JPH055076A - 顔料分散ベース組成物 - Google Patents

顔料分散ベース組成物

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JPH055076A
JPH055076A JP41772890A JP41772890A JPH055076A JP H055076 A JPH055076 A JP H055076A JP 41772890 A JP41772890 A JP 41772890A JP 41772890 A JP41772890 A JP 41772890A JP H055076 A JPH055076 A JP H055076A
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acrylic
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Koichi Tsutsui
晃一 筒井
Tasaburo Ueno
太三郎 上野
Shoji Ikeda
承治 池田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】式 (R,X,Y,n,m,は明細書中に定義)で表わされ
る骨格構造を持ち、プレポリマー鎖Xおよび/又はY中
に、あるいはまた式中の2級ヒドロキシル基に結合した
形で電子受容基または電子供与基が担持されている,重
量平均分子量(ポリスチレン換算)2000〜200,
000,ガラス転移温度−20℃〜100℃の分岐型樹
脂 10〜90重量%と、顔料90〜10重量%からな
る顔料分散ベース組成物 【効果】 塗料用の各種樹脂との相溶性に優れ、塗料配
合された場合、良好な顔料分散性を示し、低粘性,高不
揮発分で、作業性,塗膜性能に優れた塗料が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は低粘度でアクリル樹脂およびアクリル樹脂以外
の樹脂との相溶性に優れた分岐型樹脂と顔料とからなる
顔料分散ベース組成物に関する。
従来の技術 すでに本発明者らは (式中Rは脂肪族、脂環族、芳香族あるいは複素環式炭
化水素残基、n’は2〜6の実数)で表わされる多官能
性エポキシ化合物と、式 X−COOH (式中Xは
重量平均分子量1000〜100000.ガラス転移温
度−20〜100℃のアクリルプレポリマー鎖)で表わ
される末端カルボキシル基を有するアクリルプレポリマ
ーを反応せしめてえられる で表わされる分岐型アクリル樹脂が通常のアクリル樹脂
に比較し、同一分子量では粘土が低くなる事実にもとづ
き、特許願昭58−218127号として特許出願し
た。さらに、上記分岐型アクリル樹脂に電子受容基およ
び/または電子供与基を担持せしめることにより各種顔
料との分散性に優れた顔料分散用樹脂がえられることを
みいだして、特許願昭59−124791号として特許
出願した。しかしながら塗料工業においては1種の樹脂
のみを用いて塗料を調合することは少く通常、可塑剤、
架橋剤、改質剤として各種の樹脂を混合して使用に供す
る。この場合、樹脂同士が良好な相溶性を有しておれ
ば、目的とする低粘土、顔料分散性の改良が達成しうる
が、相溶性が不良の場合は必ずしも意図した結果がえら
れない場合がある。従って、使用せられる樹脂種にかか
わらず、優れた相溶性を有しその為に、混合状態でも低
粘度を維持し、かつ良好な顔料分散性がえられれば、業
界に益するところ誠に大であり、かつ低粘度であるため
高不揮発分塗料で、かつ塗装作業性、塗膜性能上優れた
ものがえられる。
問題点を解決するための手段 本発明者等は各種の樹脂(特にアルキド樹脂、ポリエス
テル樹脂)との相溶性を改良する手段として、樹脂分子
中に相溶性に問題を生じる樹脂分子を一部導入し、新し
く分子を構成することによって相溶性が改良される事実
にもとづき本発明を完成した。本発明の内容を詳細に説
明すると で表わされる多官能性エポキシ化合物と式X−COOH
(Xはアクリルプレポリマー鎖)で表わされるカルボキ
シル基を有するアクリルプレポリマーとY−COOH
(Yは各種樹脂残基であるが、特にアルキドおよび/ま
たはポリエステル残基が好ましい)で表わされるカルボ
キシル基を有するX以外の樹脂以外の少く共1種以上の
プレポリマーを反応せしめることにより の分岐型樹脂が合成され、Xで表わされるアクリル樹脂
と異る樹脂Yが導入されることにより、Xとは相溶しな
いが、Yと相溶する各種樹脂との相溶性が改良される。
さらにかかる樹脂の顔料分散型、塗料、塗装、塗膜性能
を改良する目的で、上記分散型樹脂に電子受容基および
/または電子供与基を担持せしめることもできる。上記
分岐型樹脂の製造方法を詳細に説明するとX−COOH
で示されるカルボキシル基含有アクリルプレポリマーは
(1)酸モノマーを共重合せしめたり、または(2)カ
ルボキシル基を有する連鎖移動剤および/またはカルボ
キシル基を有する開始剤を用いて、酸モノマー以外のモ
ノマーを共重合せしめて得ることができる。上記(1)
の場合、使用に供せられるモノマーとしては酸モノマ
ー中性モノマー活性水素および/または活性アルコ
キシ基と反応する官能基を有するモノマーあるいは’
活性水素および/または活性アルコキシ基を有するモノ
マーを共重合して得られる。代表的な酸モノマーとして
は、カルボキシル基含有モノマーで、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等があげら
れる。中性モノマーとしてはエチレン、プロピレン、ブ
タジエン、イソプレン、クロロプレン、臭化ビニル、弗
化ビニル、アクリル酸エステル(例えばメチル、エチ
ル、ブチルエステル等)、メタクリル酸エステル(例え
ばメチル、エチル、ブチルエステル等)、ニトリル誘導
体(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル
等)、スチレン誘導体(たとえばα−メチルスチレン)
等があげられる。一方上記の官能基含有モノマーとし
ては、例えばグリシジル基含有モノマーとしてグリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート等を、イソ
シアナート基含有モノマーとしてビニルイソシアナート
等を、また塩素含有モノマーとしてビニルクロライド、
ビニリデンクロライド等を選択することができる。上記
’の活性水素基含有モノマーとしてはアミド基含有モ
ノマーとしてアクリルアミド、メタクリルアミド等を、
又活性アルコキシ基含有モノマーとしてN−メトキシメ
チロールアクリルアミド、N−ブトキシメチロールアク
リルアミド等を用いることができる。あるいは上記の
官能基含有モノマーまたは’の活性水素基含有モノマ
ーとして2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート
等のヒドロキシル含有モノマー、あるいはN−メチロー
ルアクリルアミド等を利用することもできる。かかるカ
ルボキシル基含有アクリルプレポリマーにあっては含ま
れるカルボキシル基量は数平均分子量で計算しての1分
子当り平均0.1モル〜1.5モル、好ましくは0.2
モル〜1.2モルである。カルボキシル基量が1.5モ
ルをこすと分岐型樹脂の粘度が増加し、又0.1モル未
満では十分な分岐型構造をとりえない等、本発明の目的
を達成しえない。一方上記(2)の場合、酸モノマー以
外のモノマーとして上記中性モノマー、活性水素お
よび/または活性アルコキシ基と反応する官能基を有す
るモノマーあるいは’活性水素および/または活性ア
ルコキシ基を有するモノマーをアクリル樹脂の重合に際
して、通常用いられる開始剤、例えば、アゾ−ニトリル
化合物として2,2’−アゾ−ビス−イソブチロニトリ
ル、1,1’−アゾ−ビス−1−シクロブタンニトリ
ル、2,2’−アゾ−ビス−2メチルブチロニトリル
等、アゾ化合物して2,3−ジアゾ−ビシクロ[2,
2,1]ヘプテン、2,2,2’−アゾ−ビス−プロパ
ン、1,1’−アゾ−ビス−1−フェニルエタン等、ま
たパーオキサイド化合物としてはt−ブチルパーオキサ
イド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロ
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等を使
用して、重合を開始せしめ、(1)連鎖移動剤として、
カルボキシル基を含有する化合物、例えば、メルカプト
酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトロ
ピオン酸、O−メルカプト安息香酸等を用いることによ
ってアクリルプレポリマーの末端にカルボキシル基を導
入することができる。一方、カルボキシル基含有モノマ
ー以外のモノマーを、アクリル樹脂の重合に際して、
(2)カルボキシル基含有開始剤、例えば、4,4’−
アゾ−ビス(4−シアノペンタノイック酸)、過酸化ジ
グルタル酸等を用いて、重合を開始させることによって
も、アクリルプレポリマーの末端にカルボキシル基を導
入することができる。さらに、上記(α)連鎖移動剤と
して、カルボキシル基を含有する化合物、および(β)
カルボキシル基含有開始剤の両化合物を併用することに
よっても、アクリルプレポリマーの末端にカルボキシル
基を導入することができる。上記(1)および(2)の
手法でえられるカルボキシル基含有アクリルプレポリマ
ーの重合にあっては、塊状重合、溶液重合、必要に応じ
て懸濁重合等の重合法を用いて、全量仕込み法、開始剤
滴下法あるいはモノマー滴下法により、開始剤の分解温
度以上、通常は70〜170℃の反応温度で、1〜8時
間反応せしめることによりプレポリマーを合成すること
ができる。かかるプレポリマーの合成に際して、(2)
の手法でえられるアクリルプレリマーで末端にカルボキ
シル基を導入させる為に用いる手法(α)でのカルボキ
シル基含有連鎖移動剤の使用量は、プレポリマーの固型
分重量比で0.2〜8重量%、好ましくは0.3〜5重
量%の範囲にある。一方、手法(β)でのカルボキシル
基含有開始剤を用いる場合、その使用量は、プレポリマ
ーの固型分重量比で0.3〜12重量%、好ましくは
0.4〜8重量%の範囲にある。上記手法(1)でのカ
ルボキシル基含有連鎖移動剤の使用量が、上記8重量%
を越え、また手法(2)でのカルボキシル基含有開始剤
の使用量が上記12重量%を越える場合、プレポリマー
の分子量が著しく低下し、従って本発明の目的である、
