JPH0550618B2 - - Google Patents

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JPH0550618B2
JPH0550618B2 JP21341986A JP21341986A JPH0550618B2 JP H0550618 B2 JPH0550618 B2 JP H0550618B2 JP 21341986 A JP21341986 A JP 21341986A JP 21341986 A JP21341986 A JP 21341986A JP H0550618 B2 JPH0550618 B2 JP H0550618B2
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line pressure
pressure
engine
speed
control
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Motohisa Myawaki
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、車両用のベルト式無段変速機におい
てライン圧を電子制御するライン圧制御装置に関
し、詳しくは、初回の発進時のベルトスリツプ防
止対策に関する。
【従来の技術】
この種の無段変速機の制御に関しては、例えば
特開昭55−65755号公報に示す基本的なものがあ
り、機械的に変速及びライン圧制御することが示
されている。ところで機械的な制御では、バルブ
や油圧制御系の構造が複雑になり、入力情報や制
御が自から制限される。そこで近年、種々の情
報、要件を電気的に処理して、変速及びライン圧
を最適に電子制御する傾向にある。 ここで無段変速機は、プーリとベルトの摩擦に
より動力伝達することを前提にしている。このた
めライン圧の電子制御では、適正な入力情報によ
りプーリとベルトの伝達トルクを正確に推定し、
この伝達トルクに対して常にベルトスリツプを生
じない必要最小限のプーリ押付け力を付与するよ
うに制御することが望まれる。 従来、上記無段変速機のライン圧制御に関して
は、例えば特開昭58−214054号公報の先行技術が
ある。この先行技術において、伝達トルクに関係
してライン圧を制御し、且つ入、出力軸のトルク
の関係からベルト滑りを検出して、所定の伝達ト
ルクが確保されるようにライン圧制御することが
示されている。
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記先行技術のものにあつては、実際
のベルト滑りを検出して、そのベルト滑りを防止
する対策であるから、発進時に突発的に発生する
ベルトスリツプを未然に防ぐことはできない問題
がある。 ここで発進前のライン圧は、アイドリング状態
であるからその変速比のみにより比較的低く制御
されている。一方、プーリとベルトのトルク伝達
機構について、第6図aにより説明する。即ち、
プーリAによる押付力Fs、エレメントBのライ
ン圧より受ける力Fe、リングCにより押される
力Fn、摩擦係数μ、プーリ角度β、プーリ間に
入つているエレメント数nを用いると、次式が成
立する。 Fs/n=Fe・cosβ+μ・Fe・sinβ Fe=Fs/(cosβ+μ・sinβ)n (0<β<90°) 従つて、プーリAとエレメントBとの間に摩擦
力が存在すると、ライン圧による力が同じでも、
エレメントBとプーリAの間の接触圧が実際には
小さくなる。 エンジン始動時は始動と同時にオイルポンプが
駆動して油圧を生じ、エレメントを左右から押付
けることになるが、このままではプーリAとエレ
メントBとの間の摩擦力のため充分な接触圧を生
じていない。このときライン圧が上述のように低
く制御されると、第6図bの点P1のようにスリ
ツプ限界トルク以下になり、ベルトスリツプを生
