JPH0549487A - ポリヒドロキシ有機酸エステルの製造法 - Google Patents

ポリヒドロキシ有機酸エステルの製造法

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JPH0549487A
JPH0549487A JP3324953A JP32495391A JPH0549487A JP H0549487 A JPH0549487 A JP H0549487A JP 3324953 A JP3324953 A JP 3324953A JP 32495391 A JP32495391 A JP 32495391A JP H0549487 A JPH0549487 A JP H0549487A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリマーの生産速度が大きく、菌体内蓄積率
が高くさらに安全で取扱いが容易な微生物による、効率
的な生分解性ポリマーの製造法を提供する。 【構成】 ロドバクター属に属する微生物を、好気条件
下で培養し、ポリヒドロキシ有機酸エステルからなるポ
リマーを生産させることを特徴とするポリヒドロキシ有
機酸エステルの製造法、さらにその際ロドバクター属に
属する微生物の培養が、チッ素源を含有する培地中、1
段階で行なわれるポリヒドロキシ有機酸エステルの製造
法またはロドバクター属に属する微生物の培養が、増殖
のための前培養と、それに続くチッ素飢餓培養の2段階
で行なわれるポリヒドロキシ有機酸エステルの製造法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロドバクター属の微生物
を用いたポリヒドロキシ有機酸エステルの微生物学的製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より各種の微生物が自己の栄養源、
エネルギー源としてポリヒドロキシ酪酸を製造、蓄積す
ることが知られている。微生物が製造するポリヒドロキ
シ酪酸は、生物分解性を有し、これまでも成型樹脂、医
薬・農薬製剤、医療器材などの材料として各方面で利用
が期待されている。
【0003】また、最近は環境保護の観点からプラスチ
ックなどの産業廃棄物の処理問題において自然分解性を
有するポリマーが求められており、各種の微生物を利用
したポリマーの製造の提案がなされている。たとえば、
英国特許第1370892 号にはハイフォミクロビウム・ヴァ
リアピレ、シュードモナス・ロゼア種内の特定の菌株
が、また、ジャーナル オブ ジェネラル ミクロバイ
オロジー(J.of GeneralMicrobiology ) 1977,98,265
〜272 頁には、メチロバクテリウム、オルガノフィラム
およびシュードモナスAM-1などが、特開昭56-117793 号
公報にはメチロバクテリウム・オルガノフィラム種が、
特開昭57-74084号公報にはアルカリゲネス属(A.ファ
セカリス、A.ルーランデイイ、A.ラッス、A.アク
アマリヌス、A.ユートロファス)が、特開昭57-15039
3 号公報にはA.ユートロファスが、特開昭59-220192
号公報にはノカルジア、アゾトバクター、バシラス、ミ
クロコッカス、リゾビウム、ロドスピリルム、メチロバ
クテリウム、シュードモナス、ヒドロゲモナスが、特開
昭60-199392 号公報にはアルカリゲネス・レイタスが、
特開昭60-214888 号公報にはアルカリゲネス属が、特開
昭60-251889 号公報にはアゾトバクター・ビネンランデ
ィまたは変異株が、特開昭61-293385 号公報にはアルカ
リゲネス・ユートロファスが、特開昭62-55094号公報に
はプロトモナス属が、特開昭63-198991 号公報にはアゾ
トバクター・ビネンランディ、アルカリゲネス・ユート
ロファス、ズーグレア・ラミゲーラ、バチルス・メガテ
リウムが、特開昭63-226291 号公報にはシュードモナス
・オレオボランス種が、それぞれ記載されている。ま
た、紅色無硫黄細菌に属する微生物の菌体蓄積物として
多糖質、ポリリン酸とともにポリβヒドロキシ酪酸が見
出されている(バージェイズ・マニュアル・オブ・シス
テマティクバクテリオロジー(Bergey′s Manual ofSyst
ematic Bacteriology) 1658 頁参照)が、ロドバクター
属に属する微生物を用いてポリヒドロキシ有機酸エステ
ルを製造する提案はまったくなされていない。
【0004】したがって、ロドバクター属に属する微生
物を用いたばあいのポリヒドロキシ有機酸の収量に対す
るpHの影響、よりよい炭素源および効果的な添加物に
ついては従来まったく研究されておらず、したがってま
ったく知られていない。
【0005】また、ポリマーの微生物学的製造に対する
酵母の添加の検討は行なわれたことがなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる実情
に鑑み、生産速度が大きく、菌体内蓄積量が大きく、さ
らに安全で取扱いが容易な微生物による、効率的な生分
解性ポリマーの製造法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロドバクター
(Rhodobacter )属に属する微生物を、好気条件下で培
養し、ポリヒドロキシ有機酸エステルからなるポリマー
を菌体内に蓄積させることを特徴とするポリヒドロキシ
有機酸エステルの製造法に関する。
【0008】
【実施例】本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意検
討を重ねた結果、病原性がなく、そのため安全で取扱い
が容易なロドバクター属に属する微生物を用いてポリヒ
ドロキシ有機酸エステルを有効に生産しうること、さら
に驚くべきことに、その際従来常識とされていた嫌気条
件(酸素が存在しない条件)下では生物の増殖速度と菌
体内へのポリヒドロキシ有機酸エステルの蓄積速度が極
めて低く、従来まったく採用されていない好気条件(酸
素を含有する条件)下において非常に有効に蓄積が行な
われることおよび1段階の培養によっても2段階の培養
によっても有効に行なわれることを見出した。
【0009】また、さらに研究を重ねた結果、ロドバク
ター属に属する微生物を用いたポリヒドロキシ有機酸エ
ステルの微生物学的製造法において、培養液のpHが4.