アクリル樹脂の分子量が小さくなって、耐候性、耐薬品
性等の耐久性能において、充分な効果を発揮することが
できない。一方、カルボキシル基含有連鎖移動剤の使用
量が0.2重量%より少なかったり、カルボキシル基含
有開始剤の使用量が0.3重量%より少なかったりする
と、プレポリマーの分子量が著しく増大し、多官能性エ
ポキシ化合物のグリシジル基との反応性が低下し、その
為に本発明の目的であるアクリル樹脂の合成に長時間を
要し、又本発明の目的であるアクリル樹脂の分子量が大
きくなりすぎて、粘度が増加し、塗料用樹脂としての使
用にたえられない等の問題が生じる。上記重合条件で合
成されたカルボキシル基を有するアクリルプレポリマー
が、本発明の目的であるアクリル樹脂の耐候性、耐薬品
性等の耐久性および耐溶剤性、機械的強度等を損うこと
なく、低粘度を維持する為には、アクリルプレポリマー
の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー測定、ポリスチレン換算)1000〜10000
0、又ガラス移転温度−20〜100℃であることが好
ましい。一方、Xで表わされる上記カルボキシル基を有
するアクリル樹脂以外の少く共1種以上のプレポリマー
Y−COOHとしてはカルボキシル基を含むオイルフリ
ーポリエステル樹脂、長油又は短油アルキド樹脂等があ
げられる。一方ポリエーテル樹脂やポリウレタン樹脂、
エポキシ樹脂等のポリヒドロキシ樹脂ではかかるヒドロ
キシル基を酸無水物、例えば無水酢酸、無水コハク酸、
無水フタル酸、無水マレイン酸、テトラハイドロ無水フ
タル酸、ヘキサハイドロ無水フタル酸の少く共1種以上
を通常の方法で付加し、樹脂中にカルボキシル基を含ま
せて使用に供することができる。オイルフリーポリエス
テル樹脂は多価カルボン酸と多価アルコールの縮合で得
られ、多価カルボン酸としてはトリメリット酸、無水ト
リメリット酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、アジピン酸等が、又多価アルコール
としてはペンタエリスリトール、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、グリセリン、ポリエチレン
グリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチル
グリコール、プロピレングリコール、エチレングリコー
ル等が通常用いられている。又、長油あるいは短油アル
キド樹脂は上記の多価カルボン酸、多価アルコール以外
に油脂成分として脂肪族、例えば大豆油脂肪酸、ひまし
油脂肪酸等、トール油脂肪酸、やし油脂肪酸、綿実油脂
肪酸、あるいは植物油例えば大豆油、ひまし油、トール
油、やし油、綿実油、亜麻仁油等が用いられる。上記ポ
リエーテル樹脂はポリヒドロキシ化合物、例えばエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ペ
ンタエリスリトール、蔗糖、澱粉等の開始剤を用いプロ
ピレンオキサイド、エチレンオキサイド等を重合させて
得られる樹脂である。ポリウレタン樹脂はポリヒドロキ
シ樹脂、例えばヒドロキシル基を有するオイルフリーポ
リエステル樹脂、長油又は短油アルキド樹脂、アクリル
樹脂あるいはポリエーテル樹脂とイソシアナート化合物
とを付加反応せしめて得られる。エポキシ樹脂は一般に
はフェノール化合物とエピクロルヒドリン、多価アルコ
ールとエピクロルヒドリンまたは有機酸とエピクロルヒ
ドロリンとの反応により得ることができる。またY−C
OOHとしてはカルボキシル基を含むX以外のアクリル
樹脂を用いることもできる。上記カルボキシル基を有す
るプレポリマー、Y−COOHでの樹脂に含まれるカル
ボキシル基量は数平均分子量で計算しての1分子当り平
均0.1モル〜1.5モル、好ましくは0.2モル〜
1.2モルである。カルボキシル基量が1.5モルをこ
すと分岐型樹脂の粘度が増加し、又0.1モル未満では
十分な分岐型構造をとりえない等本発明の目的を達成し
えない。かかる条件で合成されたカルボキシル基を含有
するアクリルプレポリマー、X−COOH及びカルボキ
シル基を含有するその他の樹脂、Y−COOHは2ケ以
上のグリシジル基を有する多官能性エポキシ化合物のグ
リシジル基と付加反応せしめることにより本発明の目的
である相溶性の良好な分岐型樹脂を合成することができ
る。尚、上記X−COOH、Y−COOHで表わされる
カルボン酸の樹脂プレポリマー部はカルボキシル基とグ
リシジル基の反応に影響しない各種置換基を有すること
ができ(例えばF、Cl等)、さらにまたSi等のヘテ
ロ原子を含みうる。上記多官能性エポキシ化合物として
は2コ以上グリシジル基を有する物質で、これらの化合
物は飽和又は不飽和の脂肪族、脂環族、芳香族又は複素
環式の化合物であってよく、そして、塩素、ヒドロキシ
ル基、エーテル基等の置換分で置換されていてもよい、
それらの化合物は単量体又は重合体であってもよい。本
発明の多官能性エポキシ化合物には不飽和一価アルコー
ル類と多価脂肪族酸類とのエポキシド化エステル類、例
えば、アジピン酸ジ(2,3−エポキシヘキシル)、シ
ュー酸ジ(2,3−エポキシブチル)、こはく酸ジ
(2,3−エポキシヘキシル)、フタル酸ジ (2,3
−エポキシブチル)等、グリシジル基含有の窒素化合
物、例えば、ジグリシジルアニリンおよびジおよびトリ
シジルアミン等を含む。本発明の新規な分岐型樹脂の製
造に使用するに特に好ましい多官能性エポキシ化合物
は、グリシジルエーテル類であり、特に多価フェノール
類および多価アルコール類のグリシジルエーテル類であ
る。多価フェノール類および多価アルコール類のグリシ
ジルエーテル類はアルカリの存在下にエピロクロルヒド
リンを所望の多価フェノール類または多価アルコール類
と反応させることによってえられる。例えば、ビスフェ
ノールAのジグリシジルエーテル、レゾルシノールのジ
グリシジルエーテル、フロログルシノールのトリグリシ
ジルエーテル、トリヒドロキシジビフェニルのトリグリ
シジルエーテル、フェノール・ホルムアルデヒド・ノボ
ラックのポリグリシジルエーテル、O−クレゾールホル
ムアルデヒド・ノボラックのポリグリシジルエーテル等
およびブタンジオールのジグリシジルエーテル、ポリプ
ロピレングリコールのジグリシジルエーテル、ネオペン
チルグリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンの
トリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのト
リグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールのテトラ
グリシジルエーテル、ソルビトールのポリグリシジルエ
ーテル等、また、その他の多官能性エポキシ化合物とし
ては、芳香族ジカルボン酸からのエポキシ化合物とし
て、イソフタル酸ジグリシジル、フタル酸ジグリシジ
ル、リノール二量体酸のジクリシジルエステルおよびイ
ソシアヌール酸トリグリシジル、テトラフェニロールエ
タンエポキシ等も含まれる。上記2コ以上のグリシジル
基を有する多官能性エポキシ化合物とカルボキシル基含
有アクリルプレポリマーとの反応は、多官能性エポキシ
化合物のグリシジル基のモル数とカルボキシル基含有ア
クリルプレポリマーのカルボキシル基のモル数とを1:
0.6〜1:1.4の範囲で、好ましくは1:0.8〜
1:1.2の範囲で、一方、カルボキシル基含有アクリ
ルプレポリマーとその他のカルボキシル基含有樹脂との
配合比率は前者の99〜10wt%に対し、後者の1〜
90wt%で必要に応じてグリシジル基またはカルボキ
シル基と反応しない溶剤を加えて、反応温度80〜18
0℃好ましくは100〜160℃で、カルボキシル基末
端アクリルプレポリマーの未反応カルボキシル基の酸価
で測定しての反応率が80%以上までおこなう。上記グ
リシジル基とカルボキシル基との反応には、必要に応じ
て反応触媒として、例えば、塩基触媒を使用することが
できる。塩基触媒としては例えば、ピリジン、イソキノ
リン、キノリン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミ
ン、α−ピコリントリ−n−ブチルアミン、トリエチル
アミン、N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルアニ
リン、N−(β−ヒドロキシエチル)アミン、N−エチ
ル−3,5−ジメチルモルホリンおよびココナッツ油等
から誘導された、ジメチルココナッツアミン等の有機ア
ミンあるいはカセイソーダ、カセイカリ等の無機アルカ
リが使用に供される。かかる手法によりえられた分岐型
樹脂は、各種樹脂との相溶性が改良されており、かつ樹
脂自体の粘度が低く、高不揮発分塗料で、かつ塗装作業
性、塗膜性能上優れたものがえられる。しかしながら、
塗料に使用せられる顔料は表面特質が一様でないため、
上記分岐型樹脂では顔料によっては必ずしも良好な分散
性能を示すとは限らない場合がある。本発明者らは顔料
表面特質が、酸・塩基の概念によって区分される事実に
もとづき、上記分岐型樹脂を使用する顔料表面特質に従
って酸性または/および塩基性に変性することにより、
樹脂自体が有する低粘度特性及び良相溶性が加昧されて
通常のアクリル樹脂を変成した場合に比較し各種顔料の
分散性能、特に分散速度、分散ペーストの粘度、降伏
値、経時安定性、さらには塗料状態での混色安定性、さ
らには塗装に際しての不揮発分含有率、塗装作業性およ
び塗膜としての色調、光沢、鮮映性等において優れた特
質を有することを見い出した。かかる優れた分散、塗
料、塗装、塗膜性能を有する顔料分散用分岐型樹脂にあ
って(1)電子受容基を有する分岐型樹脂は、活性水素
を保持する分岐型樹脂に酸無水物および/またはサルト
ン化合物を反応せしめることにより遊離の電子受容基を
分子内に担持せしめられる。一方(2)電子供与基を有
する分岐型樹脂は、▲a▼カルボキシル基含有アクリル
プレポリマーの合成に際して、重合性塩基性化合物モノ
マーを共重合せしめ、かかる塩基を保持するプレポリマ
ーを用いて、分岐型樹脂を合成することによってえられ
る。さらには、▲b▼分岐型樹脂に含まれる活性水素お
よび必要に応じて導入された活性アルコキシ基と活性ア
ルコキシ基および/または活性水素を有する塩基性低分
子量化合物および/または塩基性樹脂とを反応せしめる
ことによつて得られる。更には(3)電子供与基および
電子受容基を有する両性分岐型樹脂は、上記(1)およ