じるおそれがある。 一方、車両が走り始めると、プーリAとエレメ
ントBとが相対的に動くことにより、摩擦係数μ
は身かけ上零になるところでバランスし、第6図
bの点P2の伝達トルクになる。従つてこの場合
は、ライン圧が最低でもスリツプ限界トルクを上
回り、スリツプを生じなくなる。 このことから、エンジン始動後初回の発進まで
はベルトスリツプを生じ易い状態にあり、これを
防止するようにライン圧制御する必要がある。 本発明は、このような点に鑑み、初回の発進時
の突発的なベルトスリツプを未然に防止できる無
段変速機のライン圧制御装置を提供することを目
的とする。
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、第1図において本発
明の構成について説明すると、ライン圧制御弁4
0は制御ユニツト70の電気信号によりライン圧
を制御するように構成される。 制御ユニツト70はプライマリプーリ回転数と
セカンダリプーリ回転数により変速比を算出する
手段75と、変速比に応じて単位トルク当りの必
要ライン圧を設定する手段82と、エンジン回転
数とスロツトル開度によりエンジントルクを設定
する手段81と、各変速比で単位トルク当りの必
要ライン圧とエンジントルクにより目標ライン圧
を算出する手段83と、目標ライン圧に応じた操
作量の電気信号を出力する手段84とを備える。 また初回の発進時のベルトスリツプ防止対策と
して、エンジン回転数によりエンジン始動を検出
する手段91と、エンジン回転数、セカンダリプ
ーリ回転数及びスロツトル開度により発進を判定
する手段92と、エンジン始動及び発進の信号に
より初回の発進を判定する手段93と、エンジン
始動後の初回の発進までの間は電気信号の操作量
を最大ライン圧に補正する手段90とを備えるこ
とを特徴とする。
【作用】
上記構成による本発明では、無段変速機が基本
的には、制御ユニツト70の電気信号によりライ
ン圧制御弁40を作動して電子的にライン圧制御
される。 そして車両停止や走行時には、制御ユニツト7
0で常に実際の変速比が正確に算出され、この変
速比に応じて単位トルク当りの必要ライン圧が設
定される。またエンジントルクが推定され、これ
ら単位トルク当たりの必要ライン圧とエンジント
ルクにより目標ライン圧が、伝達トルクに対応し
て算出される。そして目標ライン圧に応じた操作
量の電気信号が出力して、ライン圧がトルク伝達
の状態に応じて連続的に電子制御される。 また制御ユニツト70ではエンジン始動と発進
を判断し、これらの信号により初回の発進を判定
して、エンジン始動後の初回の発進までの間は電
気信号の操作量を最大ライン圧に補正すること
で、プーリとベルトの接触圧がスリツプ限界トル
ク以上に強化される。このため初回の発進時の突
発的なベルトスリツプを未然に防止することが可
能となる。
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。 第2図において、本発明が適応される無段変速
機の概略について説明する。先ず、駆動系につい
て説明すると、エンジン1が電磁クラツチ2、前
後進切換装置3を介して無段変速機4の主軸5に
連結される。 無段変速機4は、主軸5に対して副軸6が平行
配置され、主軸5にプライマリプーリ7が設けら
れ、副軸6にセカンダリプーリ8が設けられ、両
プーリ7,8に駆動ベルト11が巻付けられる。
両プーリ7,8は、固定側と油圧シリンダ9,1
0を備えて軸方向移動可能に設けられる可動側と
によりプーリ間隔可変に構成され、セカンダリシ
リンダ10に対しプライマリシリンダ9の方が受
圧面積が大きく形成される。またライン圧と変速
を制御する電気信号を出力する制御ユニツト70
と、電気信号によりプライマリ圧とセカンダリ側
のライン圧とを変化する油圧回路20を備え、ラ
イン圧とプライマリ圧とが電子的に制御される。
そしてライン圧により適正にベルトクランプし、
