JPH0547733Y2 - - Google Patents

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JPH0547733Y2
JPH0547733Y2 JP1985033256U JP3325685U JPH0547733Y2 JP H0547733 Y2 JPH0547733 Y2 JP H0547733Y2 JP 1985033256 U JP1985033256 U JP 1985033256U JP 3325685 U JP3325685 U JP 3325685U JP H0547733 Y2 JPH0547733 Y2 JP H0547733Y2
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cylinder
ring
piston
large diameter
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)
  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 (産業上の利用分野) 本考案は、自動車の液圧式ブレーキ装置や液圧
式クラツチレリーズ装置に使用されるマスタシリ
ンダ、特に、一端が開放した段付のシリンダを有
するシリンダボデーと、前記シリンダの小径部内
に摺動可能に嵌合され且つその一端にシリンダの
小径部と接触するカツプシールが取付けられた大
径部と前記シリンダ外に突出する小径部とを有す
るピストンと、前記シリンダの一端大径部内に配
置され、ベース部、該ベース部の外周部に一体に
形成されてシリンダ大径部に接触する外側リツプ
部、前記ベース部の内周部に一体に形成されて前
記ピストンの小径部に摺動可能に接触する内側リ
ツプ部、外側リツプ部と内側リツプ部との間に位
置するようベース部と一体に形成された環状厚肉
部、及び環状厚肉部の先端に一体に形成されたボ
ス部を有するリング型カツプシールと、前記シリ
ンダの前記大径部内に挿入されて前記リング型カ
ツプシールのボス部と当接し前記リング型カツプ
シールのサプライ液室側への移動を止める第1カ
ツプシール係止部材と、前記シリンダの前記大径
部内に挿入されて前記リング型カツプシールのベ
ース部に当接し、前記第1カツプシール係止部材
とによりリング型カツプシールを固定する第2カ
ツプシール係止部材とを備え、前記ピストンの大
径部の一側に加圧液室が、そして前記ピストンの
大径部の他側と前記リング型カツプシールとの間
にリザーバと連通するサプライ液室が、それぞれ
形成されたマスタシリンダの改良に関するもので
ある。
(従来の技術) 従来のこの種のマスタシリンダとしては、例え
ば実開昭59−151762号公報に記載されたものがあ
る。この公報に記載されたものにおいては、シリ
ンダボデーのシリンダの一端大径部内に配置され
たリング型カツプシールとシリンダ大径部間のシ
ール効果はリング型カツプシールの外側リツプ部
が自己の弾性力でシリンダ大径部に接触すること
によつて得られており、ピストンの往動時ピスト
ン小径部とリング型カツプシールの内側リツプ部
間の摩擦力により内側リツプが引張られるととも
にサプライ液室に負圧が発生して内側リツプ部を
ピストン小径部から浮き上がらせようとし、リン
グ型カツプシールのシール作用に不安があること
から、確実なシール効果を得るべくシリンダ大径
部内にはリング型カツプシールが2個タンデムに
配置されている。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、リング型カツプシールを2個使
用してシリンダボデーとピストン小径部間の確実
なシールを達成することは、製造コストの引き下
げを妨げる。即ち、1個のリング型カツプシール
により確実なシールを達成できれば、リング型カ
ツプシール数の減少及びこれに伴うマスタシリン
ダ組み立て工数の減少により製造コストの引き下
げが可能となる。
1個のリング型カツプシールにより確実なシー
ルを達成するためには、リング型カツプシールと
シリンダ大径部間のシールについてはサプライ液
室が負圧になつても必要充分なシール効果が得ら
れるようにする必要があり、またリング型カツプ
シールとピストン小径部間のシールについてはピ
ストン小径部との間の摩擦力によつて内側リツプ
部が引張られたり、サプライ液室が負圧になつて
も必要充分なシール効果が得られるようにする必
要がある。
この必要性を満足させる手法としては、リング
型カツプシールの各リツプ部の剛性を高めてシリ
ンダ大径部、ピストン小径部に対する緊迫力を大
きくすることが考えられるが、しかし、この方法
は、リング型カツプシールのシリンダ大径部内へ
の挿入作業を悪化させ、またピストンの摺動抵抗
を増大させてマスタシリンダの効率を低下させる