び(2)▲a▼または(2)▲b▼との組み合せにより
容易に得ることができる。尚、本含明細書において使用
せる「活性水素」なる語は1級、2供および3級ヒドロ
キシル基、アミド結合、ウレタン結合、カルボキシル基
などに含まれる酸素、イオウ、窒素などに結合している
反応性の大なる水素原子を意昧し、「活性アルコキシ
基」なる語は活性メチロールの末端水素原子をアルキル
置換した基の如く反応性の大なるアルコキシ基を意し、
「活性水素と反応する官能基」なる語は1級、2級およ
び3級ヒドロキシル基、イソシアナート基、グリシジル
基等活性水素と容易に反応する基を意味し、「活性アル
コキシと反応する官能基」なる語は1級、2級および3
級ヒドロキシル基等活性アルコキシ基と容易に反応する
基を意味し、また「電子受容基」なる語はカルボキシル
基、スルホン基、ニトロ基等、分子内で水素を標準とし
たとき他から電子を吸引する傾向にある基を、「電子供
与基」なる後は非共有電子対をもつ−N−を有する為、
ハロゲン、アルキル等分子内で水素を標準としたとき他
に電子を与える傾向にある基を「塩基性樹脂」なる語は
通常塗料分野で用いられる尿素系樹脂、メラミン樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂等塩基性基を有する
樹脂を、また「塩基性低分子量化合物」なる語は塩基性
樹脂のプレポリマーあるいはモノマーとして用いられる
ヒドロキシルアミン化合物(例えばモノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、アミノペンタノール、アミノ
ベンジルアルコール、2−ジメチルアミノエタノール
等)、アミノ酸(例えば3−ジメチルアミノ安息香酸、
2−アミノ−イソ酪酸、4−アミノ−n−酪酸等)等を
意味する。本願での(A)電子受容基を有する分岐型樹
脂(B)電子供与基を有する分岐型樹脂、および(C)
電子受容基および電子供与基を有する両性分岐型樹脂の
製造法を詳細に説明する。(A)電子受容基を有する分
岐型樹脂の合成にあっては、上記のカルボキシル基を有
するアクリルプレポリマー及びカルボキシル基を有する
その他の樹脂の合成に際して、活性水素基含有化合物を
用いて、アクリルプレポリマー及びその他の樹脂中に活
性水素基を保持せしめてもよいし、また活性水素基を保
持しないアクリルプレポリマー及びその他の樹脂を用い
ても構わない。これらカルボキシル基を有するアクリル
プレポリマー及びカルボキシル基を有するその他の樹脂
と多官能性エポキシ化合物との反応でえられた分岐型樹
脂は で示され、分子内に2級のヒドロキシル基を保持し、活
性水素基として活用することができる。かかる手法でえ
られた活性水素基を保持する分岐型樹脂に電子受容基を
担持せしめるためには、活性水素基と反応して遊離の酸
性基を生成する化合物であれば、いかなる物質でも使用
できるが、代表的には、例えば活性水素基と反応してカ
ルボキシル基を生成する化合物、酸無水物、例えば、無
水酢酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水マレイン
酸、テトラハイドロ無水フタル酸、ヘキサハイドロ無水
フタル酸、無水トリメリット酸等、さらには活性水素基
と反応してスルホン酸基を生成する化合物、脂肪酸サル
トン、例えば1,3−プロパンサルトン、1,3−ブタ
ンサルトン、2,4−ブタンサルトン、1,4−ブタン
サルトン、1,3−オクタンサルトン、2,3−デカン
サルトン等、あるいは無水の無機酸、例えばメタリン酸
の如きを用いることも可能である。かかるサルトン化合
物の付加反応にあっては分岐型樹脂と脂肪酸サルトンか
らなる溶液を60〜150℃の反応温度で2時間〜10
時間反応せしめることによりサルトン変性分岐型樹脂を
合成することができる。かかるサルトン変性分岐型樹脂
の合成に際して、サルトンを付加させる場合のサルトン
の使用量は分岐型樹脂の固形分重量比で0.01〜6重
量%、好ましくは0.02〜4重量%の範囲にある。使
用量が6重量%を越えるとポリマーの溶融粘度が高くな
り、ポリマーの製造が困難である。一方(B)の電子供
与基を有する分岐型樹脂の合成にあってはカルボキシル
基を有するアクリルプレポリマーの合成に際して、重合
性塩基性化合物、例えばジメチルアミノエチルアクリレ
ート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチル
アミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタ
クリレート、ブチルアミノエチルメタクリレート、ブチ
ルアミノエチルアクリレート、2−ビニルピリジン、4
−ビニルピリジン、2−メチル5−ビニルピリジン、2
−エチル5−ビニルピリジン、ジメチルアリルアミン、
ジアリルアミン、ビニルピロリン、ビニルイソキノリ
ン、NN−ジメチルアミノエチルビニルエーテル、2
(NNジメチルアミノ)4ビニルピリミジン、トランス
1,2ジピリジルエチレン、3シンナモイルピリジン、
2−メチル5−シンナモイルピリジン、4,6−ジアミ
ノ2−ビニル5−トリアジン等を共重合せしめ、かかる
プレポリマーを用いて分岐型樹脂を合成することによっ
て、分子内に電子供与基を担持せしめることができる。
または、カルボキシル基を有するアクリルプレポリマー
及びカルボキシル基を有するその他の樹脂の合成に際し
て、活性アルコキシ基含有化合物および/または必要に
応じて活性水素基含有化合物を共重合せしめ、かかるプ
レポリマー及びその他の樹脂を用いて合成された分岐型
樹脂に活性水素および必要に応じて導入された活性アル
コキシ基を担持せしめ、かかる手法によりえられた分岐
型樹脂に低分子量塩基性化合物および/または塩基性樹
脂を反応せしめることにより、電子供与基を有する分岐
型樹脂を合成することができる。尚、活性水素基を担持
する分岐型樹脂に多価イソシアナート化合物あるいはグ
リシジル化合物を遊離のイソシアナート基あるいはグリ
シジル基が残存するように配合し反応させて、塩基性樹
脂および/または塩基性低分子量化合物中の活性水素と
反応しうる分岐型樹脂とすることもできる。上記塩基性
樹脂としては、塗料分野で通常使用される尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂等が用
いられる。尿素樹脂、メラミン樹脂は尿素又はメラミン
にホルムアルデヒドを縮合させて得られ、又必要に応じ
てアルコール類(例えばメチルアルコール、エチルアル
コール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等)を
樹脂の製造原料の一部として用い、アルキル化メチロー
ル尿素樹脂又はアルキル化メチロールメラミン樹脂とし
て使用することもできる。ポリアミド樹脂は脂肪族ジア
ミンと二塩基酸の縮合反応、あるいは環状ラクタムの尿
素縮合反応等により得られ、脂肪族ジアミンとして例え
ば、1,2エタンジアミン、N,N’−ジメチル−1,
2−エタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン等が、
また二塩基酸としてコハク酸、アジピン酸、セバシン酸
等が適宜選択される。環状ラクタムとしては例えばα−
ピロリドン、δ−カプロラクタム、ω−カプリルラクタ
ム等が使用せられる。かかる塩基性樹脂は上記製造過程
において電子供与基と共に、活性水素あるいは活性アル
コキシ基が導入され(A)の酸性樹脂中の官能基と付加
あるいは縮合反応させることができる。上記(A)電子
受容基を有する分岐型樹脂および(B)電子供与基を有
する分岐型樹脂の合成において用いられる手法を組み合
わせることによって(C)電子受容基および電子供与基
を有する分岐型樹脂を合成することができる。かくして
得られた(A)(B)および(C)の分岐型樹脂は、通
常の樹脂に同様な手法で電子受容基および/または電子
供与基を担持せしめた場合に比較し、同一分子量では粘
度が低くなる特徴を有する。また、顔料表面特質に従
い、(A)(B)および(C)の分岐型樹脂を適宜使い
わけることにより、通常の樹脂を変成した場合に比較
し、分散、塗料、塗装、塗膜性能に優れた効果を発揮す
る。しかしながら、塗料工業においては、極めて多種の
無機顔料ならびに有機顔料が用いられておりその表面特
質も非常にことなっている。顔料を酸、塩基概念でとら
えてもその酸性、塩基性度は大巾にことなる。従って分
散用樹脂における酸性、塩基性の度合についても種々の
顔料について最適なものを求めるとすれば顔料毎に変わ
ることが当然に予想される。そこで本発明者らは、今日
広く実用されている顔料の多くに対し最大公約数的に良
好な分散性を示す分散用樹脂の酸性度および塩基性度が
あり得るのではなかろうかと考え、各種顔料を実際に上
記分散用樹脂に分散させ樹脂の酸性度、塩基性度と顔料
の分散効果の関連性につき調べた。ただ両性顔料の酸性
度および塩基性度といっても非水系における簡便な測定
法は知られていないので、本発明者らは試料の分散用樹
脂をアニリンに溶かし、水酸化n−テトラブチルアンモ
ニウムを滴定試薬とし非水電位差滴定法で定量し、中和
に必要な試薬のモル数から樹脂の酸性度を決定し、又試
料の酢酸溶液を用い過塩素酸を滴定試薬として非水電位
差滴定で定量し、中和に必要な試薬のモル数から塩基性
度を決める、非水系での独自の酸性度、塩基性度の測定
法を開発し、それにより樹脂の酸性度、塩基性度を評価
した。試験の結果、本発明者らは上記両性分散用樹脂の
酸性度が 1.0〜1.0 ×10−2m mol/
g.solid、特に好ましくは0.8〜2.0×10
−2m mol/g.solidの範囲にあり、塩基性
度が1.0〜5×10−3m mol/g.soli
d、特に好ましくは1.0〜1×10−2m mol
/g.solidの範囲内にあるときに、塗料用の各種
無機ならびに有機顔料に対し良好な分散性を示すことを
経験的に知り得た。従って本発明の好ましい具体例にお
いては本願明細書記載の試験法で上記範囲内の酸性度と
塩基性度を示す樹脂が好ましく用いられる。本発明者ら
は研究の結果、上記の▲A▼の分岐型樹脂中の活性水素
と▲B▼酸無水物および/またはサルトン化合物の反応
における配合比率が樹脂の固型分で▲A▼99.9〜5
0%に対し▲B▼0.1〜50%、最も好ましくは▲A
▼99.9〜70%に対し▲B▼0.1〜30%であ
り、さらに上記の活性水素および必要に応じて導入され
た活性アルコキシ基を担持した▲A▼分岐型樹脂と▲B
