JPH0549568A

JPH0549568A - 電気掃除機用吸込具

Info

Publication number: JPH0549568A
Application number: JP21835291A
Authority: JP
Inventors: Yuichi Shimizu; 雄一清水; Mitsuo Ishii; 光男石井
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1991-08-29
Filing date: 1991-08-29
Publication date: 1993-03-02

Abstract

(57)【要約】【目的】アジテータを有する電気掃除機用吸込具にお
いて、アジテータ両端を支持する軸受への毛髪などのご
みの巻き付きによる回転不能を防止し、耐久性を向上さ
せることを目的とするものである。【構成】吸込具１１の吸込口１４の前方に、可撓性材
料で形成された突条帯２３を設け、その螺旋方向の延長
線上にナイロンなどの材質による複数の植毛体３０を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はアジテータを有する電気
掃除機用の吸込具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、突条帯を備えたアジテータとして
は、特開昭６１−３３６３４号公報に記載されているも
のが知られている。また、電気掃除機用吸込具に応用し
高速回転させるアジテータも製品化されている。その構
成について図７，図８に基づき説明すると、１はアジテ
ータ、２はアジテータ１の外周にスパイラル状に設けら
れた突条帯で、この突条帯２の床面と当接する面には、
多数個の円錐形で先端部を鋭く尖らした突起３を設けて
いる。突条帯２はその基部４をアジテータ１の外周面に
形成された溝５に挿入嵌合されている。このアジテータ
１は吸込具内に回転自在に設けられ、モータ６によって
回転させられるようになっている。図中の７はベルト、
８，９はアジテータ１を回転自在に支持する軸受であ
る。また、１０は吸込口である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような構造のもの
では、アジテータ１の突条帯２に設けた突起３により毛
髪や糸などをじゅうたん面からかき上げる。ところで、
吸込口１０の近傍では糸などが電気掃除機の吸込力によ
りアジテータ１に巻きつくことなく吸いこまれるが、軸
受８、９の近傍では吸込力が弱いため吸いこまれず、軸
受８、９と突条帯２の間に絡み付き、巻き締まってしま
うものであった。いったん絡み付きが始まると毛髪など
はほどけて取れることはなく、逆にますます蓄積され軸
受８、９内部に侵入する。そして、高速回転による磨耗
に耐えきれずに焼けが発生し、軸受８、９やアジテータ
１を溶かし、最終的にはロックし、回転不能となる。

【０００４】また、アジテータ１の回転に対して、同一
突条帯２の両端においては遅れて床面に接触する側（図
８においては軸受９側）はスパイラルの下流側となり、
吸込力に抗した外側への風の流れができるため、特に毛
髪などを巻き込みやすい構造となっている。

【０００５】このように、毛髪などの巻き込みにより、
アジテータ１の回転数が著しく低下することによるかき
上げ吸い込み性能の低下、さらにはそれが進展して、ア
ジテータ１が回転不能となるという耐久性の問題があっ
た。

【０００６】本発明は、このような従来の課題を解決し
たもので、毛髪や糸くずなどの軸受への巻き付きを防止
し、耐久性を向上させることを目的としたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第１の手段は、吸込具本体内に塵埃等を吸い
込む吸込口と、前記吸込口の前方に配置され両端の軸受
で支持されたアジテータと、前記アジテータの駆動源を
内設し、上記アジテータの周面長手方向に、可とう性材
料からなり少なくとも一面に多数の突起を備えてなる複
数枚の突条帯を設け、上記アジテータの両端の軸受近傍
に複数の植毛体を設けたものである。

【０００８】第２の手段は、アジテータにおける突条帯
の延長線上で、かつ軸受近傍に複数の植毛体を設けたも
のである。

【０００９】第３の手段は、アジテータにおける突条帯
間でかつ軸受近傍に複数の植毛体を突条帯に略平行に設
けたものである。

【００１０】第４の手段は、アジテータの突条帯を螺旋
状に形成し、アジテータの回転に対して同一突条帯の両
端において、遅れて床面に接触する側の軸受近傍側の突
条帯の延長線上に複数の植毛体を設けたものである。

【００１１】第５の手段は、複数の植毛体の軸受に近い
ものほど柔らかい材質としたものである。

【００１２】

【作用】上記本発明の第１，第２，第３の手段におい
て、アジテータの吸込力の弱い軸受近傍には植毛体を設
けているため、毛髪や糸屑などは植毛体に遮られて軸受
部へ侵入することを防止でき、回転不能とならず耐久性
が向上する。また、吸込力の弱い軸受近傍では植毛体に
よりじゅうたん面からのかき上げが補助的に得られ、集
塵効率が向上することとなる。

