返し交換する。透析物を膜濾過し、そしてたとえ ば抗−アネキシン力ラムのような親和カラムに4°Cで付す。このカラムを透析 に使用したものと同じ緩衝液の少なくとも100m1で洗浄し、結合した蛋白を 0゜1Mグリシン緩衝液(pH2,5)で溶出する。溶出物を1/4体積のIM トリスHCI cpHs、O)中に集めて直ちにpHを中和し、次いで透析し濃 縮する。 実施例4 ヒトアネキシンはそれがヒト血小板に結合するのと同様にウサギ血小板に結合す るので、ウサギはアネキシンVハイブリッドの活性を試験するための実験モデル として使用できる。 ウサギの頚動脈に機械的に損傷を与えてうっ血させることによりその中に血栓を 誘発させた。2時間後に放射性標識したアネキシンVC25I−アネキシンV、 150uCi)を1回静脈注射した。次いで5.1O115,30および60分 間隔で一連の血液サンプルをとり血液透明度を測定し、次にこの動物を100分 後に屠殺して血液、尿および組織サンプルを取りその重量と+tS I含有量と を測定した。全身的な急性毒性の徴候は見られなかった。 表1に見られるように、100分後には12′■−アネキシンVの蓄積は実質的 に血栓にあり、その血栓:血液の割合はI部:1であった。全血管(動脈および 静脈血管)中およびそ他のほとんどの組織中の蓄積量は極少量であった。′!5  I−アネキシンVは速やかに血液から取り除かれその半減期は10分であった 。その除去は尿および腎臓における放射性の蓄積量かられかるように主として腎 臓をとおして行われた。 表1−動脈血栓を有するウサギの12′I−アネキシンVの生体分布組織または 体液 1gO検体1分 検索血液比当たりの計数 血液 2080 1.00 末梢部 5525 2.66 末梢部 4700 2.26 大動脈 1527 0.73 大静脈 1620 0.78 腎臓 60752 29.20 尿 32644 15.70 肝臓 1506 0.72 牌臓 3141 1.51 心臓 1905 0.92 肺臓 4893 2.35 骨格筋 1524 0.73 (a)血栓となった頚動脈を取り除いてホルマリンに固定した。ついでこれを3 つの切片に切断し、各切片についてその血栓を取り除き、血管と血栓とを別々に 計数した。 実施例5 頚動脈でなくて大腿部に血栓を誘発させた場合も実質的に実施例1と同じ結果が 得られた。 実施例6 アネキシン/5cuPAおよびアネキシン/プラスミノーゲンを血しょうカリク レイン(またはプラスミン)およびウロキナーゼでそれぞれ活性化する。活性化 されたアネキシン/ウロキナーゼ、アキキシン/プラスミンおよびアネキシン/ SKをプラスミノーゲンで処理し、その結果のプラスミンを合成基質Boa−G lu−Lys−Lys−MCA(Peptides Internationa 1社)を使用して分析する。そ(7)ハイブリッド分子のプラスミノーゲン活性 化能を親蛋白のそれと比較できる。 ハイブリッドのフィブリン溶解活性はりジュネン(Rf jnen)ら(’rh romb。 Hae+nostas、 (1984) 52.308−310)の方法により 、ただし血小板欠乏血しょうの代わりに血小板に富んだ血しょうを使用して分析 できる。血小板に富んだ新鮮なヒト血しょうをトロンビン(または組織因子)、 CaC] tおよびIts I−フィブリノーゲンに加え、直ちにサイラスチッ ク管(4mm内径)に入れて37°Cで30分間培養する。この管を所定の長さ の小片に切断し、凝血をその管から取り除き緩衝液で洗浄する。 その放射性を測定したのち凝血を前記のハイブリッドまたは尿蛋白(たとえば、 5cuPA、SKまたはプラスミン)と−緒に培養する。フィブリン溶解活性を その可溶化した放射性を測定することにより評価する。 サンプル血しょう中のフィブリノーゲンとプラスミノーゲンの濃度はELI S Aにより分析してフィブリノーゲン溶解性を測定する。 実施例7 ヒト1本鎖ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化剤(scuPA)をミドリ十 字社(大阪、日本)から得た。スルホ−SMCC(スルホスクシンイミジル4− (N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボン酸エステル)をピアー ス(Pierce)社(ロックフォード、イリノイ州)から購入した。 5cuPAを6M尿素を含有する0、1Mリン酸ナトリウム(pH7,3)に対 して1晩透析した。透析後、5cuPAの濃度を32.5μMに調節した。 スルホ−SMCCを透析した5cuPAの部分に加えその最終濃度は65μMと 325μMの2種類とした。これらのサンプルを室温で30分間培養した。培養 の最後に、グリシン(10mM)を加えた。これらサンプルをゲル濾過カラム( PD−10,Pharmacia社)に付して過剰の未反応の試薬を除去した。 次いでカラムを6M尿素と10mMEDTAとを含むリン酸ナトリウム緩衝液( DH6,0)で溶出した。蛋白画分を集めた(scuPA−SMCC)。 アネキシンVを6Mグアニジン(または8M尿素)を含む0.1Mリン酸ナトリ ウム緩衝液(pH7,3)に対して室温で1晩透析した。このサンプルをゲル濾 過カラム(PD−10)に付して6M尿素と10mMEDTAとを含む0.1M リン酸塩緩衝液(pH6,0)で溶出した。 