JPH05506772A - ジチオクローム、グルコース代謝に関連した薬学的有用性を有するインスリン結合性分子 - Google Patents
ジチオクローム、グルコース代謝に関連した薬学的有用性を有するインスリン結合性分子Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
ジチオクローム、グルコース代謝に関連した薬学的有用性を存するインスリン結
合性分子技術分野
本発明は、従来は低純度でしか得られなかったグルコース耐性因子(gluco
se tolerance factor:GTF)として知られている物質の
高度精製物の抽出及び該高度精製物の医薬品への応用に関する。
背景技術
生物システムにおける食餌性(dietary)クロムの重要性及びその機能が
判明されてから久しい。クロムは正常なグルコースホメオスタシスにおいて重要
な役割を果たすと考えられている必須の微量金属である。クロム又はクロムの生
理活性体の欠乏は、グルコース不耐性や真性糖尿病等の病原に関係している。
1957年以来、さまざまな研究者かクロムの生理活性体であると考えられてい
るGTFと命名されたクロム含有物質を天然物から精製し、又は合成しようと努
力してきた。然しなから、天然物からは、せいぜい部分的に精製された物質(例
えば、試料中のクロム含有量を分析することにより得られる純度は5〜IO重量
96程度)しか得られなかった。また、合成によってもGTFを得ることはでき
なかった。
GTFは、天然に存在する低分子量(400〜1200ダルトン)の水溶性有機
化合物であると報告されている。また、GTFは湿熱、酸、アルキルによる処理
に対し安定であると報告されている。
更に、さまざまな研究者がGTFはニコチン酸、アミノ酸成分及びCS”″の錯
体であると報告している。前記のアミノ酸成分は、グリシン、システィン及びグ
ルタミン酸であるらしいということか報告されている。Mooradian e
t al、 Am、 J、 CLin、 Nutr、。
45、877−895(1987)参照。
トウファー(Toepfer)らは、醸造酵母を希アルコールで抽出し、イオン
交換クロマトグラフィーにより精製するときにGTF活性を有する物質か得られ
ると報告している(J、 Aqric、 FoodChem、、25 (1)、
162−166 (1977)) 、前記の物質は、クロム、ニコチン酸、グ
リシン、グルタミン酸及びシスティンを含有していると報告されている。
またトウファーらは、Cr(IIIXAc)z・H2Oの1当量かニコチン酸2
当量、グリシン2当量、グルタミン酸1当量及びラスティン1当量と反応する際
に、GTFの挙動を示すクロム錯体混合物が得られると報告している。然しなか
ら、前記のクロム錯体混合物は不安定であり、中性付近のpHで沈澱し生物活性
を失うということが報告されている。
天然物からGTFの高度精製物を単離するための種々の試みかなされ、また、精
製GTFを合成により製造するための種々の試みかなされたか、これまで、どの
研究者も精製GTFを得ることができなかった。食餌性(dietary)クロ
ムの重要性とクロム欠乏と関連した問題、例えば、インシュリン抵抗性糖尿病と
を考えると、早急に、精製GTF又はGTF生理活性を有する物質を多量に得る
必要があると強く感じられる。
発明の開示
従って、本発明の目的は、高度のグルコース耐性因子活性を有する精製物質を得
る方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、高度のグルコース耐性因子活性を有する精製物質を
効率よく得る方法を提供することにある。
更に、本発明の別の目的は、高度のグルコース耐性因子活性を有する精製物質を
提供することにある。
更に、本発明の別の目的は、IM(若年型又はインスリン依存型)糖尿病患者の
治療に有効なインスリン活性体を提供することにある。
更に、本発明の別の目的は、■型糖尿病、インスリン抵抗性、妊娠性糖尿病、ス
トレス帰因性糖尿病、肥満、高脂血症、アテローム、アテローム硬化及びその他
の高血糖、最適以下のグルコース動態又は高濃度血中インスリンに関連した症状
の治療に有効な物質を提供することにある。
本発明は、上述した本発明の目的及び以下の本発明の記述から明らかになるその
他の目的全てを満足させる方法及び物質を発見した。
本発明の物質は、本発明者かジチオクローム(dithiochrome ;D
TC)と命名した化合物からなる。この化合物は高度のグルコース耐性因子活性
を有する。本発明の物質は、真核細胞を溶解する(lyse)ことにより容易に
得られる。真核細胞は真菌(食菌(キノコ)を含む)、酵母、植物又は動物に由
来する細胞である。前記溶解液(lysate)を、水性緩衝液(pH2〜8、
好ましくは5〜7)と、Cl−5のアルコール類、C2−1のエーテル類、アセ
トニトリル、ジクロロエタン、クロロホルム及びジクロロメタンからなる群から
選ばれる有機溶媒との混合物に接触させることにより脱脂させて、脱脂水相抽出
液を得る。続いてこの水相抽出液は(i)インスリンアフィニティクロマトグラ
フィーマトリックス、 (ii)スルフヒドリル交換クロマトグラフィーマトリ
ックス、(In) C41@II。−又はフェニル逆相クロマトグラフィー又は
(iv)陰イオン交換クロマトグラフィーにかけられる。
ジチオクロームは、インスリンアフィニティ又はスルフヒドリル交換マトリック
スと結合する。そのクロマトグラフィーマトリックスには最初に上記の水相抽出
液を導入する。そのマトリックスを洗浄後、低濃度の還元剤、例えば活性チオー
ル又はジチオールで前記マトリックスを処理することにより、ジチオクロームを
得ることができる。例えば、ジチオクロームは、前記マトリックスを(i)0.
05〜250 mMの活性ジオチール溶液、(ii ) 0.1〜500 mM
の活性チオール溶液、(ii)Oo+Mから250mMまで、好ましくは0mM
−10mMまでの活性ジオールの濃度匂配法又は(iv)OmMから500mM
まで、好ましくはO[IIMから20mMまでの活性チオールの濃度匂配法で処
理することにより得られる。
濃度匂配法て行うのか好ましい。
逆相クロマトグラフィーにおいては、前記水相抽出液は、(A)成分中の(B)
成分の濃度が0容量%から50容量%までの直線型濃度匂配により処理される。
(A)成分は、0.2容量%のトリエチルアミンを含有するC1−2低紙アル
コール、アセトン、エトキシエトキシエタノール又はアセトニトリルを5容量%
含んてなるpHか2〜8の0.02〜0.2M緩衝液である。(B)成分は、上
記の低級アルコール、アセトン、エトキシエトキシエタノール又はアセトニトリ
ルである。前記溶出は、ジチオクロームの溶出を検出するためにλ=214nr
n又は260nmてモニターされる。
陰イオン交換クロマトグラフィーにおいては、どのような陰イオン交換カラムで
も使用可能であり、アミン性カラムも使用可能である。前記の水相抽出液は陰イ
オン交換カラム上にかけられる。次に、λ=2140m又は260nmにおいて
ベースラインか観測されるまてカラムを水で洗う。ジチオクロームは0からIM
の塩濃度直線型匂配により溶出される。
図面の簡単な説明
以下の詳細な説明を添付の図面とともに参照することにより、本発明の理解かよ
り深まるとともに、本発明のより完全な評価及びそれに付随の利点の多くが容易
に理解できよう。
図1は、酵母の水相抽出物か吸着したインスリンカラムを溶出することにより得
られる物質の紫外−可視線吸収スペクトルを示すグラフである。260nmの吸
収は、ジチオクローム、GTF及びニコチン酸に特有の吸収である。
図2及び図3はDTCの生物活性を示す図である。
