JPH0548357B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 （産業上の利用分野） この発明は、ブラインドのスラツトを製造する
ためのスラツト切断装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、ブラインドのスラツトはアルミ薄板を長
く連続形成したスラツト材をスラツト切断装置で
所定の長さに切断していた。そして、その切断装
置はスラツト材をモータで駆動される送りローラ
で送り、あらかじめ所定位置に設置されたリミツ
トスイツチ等の位置検出手段でスラツト材の送り
量を検出し、スラツト材を所定の長さ送つた後に
切断機を作動させて同スラツト材を所定長さに切
断するようになつていた。

ところが、上記のようなスラツト切断装置では
長さの異なるスラツトを製造する場合にはスラツ
ト材の移動経路上に位置するリミツトスイツチ等
の位置検出手段の設置位置をその都度変更する必
要があるとともに、近年の幅の狭いスラツトは従
来の幅の広いスラツトに比べて強度が低いため、
スラツト自身で前記位置検出手段を押圧して作動
させると、スラツトに折れ、曲がり等の変形が生
じることがあつた。

そこで上記のような不具合を解決するために、
一対の送りローラの間にスラツト材を挟み、一方
の送りローラをステツプモータ等のパルス制御可
能なモータで駆動し、同モータに出力するパルス
数を制御することにより送りローラの回転数を制
御してスラツト材を所定長さ送るようにしたスラ
ツト切断装置が提案されている。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、スラツト材を移送する際、一対の送
りローラによるスラツト材の挟圧力の具合、スラ
ツト材表面の塗膜の状態、あるいは両ローラの外
周面の汚れ等により、スラツト材の送り長さに無
視できない誤差が生じ、あらかじめ設定された所
望の長さとは異なる長さのスラツトが切断される
という問題点があり、更に前記従来操作において
は、一枚のブラインドに必要なスラツト材の枚数
をカウントして切断するようにはなつていない。

発明の構成 （問題点を解決するための手段） この発明は上記問題点を解決するために、入力
装置でスラツトの長さを入力し、その入力装置の
出力信号を演算手段でスラツトの長さに対応する
パルス信号に変換し、そのパルス信号のパルス数
に基いて電動機でスラツト材を所定長さずつ間歇
的に移送するとともに切断機で切断するスラツト
切断装置において、電動機に出力されるパルス数
を調節して同電動機で移送されるスラツト材の長
さを補正する補正手段と、入力されたブラインド
の高さとスラツト材の幅の数値からスラツトの枚
数を算出し、切断されたスラツトの枚数が前記算
出値に達すると、切断作業を停止させるように制
御する作動停止手段とを備えた構成としている。

（作用） 上記手段により、入力装置による設定値を変更
することなく、補正手段２８，３５でスラツト材
６の移送量が調節され、そして一枚のブラインド
に必要な、所定枚数のスラツト材が切断されると
切断作業は停止する。

（実施例） 以下、この発明を具体化した一実施例を図面に
従つて説明すると、スラツト製造装置１は板状の
スラツト材を湾曲成型するための成型装置２と、
その成型装置２で成型されるスラツト材を所定の
長さに切断するとともに昇降コードを挿通するた
めの挿通孔を穿孔するスラツト切断装置３と、そ
のスラツト切断装置３の作動を制御するための制
御装置４とから構成されている。

成型装置２のコイル受け５にはアルミ薄板を長
く連続形成したスラツト材６が装着されている。
成型装置２の上部にはスラツト材８を湾曲成型す
るための一対のフオーミングローラ７ａ，７ｂが
設けられ、同成型装置２内の後記駆動モータ３７
により回転駆動される。そして、コイル受け５か
ら引き出されるスラツト材６は複数の案内ローラ
８によりフオーミングローラ７ａ，７ｂに導か
れ、同フオーミングローラ７ａ，７ｂにより挟圧
されて湾曲成型されるようになつている。