5 未満になると菌体内に蓄積されたポリヒドロキシ有機
酸エステルの消費が進むこと、培地への酵母添加により
ポリヒドロキシ有機酸エステルの蓄積が増大すること、
および培地成分の炭素源として主にマンニットを用いる
ことによりポリヒドロキシ有機酸エステルの生産が有効
に行われうることを見出した。本発明は前記の多くの知
見にもとづいて完成されたものである。
【0010】つぎに本発明のポリヒドロキシ有機酸エス
テルの製造法について説明する。
【0011】本発明において用いられるロドバクター属
に属する微生物としては、好気培養により菌体内に該ポ
リマーを蓄積できるロドバクター属に属する微生物であ
ればいずれも用いられる。たとえばロドバクター キャ
プスレイタス(R.capsulatus)、ロドバクター スフェ
ロイデス(R.sphaeroides )、ロドバクター スルフィ
ドフィルス(R.sulfidophilus )、ロドバクター アド
リアティクス(R.adriaticus)およびロドバクター ベ
ルドカンピィ(R.veldkampii)、ならびにそれらの該ポ
リマー貯蓄変異株などがあげられる。
【0012】本発明におけるロドバクター属に属する微
生物の培養方法としては、前記のように、嫌気条件下に
おける培養では生物の増殖速度と菌体内へのポリヒドロ
キシ有機酸エステルの蓄積速度が極めて低く、好気条件
下における培養が非常に有効である。好気条件とは、通
常酸素存在下にて培養することである。酸素が存在しな
い条件(嫌気条件)下では、本発明の方法は非常に効率
が低い。
【0013】ロドバクター属に属する微生物による該ポ
リマーの製造条件としては、とくに光合成条件下での培
養は必要ない。
【0014】培養温度は通常45℃以下、好ましくは30〜
40℃である。pHは通常4.5 以上、好ましくは6〜9、
さらに好ましくは6.5 〜8である。
【0015】チッ素源は微生物の増殖には必須である
が、該ポリマーの蓄積には必要ではない。したがって、
チッ素源を含有する培地で菌体を増殖(前培養)させて
収穫したのちチッ素飢餓培養を行ない、菌体内に該ポリ
マーを蓄積させる2段階方式により製造することができ
る。ここでいうチッ素飢餓とは、培地液中に含まれるチ
ッ素分が1g/l 以下、好ましくは0.5g/l以下、さらに好
ましくは0.2g/l以下であることをいう。前培養を行なう
ばあいは、好気条件下、栄養素の制限なしに、対数増殖
期となるまで、すなわち菌数濃度が少なくとも107 /ml
となるまで行なわれる。
【0016】あるいは、前述のように細菌の増殖と、そ
れに続くチッ素飢餓培養による本発明ポリマーの生産と
いう2段階方式ももちろん可能であるが、培地に当初よ
りチッ素源を混入しておき増殖と同時に該ポリマーを蓄
積させる1段階方式によりポリマーを蓄積させることも
可能である。こうして1段階で培養しうることにより、
前培養(チッ素存在下)で増殖してえた菌体を集菌し新
たなチッ素飢餓培地へ移動して培養する必要がなく、工
程の短縮化・コストの低減はもちろん、回収・分離・生
