JPH0546997A - ビームスポツト位置調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のレーザ源を有する光ピックアップによ
ってディスクの所定トラック上に複数のレーザビームス
ポットを正しく位置合せする。 【構成】 回転駆動されるディスク２の輻方向に摺動自
在に配設された光ピックアップ５の出射ビーム位置を中
心に回動出来る様な回動装置１０を設ける。 【効果】 回動装置を所定回動させることで極めて簡単
に複数ビームスポットをオントラックさせることが出来
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はマルチチャンネルレーザ
ダイオード光学系を有する光ピックアップに用いて好適
なビームスポット位置調整装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から光学的ディスクプレーヤとして
はレーザ源から１本のレーザビームを発生させ、それを
そのまま或は複数本の光ビームに分割して、光ディスク
のピット上に入射させて、情報を記録又は再生する様に
したものが一般的である。

【０００３】この様なディスクプレーヤに対し、レーザ
源を複数個設けて、複数本のレーザビームを発生させ、
夫々のレーザビームを光ディスクに入射させ、光ディス
クからの情報再生を複数記録トラック毎に行うことで光
学機構の簡略化を図ったものを特開平２−２８２９３０
号公報として、本出願人は先に提案している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の構成で説明した
様にレーザ源が１個の光ピックアップを有する光学的デ
ィスクプレーヤではピックアップをサブアッセンブルす
ると共に、光ディスクを回転駆動させる光ディスク駆動
装置を有するシャーシにサブアッセンブルした、上記光
ピックアップを組み込むために、各々の機械的な組立て
精度が絶対的に零でない限り、光ディスクのトラック上
のビームスポット位置ずれは避けることが出来ない。

【０００５】但し、上述の様に、メインスポットが１個
の光ピックアップでは１つのレーザ源から出射したレー
ザビームは光学系路に配設されたグレーティングを回転
させることで、サイドスポットを回転させて、ビームス
ポット位置のずれを調整することが出来る。

【０００６】然し、複数のレーザダイオードをレーザ源
としたマルチチャンネルレーザダイオードの光学系にお
いては、複数個のメインスポットが存在するため、この
複数個のメインスポットを有する。サブアッセンブルし
た光学系の光ピックアップをディスク駆動装置を含むシ
ャーシに組み込む際に、光ディスクの複数のトラック上
にこの複数のスポット位置を正確に合せる必要がある。

【０００７】このビームスポット位置合せの方法として
レーザダイオード自体を回転することが考えられるが、
ディスク駆動装置を含む、シャーシに光ピックアップを
組み込んだ後に複数のレーザダイオードを回転させて、
オントラック位置の調整を行った場合には、ディテクタ
上でも複数のスポットが回転して、光学系自体の調整が
狂ってしまう問題があった。

【０００８】本発明は叙上の問題点を解消するために成
されたもので、その目的とするところは極めて簡単な機
構で複数の各スポットを複数のトラック位置に正確に合
せることの出来るビームスポット位置調整装置を提供し
ようとするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明のビームスポット
位置調整装置は、その例が図１乃至図３に示されている
様に、ディスク２を回動自在に駆動する駆動手段３と、
ディスク２の輻方向に移動可能に配設された光学手段５
と、光学手段５内に配され、ディスク２表面に複数レー
ザビームを出射させる複数のレーザ源１１と、光学手段
５のレーザビームの出射部７を中心に光学手段５全体を
回動させる回動手段１０とを具備してなるものである。

【００１０】

【作用】本発明のビームスポット位置調整装置によれば
サブアッセンブルした光ピックアップをディスク駆動装
置が配設されたシャーシに取付けた後でも、光ピックア
ップを含む全体的な光学系を回転させて、複数のディス
クのトラック上に複数のビームスポットを正しい位置に
合せることが出来る。

【００１１】

【実施例】以下、本発明のビームスポット位置調整装置
をマルチチャンネルレーザダイオード型光ピックアップ
に適用した場合を図面について詳記する。

【００１２】図１及び図２は本例のビームスポット位置
調整装置を用いた光学的ディスクプレーヤの平面図及び
側面図であり、光学的ディスクプレーヤ内に配されたシ
ャーシ１にはＣＤ、ＬＤ、ＷＯ、ＭＯ等の光ディスク２
を載置するスピンドルハブ６が設けられ、このスピンド
ルハブ６はスピンドルモータ３の回転軸に固定され、デ
ィスク２を回転駆動させる。このスピンドルモータ３で
駆動されるスピンドルハブ６上に載置したディスク２の
再生領域、即ちディスク２の輻方向に移動する様に光ピ
ックアップ５を配設する。この光ピックアップ５は光学
系キャリッジ４に載置されガイドバー８，８に沿って移
動する様に成されている。