スラツト切断装置３の一側にはフオーミングロ
ーラ７ａ，７ｂで成型されたスラツト材６を後記
切断機１１に送り出すための一対の送りローラ９
ａ，９ｂが設けられている。その送りローラ９
ａ，９ｂはその後方に配置される後記ステツプモ
ータ３８により駆動され、フオーミングローラ７
ａ，７ｂにより成型されたスラツト材６が一対の
案内ローラ１０により同送りローラ９ａ，９ｂに
導かれている。そして、フオーミングローラ７
ａ，７ｂにより成型されたスラツト材６は送りロ
ーラ９ａ，９ｂにより後記切断機１１に向かつて
送り出され、その送り量は送りローラ９ａ，９ｂ
の回転量すなわちステツプモータ３８の回転角に
基いて設定されるようになつている。

スラツト切断装置３には前記送りローラ９ａ，
９ｂから送られるスラツト材６を所定長さに切断
するための切断機１１がスラツト材６の移動経路
上において同送りローラ９ａ，９ｂの後方（第１
図において右方）に配置されている。この切断機
１１においてフレーム１２の中央にはスラツト材
６を切断するための切断用金型１３が配置され、
その切断用金型１３の前後には所定の間隔を隔て
て穿孔用金型１４，１５がそれぞれ配置されてい
る。フレーム１２の上部には後記するポンプ３６
から送られる圧搾空気により動作するエアシリン
ダ１６が支持され、そのエアシリンダ１６が動作
すると、前記各金型１３，１４，１５が同期して
作動するようになつている。そして、各金型１
３，１４，１５にスラツト材６が挿通された状態
で各金型１３，１４，１５が作動されると、切断
用金型１３でスラツト材６が切断されて所定の長
さのスラツト１７が形成されると同時に、その切
断部分の前後で穿孔用金型１４，１５により昇降
コード用挿通孔が穿孔されるようになつている。

切断機１１からスラツト材６移動方向には支持
台１８が延設され、その支持台１８上には前記送
りローラ９ａ，９ｂで送られるスラツト材６を支
持する支持部材１９が複数配設されている。支持
台１８上の適宜位置には切断されたスラツト１７
を支持部材１９上から前方へ押し出すための押し
出し棒２０が複数設けられ、それぞれエアシリン
ダ（図示しない）により同期して作動するように
なつている。また、支持台１８の前部にはスラツ
ト受け２１が複数設けられ、押し出し棒２０で支
持部材１９上から押し出されたスラツト１７を一
時貯留可能となつている。

支持台１８上においてスラツト材６の移動経路
上には前記切断機１１と同様にエアシリンダ２３
で駆動される穿孔機２２が設置されている。この
穿孔機２２には前記切断機１１の穿孔用金型１
４，１５と同様の金型が装着され、スラツト１７
の両端部に加えて中央部にも昇降コード挿通孔が
必要な場合に切断機１１と同期して作動して同挿
通孔を穿孔するようになつている。そして、この
穿孔機２２は上方へ突出される操作ハンドル２２
ａを操作することにより、支持台１８上を第１図
左右方向に位置調節可能に設けられ、切断される
スラツト１７の長さに応じて穿孔位置を調節でき
るようになつている。

制御装置４の前面には多数の操作スイツチが設
けられている。その操作スイツチは、第２図に示
すようにスラツト１７の長さを入力するための入
力キー２４とその入力キー２４による入力値を表
示する表示部２５と、ブラインドの高さを入力す
るための入力キー２６とその入力キー２６による
入力値を表示する表示部２７と、切断するスラツ
トの長さを補正するための入力キー２８とその入
力キー２８による入力値を表示する表示部２９
と、このスラツト製造装置１に電源を供給するた
めの電源スイツチ３０と、同じくこのスラツト製
造装置１の作動を開始させるためのスタートスイ
ツチ３１と、その作動を停止させるためのストツ
プスイツチ３２と、前記穿孔機２２を作動させる
か否かを選択するための穿孔機操作スイツチ３３
と、設定された入力値に基づいてスラツトを１本
だけ切断するための１行程動作スイツチ３４とか
らなつている。

