JPH05500241A - パルプを処理する方法及び装置 - Google Patents

パルプを処理する方法及び装置

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JPH05500241A JP2505785A JP50578590A JPH05500241A JP H05500241 A JPH05500241 A JP H05500241A JP 2505785 A JP2505785 A JP 2505785A JP 50578590 A JP50578590 A JP 50578590A JP H05500241 A JPH05500241 A JP H05500241A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 パルプを処理する方法及び装置発明の分野 本発明は、好ましくは閉鎖系プロセスでのパルプ処理方法及び装置に関する。
本発明の方法は、木材加工産業の環境に対する被害を減少させるためにその化学 プロセスに特に優れて適用できる。より特定的には、本発明の装置は、漂白プロ セスの後で木材加工産業の繊維懸濁物中に残っている残留ガスの分離に好適であ る。本発明の主使用法、つまり脱ガスに加えて、本発明の好ましい実施態様は、 更に漂白塔からの繊維懸濁物の排出に採用することができる。
従来の技術 漂白工程の後に繊維懸濁物中に残っている残留ガスを除くための多数の脱ガス装 置が知られている。1980年の米国特許第4,209,359号明細書には、 酸素で漂白したパルプから残留酸素を分離するプロセスが開示されている。この 特許に示される分離装置は、極めて大きな槽で、この中に漂白工程からパルプが 放り込まれて、パルプはコンシスチンシー(稠度)略々3%で処理される。パル プはこの槽へ接線方向にて導入されるので、パルプに遠心力がかかり、それ自体 で知られているようにガスの分離が行われ、ガスの一部は直接この工程で除くこ とができる。
その後パルプはこの槽の底部に自然に流され、そこで異なる形式の2つの攪拌翼 て約30秒〜5分間攪拌される。上部の攪拌翼はパルプを軸方向に下向きにポン プ作用で流すために用いられ、下部の攪拌翼は半径方向に外向きに流すので、そ の作用によってパルプ中に旋回流が生まれ、パルプから残留ガスを分離すること になる。
上記の装置の欠点は、ガスを分離するための目的にすぎないのに低いコンシスチ ンシーまでパルプを希釈しなければならないことである。パルプの漂白用の最も 有利なコンシスチンシーは約10%〜約12%の範囲であることは既知の事実で ある。この後漂白パルプは、直接的にか或いは脱ガス経由で洗浄プラントへと取 り出される。漂白パルプから残留ガスを、洗浄に先立って分離しないでおくと、 パルプ中のガスが洗浄を邪魔し、洗浄結果を顕著に損なうことになろう。脱ガス プロセス用に洗浄に先立ってパルプを希釈しなければならないならば、最初のコ ンシスチンシーの場合に較べて格段に大量の液を洗浄に使用しなければならない 。
例えば、コンシスチンシーが3%ならば、パルプ中の繊維1kg当たり約30k gの自由水があることになる。コンシスチンシーが12%の時には自由水の量は 繊維1檀当たり約5kgに過ぎない。従って、コンシスチンシーが4倍になれば 、遊離水は低コンシスチンシーのものに存在する遊離水の6分の1になる。パル プを希釈するということは、従って未希釈パルプが必要とする水の量の6倍を洗 浄装置へポンプで不必要にも送らなければならないということを意味する。更に 、上に提唱の明細書に示される解法には周囲の環境に解放されている幾多の空間 が包含されているが、これはパルプか加圧の閉鎖水系空間で処理されていないこ とを意味している。この特許明細書に記載のプロセスを説明している図6には、 漂白塔36、ガス分離器10及びフィルター46が開放の、無圧装置であること が示されている。これらの装置では、空気とパルプとの接触があることは自然で あり、従って発泡と異臭の問題が存在する。本発明の目的は、米国特許第4,2 09.359号明細書に示される装置の問題を無くすることである。本発明の装 置においては、パルプは空気の存在しない閉鎖系空間で処理される。