【００１３】第４の手段では、アジテータの下流側で
は、吸込力に抗した外側への風の流れができ、毛髪など
を巻き込みやすいが、軸受側には植毛体を設けているた
め同様に軸受部へ侵入することを防止できることとな
る。

【００１４】第５の手段では、軸受近傍に設けた植毛体
の硬さを、吸込力が大きい吸込口に近い部分ほど硬く、
吸込力の弱い軸受部に近づくほど柔らかくし、毛髪など
が植毛体に巻きついたままとならないようにすることと
なる。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１〜図５に基づい
て説明する。図において１１は電気掃除機の吸込具で、
その前方内部には下方を開口とした吸込室１２が形成し
てある。

【００１６】この吸込室の中央には、連通管１３により
吸込口１４が形成され、この連通管１３に回転自在に結
合された接続管１５には、電気掃除機の吸引側にホース
を介して連通した延長管が着脱自在に接続される。

【００１７】接続管１５の左右にはアジテータ駆動用の
モーター１６とこれを制御する制御部１７が内設してあ
り、電源コード１８で給電される。

【００１８】前記吸込室１２内はアジテータ１９を設け
てあり、このアジテータ１９は両端を吸込室１２の両側
室壁に配設した軸受Ａ２０、同Ｂ２１で回転自在に保持
されている。前記アジテータ１９は、略円柱状の回転子
２２と、突条帯２３よりなり、突条帯２３はこの回転子
２２の外周面に長手方向にかつ螺旋状となるように溝２
４に装着されている。そして、この突条帯２３の主体部
２５はゴムなどの可撓性材料でつくられており、しかも
その少なくとも一面（回転方向側面）には多数の突起２
６が形成されている。（図２）アジテータ１９の一方に設けたプーリ２７と上記モータ
１６の軸に設けたプーリ２８との間にはベルト２９が張
られている。すなわち、上記アジテータ１９はモータ１
６によって強制駆動されるようにしてある。

【００１９】次に、アジテータ１９の構成についてさら
に説明すると、図１においては、吸込口１４の前方では
上記の突条帯２３が設けられているが、その螺旋方向の
延長線上にはナイロンなどの材質よりなる複数の植毛体
３０が植えこまれている。図３はこの構成によるアジテ
ータ１９のみ分解した略図である。

【００２０】また、植毛帯３０は軸受Ａ２０、Ｂ２１へ
向かうにしたがって柔らかいものを使用している。

【００２１】図４はこの構成の他の実施例で、アジテー
タ１９の端面から端面まで突条帯２３を構成するととも
に、両端に近い部分には突条帯２３と略平行に上記植毛
体３０を設けたものである。

【００２２】また、図５は、アジテータ１９の回転に対
して同一突条帯２３の両端において、遅れて床面に接触
する側の軸受近傍側の突条帯２３の延長線上に、同様に
複数の植毛体３０を設けたものである。

【００２３】図６はこの構成の他の実施例で、アジテー
タ１９の端面から端面まで突条帯２３を設けるととも
に、突条帯２３と略平行に植毛体３０を片側にのみ設け
たものである。

【００２４】次に、作用、動作について説明する。アジ
テータ１９が図３のように回転しているとき、突条帯２
３および植毛帯３０は被掃除面と接して、しなりながら
ごみをかき上げる。このとき、毛髪や糸屑などを吸いこ
んだ場合には吸込室１２の中央付近であれば吸込口１４
へ吸い込まれるが、吸込力の弱い軸受Ａ２０、Ｂ２１近
傍で、特に固まった状態のものを吸ってしまったり、使
用者が吸込具１１を横方向へ移動中に吸い込んでしまう
と、軸受Ａ２０、Ｂ２１に絡み付く恐れが発生するが、
本構成によれば、軸受Ａ２０、Ｂ２１近傍には植毛体を
設けているため、毛髪や糸屑などは植毛体に遮られて軸
受部へ侵入することを防止できる。これにより、軸受Ａ
２０、Ｂ２１の焼き付き、ロックが発生せず、回転不能
とならずに耐久性が向上する。