プライマリ圧により駆動ベルトの11のプーリ
7,8に対する巻付け径の比を変えて無段変速す
るように構成される。 また副軸6は、1組のリダクシヨンギヤ12,
13を介して出力軸14に連結される。そして出
力軸14のドライブギヤ15が、フアイナルギヤ
16、デイフアレンシヤルギヤ17、車軸18を
介して駆動輪19に伝動構成される。 第3図において、油圧回路20を含む油圧制御
系について説明する。先ず、エンジン1により駆
動されるオイルポンプ21を有し、このオイルポ
ンプ21の吐出側のライン圧油路22がセカンダ
リシリンダ10、ライン圧制御弁40及び変素速
度制御弁50に連通され、変素速度制御弁50が
油路23を介してプライマリシリンダ9に連通さ
れる。変速速度制御弁50のドレン側の油路24
は、プライマリシリンダ9の排油の際に空気が侵
入するのを防ぐチエツク弁25を有してオイルパ
ン26に連通される。またライン圧制御弁40ド
レン側の油路27には、一定の潤滑圧を発生する
リユーブリケイシヨン弁28が設けられ、この潤
滑圧の油路27が駆動ベルト11の潤滑ノズル2
9、及びプリフイリング弁30を介してプライマ
リシリンダ9へ油路23にそれぞれ連通される。 ライン圧制御弁40は、弁体41にスプール4
2が移動可能に挿入され、このスプール42が油
路22のポート41aをドレンポート41bに連
通して調圧する。スプール42の一方のポート4
1cには、油路22から分岐する油路46により
ライン圧PLが作用する。またスプール42の他
方には、電気的にライン圧制御する制御ポート4
1dが設けられ、機械的に最低ライン圧PLmin
に設定するスプリング43が付勢される。そして
制御ポート41dには、油路47により信号油圧
としてライン圧制御用のデユーテイ圧Pdが供給
される。またスプリング43の端部は調整ねじ4
4を有するブロツク45で支持され、スプリング
43の設定荷重を調整して、各部品のバラツキに
よるデユーテイ比Dと最低ライン圧PLminの関
係を調整することが可能になつている。 そこでライン圧PL、その有効面積SL、デユー
テイ圧Pd、その有効面積Sd、スプリング荷重Fs
とすると、次式が成立する。 Fs+Pd・Sd=PL・SL PL=(Pd・Sd+Fs)/SL 従つて、ライン圧PLはスプリング荷重Fsとデ
ユーテイ圧Pdの関数で連続的に変化するように
制御され、デユーテイ圧Pdに対して増大関数で
制御される。 変速速度制御弁50は、弁体51にスプール5
2が移動可能に挿入され、スプール52の左右の
移動により油路22のポート51aを油路23の
ポート51bに連通する給油位置と、ポート51
bをドレンポート51cに連通する排油位置との
間で動作する。スプール52の一方のポート51
dには油路53により一定のレデユーシング圧
PRが作用し、他方のポート51eには油路54
により信号油圧として変速速度制御用のデユーテ
イ圧Pdが作用する。またポート51eでスプー
ル52に初期設定用のスプリング55が付勢さ
れ、デユーテイ圧Pdのオンにより排油側に動作
するように構成される。 信号油圧のデユーテイ圧Pdは、レデユーシン
グ圧PRを元圧として電気信号のデユーテイ比D
に応じたパルス状に生成される。このためデユー
テイ圧Pdのオン/オフ比(デユーテイ比)を変
化させることで給油と排油の時間、即ち流入、流
出流量が変化し、変速速度を制御することが可能
となる。 即ち、変速速度di/dtはプライマリシリンダ9
の流量Qの関数であり、流量Qはデユーテイ比
D、ライン圧PL、プライマリ圧Ppの関数である
ため、次式が成立する。 di/dt=f(Q)=f(D、PL、Pp) ここでライン圧PLは変速比iとエンジントル
クTにより制御され、プライマリ圧Ppはライン
圧PLと変速比iで決まるので、Tを一定と仮定
すると、 di/dt=f(D、i) となる。一方、変速速度di/dtは、定常での目標
変速比isと実変速比iの偏差に基づいて決められ