成という工程を経ないために菌体のロスが極めて少な
く、工業的に極めて有利である。
【0017】チッ素源は、無機物たとえば硫酸アンモニ
ウム、塩化アンモニウムなどから選ぶことができ、有機
物としてはアミノ酸、尿素などを利用することができ
る。
【0018】微生物の栄養源としては、微生物の培養を
阻害しない炭素源ならなんでも用いることができる。た
とえばメタノール、エタノール、プロパノールなどのア
ルコール類、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム
などの有機酸塩、グルコースなどの糖質など安価なもの
があげられる。好ましくは、マンニット、酢酸、プロピ
オン酸、フラクトース、グルコースである。
【0019】しかしながら、とくにマンニットを炭素源
とするときは、培養液中に有機酸が蓄積しないため、p
Hが7以下とならない。さらに、培地中に少量のNH4
塩が存在したばあいでもオートクレーブ処理に伴うアミ
ノカルビノール反応がなく、したがって、この反応の生
成物による菌体の増殖抑制が起こらないため、大変有利
である。本発明の製造法の1つは、マンニットを主成分
とした炭素源を用いてロドバクター属に属する微生物を
培養することによってポリヒドロキシ有機酸エステルを
製造する方法である。
【0020】培養液中での炭素源の濃度としては、通常
5%(重量%、以下%という)以下、好ましくは0.5 〜
3%、さらに好ましくは1〜2%である。また、その他
に微生物の培養に必須の成分たとえば、硫酸マグネシウ
ム、リン酸カリウムなどの無機塩、チアミン、ビオチン
などの要求される微量要素、その他当然必要とされる成
分が必要である。これらの成分は試薬を使用してもよ
く、天然物としてえられる材料たとえば廃棄物そのもの
やこれを一部使用した合成培地によることができる。
【0021】本発明の製造法の1つは、さらに培地に酵
母を加えることを特徴とするポリヒドロキシ有機酸エス
テルの製造法である。酵母を加えることにより、菌体内
に蓄積するポリヒドロキシ有機酸エステルは著しく増大
する。ここで「酵母」とは、酵母菌体、酵母死菌体また
は酵母エキスを意味する。添加する酵母は酵母エキスが
好ましい。酵母の添加量は通常0.1 〜3g/l 、さらに好
ましくは0.5 〜2g/lであり、酵母エキスの添加量とし
ては通常0.1 〜2g/l 、好ましくは0.2 〜1.5g/l であ
る。
【0022】炭素源など栄養源は、培養初期に投入して
もよいが、通常消費量に応じて随時追加すればよい。た
とえば、連続的に追加したり、断続的に追加することも
できる。
【0023】培養中のpHは、炭素源として酸のナトリ
ウム塩などを用いたばあいは、その消費にともなって上
昇するが、炭素源として糖質を用いたばあい、その消費
にともなって下降する。一方、培養液のpHが4.5 未満
となったばあいには、菌体内に蓄積されたポリヒドロキ
シ有機酸エステルの消費が急速に進行する。本発明の製
造法の1つは、蓄積開始後集菌までの培養液のpHを4.
5 以上に、好ましくは6.0 〜9.0 、さらに好ましくは6.