▼低分子量塩基性化合物および/または▲B▼塩基性樹
脂との反応における配合比率が樹脂の固型分で▲A▼9
9.9〜50%に対し▲B▼0.1〜50%、最も好ま
しくは▲A▼99.9〜70%に対し▲B▼0.1〜3
0%であり、一方、上記の分岐型樹脂と▲B▼塩基性樹
脂の反応における配合の重量比率が樹脂の固形分で▲A
▼99.5〜40%に対し▲B▼0.5〜60%、最も
好ましくは▲A▼99.5〜60%と▲B▼0.5〜6
0%であり、えられた分散用樹脂の分子量がゲルパーミ
エーションクロマトグラフィで測定し、ポリスチレン換
算で2,000〜200,000好ましくは4,000
〜100,000であり、ガラス転移温度が−20〜1
00℃、好ましくは−10〜80℃である場合に最良の
結果を与えることも見出した。したがって本発明の最も
好ましい具体例においては、前記の分散用樹脂の酸性、
塩基性度以外に上記各種パラメーターを満足する樹脂が
顔料の分散に使用せられる。本発明の塗料組成物は本願
明細書に規定した分散用樹脂を用い各種顔料を分散せし
めて得られる。この場合の顔料としては塗料で通常使用
されている各種無機ならびに有機顔料が用いられ、無機
顔料としては例えばカーボンブラック、亜鉛華、酸化チ
タン、アンチモン白、鉄黒、ベンガラ、鉛丹、カドミウ
ムエロー、硫化亜鉛、リトポン、硫酸バリウム、硫酸
鉛、炭酸バリウム、鉛白、アルミナホワイト等が、又有
機顔料としてはアゾ系、ポリ縮合アゾ系、メタルコンプ
レックスアゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニ
ン系(ブルー、グリーン)、チオインジゴ系、アンスラ
キノン系、フラバンスロン系、インダンスレン系、アン
スラピリジン系、ピランスロン系、イソインドリノン
系、ペリレン系、ペリノン系およびキナクリドン系の各
種顔料が有利に用いられる。上記分散用樹脂と顔料の配
合比率は、塗料化にさいしてはさらに樹脂あるいは溶剤
で希釈するので何ら臨界的でなく任意に選択されうる
が、分散ベースの製造の経済性、分散効率などを考慮
し、通常樹脂(固型分)10〜90重量%と顔料90〜
10重量%の割合で、また好ましくは樹脂(固型分)3
0〜70重量%と顔料70〜30重量%の割合で用いら
れる。本発明の塗料組成物は、上記の電子受容基および
/または電子供与器を担持せしめた分散用樹脂と必要に
応じて、その他の樹脂、例えば本発明以外のアクリル樹
脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹
脂、硝酸繊維素、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ
ビニルアルコール樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキ
シ樹脂等の一種または二種以上と、上記の顔料の一種あ
るいは二種以上を混合し、必要に応じて塗料工業におい
て通常使用される溶剤、例えばトルエン、キシレン、ソ
ルベッソ100、ソルベッソ150等の炭化水素系溶
剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、ME
K、MIBK等のケトン系溶剤の一種あるいは二種以上
を加え、通常の分散機例えばロールミル分散機、ボール
ミル分散機、サンドグラインドミル分散機、プラネタリ
ーミキサー、ハイスピードディスパー分散機等を用いて
製造される。かくして得られる塗料組成物は極めて良好
な顔料分散性を示し、貯蔵時の安定性においても優れ、
各種樹脂および溶剤との相溶性に優れ、塗料組成物とし
て極めて有用である。以下、本発明で使用される分散用
樹脂の代表的な製造例および実施例により本発明を説明
する。特にことわりなき限り重量による。
合成例−1 (カルボキシル基含有アクリルプレポリマ
ーとカルボキシル基含有アルキド樹脂を組み込んだ分岐
型樹脂) 滴下ロート、冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌羽根を
備えた反応容器にキシレン24部、酢酸ブチル200部
を仕込み130℃に昇温する。2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート45部、メチルメタクリレート336部、
ノルマルブチルアクリレート60部、スチレンモノマー
127部、アクリル酸3部、アゾビスイソブチロニトリ
ル10.8部の溶液を滴下ロートに仕込む。窒素雰囲気
下130℃にて滴下ロートの内容物を3時間で等速滴下
する。滴下終了後30分間130℃に保持する。次いで
アゾビスイソブチロニトリル1.2部、キシレン176
部の溶液を滴下ロートに仕込む。これを30分間で等速
滴下する。滴下終了後1時間130℃に保持し重合を完
結した。ここにデナコールEX−411 13部、ファ
ーミンDMC 1.11部、そして社内アルキド樹脂α
(Mn8500、Mw30000、酸価0.2mgKO
H/g固形分、OH価55mgKOH/g固形分、加熱
残分60%)162部を仕込み9時間,130℃に保持
する。次にキシレン115部、酢酸ブチル115部を仕
込み反応を完了した。冷却後内容物を取り出しアルキド
樹脂を組み込んだ分岐型アクリル樹脂Aを得た。得られ
た樹脂の特数は表−1に示す。
合成例−2 (末端カルボキシル基アクリルプレポリマ
ーとカルボキシル基含有アルキド樹脂を組み込んだ分岐
型樹脂) 滴下ロート、冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌羽根を
備えた反応容器にキシレン24部、酢酸ブチル200部
仕込み130℃に昇温する。2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート45部、メチルメタクリレート336部、ノ
ルマルブチルアクリレート60部、スチレンモノマー1
27部、チオグリコール酸6.5部、アゾビスイソブチ
ロニトリル2.7部の溶液を滴下ロートに仕込む。窒素
雰囲気下130℃にて滴下ロートの内容物を3時間で等
速滴下する。滴下終了後30分間130℃に保持する。
次いでアゾヒスイソブチロニトリル0.3部、キシレン
176部の溶液を滴下ロートに仕込む。これを30分間
で等速滴下する。滴下終了後1時間130℃に保持し、
重合を完結した。ここにデナコールEX−411 28
部、ファーミンDMC 1.11部、そして社内アルキ
ド樹脂α 275部を仕込み、9時間130℃に保持す
る。次にキシレン130部、酢酸ブチル130部を仕込
み反応を完了した。冷却後内容物を取り出し分岐型アク
リル樹脂Bを得た。得られた樹脂の特数は表−1に示
す。
合成例−3 (酸付加分岐型樹脂) 冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌羽根を備えた反応容
器に合成例−1の方法で合成した分岐型樹脂A 865
部、無水フタル酸9.1部、DBTO 0.44部(和
光純薬化学工業社製)の溶液をコルベンに仕込み130
℃に昇温する。昇温後1時間130℃に保持し付加反応
を完了し、酸付加分岐型樹脂Cを得た。Cの特数は表一
2に示す。
合成例−4 (酸付加分岐型樹脂) 表−2に示す配合により合成例−3と同様の手法により
無水フタル酸付加分岐型樹脂を合成した。
合成例−5 (塩基付加分岐型樹脂) 滴下ロート、冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌羽根を
備えた反応容器にキシレン33部、酢酸ブチル156部
を仕込み130℃に昇温する。2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート45部、メチルメタクリレート336部、
ノルマルブチルアクリレート60部、スチレンモノマー
127部、N,Nジメチルアミノエチルメタクリレート
11.5部、チオグリコール酸6.5部、アゾビスイソ
ブチロニトリル2.7部の溶液を滴下ロートに仕込む。
窒素雰囲気下130℃にて滴下ロートの内容物を3時間
で等速滴下する。滴下終了後30分間130℃に保有す
る。次いでアゾビスイソブチロニトリル0.3部、キシ
レン123部の溶液を滴下ロートに仕込む。これを30
分間で等速滴下する。滴下終了後、1時間130℃に保
持する。次に、デナコールEX−411(長瀬化成工業
社製)17部、ファーミンDMC 1.44部の溶液を
仕込み7時間130℃に保持し、付加反応を完了しキシ
レン144部、酢酸ブチル144部を仕込み冷却して塩
基付加分岐型樹脂Eを得た。Eの特数値は表−3に示
す。
合成例−6 (酸・塩基付加分岐型樹脂) 冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌羽根を備えた反応容
器に合成例−5の方法で合成した塩基付加分岐型樹脂E
665部、無水フタル酸9.1部、DBTO(和光純薬
工業社製)0.44部の溶液をコルベンに仕込み130
℃に昇温する。昇温後1時間130℃に保持し付加反応
を完了した。酸・塩基付加分岐型樹脂Fの特数は表−4
に示す。
実施例−1 すでに本発明者らで出願した特許昭58−218127
3に分岐型アクリル樹脂の合成方法を示したが、この方
法に従い本特許の合成例−2で示した配合より社内アル
キド樹脂α(カルボキシル基含有アルキド樹脂)をぬい
た分岐型アクリル樹脂βを合成した。そして、社内アル
キド樹脂αと分岐型樹脂(β、A及びB)の相溶性を調
べるために2種類の樹脂をよく混合させてできた溶液を
透明のガラス板に7milのフィルムアプリケーター
(太佑機械(株)社製)を使って樹脂膜を調整した。次
に、ジェットオーブンによって140℃で1時間乾燥し
た後、常温に冷却した時の樹脂膜を評価した。評価結果
は表−5に示す。この結果より、分岐型アクリル樹脂中
に相溶性に問題を生じるアルキド樹脂分子を一部導入
し、新しく分子を構成することによって相溶性が改良さ
れることが観察された。
実施例−2 すでに本発明者らで出願した特許昭58−218127
3に酸付加分岐型アクリル樹脂の合成方法を示したが、
この方法に従い本特許の合成例−2で示した配合から社
内アルキド樹脂αをぬいて合成した後、酸を付加した酸
付加分岐型アクリル樹脂γを合成した。社内アルキド樹
脂α(カルボキシル基含有アルキド樹脂)と酸付加分岐
型樹脂(γ、C及びD)の相溶性を調べるために実施例
−1の方法に従った。評価結果は表−6に示す。この結
果より、分岐型アクリル樹脂中に相溶性に問題を生じる