米国特許第4,362.538号明細書には、パルプがパルプ槽へ自由に落下す る前にパイプ中に流れるパルプからガスを取り除く装置が開示されている。ガス の分離は、パルプを分離槽へ接線方向に導入することによって行わわへ遠心力に よってガスは装置の中央に分離されて除かれる。ちなみに、分離槽内においては 回転するローグーによってパルプの回転速度を増加させる。パルプがガスと一緒 に流れてしまうのを防止するには邪魔板が使用される。このローターは処理され るべきパルプの圧力を上げるようには設計されていない。パルプは槽へ自由落下 するので圧力の上昇は不必要であるからである。この装置は、圧力変動を許容す る制御されたガス放出及び加圧されたパルプ放出を必要とする閉鎖系プロセスで は使用することはできない。その上、供給パルプ、排出パルプ及び排出ガスの間 の正しい圧力差も維持する必要がある。排出されるパルプの圧力がガス分離器の 中で上げることができるならば有利でもある。こうすれば、反応槽で低圧とする ことが出来て投資コストが低減される。
発明の開示 本発明は、上に記載の従来技術の装置とこれに適用される方法との両方の欠点を 克服するものである。本発明の方法及び装置の特徴は、閉鎖型の反応器の出口に 本発明の装置を付けることによって中程度のコンシスチンシーを有するパルプか らガスを分離することができることであり、装置自体が反応器からの排出、圧力 変動を許容しながら、ガス分離を自然に行い、そして更にパルプの供給を圧力を 上げた状態で行うものである。この構造の特性により、本装置は、パルプ槽の圧 力が変わってもガス中にバルブ繊維が一緒に入らないようにガスを分離すること ができるものである。従って、本装置の操作は、ガスの分離でもあり洗浄でもあ る。ガス洗浄の際に分離された繊維材はガス分離器を経てパルプ流に循環される 。ガス分離器の好ましい実施態様の特長の一つは、これを用いれば排出されるパ ルプの圧力を上げることができることである。
本発明の特徴は以下の通りである。
−コンシスチンシー範囲 8〜20%のパルプに対して閉鎖内圧型プロセスにて 少なくとも 以下の処理、すなわち、 −パルプを薬剤ミキサーへポンプで送る、−薬剤をパルプと混合する、 一バルブ流をポンプの圧力でプロセス槽へ導入する、−パルプをプロセス槽内で 薬剤で処理する、−プロセス槽について又はその後で閉鎖内圧型分離器でパルプ からガスを抜き出す、 一ガス分離において、繊維がガスと一緒に出ていくのを防止する、そして−パル プを閉鎖路を通じて以降のプロセス工程に送る、という処理を行う。
次に、本発明の装置は、ローターが、フランジの中心に取り付けられる回転的に 対称な内筒て好ましくは構成され、このフランジはローグーの軸に実質的に直角 に配設され、この内筒には、ガスが排除された懸濁物を出口の方へ排出するため の開口部がフランジの近くの一端に付いていることを特徴とする。
図面の簡単な説明 本発明の方法及び装置は、添付の図面を参照しながらより詳細に説明する。添付 の図面において、 図1は、本発明の装置の好ましい実施態様を示し、図2は、本発明の装置の別の 好ましい実施態様を示し、図3は、図1の実施態様の線A−Aで切断した部分図 であり、図4は、本発明の装置の三番目の好ましい実施態様を示し、図5は、本 発明の装置の四番目の好ましい実施態様を示し、図6は、本発明の方法の好まし いプロセス構成を示し、そして図7は、本発明の装置の別の好ましいプロセス構 成を示す。