発明を実施するための最良の形態
本発明は、天然物からのグルコース耐性因子活性を有する高度精製物質、即ち正
常なグルコース代謝の必須部分てあり、本発明者らかジチオクロームと名付けた
化合物を天然物から容易に製造することを可能にする。
本発明以前においては、GTFは酵母及びその他の物質中に低濃度にしか存在せ
ず、比較的不安定であると考えられていたので、その構造を解明することかでき
るほど十分な量のGTFを天然物から得ることは、不可能ではないとしても、極
めて困難であろうと考えられていた(トウファー(Toepfer)ら−197
7)。
本発明は、部分的には、今まで得られていない高度に精製された形でこの物質(
DTCと命名)を相当量容易に得ることができる簡単な方法を本発明者らか発見
できたことに、基づいている。
本発明の化合物は、腸内、坐剤、皮下、静脈注射、部内注射、経皮等のとのよう
な公知の投与方法によっても糖尿病患者に、彼らの糖尿病を軽くするために投与
してもよい。
ジチオクロームは、患者(例えば、ヒト)に経口又は注射により投与することが
できる。ジオクロームは、例えば、■型糖尿病、インスリン抵抗性糖尿病、妊娠
性糖尿病、ストレス帰因性糖尿病、肥満、高脂血症及びその他の高濃度血中グル
コース、高濃度血中インスリン又は最適以下のグルコース動態に関連した症状の
治療のために経口で投与することかできる。
その主な炭素源として糖を使用しているどんな単細胞真核生物(酵母はその主要
な例である)でも、広く、ジチオクローム源として使用できる。ジチオクローム
は、酵母、真菌(食菌を含む)及び動物、植物に由来する真核細胞を含む全ての
真核細胞中に見出される。
ジチオクロームは、酵母、肝臓、腎臓、食菌及び黒胡淑中に大量に見出される。
酵母は、高濃度のジチオクロームを含んでいて、安価であることから、好ましい
ジチオクローム源である。
生きている酵母及び乾燥酵母のフレークのどちらでも使用可能であるが、二つの
中では生きている酵母は非常にすぐれた出発物質であることかわかっているので
出発物質としては生きている酵母か好ましい。
以下に概説した全ての操作において、pHは2〜8、好ましくは3〜7、最も好
ましくは5〜7である。
本発明の好ましい実施態様において、ジチオクロームは下記の方法により得られ
る。
(i)一定量の真核細胞か、まず溶解条件に供された後、脱脂工程に供される。
これらは以下のように行われる: (ia)液体窒素で真核細胞の集団を冷却後
得られた凍結細胞を例えばブレンダー等を用いて粉末状にして、該粉末状細胞に
水性緩衝液(pH2〜8)及び有機溶媒を添加する;(ib)フレンチプレス、
ソニケーター又は同様の装置に該真核細胞集団をかけた後、水性緩衝液(pH2
〜8)及び有機溶媒を添加する:又は、(ic)該真核細胞を水と有機溶媒の混
合液と接触させた後、得られた溶解細胞集団を水性緩衝液(pH2〜8)と有機
溶媒の混合液中に移す。(ia)、(ib)及び(ic)で使用される有機溶媒
は、01〜C6のアルコール類、C2〜C8のエーテル類、アセトニトリル、ジ
クロロエタン、クロロホルム及びジクロロメタンからなる群から選ばれる。
(ii)有機溶媒相を水相から分離して水相抽出液を分離する。
分離した水相抽出液は、次に、必要に応じてろ過、及び/又は凍結乾燥する。
(ii) (ii)で得られた水相抽出液は、 (伍a)インスリンアフィニテ
ィクロマトグラフィーマトリックス、 (iiib)スルフヒドリル交換クロマ
トグラフィーマトリックス、 (iilc) C41g、 + ll−又はフェ
ニル逆相クロマトグラフィーマトリックス、又は(iiid)陰イオン交換クロ
マトグラフィーマトリックスに導入される。
(iv )前記クロマトグラフィーマトリックスを、例えば水又は中程度のイオ
ン強度を有する溶液で洗浄する。
(V)次に、前記クロマトグラフィーマトリックスを溶出することにより、イン
スリンと容易に結合することか可能な物質としてDTCか得られる。
上記の溶出工程(V)は、次のように行われる。インスリンインフィニティクロ
マトグラフィーマトリックス又はスルフヒドリル交換クロマトグラフィーマトリ
ックスを使用した場合は、低濃度の還元剤、例えば、活性チオール又はジチオー
ルを使用する。C4+I+l*−又はフェニル逆相クロマトグラフィーマトリッ
クスを使用した場合は、(A)成分中の(B)成分濃度をOから50容量%まて
変化させる前述の直線型匂配溶出システムを使用する。陰イオン交換クロマトグ
ラフィーマトリックスを使用する場合は塩で溶出する。
もう一つの特に好ましい実施態様においては、酵母細胞集団の溶解により得られ
た水性酵母抽出液は1〜5mMのグルタチオン(GS)i)を含有しており、グ
ルタチオンは、インスリンアフィニティカラム又はスルフヒドリル交換カラム上
のインスリンのジスルフィド結合を還元し又は結合部位の大部分を占存すること
によりクロマトグラフィ一工程を混乱させるので、該グルタチオンは最初に逆相
カラムを用いてジチオクローム生成物から分離する。ジチオクロームは、部分的
に疎水性である表面を有する模様であり、グルタチオンは多くの荷電した基を有
し、はとんど疎水性を有していない。したがって、都合の良いことに、水相抽出
液を、オーブン逆相カラム上にかけると、グルタチオンは廃棄される洗浄液中に
分離する。DTCは、有機溶媒(例えば、5050の水性緩衝液/メタノール)
で洗うことにより、カラムから分離する。その後、得られた逆相溶出液をインス
リン又はスルフヒドリルクロマトグラフィーマトリックスにかける。
インスリン又はスルフヒドリルマトリックスからグルタチオンとともに溶出させ
ると(好ましい方法は洗浄よりも濃度匂配による溶出である)、その溶出液はD
TCに加えてグルタチオン(又はシスティン)を含む。このような状態において
は、グルタチオンかDTCの酸化を防ぐ有効な還元剤となるためDTCか保存可
能である。純粋なりTCを得るため、オープン逆相カラムを用いてグルタチオン
の分離を繰り返し行ってもよい。
したかって、本発明の特に好ましい実施態様(特に良好な収率となり、チオール
を含有しない生成物を得ることかできる)においては、ジチオクロームは以下の
ようにして得られる。
(i゛)前述したように真核細胞集団を溶解する。
(ii“)有機相を水相から分離し、水相を単離し、必要に応して水相をろ過す
る。
(ii’) 必要に応じて、分離した水相を逆相クロマトグラフィーマトリック
スにかける:
(iv’) 前記クロマトグラフィーマトリックスを洗う。
(V′)前記クロマトグラフィーマトリックスを水性緩衝液(pH2〜8)及び
有機溶媒の混合液で処理する:(vi’) 真空下で溶出液から有機溶媒を除去
し、グルタチオンを含まない水相を得る。
(via’ )該水相抽出液を(via)インスリンアフィニティクロマトグラ
フィー又は(vib)スルフヒドリル交換クロマトグラフィーマトリックスにか
ける:
(vii’) 前記クロマトグラフィーマトリックスを洗浄する。
(■′)前記クロマトグラフィーマトリックスを還元剤で処理する:
(X゛)得られた溶出液を逆相クロマトグラフィーマトリックスにかける。
(xi’ ) 前記クロマトグラフィーマトリックスを洗浄する。
(xii’) 前記りOマドグラフィーマトリックスを水性緩衝液(pH2〜8
)及び有機溶媒の混合液で処理する;そして、(xij”)真空下で有機溶媒を
除去することにより、インスリンと結合可能な物質としてのDTCか得られる。
また、別の好ましい実施態様においては、工程(ii)で単離された水相抽出液
は逆相カラムマトリックス上にかけられ(1oaded/app 11ed)、
通過した液は捨てられる。前記マトリックスは、λ=214 nm又は260n