蛋白画分を集めた(展開アネキシンV)。 SMCC−5cuPAを展開アネキシンVと室温で1晩培養することによって接 合した。5cuPA/アネキシンV接合体の一部を5DS−ポリアクリルアミド ゲルに付し電気泳動により分離した。SMCC−5cuPAのみ、アネキシンV のみ、および分子量マーカーを対照試験に使用した。形成された接合体はこれら 2つの成分の分子量の合計に等しい分子量のものであることが確認された。 実施例8 実施例7で作成した5cuPA/アネキシンV接合体をプラスミンで活性化した 。50μ】の5cuPA/アネキシンV接合体(約500■U/ml)を50μ mのプラスミン(0,9μM)と−緒に10分間室温で培養した。次いで、50 μlのアボロチン(10μM)を加えてその混合物を室温で5分間培養してプラ スミンの活性を阻害した。 次に、50μlの合成ペプチド基質(2mM)、ビoGlu−gly−Arg− p−ニトロアニリド(S−2444、カビ(Kabi)社、スエーデン)を加え てその混合物を室温で30分間培養した。10%酢酸を1ml加えることによっ て反応を停止した。生成したp−ニトロアニリンの量は405 nmの吸光度に より測定した。その活性は国際標準単位(IU)で表した。 5cuPAおよびそれに1個のSMCCが結合した5cuPAは共に同等の活性 を示した。5cuPAに結合したSMCC分子の数が増加すれば、その活性はわ ずかに減少した。各5cuPA分子に10個のSM実施例9 scuPAcDNAは多くの入手可能な5cuPAクローン、たとえばプラスミ ドpsV−GI−preUK (特開昭60−180591.、EPA 253 241、EPA 154272)から誘導できる。プロモーターの下流に、例え ばtrpプロモーター(EP 0152830XこれはPL Biochea+ 1cals社のベクターpDR720やGenex社(Gaithersbur g、 MD)のベクターpGX112から得られる)のC1aI部に5cuPA cDNAを結合させるためには、次の配列(配列番号No、2)を持つ合成りN Aを使用することができる。 MSNELHQVPN Xhol C1al TthHB81 5’ −TCGAGCATCGATAAA ATCTCT AACGAA TT G CACCAA GTr CCA TCG−3’(配列番号No、 2) この合成りNAは5cuPAのCIaI部からATGコドンまでの非翻訳領域か らなり、その領域はATGコドンからTthHBBI部までの範囲からなりこれ は第10番目のアミノ酸残基に相当し、酵母中においても同様に機能可能な発現 ベクターに結合するC1aI部から上流のXhol部をもつ。この合成りNAは 5cuPAcDNAの5°末端にライゲートして5cuPAcDNAのtrpプ ロモーターへのオペランド結合を可能とする。 アネキシンVcDNAは、例えば船舷ら(1987b、上記文献)や藤沢ら(U S 4.937.324)のクローンまたはプラスミドpPAP−1−1゜6( 実施例2を参照)のクローンから誘導できる。下記の塩基配列をもつ合成りNA を5cuPAのC末端を7ネキシンVのN末端に結合するためのヒルジンリンカ −(Biol、 Chew、 Hoppe−3eyler (1986) 36 7、731−740)として使用した。このヒルジンリンカ−(公知の技術を使 用して合成した)、はヒルジンのアミノ酸配列の第50番目から第64番目のア ミノ酸残基をコードする塩基配列からなる(配列番号No、3)。 UK←11→ヒルジン Arg IJe Arg Ser #s Thr Lys Glu Glu A sn Gly Leu lla Leu 5erAGG ATCCGCAGT  CACACCAAG GAA GAG AAT GGCCTG GCCCTCT CTNis Asn Asp Gly AspCACAACGACGGCGAC amHI ヒルジン−11→アネキシンV Phe Glu Glu lie Pro Glu Glu Tyr Leu  Ala Gln val Leu ArgTrCGAA GAA ATCCCG  GAA GAA TACCTG GCA CAG GTr CTCAGANs P(7524)V Ddel (配列番号No、 3) 大腸菌の適当な菌株とその中で機能可能なベクターを選択する。たとえば、tr pプロモーター/オペレーター(plo)をpBR322(特開昭60−160 887またはEPA 158230)に挿入して作成したプラスミドpYN5と 、Bgl I Iリンカ−を下記の塩基配列5’ −AAAAAAAAGCCC GCTCATTAGGCGGGCT−3’ (配列番号No、4)を持つtrp A(ポリY尾部を持つターミネータ−であり、PL Biochemicals 社より市販のtrp弱毒剤)の両末端にライゲートしそしてそうしてえられたD NA断片をpUC9のBamHI部に挿入することによって作成した第2のプラ スミドとを使用してプラスミドpMTO17(第1図)を構築した。こうして対 象のDNA断片が得られ、これらをたとえばMo1ecular Clonin g CCa1d Spring Harbor Laboratory、 19 82)に記載されたような通常の方法によって結合した。 