好ましい実施態様の詳細な説明 図1に示されるように、本発明のガス分離器2は三つの主要部品、ローター10 、ローターのケーシング50、及び分離器の本体70を包含する。図 1の実施 態様において、ローター10は軸12にネジ14又はこれに相当する手段で取り 付けられた第一スリーブ16及び第ニスリーブ18を包含する。フランジ20は 、スリーブ16から実質的に半径方向に伸びている。多数の裏羽根22はいわゆ る第二分離室内で回転しているものであるが、上記フランジの他面、つまり背部 に固定されている。フランジ20の前面のスリーブ1Bから少し離れた所には、 多数の羽根板24が固定されているが、これらの羽根板はフランジ20にほぼ直 角であり、支持リング26及び28で支持され、羽根板24がフランジに固定さ れている外縁板の直径が支持リング26及び28の直径より太きくるようになっ ているのが好ましい。換言すればこの羽根板群かフランジ20から下向きに尻つ ぼみの円錐状のかご118の形状をなしているのが好ましい。かご118の典型 的な特徴は、その中心がローターのハブ部(ネジ部14を参照)を除いて完全に 開放されたもので、フランジ近くのローター端の羽根板の間には開口部112か あるようになっていることである。
パルプはこの開口部112を通ってローター10の外へ流れることになる。羽根 板24の数はいろいろ変えてることができ、例えば6〜18枚であるが、好まし くはその数は12である。図面に示される実施態様においては、羽根板の一部、 −一例えば、羽根板の全数が12ならばその中4枚−一は他のものより少し長く する。
羽根板の断面は図3に示される断面に似たものであることが好ましい。つまりこ の断面は実質的に二等辺三角形で、その比較的狭い底辺は羽根の回転方向に連な る羽根板の前面であり、上記三角形の側辺は羽根板の地表面を構成する。勿論、 羽根板の断面は標示のものとは非常に異なることも可能であるが、試験の結果に よると、ここに示す形状が極めて成功裏に用いられることが証明されている。こ れら羽根板の典型的な特徴は、その半径方向の寸法か、むしろ小さく、ローター の直径の10%以下であることが好ましい。この理由は、この形式の羽根板によ り、懸濁物に適当な高回転速度を与えながらもエネルギーを多く消費させないよ うにするためである。
ローター10の第ニスリーブ18から実質的に半径方向に伸びている多数の羽根 板30がある。前記羽根板30の前面(フランジ20に面する)は、軸12に実 質的に直角で、スリーブ18から少し離れた距離にあるが、これに対して円板3 2か設けられており、そして円板32の前面に対して第二の組の実質的に半径方 向に伸びている多数の羽根板34か設けられるが、これら第二組の羽根板の寸法 は、羽根板30の寸法より格段に小さいものである。羽根板30と34及び円板 32はそれらに独自の室36内を回転するように配置されているが、この室は、 円板32によって二つの室部38と40に分割されたいわゆる第三分離室であり 、室36は、分離器の本体の一部である中間壁によって残りのローター空間から は分離されている。従って、羽根板30は室38内を、羽根板34は室40内を 回転する。
ローター10のケーシング50は、軸方向の入口52、これに連続的に連なる入 口導管54、これから伸びていて実質的にローター10の形状に実質的に一致す る好ましくは旋回流の室56、これに付属して軸12に実質的に直角な面に取り 付けられている出口管58を包含する。入口導管54と旋回流室56とは、いわ ゆる第一分離室を形成する。人口導管 54の内壁とローター羽根板24の間の 間隙は、5〜50關の範囲で、ガス分離器の他の寸法に大部分支配されるが、好 ましくは前記間隙は10 m11の範囲である。人口導管54の外壁60に配設 されているフランジ62があるが、このフランジによって該ガス分離器を配管に も、漂白塔にも、あるいはどんな他の好適な場所にも固定することができる。図 の実施態様においては、ローター支持リング28は、フランジ20に関して外側 のリングであるが、ケーシング50の入口52に付いている。しかしながら、該 支持リングは入口導管54内に設けても、あるいはこれに相応して入口52の外 側に設けることもできる。しかし、大抵の場合、この支持リング28は図で示さ れる位置に設ける理由かあり、そうすることによって長い方の羽根板24か入口 の外側に伸び、そうして羽根板24が依然としてこのリング28に着実に支持さ れるようになる。