5 〜8.0 に保持することを特徴とする製造法である。p
Hを保持する方法はとくに限定されないが、たとえば、
滅菌した水酸化ナトリウムや水酸化カリウムまたは塩酸
の希釈溶液をpHに連動してポンプを作動せしめて滴下
し、適切なpH値に保持することができる。このように
pHを4.5 以上に保持することで、ポリヒドロキシ有機
酸エステルの収量は著しく増大する。
【0024】細菌中への該ポリマーの蓄積は、光学顕微
鏡や位相差顕微鏡や電子顕微鏡などで監視できる。本発
明における細菌内での該ポリマーの蓄積率は、条件によ
り異なるが通常少なくとも20%、好ましくは少なくとも
40%、さらに好ましくは少なくとも60%である。本発明
の特徴の1つとして、この蓄積率が従来報告されている
値より高く、菌体重量あたりの該ポリマー生産量が大き
く、抽出効率もすぐれている。
【0025】該ポリマーの蓄積が、少なくとも20%程
度、好ましくは40%以上に達したら、培養液より細菌を
分離する。生成した該ポリマーの菌体内からの分離・回
収方法としては、従来提案されている公知の方法のいず
れによってもよい。
【0026】たとえば凍結乾燥菌体、熱風乾燥菌体、ア
セトンまたはメタノールによる脱水菌体に無極性溶媒と
してたとえばクロロホルムを加えて該ポリマーを溶出せ
しめ溶媒を留去すれば主として該ポリマーからなる残留
物がえられる。抽出効率を高めるために、前処理も効果
がある。たとえば、菌体懸濁液へ溶菌酵素またはキシレ
ンなどの有機溶剤を加えて溶菌したのち、クロロホルム
などの溶剤により抽出すれば抽出時間が短縮され、精製
も容易になる。
【0027】または、菌体内部の生成ポリマーの含有率
が高いばあいは菌体からポリマーを抽出することなく菌
体ごと使用してもよいし、菌体を溶剤、酵素などにて軟
化して使用してもよい。抽出したポリマーは、必要なら
ば精製、または分別処理し、不純物を除去するため再結
することもできる。
【0028】本発明の製造法によりえられるポリヒドロ
キシ有機酸エステルとしては、たとえば下記式で示され
るポリ-3- ヒドロキシ酪酸エステル(以下、PHB とい
う)よりなるポリマーまたはPHB よりなるポリマーが主
成分となるポリマーがあげられる。
【0029】
【化1】
【0030】他の成分として、炭素数5以上の有機酸エ
ステル成分も含まれてもよいが、その量は通常10重量%
以下である。
【0031】この構造の定性的な分析は、IR、NMR など
によって行なうことができる。また、熱に対する性質は
DSC 、TMA などによって可能である。ポリマーの分子量
は粘度法、GPC 法などにて測定できる。生物分解性は、
該ポリマーをフィルムなどに成型し土中に埋込み、一定
期間中での物性(強度、伸度)や形態(表面、断面)や
分子量の変化などを測定することにより可能となる。
【0032】本発明によるポリマーは、有機溶剤、たと
えばクロロホルム、ジクロルメタン、1,2-ジクロルエタ
ン、および1,2-ジクロルプロパンなどに可溶であり、そ
れらの溶剤を使用することにより従来の方法にて抽出で
きる。また、該ポリマーのフィルムを一般的な庭土に埋
めると、約一週間程度からフィルム表面に亀裂が発生し
始め、続いて強度、伸度の低下が見られ、明らかに分解
していることを示す。
【0033】本発明によりえられる該ポリマーは、生分
解性を生かした用途、たとえばプラスチックボトル、釣
糸、包装紙、手術用糸、医療用コーティング剤などに有
用である。
【0034】つぎに本発明のポリヒドロキシ有機酸エス
テルの製造法を実施例に基づいて説明するが、本発明は
もとよりかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0035】実施例1 ロドバクター キャプスレイタス ATCC 11166 を保有培
地からニュートリエントブロス10mlを入れたL字管に移
植し、24時間、37℃にて振とう培養(振幅6cm、92回/
分、以下実施例2および3にて同じ)を行なって3代継
代した。つぎに同組成のニュートリエントブロス100ml
を入れた坂口フラスコ10本を調製し、前記継代培養液を
2%の割合となるように移植し、48時間、37℃で振とう
培養後、3000G、15分の条件で遠心分離して集菌した。
これを生理食塩水200ml に懸濁して、再びこれを同様に
遠心分離して集菌した。同じ操作を3回繰り返し洗浄菌
体をえた。
【0036】つぎに、チッ素飢餓培養を好気条件下で行
なった。すなわち、酢酸ナトリウム10g、リン酸1カリ
ウム1g、リン酸2カリウム1g、硫酸マグネシウム7
水塩0.2 g、塩化カルシウム1水塩0.05g、チアミン塩
酸塩0.005 g、酵母エキス1g、水1リットル、pH7.
