JPH0547195U - 複合床下地材 - Google Patents

複合床下地材

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JPH0547195U
JPH0547195U JP9749391U JP9749391U JPH0547195U JP H0547195 U JPH0547195 U JP H0547195U JP 9749391 U JP9749391 U JP 9749391U JP 9749391 U JP9749391 U JP 9749391U JP H0547195 U JPH0547195 U JP H0547195U
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英一 小日向
昇 湯原
一生 浅野
紘 遠藤
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油化三昌株式会社
三菱油化バーディッシェ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 きしみ音が生ずるおそれがなく、簡単かつ効
率よく敷設することができ、電線や管の新設、増設また
は移設が容易であり、コンセントやコネクタなどの特定
部位のみのメンテナンスを選択的に行うことができる複
合床下地材の提供。 【構成】 コンクリートスラブの上に敷設する複数枚の
支持パネルB1 と、その上に敷設する複数枚の下地パネ
ルP1 とよりなる複合床下地材であって、前記支持パネ
ルB1 は、コンクリートスラブの上に敷設したとき、上
面に相互に連通する配線または配管用溝1と、側面に隣
接する他の支持パネルとの間に隙間を形成する凸部2を
有し、前記下地パネルは、支持パネルB1 を覆う大きさ
を有し、前記支持パネルB1 と下地パネルP1 は、敷設
した支持パネルB1 の上に下地パネルP1 を敷設したと
き、相互に嵌まり合う嵌合部を有している複合床下地
材。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、コンクリートスラブなどの床下地の上に敷設される配線または配 管可能な複合床下地材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の床下地材としては、例えば、実開平1−129339号公報に 開示されている床下敷き材がある。図14に示すものがそれである。
【0003】 図において、21は硬質発砲体で一体成形された床下敷き材で、4本の脚22 を有する台板23が9個、部分的に結合された構造になっている。24はその結 合部であり、25は各台板23の間に形成されたスリット部である。なお、カー ペット等の床仕上げ材は敷設されて床下敷き材の上に敷かれる。
【0004】 このような構成になっているので、コンクリートスラブの上には、脚22を下 にして敷設する。この場合、床下敷き材21は、スラブ面に多少の凹凸があって も、各台板23がスリット部25において上下にずれるので、スラブ面の不陸に よくなじむ。また、床下敷き材21の下に電気配線(配管)をする場合には、あ らかじめスラブの上に所要の電気配線(配管)をしてから床敷き材を敷設する。 このとき、電気配線(配管)の位置は、敷設する床下敷き材21の脚22と干渉 しないように、あらかじめ決める。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の床下敷き材21に、次のような問題があった。 電気配線(配管)は、その後に敷設する床敷き材21の脚22が電線(管) の上に乗らないように行わなければならないで、配線(配管)工事が煩雑で、手 間がかかり、したがって床下敷き材21を効率よく敷設できない。
【0006】 各床下敷き材21は、敷設状態においては、側周面の全面で接触するので、 歩行時等の荷重による上下方向の相対的ずれによって、きしみ音(摩擦音)が発 生し、居住性が害される。
【0007】 スラブ面の凹凸が大きい場合には、モルタル団子や接着剤によりスラブ面の レベルを調節して床下敷き材21を敷設することになるが、脚22とモルタル団 子や接着剤との位置合わせが難しいので、敷設作業が困難である。
【0008】 床下敷き材21の脚22の位置を予定して電気配線(配管)をしなければな らないので、配線(配管)工事が煩雑で、手間がかかる。
【0009】 また、電線(管)の増設、移設の際に、床下敷き材21を引き起こして取り 除かなければならないので、電線(管)の増設または移設工事が煩雑である。