るので、次式が成立する。 di/dt=k(is−i) このことから、各変速比iにおいて目標変速比
isを定めて変速速度di/dtを決めてやれば、その
変速速度di/dtと変速比iの関数からデユーテイ
比Dが求まる。そこで、このデイーテイ比Dで変
速速度制御弁50を動作すれば、変速全域で変速
速度制御できることがわかる。 次いで、信号油圧としてのデユーテイ圧Pdを
生成する回路について説明する。先ず、一定のレ
デユーシング圧PRを発生する回路として、ライ
ン圧油路22が流量を制限するオリフイス32を
介して油路31に分岐し、この油路31がレデユ
ーシング弁60に連通される。 レデユーシング弁60は、弁体61にスプール
62が移動可能に挿入され、スプール62の一方
にスプリング63が付勢される。また油路31と
連通する入口ポート61a、出口ポート61b、
ドレンポート61cを備え、出口ポート61bか
らのレデユーシング圧が油路33によりスプール
62のスプリング63と反対側のポート61dに
作用する。スプリング63の一方のブロツク64
は調整ねじなどで移動して、スプリング荷重と共
にレデユーシング圧PRを調整可能になつている。 これによりライン圧PLがオリフイス32によ
り制限してポート61aに供給され、油路33の
レデユーシング圧PRが低下すると、スプリング
63によりスプール62がポート61aと61b
とを連通してライン圧PLを導入する。またポー
ト61dの油圧の上昇により、スプール62が戻
されポート61bと61cとを連通してレデユー
シング圧PRを減じる。こうしてレデユーシング
圧PRの低下分だけライン圧PLを補給し、常にス
プリング63の荷重と等しい一定のレデユーシン
グ圧PRを発生する。 このレデユーシング圧PRの油路33は、オリ
フイス34を介してライン圧制御用ソレノイド弁
65、アキユムレータ66及びデユーテイ圧Pd
の油路37に連通される。そしてソレノイド弁6
5がデユーテイ信号により一定のレデユーシング
圧PRを断続的に排油してパルス状の油圧を生成
し、この油圧をアキユムレータ66で所定のレベ
ルのデユーテイ圧Pdの平滑化して油路37によ
りライン圧制御弁40に供給する。 また油路33のオリフイス34の上流側から油
路53が分岐し、油路53の途中からオリフイス
35を有して変速速度制御用ソレノイド弁67と
油路54に連通される。そしてソレノイド弁67
がデユーテイ信号により同様にデユーテイ圧Pd
を生成し、このデユーテイ圧Pdを油路54によ
りそのまま変速速度制御弁50に供給する。 ソレノイド弁65は、デユーテイ信号のオンで
排油する構成である。このためデユーテイ比Dに
対してデユーテイ圧Pdを、減少関数の特性で生
成する。 ソレノイド弁67も同様の構成であるため、デ
ユーテイ比Dが大きい場合は変速速度制御弁50
を給油位置に切換える時間が長くなつてシフトア
ツプさせ、逆の場合は排油位置に切換える時間が
長くなつてシフトダウンする。そして、is−iの
偏差が大きいほどデユーテイ比Dの変化が大きい
ことで、変速スピードを速く制御する。 更に、第4図において、制御ユニツト70を含
む電気制御系について説明する。先ず、プライマ
リプーリ回転数Npを検出するプライマリプーリ
回転数センサ71、セカンダリプーリ回転数Ns
を検出するセカンダリプーリ回転数センサ72、
エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数セ
ンサ74及びスロツトル開度θを検出するスロツ
トル開度センサ73を有する。これらセンサ信号
は制御ユニツト70に入力する。 制御ユニツト70において、変速速度制御系に
ついて説明する。プライマリプーリ回転数Npと
セカンダリプーリ回転数Nsが入力する実変速比
算出部75を有し、実変速比iを、i=Np/Ns
により算出する。またセカンダリプーリ回転数
Nsとスロツトル開度θは目標変速比検索部76