ケーシング50は、ローター10のフランジ20の所で円環型フランジ64とし て終わることか好ましい。フランジ64の内径はフランジ20の直径及び支持リ ング26及び28の直径より大きく、ローター10をケーシング50から一体も のとして抜き出すの力何能となっている。出口58の回りにはフランジ66も備 えるのが好ましく、このフランジの所で上記ガス分離器を配管又は対応する機器 へ固定される。
ガス分離器の本体70には裏板72が含まれていて、この裏板は円環型フランジ 64に固定され、ローター10の軸12に対する封止ベアリング(図示せず)が 取り付けられている。更に、この裏板72は、羽根板1円板/羽根板の組合せの 室36の裏壁74としても機能する。室36の周りの壁76及び前壁78は機械 加工の円環型円板80で形成されるが、この円板は、羽根板34の半径方向内側 であるが第ニスリーブ18から少し離れて、円板32の表面近くの室36の内部 に伸びるリング82と共に取り付けられている。リング82の機能は、室40内 の媒体が円板32とスリーブ18との間の空間へ流れるのを防止することである 。
裏壁74、すなわち室36の裏板72に、スリーブ18近くに、ガス出口84が あり、この出口は裏板72と第ニスリーブ18との間の円環型開口とすることが できる。同様に、リング82の半径方向外側の室36の前壁78に開口86が備 えられているが、この開口は、空間42、ローターの裏羽根22及び室36の前 壁78て定義されるいわゆる第二分離室に至るものである。更に、ローター10 のフランジ20に又は第一スリーブ16に流路44か設けられているが、これは ローグーによって分離されたガスを空間42へ送るためのものである。
本発明の装置は、反応槽の出口にこの装置を取り付けることによって好ましい適 用例に採用されるが、そのやり方は次の通りである。ローターの長い方の羽根板 を反応槽の内側に伸ばし、パルプを槽中て混合できるようにする。パルプのコン シスチンシーは多くの場合極めて高くすることができるので、このような混合を 行うと、分離器の入口52を経て入口導管まで槽の圧力を用いてパルプを流せる 。分離器ではローグーの回転作用をパルプに働かせる。ローターは、パルプの回 転速度をそれ自体の回転速度と殆と同じ位に大きくすることができ、更にロータ ーはバルブ内部にある程度の乱流を起こすので、パルプは均一な栓のようには回 転しないのである。このような結果、遠心力のお蔭で、パルプはローターにより 自由に押しつけられることかでき、そして円環状の層を形成する。こうすること によって、パルプから分離するガスは、泡状に集まり、ローターの中心に低圧側 に向かって漂動するために理想的な条件を有するようになる。同時に、ローグー によってパルプに供給された回転エネルギー及びこれによって供給された遠心力 のお蔭で、入口52の圧力に比較して出口58のパルプの圧力を上げることが可 能となる。圧力はスリーブ16の周りのフランジ20の側で最も低いので、ガス はここに集められ、ここから流路44を経てフランジ20の後ろの空間42へと 流れる。
また、ある程度のパルプはガスと一緒に空間42へ流れ込むので、そこには裏羽 根22が取り付けられ、空間42へ流れたパルプを旋回流室56へポンプ作用で 流し戻す。ガスは、空間に保たれる圧力により、あるいはガス分離システムに取 り付けられる吸い込み源により、円環型円板80と第ニスリーブ18との間の開 口を経て羽根板30の作用範囲まで、そして更にスリーブ18に近接して取り付 けられたガス排出開口を経て、大気へ直接か、あるいは、ガスの後段の処理が必 要な場合は、処理装置又は捕集システムまてへと空間42から漂動する。羽根板 3゜の機能は、円環型円板80とスリーブ18との間の開口を経て室36まてガ ス流と一緒にパルプが依然として移送される場合に、円板32の外縁の周りの室 部38を経て室部40へ、そしてそこから開口86を経て空間42へとパルプを 羽根板30てポンプ作用により戻すのを確実に行うためてあり、空間42からは 裏羽根22が更にパルプを旋回流室56へと移送する。