プラスミドpMT017はtrDプロモーターの支配下にあって、5cuPAc DNA、ヒルジンの第50番目から第60番目のアミノ酸に相当する15のアミ ノ酸残基をコードする塩基配列、アネキシンVcDNAおよびtrp弱毒剤から なる。 プラスミドpMTO17を適当な大腸菌宿主、たとえば大腸菌HBI01(全酒 造(株)、これついてはそのメーカーの指示する処方による)中に導入し、得ら れた形質転換体を20μg/mlのアンピシリンを加えたし肉汁培地中で30’ Cで1晩培養して遺伝子発現産物を得る。これらの産物を可溶化して再構築して から、その生物活性を調べた。これらの産物は約85にの分子量を持ち抗ウロキ ナーゼ抗体と抗アネキシンV抗体との両方に反応性のあるプロウロキナーゼ/ア ネキシンV接合体(ハイブリッド蛋白)であった。(たとえば、フラヘルテイ( Flaherty)ら、上記文献を参照。)これらの産物はフィブリン平板分析 によって血栓溶解活性のあることが確かめられた。 一実施例10 ピチア発現ベクターであるプラスミドpMTO24(第2図)をプラスミドpM TO17とプラスミドpAOO807NX(後者は、たとえば上記文献Mo1e cular Cloningに記載された通常の方法を使用してプラスミドpA 0807N (特開昭2−104290またはEPA 34459)のEcoR Iクローン部位をXhoI部位に変えることにより得られた)を使用して構築し た。プラスミドpMTO24はAOXlプロモーターの支配下に、プラスミドp  J K 1 (Gene (1991) 99.235−241)から得られ るムコール(Mucor)レニンのシグナル配列(平松ら、J、 Bi。 1、 Chem、(1989) 264.16862) 、s c u PAc DNA、ヒルジンの第50番目から第64番目のアミノ酸残基の15のアミノ酸 残基をコードする塩基配列、およびアネキシンVcDNAからなる。 プラスミドpMTO24を、たとえばピチアパストリス(Pichia pas toris)GTS115 (NRRL Y−15851)のような適当なピチ ア酵母宿主中に導入し、NotIで消化しくこの断片は約2mg/mlの濃度で TE緩衝液中にEtOHで沈殿させ懸濁させ、その10ulを100μmの競合 細胞に加え、モしてHis+形質転換体を選択した)、そして形質転換細胞を1 %酵母エキス、2%バクトペブトンおよび1%MeOHを含む培地中で30°C で3日間培養してその細胞から遺伝子発現産物を分泌させた。これらの組換え産 物は、約85にの分子量を持ち抗ウロキナーゼ抗体と抗アネキシンV抗体との両 方に反応性のあるプロウロキナーゼ/アネキシンV接合体(ハイブリッド蛋白) であった。 これらの産物はフィブリン平板分析において血栓溶解活性を有していた。 実施例1I CHO細胞発現ベクターであるプラスミドpMR39’l(第3図)を、たとえ ば上記文献Mo1ecular Cloningに記載された通常の方法によっ て、上記したプラスミドpMTO17と1)sV−Gl−preUKを使用して 構築した。プラスミドpMR391はSV40エンハンサ−/プロモーターの支 配下に、SV40スプライス接合、5cuPAcDNA、ヒルジンの第50番目 から第64番目のアミノ酸残基に相当する15のアミノ酸残基をコードする塩基 配列、アネキシンVcDNAおよびSV40ポリAシグナル配列からなる。 CHO細胞をプラスミドpMR391で形質転換し、形質転換細胞を10%FC 3を加えたMEM中で37°Cで3日間培養してそれらの細胞から遺伝子発現産 物を分泌させた。これらの産物は約90にの分子量をもち抗ウロキナーゼ抗体と 抗アネキシンV抗体との両方に反応性のあるプロウロキナーゼ/アネキシンV接 合体(ハイブリッド蛋白)であった。これらの産物はフィブリン平板分析におい て血栓溶解活性を有していた。 実施例]2 上記した技術を使用して作ったSMCC−5cuPAを室温で1晩培養すること によりそのN末端に更にシスティン残基を持つ変性アネキシンVと接合する。( この変性アネキシンVは、アネキシンVコード配列の5′末端にそのアミノ酸末 端にシスティン残基を含む約10個のアミノ酸残基をコードするオリゴヌクレオ チドをライゲートすることにより作った。)scuPA/変性アネキシンV接合 体の部分をSDSポリアクリルアミドゲルに付して電気泳動的に分離する。SM CC−5cuPAのみ、変性アネキシンVのみ、および分子量マーカーを対照試 験に使用する。形成された接合体はこれら2つの成分の分子量の合計に等しい分 子量のものであることが確認された。 実施例13 50mMKCIおよび1 mMM g CI 2を含む50mMhリエタノール アミン(TEA)−HC1緩衝液(p)T8.0)の250μm中のアネキシン V(8nmol)を2.5μmのβ−メルカプトエタノール(最終濃度は1%) と混合しそして0″Cに冷却した。次いで、その濃度を変えてイミノチオラン( 10μl)を各サンプルに加えて20分間06Cに放置した。これらのサンプル を高速脱塩カラム(Pharmacia社、HRI O/10)によって50m MNaCl51mMEDTAおよび0.05%のNaN5を含む50mMトリス −HCl (pH7,4)を使って脱塩しくここで、この緩衝液は使用前にN2 でフラッシュした)、そして蛋白含有画分(1,1m1)を集めた。新たに導入 したスルフヒドリル基の量はエルマン(El 1man’ s)試薬(Ellm an、 Arch、 Bi。 