0の飢餓培養培地をつくった。前記洗浄菌体を飢餓培養
培地1リットルに加えて混合し、懸濁せしめた。500ml
容坂口フラスコ10本に100ml ずつ分注し、37℃で振とう
培養を8日間行なった。培養後の菌体を遠心分離により
前記と同様の条件で集め、アセトン100ml を加えて懸濁
し10分間静置したのち、遠心分離を3000G、5分間の条
件で行なって菌体を集めた。これを4回繰り返すことに
よって菌体を脱水した。菌体に付着するアセトンを風乾
により揮散させた。
【0037】つぎにクロロホルム200ml を加えて懸濁液
となし500ml 容ナス型フラスコへ移し、70℃の湯浴中で
還流冷却器を付けて3時間保ったのち、室温まで冷却
後、東洋濾紙No.2濾紙で濾過してクロロホルム溶液と菌
体を分離した。菌体をクロロホルムで洗浄し前記クロロ
ホルム溶液と合わせた。つぎに濾液を500ml 容ナス型フ
ラスコヘ移し、35℃で減圧蒸留してクロロホルムを留去
した。該フラスコ内に残った膜状のポリマーを、メタノ
ール、アセトン、ヘキサンおよびエーテルをこの順番に
用いて洗浄したのち乾燥し、再びクロロホルムに溶解後
一旦濾過してクロロホルム溶液をえた。クロロホルムを
留去して該ポリマーを該フラスコ内に残留せしめて6g
をえることができた。同様の精製操作を3回繰り返し、
ポリ-3- ヒドロキシ酪酸エステルを主成分としたポリマ
ーをえることが出来た。
【0038】比較例として、同組成の培地で嫌気照明下
の光合成条件下で培養後、チッ素飢餓培養も嫌気照明下
で培養を全く同じ時間続けたが、該ポリマーの菌体内蓄
積量は乾燥菌体1グラム当りわずか0.2 gであった。
【0039】この結果から明らかに好気条件下におい
て、ポリヒドロキシ酪酸エステルを主成分としたポリマ
ーの生産が高いことがわかる。
【0040】実施例2 チッ素源およびその含有率を変化させたほかは培養を実
施例1とまったく同様にして、培養を実施した。チッ素
源は硫酸アンモニウムを用い、チッ素源と微生物の栄養
である炭素源との比、すなわちC/N を約1.8 〜∞として
培養した。えられた菌体の乾燥菌体当たりの該ポリマー
の菌体内蓄積量を表1に示す。なおチッ素飢餓培養でな
いことは培養後のチッ素源の測定値を見れば残存量が示
されていることから明らかである。
【0041】表1に示されるように、完全なチッ素飢餓
によらなくても該ポリマーの製造は可能であり、チッ素
として2g/l 以下においてはチッ素飢餓状態でのポリマ
ーの生産と何ら変わりのない生産性を有することが分か
る。これは、本発明のロドバクター菌を用いた大きな特
徴である。
【0042】
【表1】
【0043】実施例3 実施例1に記載の方法と同じ方法にて、飢餓培養におけ
る培養の条件を変え、炭酸源をグルコース、培養温度を
27℃、培養時間を4日間とした。グルコースの初発濃度
は表2に示す。
【0044】培養後の生菌数を平板希釈培養法で測定し
た結果(YPS 寒天培地を使用)、培養前と大差がなく、
グルコース濃度がいずれのばあいも近似した生菌数を示
し、(2.7 ×7.9 )×107 /mlであった。飢餓培養2日
間後には生菌体のまま位相差顕微鏡で観察すると菌体内
にポリマーの顆粒が蓄積しており、1菌体当たり、3〜
5粒子であった。さらに培養を続け、培養開始後4日目
には菌体の形態は球状(直径1μ)に近いまでに変化
し、しかもすべての菌体内が該ポリマー顆粒で満たされ
るに至った。結果を表2に示す。
【0045】以下の結果から、培養温度が27℃において
もポリヒドロキシ酪酸エステルが生産されること、炭素
源として糖類の代表的なグルコースを使用しても該ポリ
マーが生産されることがわかる。4日間培養後には菌体
内が多量の該ポリマーで充満したため、光学顕微鏡を用
いて蓄積過程をモニターできたので、該ポリマーを抽出
して分析するまでもなく培養終了の適期を判定できた。
なお、該ポリマーの確認は、菌体をオブジェクトグラス
上に火炎固定後スダンブラックにより染色後検鏡する従
来の方法にても確認した。
【0046】
【表2】
【0047】実施例4 ロドバクター キャプスレイタス ATCC 11166 をを保有
培地からYPS 培地(以下に組成を示す)10mlを入れた50
0ml 容坂口フラスコに移植し、24〜48時間、37℃にて振