mでベースラインか観測されるまで水で洗う。次に、該マトリックスは、トリエ
チルアミン0.2%を含有するメタノールを5%含む0.1M、pH=3のリン
酸塩緩衝液50%/メタノール50%で溶出される。メタノールを真空下で除去
する。前記溶液は脱気したpH7,2のPBSで希釈される。
インスリン/スルフヒドリル交換マトリックスをすみずみまで振動させなから、
室温で1時間インキュベートする。次に、前記マトリックスをPBSで洗浄後、
IMのNaCl溶液(p)I=3)で洗浄して16mM GS)Iで溶出する。
ジチオクロームは分子量か約920である。別の実施態様においては、上記の工
程(ii)て得られた水相抽出液をゲル排除クロマトグラフィーにかけ、分子量
か約920(すなわち、720〜1120、好ましくは820〜1.020)の
物質を全て溶出することにより、ジチオクロームを少なくとも35重量%含有す
る抽出液か得られる。
(i)一定量の真核細胞の溶解及び脱脂上記したように、使用される真核細胞集
団としては、真菌(食菌を含む)、酵母、植物又は動物に由来する細胞でよい。
真核細胞を、最初に溶解条件に供する。例えば、前記細胞を粉砕し、剪断力をか
ける(例えば、ブレンダーで処理する)か、又は溶解を引き起こすような水及び
有機溶媒の混合物に接触させることにより溶解させる。
好ましい実施態様においては、前記細胞集団は、二種の機械的な操作のうちの一
種又は、化学的な操作のどちらか一方により溶解することかできる。第一の機械
的操作手順は、細胞を液体窒素で冷却後、得られた凍結細胞をブレンダーで粉末
状にして、該粉末に水性緩衝液と有機溶媒の混合液を添加するという方法に基づ
いている。第二の機械的操作手順は、細胞をフレンチプレス、ソニケーター又は
それらと同様な装置にかけた後、水性緩衝液と有機溶媒の混合液を添加して溶解
した細胞を得ることからなる。化学的操作手順は、細胞を水と有機溶媒の混合液
に接触させた後、溶解した細胞を水性緩衝液と有機溶媒の混合液に移すという方
法に基づいている。有機溶媒成分は、使用する細胞集団のたんばく質を変性させ
て細胞を崩壊(溶解)させるのに十分な量、即ち、混合液中に1〜99%(V/
V) 、好ましくは25〜50%(V/V)含有されるように水と混合して使用
する。
上述した操作により、水性緩衝液と有機溶媒の混合液に溶解した溶解細胞集団か
得られる。ここで、有機溶媒は、溶解細胞を脱脂するために使用されている。該
溶媒としては、好ましくは、n−ブタノールを、最も好ましくはジエチルエーテ
ルを使用する。
低級エーテルは、とれても有機溶媒として使用可能であり、炭素原子数2〜8の
直鎖状又は環状エーテルか挙げられる。具体的には、ジメチルエーテル、ジエチ
ルエーテル、フラン、テトラヒドロフラン、1.4−ジオキサンが例示される。
低級エーテル、特にジエチルエーテルを用いる利点は、該エーテルは蒸気圧か高
いのて水相抽出液に残留しているわずかな量のエーテルさえ容易に除去すること
ができるということである。
低級アルコールは水との混和性があってもなくてもいずれも使用することかでき
、そうしたアルコールの二種以上の混合物としても使用することができる。前記
アルコールは炭素原子数1〜5てよく、直鎖状でも環状でもよく、分枝を有する
ものでもよい。具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパツール、i−
プロパツール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタ
ノール等が例示される。アルコールを使用する場合、そのアルコールにめられる
必要条件は、22°Cて水と分離する相を形成しなければならない、ということ
である。前記の使用可能なアルコールの中のいくつかは、例えば、メタノール、
エタノールは、この条件を満たさない。従って、そのようなアルコールは、(i
)活性炭とともに、又は(ii)22°Cで水と分離する相を形成するアルコー
ル相とするのに適当な量のより高分子量のアルコールとともに、脱脂に使用され
る。
前記したように、アセトニトリル、ジクロロエタン(1,1−及び1.2−の両
方)、クロロホルム及びジクロロメタン(メチレンクロライド)も有機溶媒とし
て使用することができる。
溶解した真核細胞集団は、該細胞集団の脱脂を引き起こすのに必要である場合に
は、水と有機溶媒の混合液中で、1i2時間以上、好ましくは、2時間〜24時
間、ホモジナイズされる。
次に、有機相と水相に分かれさせ、好ましくは、遠心分離により分離する。
前記の有機相(脂質を含有する)は廃棄し、前記水相はろ過又は遠心分離に供す
ることによりその水相中の不溶の物質を除去する。水和から分離された前記の不
溶の沈澱物は廃棄し、その水相を凍結乾燥するか、又はその他ジチオクロームを
失活させずに、水性生物学的抽出液を濃縮するのに適した他の公知の方法、例え
ば、逆浸透又はイオン交換クロマトグラフィーにかける。
乾燥酵母フレークでも生きている酵母でも出発物質として使用可能であるか、本
発明者は、生きている酵母ははるかに優れた結果をもたらすことを見い出したの
で、生きている酵母を出発物質とするのか好ましい。好ましい実施態様において
は、造粒された含水酵母は、球状に成形し、液体窒素中で凍結させる。
次に、ブレンダーを用いて、前記酵母法を液体窒素と混合することにより、より
小さな塊状に破壊し、該酵母の細胞を粉砕する。前記混合は、凍結酵母が細かい
粉末状になるまで(塊かなくなるまで)行う。
等量のpH2〜8の緩衝液、例えば、酢酸ナトリウム又はリン酸カリウム緩衝液
(酵母重量/緩衝液容量)を前記酵母粉末に添加する。酵母/緩衝液混合物をN
2下で攪拌後、遠心分離して、沈澱した小粒を捨てて、上澄は保存する。前記上
澄みを次に有機溶媒、好ましくはエーテル、例えばジエチルエーテルにより抽出
してもよい。
(1i)クロマトグラフィー
これらのクロマトグラフィーの操作は、全て、実用温度てあればとんな温度で行
ってもよい。従って、例えば、−10〜30°C1好ましくは10〜35°C1
更に好ましくは20〜30°Cで行うことかできる。
一つの実施態様において、水相抽出液はインスリンアフィニティカラムにかけら
れる。本発明において使用するインスリンクロマトグラフィーカラムは、支持体
として多糖類、アガロース、セルロース、デキストラン、シリカ又はその他不活
性高分子の粒子を使用するどのインスリンアフィニティクロマトグラフィーカラ
ムでもよい。前・配粒子は粒度が0.1μm〜500μmの球形又は微品質構造
のものでよい。
インスリンを上記の支持体に固定化する方法としては、従来公知のどんな方法で
もよく、アルデヒド、臭化シアン、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、F
MP又はカルボニルジイミダゾールのカップリング法か挙げられる。例えば、バ
イオ・ラド(Bio−Rad)社(米国、カリフォルニア州すッチモンド)のア
フィーブレップ10(Affi−PreplO)及びインスリンを使用すると、
このようなインスリンアフィニティカラムを容易に作製することかできる。或い
は、ステロゲン バイオセパレーションズ(Sterogen Biosepa
rations)社(米国、91006カリフオルニア州アルカデイア)のイン
スリンーアクチゲル(Insulin−Actigel)カラムを使用してもよ
い。
前記水相抽出液をインスリンアフィニティクロマトグラフィーマトリックスに一
度かけたら、該インスリンアフィニティク0マドグラフィーマトリックスは洗浄
工程に付さられる。本操作及び他の操作で用いられるどんな洗浄操作においても
、0.1〜5M、好ましくは、約IMのイオン強度を有する塩又は塩の混合物が