chem、 Biophys、 (1958) 74,443)を使用して測定 した。凝血活性は上記のようにして測定し、そして禁止活性率は基準アネキシン Vを使って作った標準曲線から算出した。アネキシン■1モル当たりのスルフヒ ドリル基(SH)のモル数と凝血活性率とを表2にしめした。アネキシンVの禁 止活性はその変性後もなお保持された。 退2 1 2−31 25.0 131 972 1.58 12.5 133 10 13、 0.83 5−0 134 1024 CL56 2−5 123 8 1 5 0.37 125 126 87 6 0.19 0.5 127 89 実施例14 0.1M2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES) 緩1i(pH6 ,0)中の5cuPA (20nmol、200μm、特異的活性417 U/ mg)をテトラヒドロフラン中0°Cでその濃度を変えた無水ヨード酢酸(IA A)と混合した。IAAは3分間隔で3回に分けて加えた。次いでサンプルを5 0mMNaC1,1mMEDTAおよび0.05%NaN5を含む50mMトリ ス−HCl (pH7,4)を使用して高速脱塩カラム(HRl 0/10)に 付した(ここで、この緩衝液は使用前にNsでフラッシュした)。 5cuPA中に導入したイソアデニル基(IA)の量は次のようにして測定した 。すなわち、イソアデニル−5cuPAを既知量の還元グルタチオンと混合し、 残留グルタチオンをエルマン試薬を使用して分析した。ヨードアセチル−5cu PAのアミド溶解活性はペプチド基質S−2444を使用してこれをプラスミン で活性化してから分析した。表3にアネキシンVに対するヨードアセチル基のモ ル数とヨードアセチル−5cuPAのアミド溶解活性とを示した。この結果から 、ヨードアセチル−5cuPAは非変性の5cuPAとおなじアミド溶解活性を 持つことが分かる。 塁澄 2 0.44 106 0.163 943 0.54 0.8 0.169  1064 0 0 0.174 100 実施例15 上記のようにして作成したスルフヒドリルーアネキシンVとヨードアセチル−5 cuPAとを混合し、暗所に37°Cで1時間放置した。生成物を5DS−ポリ アクリルアミドゲルに付して分離し、抗−s cuPAおよび抗−アネキシンV 抗体を使用して免疫プロッティング分析により調べた。(ここで、6.7nmo lのスルフヒドリルーアネキシンVの3種の異なる処方、すなわちスルフヒドリ ル基/アネキシンのモル比を1.31.0.82および0.57としたものを6 .7nmolのヨードアセチル−5cuPAと接合した。)約92.000の分 子量の種として移動したバンドが両抗体により検出され、すなわち92.000 の種が7ネキシンV/5cuPAの接合と高いスルフヒドリル基含有量を持つ場 合にはもつと多くの接合体が形れなかうた。 実施例]6 アネキシンV−N1を、Met−Ala−Cys−Pro−8er−Gly−G ly−Pro−3er−Gly−Gly−Pro−Met (配列番号No、5 )の配列が成熟アネキシンVのアミノ末端Ala残基と結合した配列を持つアミ ノ末端拡張分子となるように作成する。第3Cys残基のSH基はヨードアセチ ル−5cuPAとの接合に使用できる。 アネキシンV−NI DNAを欅築す るために、(5°−CATGGCATGCCCGTCTGGTGGTCCGTC TGGTGGTCC−3’ (配列番号No、6)と5°−CATGGGACC ACCAGACCGACCACCAGACGGGCATGC−3’ (配列番号 No、7)とのNcoI部を含む2つの相補オリゴヌクレオチドを標準的な方法 により合成し、精製し、ホスホリル化し、そしてアニーリングした。プラスミド pPAP−1−319(タイトおよびスミス、Arch、 Biochem。 Biophys、 (1991) 288.141)をNcoIで消化した。次 いでこの2本鎖オリゴヌクレオチドをこのプラスミド中にライゲートしてプラス ミドpPAP−I−NIを創製した。そのDNAlE列からこの組換えプラスミ ドは目的の配列を含むことが確認された。この組換え蛋白をタイトらの方法(タ イトおよびスミスの上記文献)に従って発現させそして精製した。 形質転換大腸菌細胞をlOリットルの培養物から採取し、50mMNacilを 含む50mM)リスーMCI緩衝液(pH7,4)で1回洗浄した。tI6M尿 素、1%トリトンX−100,0,1mMジイソプロピルフルオロリン酸塩およ び10mMEDTAを含有するリン酸塩緩衝液(:’p:a’r、4)250m 1中に細胞を懸濁し、3回それぞれ1分間音波処理L′?:。この細胞溶解物を 15.OOOrpmで20分間遠心分離して、その上澄み液を採取し、50mM NaClと1mMEDTAとを含む51)rtnM )リスーMCI緩衝液(p H7,4)に対して透析した。ついでこのサンプルを同じ緩衝液を使用してモノ Qカラム(Pharmacia社)に付し、NaC1傾斜(0,05−LM)溶 出した。アネキシンV−N1を点プロッティングにより検出し、アネキシンV− Nlを含む画分を集めて限外濾過により濃縮した。この濃縮サンプルをTSKゲ ルG3000SWXL (20X500mm)カラムに付し、アネキシンV−N 1を含む両分(点ブロッティングにより検出された)を集めて濃縮した。