次に、上記のように構成された制御装置４の電
気的構成を第３図に基いて説明すると、前記各ス
イツチ３０，３１，３２，３３，３４及び各入力
キー２４，２６，２８の操作に基く出力信号は制
御装置４内の中央処理装置（以下CPUという）
３５に入力される。また、電源スイツチ３０は前
記切断機１１、押し出し棒２０、穿孔機２２を作
動させる各エアシリンダに圧搾空気を送るポンプ
３６と前記フオーミングローラ７ａ，７ｂを駆動
する駆動モータ３７にも接続され、その操作によ
り各装置に電源が投入されるようになつている。

CPU３５には前記送りローラ９ａ，９ｂを駆
動するステツプモータ３８が駆動回路３９を介し
て接続されるとともに、バルブ装置４０が接続さ
れている。そのバルブ装置４０は前記ポンプ３６
と切断機１１及び穿孔機２２等のエアシリンダ１
６，２３との間に介在され、CPU３５からの出
力信号に基いてポンプ３６と各エアシリンダ１
６，２３との間の空気圧回路を開閉制御するよう
になつている。

CPU３５に接続される接続されるプログラム
用メモリ４１は読み出し専用メモリ（ROM）で
構成され、CPU３５を動作させるためのプログ
ラムがあらかじめ記憶され、CPU３５はそのプ
ログラムに基いて動作するようになつている。

そして、入力キー２４，２６によりスラツト１
７の長さ、ブラインドの高さが設定されるととも
に１行程動作スイツチ３４が操作されると、
CPU３５はこのスラツト切断装置３を１行程だ
け動作させる。すなわち、あらかじめ設定された
スラツト長さに基いて所定数のパルス信号を駆動
回路に出力することによりステツプモータ３８を
所定角度回転させて送りローラ９ａ，９ｂにより
スラツト材６を所定長さ移動させ、その後にバル
ブ装置４０に信号を出力して切断機１１あるいは
同切断機１１と穿孔機２２とを作動させる。ま
た、入力キー２４で設定されたスラツトの長さと
実際に切断されたスラツトの長さとの間の誤差が
入力キー２８で補正されると、CPU３５はその
補正値に基いてステツプモータ３８に対して出力
するパルス数を変更してスラツト材６の移送長さ
を補正するようになつている。なお、入力キー２
８で入力される補正値はスラツトの設定値に対す
る誤差の割合を百分率で入力するようになつてい
る。

次に、上記のように構成されたスラツト製造装
置１の作用を説明する。

さて、このスラツト製造装置１はその始動に先
立ち、組立てようとするブラインドの高さ、スラ
ツト１７の長さを入力する必要がある。そこで、
電源スイツチ３０の操作の後に制御装置４の入力
キー２４でスラツトの長さを又２６でブラインド
の高さを入力すると、CPU３５はあらかじめプ
ログラム用メモリ４１に記憶されたプログラムに
より、例えばこのスラツト製造装置１で製造され
るスラツト材６の幅が15mmであるとするとこの幅
と入力されたブラインドの高さの数値とに基い
て、組み立てようとするブラインドに必要なスラ
ツト材１７の枚数を算出する。

そして、例えば組み立てようとするブラインド
のスラツトが中央部にも昇降コード挿通孔を必要
とするような長さの場合には、穿孔機操作スイツ
チ３３を操作して穿孔機２２を切断機１１と同期
して作動させる状態とするとともに、穿孔機２２
を挿通孔の穿孔位置に移動させる。