ため、改善の余地がある。
本考案は、リング型カツプシールの1個使用し
て確実なシール効果を得るための1ステツプとし
て、リング型カツプシールとピストン処径部間の
シールについて、内側リツプ部の剛性を高めるこ
となく、内側リツプ部が引張られたり、サプライ
液室が負圧になつても必要充分なシール効果が得
られるようにすることを目的とする。
〔考案の構成〕
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために本考案においては、
前記リング型カツプシールの内側リツプ部の先端
に前記第1カツプシール係止部材側に突出する尖
つた断面形状を有する環状突出部を設け、前記シ
リンダの大径部にテーパ部分を設け、前記リング
型カツプシールのベース部外周に前記テーパ部分
に接触する環状凸部を設け、前記サプライ液室の
圧力が負圧になつたとき、前記環状突出部が前記
第1カツプシール係止部材に面当たりして接触し
内側リツプ部の変形を抑制し、内側リツプ部、外
側リツプ部及び環状凸部にてシールを行うように
構成した。
(作用) かかる本考案においては、リング型カツプシー
ルは、そのボス部、ベース部が第1カツプシール
係止部材と第2カツプシール係止部材とで挟み付
けられてシリンダボデーに対し固定され、内側リ
ツプ部とピストンの小径部との間および外側リツ
プ部とシリンダの大径部との間で接触してシール
され、また、第2カツプシール係止部材がリング
型カツプシールのベース部を押さえ付けることに
より、ベース部外周の環状凸部がシリンダのテー
パ部分に接触する。そして、ピストンに作動力が
加えられてピストンが摺動すると、ピストンの小
径部とリング型カツプシールの内側リツプ部との
間の摩擦力によつて内側リツプ部が引つ張られ、
また、サプライ液室に負圧が発生すると、内側リ
ツプ部および外側リツプ部をそれぞれ外側および
内側へ変形させようとするが、内側リツプ部の外
側への変形は、環状突出部が第1カツプシール係
止部材に面当たりして接触することにより抑制さ
れ、ピストンの小径部とリング型カツプシールの
内側リツプ部との間には必要充分なシール効果が
保持され、また、外側リツプ部の内側への変形
は、ベース部の外周部分の内側へ変形を生じさせ
ることにより、環状凸部がより一層テーパ部分に
押し付けられてシール圧が高まるため、リング型
カツプシールとシリンダの大径部との間では外側
リツプ部と環状凸部とにより二重にシールされ
て、依然として必要充分なシール効果が保持さ
れ、以つて、カツプシールを2個使用しなくて
も、確実なシール力を確保できる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
ることにより、本考案を一層明らかにする。
第1,2図において、マスタシリンダ10のシ
リンダボデー11は、左方の小径部12aと、右
方の大径部12bとからなるシリンダ12を有し
ている。このシリンダ11の小径部12a内に
は、プライマリピストン13のカツプシール14
を左側に取付けられた左方大径部13aが摺動可
能に嵌合されているとともに、両端部にカツプシ
ール15,16を取付けられたセカンダリピスト
ン17が摺動可能に嵌合されている。このセカン
ダリピストン17はシリンダ12内に加圧液室1
8とサプライ液室19を形成するとともにプライ
マリピストン13と共同して加圧液室20を形成
する。これら加圧液室18及び20はシリンダボ
デー11のアウトレツト26及び27にそれぞれ
連通し、またサプライ液室19は図示されないリ
ザーバに連通したインレツト28に連通する。
シリンダ12の大径部12bは左方の小径部分
12b1と右方大径部分12b2及びこれら両者
の間のテーパ部分12b3とからなる段付シリン
ダ状であり、その小径部分12b1及びテーパ部
分12b3内には左方より環状のピストンストツ
パ兼カツプシール係止部材21、リング型カツプ
シール22が組込まれ、またその大径部分12b
2内には合成樹脂よりなる環状のピストンガイド
兼カツプシール係止部材23が組込まれ、このピ
ストンガイド兼カツプシール係止部材23はシリ
ンダボデー11の環状溝24に嵌められたスナツ
プリング25により係止されている。
リング型カツプシール22は、第2図乃至第4
図に示したように、ゴムより形成されており、そ
の右側にてピストンガイド兼カツプシール係止部
材23に当接するベース部22aと、このベース
部22aの外周部に一体に形成されてシリンダ大
径部22bの小径部分12b1に接触する外側リ
ツプ部22bと、ベース部22aの内周部に一体
形成されてプライマリピストン13のシリンダ1
2外に突出する小径部13bに摺動可能に接触す
る内側リツプ部22cと、これら両リツプ部の間
に位置するようにベース部22aに一体に形成さ
れた環状厚肉部22dと、この環状厚肉部22d
の先端に一体に形成されてピストンストツパ兼カ