アネキ シンV−N1の禁止活性を上記の凝血活性により測定し、その結果からアネキシ ンV−N1と野生型アネキシンとは同じ活性を持つことが分かった。この蛋白配 列の分析から、アネキシンV−N1は目的のアミノ末端オリゴペプチドを持ち、 アミノ末端メチオニンの欠失したものであることが確認された。 本文中に引用した参考文献はすべてその都度文中に示した。 本発明の方法および組成物は様々な態様が可能であり、その一部を本明細書中に 例示したものであることを理解されたい。本発明はその精神ならびに本質的な特 徴を逸脱しない限りその他のあらゆる態様をもその範囲に含むものである。本文 中に例示した態様は単なる例示のためのものであり本発明を限定するものではな い。従って、本発明の範囲は上記の記載よりもむしろ下記の請求の範囲に示され るものである。そしてその意図するところならびに請求の範囲の記載と均等であ る範囲におけるあらゆる変更も本発明の範囲内に含まれるものである。 要約書 リン脂質に対して親和性を有する接合体を開示しである。これら接合体は約10 −’Mよりも大きくない解離定数を持ったリン脂質に対する親和性を有する第1 の化合物と、血栓を溶解するかあるいは血栓を溶解する化合物の前駆体である第 2の化合物とからなる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)約10−7Mよりも大きくない解離定数を持った、リン脂質に対する 親和性を有する第1の化合物と、(b)血栓を溶解するか、あるいは血栓を溶解 する化合物の前駆体である第2の化合物とからなる接合体。 2.該第1の化合物がアネキシンである請求の範囲第1項に記載の接合体。 3.該アネキシンがアネキシンVである請求の範囲第2項に記載の接合体。 4.該第2の化合物がストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、組織プラスミノーゲ ン活性化剤またはプロウロキナーゼである請求の範囲第1項に記載の接合体。 5.該第2の化合物が変性ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、組織プラスミノ ーゲン活性化剤またはプロウロキナーゼである請求の範囲第1項に記載の接合体 。 6.該第2の化合物が欠失型化合物である請求の範囲第5項に記載の接合体。 7.該第2の化合物がウロキナーゼである請求の範囲第4項に記載の接合体。 8.(a)約10−7Mよりも大きくない解離定数を持った、リン脂質に対する 親和性を有する第1の化合物と、(b)血栓を溶解するか、あるいは血栓を溶解 する化合物の前駆体である第2の化合物と、 (c)薬理的に許容される担体、希釈剤または賦形剤とからなる治療用組成物。 9.該第1の化合物がアネキシンである請求の範囲第8項に記載の治療用組成物 。 10.該第1の化合物がアネキシンVである請求の範囲第9項に記載の治療用組 成物。 11.該第2の化合物がストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、組織プラスミノー ゲン活性化剤またはプロウロキナーゼである請求の範囲第8項に記載の治療用組 成物。 12.該第2の化合物が変性ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、組織プラスミ ノーゲン活性化剤またはプロウロキナーゼである請求の範囲第8項に記載の治療 用組成物。 13.該第2の化合物が欠失型化合物である請求の範囲第12項に記載の治療用 組成物。 14.該第2の化合物がウロキナーゼである請求の範囲第11項に記載の治療用 組成物。 15.(1)(a)約10−7Mよりも大きくない解離定数を持った、リン脂質 に対する親和性を有する第1の化合物と、(b)血栓を溶解するか、あるいは血 栓を溶解する化合物の前駆体である第2の化合物とからなる接合体と、(2)薬 理的に許容される担体、希釈剤または賦形剤とからなる組成物の治療効果的量を 治療の必要な宿主に投与することからなる血栓を溶解する方法。 16.該第1の化合物がアネキシンである請求の範囲第15項に記載の方法。 17.該第1の化合物がアネキシンVである請求の範囲第16項に記載の方法。 18.該第2の化合物がストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、組織プラスミノー ゲン活性化剤またはプロウロキナーゼである請求の範囲第15項に記載の方法。 19.該第2の化合物が変性ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、組織プラスミ ノーゲン活性化剤またはプロウロキナーゼである請求の範囲第15項に記載の方 法。 20.該第2の化合物が欠失型化合物である請求の範囲第19項に記載の方法。 21.該第2の化合物がウロキナーゼである請求の範囲第18項に記載の方法。 22.該第1の化合物と該第2の化合物とを化学的に結合させて得た請求の範囲 第1項に記載の接合体。 23.該第2の化合物に結合した該第1の化合物の融合蛋白を作ることによって 得た請求の範囲第1項に記載の接合体であって、該融合蛋白が該第1および該第 2の化合物をコードする配列からなる組換え核酸を担持する宿主により発現され たものであり、そして該触合蛋白を再生したものである前記接合体。 