に入力し、変速パターンに基づくNs−θのテー
ブルにより目標変速比isを検索する。 スロツトル開度θは加速検出部86に入力し、
スロツトル開度変化dθ/dtにより加速状態を検出
し、係数設定部77で係数kを加速状態に応じて
設定する。そして実変速比i、定常での目標変速
比is及び係数kは、変速速度算出部78に入力し
て、変速速度di/dtを、 di/dt=k(is−i) により算出する。また変速速度di/dtの符号が正
の場合はシフトダウン、負の場合はシフトアツプ
に定める。 変速速度di/dtと実変速比iは更にデユーテイ
比検索部79に入力して、変速速度di/dtと実変
速比iに応じた操作量としてのデユーテイ比Dを
設定する。 ここでデユーテイ比DはD=f(di/dt、i)
の関係により、±di/dtとiに基づいてテーブル
が設定されている。即ち。給油と排油がバランス
するD=50%を境にして、シフトアツプの−di/
dtとiのテーブルでは、D=50〜100%の値に、
シフトダウンの+di/dtとiのテーブルでは、D
=50〜0%の値に振り分けてある。 そしてシフトアツプのテーブルでは、デユーテ
イ比Dがiに対して減少関数で、−di/dtに対し
て増大関数で設定される。またシフトダウンのテ
ーブルでは、デユーテイ比Dが逆にiに対して増
大関数で、di/dtに対しては減少関数で設定され
ている。そこでこのテーブルを参照して、di/dt
とiに応じたデユーテイ比Dが検索される。そし
てデユーテイ比Dの電気信号を駆動部80を介し
てソレノイド弁67に出力する。 続いて、ライン圧制御系について説明する。先
ず、制御原理について説明する。この種のベルト
式無段変速機は、セカンダリプーリでライン圧に
よりベルトクランプした状態でプーリとベルトの
摩擦でトルク伝達する。そこで許容入力トルク
(スリツプ無しで伝達可能なトルク)Tmax、セ
カンダリプーリでのベルトクランプ力Fs、プー
リとベルトの間の摩擦係数μ、プライマリプーリ
でのベルトピツチ半径R1、セカンダリプーリで
のベルトピツチ半径R2、プーリのベルト挟み角
度α、ライン圧PL、セカンダリピストン有効受
圧面積As、プーリ比(変速比)i、プライマリ
プーリでの角プーリβ、プーリ中心距離Cとする
と、トルク伝達容量がセカンダリプーリでの力学
的バランスから、以下の式で簡易的に示すことが
できる。 Tmax=Fs・2・μ・R1/cosα ……(1) また、 Fs=PL・As R2=R1−C・sinβ i=R2/R1 従つて、R1=1/f(1−i)となり、R1が
iの関数となる。また(1)式において、 1/f′(i)=As・2・μ・/cosα・f(1−i) とすると、 Tmax=PL/f′(i) になる。 そこで一定のトルクをベルトスリツプ無しで伝
達可能な最小ライン圧として、単位トルク当たり
の必要ライン圧PLuを求めると、 PLu=f′(i) によりiの関数になる。即ち、単位トルク当たり
の必要ライン圧PLuは、変速比iの大きい低速段
で高く、変速比iが小さくなるほど低下するよう
に設定される。 このため単位トルク当たりの必要ライン圧PLu
とエンジントルクTにより目標ライン圧PLtを算
出することで、プーリとベルトの伝達トルクに対
応した必要最小限の目標ライン圧PLtを正確に算
出することが可能となる。 そこでライン圧制御系では、スロツトル開度θ
とエンジン回転数Neがエンジントルク設定部8
1に入力して、θ−Neのテーブルを参照してエ
ンジントルクTを設定する。また必要ライン圧設
定部82ではPLu−iのテーブルにより、単位ト
ルク当りの必要ライン圧PLuを変速比iに応じて
設定する。 これらエンジントルクTと単位トルク当りの必
要ライン圧PLuは目標ライン圧算出部83に入力
して、目標ライン圧PLtを、PLt=PLu・Tによ
り算出する。目標ライン圧PLtはデユーテイ比設
定部84に入力して、目標ライン圧PLtに応じた