【0010】 床下敷き材21には、脚22の間の空腔を覗く穴がないので、コンセントや コネクタを修理あるいは交換する場合、これらの位置を床下敷き材21の上から 確認にできない。このため、コンセントやコネクタのある部分の床下敷き材21 のみを引き起こして取り除き、それらのメンテナンスを効率よく行うことができ ない。
【0011】 この考案は、このような従来の問題点を解決するためになされたもので、きし み音を発生するおそれがなく、簡単かつ効率よく敷設することができ、電線や管 の新設と増設または移設が容易であり、コンセントやコネクタ等の特定部位のみ のメンテナンスを選択的に行うことができる複合床下地材を提供することを目的 とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この考案が提供する複合床下地材は、コンクリートスラブ等の構造床の上に敷 設する複数枚の支持パネルと、その上に敷設する複数枚の下地パネルとよりなる 複合床下地材であって、前記支持パネルは、構造床の上に敷設したとき、上面に 相互に連通する配線または配管用溝と、側面に隣接する他の支持パネルとの間に 隙間を形成する凸部とを有し、前記下地パネルは、少なくとも前記配線または配 管用溝を覆う大きさを有し、前記支持パネルと下地パネルは、敷設した支持パネ ルの上に下地パネルを敷設したとき、相互に嵌まり合う嵌合部を有しているもの である。
【0013】 また、この考案が提供する複合下地材は、前記複合床下地材における支持パネ ルが、少なくともその配線または配管用溝に保護層を有しているものである。
【0014】
【作用】
(1)上記支持パネルと下地パネル、一定の単位寸法で単位(ユニット)部品と して形成され、それらの嵌合部をはめ合わせることによって結合する形状になっ ているので、各パネルを上記嵌合部において結合するだけで構造床面に効率よく 敷設できる。
【0015】 (2)隣接する支持パネルは凸部または嵌合部において部分的にしか接触しない ので、きしみ音の発生を抑えることができる。
【0016】 (3)構造床面の凹凸が大きいためにモルタル団子や接着剤でレベル調整をする 場合でも、支持パネルの下面に配設または配管用溝を設けていないので、支持パ ネルの敷設の際に、上記モルタル団子などとの位置合わせを必要としない。した がって、支持パネルの敷設作業が容易である。
【0017】 (4)支持パネルを敷設したとき、同パネルの上面に縦、横あるいは斜めに走る 連続した配線または配管用の溝ができるので、電気配線や配管は、この溝に電線 や管を配設することによって簡単に行うことができる。
【0018】 (5)一旦組み立てた床下地であっても、支持パネルと下地パネルは、上述のよ うに、ユニット部品として形成されているので、簡単に分解することができるし 、下地パネルだけを部分的に取り外すこともできる。このため、電気配線の新設 は勿論、その増設や移設を簡単に行うことができる。
【0019】 (6)コンセントやコネクタあるいは電線の接続部などの位置は、支持パネルを 取り除かなくても下地パネルのみを取り除くだけで知ることができる。このため 、コンセントやコネクタの交換などを必要とする時は、下地パネルのみを取り除 いて、それらのメンテナンスを行うことができる。
【0020】 (7)上記支持パネルに、下面から厚さ方向にスリット部を設けると、同パネル は、スリット部で屈曲するので、構造床面に凹凸(不陸)があっても、これによ くなじみガタつきのない精度のよい床下地を組み立てることができる。
【0021】 (8)上記保護層を設けると、配設した電線や管の熱、あるいは電線の被覆材が 含有している可塑剤が支持パネルに与える悪影響を防止することができる。
【0022】
【実施例】
(第1実施例) 図1〜図6は、この考案の第1実施例を示す。この実施例の複合床下地材は、 図1(a),図2および図3に示す支持パネルB1 と図1(b)及び図4に示す 下地パネルP1 とより構成されている。図5は支持パネルB1 をコンクリートス ラブの上に敷設した状態を示したものであり、図6は支持パネルB1 の上に下地 パネルP1 を敷設した状態を示したものである。以下に細部構成を説明する。