pH2〜8のいずれのpHでも使用可能である。
洗浄操作の後に、インスリンアフィニティクロマトグラフィーマトリックスは活
性チオール又はジチオールで処理する。好ましい実施態様においては、(i)チ
オールの濃度をOmMから40mMに上昇させる濃度勾配、又は(il)ジチオ
ールの濃度をOmMから20mMに上昇させる濃度高配を用いた活性チオール又
はジチオールの濃度勾配法を使用してもよい。ジチオクロームの溶出は、室温に
おいて、活性チオールが約5〜20mM、活性ジチオールが約2.5〜l0mM
で起きる。或いは、前記カラムを濃度10〜40mMの活性チオール又は濃度5
〜20mMの活性ジチオールで単純に処理することにより、ジチオクロームを溶
出することも可能である。
ジチオクロームの溶出に使用可能な活性チオール又はジチオールは、少なくとも
一つのスルフヒドリル基を含有する水溶性チオールであればどれでもよい。これ
らの活性千オール/ジチオールは、水溶性を向上させるためにさらにヒドロキシ
ル基を含んでいてもよい。使用可能なチオール類及びジチオール類としては、ジ
チオエリスリトール(DTE) 、ジチオスレイトール(DTT) 、グルタチ
オン、チオグリセロール、システィン、2−メルカプトエタノール又はリボ酸か
挙げられる。
精製操作は、実用温度であればとんな温度で行ってもよい。
該操作は、例えば、−10〜35°C1更に好ましくは20〜30’Cて行われ
る。
別法としては、水相抽出液は、スルフヒドリル交換クロマトグラフィーにかけら
れる。本発明において使用されるスルフヒドリル交換クロマトグラフィーカラム
は、例えば多糖類、アガロース、セルロース、デキストラン、その他不活性高分
子支持体又はシリコン支持体上に支持されたスルフヒドリル交換クロマトグラフ
ィー物質であればとれてもよく、例えば、ファルマシア(Pharn+acia
)社、パイオーラド(Bio−Rad)社及びシグマ社(Sigma Chem
ical Co、(米国、63178、ミズリー州、セントルイス)から、アク
ティベイチットチオール−セファロース(Activated Th1ot−5
epharose(商標))又はアフィゲル501(Affigel 501(
商標乃の商品名でアガロースに支持された形で入手できるスルフヒドリル交換物
質が挙げられる。
水相抽出液を該クロマトグラフィーマトリックスに一度かけたら、該クロマトグ
ラフィーマトリックスは安定したベースラインを得るまで洗浄工程に供される。
この洗浄操作においては、中程度のイオン強度を有する溶液であればどの溶液を
使用してもよい。この洗浄操作においては、0.1〜5M、好ましくは約IMの
イオン強度を有する塩又は塩の混合物で、pHが2〜8のものか使用可能である
。例えば、pl(3のIM NaC1が使用される。
安定したベースラインが得られたら、前記クロマトグラフィーマトリックスは還
元剤、例えば活性チオール又はジチオールの濃度匂配法により溶出される。活性
チオール又はジチオールの濃度匂配法は、ジチオール濃度はOmMから250m
Mまで、好ましくは10mMまで、チオール濃度はOmMから500mMまで、
好ましくは20mMまて上昇させることにより行われる。ジチオクロームは、前
記マトリックスを、0.05mM 〜250 mM、好ましくは2.5mM〜l
omMの活性ジチオール(DTE)又は0.1mM〜500 mM、好ましくは
5mλ(〜20mMの活性チオールを用いて室温で処理することにより得ること
ができる。
ジチオクロームを溶出するのに使用可能な活性チオール又はジチオールとしては
、低分子量で、水溶性であり、少なくとも1つのスルフヒドリル基を含むチオー
ル又はジチオールであれば、とれてもよい。この中には、炭素原子数2〜6から
なる物質も含まれる。これらの活性チオールは、その水溶性を向上させるために
、水酸基か付加されていてもよい。チオール/ジチオールとしては、例えば、ジ
チオスレイトール(DTT) 、ジチオエリスリトール(DTE) 、グルタチ
オン、チオグリセロール、2−メルカプトエタノール、リボ酸及びシスティンか
挙げられる。
更に、別の実施態様において上述した工程(ii)で得られた水相抽出液を、陰
イオン交換クロマトグラフィー又はC4+a+lI−又はフェニル逆相クロマト
グラフィーにかけることによりDTCを単離することができる。
陰イオン交換クロマトグラフィーを使用する場合、前記水相抽出液は(該抽出液
は場合により凍結乾燥されていてもよい)、第4アミン型陰イオン交換クロマト
グラフイーマトリツクス、例えば、QAEカラム、AE(アミノエチル)カラム
又はDEAEカラムに添加される。前記陰イオン交換クロマトグラフィーマトリ
ックスを、λ= 214r+m又は260nmにおいてベースラインが検出され
るまて水て洗う。ジチオクロームの溶出は、直線型塩濃度勾配法(例えば、0〜
1MのNaCl、 NaBr、 KCI、 KBrを用いた濃度勾配)により行
われる。
逆相クロマトグラフィーを使用する場合、分離した前記水相抽出液は(該抽出液
は凍結乾燥されていてもよい)、C4,1,11−又はフェニル逆相クロマトグ
ラフィーカラム、例えば、AXXiOm Cpsカラム上に付される。素通りし
た液は廃棄する。次に、該マトリックスを、λ= 214nm又は260nmに
おいてベースラインが検出されるまで水で洗う。続いて(A)中の(B)+1度
か0容量%から50容量%まで変化する直線型濃度勾配法を用いる。
(A)成分は0.02〜0.2M(酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム)のpH
2〜6緩衝液であり、トリエチルアミン(TEA) 0.2%を含存するCl−
ff低級アルコール、アセトニトリル、アセトン又はエトキシエトキシエタノー
ルを5容量%含んでいる。 (B)成分は、低級アルコール、アセトン、エトキ
シエトキシエタノール又はアセトニトリルである。λ= 2!4nmでモニター
しながら溶出を行う。
(ii)DTCの特性
上記の諸方法により得られた化合物は、第1級及び第2級アミンに対するニンヒ
ドリン試験に陽性であり、第1級アミンと第2級アミンの比は約2:1である。
紫外線吸収スペクトルでは260nm にコチン酸)にピークがある(図1参照
)。該化合物はQEAカラムから0.2〜0.5M塩濃度で溶出し、弱い陰イオ
ンであることを示す。上記化合物は、スルフヒドリル交換クロマトグラフィーに
おける挙動に基づき、少なくとも1つの反応性チオールを有する。(DEAE型
イオシイオン交換エチルアミノエチル官能基を有する。該交換体の支持体として
は、セルロース、アガロース、デキストラン、シリカ又は高分子粒子を使用する
ことができる。該粒子は、粒度0.IALm〜500μmの球状又は微品質構造
のものでよい。
ジチオクロームとインスリンを同じ溶液中に併存させると、ジチオクロームは容
易にインスリンと結合する。この結果、インスリンとジチオクロームか互いに共
有結合しているインスリン−ジチオクローム付加物が生成する。例えば、前記イ
ンスリン−ジチオクローム付加物は、インスリン及び過剰のジチオクロームを2
5mMリン酸カリウム緩衝液(p)I=7.2)に添加し、該溶液を4°Cて一
晩中激しく混合する(tumble)ことにより得ることができる。前記溶液を
サイズ排除クロマトグラフィーにかけることにより、インスリン−ジチオクロー
ム付加物を回収することかできる。
(iv)DTCの用途
ジチオクローム及び前記付加物(“活性インスリン”)は、薬学的に活性な物質
のどのような投与方法を用いても投与することかできる。すなわち、腸内、坐剤
、皮下、静脈内、筋肉及び経皮の投与法が使用できる。