操作量としてのデユーテイ比Dを減少関数的に設
定する。 ここでライン圧制御弁40は圧力調整弁であ
り、オイルポンプ21はエンジン1により駆動さ
れる。このためエンジン回転数Neによりポンプ
吐出量が変化すると、電気信号の操作量が同一で
も実際のライン圧が変動するため、エンジン回転
数Neに対して操作量を補正する必要がある。そ
こで操作量のデユーテイ比Dがエンジン回転数
Neと目標ライン圧PLtの関係で設定され、この
テーブルを参照してデユーテイ比Dを算出する。
そしてデユーテイDの電気信号を駆動部85を介
してソレノイド弁65に出力する。 更に、初回の発進時のベルトスリツプ防止対策
について説明する。先ず、エンジン回転数Neが
入力するエンジン始動検出部91を有し、Ne≦
α(αはアイドル回転数以下の設定値)によりエ
ンジン始動を検出する。 また発進検出には種々の方法があるが、実施例
のように電磁クラツチ2を用いるものでは、クラ
ツチ発進制御部92を有する。このクラツチ発進
制御部92はエンジン回転数Ne、スロツトル開
度θ、セカンダリプーリ回転数Ns等の信号によ
り、発進、通常走行、減速等を判断して、電磁ク
ラツチ2のクラツチ電流が制御される。そこでク
ラツチ発進制御部92の発進信号とエンジン始動
信号が初回の発進判定部93に入力して、両信号
により初回の発進を判定する。またデユーテイ比
設定部84の出力側には補正部90が付設され、
初回の発進信号が入力しない場合にデユーテイ比
を最大ライン圧に補正する。 次に、この実施例の作用について説明する。 先ず、エンジン1の運転によりオイルポンプ2
1が駆動し、油路22のライン圧PLはセカンダ
リシリンダ10にのみ供給されて、変速比最大の
低速度になる。このときライン圧PLを用いたレ
デユーシング弁60により一定のレデユーシング
圧PRが取出され、このレデユーシング圧PRが各
ソレノイド弁65,67に導かれて、電子的にラ
イン圧及び変速制御することが可能になる。 またプライマリプーリ回転数Np、セカンダリ
プーリ回転数Ns、スロツトル開度θ及びエンジ
ン回転数Neの信号が制御ユニツト70に入力す
る。そしてライン圧制御系では、プライマリプー
リ回転数Npとセカンダリプーリ回転数Nsにより
実際の変速比iが算出され、この変速比iに応じ
た単位トルク当たりの必要ライン圧PLuが設定さ
れる。またエンジン回転数Neとスロツトル開度
θによりエンジントルクTが推定され、単位トル
ク当たりの必要ライン圧PLuをエンジントルクT
を乗算して目標ライン圧PLtが算出される。 そこで車両停止のアイドル時には、セカンダリ
プーリ回転数Nsが零になることで最大変速比に
なり、単位トルク当たりの必要ライン圧PLuが大
きく設定される。このためエンジントルクTが小
さくても目標ライン圧PLtが比較的大きく算出さ
れ、小さいデユーテイ比Dの信号がソレノイド弁
65に出力する。そこでソレノイド弁65の排油
量が少なくなつて大きいデユーテイ圧Pdに変換
され、このデユーテイ圧Pdがライン圧制御弁4
0のポート41dに導入する。そこでライン圧制
御弁40では、最低ライン圧PLminを設定する
スプリング43の荷重とデユーテイ圧Pdとがラ
イン圧PLを高くする方向に作用して、ライン圧
PLは高く制御される。 また発進や加速時にエンジントルクTが大きく
なると、目標ライン圧PLtが更に大きく算出され
る。そこでデユーテイ比Dが一層小さく設定さ
れ、ライン圧制御弁40でライン圧PLがエンジ
ントルクTの分だけ高く制御される。 更に、車速の上昇により変速制御が開始して変
速比iが小さくなり、エンジントルクTも小さく
なると、デユーテイ比Dが大きくなる。このため
ソレノイド弁65では排油量の増大でデユーテイ
圧Pdが低くなり、ライン圧制御弁40において
ライン圧PLは順次低く制御される。この場合に
最小変速比で最小エンジントルクの場合は、デユ