【0023】 図1(a)、図2および図3において、B1 は支持パネルで、建築物に採用さ れる一定の単位寸法(モージュール)によって単位部品(ユニット部品)として 硬質発泡樹脂で一体成形されている。実施例では、密度0.1g/cm3 の発泡ポ リスチレンを使用した。1は同パネルB1 の上面に設けた平面形状が井の字形の 配線または配管用溝(以下、配線用溝という)、2は同パネルB1 の側面の出隅 部に設けた凸部である。この凸部2は、支持パネルB1 を、図5のように、コン クリートスラブに敷設したとき、隣り合う他の支持パネルB1 の凸部2と当接し て、各支持パネルB1 の間に凸部2相当の隙間を形成するためのものである。
【0024】 3は支持パネルB1 の上面に設けた嵌合凸部で、後述する下地パネルP1 の嵌 合凹部6と嵌合するためのものである。支持パネルB1 の中央部の嵌合凸部3は 平面形状が正四角形の凸部であり、周縁部の嵌合凸部3は平面形状が二等辺三角 形の凸部である。二等辺三角形の嵌合凸部3は、支持パネルB1 をコンクリート スラブに敷設したとき、隣り合う他の支持パネルB1 の二等辺三角形の嵌合凸部 3と対をなして、図5に示すように、支持パネルB1 の中央部の正四角形の嵌合 凸部3と同じ大きさの、一辺が100mmの正四角形の凸部を形成する。
【0025】 支持パネルB1 の出隅部に位置する嵌合凸部3は、この実施例では、上記凸部 2の上に一体に設けられている。
【0026】 4は支持パネルB1 に十字形に設けたスリット部である。スリット部4は床と のなじみをよくするために幅3〜5mm程度のものを適宜設けられるものである。 ここでは、スリット部4の幅は3mmである。嵌合凸部3と配線用溝1の部分のス リット部4は、上下方向に貫通しており、その他の部分のスリット部4は、図2 (c)と図3に示すように、支持パネルB1 の下面側に、その厚さの2/3程度 の深さで設けてある。5は支持パネルB1 に、強度を損なわれない程度に、支持 パネルを軽量化するために下面側に設けられた正方形の穴である。
【0027】 支持パネルB1 は、厚さが50mmで、一辺が500mmの正方形の板ある。配線 用溝1の幅は50mm、深さは30mmである。嵌合凸部3の長辺の長さは100mm 、高さは15mmであり、穴5の一辺は50mm、深さは25mmである。
【0028】 支持パネルB1 は、上記のような構成になっているので、凸部2の部分を突き 合わせることによって、図5に示すように、コンクリートスラブに敷設すること ができる。
【0029】 図1(b)及び図4において、P1 は下地パネルである。この下地パネルP1 は、上述した支持パネルB1 と同様、一定のモジュールによって単位部品(ユニ ット部品)として強化プラスチックで一体成形されている。6は同パネルP1 の 下面側の四隅に設けた平面形状が二等辺三角の嵌合凹部で、支持パネルB1 の嵌 合凸部3に嵌合するためもの、7は切欠き部である。この切欠き部7は、下地パ ネルP1 を支持パネルB1 の上に敷設した時、隣接する下地パネルの切欠き部7 とともに、図6(a)に示す配線取出し穴hを形成するためものである。
【0030】 上記下地パネルP1 は、厚みが15mmで、1辺が250mmの方形の板である。 二等辺三角形の嵌合凹部6の長辺の長さ100mm、深さ10mmであり、切欠き部 7の長さは50mm、深さは5mmである。
【0031】 下地パネルP1 は、上記のような構成になっているので、嵌合凹部6を支持パ ネルB1 の嵌合凸部3に嵌合することによって、図6に示すように、支持パネル B1 の上に敷設することができる。なお、カーペットなどの床仕上げ材は、下地 パネルP1 の上に敷設される。
【0032】 次に上記構成に基づく作用を説明する。
【0033】 (1)支持パネルB1 は、一定のモジュールによってユニット部品として成形 されているので、一方のパネルB1 の凸部2を他方のパネルB1 の凸部2に当接 させることによって、コンクリートスラブの上に効率的に並べて敷設することが できる。
【0034】 また、下地パネルP1 も、支持パネルB1 と同様、一定のモジュールによって ユニットとして成形されているので、嵌合凹部6を支持パネルB1 の嵌合凸部3 に嵌合することによって支持パネルB1 の上に効率的に、かつ精度よく敷設する ことができる。
【0035】 (2)このとき、コンクリートスラブに多少の凹凸があっても、支持パネルP 1 はスリット部5において容易に屈曲するので、同スラブによくなじみ、ガタつ きを生じるおそれはない。
【0036】 (3)また、コンクリートスラブの凹凸が大きい場合には、モルタル団子や接 着剤またはシート状のパッキング材で同スラブのレベルを調整するが、支持パネ ルP1 の下面には、従来品のような配線用溝が設けられていないので、支持パネ ルP1 の敷設の際に、上記モルタル団子等との位置合わせをする必要がない。こ のため、支持パネルP1 の敷設作業が容易である。
