JPH0548471U - 画質改善回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 映像信号のレベルの変化に追従して変化しな
い輪郭補正信号を形成する。 【構成】 水平輪郭抽出回路４は、映像信号を入力して
輪郭信号を抽出する。この輪郭信号は、水平輪郭補正回
路６に於て映像信号レベルに応じ正側と負を独立して振
幅補正した輪郭補正信号に変換される。変換された輪郭
補正信号は、第１加算回路２に於て映像信号に加算さ
れ、水平輪郭強調信号に変換される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、映像信号の画質改善回路の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

特開昭６１−２９６８７９号公報（Ｈ０４Ｎ９／６８）には、映像信号のレベ ルに応じて、輪郭信号のレベルを調整して映像信号に加算する画質改善回路が開 示されている。この技術によれば、映像信号の高レベル部分では輪郭信号が抑圧 され、低レベル部分では強調され、高レベル部分のオーバーシュートが解消され る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述する従来例では、映像信号の高レベル部分に於ける輪郭強調が困 難になるばかりか、強調された低レベル部分に於ける負側輪郭成分がペデスタル レベル以下に迄及び同期乱れの原因となる。

【０００４】 そこで、高レベル部分でも輪郭強調を可能にし、低レベル部分のアンダーシュ ウトを制限する必要が生ずる。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案は、輪郭信号のピークレベルの小レベル部分を強調し大レベル 部分を抑圧すると共に、前記映像信号の高レベル部分で負側輪郭信号を強調し前 記映像信号の低レベル部分で正側輪郭信号を強調する輪郭補正回路付加すること を特徴とする。

【０００６】

【作用】

よって、本考案によれば強調された輪郭成分は高レベル部分で負側にまた低レ ベル部分では正側に強調される。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を図１と図２に図示する一実施例に従い説明する。本実施例は、 図１に図示する水平輪郭強調回路と図２に図示する輪郭強調回路を備えている。

【０００８】 図１に図示する水平輪郭強調回路は、まず入力したディジタル映像信号を水平 輪郭抽出回路４に入力して水平輪郭信号を抽出する。

【０００９】 抽出された水平輪郭信号は、第１コアリング回路５にて微細高域成分を除去さ れ水平輪郭補正回路６に供給される。この水平輪郭補正回路６は、ディジタル映 像信号をローパスフィルタ７に入力して得られる映像信号の低域成分を制御入力 としており、基準値に従ってローパス出力レベルを低・中・高に３区分し、３種 類の輪郭補正信号を映像信号レベルに応じて切り換えてディジタル輪郭補正信号 を発生している。

【００１０】 この水平輪郭補正回路６は、図３の補正特性図に示す様にローパス出力レベル が低い場合、一点鎖線で示す様に水平輪郭信号の正側を大きく強調し負側を抑圧 することにより正側を強調した非対称のディジタル輪郭補正信号を発生する。ま た、ローパス出力レベルが中程度の場合、実線で示す様に水平輪郭信号の正側と 負側を対称的に出力する水平輪郭補正信号を発生する。更に、ローパス出力レベ ルが高い場合、鎖線で示す様に水平輪郭信号の正側を抑圧し負側を大きく強調す ることにより正側を強調した非対称の輪郭補正信号を発生する。尚、各輪郭補正 特性は、いずれも輪郭信号レベルの大きい部分でその輪郭補正信号レベルが抑圧 される構成となっている。また、図４は、小振幅の輪郭信号と大振幅の輪郭信号 が映像信号レベルの大小に応じてどの様に変化するかを示す図である。この図よ り明かな様に、本実施例では小振幅の輪郭信号は映像信号レベルの大小に係わら ずほぼ対称となるが、大振幅の輪郭信号は映像信号レベルが低い場合に正側にの み強調され、逆に映像信号レベルが高い場合に負側にのみ強調される。尚、映像 信号レベルを３区分する２種類の基準値は、第１基準値調整回路８により規定さ れ、その値は調整信号により調整可能に構成されている。

【００１１】 輪郭補正信号は加算回路２に供給され、タイミング合わせの為に第１遅延回路 １を介して得られる映像信号に加算される。その結果得られる加算出力は、第１ リミッタ３にて振幅制限を受けた後にディジタルの輪郭強調信号として導出され る。

【００１２】 図２に示す垂直輪郭強調回路も同様にして垂直方向の輪郭強調をディジタル的 に実行しており、垂直輪郭抽出回路１８は当該映像ラインとその両側の計３ライ ンより垂直輪郭信号を抽出する為、映像信号をフィールドメモリ１４とラインメ モリ１７に順次入力し、各メモリ出力を映像信号と共に入力している。抽出され た輪郭信号は、第２コアリング回路１９にて微細高域成分を除去され垂直輪郭補 正回路１６に入力される。この垂直輪郭補正回路１６は、水平輪郭補正回路１６ と同様に、第２基準値調整回路２０によって規定される２種類の基準値に基づき 、第２ローパスフィルタ１５を介した映像信号のレベルを３区分し、３種類の垂 直輪郭補正信号を選択して垂直輪郭補正信号を発生している。この、垂直輪郭補 正信号は、第２加算回路１２に供給され、タイミング合わせの為に第２遅延回路 １１を介して得られる映像信号に加算される。その結果得られる加算出力は、第 ２リミッタ１３にて振幅制限を受けた後に垂直輪郭強調信号として導出される。

【００１３】 上述する２種類の輪郭強調信号は、必要に応じて一方のみを採用しても良く、 また第２加算回路１６に於て、垂直輪郭補正信号の他に水平輪郭補正信号を同時 に加算する様構成しても良い。

【００１４】

【考案の効果】

よって、本考案によれば、映像信号レベルに関係なく振幅が大きく左右されな い自然な輪郭強調が可能になり、その効果は大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例を示す水平輪郭強調回路の回
路ブロック図である。

【図２】本発明の１実施例を示す垂直輪郭強調回路の回
路ブロック図である。

【図３】本発明の１実施例を示す輪郭補正特性説明図で
ある。

【図４】本発明の１実施例を示す輪郭補正信号波形説明
図である。

【符号の説明】

２ 第１加算回路 １２ 第２加算回路 ４ 水平輪郭抽出回路 １４ 垂直輪郭抽出回路 ６ 水平輪郭補正回路 １６ 垂直輪郭補正回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 映像信号より水平方向または垂直方向の
   輪郭信号を形成導出する輪郭抽出回路と、 前記輪郭信号のピークレベルの小レベル部分を強調し大
   レベル部分を抑圧すると共に、前記映像信号の高レベル
   部分で負側輪郭信号を強調し前記映像信号の低レベル部
   分で正側輪郭信号を強調する輪郭補正回路と、 前記輪郭補正回路の出力と前記映像信号を加算する加算
   回路とを、 それぞれ配して成る画質改善回路。