室部38内の羽根板30 によって、開口86の所ては室42に保持される圧力より高い圧力が発生され、 その結果、羽根板30によって実際に室40を経てパルプは室42へと戻される 。羽根板34の機能は、室部40へ漂動するパルプが室部40内で濃縮し、塊を 形成するのを室部40内のパルプに弱い乱流を発生させることにより防止するた めたけである。更に、羽根板30と34の目的は、旋回流室内又は入口導管内の 圧力変動に対してガス分離器が出来るたけ敏感でないようにすることてあり、換 言すれば、ガス分離器器のガス排出流路が何時も開いていて、しかもバルブ繊維 はいかなる環境下にあっても裏板72のガス出口84へ同伴されないことを確実 にすることである。
図2は、本発明の別の好ましいガス分離器2を示す。この分離器は、フランジ2 0を別にすれば図1に示される装置と原理的には同じである。図2の装置におい てはフランジの前面、つまり羽根板24に面する表面に少数の羽根板46が備え られている。羽根板46の構造及び操作原理は、遠心ポンプの羽根板の構造及び 操作原理に相当するものである。これらの機能は、羽根板24によって形成され るかごから旋回流室56の方向へ、更に出口58の方向〜々ルプを供給すること である。これらの羽根板の数又は長さを増加することによってガス分離器の圧力 上昇効果を増すことかできるが、これは、例えば、本装置が漂白塔の排出手段と して用いられ、漂白されたパルプか直接に洗浄器へ供給される場合に適用するこ とかできる。
図3は、図2のガス分離器を線A−Aに沿って切断した図を示す。この図は、図 1の説明に関して既に示された羽根板24の断面形状を示す。この図はまたポン プ羽根板46の形状及びその数を開示するが、その数は図の場合3枚であるが、 1〜8枚の範囲で変えてもよい。同様に、羽根板46の長さは、スリーブ16か られずかに外側に伸びているに過ぎない極めて短い羽根板から、フランジ20の 外縁まで伸びている長い羽根板までと変えることもできる。羽根板46は、使用 条件に従い、ポンプ作用の効率を最適化し、不必要なエネルギー消費を避けるよ うに選ばれる。
図4は、本発明の三番目の好ましい実施態様のガス分離器2を示す。この分離器 は、主に図2に記載の実施態様に対応するが、この場合羽根板24は、全て同じ 長さで、羽根板の端部に最も近い支持リング28は、羽根板の端部から少し離れ た位置にある。また、人口導管54のフランジ62の位置も少し異なっており、 ここでは入口52の周りに位置している。この図に示される構造は、配管に直接 繋げるのに極めて好適である。勿論、この場合でも羽根板24の一部ならば支持 リング28を超えて外に伸ばしてもよい。
性能試験の証明するところによれば、3枚のポンプ作用羽根板46を有するガス 分離器は、パルプに含まれている実際上全てのガスを取り除くと同時に、コンシ スチンシーlO〜12%のパルプの圧力を大略2バールまで上げることができる 。
この試験によって、排出ガス中にパルプの繊維が流れ込まない条件でガス分離器 が圧力変動±1バールを許容することも示された。同時にこの分離器を用いると 、別個の排出手段がなくとも塔からパルプを排出させることができる。この試験 に使用したローグーの回転数は、1200〜1500 rpmの範囲で変化させ た。ガス分離器の実際的寸法決定原理としては、配管の対圧に打ち勝つために反 応槽の圧力と一緒に、この分離器によって発生される遠心力の能力、つまり分離 器によって上昇される圧力を考慮することができる。ガス分離器前後の圧力差が このように調節され、残余の圧力変動が分離器によって許容される変動より小さ い場合は、装置の中心へのガスの分離は何時もうまく行くのである。