24.該第2の化合物がハイブリッド型化合物である請求の範囲第5項に記載の 接合体。 25.該第2の化合物がハイブリッド型化合物である請求の範囲第12項に記載 の治療用組成物。 26.該第2の化合物がハイブリッド型化合物である請求の範囲第19項に記載 の方法。 27.(a)約10−7Mよりも大きくない解離定数を持った、リン脂質に対す る親和性を有する第1の化合物と、(b)血栓を溶解するか、あるいは血栓を溶 解する化合物の前駆体である第2の化合物とからなる接合体を製造する方法であ って、該第1の化合物と該第2の化合物とを化学的に結合させることからなる前 記方法。 28.システイン残基を含むオリゴヌクレオチドを該第1の化合物のアミノ末端 に付着させ、そしてシステイン残基のSH基を該第2の化合物のNH2基と化学 的に結合させることからなる請求の範囲第27項に記載の方法。 29.該第1の化合物がスルフヒドリフ基を有するものである請求の範囲第27 項に記載の方法。 30.該第2の化合物がヨードアセチル基を有するものである請求の範囲第27 項に記載の方法。 31.(a)約10−7Mよりも大きくない解離定数を持った、リン脂質に対す る親和性を有する第1の化合物と、(b)血栓を溶解するか、あるいは血栓を溶 解する化合物の前駆体である第2の化合物とからなる接合体を製造する方法であ って、(1)該第1の化合物をコードする遺伝子とそれに直接または間接的に結 合した該第2の化合物をコードする遺伝子とを持つプラスミドを構築し、 (2)このプラスミドを宿主中に導入して形質転換体を得て、(3)この形質転 換体を培養して第1の化合物とそれに直接または間接的に結合した第2の化合物 とからなる融合蛋白を発現させ、そして(4)この融合蛋白を培養物から回収す ることからなる前記方法。 32.該プラスミドが、その5′から3′位に、第2の化合物をコードする遺伝 子とリンカーと第1の化合物をコードする遺伝子とを担持するものである請求の 範囲第31項に記載の方法。 33.該リンカーがヒルジンのアミノ酸残基の第50番目から第60番目のアミ ノ酸残基をコードする塩基配列を持つものである請求の範囲第32項に記載の方 法。 34.該プラスミドが、その5′または3′位に、第1の化合物をコードする遺 伝子とリンカーと第2の化合物をコードする遺伝子とを担持するものである請求 の範囲第31項に記載の方法。
JP92512046A 1991-05-09 1992-05-11 リン脂質標的血栓溶解剤 Pending JPH05508664A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US69736491A 1991-05-09 1991-05-09
US697,364 1991-05-09
PCT/US1992/003960 WO1992019279A1 (en) 1991-05-09 1992-05-11 Phospholipid-targeted thrombolytic agents

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05508664A true JPH05508664A (ja) 1993-12-02

Family

ID=24800848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP92512046A Pending JPH05508664A (ja) 1991-05-09 1992-05-11 リン脂質標的血栓溶解剤

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0538459A4 (ja)
JP (1) JPH05508664A (ja)
CA (1) CA2086437A1 (ja)
TW (1) TW239869B (ja)
WO (1) WO1992019279A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004528025A (ja) * 2001-02-21 2004-09-16 サーロメッド・インコーポレーテッド 修飾されたアネキシン蛋白質及び血栓症を防ぐための方法
JP2006510577A (ja) * 2002-07-01 2006-03-30 コミツサリア タ レネルジー アトミーク リン脂質に対して親和性を有する標識ペプチドおよびその使用
JP2006514605A (ja) * 2002-07-01 2006-05-11 コミツサリア タ レネルジー アトミーク リン脂質に対して親和性を有するペプチドおよびその使用

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0733066B1 (en) * 1993-12-07 2003-11-19 NeoRx Corporation Pretargeting methods and compounds
US5968477A (en) * 1994-01-24 1999-10-19 Neorx Corporation Radiolabeled annexin conjugates with hexose and a chelator