ーテイ圧Pdが略零になり、スプリング荷重で最
低ライン圧PLminに制御される。 こうしてライン圧PLは変速比iが小さいほど
低く、エンジントルクTが大きいほど高く連続的
に電子制御される。そして変速比iに応じた必要
ライン圧PLuにより、目標ライン圧PLtがプーリ
とベルトの伝達トルクに対応したものになる。 一方、発進後は、制御ユニツト70において更
に偏差(is−i)と係数kにより変速速度di/dt
が算出され、シフトアツプまたはシフトダウンの
場合にそれぞれ±di/dtとiの関係でデユーテイ
比Dが設定される。このデユーテイ信号がソレノ
イド弁67に出力してデユーテイ圧Pdに変換さ
れ、このデユーテイ圧Pdが変速速度制御弁50
に導入して給油と排油の2位置で繰返し動作し、
プライマリシリンダ9にライン圧PLを所定の流
量で給排油する。 そこでis<iによりデユーテイ比Dが50%以上
の値の場合は排油以上に給油し、プライマリ圧
Ppが増大してシフトアツプする。逆にis>iによ
りデユーテイ比Dが50%以下の値で給油以上に排
油すると、プライマリ圧Ppが低下してシフトダ
ウンする。こうして目標変速比isに実際の変速比
iが追従して、運転、走行状態に応じて適正に変
速制御される。この場合に偏差(is−i)が大き
いほど速い変速スピードで変速される。また実変
速比iの大きい低速段では変速スピードが遅く、
実変速比iの小さい高速段では変速スピードが速
くなつて、変速全域での変速スピードが一定化す
るように補正される。 更に、上述のライン圧及び変速制御において、
発進時のライン圧制御を第5図のフローチヤート
により説明する。先ず、ステツプS1で車速パル
スフラグを立て、ステツプS2でエンジン回転数
Neを読込み、ステツプS3でエンジン回転数Neと
設定値αを比較する。そしてエンジン回転数Ne
が設定値α以上のエンジン始動の場合は、ステツ
プS4に進んでセカンダリプーリ回転数Nsをチエ
ツクする。そして初回の発進前の場合は、ステツ
プS6からステツプS8に進んてデユーテイ比Dが
最大ライン圧の0%に補正される。 一方、車両が発進してセカンダリプーリ回転数
Nsを読込むと、ステツプS4からステツプS5に進
んで車速パルスフラグを消去する。そしてステツ
プS6からステツプS7に進み、通常ライン圧のデ
ユーテイ信号を出力して制御される。 そこでエンジン始動後の初回の発進までのアイ
ドリング時には、デユーテイ比0%でデユーテイ
圧Pdが最大になり、このデユーテイ圧Pdがライ
ン圧制御弁40に作用して最大ライン圧に制御さ
れる。このためプーリとベルトとの摩擦力があつ
ても接触圧は増大して、第6図bの点P1′のよう
にスリツプ限界トルク以上の伝達トルクになる。 従つて、車両の発進時に両プーリ7,8が回転
する際に、ベルト11は常にスリツプすることな
く確実に回つて動力伝達される。そして発進後は
補正が解除して、目標ライン圧PLtによる通常の
ライン圧制御に復帰する。 以上、本発明の実施例について説明したが、こ
れに限定されるものではない。
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によると、無段変
速機で電子的にライン圧制御するライン圧制御装
置において、制御ユニツトはプライマリプーリ回
転数とセカンダリプーリ回転数により実際の変速
比を算出し、変速比に応じて単位トルク当たりの
必要ライン圧を定め、単位トルク当たりの必要ラ
イン圧とエンジントルクにより目標ライン圧を算
出するので、ライン圧を伝達トルクに対応してベ
ルトスリツプしない必要最小限に制御できる。 また初回の発進時には、ライン圧を最大に補正
するので、プーリとベルトとの接触圧が強化され
て、突発的なベルトスリツプを未然防止できる。
初回の発進の場合にのみ補正するので、燃費やポ
ンプ損失等の影響が少ない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の無段変速機のライン圧制御装