【0037】 (4)支持パネルB1 の敷設状態においては、隣り合う支持パネルB1 は凸部 2において部分的にしか接触していないので、上下方向にずれても、凸部2でこ すれるだけである。したがって、摩擦によるきしみ音はほとんど発生しない。
【0038】 (5)支持パネルB1 をコンクリートスラブの上に敷設すると、図6のように 各パネルB1 の溝1が縦横に連続した格子状の溝ができるので、この溝の中に電 線を配することによって電気配線の新設を簡単に行うことができる。
【0039】 (6)そして、両パネルB1 、P1 は、いずれもユニット化されているので、 上述のようにして敷設した床下地であっても、簡単に分解することができる。ま た、所要個所の下地パネルP1 だけを取り除くこともできる。このため、電線や 管の増設、移設を簡単に行うことができる。
【0040】 (7)コンセントや電線、あるいは管の接続部の位置は、支持パネルを取り除 かなくても下地パネルP1 を取り除くだけで知ることができる。このため、コン セント等の交換あるいはその修理を必要とする時は、その部分の下地パネルP1 のみを除いて、点検することができる。
【0041】 なお、図示しないが、支持パネルB1 の嵌合凸部3、下地パネルP1 の嵌合凹 部6は、それらの凹凸関係が逆になるように設けてもよいし、図7(a)に示す ように支持パネルに複数の嵌合凸部3(例えば、直径15mm、高さ5mm)を設け て、下地パネルと嵌合するようにしてもよい。また、裏面に設けた溝8は、深さ 2mmであり、床面とのなじみを良くするために設けてある。
【0042】 (第2実施例) 第2実施例による複合床下地材は、図8に示す支持パネルB2 と図9に示す下 地パネルP2 とより構成されている。図10は、支持パネルB2 の敷設状態を示 し、図11は支持パネルB2 の上に下地パネルP2 を敷設した状態を示した図で ある。
【0043】 第1実施例では、支持パネルB1 に、隣接する他の支持パネルB1 との間に隙 間を形成するための凸部2を設けたが、第2実施例の支持パネルB2 は、同じ目 的を達成するために、同パネルB2 を敷設したときに、図9のように、互いに嵌 まり合う側面嵌合凸部11と側面嵌合凹部12を設けた。
【0044】 すなわち、第2実施例の支持パネルB2 は、図8に示すように、隣り合う2つ の側面にネック部11aのある側面嵌合凸部11を、隣り合う他の2つの側面に 側面嵌合凹部12を、それぞれ設けたパネルである。同パネルB2 において、1 3は上面側に十字形に設けた配線用溝である。
【0045】 一方、下地パネルP2 は、その十字形の嵌合凸部14を、図11のように、配 線用溝13に嵌めて支持パネルB2 の上に隙間なく敷設するパネルである。同パ ネルP2 において、15は切欠き部で、実施例1の切欠き部7に相当する部分で ある。支持パネルB2 の厚みは50mm、一辺の長さは500mmであり、下地パネ ルP2 の厚みは10mm、一辺の長さは500mmである。
【0046】 第2実施例の支持パネルB2 は、上記のように構成されているので、側面嵌合 凸部11と側面嵌合凹部12を嵌め合うことによって、コンクリートスラブの上 に敷設できる。このとき、各パネルB2 の間には、嵌合凸部11のネック部11 aに相当する隙間ができ、上記嵌め合わせた部分のみで接触する。
【0047】 作用効果は、第1実施例のそれと本質的に異なるところはない。
【0048】 なお、図12及び図13に示す支持パネルB3 及びB4 は、第2実施例の支持 パネルB2 の変形例である。いずれも、パネルの側面に凸部16を設けたもので 、その他は上記支持パネルB2 と同じである。17は配線または配管用溝である 上記凸部16が第1実施例における凸部2と同様に機能することになる。
【0049】 次に、上記各実施例においては、配線用溝1に配設される電線や管は、それが 発生する熱により、また電線の被覆材が可塑剤を含有しているときには、その移 行により、支持パネルB1 、B2 、B3 に悪影響を与えることがある。このよう な場合には、同パネルB,B2 ,B3 と電線等との間に保護層を介在させるとよ い。又歩行時における支持パネルと下地パネルとの接触衝撃による床の音鳴りを 防止するためもしくは、支持パネルに強度を付与するために支持パネルの表面全 体に設けてもよい。