この状態で、作業者が１行程動作スイツチ３４
を押すと、CPU３５は入力されたスラツト長さ
に対応する数のパルス信号をステツプモータ３８
の駆動回路３９に出力して同ステツプモータ３８
を所定角度作動させ、送りローラ９ａ，９ｂを回
転させてスラツト材６を第１図右方へ送り出す。
そして、スラツトの長さに基づくパルス数でステ
ツプモータ３５を所定角度作動させると、次に
CPU３５はバルブ装置４０に信号を出力して切
断装置１１及び穿孔機２２を同時に作動させるこ
とにより、切断用金型１３でスラツト材６から設
定値に基く長さのスラツト１７を切断すると同時
に、穿孔機２２でスラツト１７中央部に挿通孔を
穿孔させ、切断用金型１３両側の穿孔用金型１
４，１５で同スラツト１７の後端部（第１図にお
いて左端）及び次に切断すべきスラツトの先端部
に挿通孔を穿孔させる。

切断機１１及び穿孔機２２を作動させて挿通孔
を穿孔したスラツト１７が形成されると、次に
CPU３５はバルブ装置４０に信号を出力してエ
アシリンダにより押し出し棒２０を前方へ突出さ
せ、支持部材１９上のスラツト１７をスラツト受
け２１上へ押し落とす。

以上の動作で１行程が終了して１本のスラツト
１７が製造されるが、ここで作業者があらかじめ
設定されたスラツト長さと製造されたスラツト１
７の長さとの誤差を測定し、設定値に対するその
誤差の割合を百分率で入力キー２８により入力し
た後スタートスイツチ３１を押すと、CPU３５
はその補正値に基いて補正したパルス数を駆動回
路３９に出力しながらスラツト切断装置３に上記
のような行程を繰り返させ、このようにしてあら
かじめ算出された枚数のスラツトが製造される
と、CPU３５は各装置の作動を停止させる。

以上のようにこのスラツト製造装置１は、入力
キー２４により切断しようとするスラツト１７の
長さを設定した後、１行程作動スイツチ３４を操
作すれば、設定値に基く長さのスラツト１７が１
本切断され、そのスラツト１７と所望のスラツト
長さとの誤差を入力キー２８で入力した後スター
トスイツチ３１を操作すれば、補正された所望の
長さのスラツト１７を所要枚数だけ切断すること
ができる。

従つて、送りローラ９ａ，９ｂによるスラツト
材６の狭圧力の具合、スラツト材６表面の塗膜の
状態、あるいは両ローラ９ａ，９ｂの外周面の汚
れ等により、設定されたスラツト長さと実際に切
断されるスラツト長さとの間に誤差が生じても、
入力キー２８でその誤差を補正して所望の長さに
対し誤差のない正確な長さのスラツト１７を所要
枚数だけ切断することができる。

発明の効果 以上詳述したように、この発明は所望長さのス
ラツト材６を正確に移送して切断し、かつ一枚の
ブラインドに必要なスラツト１７の枚数をセツト
として得られるという優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を具体化したスラツト製造装
置の正面図、第２図は制御装置の正面図、第３図
はこのスラツト製造装置の電気的構成及び空気圧
回路の構成を示すブロツク図である。 スラツト材……６、入力キー……２８、CPU
……３５、ステツプモータ……３８。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 入力装置でスラツトの長さを入力し、その入
   力装置の出力信号を演算手段でスラツトの長さに
   対応するパルス信号に変換し、そのパルス信号の
   パルス数に基いて電動機でスラツト材を所定長さ
   ずつ間歇的に移送するとともに切断機で切断する
   スラツト切断装置において、電動機３８に出力さ
   れるパルス数を調節して同電動機３８で移送され
   るスラツト材６の長さを補正する補正手段２８，
   ３５と、 入力されたブラインドの高さとスラツト材６の
   幅の数値からスラツトの枚数を算出し、切断され
   たスラツト１７の枚数が前記算出値に達すると、
   切断作業を停止させるように制御する作動停止手
   段１６，３５とを備えたことを特徴とするブライ
   ンドのスラツト切断装置。