置を示す機能ブロツク図、第2図は本発明が適応
される無段変速機の概略を示す構成図、第3図は
本発明のライン圧制御装置の実施例を示す油圧回
路図、第4図は電気制御系のブロツク図、第5図
は発進時の制御を示すフローチヤート、第6図a
はプーリとベルトの構造を、bはトルク伝達特性
を示す図である。 4……無段変速機、5……主軸、11……駆動
ベルト、6……副軸、7……プライマリプーリ、
8……セカンダリプーリ、9……プライマリシリ
ンダ、10……セカンダリシリンダ、21……オ
イルポンプ、22,23……油路、40……ライ
ン圧制御弁、50……変速速度制御弁、70……
制御ユニツト、75……実変速比算出部、81…
…エンジントルク設定部、82……必要ライン圧
設定部、83……目標ライン圧算出部、84……
デユーテイ比設定部、90……補正部、91……
エンジン始動検出部、92……クラツチ発進制御
部、93……初回の発進判定部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エンジン側の主軸にプーリ間隔可変のプライ
    マリプーリが設けられ、主軸に平行配置される車
    輪側の副軸にプーリ間隔可変のセカンダリプーリ
    が設けられ、両プーリの間に駆動ベルトが巻回さ
    れ、油圧源からの油路にライン圧を制御しそのラ
    イン圧をセカンダリプーリのシリンダに供給して
    プーリ押付け力を付与するライン圧制御弁が設け
    られ、プライマリプーリのシリンダへの油路にラ
    イン圧を給排油してプライマリ圧を変化する変速
    速度制御弁が設けられ、プライマリ圧により両プ
    ーリに対する駆動ベルトの巻付け径の比を変化し
    て無段階に変速する無段変速機において、 上記ライン圧制御弁40は制御ユニツト70の
    電気信号によりライン圧を制御するように構成す
    ると共に、 上記制御ユニツト70はプライマリプーリ回転
    数とセカンダリプーリ回転数により変速比を算出
    する手段75と、変速比に応じて単位トルク当り
    の必要ライン圧を設定する手段82と、エンジン
    回転数とスロツトル開度によりエンジントルクを
    設定する手段81と、各変速比で単位トルク当り
    の必要ライン圧とエンジントルクにより目標ライ
    ン圧を算出する手段83と、目標ライン圧に応じ
    た操作量の電気信号を出力する手段84と、エン
    ジン回転数によりエンジン始動を検出する手段9
    1と、エンジン回転数、セカンダリプーリ回転数
    及びスロツトル開度により発進を判定する手段9
    2と、エンジン始動及び発進の信号により初回の
    発進を判定する手段93と、エンジン始動後の初
    回の発進までの間は電気信号の操作量を最大ライ
    ン圧に補正する手段90とを備えることを特徴と
    する無段変速機のライン圧制御装置。 2 上記ライン圧制御弁40は所定のライン圧を
    設定するスプリング43と制御ポート41dとを
    有し、ライン圧油路22から流量制御手段32を
    介して分岐する油路31に設けられるソレノイド
    弁65が、制御ユニツト70の電気信号に応じた
    信号油圧を生成してライン圧制御弁40の制御ポ
    ート41dに導入し、ライン圧をスプリング荷重
    と信号油圧の関数で可変制御するように構成され
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    無段変速機のライン圧制御装置。
JP21341986A 1986-09-10 1986-09-10 無段変速機のライン圧制御装置 Granted JPS6367455A (ja)

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