アルキド樹脂分子を一部導入し、新しく分子を構成する
ことによって相溶性が改良されることが観察された。
実施例−3 合成例−2と4で得られた分岐型樹脂B及びDを用い、
表−7の分散配合により、ペイントシェーカー(レッド
デビル社)で各顔料を分散し、分散品の鏡面光沢(村上
式光沢計GM−26D型)を測定した。また得られた各
分散ペーストの粘度をコーンプレート型粘度計(東京計
器(株)社製、E型粘度計)を用いて測定し、表−7の
結果を得た。これらより酸付加分岐型樹脂を用いること
により酸をほとんど有しない分岐型樹脂に比較して、分
散ペーストの粘度がフタロシアニンブルーの場合、約1
/3の値を示すことが観察される。また光沢についても
フタロシアニンブルーの場合約30%高くなっているこ
とが観察される。
【手続補正書】
【提出日】平成3年10月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 顔料分散ベース組成物
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中Rはn+m価の脂肪族、脂環族、芳香族あるいは
複素環式炭化水素残基;Xは重量平均分子量1,000
〜100,000、ガラス転移温度−20℃〜100℃
のアクリルプレポリマー鎖;Yはポリエステル、アルキ
ド、ポリエーテル、ポリウレタンまたはエポキシ樹脂の
プレポリマー鎖;mとnは各々m+nが2〜6となる実
数)で表わされる骨格構造を有し、式中Xおよび/また
はYで表わされるプレポリマー鎖中に、あるいは2級ヒ
ドロキシル基を介し電子受容基および/または電子供与
基を担持せしめてなる重量平均分子量(ゲルパーミェー
ションクロマトグラフィ測定、ポリスチレン換算)2,
000〜200,000、ガラス転移温度−20℃〜1
00℃の分岐型樹脂10〜90重量%と、顔料90〜1
0重量%とからなる顔料分散ベース組成物。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低粘度でアクリル樹脂お
よびアクリル樹脂以外の樹脂との相溶性に優れた分岐型
樹脂と顔料とからなる顔料分散ベース組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】すでに本発明者らは
【化2】 (式中Rは脂肪族、脂環族、芳香族あるいは複素環式炭
化水素残基、n’は2〜6の実数)で表わされる多官能
性エポキシ化合物と、
【化3】 (式中Xは重量平均分子量1000〜100000.ガ
ラス転移温度−20〜100℃のアクリルプレポリマー
鎖)で表わされる末端カルボキシル基を有するアクリル
プレポリマーを反応せしめてえられる
【化4】 で表わされる分岐型アクリル樹脂が通常のアクリル樹脂
に比較し、同一分子量では粘土が低くなる事実にもとづ
き、特許願昭58−218127号として特許出願し
た。
【0003】さらに、上記分岐型アクリル樹脂に電子受
容基および/または電子供与基を担持せしめることによ
り各種顔料との分散性に優れた顔料分散用樹脂がえられ
ることをみいだして、特許願昭59−124791号と
して特許出願した。
【0004】しかしながら、塗料工業においては1種の
樹脂のみを用いて塗料を調合することは少く通常、可塑
剤、架橋剤、改質剤として各種の樹脂を混合して使用に
供する。この場合、樹脂同士が良好な相溶性を有してお
れば、目的とする低粘土、顔料分散性の改良が達成しう
るが、相溶性が不良の場合は必ずしも意図した結果がえ
られない場合がある。
【0005】従って、使用せられる樹脂種にかかわら
ず、優れた相溶性を有しその為に、混合状態でも低粘度
を維持し、かつ良好な顔料分散性がえられれば、業界に
益するところ誠に大であり、かつ低粘度であるため高不
揮発分塗料で、かつ塗装作業性、塗膜性能上優れたもの
がえられる。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は各種の樹
脂(特にアルキド樹脂、ポリエステル樹脂)との相溶性
を改良する手段として、樹脂分子中に相溶性に問題を生
じる樹脂分子を一部導入し、新しく分子を構成すること
によって相溶性が改良される事実にもとづき本発明を完
成した。
【0007】本発明の内容を詳細に説明すると
【化2】 で表わされる多官能性エポキシ化合物と
【化3】 (Xはアクリルプレポリマー鎖)で表わされるカルボキ
シル基を有するアクリルプレポリマーとY−COOH
(Yは各種樹脂残基であるが、特にアルキドおよび/ま
たはポリエステル残基が好ましい)で表わされるカルボ
キシル基を有するX以外の樹脂以外の少く共1種以上の
プレポリマーを反応せしめることにより
【化1】 の分岐型樹脂が合成され、Xで表わされるアクリル樹脂
と異る樹脂Yが導入されることにより、Xとは相溶しな
いが、Yと相溶する各種樹脂との相溶性が改良される。
さらにかかる樹脂の顔料分散型、塗料、塗装、塗膜性能
を改良する目的で、上記分散型樹脂に電子受容基および
/または電子供与基を担持せしめることもできる。
【0008】上記分岐型樹脂の製造方法を詳細に説明す
るとX−COOHで示されるカルボキシル基含有アクリ
ルプレポリマーは(1)酸モノマーを共重合せしめた
り、または(2)カルボキシル基を有する連鎖移動剤お
よび/またはカルボキシル基を有する開始剤を用いて、
酸モノマー以外のモノマーを共重合せしめて得ることが
できる。
【0009】上記(1)の場合、使用に供せられるモノ
マーとしては酸モノマー中性モノマー活性水素お
よび/または活性アルコキシ基と反応する官能基を有す
るモノマーあるいは’活性水素および/または活性ア
ルコキシ基を有するモノマーを共重合して得られる。
【0010】代表的な酸モノマーとしては、カルボキシ
ル基含有モノマーで、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸等があげられる。
【0011】中性モノマーとしてはエチレン、プロピレ
ン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、臭化ビニ
ル、弗化ビニル、アクリル酸エステル(例えばメチル、
エチル、ブチルエステル等)、メタクリル酸エステル
(例えばメチル、エチル、ブチルエステル等)、ニトリ
ル誘導体(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等)、スチレン誘導体(たとえばα−メチルスチレ
ン)等があげられる。
【0012】一方上記の官能基含有モノマーとして
は、例えばグリシジル基含有モノマーとしてグリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート等を、イソシ
アナート基含有モノマーとしてビニルイソシアナート等
を、また塩素含有モノマーとしてビニルクロライド、ビ
ニリデンクロライド等を選択することができる。上記
’の活性水素基含有モノマーとしてはアミド基含有モ
ノマーとしてアクリルアミド、メタクリルアミド等を、
又活性アルコキシ基含有モノマーとしてN−メトキシメ
チロールアクリルアミド、N−ブトキシメチロールアク
リルアミド等を用いることができる。あるいは上記の
官能基含有モノマーまたは’の活性水素基含有モノマ
ーとして2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート
等のヒドロキシル含有モノマー、あるいはN−メチロー
ルアクリルアミド等を利用することもできる。
【0013】かかるカルボキシル基含有アクリルプレポ
リマーにあっては含まれるカルボキシル基量は数平均分
子量で計算しての1分子当り平均0.1モル〜1.5モ
ル、好ましくは0.2モル〜1.2モルである。カルボ
キシル基量が1.5モルをこすと分岐型樹脂の粘度が増
加し、又0.1モル未満では十分な分岐型構造をとりえ
ない等、本発明の目的を達成しえない。
【0014】一方上記(2)の場合、酸モノマー以外の
モノマーとして上記中性モノマー、活性水素および
/または活性アルコキシ基と反応する官能基を有するモ
ノマーあるいは’活性水素および/または活性アルコ
キシ基を有するモノマーをアクリル樹脂の重合に際し
て、通常用いられる開始剤、例えば、アゾ−ニトリル化
合物として2,2’−アゾ−ビス−イソブチロニトリ
ル、1,1’−アゾ−ビス−1−シクロブタンニトリ
ル、2,2’−アゾ−ビス−2メチルブチロニトリル
等、アゾ化合物して2,3−ジアゾ−ビシクロ[2,
2,1]ヘプテン、2,2,2’−アゾ−ビス−プロパ
ン、1,1’−アゾ−ビス−1−フェニルエタン等、ま
たパーオキサイド化合物としてはt−ブチルパーオキサ
イド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロ
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等を使
用して、重合を開始せしめ、(1)連鎖移動剤として、
カルボキシル基を含有する化合物、例えば、メルカプト
酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトロ
ピオン酸、O−メルカプト安息香酸等を用いることによ
ってアクリルプレポリマーの末端にカルボキシル基を導
入することができる。
【0015】一方、カルボキシル基含有モノマー以外の
モノマーを、アクリル樹脂の重合に際して、(2)カル
ボキシル基含有開始剤、例えば、4,4’−アゾ−ビス
(4−シアノペンタノイック酸)、過酸化ジグルタル酸
等を用いて、重合を開始させることによっても、アクリ
ルプレポリマーの末端にカルボキシル基を導入すること
ができる。さらに、上記(α)連鎖移動剤として、カル
ボキシル基を含有する化合物、および(β)カルボキシ
ル基含有開始剤の両化合物を併用することによっても、
アクリルプレポリマーの末端にカルボキシル基を導入す
ることができる。
【0016】上記(1)および(2)の手法でえられる
カルボキシル基含有アクリルプレポリマーの重合にあっ
ては、塊状重合、溶液重合、必要に応じて懸濁重合等の
重合法を用いて、全量仕込み法、開始剤滴下法あるいは
モノマー滴下法により、開始剤の分解温度以上、通常は
70〜170℃の反応温度で、1〜8時間反応せしめる
ことによりプレポリマーを合成することができる。かか
るプレポリマーの合成に際して、(2)の手法でえられ
るアクリルプレリマーで末端にカルボキシル基を導入さ
せる為に用いる手法(α)でのカルボキシル基含有連鎖
移動剤の使用量は、プレポリマーの固型分重量比で0.