【００１３】上述の光学系キャリッジ４はシャーシ１の
側面に取り付けられているスライドモータ９で駆動され
て、ディスク２の下側からディスクの輻方向に沿って光
ピックアップ５の対物レンズ７を移動させる。この為に
シャーシ１にはガイドパー８，８に沿って角孔１２が穿
たれ、後述するも図２の側面図に示す様に光ピックアッ
プ５は光学系キャリッジ４に対し回動自在と成る様に回
動手段１０を有する。

【００１４】図３は本例に用いる光ピックアップ５内の
光学系を示すものである。レーザ装置内には複数のレー
ザダイオード１１ａ，１１ｂが図４の様に共通の支持部
材１１Ｃ上に配されて、レーザ源１１を構成し、夫々の
レーザダイオード１１ａ，１１ｂからレーザビーム１３
ａ，１３ｂを放出する。レーザダイオード１１ａ及び１
１ｂから出射したレーザビーム１３ａ及び１３ｂはコリ
メータレンズ１４によって平行光束と成され、グレーテ
ィング１５に導かれる。グレーテング１５ではレーザビ
ーム１３ａ及び１３ｂを夫々零次光のメインビームと、
このメインビームを挟んで対向する±１次光の２本のサ
ブビームの計３本のレーザビームに分割される。依っ
て、レーザビーム１３ａはメインビーム１３ａｍと２本
のサブビーム１３ａＬ，１３ａｍに分割され、レーザビ
ーム１３ｂはメインビーム１３ｂｍと２本のサブビーム
１３ｂＬ，１３ｂＲに分割される。

【００１５】グレーティング１５から得られた２本のメ
インビーム１３ａｍ，１３ｂｍと、４本のサブビーム１
３ａＬ，１３ｂＬ，１３ａＲ，１３ｂＲは夫々ビームス
プリッタ１６のその光軸方向を変化させることなく通過
し、１／４波長板１７を通じて対物レンズ７によって集
束されてディスク２に入射される。

【００１６】ディスク２は中央部にスピンドルハブ６に
嵌合する中心孔１９が設けられると共にＷＯ等では記録
領域に螺旋状のガイドグルーブ２０が予め形成され、こ
のガイドグルーブ２０に沿ってピット２２としてデータ
が記録されて記録トラック２１が形成される。図３では
２本のメインビームが記録トラック２１上に合焦した状
態を示しているが、実際には図５に示す様に、第１のメ
インビーム１３ａｍは所定の第１の記録トラック２１Ａ
上に第２のメインビーム１３ｂｍは所定の第２の記録ト
ラック２１Ｂ上に位置が合せられ、サブビーム１３ａ
Ｌ，１３ａＲ，１３ｂＬ，１３ｂＲはガイドグルーブ２
０上にある様に合せられる。

【００１７】ディスク２に入射した２本のメインビーム
１３ａｍ及び１３ｂｍ及び４本のサブビーム１３ａＬ，
１３ａＲ，１３ｂＬ，１３ｂＲはディスク２のピット２
２或はガイドグルーブ２０による変調を受けて反射さ
れ、夫々対物レンズ７を通過し、更に１／４波長板１７
を通じてビームスプリッタ１６によって光軸方向が変化
させられて、受光レンズ２３を通してフォトダイオード
等の光検出器２４に導かれる。

【００１８】光検出器２４上には図６に示す様に４つの
２分割フォトディティクタの各々から得られる検出出力
が、ＲＦ信号、トラッキングエラー信号及びフォーカス
エラー信号として取り出される様に成されている。

【００１９】上述の様に、マルチチャンネルレーザダイ
オードを用いた光学系ではメインビーム１３ａｍ及び１
３ｂｍが複数個存在するために、これら複数のメインビ
ーム１３ａｍ及び１３ｂｍのスポットをディスク２の所
定の記録トラック２１上に正確にオントラックさせる必
要がある。図５で例えばメインビーム１３ａｍのスポッ
トを記録トラック２１のＡ上に、更にメインビーム１３
ｂｍのスポットを記録トラック２１のＢ上に位置決めす
るには光学系サブアッセンブリ及びシャーシ組立時の機
械的精度だけを高めただけでは精確にオントラックさせ
ることが出来ない。