例えば、ジチオクロームを糖尿病患者に投与して、彼らの糖尿病を緩和すること
も可能であり、その際、ジチオクロームは2通りの形で投与することかできる。
■型糖尿病、インスリン抵抗性、妊娠性糖尿病、ストレス帰因性糖尿病、肥満、
高脂血症、アテローム及びアテローム硬化並びにその他の高濃度血中グルコース
、最適以下のグルコース動態又は高濃度血中インスリンに関連した症状の治療の
ためにジチオクロームは経口投与に有用である。インスリン−ジチオクローム付
加物(“活性インスリン”)を■型(若年型又はインスリン依存型)糖尿病の治
療法として、従来型のインスリン注射と同様の方法で患者の治療に使用してもよ
い。必要に応じて活性インスリンとインスリンの混合物を使用する治療法も選択
できる。前記の活性インスリンの割合は、0.1%〜90%、好ましくは1%〜
35%である。
ジチオクロームの塩及びインスリン−ジチオクローム付加物の塩、特に生理学的
に許容できる前記物質の塩は、本発明の範囲内である。そのような塩は生理学的
に許容できる陽イオン、例えば、ナトリウムのようなアルカリ金属、第4級アン
モニウムイオン又はプロトンを有するアミン類の陽イオンを含んでいる。塩は、
水可溶性をより大きくするので使用上宥和である。
ジチオクローム及びインスリン−ジチオクローム付加物は、例えば、は乳類に用
いる獣医用あるいは特にヒト用の製薬に種々の方法で調合することができる。し
たがって、本発明はさらに、ジチオクローム又はインスリン−ジチオクローム付
加物を含有する薬学的組成物を提供する。該ジチオクローム及びインスリン−ジ
チオクローム付加物は、生理学的に許容される担体又は希釈剤とともに調製され
る組成物に1重量%〜99重量%の割合で含まれ得る。
ジチオクロームは経口投与してもよい。経口投与には、ジチオクロームを含有す
る液体希釈剤を含む組成物を使用することかできる。例えば、通常の固体担体材
料、例えばスターチ、ラクトース、デキストリン又はマグネシウムステアレート
を使用することができ、これらを使用すれば経口組成物を成形した形、例えば、
錠剤、カプセル(スパンスルを含む)等として提供することかできる。経口投与
の際には、ジチオクロームを、必要に応じて、腸管吸収を助は生体膜透過を安定
化させるペプチド又はタンパク質と組合わせてもよい。
インスリン−ジチオクローム付加物は、患者に、注射(静脈も筋肉内も)による
投与に通常使用されるもので、したかって殺菌されバイロゲン(発熱物質)を含
まない液体希釈剤を含有する液状、油状又は乳化した組成物として投与する二と
かてきる。
注射や経口以外の他の投与形態も、ジチオクロームの場合も、インスリン−ジチ
オクローム付加物の場合も、ヒト及び動物のいずれに対しても可能である。例え
ば、当業界て公知の、坐剤又はペッサリー使用などの他の形態を、特にヒトへの
投与では、使用することかできる。このように、すべての投与形態、経小腸、坐
剤、皮下、静脈内、筋肉内及び経皮を使用することができる。
薬学的組成物は単位投与量の形で、即ち、単位投与量を含有している区切られた
部分からなる形に、又は単位投与量の数倍量もしくは半分量の形に処方してもよ
い。与えられる活性化合物(即ち、ジチオクローム又はインスリン−ジチオクロ
ーム付加物)の投与量は、治療する疾病その他の種々のファクターに依存するか
、ジチオクローム及びインスリン−ジチオクローム付加物は患者に次のようにし
て投与することができる。
■型糖尿病、インスリン抵抗性糖尿病、妊娠性糖尿病、ストレス帰因性糖尿病、
肥満、高脂血症その他の高血糖又は最適以下のグルコース動態に関連した症状の
治療には、ジチオクロームを、0.1μg〜Ig/日、好ましくは1〜200μ
g/日、最も好ましくは10〜50μgの1日当りの投与量でヒトに投与すれば
よい。
インスリン−ジチオクローム付加物は、I型(若年型又はインスリン依存型)糖
尿病の治療法として、従来のインスリン治療法で使用されて来たものと同様にし
て経口又は注射にて投与すればよい。したがって、インスリン−ジチオクローム
付加物は、インスリン約1〜103単位、好ましくは4〜102単位の日当り投
与量で用いればよい。任意であるか、活性化インスリンとインスリンの混合物を
、それぞれ0.1%〜90%、好ましくは1%〜35%量で、活性化インスリン
とインスリンとの混合物を投与する治療を施してもよい。
インスリン−ジチオクローム付加物は、■型(若年型又はインスリン依存型)糖
尿病の治療法として、従来のインスリン治療法で用いられて来たものと同様にし
て注射してもよい。したかって、インスリン−ジチオクローム付加物は、インス
リン約1〜103単位、好ましくはインスリン4〜101単位の日当り投与量で
用いればよい。
しかし、一定の状況下では、これら二つの物質のいずれもが上述の日当り投与量
より少ない量又は多い量で与えるのか適切であることを理解されたい。
本発明の他の特徴は下に例として示す実施態様の説明において明らかにするか、
これらの実施態様は説明のためのもので、本発明を限定しようとするものではな
い。
実施例
酵母インスリンーアクチゲル(Insulin−Actigel)クロマトグラ
ヱヱニ
含水酵母を15分間3000rpmでベレット化したものを球状にした後、液体
LN、中で凍結させる。次に、ステンレスバーブレンダ−で該球状酵母をLN2
と混合することにより小さな塊に破壊し、崩壊させる。凍結酵母か細かい粉末状
になったら、(塊かなくなったら)前記混合を止める。等量(酵母重量/緩衝液
容量)の酢酸ナトリウム緩衝液(pH4〜7)をアーレンメイヤ−−フラスコ内
の前記粉末に添加する。前記酵母緩衝液混合物をN2雰囲気下で4℃で1時間マ
グネティックスターラーにより攪拌する。次に、前記混合物を10. OOOr
l)mで30分間遠心分離機にかける。前記酵母ベレットは廃棄して上清を回収
する。続いて、該上清を、室温で、6〜10倍の体積のジエチルエーテルを用い
て抽出し、脂質を除去する。前記の水性相中の過剰のエーテルを真空除去し、全
抽出液を脱気する。次に、前記の脱脂された抽出液を10.0OOrp[11で
30分間遠心分離して、ペレットは廃棄する。
インスリンアフィニティークロマトグラフィー前記の水性酵母抽出液をCIl逆
相カラムに添加して、通過した液は廃棄する。前記マトリックスを214r++
n又は260nmにおいてベースラインか検出されるまで水で洗う。前記マトリ
ックスは、トリエチルアミン0.2%を含有するMeOHを5%含有する0、1
M、 pl(=3のリン酸塩緩衝液50%/MeOH5096で溶出される。
MeOHを真空下て除去する。前記溶液を脱気したI)H=7゜2のPBSて希
釈する。
前記の脱気された溶出液をインスリンアフィニティークロマトグラフィーマトリ
ックスに添加する。前記のインスリンマトリックスを室温で1時間、すみずみま
で振動させながらインキュベートする。次にそのマトリックスをリン酸塩緩衝液
(2mM。
pF+=7.2)で洗い、IM、pH=3のNaC]で洗った後、16Mm G
S)Iて溶出する。
グルタチオンを逆相クロマトグラフィーによりDTCから分離する。前記溶出液
をC1j逆相マトリツクスに添加して、通過した液は廃棄する。前記マトリック
スを、214nm又は260nmにおいてベースラインが確立されるまで水で洗
う。前記マトリックスは、トリエチルアミン0.2%を含有するMeOHを5%
含有する0、1M、 pH=3のリン酸塩緩衝液50%/MeOH50%で溶出
される。
MeOHを真空下で除去する。
スルフヒドリル交換クロマトグラフィー前記水性酵母抽出液をC1,逆相マトリ
ックスに添加して、素通り液は廃棄する。前記マトリックスを、ラムダ= 25