2〜8重量%、好ましくは0.3〜5重量%の範囲にあ
る。一方、手法(β)でのカルボキシル基含有開始剤を
用いる場合、その使用量は、プレポリマーの固型分重量
比で0.3〜12重量%、好ましくは0.4〜8重量%
の範囲にある。上記手法(1)でのカルボキシル基含有
連鎖移動剤の使用量が、上記8重量%を越え、また手法
(2)でのカルボキシル基含有開始剤の使用量が上記1
2重量%を越える場合、プレポリマーの分子量が著しく
低下し、従って本発明の目的である、アクリル樹脂の分
子量が小さくなって、耐候性、耐薬品性等の耐久性能に
おいて、充分な効果を発揮することができない。一方、
カルボキシル基含有連鎖移動剤の使用料が0.2重量%
より少なかったり、カルボキシル基含有開始剤の使用量
が0.3重量%より少なかったりすると、プレポリマー
の分子量が著しく増大し、多官能性エポキシ化合物のグ
リシジル基との反応性が低下し、その為に本発明の目的
であるアクリル樹脂の合成に長時間を要し、又本発明の
目的であるアクリル樹脂の分子量が大きくなりすぎて、
粘度が増加し、塗料用樹脂としての使用にたえられない
等の問題が生じる。
【0017】上記重合条件で合成されたカルボキシル基
を有するアクリルプレポリマーが、本発明の目的である
アクリル樹脂の耐候性、耐薬品性等の耐久性および耐溶
剤性、機械的強度等を損うことなく、低粘度を維持する
為には、アクリルプレポリマーの重量平均分子量(ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー測定、ポリスチレ
ン換算)1000〜100000、又ガラス移転温度−
20〜100℃であることが好ましい。
【0018】一方、Xで表わされる上記カルボキシル基
を有するアクリル樹脂以外の少く共1種以上のプレポリ
マーY−COOHとしてはカルボキシル基を含むオイル
フリーポリエステル樹脂、長油又は短油アルキド樹脂等
があげられる。一方ポリエーテル樹脂やポリウレタン樹
脂、エポキシ樹脂等のポリヒドロキシ樹脂ではかかるヒ
ドロキシル基を酸無水物、例えば無水酢酸、無水コハク
酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、テトラハイドロ無
水フタル酸、ヘキサハイドロ無水フタル酸の少く共1種
以上を通常の方法で付加し、樹脂中にカルボキシル基を
含ませて使用に供することができる。オイルフリーポリ
エステル樹脂は多価カルボン酸と多価アルコールの縮合
で得られ、多価カルボン酸としてはトリメリット酸、無
水トリメリット酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、アジピン酸等が、又多価アルコー
ルとしてはペンタエリスリトール、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタン、グリセリン、ポリエチレ
ングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、プロピレングリコール、エチレングリコ
ール等が通常用いられている。
【0019】又、長油あるいは短油アルキド樹脂は上記
の多価カルボン酸、多価アルコール以外に油脂成分とし
て脂肪族、例えば大豆油脂肪酸、ひまし油脂肪酸等、ト
ール油脂肪酸、やし油脂肪酸、綿実油脂肪酸、あるいは
植物油例えば大豆油、ひまし油、トール油、やし油、綿
実油、亜麻仁油等が用いられる。
【0020】上記ポリエーテル樹脂はポリヒドロキシ化
合物、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパ
ン、ソルビトール、ペンタエリスリトール、蔗糖、澱粉
等の開始剤を用いプロピレンオキサイド、エチレンオキ
サイド等を重合させて得られる樹脂である。
【0021】ポリウレタン樹脂はポリヒドロキシ樹脂、
例えばヒドロキシル基を有するオイルフリーポリエステ
ル樹脂、長油又は短油アルキド樹脂、アクリル樹脂ある
いはポリエーテル樹脂とイソシアナート化合物とを付加
反応せしめて得られる。
【0022】エポキシ樹脂は一般にはフェノール化合物
とエピクロルヒドリン、多価アルコールとエピクロルヒ
ドリンまたは有機酸とエピクロルヒドロリンとの反応に
より得ることができる。
【0023】またY−COOHとしてはカルボキシル基
を含むX以外のアクリル樹脂を用いることもできる。
【0024】上記カルボキシル基を有するプレポリマ
ー、Y−COOHでの樹脂に含まれるカルボキシル基量
は数平均分子量で計算しての1分子当り平均0.1モル
〜1.5モル、好ましくは0.2モル〜1.2モルであ
る。カルボキシル基量が1.5モルをこすと分岐型樹脂
の粘度が増加し、又0.1モル未満では十分な分岐型構
造をとりえない等本発明の目的を達成しえない。
【0025】かかる条件で合成されたカルボキシル基を
含有するアクリルプレポリマー、X−COOH及びカル
ボキシル基を含有するその他の樹脂、Y−COOHは2
ケ以上のグリシジル基を有する多官能性エポキシ化合物
のグリシジル基と付加反応せしめることにより本発明の
目的である相溶性の良好な分岐型樹脂を合成することが
できる。尚、上記X−COOH、Y−COOHで表わさ
れるカルボン酸の樹脂プレポリマー部はカルボキシル基
とグリシジル基の反応に影響しない各種置換基を有する
ことができ(例えばF、Cl等)、さらにまたSi等の
ヘテロ原子を含みうる。
【0026】上記多官能性エポキシ化合物としては2コ
以上グリシジル基を有する物質で、これらの化合物は飽
和又は不飽和の脂肪族、脂環族、芳香族又は複素環式の
化合物であってよく、そして、塩素、ヒドロキシル基、
エーテル基等の置換分で置換されていてもよい、それら
の化合物は単量体又は重合体であってもよい。
【0027】本発明の多官能性エポキシ化合物には不飽
和一価アルコール類と多価脂肪族酸類とのエポキシド化
エステル類、例えば、アジピン酸ジ(2,3−エポキシ
ヘキシル)、シュー酸ジ(2,3−エポキシブチル)、
こはく酸ジ(2,3−エポキシヘキシル)、フタル酸ジ
(2,3−エポキシブチル)等、グリシジル基含有の窒
素化合物、例えば、ジグリシジルアニリンおよびジおよ
びトリシジルアミン等を含む。
【0028】本発明の新規な分岐型樹脂の製造に使用す
るに特に好ましい多官能性エポキシ化合物は、グリシジ
ルエーテル類であり、特に多価フェノール類および多価
アルコール類のグリシジルエーテル類である。多価フェ
ノール類および多価アルコール類のグリシジルエーテル
類はアルカリの存在下にエピロクロルヒドリンを所望の
多価フェノール類または多価アルコール類と反応させる
ことによってえられる。例えば、ビスフェノールAのジ
グリシジルエーテル、レゾルシノールのジグリシジルエ
ーテル、フロログルシノールのトリグリシジルエーテ
ル、トリヒドロキシジビフェニルのトリグリシジルエー
テル、フェノール・ホルムアルデヒド・ノボラックのポ
リグリシジルエーテル、O−クレゾールホルムアルデヒ
ド・ノボラックのポリグリシジルエーテル等およびブタ
ンジオールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレング
リコールのジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコ
ールのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシ
ジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジ
ルエーテル、ペンタエリスリトールのテトラグリシジル
エーテル、ソルビトールのポリグリシジルエーテル等、
また、その他の多官能性エポキシ化合物としては、芳香
族ジカルボン酸からのエポキシ化合物として、イソフタ
ル酸ジグリシジル、フタル酸ジグリシジル、リノール二
量体酸のジグリシジルエステルおよびイソシアヌール酸
トリグリシジル、テトラフェニロールエタンエポキシ等
も含まれる。
【0029】上記2コ以上のグリシジル基を有する多官
能性エポキシ化合物とカルボキシル基含有アクリルプレ
ポリマーとの反応は、多官能性エポキシ化合物のグリシ
ジル基のモル数とカルボキシル基含有アクリルプレポリ
マーのカルボキシル基のモル数とを1:0.6〜1:
1.4の範囲で、好ましくは1:0.8〜1:1.2の
範囲で、一方、カルボキシル基含有アクリルプレポリマ
ーとその他のカルボキシル基含有樹脂との配合比率は前
者の99〜10wt%に対し、後者の1〜90wt%で
必要に応じてグリシジル基またはカルボキシル基と反応
しない溶剤を加えて、反応温度80〜180℃好ましく
は100〜160℃で、カルボキシル基末端アクリルプ
レポリマーの未反応カルボキシル基の酸価で測定しての
反応率が80%以上までおこなう。
【0030】上記グリシジル基とカルボキシル基との反
応には、必要に応じて反応触媒として、例えば、塩基触
媒を使用することができる。塩基触媒としては例えば、
ピリジン、イソキノリン、キノリン、N,N−ジメチル
シクロヘキシルアミン、α−ピコリントリ−n−ブチル
アミン、トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、
N,N−ジメチルアニリン、N−(β−ヒドロキシエチ
ル)アミン、N−エチル−3,5−ジメチルモルホリン
およびココナッツ油等から誘導された、ジメチルココナ
ッツアミン等の有機アミンあるいはカセイソーダ、カセ
イカリ等の無機アルカリが使用に供される。
【0031】かかる手法によりえられた分岐型樹脂は、
各種樹脂との相溶性が改良されており、かつ樹脂自体の
粘度が低く、高不揮発分塗料で、かつ塗装作業性、塗膜
性能上優れたものがえられる。
【0032】しかしながら、塗料に使用せられる顔料は
表面特質が一様でないため、上記分岐型樹脂では顔料に
よっては必ずしも良好な分散性能を示すとは限らない場
合がある。
【0033】本発明者らは顔料表面特質が、酸・塩基の
概念によって区分される事実にもとづき、上記分岐型樹
脂を使用する顔料表面特質に従って酸性または/および
塩基性に変性することにより、樹脂自体が有する低粘度
特性及び良相溶性が加味されて通常のアクリル樹脂を変
成した場合に比較し各種顔料の分散性能、特に分散速
度、分散ペーストの粘度、降伏値、経時安定性、さらに
は塗料状態での混色安定性、さらには塗装に際しての不
揮発分含有率、塗装作業性および塗膜としての色調、光
沢、鮮映性等において優れた特質を有することを見い出
した。
【0034】かかる優れた分散、塗料、塗装、塗膜性能
を有する顔料分散用分岐型樹脂にあって(1)電子受容
基を有する分岐型樹脂は、活性水素を保持する分岐型樹
脂に酸無水物および/またはサルトン化合物を反応せし
めることにより遊離の電子受容基を分子内に担持せしめ
られる。
【0035】一方(2)電子供与基を有する分岐型樹脂
は、▲a▼カルボキシル基含有アクリルプレポリマーの
合成に際して、重合性塩基性化合物モノマーを共重合せ
しめ、かかる塩基を保持するプレポリマーを用いて、分
岐型樹脂を合成することによってえられる。さらには、
▲b▼分岐型樹脂に含まれる活性水素および必要に応じ
て導入された活性アルコキシ基と活性アルコキシ基およ
び/または活性水素を有する塩基性低分子量化合物およ
び/または塩基性樹脂とを反応せしめることによって得
られる。
【0036】更には(3)電子供与基および電子受容基
を有する両性分岐型樹脂は、上記(1)および(2)▲
a▼または(2)▲b▼との組み合せにより容易に得る
ことができる。
【0037】尚、本含明細書において使用せる「活性水
素」なる語は1級、2級および3級ヒドロキシル基、ア
ミド結合、ウレタン結合、カルボキシル基などに含まれ
る酸素、イオウ、窒素などに結合している反応性の大な
る水素原子を意味し、「活性アルコキシ基」なる語は活
性メチロールの末端水素原子をアルキル置換した基の如
く反応性の大なるアルコキシ基を意し、「活性水素と反
応する官能基」なる語は1級、2級および3級ヒドロキ
シル基、イソシアナート基、グリシジル基等活性水素と