とう培養(振幅3.5cm 、100 回/分、以下すべて同じ)
後、3000G、15分の条件で遠心分離して集菌した。これ
を生理食塩水100ml に懸濁して再びこれを同様に遠心分
離して集菌した。同じ操作を3回繰り返し、洗浄菌体を
えた。
【0048】この菌体を、チッ素飢餓培地に酵母エキス
(ナカライテスク社製)1.0g/l添加したものおよび酵母
エキス(ディフコ社製)1.0g/l添加したものそれぞれ10
0mlを入れた500ml 容坂口フラスコに移植した。
【0049】 YPS 培地の組成 酵母エキス 0.3 % ポリペプトン 0.3 % MgSO4 ・7H2 O 0.05% CaCl2 0.03% (pH 7.40) チッ素飢餓培地の組成 KH2 PO4 1.0 g/l K2 HPO4 1.0 g/l MgSO4 ・7H2 O 0.2 g/l CaCl2 ・2H2 O 0.05g/l FeSO4 ・6H2 O 0.01g/l チアミン塩酸塩 5mg/l ニコチン酸 2mg/l ビオチン 2mg/l グルコース 10mg/l (pH 7.40) 37℃にて86時間振とう培養を行なったのち、菌体を遠心
分離により前記と同様の条件で集め、アセトン100ml を
加えて懸濁し10分間静置したのち、遠心分離を3000G、
15分間の条件で行って菌体を集めた。これを3回繰り返
すことによって菌体を脱水した。菌体に付着するアセト
ンを風乾により揮散させた。
【0050】つぎにクロロホルム20mlを加えて懸濁液と
なし500ml 容ナス型フラスコへ移し、65℃の湯浴中で還
流冷却器を付けて3時間保ったのち、室温まで冷却後、
東洋濾紙No.2濾紙で濾過してクロロホルム溶液と菌体を
分離した。菌体をクロロホルムで洗浄し前記クロロホル
ム溶液と合わせた。つぎに濾液を500ml 容ナス型フラス
コヘ移し、35℃で減圧蒸留してクロロホルムを留去し
た。該フラスコ内に残った膜状のポリマーを、メタノー
ル、アセトン、ヘキサンおよびエーテルをこの順番に用
いて洗浄したのち乾燥し、再びクロロホルに溶解後一旦
濾過してクロロホルム溶液をえた。クロロホルムを留去
してエステルをえた。同様の精製操作を3回繰り返し、
PHB を主成分としたポリマーをえた。
【0051】こうしてえられたポリマーの量は、前者が
0.0953g/l で後者が0.0925g/l であった。また、ポリマ
ーの菌体内含有率(すなわち菌体重量に対するえられた
ポリマー重量割合)はそれぞれ36.0%および41.0%であ
った。
【0052】以上の結果より、添加する酵母エキスの種
類によって、えられるポリマー生産量および菌体内含有
率に差がないことがわかる。
【0053】実施例5 ロドバクター キャプスレイタス ATCC 11166 を酵母エ
キス1g/l 添加および無添加で、あとの条件は実施例1
と同様に飢餓培養した。酵母エキスはナカライテスク社
製のものを用いた。32℃にて86時間培養したのち、実施
例1と同様にしてポリマーをえた。
【0054】酵母エキスを添加したばあいでは、えられ
たポリマーは109.9mg/100ml 培地であり、無添加のばあ
いでは14.1mg/100ml培地であった。ポリマーの菌体内含
有量はそれぞれ38.6%および32.9%であった。
【0055】この結果より、培地に酵母エキスを加える
ことにより培地当りのポリマー量が著しく増大すること
がわかる。
【0056】しかしながら、飢餓培地にはロドバクター
キャプスレイタス ATCC 11166 の増殖に必須のチアミ
ン、ビオチン、ニコチン酸が充分量添加されているの
で、酵母エキスの添加は一般に知られている増殖のため
の添加ではない。ポリマーの菌体内含有量が増加してい
ることからもわかるように、ここで行なわれた酵母エキ
スの添加は増殖ではなくポリマー蓄積量を増大させる効
果を有する。
【0057】実施例6 実施例5とまったく同様にして、チッ素飢餓培地に添加
する酵母エキス(ナカライテスク社製)の割合を変えて
培養を行ないポリマーをえた。以下にその結果を示す。
【0058】
【表3】
【0059】表3より、以下のことがわかる。
【0060】(1) 酵母エキス無添加のばあいのポリマー
生産量は培地1リットル当り0.01gであり酵母エキス0.