CA2180555C (en) * 1994-01-24 2004-12-14 Sudhakar Kasina Radiolabeled annexins
EP1364964A1 (en) * 1994-06-16 2003-11-26 Neorx Corporation Radiolabeled annexingalactose conjugates
WO1995034315A1 (en) * 1994-06-16 1995-12-21 Neorx Corporation Radiolabeled annexin-galactose conjugates
JPH10512852A (ja) * 1994-12-07 1998-12-08 ネオルクス コーポレイション 放射性標識化アネキシン−ガラクトースクラスター複合体
DE69533366T2 (de) * 1994-12-07 2005-08-04 Neorx Corp., Seattle Radioaktivmarkierte annexin-galaktose-cluster konjugate
TW541184B (en) 1997-04-30 2003-07-11 Univ Leland Stanford Junior Use of annexin for imaging cell death in vivo
US6511829B1 (en) * 1997-10-09 2003-01-28 The Regents Of The University Of California GFP-annexin fusion proteins
FR2784106B1 (fr) 1998-10-02 2002-04-19 Commissariat Energie Atomique Structure chimique ayant une affinite pour un phospholipide, et compose de marquage, trousse de diagnostic, et medicament comprenant cette structure
US7635680B2 (en) 2001-02-21 2009-12-22 Alavita Pharmaceuticals, Inc. Attenuation of reperfusion injury
US7645739B2 (en) 2001-02-21 2010-01-12 Alavita Pharmaceuticals, Inc. Modified annexin compositions and methods of using same
US7635676B2 (en) 2001-02-21 2009-12-22 Alavita Pharmaccuticals, Inc. Modified annexin proteins and methods for their use in organ transplantation
WO2002080754A2 (en) 2001-04-03 2002-10-17 Theseus Imaging Corporation Methods for using annexin for detecting cell death in vivo and treating associated conditions
JP2004529922A (ja) 2001-04-03 2004-09-30 ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ リーランド スタンフォード ジュニア ユニバーシティ 生体内における細胞死の画像化の方法
FR2856069A1 (fr) * 2003-06-10 2004-12-17 Bionexis Molecules de ciblage et de liberation de composes therapeutiques et leur utilisation
AU2017331739A1 (en) 2016-09-23 2019-03-07 Csl Limited Coagulation factor binding proteins and uses thereof

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PT87083B (pt) * 1987-03-28 1992-07-31 Boehringer Ingelheim Int Processo para a preparacao de uma proteina anticoagulante vascular, de adn que codifica para esta proteina e de composicoes farmaceuticas que a contem
US5225537A (en) * 1989-12-29 1993-07-06 Zymogenetics, Inc. Methods for producing hybrid phospholipid-binding proteins
AU8492991A (en) * 1990-10-04 1992-04-28 New England Deaconess Hospital Corporation Soluble thrombogenesis inhibitor conjugates