4nrnにおいてベースラインが確立されるまで水で洗う。前記マトリックスは
、トリエチルアミン0.2%を含有するMeOHを5%含有する0、1M、 p
11=3のリン酸塩緩衝液50%/MeOH50%で溶出される。
メタノールを真空下で除去する。前記溶液をリン酸塩緩衝液(25mM、 pH
=7.2)で希釈する。
前記の脱気した溶出液をスルフヒドリル交換マトリックスに添加する。前記のイ
ンスリンマトリックスを室温で1時間、すみずみまで振動させながらインキュベ
ートする。次に、そのマトリックスをリン酸緩衝液て洗い、IM、p)I=3の
NaC1て洗った後、16mM GSHで溶出する。
グルタチオンを逆相クロマトグラフィーによりDTCから分離する。前記溶出液
をC+a逆相マトリックスに添加して、通過した液は廃棄する。前記マトリック
スを、254nmにおいてベースラインか確立されるまで水で洗う。前記マトリ
ックスは、トリエリチアミン0.2%を含有するMeOHを5%含有するリン酸
緩衝液50%/MeO850%で溶出される。MeOFIを真空下で除去する。
C13−逆相クロマトグラフィー
5tandard 5 [mu]m、 25cm Axxion C+aカラム
を濃度勾配条件下で使用して前記の粗脱脂酵母抽出液を分画する。前記粗酵母抽
出液20μ!をHPLCに注入する。A中のBを0−50%変化させる直線型濃
度勾配を行う(Aは、トリエチルアミン(TEA)0.2%を含むMeOH5%
を含有するpH=3の0.1Mリン酸カリウム緩衝液てあり、BはMeOHであ
る)。前記溶出は214nmでモニターし、カラムの流速は0.7ml/min
である。生物活性分画として、濃度勾配溶出中の15%から40%の範囲を集め
る。そのクロマトグラムは複雑であり、少なくとも30個のピークからなる。
3mlのJT Baker SPEカラムに3mlの前記の粗酵母抽出液に添加
する。前記カラムを254nmにおいてベースラインか観測されるまでH2Oて
洗う。OMからIMまでのNaCl濃度勾配を行う。
DTCは、濃度勾配において、初期の段階に溶出する( DTCは弱陰イオン性
を示す)。
DTCは、ニンヒドリンに陽性である。第1級アミン、第2級アミンの両方か存
在し、その割合は約2:1である。
クロム:
DTCの生物活性試料は、化学実験室で行った試験で、クロムに対して陽性であ
る。
チオール
DTCは、スルフヒドリル交換クロマトグラフィーの挙動に基づき、チオール又
はジチオール型である。
生物活性ニ
ジチオクロームは、インスリンの活性を増加させる。そのバイオアッセイは、こ
の特性に基づいている。真正のDTCは、インスリンの能力を増加させてグルコ
ース摂取及びグルコース酸化を促進する。インスリンはかかる活性作用に必要と
される。
細胞は、DTC単独には応答せず、DTCとインスリンの両方か存在する場合に
のみ応答する。
細胞のバイオアッセイは、どのようなインスリン応答細胞を用いても行うことが
できる。こうしたインスリン応答細胞には、酵母細胞、並びにいずれの動物に由
来するものでもよいか筋肉、脂肪及び肝臓の細胞(ミオサイト(myocyte
s)、脂肪細胞(adipocytes)及び肝細胞(hepato−cyte
s))が含まれる。また、インスリン感受性細胞系も有用である。細胞のアッセ
イに対して、グルコース摂取を少なくとも二つの方法で測定することができる。
一つは、細胞、インスリン、及び種々の濃度のDTCを含有する試験ウェル中の
グルコース濃度を、標準的なグルコース検定法を用いてモニターする方法である
。
第二の方法は、トリチウムで標識したデオキシグルコーズの摂取を測定する方法
である。
インビボのアッセイは、インスリン抵抗性又はインスリン抵抗性糖尿病をもつ動
物であればどれにでも行うことができる。
ジチオクローム又は活性インスリンを投与して、血糖又は血中インスリンを測定
する。
(1) 3T3−Ll細胞の調製
3T3−Llで知られたマウスの脂肪細胞(adipocyte)系(アメリカ
ン・タイプ・カルチャー・セルライン(CCL 92. l)を単層で成長させ
て、該脂肪細胞系を脂肪細胞の特徴をもつ細胞に分化させるような条件にさらす
。
(2)ラット精巣上体脂肪細胞の調製
ラットの脂肪細胞(fat cells)はロッドベルの方法により調製される
(Rodbell、 Martin : Metabolism of 1so
lated FatCells、 Journal of Biologica
l Chemistry、 239 : 375−380(1964))。
(3)グルコース消費アッセイ
トリプシン処理した3T3−Ll細胞又はコラゲナーゼ処理した新鮮なラット脂
肪細胞(adipocytes)を24個のウェルプレートに平板培養する。次
に、ジチオクロームを含有する又は含有しない0〜b
養する。時刻0と、10時間まで一定時間ごとに、前記培養液から試料を採取す
る。前記試料について、グルコースを分析して最小二乗法により、グルコース消
費速度率を決定する。
図2は、グルコース消費アッセイの結果を示す。後のグラフは生データを示し、
グルコースへキソキナーゼアッセイによる紫外線の吸光度である。先のグラフは
、グルコース測定から最小二乗法の勾配より決定されるグルコース消費速度であ
る。インスリン濃度がゼロであるDTC単独のものは、グルコース消費に何の効
果もないことがわかる。
(4)グルコース摂取アッセイ
トリプシン処理した3T3−Ll細胞又はコラゲナーゼ処理した新鮮なラット脂
肪細胞(adipocytes)を24個のウェルプレート中で平板培養する。
次に、細胞を、ジチオクロームを含有する又は含有しない0〜50mMのインス
リンの存在下て、かつグルコースの不存在下で培養する。5分〜lO時間の期間
の経過後、トリチウムで標識したデオキシグルコースを添加する。5分後、前記
細胞を失活させ洗浄する。残留する(したがって細胞中に)トリチウムのレベル
を液体シンチレーションカウンターで測定する。
図3は、インスリン及びDTCを添加から5時間後に行われたグルコース摂取ア
ッセイの結果を示す。再び、インスリン濃度がゼロではDTC単独のものは、グ
ルコース消費に何の効果もないことかわかる。
明らかに、本発明の非常に多くの改作(モディファイ)及び改変(バリエーショ
ン)が、上記の教えに照らすと可能である。
したがって、添付した請求の範囲内において、本発明はここで具体的に説明した
のと異なる態様で実施することができることを理解すべきである。
時間(h「)
FIG、2B
時間(hr)
FIG−2C
八
〇
七
国際調査報告
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.(i)真核細胞集団を溶解し、得られた溶解液をpH2〜8の水性緩衝液と 有機溶媒との混合液と組み合わせる;ここで該有機溶媒は、C1−5のアルコー ル類、C2−8のエーテル類、アセトニトリル、ジクロロエタン、クロロホルム 及びメチレンクロリドからなる群から選ばれる: (ii)有機相を水相から分離し、水相抽出液を単離する;(iii)該水相抽 出液を、(iiia)インスリンアフィニティクロマトグラフィーマトリックス 又は(iiib)スルフヒドリルクロマトグラフィーマトリックスにかける;( iv)該クロマトグラフィーマトリックスを洗浄する;そして、 (V)該クロマトグラフィーマトリックスに還元剤を通し、そこからインスリン と結合可能な物質を溶出させる、ことにより得られた物質。 2.請求項1の物質あって、工程(v)で得られた抽出液が逆相クロマトグラフ ィーマトリックスにかけられ、該マトリックスは洗浄された後に前記の水性緩衝 液と前記の有機溶媒との混合液とで処理されて、前記のインスリン結合可能な物 質が得られるもの。 3.