ツプシール係止部材21の右側に当接する8個の
ボス部22eとを有する外、ベース部22aの外
周に一体に形成されてシリンダ大径部12bのテ
ーパ部分12b3に軽く接触する環状凸部22f
を有し、更に内側リツプ部22cの先端に一体に
形成されてピストンストツパ兼カツプシール係止
部材21の右側に接触する断面ウエツジ形の環状
突出部22gを有している。
第5図及び第6図は、リング型カツプシール2
2をシリンダ大径部12b内に組込んだ時どのよ
うに変形するか、またどのようなシール圧分布と
なるかをコンピユータ解析して得た図であり、第
5図はフリー状態を、また第6図はシリンダ大径
部12b内に組込んだ状態を示している。これら
の図において、一点鎖線はシリンダ大径部12b
の小径部分12b1及びテーパ部分12b3、ピ
ストンストツパ兼カツプシール係止部材21、ピ
ストンガイド兼カツプシール係止部材23、プラ
イマリピストン13の小径部13bによつて画定
されるリング型カツプシール22の配置空間を示
しており、第6図において一点鎖線の外側に描か
れた線はシール圧分布を示している。このシール
圧分布から理解されるように、リング型カツプシ
ール22はそのベース部22a、環状厚肉部22
d、ボス部22eがピストンストツパ兼カツプシ
ール係止部材21とピストンガイド兼カツプシー
ル係止部材23とで挟み付けられ、これによりシ
リンダボデー11に対して固定されているもので
ある。
プライマリピストン13の大径部13aとリン
グ型カツプシール22間に形成されたサプライ液
室29はリザーバに連通したインレツト30に連
通する。
第1図はプライマリピストン13に作動力(左
方向き)が加えられていない状態を示し、プライ
マリピストン13、セカンダリピストン17はリ
ターンスプリング31,32により図の復帰位置
に保持される。プライマリピストン13に作動力
が加えられると、プライマリピストン13が左方
へ摺動するとともにリターンスプリング32を介
してセカンダリピストン17が左方へ押されて摺
動する。これにより、第1図ではコンペンセーテ
イングポート33及び34を介してインレツト3
0及び28とそれぞれ連通していた加圧液室18
及び20がインレツト30及び28から遮断さ
れ、これら加圧液室18及び20内の液が加圧さ
れてアウトレツト26及び27から吐出される。
このようにプライマリピストン13、セカンダリ
ピストン17が左方へ摺動する時、プライマリピ
ストン13の小径部13bとリング型カツプシー
ル22の内側リツプ部22cとの間の摩擦力によ
つて内側リツプ部22cが引張られる。また、サ
プライ液室29は容積が増大することから同サプ
ライ液室29に負圧が発生し、この負圧はリング
型カツプシール22の外側リツプ部22b及び内
側リツプ部22cをそれぞれ内側及び外側へ変形
させるように働く。しかし、内側リツプ部22c
の外側への変形は同内側リツプ部22cの先端に
形成された環状突出部22gがピストンストツパ
兼カツプシール係止部材21に接触していること
によつて抑制され、リング型カツプシール22と
プライマリピストン13の小径部13b間には必
要充分なシール効果が保持される。また、外側リ
ツプ部22bは内側に変形してシリンダ大径部の
小径部分との間のシール圧が無くなる傾向を示す
が、外側リツプ部22bの内側への変形は同時に
ベース部22aの外周部分に同リツプ部側へ曲が
るような変形を生じさせ、このベース部22aの
外周部分の変形により環状凸部22fがよりテー
パ部12b3に押付けられてこの環状凸部22f
とテーパ部12b3間のシール圧が高まるため、
リング型カツプシール22とシリンダ大径部12
b間には依然として必要充分なシール効果が保持
される。
尚、上述の実施例では、リング型カツプシール
22の内側リツプ部22cの変形を抑制させるた
め環状突出部22gをカツプシール係止部材21
に常に接触させたが、通常は環状突出部22gが
カツプシール係止部材21から僅かに離れていて
内側リツプ部22cの変形時にカツプシール係止
部材21に接触するようにしても同等の作用・効
果が得られる。
〔考案の効果〕
以上、詳細に説明したように、本考案は、内側
リツプ部が引つ張られて内側リツプ部が外側へ変
形したり、サプライ液室が負圧になつて内側リツ
プ部および外側リツプ部をそれぞれ外側および内
側へ変形させようとした場合でも良好なシールを
行うように作用し、カツプシールの2個使いが不
要で安価および簡単に構成できる特有の効果を得
られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の縦断面図、第2図
は第1図のA部拡大図、第3図は第2図中のリン
グ型カツプシールの断面図、第4図は第3図の左
方から見た図、第5図及び第6図はリング型カツ
プシールの組込み時の変形及びシール圧分布を示