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004528025A (ja) * 2001-02-21 2004-09-16 サーロメッド・インコーポレーテッド 修飾されたアネキシン蛋白質及び血栓症を防ぐための方法
JP2008263991A (ja) * 2001-02-21 2008-11-06 Surromed Inc 修飾されたアネキシン蛋白質および血栓症を防ぐための方法
JP2006510577A (ja) * 2002-07-01 2006-03-30 コミツサリア タ レネルジー アトミーク リン脂質に対して親和性を有する標識ペプチドおよびその使用
JP2006514605A (ja) * 2002-07-01 2006-05-11 コミツサリア タ レネルジー アトミーク リン脂質に対して親和性を有するペプチドおよびその使用
JP4667864B2 (ja) * 2002-07-01 2011-04-13 コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ リン脂質に対して親和性を有する標識ペプチドおよびその使用

Also Published As

Publication number Publication date
TW239869B (ja) 1995-02-01
CA2086437A1 (en) 1992-11-10
WO1992019279A1 (en) 1992-11-12
EP0538459A4 (en) 1993-06-16
EP0538459A1 (en) 1993-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5632986A (en) Phospholipid-targeted thrombolytic agents
JPH05508664A (ja) リン脂質標的血栓溶解剤
Meijers et al. Apple four in human blood coagulation factor XI mediates dimer formation
JPS60252422A (ja) ハイブリツド蛋白質、その製法及びそれを含む医薬組成物
US5308617A (en) Protein heparin conjugates
JPH02500950A (ja) 組換えハイブリッド免疫グロブリン分子及び使用方法
JPH07508404A (ja) ヒト/ブタハイブリッド第viii因子
JP2000509993A (ja) アポリポタンパク質b―100由来の抗凝血性ペプチド断片
JPH0365151B2 (ja)
JPH0193535A (ja) 線溶活性増強剤
Swenson et al. α-Fibrinogenases
JP2006516113A5 (ja)
JPH05506646A (ja) ヒト・フォンビルブラント因子のクローニング及び製造、並びにその使用方法
RU2283863C2 (ru) Рекомбинантное производное стафилокиназы, его получение и применение
JP2000506854A (ja) 標的化治療剤または診断剤ならびにその製造および使用方法
JP2774154B2 (ja) 活性化ヒトプロテインc誘導体
Podlasek et al. Streptokinase binds to lactate dehydrogenase subunit-M, which shares an epitope with plasminogen.
JPH08509618A (ja) フィブリンを標的とするトロンビン阻害剤
EP0275606A1 (en) Hybrid plasminogen activators with improved thrombolytic properties and drugs comprising these plasminogen activators
JP3329340B2 (ja) トロンビン活性化プラスミノーゲン誘導体
US20060147441A1 (en) Plasminogen fragment having activity to inhibit tumor metastasis and growth and process for preparing same technical field
US7223730B2 (en) Antithrombosis enzyme from the snake venom of agkistrodon acutus
CA2141642A1 (en) Thrombocyte-stabilizing factor ix-fragments, their preparation and use and drugs containing these
CA2162986A1 (en) Proteins having fibrinolytic and coagulation-inhibiting properties
JPH10501422A (ja) 血栓溶解酵素及びその製造方法