5g/l添加したばあいの1/10以下である。
【0061】(2) 酵母エキスを2.0g/l添加したばあいに
はポリマー含有量は1.0g/l添加時よりも減少し、菌体内
含有量も減少した。したがって添加量が多くなればなる
ほどポリマー生産量が増大するものではない。
【0062】実施例7 酵母エキスの代わりにエビオス錠(商品名、田辺製薬株
式会社)を乳ばちで粉末にしたものを使用したことを除
いては実施例3と同様にして培養を行なった。結果を表
4に示す。
【0063】
【表4】
【0064】酵母として、エビオスのような乾燥菌体を
用いても良好な結果がえられることがわかる。エビオス
のばあいでは、培地1リットル当たり1.0 g添加の際に
ポリマー含有率が高い。
【0065】実施例8 ロドバクター キャプスレイタス ATCC 11166 を実施例
1と同様にしてYPS 培地300ml に移植して培養し洗浄菌
体をえた。これへ生理食塩水7mlを加えて懸濁液を作
り、その2mlずつをとり、以下に記すチッ素飢餓培地へ
移植した。チッ素飢餓培地は、実施例1に記した組成の
ものに酵母エキス(ディフコ製)を1g/l添加した。p
Hは4.7 、6.0 および7.0 の3種類をつくり、各培地50
mlを500ml容坂口フラスコへ入れて調製した。15時間培
養後、それぞれのpHを1Nの塩酸を用いて4.4 、4.6 〜
4.7 および6.0 〜6.3 とし、さらに50時間培養をつづけ
た。培養後、集菌し、実施例4に記載の方法でポリマー
を抽出して菌体内の含有量を測定した。結果を表5にま
とめた。
【0066】すなわち、(1) のポリマーはpH4.4 にお
いては蓄積が著しく低下し、ほとんど蓄積されないこと
を示している。(2) の15時間pH5.9 〜6.1 で培養した
ばあいではポリマーを蓄積したがpH4.6 〜4.7 に50時
間保持したため24%となった。(3) の15時間pH6.6 〜
7.0 とし、以後50時間を6.0 〜6.3 としたばあいには42
%の容量を蓄積した。培養後の菌体収量は大差なかっ
た。
【0067】
【表5】
【0068】実施例9 ロドバクター キャプスレイタス ATCC 11166 およびロ
ドバクター スフェロイデス(Rhodobacter Sphaeroide
s )IFO 12203 をそれぞれ実施例4と同様にYSP 培地20
0ml へ移植し、48時間、27℃で培養したのち集菌、洗浄
菌体をえた。
【0069】飢餓培養の炭素源をマンニット10g/l 、酵
母エキス(ナカライテスク社製)1g/l に調製した実施
例4に記載の培地200ml へ洗浄菌体を移植し、27℃で90
時間振とう培養した。集菌して実施例4と同様にしてポ
リマーを抽出し、菌体内含有量を測定した。結果を表6
に示した。
【0070】
【表6】
【0071】この結果より、pHの低下をひき起さず、
アミノカルビノール反応による菌体増殖制御の心配もな
いマンニットが、PHB 生産の際の炭素源として有効に用
いられることがわかる。
【0072】実施例10 実施例1に記載の好気培養により製造した該ポリマーの
性状を確認するために分子量分布、熱分析(DSC )、赤
外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトルを測定した。
NMR による分析の結果、該ポリマーはポリ-3- ヒトロキ
シ酪酸を主成分とし、他の共重合成分として微量(5mo
l %程度)のポリ-3- ヒドロキシ吉草酸からなってい
た。また、GPC 測定の結果、数百のMwを有するオリゴマ
ー部分と数十万のMwを有する高分子量部分にピークを有
していた。DSC 測定の結果、163 〜165 ℃に融点を有し
ている。融解熱の値より、結晶性はかなり高いことが判
明した。
【0073】実施例11 実施例4により製造したポリマーの性状を確認するため
に、熱分析(DSC)、分子量分布測定(GPC )および核
磁気共鳴スペクトルの測定(NMR )を行なった。以下に
その条件と結果を示す。
【0074】(1) GPC (検液)試料約30mgにm-クレゾールを10ml加え40℃にて
完全に溶解したのち、CHCl3 で50mlにメスアップし、0.