すコンピユータ解析図で、第5図はフリー状態
を、第6図は組み込み状態をそれぞれ示す。 符号の説明、10……マスタシリンダ、11…
…シリンダボデー、12……シリンダ、12a…
…シリンダ小径部、12b……シリンダ大径部、
13……ピストン、13a……ピストン大径部、
13b……ピストン小径部、21……ピストンス
トツパ兼カツプシール係止部材(第1カツプシー
ル係止部材)、22……リング型カツプシール、
22a……ベース部、22b……外側リツプ部、
22c……内側リツプ部、22d……環状厚肉
部、22e……ボス部、22f……環状凸部、2
2g……環状突出部、23……ピストンガイド兼
カツプシール係止部材(第2カツプシール係止部
材)、29……サプライ液室。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端が開放した段付のシリンダを有するシリン
    ダボデーと、 前記シリンダの小径部内に摺動可能に嵌合され
    且つその一端にシリンダの小径部と接触するカツ
    プシールが取付けられた大径部と前記シリンダ外
    に突出する小径部とを有するピストンと、 前記シリンダの一端大径部内に配置され、ベー
    ス部22a,該ベース部の外周部に一体に形成さ
    れてシリンダ大径部に接触する外側リツプ部、前
    記ベース部の内周部に一体に形成されて前記ピス
    トンの小径部に摺動可能に接触する内側リツプ
    部、外側リツプ部と内側リツプ部との間に位置す
    るようベース部と一体に形成された環状厚肉部2
    2d、及び環状厚肉部の先端に一体に形成された
    ボス部を有するリング型カツプシールと、 前記シリンダの前記大径部内に挿入されて前記
    リング型カツプシールのボス部と当接し前記リン
    グ型カツプシールのサプライ液室側への移動を止
    める第1カツプシール係止部材21と、 前記シリンダの前記大径部内に挿入されて前記
    リング型カツプシールのベース部に当接し、前記
    第1カツプシール係止部材とによりリング型カツ
    プシールを固定する第2カツプシール係止部材2
    3とを備え、 前記ピストンの大径部の一側に加圧液室が、そ
    して前記ピストンの大径部の他側と前記リング型
    カツプシールとの間にリザーバと連通するサプラ
    イ液室が、それぞれ形成されたマスタシリンダに
    おいて、 前記リング型カツプシールの内側リツプ部22
    cの先端に前記第1カツプシール係止部材側に突
    出する尖つた断面形状を有する環状突出部22g
    を設け、 前記シリンダの大径部にテーパ部分を設け、 前記リング型カツプシールのベース部外周に前
    記テーパ部分に接触する環状凸部22fを設け、 前記サプライ液室の圧力が負圧になつたとき、
    前記環状突出部が前記第1カツプシール係止部材
    に面当たりして接触し内側リツプ部の変形を抑制
    し、内側リツプ部、外側リツプ部及び環状凸部に
    てシールを行うことを特徴とするマスタシリン
    ダ。
JP1985033256U 1985-03-07 1985-03-07 Expired - Lifetime JPH0547733Y2 (ja)

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JP1985033256U JPH0547733Y2 (ja) 1985-03-07 1985-03-07
US06/831,635 US4781024A (en) 1985-03-07 1986-02-21 Static cup seal assembly for master cylinder end
DE19863607254 DE3607254A1 (de) 1985-03-07 1986-03-05 Hauptzylinder
GB08605622A GB2172064B (en) 1985-03-07 1986-03-07 Seal assembly for a master cylinder

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JP1985033256U JPH0547733Y2 (ja) 1985-03-07 1985-03-07

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JPS61148748U JPS61148748U (ja) 1986-09-13
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JPS61148748U (ja) 1986-09-13

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