容易に反応する基を意味し、「活性アルコキシと反応す
る官能基」なる語は1級、2級および3級ヒドロキシル
基等活性アルコキシ基と容易に反応する基を意味し、ま
た「電子受容基」なる語はカルボキシル基、スルホン
基、ニトロ基等、分子内で水素を標準としたとき他から
電子を吸引する傾向にある基を、「電子供与基」なる後
は非共有電子対をもつ−N−を有する為、ハロゲン、ア
ルキル等分子内で水素を標準としたとき他に電子を与え
る傾向にある基を「塩基性樹脂」なる語は通常塗料分野
で用いられる尿素系樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリウレタン樹脂等塩基性基を有する樹脂を、また
「塩基性低分子量化合物」なる語は塩基性樹脂のプレポ
リマーあるいはモノマーとして用いられるヒドロキシル
アミン化合物(例えばモノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、アミノペンタノール、アミノベンジルアル
コール、2−ジメチルアミノエタノール等)、アミノ酸
(例えば3−ジメチルアミノ安息香酸、2−アミノ−イ
ソ酪酸、4−アミノ−n−酪酸等)等を意味する。
【0038】本願での(A)電子受容基を有する分岐型
樹脂(B)電子供与基を有する分岐型樹脂、および
(C)電子受容基および電子供与基を有する両性分岐型
樹脂の製造法を詳細に説明する。
【0039】(A)電子受容基を有する分岐型樹脂の合
成にあっては、上記のカルボキシル基を有するアクリル
プレポリマー及びカルボキシル基を有するその他の樹脂
の合成に際して、活性水素基含有化合物を用いて、アク
リルプレポリマー及びその他の樹脂中に活性水素基を保
持せしめてもよいし、また活性水素基を保持しないアク
リルプレポリマー及びその他の樹脂を用いても構わな
い。
【0040】これらカルボキシル基を有するアクリルプ
レポリマー及びカルボキシル基を有するその他の樹脂と
多官能性エポキシ化合物との反応でえられた分岐型樹脂
【化1】 で示され、分子内に2級のヒドロキシル基を保持し、活
性水素基として活用することができる。
【0041】かかる手法でえられた活性水素基を保持す
る分岐型樹脂に電子受容基を担持せしめるためには、活
性水素基と反応して遊離の酸性基を生成する化合物であ
れば、いかなる物質でも使用できるが、代表的には、例
えば活性水素基と反応してカルボキシル基を生成する化
合物、酸無水物、例えば、無水酢酸、無水コハク酸、無
水フタル酸、無水マレイン酸、テトラハイドロ無水フタ
ル酸、ヘキサハイドロ無水フタル酸、無水トリメリット
酸等、さらには活性水素基と反応してスルホン酸基を生
成する化合物、脂肪酸サルトン、例えば1,3−プロパ
ンサルトン、1,3−ブタンサルトン、2,4−ブタン
サルトン、1,4−ブタンサルトン、1,3−オクタン
サルトン、2,3−デカンサルトン等、あるいは無水の
無機酸、例えばメタリン酸の如きを用いることも可能で
ある。
【0042】かかるサルトン化合物の付加反応にあって
は分岐型樹脂と脂肪酸サルトンからなる溶液を60〜1
50℃の反応温度で2時間〜10時間反応せしめること
によりサルトン変性分岐型樹脂を合成することができ
る。かかるサルトン変性分岐型樹脂の合成に際して、サ
ルトンを付加させる場合のサルトンの使用量は分岐型樹
脂の固形分重量比で0.01〜6重量%、好ましくは
0.02〜4重量%の範囲にある。使用量が6重量%を
越えるとポリマーの溶融粘度が高くなり、ポリマーの製
造が困難である。
【0043】一方(B)の電子供与基を有する分岐型樹
脂の合成にあってはカルボキシル基を有するアクリルプ
レポリマーの合成に際して、重合性塩基性化合物、例え
ばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノ
エチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレ
ート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ブチルア
ミノエチルメタクリレート、ブチルアミノエチルアクリ
レート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2
−メチル5−ビニルピリジン、2−エチル5−ビニルピ
リジン、ジメチルアリルアミン、ジアリルアミン、ビニ
ルピロリン、ビニルイソキノリン、NN−ジメチルアミ
ノエチルビニルエーテル、2(NNジメチルアミノ)4
ビニルピリミジン、トランス1,2ジピリジルエチレ
ン、3シンナモイルピリジン、2−メチル5−シンナモ
イルピリジン、4,6−ジアミノ2−ビニル5−トリア
ジン等を共重合せしめ、かかるプレポリマーを用いて分
岐型樹脂を合成することによって、分子内に電子供与基
を担持せしめることができる。
【0044】または、カルボキシル基を有するアクリル
プレポリマー及びカルボキシル基を有するその他の樹脂
の合成に際して、活性アルコキシ基含有化合物および/
または必要に応じて活性水素基含有化合物を共重合せし
め、かかるプレポリマー及びその他の樹脂を用いて合成
された分岐型樹脂に活性水素および必要に応じて導入さ
れた活性アルコキシ基を担持せしめ、かかる手法により
えられた分岐型樹脂に低分子量塩基性化合物および/ま
たは塩基性樹脂を反応せしめることにより、電子供与基
を有する分岐型樹脂を合成することができる。
【0045】尚、活性水素基を担持する分岐型樹脂に多
価イソシアナート化合物あるいはグリシジル化合物を遊
離のイソシアナート基あるいはグリシジル基が残存する
ように配合し反応させて、塩基性樹脂および/または塩
基性低分子量化合物中の活性水素と反応しうる分岐型樹
脂とすることもできる。
【0046】上記塩基性樹脂としては、塗料分野で通常
使用される尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリウレタン樹脂等が用いられる。
【0047】尿素樹脂、メラミン樹脂は尿素又はメラミ
ンにホルムアルデヒドを縮合させて得られ、又必要に応
じてアルコール類(例えばメチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等)
を樹脂の製造原料の一部として用い、アルキル化メチロ
ール尿素樹脂又はアルキル化メチロールメラミン樹脂と
して使用することもできる。
【0048】ポリアミド樹脂は脂肪族ジアミンと二塩基
酸の縮合反応、あるいは環状ラクタムの尿素縮合反応等
により得られ、脂肪族ジアミンとして例えば、1,2エ
タンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−エタンジ
アミン、1,6−ヘキサンジアミン等が、また二塩基酸
としてコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等が適宜選択
される。
【0049】環状ラクタムとしては例えばα−ピロリド
ン、δ−カプロラクタム、ω−カプリルラクタム等が使
用せられる。
【0050】かかる塩基性樹脂は上記製造過程において
電子供与基と共に、活性水素あるいは活性アルコキシ基
が導入され(A)の酸性樹脂中の官能基と付加あるいは
縮合反応させることができる。
【0051】上記(A)電子受容基を有する分岐型樹脂
および(B)電子供与基を有する分岐型樹脂の合成にお
いて用いられる手法を組み合わせることによって(C)
電子受容基および電子供与基を有する分岐型樹脂を合成
することができる。
【0052】かくして得られた(A)(B)および
(C)の分岐型樹脂は、通常の樹脂に同様な手法で電子
受容基および/または電子供与基を担持せしめた場合に
比較し、同一分子量では粘度が低くなる特徴を有する。
また、顔料表面特質に従い、(A)(B)および(C)
の分岐型樹脂を適宜使いわけることにより、通常の樹脂
を変成した場合に比較し、分散、塗料、塗装、塗膜性能
に優れた効果を発揮する。
【0053】しかしながら、塗料工業においては、極め
て多種の無機顔料ならびに有機顔料が用いられておりそ
の表面特質も非常にことなっている。顔料を酸、塩基概
念でとらえてもその酸性、塩基性度は大巾にことなる。
従って分散用樹脂における酸性、塩基性の度合について
も種々の顔料について最適なものを求めるとすれば顔料
毎に変わることが当然に予想される。そこで本発明者ら
は、今日広く実用されている顔料の多くに対し最大公約
数的に良好な分散性を示す分散用樹脂の酸性度および塩
基性度があり得るのではなかろうかと考え、各種顔料を
実際に上記分散用樹脂に分散させ樹脂の酸性度、塩基性
度と顔料の分散効果の関連性につき調べた。ただ両性顔
料の酸性度および塩基性度といっても非水系における簡
便な測定法は知られていないので、本発明者らは試料の
分散用樹脂をアニリンに溶かし、水酸化n−テトラブチ
ルアンモニウムを滴定試薬とし非水電位差滴定法で定量
し、中和に必要な試薬のモル数から樹脂の酸性度を決定
し、又試料の酢酸溶液を用い過塩素酸を滴定試薬として
非水電位差滴定で定量し、中和に必要な試薬のモル数か
ら塩基性度を決める、非水系での独自の酸性度、塩基性
度の測定法を開発し、それにより樹脂の酸性度、塩基性
度を評価した。試験の結果、本発明者らは上記両性分散
用樹脂の酸性度が1.0〜1.0×10−2m mol
/g.solid、特に好ましくは0.8〜2.0×1
−2m mol/g.solidの範囲にあり、塩基
性度が1.0〜5×10−3mmol/g.soli
d、特に好ましくは1.0〜1×10−2m mol/
g.solidの範囲内にあるときに、塗料用の各種無
機ならびに有機顔料に対し良好な分散性を示すことを経
験的に知り得た。従って本発明の好ましい具体例におい
ては本願明細書記載の試験法で上記範囲内の酸性度と塩
基性度を示す樹脂が好ましく用いられる。
【0054】本発明者らは研究の結果、上記の▲A▼の
分岐型樹脂中の活性水素と▲B▼酸無水物および/また
はサルトン化合物の反応における配合比率が樹脂の固型
分で▲A▼99.9〜50%に対し▲B▼0.1〜50
%、最も好ましくは▲A▼99.9〜70%に対し▲B
▼0.1〜30%であり、さらに上記の活性水素および
必要に応じて導入された活性アルコキシ基を担持した▲
A▼分岐型樹脂と▲B▼低分子量塩基性化合物および/
または▲B▼塩基性樹脂との反応における配合比率が樹
脂の固型分▲A▼99.9〜50%に対し▲B▼0.1
〜50%、最も好ましくは▲A▼99.9〜70%に対
し▲B▼0.1〜30%であり、一方、上記の分岐型樹
脂と▲B▼塩基性樹脂の反応における配合の重量比率が
樹脂の固形分で▲A▼99.5〜40%に対し▲B▼
0.5〜60%、最も好ましくは▲A▼99.5〜60
%と▲B▼0.5〜60%であり、えられた分散用樹脂
の分子量がゲルパーミエーションクロマトグラフィで測
定し、ポリスチレン換算で2,000〜200,000
好ましくは4,000〜100,000であり、ガラス
転移温度が−20〜100℃、好ましくは−10〜80
℃である場合に最良の結果を与えることも見出した。し
たがって、本発明の最も好ましい具体例においては、前
記の分散用樹脂の酸性、塩基性度以外に上記各種パラメ
ーターを満足する樹脂が顔料の分散に使用せられる。
【0055】本発明の塗料組成物は本願明細書に規定し
た分散用樹脂を用い各種顔料を分散せしめて得られる。
この場合の顔料としては塗料で通常使用されている各種
無機ならびに有機顔料が用いられ、無機顔料としては例
えばカーボンブラック、亜鉛華、酸化チタン、アンチモ
ン白、鉄黒、ベンガラ、鉛丹、カドミウムエロー、硫化
亜鉛、リトポン、硫酸バリウム、硫酸鉛、炭酸バリウ
ム、鉛白、アルミナホワイト等が、又有機顔料としては
アゾ系、ポリ縮合アゾ系、メタルコンプレックスアゾ
系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系(ブル
ー、グリーン)、チオインジゴ系、アンスラキノン系、
フラバンスロン系、インダンスレン系、アンスラピリジ
ン系、ピランスロン系、イソインドリノン系、ペリレン