【0050】 保護層は、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ガラス繊維、金属箔、不織 布、ゴム等で形成することができる。この保護層は、あらかじめ支持パネルB1 ,B2 に埋込み成形しておいてもよいし、保護層だけを別途作っておき、床下地 の組立て時に、これを配線用溝1に嵌め込むようにしてもよい。
【0051】 特に、支持パネル(特に、発泡ポリスチレン製の支持パネル)B1 ,B2 への 可塑剤の移行を防止するには、高密度ポリエチレン,ポリプロピン、ポリエステ ル等が好ましい。また電線等の熱による影響を防止するには、難燃性のものがよ いことは言うまでもなく、床の音鳴りを防止するためには緩衝硬化を有するもの が望ましい。また、発泡体の表面にウレタンアクリレート、エポキシアクリレー ト、ポリエステルアクリレート等のVV硬化樹脂を100〜500g/m2 程度 を塗布後VV照射にて形成させてもよい。なお、保護材の選択にあたっては、支 持パネルB1 ,B2 の屈曲性を妨げないものを選ぶ必要がある。
【0052】 なお、(1)上記実施例では、支持パネルB1 、B2 を構成する硬質発泡樹脂 として発泡ポリスチレンを使用したが、その他に、発泡ポリプロピレン、発泡ポ リエチレン等も使用することができる。防炎性の点からは、少なくとも自己消火 性のあるものが望ましい。特に高い防炎性が必要な場合は、硬質発泡樹脂のビー ズとモルタル、石膏等の無機質材を複合化したものを使用するとよい。硬質発泡 樹脂の密度は、0.03〜0.2g/cm3 、好ましくは0.05〜0.1g/cm 3 である。
【0053】 (2)実施例では、2.5の整数倍を単位寸法(モジュール)として採用した 場合の例を示したが、例えば、3の整数倍をモジュールとしても良い。いずれの 場合も、通常、その建築物に採用されるモジュールに準ずる場合が多い。
【0054】 (3)実施例では、支持パネルB1 、B2 の厚みを50mm、1辺を500mmと したが、これに限られない。例えば、厚みを100mm、1辺を300mm、450 mm、600mm、900mmまたは1000mmとすることもできる。また、平面形状 を長方形にし、例えば、厚みを150mm、短辺を500mm、長辺を1000mmと することもできる。なお、厚みは配線の施設量等により決まるが、床高の制限よ り30〜100mm程度が好ましい。
【0055】 (4)配線用溝1,13の平面形状は、実施例のものに限られない。例えば、 斜めの溝や、一方向にだけ設けることもできる。配線用溝1,13の幅と深さを も配線の種類に応じて任意に決めることができるが、幅50〜100mm、深さ2 0〜80mm程度が、床高の制限と支持パネルの強度より好ましい。凸部2、嵌合 凸部3,14及び嵌合凹部6の形状、寸法も、実施例のものに限定されない。嵌 合可能なものであればよい。スリット部4の幅は3〜5mmが1つの目安である。 支持パネルB1 、B2 の下面には、モルタル団子、接着剤等とのなじみをよくす るために、凹凸を設けてもよい。
【0056】 (5)嵌合凸部3と嵌合凹部6の個数は、少なくとも2個あればよい。2個あ れば支持パネルB1 、B2 と下地パネルP1 、P2 の相対位置が定まるからであ る。
【0057】 (6)第1実施例では下地パネルP1 の大きさを支持パネルB1 の1/4の大 きさにしたが、これにより大きくもしくは小さく、または第2実施例のように、 支持パネルB2 と下地パネルP2 を同じ大きさにしてもよい。厚みは3〜20m
m が一応の基準である。
【0058】 (7)下地パネルP 、P2 の材質は、実施例では、強化プラスチックを使
用 したが、パーチクルボード、MDF(中密度繊維)板、鉄板、GFRC、CFR C等ないしそれらの複合材も使用することができる。強度的には、電子計算機や OA機器等の荷重に対する安全性から10.2Kg/cm2 〜15.3Kg/cm2 の集 中荷重に対し歪みが2.0mm以下のものが望ましい。
【0059】 (8)下地パネルP1 、P2 の下(裏)面には、必要に応じ、床の音鳴りを防 止するための厚さ1〜3mm程度の発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡 ゴム等のシートや不織布、フェルト等の緩衝材を張り付けてもよい。また、上面 には、仕上げ材を固定するため、粘着剤(ピークアップボード)処理をするか、 ゴム製やエチレン・酢酸ビニル共重合体のシートあるいはマジックテープ等のす べり止を設けることができる。下地パネルP1 、P2 と仕上げ材を粘着剤、マジ ックテープ等によりあらかじめ一体化しておくこともできる。