性能試験によって証明されたところによると、基本的な解決法に関しては図1〜 4の実施態様に示されたガス分離器はうまく行く。図には全て、羽根板で構成さ れた幾分円錐形のかごが示されている。該円錐形構造が選択される理由は、ガス 分離段階において人口52から出口58へかけて流れの断面積か増えるとガスの 泡が装置の中心の方へ形成するのが容易になるからである。しかしながら、最も 簡単な解決法および多くの点て使用する価値のある構造は、図5に示される直管 状あるいは僅かに円錐形の筒体110である。二の筒体の、軸12のフランジ2 0に近い他端、つまり出口端には開口112かあり、この開口を通過してパルプ は、旋回流室56の出口58へ遠心力によって流れることかできるようになる。
平滑管のこの種の表面には、カス分離を達成するためにパルプに適当な回転速度 を確実に賦与する少数の高さの低いリブを付ける必要がある。通常、リブの高さ は筒体の直径の10%未満としてよい。しかし、繊維性のパルプを処理する場合 、旋回流室56内の圧力が入口導管54の圧力、つまりパルプがガス分離器へ送 り出される槽内の圧力より高い時には、上記の構造は問題を起こす危険性がある 。前記圧力のために、分離器のローターの間の隙間、この場合前記筒体110と ケーシングの壁60との間の隙間を通ってパルプがパルプ空間の方へ逆流する傾 向がある。
これが起こると、該空間の閉塞という結果になり、他の危険性は言わずもがなで あり、少なくとも不必要なエネルギー消費となる。この現象は、勿論ローターの 筒体110の外面に、例えば、渦巻き状の突起116を付けることによって回避 することはできる。すなわち、この渦巻き状の突起により間隙に集まったパルプ をケーシング50の旋回流室56へポンプ作用で押し戻す形になる。もう一つの 別法は、開口112をローターの全長にわたって広げることである。このように すると、ローグーの延長された開口の機能のために、ケーシングの壁60とロー ターの筒体110との間に乱流が発生し、パルプがそこの隙間に集まって悪影響 のある塊と化すのが防止される。
図6は、本発明の装置の有利な適用を示す。このフローシートが示すものは、パ ルプの流れかにポンプ92によってセルロース貯蔵槽90から送ら娠漂白薬剤( 例えば、02.03、Cl5C+02 ’)供給ミキサー94を経て漂白塔96 へ入り、この塔の排出端に本発明のガス分離器2が設けられているものである。
図2の実施態様においては、分離器2を用いると塔96からのパルプ排出が有利 に行える。この場合基の外側に伸びるローター10の羽根板24のよってパルプ が流動化さね−分離器への排出が容易になるし、更に分離器の羽根板は今度は漂 白されたパルプの圧力を上げることで、別個の供給機を用いすとも洗浄器98ヘ パルプを供給することかできるようになる。洗浄器は、圧力デフユーザーでも、 いわゆるにドラム洗浄器でも、どちらでもよい。
図6を参照して本発明の方法をより詳細に説明する。図6によればパルプはポン プ92によって薬剤ミキサー94、反応器96、ガス分離器2、そして洗浄器9 8へと送られる。これら全工程は、閉鎖空間で行われ、空気とパルプとが接触す ることはない。装置はすべて加圧状態であり、閉鎖されている。該ガス分離器は 、部分的には洗浄器に入るに先立ってパルプの圧力を上げるポンプとして機能す る。
洗浄器は、加圧状態であり、閉鎖されている。これら全工程は、同一のコンシス チンシー、好ましくは8〜20%の範囲で行われるのが有利である。
本発明を実施するのに必要な装置は部分的には既に存在し、他の必要な装置は引 き続いて開発中である。中程度のコンシスチンシーのパルプ用のポンプ、いわゆ るにポンプは本発明の方法に必要なものであるが、例えば、米国特許第4,78 0.053号明細書に開示されている。フィンランド特許出願第870747号 明細書は、薬剤ミキサーに関する。加圧洗浄器は同じくフィンランド特許出願第 874967号明細書に論じられている。ガス分離器は、本発明の方法に必須の ものであるが、図1〜5を参照して上に記載されている。
図7は、本発明の装置の二番目の適用例を示す。この例では、パルプは、セルロ ーズ中間貯蔵槽90から監ポンプ92によって漂白薬剤(例えば、02.03、 CI。