系、ペリノン系およびキナクリドン系の各種顔料が有利
に用いられる。
【0056】上記分散用樹脂と顔料の配合比率は、塗料
化にさいしてはさらに樹脂あるいは溶剤で希釈するので
何ら臨界的でなく任意に選択されうるが、分散ベースの
製造の経済性、分散効率などを考慮し、通常樹脂(固型
分)10〜90重量%と顔料90〜10重量%の割合
で、また好ましくは樹脂(固型分)30〜70重量%と
顔料70〜30重量%の割合で用いられる。
【0057】本発明の塗料組成物は、上記の電子受容基
および/または電子供与器を担持せしめた分散用樹脂と
必要に応じて、その他の樹脂、例えば本発明以外のアク
リル樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエー
テル樹脂、硝酸繊維素、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル樹脂、フェ
ノール樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹
脂、エポキシ樹脂等の一種または二種以上と、上記の顔
料の一種あるいは二種以上を混合し、必要に応じて塗料
工業において通常使用される溶剤、例えばトルエン、キ
シレン、ソルベッソ100、ソルベッソ150等の炭化
水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶
剤、MEK、MIBK等のケトン系溶剤の一種あるいは
二種以上を加え、通常の分散機例えばロールミル分散
機、ボールミル分散機、サンドグラインドミル分散機、
プラネタリーミキサー、ハイスピードディスパー分散機
等を用いて製造される。
【0058】かくして得られる塗料組成物は極めて良好
な顔料分散性を示し、貯蔵時の安定性においても優れ、
各種樹脂および溶剤との相溶性に優れ、塗料組成物とし
て極めて有用である。
【0059】以下、本発明で使用される分散用樹脂の代
表的な製造例および実施例により本発明を説明する。特
にことわりなき限り重量による。
【0060】合成例−1 (カルボキシル基含有アクリ
ルプレポリマーとカルボキシル基含有アルキド樹脂を組
み込んだ分岐型樹脂) 滴下ロート、冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌羽根を
備えた反応容器にキシレン24部、酢酸ブチル200部
を仕込み130℃に昇温する。2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート45部、メチルメタクリレート336部、
ノルマルブチルアクリレート60部、スチレンモノマー
127部、アクリル酸3部、アゾビスイソブチロニトリ
ル10.8部の溶液を滴下ロートに仕込む。窒素雰囲気
下130℃にて滴下ロートの内容物を3時間で等速滴下
する。滴下終了後30分間130℃に保持する。
【0061】次いでアゾビスイソブチロニトリル1.2
部、キシレン176部の溶液を滴下ロートに仕込む。こ
れを30分間で等速滴下する。滴下終了後1時間130
℃に保持し重合を完結した。ここにデナコールEX−4
11 13部、ファーミンDMC 1.11部、そして
社内アルキド樹脂α(Mn8500、Mw30000、
酸価0.2mgKOH/g 固形分、OH価55mgK
OH/g 固形分、加熱残分60%)162部を仕込み
9時間,130℃に保持する。次にキシレン115部、
酢酸ブチル115部を仕込み反応を完了した。冷却後内
容物を取り出しアルキド樹脂を組み込んだ分岐型アクリ
ル樹脂Aを得た。得られた樹脂の特数は表−1に示す。
【0062】合成例−2 (末端カルボキシル基アクリ
ルプレポリマーとカルボキシル基含有アルキド樹脂を組
み込んだ分岐型樹脂) 滴下ロート、冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌羽根を
備えた反応容器にキシレン24部、酢酸ブチル200部
仕込み130℃に昇温する。2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート45部、メチルメタクリレート336部、ノ
ルマルブチルアクリレート60部、スチレンモノマー1
27部、チオグリコール酸6.5部、アゾビスイソブチ
ロニトリル2.7部の溶液を滴下ロートに仕込む。窒素
雰囲気下130℃にて滴下ロートの内容物を3時間で等
速滴下する。滴下終了後30分間130℃に保持する。
次いでアゾビスイソブチロニトリル0.3部、キシレン
176部の溶液を滴下ロートに仕込む。これを30分間
で等速滴下する。滴下終了後1時間130℃に保持し、
重合を完結した。
【0063】ここにデナコールEX−411 28部、
ファーミンDMC 1.11部、そして社内アルキド樹
脂α 275部を仕込み、9時間130℃に保持する。
次にキシレン130部、酢酸ブチル130部を仕込み反
応を完了した。冷却後内容物を取り出し分岐型アクリル
樹脂Bを得た。得られた樹脂の特数は表−1に示す。
【表1】
【0064】合成例−3 (酸付加分岐型樹脂) 冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌羽根を備えた反応容
器に合成例−1の方法で合成した分岐型樹脂A 865
部、無水フタル酸9.1部、DBTO 0.44部(和
光純薬化学工業社製)の溶液をコルベンに仕込み130
℃に昇温する。昇温後1時間130℃に保持し付加反応
を完了し、酸付加分岐型樹脂Cを得た。Cの特数は表−
2に示す。
【0065】合成例−4 (酸付加分岐型樹脂) 表−2に示す配合により合成例−3と同様の手法により
無水フタル酸付加分岐型樹脂を合成した。
【表2】
【0066】合成例−5 (塩基付加分岐型樹脂) 滴下ロート、冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌羽根を
備えた反応容器にキシレン33部、酢酸ブチル156部
を仕込み130℃に昇温する。2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート45部、メチルメタクリレート336部、
ノルマルブチルアクリレート60部、スチレンモノマー
127部、N,Nジメチルアミノエチルメタクリレート
11.5部、チオグリコール酸6.5部、アゾビスイソ
ブチロニトリル2.7部の溶液を滴下ロートに仕込む。
窒素雰囲気下130℃にて滴下ロートの内容物を3時間
で等速滴下する。滴下終了後30分間130℃に保有す
る。
【0067】次いでアゾビスイソブチロニトリル0.3
部、キシレン123部の溶液を滴下ロートに仕込む。こ
れを30分間で等速滴下する。滴下終了後、1時間13
0℃に保持する。次に、デナコールEX−411(長瀬
化成工業社製)17部ファーミオンDCM 1.44部
の溶液を仕込み7時間130℃に保持し、付加反応で完
了しキシレン144部、酢酸ブチル144部を仕込み冷
却して塩基付加分岐型樹脂Eを得た。Eの特数値は表−
3に示す。
【表3】
【0068】合成例−6 (酸・塩基付加分岐型樹脂) 冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌羽根を備えた反応容
器に合成例−5の方法で合成した塩基付加分岐型樹脂E
665部、無水フタル酸9.1部、DBTO(和光純薬
工業社製)0.44部の溶液をコルベンに仕込み130
℃に昇温する。昇温後1時間130℃に保持し付加反応
を完了した。酸・塩基付加分岐型樹脂Fの特数は表−4
に示す。
【表4】
【0069】実施例−1 すでに本発明者らで出願した特許昭58−218127
3に分岐型アクリル樹脂の合成方法を示したが、この方
法に従い本特許の合成例−2で示した配合より社内アル
キド樹脂α(カルボキシル基含有アルキド樹脂)をぬい
た分岐型アクリル樹脂βを合成した。そして、社内アル
キド樹脂αと分岐型樹脂(β、A及びB)の相溶性を調
べるために2種類の樹脂をよく混合させてできた溶液を
透明のガラス板に7milのフィルムアプリケーター
(太佑機械(株)社製)を使って樹脂膜を調整した。次
に、ジェットオーブンによって140℃で1時間乾燥し
た後、常温に冷却した時の樹脂膜を評価した。評価結果
は表−5に示す。この結果より、分岐型アクリル樹脂中
に相溶性に問題を生じるアルキド樹脂分子を一部導入
し、新しく分子を構成することによって相溶性が改良さ
れることが観察された。
【表5】
【0070】実施例−2 すでに本発明者らで出願した特許昭58−218127
3に酸付加分岐型アクリル樹脂の合成方法を示したが、
この方法に従い本特許の合成例−2で示した配合から社
内アルキド樹脂αをぬいて合成した後、酸を付加した酸
付加分岐型アクリル樹脂γを合成した。
【0071】社内アルキド樹脂α(カルボキシル基含有
アルキド樹脂)と酸付加分岐型樹脂(γ、C及びD)の
相溶性を調べるために実施例−1の方法に従った。評価
結果は表−6に示す。この結果より、分岐型アクリル樹
脂中に相溶性に問題を生じるアルキド樹脂分子を一部導
入し、新しく分子を構成することによって相溶性が改良
されることが観察された。
【表6】
【0072】実施例−3 合成例−2と4で得られた分岐型樹脂B及びDを用い、
表−7の分散配合により、ペイントシェーカー(レッド
デビル社)で各顔料を分散し、分散品の鏡面光沢(村上
式光沢計GM−26D型)を測定した。また得られた各
分散ペーストの粘度をコーンプレート型粘度計(東京計
器(株)社製、E型粘度計)を用いて測定し、表−7の
結果を得た。これらより酸付加分岐型樹脂を用いること
により酸をほとんど有しない分岐型樹脂に比較して、分
散ペーストの粘度がフタロシアニンブルーの場合、約1
/3の値を示すことが観察される。また光沢についても
フタロシアニンブルーの場合約30%高くなっているこ
とが観察される。
【表7】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (式中Rはn+m価の脂肪族、脂環族、芳香族あるいは
    複素環式炭化水素残基;Xは重量平均分子量1,000
    〜100,000、ガラス転移温度−20℃〜100℃
    のアクリルプレポリマー鎖;Yはポリエステル、アルキ
    ド、ポリエーテル、ポリウレタンまたはエポキシ樹脂の
    プレポリマー鎖;mとnは各々m+nが2〜6となる実
    数)で表わされる骨格構造を有し、式中Xおよび/また
    はYで表わされるプレポリマー鎖中に、あるいは2級ヒ
    ドロキシル基を介し電子受容基および/または電子供与
    基を担持せしめてなる重量平均分子量(ゲルパーミェー
    ションクロマトグラフィ測定、ポリスチレン換算)2,
    000〜200,000、ガラス転移温度−20℃〜1
    00℃の分岐型樹脂10〜90重量%と、顔料90〜1
    0重量%とからなる顔料分散ベース組成物。
JP41772890A 1990-12-14 1990-12-14 顔料分散ベース組成物 Granted JPH055076A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001354863A (ja) * 2000-06-15 2001-12-25 Sekisui Chem Co Ltd 着色剤及び塗料組成物
CN104341914A (zh) * 2014-10-14 2015-02-11 凤阳徽亨商贸有限公司 一种耐脏耐霉的玻璃门用涂料及其制备方法

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JP2001354863A (ja) * 2000-06-15 2001-12-25 Sekisui Chem Co Ltd 着色剤及び塗料組成物
CN104341914A (zh) * 2014-10-14 2015-02-11 凤阳徽亨商贸有限公司 一种耐脏耐霉的玻璃门用涂料及其制备方法

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