【００２５】また、基本的にじゅうたん上からの毛髪や
糸屑の吸い込みについては植毛体３０の長さ、本数、硬
さによって容易に性能向上をはかることができることか
ら、吸込力の弱い軸受Ａ２０、Ｂ２１近傍では植毛体３
０によりじゅうたん面からのかき上げが補助的に得ら
れ、集塵効率が向上する。特にこの効果は図４に示す突
条帯２３の間に植毛体を設けた場合に大きいものであ
る。

【００２６】次に、図５において、アジテータ１９の下
流側では、吸込力に抗した軸受Ｂ２１側への風の流れが
でき、特に毛髪などを巻き込みやすいが、こちらの軸受
Ｂ２１側には植毛体３０を設けているため同様に毛髪な
どが侵入し、回転不能となることを防止できものであ
る。また、図６は別の実施例であるが同様の効果が得ら
れるものである。

【００２７】また、軸受Ａ２０、Ｂ２１近傍に設けた植
毛体３０の硬さは、吸込力が大きい吸込口１４に近い部
分ほど硬く、吸込力の弱い外側に近づくほど柔らかく
し、毛髪などが植毛体３０に巻きついたままとならない
ようにするものであり、いちいち使用者に絡み付いたご
みを取り除く手間をかけず、使用性の向上をはかるもの
である。また、同時にごみの絡み付きによる回転アンバ
ランスも防止でき、振動、騒音の上昇を押さえることが
できるものである。

【００２８】

【発明の効果】以上の実施例の説明より明らかなよう
に、本発明はアジテータにおける軸受近傍に植毛体を設
けているため、前記軸受近傍の吸込力が弱くても毛髪や
糸屑などは植毛体に遮られて軸受部へ侵入することを防
止でき、回転不能とならず耐久性の向上がはかれるもの
である。

【００２９】さらには、吸込力の弱い軸受近傍では植毛
体によりじゅうたん面からのかき上げが補助的に得ら
れ、集塵効率が向上するものである。

【００３０】また、螺旋形状のアジテータの下流側で
は、吸込力に抗した外側への風の流れができ、毛髪など
を巻き込みやすいが、その軸受側には植毛体を設けてい
るため同様に軸受部へ侵入することを防止でき、品質の
高い吸込具が得られるものである。

【００３１】また、軸受近傍に設けた植毛体の硬さを、
吸込力が大きい吸込口に近い部分ほど硬く、吸込力の弱
い外側に近づくほど柔らかくし、毛髪などが植毛体に巻
きついたままとならないようにすることにより、いちい
ち使用者に絡み付いたごみを取り除く手間をかけず、使
用性の向上をはかるものである。また、同時にごみの絡
み付きによる回転アンバランスも防止でき、振動、騒音
の上昇を押さえることができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例における掃除機用吸込具の蓋を
外した状態での平面図

【図２】同突条帯の断面図

【図３】同アジテータの斜視図

【図４】本発明の他の実施例を示すアジテータの斜視図

【図５】本発明の他の実施例を示すアジテータの斜視図

【図６】本発明の他の実施例を示すアジテータの斜視図

【図７】従来例におけるアジテータの要部断面図

【図８】同吸込具の蓋を外した状態での平面図

【符号の説明】

１１吸込具１４吸込口１９アジテータ２０軸受Ａ２１軸受Ｂ２２回転子２３突条帯３０植毛体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】吸込具本体内に塵埃等を吸い込む吸込口
と、アジテータとその駆動源を内設し、上記アジテータ
は周面長手方向に、可とう性材料からなり少なくとも一
面に多数の突起を備えてなる複数枚の突条帯を有し、か
つ両端の軸受近傍に複数の植毛体を設けてなる電気掃除
機用吸込具。
【請求項２】アジテータの突条帯の延長線上に複数の
植毛体を設けた請求項１記載の電気掃除機用吸込具。
【請求項３】軸受近傍の突条帯間に植毛体を突条帯に
略平行に複数の植毛体を設けた請求項１記載の電気掃除
機用吸込具。
【請求項４】アジテータは螺旋状に捩る構成とし、ア
ジテータの回転に対して同一突条帯の両端において、遅
れて床面に接触する側の軸受近傍側の突条帯の延長線上
に複数の植毛体を設けた請求項１記載の電気掃除機用吸
込具。
【請求項５】植毛体の硬さを、軸受に近づくほど柔ら
かい材質とした請求項１記載の電気掃除機用吸込具。