【0060】 (9)下地パネルP1 ,P2 には施設された配線を覗くための、幅5〜10mm 、長さ30mm〜100mm程度の覗き穴を、下地パネルの必要な剛性を損なわない 範囲で設けることができる。
【0061】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案によれば、一定のモジュールによって組み立て 可能な単位部品(ユニット部品)として形成した、上面側に配線または配管用溝 を設けた支持パネルとその上に敷設する下地パネルとより構成するとともに、前 記支持パネルに、隣接する他の支持パネルとの間に隙間を形成する凸部を設けた ので、次の効果を得ることができる。
【0062】 (1)床仕上げ材の下地となる床下地からきしみ音が生じない。
【0063】 (2)電線や管の新設と増設、移設が容易である。
【0064】 (3)電線や管の所要箇所のメンテナンスを選択的に効率よく行うことができる 。
【0065】 (4)支持パネルに保護層を設けた場合には、配設した電線や管の熱、あるいは 電線の被覆材の成分である可塑剤が支持パネルに悪影響を与えるのを防止するこ とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の複合床下地材の構成要素である
支持パネルと下地パネルを示し、同図(a)は支持パネ
ルの斜視図、同図(b)は下地パネルの斜視図
【図2】 第1実施例の複合床下地材の構成要素である
支持パネルを示し、同図(a)は上面側から見た平面
図、同図(b)は側面図、同図(c)は同図(a)のC
−C断面図
【図3】 第1実施例の複合床下地材の構成要素である
支持パネルを下面側から見た平面図
【図4】 第1実施例の複合床下地材の構成要素である
下地パネルを示し、同図(a)は下面側から見た平面
図、同図(b)は側面図
【図5】 第1実施例の支持パネルの敷設状態を示す平
面図
【図6】 第1実施例の下地パネルの敷設状態を示し、
同図(a)は上面側から見た平面図、同図(b)は側面
【図7】 第1実施例の複合床下地材の構成要素である
支持パネルの変形例を示し、同図(a)は平面図、同図
(b)は側面図である。
【図8】 第2実施例の複合床下地材の構成要素である
支持パネルを示し、同図(a)は上面側から見た平面
図、同図(b)は側面図、同図(c)は同図(a)のC
−C断面図
【図9】 第2実施例の複合床下地材の構成要素である
支持パネルを示し、同図(a)は下面側から見た平面
図、同図(b)は側面図
【図10】 第2実施例の支持パネルの敷設状態を示す
平面図
【図11】 第2実施例の支持パネルと下地パネルの敷
設状態を示す側面図
【図12】 支持パネルの変形例を示す平面図
【図13】 支持パネルの変形例を示す平面図
【図14】 従来の床下敷き材の斜視図
【符号の説明】
1 、B2 支持パネル P1 、P2 下地パネル 1,13,17 配線または配管用溝 2,11,16 凸部 3,14 嵌合凸部 4 スリット部 6 嵌合凹部 7,15 切欠き部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 浅野 一生 三重県四日市市川尻町1000番地 三菱油化 バーデイツシエ株式会社内 (72)考案者 遠藤 紘 三重県四日市市川尻町1000番地 三菱油化 バーデイツシエ株式会社内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートスラブ等の構造床の上に敷
    設する複数枚の支持パネルと、その上に敷設する複数枚
    の下地パネルとよりなる複合床下地材であって、前記支
    持パネルは、構造床の上に敷設したとき、上面に相互に
    連通する配線または配管用溝と、側面に隣接する他の支
    持パネルとの間に隙間を形成する凸部とを有し、前記下
    地パネルは、少なくとも前記配線または配管用溝を覆う
    大きさを有し、前記支持パネルと下地パネルは、敷設し
    た支持パネルの上に下地パネルを敷設したとき、相互に
    嵌まり合う嵌合部を有していることを特徴とする複合床
    下地材。
  2. 【請求項2】 支持パネルは、少なくともその配線また
    は配管用溝に保護層を有していることを特徴とする請求
    項1記載の複合床下地材。
JP1991097493U 1991-11-27 1991-11-27 複合床下地材 Expired - Fee Related JP2581301Y2 (ja)

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