請求項2の物質であって、工程(ii)で得られた前記水相抽出液が逆相ク ロマトグラフィーマトリックスにかけられ、該マトリックスは洗浄された後に前 記の水性緩衝液と前記の有機溶媒との混合液とで処理されて抽出液が得られ、該 抽出液から前記の有機溶媒が除去されて水相抽出液が得られ、該水相抽出液が次 に工程(iii)に供されるもの。 4.請求項1の物質であって、工程(i)における前記の溶解が、(ia)前記 の真核細胞集団を液体窒素と接触させた後、得られた凍結細胞集団を粉末化する 、又は(ib)該真核細胞集団をフレンチプレスもしくはソニケーターに通す、 又は(ic)該真核細胞集団を水と前記の溶媒との混合液と組み合わせる、こと からなるものであるもの。 5.請求項1の物質であって、ニンヒドリン試験において第1アミンに対して陽 性を示すもの。 6.請求項1の物質であって、ニンヒドリン試験において第2アミンに対して陽 性を示すもの。 7.請求項1の物質であって、ニンヒドリン試験において第1アミンと第2アミ ンの両方に対して陽性を示すもの。 8.請求項1の物質であって、260nmに紫外線スペクトルのピークを有する もの。 9.請求項1の物質であって、反応性スルフヒドリル基を有するもの。 10.(i)真核細胞集団を溶解し、得られた溶解液をpH2〜8の水性緩衝液 と有機溶媒との混合液と組み合わせる;ここで該有機溶媒は、C1−5のアルコ ール類、C2−8のエーテル類、アセトニトリル、ジクロロエタン、クロロホル ム及びメチレンクロリドからなる群から選ばれる; (ii)有機相を水相から分離し、水相抽出液を単離する;(iii)該水相抽 出液を、(iiia)陰イオンクロマトグラフィーマトリックス又は(iiib )C,C4,C18−又はフェニル逆相クロマトグラフィーマトリックスにかけ る: (iv)該クロマトグラフィーマトリックスを洗浄する;そして、 (v)該クロマトグラフィーマトリックスからインスリンと結合可能な物質を溶 出させる、 ことにより得られた物質。 11.請求項10の物質であって、前記の工程(i)における溶解が、(ia) 前記の真核細胞集団を液体窒素と接触させた後、得られた凍結細胞集団を粉末化 する、又は(ib)該真核細胞集団をフレンチプレスもしくはソニケーターに通 す、又は(ic)該真核細胞集団を水及び前記の溶媒と組み合わせる、操作を備 えるものであるもの。 12.薬学的に許容される担体又は希釈剤とともに下記の操作により得られた物 質とを含有してなる薬学的組成物:(i)真核細胞集団を溶解し、得られた溶解 液をpH2〜8の水性緩衝液と有機溶媒との混合液と組み合わせる;ここで該有 機溶媒は、C1−5のアルコール類、C2−8のエーテル類、アセトニトリル、 ジクロロエタン、クロロホルム及びメチレンクロリドからなる群から選ばれる; (ii)有機相を水相から分離し、水相抽出液を単離する;(iii)該水相抽 出液を、(iiia)インスリンアフィニティクロマトグラフィーマトリックス 又は(iiib)スルフヒドリル交換クロマトグラフィーマトリックスにかける ;(iv)該クロマトグラフィーマトリックスを洗浄する;そして、 (V)該クロマトグラフィーマトリックスに還元剤を通し、そこからインスリン と結合可能な物質を溶出させる、ことにより得られた物質。 13.請求項12の組成物あって、工程(v)で得られた抽出液が逆相クロマト グラフィーマトリックスにかけられ、該マトリックスは洗浄された後に前記の水 性緩衝液と前記の有機溶媒との混合液とで処理されて、前記のインスリン結合可 能な物質が得られるもの。 14.請求項13の組成物であって、工程(ii)で得られた前記水相抽出液が 逆相クロマトグラフィーマトリックスにかけられ、該マトリックスは洗浄された 後に前記の水性緩衝液と前記の有機溶媒との混合液とで処理されて抽出液が得ら れ、該抽出液から前記の有機溶媒が除去されて水相抽出液が得られ、該水相抽出 液が次に工程(iii)に供されるもの。 15.請求項4の組成物であって、工程(i)における前記の溶解が、(ia) 前記の真核細胞集団を液体窒素と接触させた後、得られた凍結細胞集団を粉末化 する、又は(ib)該真核細胞集団をフレンチプレスもしくはソニケーターに通 す、又は(ic)該真核細胞葉団を水と前記の溶媒との混合液と組み合わせる、 操作を備えるものであるもの。 16.請求項12の薬学的組成物であって、前記の薬学的担体又は希釈剤が経口 投与に適したものであるもの。 17.ジチオクロームとインスリンが相互に共有結合で結合され、該ジチオクロ ームは、下記の操作により得られた物質であるジチオクロームーインスリン付加 物: (i)真核細胞集団を溶解し、得られた溶解液をPH2〜8の水性緩衝液と有機 溶媒との混合液と組み合わせる;ここで該有機溶媒は、C1−5のアルコール類 、C2−8のエーテル類、アセトニトリル、ジクロロエタン、クロロホルム及び メチレンクロリドからなる群から選ばれる; (ii)有機相を水相から分離し、水相抽出液を単離する;(iii)該水相抽 出液を、(iiia)インスリンアフィニティクロマトグラフィーマトリックス 又は(iiib)スルフヒドリルクロマトグラフィーマトリックスにかける;( iv)該クロマトグラフィーマトリックスを洗浄する;そして、 (V)該クロマトグラフィーマトリックスに還元剤を通し、そこからインスリン と結合可能な物質を溶出させる、ことにより得られた物質。 18.請求項17の付加物あって、工程(v)で得られた抽出液が逆相クロマト グラフィーマトリックスにかけられ、該マトリックスは洗浄された後に前記の水 性緩衝液と前記の有機溶媒との混合液とで処理されて、前記のインスリン結合可 能な物質が得られるもの。 19.請求項18の付加物であって、工程(ii)で得られた前記水相抽出液が 逆相クロマトグラフィーマトリックスにかけられ、該マトリックスは洗浄された 後に前記の水性緩衝液と前記の有機溶媒との混合液とで処理されて抽出液が得ら れ、該抽出液から前記の有機溶媒が除去されて水相抽出液が得られ、該水相抽出 液が次に工程(iii)に供されるもの。 20.請求項17の付加物であって、工程(i)における前記の溶解が、(ia )前記の真核細胞集団を液体窒素と接触させた後、得られた凍結細胞集団を粉末 化する、又は(ib)該真核細胞集団をフレンチプレスもしくはソニケーターに 通す、又は(ic)該真核細胞集団を水及び前記の溶媒と組み合わせる、操作を 備えるものであるもの。 21.グルコース耐性因子活性を有する精製物質の製造方法であって、 (i)真核細胞集団を溶解し、得られた溶解液をpH2〜8の水性緩衝液と有機 溶媒との混合液と組み合わせる;ここで該有機溶媒は、C1−5のアルコール類 、C2−8のエーテル類、アセトニトリル、ジクロロエタン、クロロホルム及び メチレンクロリドからなる群から選ばれる; (ii)有機相を水相から分離し、水相抽出液を単離する;(iii)該水相抽 出液を、(iiia)インスリンアフィニティクロマトグラフィーマトリックス 又は(iiib)スルフヒドリルクロマトグラフィーマトリックスにかける;( iv)該クロマトグラフィーマトリックスを洗浄する;そして、 (v)該クロマトグラフィーマトリックスに還元剤を通し、そこからインスリン と結合可能な物質を溶出させる、操作を備える方法。 22.請求項21の方法あって、工程(v)で得られた抽出液が逆相クロマトグ ラフィーマトリックスにかけられ、該マトリックスは洗浄された後に前記の水性 緩衝液と前記の有機溶媒との混合液とで処理されて、前記のインスリン結合可能 な物質が得られる方法。 23.