45μのメンブランフィルターで濾過したものを検液とし
た。
【0075】(測定条件) ポンプ:CCPD(東ソー) カラム:GMHXL (東ソー) 溶離液:m-クレゾール/CHCl3 (1:4 ) 流 量:1.0 ml/min 温 度:40°(恒温槽CO-8011 東ソー) Det. :RI-8010 (東ソー) 注入量:50μl (分子量較正曲線)標準ポリスチレンより作成し、分子
量は標準ポレスチレン分子量の換算値で表わす。
【0076】(データ)分子量分布曲線を図1に示す。
【0077】(結 果)データより実施例4のポリマー
のMwは174 万、Mnは80万であることがわかった。Mw/Mn
は2.2 であった。
【0078】(2) DSC 測定結果を図2に示す。
【0079】この結果から、実施例1のポリマーのTmは
163.7 ℃であることがわかった。
【0080】(3) NMR 磁場を300MHzとして、溶媒は重水素化クロロホルムを用
いてNMRを行なった。
【0081】実施例4でえられたポリマーについての 1
H-NMR の測定結果を図3に、13C-NMR の測定結果を図4
に示した。
【0082】NMR の結果より、実施例4でえたポリマー
はヒドロキシ酪酸(PHB )、ヒドロキシ吉草酸(PHV )
単位を含むことおよびその比が約95:5であることがわ
かった。
【0083】実施例12 実施例2のExp. No.4 で回収したポリマーおよび実施例
4で生成・回収した本発明によるポリマーをクロロホル
ムに溶解しガラス板上にキャスト、風乾しフィルム成型
した。このフィルムを当研究所庭(防府市鐘紡町4番1
号)に埋めて強度、伸度、形態的な経時変化を観察し
た。結果を表7に示すが、約60日で完全に強度を失うま
でに分解することがわかる。
【0084】
【表7】
【0085】
【発明の効果】本発明のポリヒドロキシ有機酸の製造法
は、従来提案されている方法に比べてポリマーの生産効
率、菌体内蓄積率が高く、また、生成ポリマーの安定性
も高いなど、従来見出されていない大きな特徴を有す
る。また、菌体内蓄積率が非常に高くできるために、ポ
リマーの抽出や精製にも非常に有利である。さらに光エ
ネルギーを使用せず、またチッ素飢餓によってもよらな
くても該ポリマーを製造することができるなど製造プロ
セス、条件が従来の方法に比べて非常に工業的に有利で
ある。したがって、その経済的価値も非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例4でえたポリマーの分子量分布曲線であ
る。
【図2】実施例4でえたポリマーの熱分析の測定結果を
表わすグラフである。
【図3】実施例4でえたポリマーの 1H-NMR スペクトル
分析の結果を表わすチャートである。
【図4】実施例4でえたポリマーの13C-NMR スペクトル
分析の結果を表わすチャートである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロドバクター属に属する微生物を、好気
    条件下で培養し、ポリヒドロキシ有機酸エステルからな
    るポリマーを生産させることを特徴とするポリヒドロキ
    シ有機酸エステルの製造法。
  2. 【請求項2】 ロドバクター属に属する微生物の培養
    が、チッ素源を含有する培地中、1段階で行なわれる請
    求項1記載のポリヒドロキシ有機酸エステルの製造法。
  3. 【請求項3】 ロドバクター属に属する微生物の培養
    が、増殖のための前培養と、それに続くチッ素飢餓培養
    の2段階で行なわれる請求項1記載のポリヒドロキシ有
    機酸エステルの製造法。
  4. 【請求項4】 ポリマー蓄積開始後集菌までの培養液の
    pHを4.5 以上に保持して培養し、菌体内に該ポリマー
    を蓄積せしめる請求項1、2または3記載のポリヒドロ
    キシ有機酸エステルの製造法。
  5. 【請求項5】 蓄積開始後集菌までの培養液のpHを4.
    5 〜8.5 に保持する請求項4記載のポリヒドロキシ有機
    酸エステルの製造法。
  6. 【請求項6】 菌体内に該ポリマーを蓄積させるための
    培地に酵母を添加する請求項1、2、3、4または5記
    載のポリヒドロキシ有機酸エステルの製造法。
  7. 【請求項7】 培地に添加する酵母が酵母エキスである
    請求項6記載のポリヒドロキシ有機酸エステルの製造
    法。
  8. 【請求項8】 炭素源の主成分がマンニットである培地
    を用いる請求項1、2、3、4、5、6または7記載の
    ポリヒドロキシ有機酸エステルの製造法。
  9. 【請求項9】 ポリヒドロキシ有機酸エステルがポリ-3
    - ヒドロキシ酪酸を主成分とするポリマーである請求項
    1記載の方法。
  10. 【請求項10】 ポリヒドロキシ有機酸エステルが炭素
    数5以上の有機酸エステルユニットを含有するコポリマ
    ーである請求項1または9記載の方法。
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