ClO2)供給ミキサー94を経て漂白塔100へ送られる。漂白塔からの排出 物は、其自体知られている手段102によって落下脚104へ集められる。落下 脚には図4に記載のガス分離器2が備えられているのか好ましい。また、この場 合分離器によってパルプは直接的に洗浄器へ供給される。本発明の装置は、加圧 のプロセスのみならず、開放型の無圧のプロセスにも適用できる。勿論、注記し なければならないのは、上記には漂白薬剤のみを述べたけれども、繊維懸濁物の 処理に使用される他の薬剤、及び将来には恐らく使用される薬剤又は有機物質、 例えば酵素や菌類も同じく含まれるということである。従って、上記の説明に使 用される薬剤という語は、「薬剤」という語口体よりも広い意味で理解されねば ならない。
上に記載の実施態様によって開示されたように、極めて新規の種類のガス分離器 が開発され、これは、その主機能に加えて、効率的かつ省エネルギー的に漂白塔 からパルプを排出し、所望ならば、パルプを直接的に洗浄器へ供給する。しかし ながら、理解されねばならないことは、本発明の方法及び装置は、排出やポンプ 作用という本発明の装置の能力を必ずしも使用しない多くの他の装置にもまた適 用可能であるということである。従って、上に記載の実施態様は、本発明の権利 保護の範囲を限定するものではなく、むしろ本発明の少数の最も有利な構造的選 択手段及び適用例を示唆する実施例に過ぎないものと理解されるべきである。
本発明の権利保護の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。
FIG、 1 FIG、2 FIG。5 FIG、6 FIG、7 国際調査報告 国際調査報告

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.パルプを処理する方法において、 −コンシステンシ−範囲8〜20%のパルプに対して閉鎖内圧型プロセスにて少 なくとも 以下の処理、すなわち、 −パルプを薬剤ミキサーへポンプで送る、−薬剤をパルプと混合する、 −パルプ流をポンプの圧力でプロセス槽へ導入する、−パルプをプロセス槽内で 薬剤で処理する、−プロセス槽について又はその後で閉鎖内圧型分離器でパルプ からガスを抜き出す、 −ガス分離において、繊維がガスと一緒に出ていくのを防止する、そして−パル プを閉鎖路を通じて以降のプロセス工程に導く、という処理を行うことを特徴と するパルプ処理法。 2.パルプからガスを抜きながら、同時にパルプの圧力を上げ、ガス分離器の後 の配管における対圧の少なくとも一部を補うことを特徴とする請求の範囲第1項 記載の方法。 3.後段のプロセス工程が、薬剤によるパルプの処理を包含することを特徴とす る請求の範囲第1項記載の方法。 4.後段のプロセス工程が、パルプの洗浄であることを包含することを特徴とす る請求の範囲第1項記載の方法。 5.−ガス含有懸濁物が、槽から分離器へ軸方向に排出され、−分離装置内の懸 濁物に回転運動が与えられ、−懸濁物に乱流状態を賦与することによって装置内 の懸濁物が栓流状の回転流となることを避け、 −より重いパルプ部分が遠心力によって外周に円環状に分離され、より軽いガス 含有部分が装置の中心部に集まり、 −装置の中心に集められた部分は抜き出されて後段の処理にかけられ、−後段の 処理において、繊維含有の部分は軽い部分から分離され、懸濁物流のほうへ循環 され、 −ガス含有部分が、装置から排出され、そして−懸濁流が装置からその供給圧力 より高い圧力で抜き出されることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。 6.装置の過圧や圧力変動にかかわらず排出ガスが繊維に含有されるのを防止す ることが、 −装置の中心に集められた軽い部分を第二分離室へ導き、−前記軽い部分から繊 維含有部分を分離し、懸濁物流へ循環し、−主にガスを含有する部分を第三分離 室へ導き、そして−前記軽い部分から繊維含有部分を分離し、第二分離室を経由 して懸濁物流へ循環することによって行われることを特徴とする請求の範囲第5 項記載の方法。 7.