請求項22の方法であって、工程(ii)で得られた前記水相抽出液が逆 相クロマトグラフィーマトリックスにかけられ、該マトリッスは洗浄された後に 前記の水性緩衝液と前記の有機溶媒との混合液とで処理されて抽出液が得られ、 該抽出液から前記の有機溶媒が除去されて水相抽出液が得られ、該水相抽出液が 次に工程(iii)に供されるもの。 24.請求項21の物質であって、工程(i)における前記の溶解が、(ia) 前記の真核細胞集団を液体窒素と接触させた後、得られた凍結細胞集団を粉末化 する、又は(ib)該真核細胞集団をフレンチプレスもしくはソニケータに通す 、又は(ic)該真核細胞集団を水と前記の溶媒との混合液と組み合わせる、操 作を備えるものであるもの。 25.請求項24の方法であって、工程(iii)に、前記水相をインスリンア フィニティクロマトグラフィーマトリックスにかけることを含む方法。 26.請求項24の方法であって、工程(iii)に、前記の水相抽出液をスル フヒドリルクロマトグラフィーマトリックスにかけることを含む方法。 27.請求項24の方法であって、前記の有機溶媒かジエチルエーテルである方 法。 28.請求項21の方法であって、前記の還元剤として、前記のクロマトグラフ ィーマトリックスに、チオールを濃度500Mまで、又はジチオールを濃度25 0mMまで通過させる操作を含む方法。 29.請求項26の方法であって、前記のスルフヒドリル交換クロマトグラフィ ーマトリックスが、アクチゲル−T(商標)、アクティペイテッド・チオール− セファロース(商標)又はアフィゲル501(商標)である方法。 30.グルコース耐性因子活性を有する精製物質の製造方法であって、 (i)真核細胞集団を溶解し、得られた溶解液をpH2〜8の水性緩衝液と有機 溶媒との混合液と組み合わせる;ここで該有機溶媒は、C1−5のアルコール類 、C2−8のエーテル類、アセトニトリル、ジクロロエタン、クロロホルム及び メチレンクロリドからなる群から選ばれる; (ii)有機相を水相から分離し、水相抽出液を単離する;(iii)該水相抽 出液を、陰イオン交換クロマトグラフィーマトリックスにかける; (iv)該クロマトグラフィーマトリックスを洗浄する;そして、 (V)該クロマトグラフィーマトリックスに塩溶液を通し、そこからインスリン と結合可能な物質を溶出させる、操作を備える方法。 31.グルコース耐性因子活性を有する精製物質の製造方法であって、 (i)真核細胞集団を溶解し、得られた溶解液をpH2〜8の水性緩衝液と有機 溶媒との混合液と組み合わせる;ここで該有機溶媒は、C1−5のアルコール類 、C2−8のエーテル類、アセトニトリル、ジクロロエタン、クロロホルム及び メチレンクロリドからなる群から選ばれる; (ii)有機相を水相から分離し、水相抽出液を単離する:(iii)該水相抽 出液を、C4,8,18,−r又はフェニル逆相クロマトグラフィーマトリック スにかける;(iv)該クロマトグラフィーマトリックスを、(A)中の(B) の直線型勾配溶出にかけ(ただし、(A)成分はpH2〜8で、0.2容量%の トリエチルアミンと5容量%のC1−3アルコール、アセトン、エトキシエトキ シエタノール又はアセトニトリル、及び0.2容量%のトリエチルアミンを含有 するる、0.02〜0.2Mの緩衝液であり、(B)成分は、前記C1−3アル コール、アセトン、エトキシエトキシエタノール又はアセトニトリルである)、 インスリンと結合可能な物質を得る、 操作を備える方法。 32.患者に、下記の操作で得られた物質を投与することからなる高血糖又は最 適以下のグルコース動態を患う患者の治療方法:(i)真核細胞集団を溶解し、 得られた溶解液をpH2〜8の水性緩衝液と有機溶媒との混合液と組み合わせる ;ここで該春機溶媒は、C1−5のアルコール類、C2−8のエーテル類、アセ トニトリル、ジクロロエタン、クロロホルム及びメチレンクロリドからなる群か ら選ばれる; (ii)有機相を水相から分離し、水相抽出液を単離する;(iii)該水相抽 出液を、(iiia)インスリンアフィニティクロマトグラフィーマトリックス 又は(iiib)スルフヒドリル交換クロマトグラフィーマトリックスにかける ;(iv)該クロマトグラフィーマトリックスを洗浄する;そして、 (V)該クロマトグラフィーマトリックスに還元剤溶液を通し、そこからインス リンと結合可能な物質を溶出させる、ことにより得られた物質。 33.請求項32の方法であって、工程(v)で得られた抽出液が逆相クロマト グラフィーマトリックスにかけられ、該マトリックスは洗浄された後に前記の水 性緩衝液と前記の有機溶媒との混合液とで処理されて、前記のインスリン結合可 能な物質が得られるもの。 34,請求項35の方法であって、工程(ii)で得られた前記水相抽出液が逆 相クロマトグラフィーマトリックスにかけられ、該マトリックスは洗浄された後 に前記の水性緩衝液と前記の有機溶媒との混合液とで処理されて抽出液が得られ 、該抽出液から前記の有機溶媒が除去されて水相抽出液が得られ、該水相抽出液 が次に工程(iii)に供されるもの。 35.請求項32の方法であって、前記の患者がII型糖尿病、インスリン抵抗 性、妊娠性糖尿病、ストレス帰因性糖尿病、肥満、高脂血症、アテローム、又は アテローム硬化の治療を受ける方法。 36,I型糖尿病患者にジチオクロームインスリン付加物を投与することを含む 治療法であって、該ジチオクロームが下記の操作で得られた物質である治療方法 : (i)真核細胞集団を溶解し、得られた溶解液をpH2〜8の水性緩衝液と有機 溶媒との混合液と組み合わせる;ここで該有機溶媒は、C0−5のアルコール類 、C2−8のエーテル穎、アセトニトリル、ジクロロエタン、クロロホルム及び メチレンクロリドからなる群から選ばれる; (ii)有機相を水相から分凝し、水相抽出液を単離する;(iii)該水相抽 出液を、(iiia)インスリンアフィニティクロマトグラフィーマトリックス 又は(iiib)スルフヒドリルクロマトグラフィーマトリックスにかける;( iv)該クロマトグラフィーマトリックスを洗浄する:そして、 (V)該クロマトグラフィーマトリックスに環元剤溶液を通し、そこからインス リンと結合可能な物質を溶出させる、ことにより得られた物質。 37.請求項36の方法あって、工程(v)で得られた抽出液が逆相クロマトグ ラフィーマトリックスにかけられ、該マトリックスは洗浄された後に前記の水性 緩衝液と前記の有機溶媒との混合液とで処理されて、前記のインスリン結合可能 な物質が得られるもの。 38.請求項37の方法であって、工程(ii)で得られた前記水相抽出液が逆 相クロマトグラフィーマトリックスにかけられ、該マトリックスは洗浄された後 に前記の水性緩衝液と前記の有機溶媒との混合液とで処理されて抽出液が得られ 、該抽出液から前記の有機溶媒が除去されて水相抽出液が得られ、該水相抽出液 が次に工程(iii)に供されるもの。 39.請求項36の方法であらて、前記患者が若年型又はインスリン依存型糖尿 病の治療を受ける方法。 40.グルコース耐性因子活性を有する物質の製造方法であって、(i)真核細 胞集団を溶解し、得られた溶解液をpH2〜8の水性緩衝液と有機溶媒との混合 液と組み合わせる;ここで該有機溶媒は、C1−5のアルコール類、C2−8の エーテル類、アセトニトリル、ジクロロエタン、クロロホルム及びジクロロメタ ンからなる群かう選ばれる: (ii)有機相を水相から分離し、水相抽出液を単離する;(iii)該水相抽 出液を、ゲル排除クロマトグラフィーに供して分子量役720〜1120の物質 をすべて分離し、インスリンと結合可能な物質を得る、 操作を備える方法。 41.請求項40の方法であって、分子量約820〜約1020の物質をすべて 分離する操作を含む方法。
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