−第三分離室で、繊維含有部分の圧力を上げ、この部分を第二分離室経由で 懸濁物流へ循環することができるようにすることを特徴とする請求の範囲第6項 記載の方法。 8.封止ベアリングを有する本体;ケーシング;ケーシングに備えられているガ ス含有懸濁物用の入口、ガスが排除された懸濁物用の出口、及びガス用の出口; 及びケーシング内に回転可能のローターを包含するパルプ処理用の装置において 、ローター(10)が、フランジ(20)の中心に固定された回転対称の筒体( 110、118)で好ましくは構成され、このフランジはローター(10)の軸 (12)に実質的に直角に取り付けられ、この筒体には、ガスが排除された懸濁 物を装置の出口(58)に向かって排出するための開口(112)がそのフラン ジ(20)の端に付いておることを特徴とするパルプ処理用の装置。 9.ローター(10)の開口(112)がローター(10)の実質的に全長にわ たって伸びていることを特徴とする請求の範囲8項記載の装置。 10.ローター(10)の筒体(HO)の内表面に、パルプの回転を加速するた めのリブ(114)が設けられていることを特徴とする請求の範囲8項記載の装 置。 11.フランジ(20)がローター(10)のケーシング(50)を、第一ガス 分離室と第二ガス分離室(42)とに二分し、更に第三ガス分離室(36)が本 体(70)のフランジ(20)の後ろに配置されていることを特徴とする請求の 範囲8項記載の装置。 12.前記第一ガス分離器に、実質的に接線方向の出口(58)及び実質的に軸 方向のパルプ入口導管(54)が取り付けられていることを特徴とする請求の範 囲11項記載の装置。 13.第一分離室(54、56)内に回転可能なように設けられているローター (10)には、フランジ(20)及び軸(12)の他に、フランジ(20)に固 定された多数の羽根板(24)が空間(112)内に設けられ、これら羽根板が 入口導管(54)の壁の近くを回転するようになっていることを特徴とする請求 の範囲9項記載の装置。 14.多数の裏羽根(22)が、筒体(110)の反対側のフランジ(20)側 の第二ガス分離室(42)中に設けられていることを特徴とする請求の範囲8項 記載の装置。 15.第一ガス分離室(54,56)と第二ガス分離室(42)との間に流路( 44)が設けられていることを特徴とする請求の範囲11項記載の装置。 16.筒体(110)に面するローターフランジ(20)の表面には、室(56 )の圧力を上げるために羽根板(46)が設けられていることを特徴とする請求 の範囲8項記載の装置。 17.第三ガス分離室(36)が二つの室部分(38及び40)に分割されてい ることを特徴とする請求の範囲11項記載の装置。 18.第三ガス分離室(36)の、スリーブ(18)で限定された軸(12)に 面する側に複数の羽根板(30)が設けられていることを特徴とする請求の範囲 17項記載の装置。 19.第二分離室(42)と第三分離室(36)とを分離する円環板(80)に 開口(86)が設けられていることを特徴とする請求の範囲11項記載の装置。 20.第三分離室(36)の裏壁(74)に分離室(2)からガスを排出するた めの開口(84)が設けられていることを特徴とする請求の範囲11項記載の装 置。 21.円環板(80)に面する羽根板(30)側に固定されている円板(32) によって二つの室部分 (38及び40)が相互に分割され、そして円環型円板(80)に面する円板( 32)側の一室部分 (40)内に羽根板(34)がが設けられていることを特徴とする請求の範囲1 7項記載の装置。 22.一室部分(40)に面する円環リング(80)の側面に、羽根板(34) の内端とスリーブ(18)との間に位置し、円板(32)から僅かな間隙となる まで伸びるリング(82)が備えられていることを特徴とする請求の範囲17項 記載の装置。 23.ローター(10)の羽根板(24)の少なくとも一部が入口(52)の外 側に伸びていることを特徴とする請求の範囲13項記載の装置。
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