【００２０】そこで、光ピックアップ５を載置した光学
系キャリッジ４を図７及び図８の一部拡大図の様に構成
する。図７は光ピックアップとキャリッジの平面図、図
８は一部を断面とする側面図である。

【００２１】図７及び図８で光学系キャリッジ４は並設
したガイドバー８，８の軸方向にスライドモータ９で移
動可能と成され、光ピックアップ５は図３で説明した光
学系を含み、対物レンズ７が光ピックアップ５のブロッ
ク２５の上方に配されている。光ピックアップ５のブロ
ック２５の底面と光学系キャリッジ４の上面とは回転ガ
イドピン２６によって回動可能に枢着されている。

【００２２】この回転ガイドピン２６は対物レンズの中
心軸２７上にあり、この対物レンズ７を中心に光ピック
アップ５のブロック２５全体を図７の矢印の様に回動出
来るように構成し、所定位置に回転させて、クリックボ
ールと板バネ等で所定回動位置でクリックモーション的
に係止出来る様に、或はセットスクリュで所定角度でセ
ットする等して回動手段１０を構成することでメインビ
ーム１３ａｍ，１３ｂｍのスポットを複数の所定トラッ
ク上にオントラックさせることが出来る。この場合、光
ピックアップ５のブロック２５全体を回転させているの
で光検出器２４上のスポット位置に関係なく容易にスポ
ット位置をトラック上に定めることが出来る。

【００２３】図９乃至図１１は本例の他の実施例を示す
もので、図９は要部平面図、図１０は一部を断面とする
要部側面図、図１１は分解斜視図を示すものである。

【００２４】図９及び図１０で示すものは光学系キャリ
ッジ４を縦方向に並設させたガイドバー８，８に沿って
ディスク２の輻方向に移動可能に構成させ、この光学系
キャリッジ４を片持的に光ピックアップ５に取り付ける
ためにＬ字状金具２８を用意する。

【００２５】このＬ字状金具２８の上面には光ピックア
ップ５のブロック２５上面の突出部２９が遊嵌出来る透
孔３０が穿たれ、この透孔３０の中心に光ピックアップ
５の光学系の対物レンズ７の中心が一致する様にブロッ
ク２５が固定されている。更に、この透孔３０の中心Ｏ
を中心に半径Ｒの曲率を有する曲面３２をＬ字状金具２
８の側壁に形成し、図１１に示す様に曲面３２にタップ
孔３３を形成する。

【００２６】次に光学系キャリッジ４を説明する。図９
及び図１０では簡単のために光学系キャリッジ４を一体
化した型で示しているが、例えば図１１に示す様に三つ
のブロックから構成させることが出来る。

【００２７】即ち、略板状のガイドプレート４ｂ及び４
ｃと、回動手段１０の主ブロックを構成するメインキャ
リッジ４ａである。

【００２８】メインキャリッジ４ａは略直方体形状のブ
ロックで構成され、その前面と後面壁はＬ字状金具２８
に形成したと略同一の曲率の曲面３４及び３５が形成さ
れている。更に前面壁から後面壁を貫通する長穴３６
ａ，３６ｂが曲面３５，３６に沿って並設され、その並
設ピッチＰはタップ孔３３の並設ピッチＰと等しく選択
される。

【００２９】ガイドプレート４ｂ及び４ｃは略長方形状
の板材でガイドバー８，８が遊嵌出来る透孔が穿たれ、
ガイドプレート４ｂ及び４ｃはガイドバー８，８の軸方
向に摺動可能な様に枢着され、更に透孔３７が穿たれビ
ス３８を介してメインキャリッジ４ａのタップ孔３９に
ネジ止めして、ガイドプレート４ｂ及び４ｃ並びにメイ
ンキャリッジ４ａが一体化されて、光学系キャリッジ４
を構成する。

【００３０】上述の構成で図９及び図１０に示す様にＬ
字状金具２８の曲面３２をメインキャリッジ４ａの後部
曲面に対接させ、光ピックアップ５のブロック２５全体
を矢印Ａ−Ａ方向に回転させて、複数のレーザビームス
ポットが所定の複数の記録トラック位置にオントラック
されたら（これはＣＲＴ等のモニタ上に写し出す）長ネ
ジ４０，４０を長穴３６ａ，３６ｂに挿通しタップ孔３
３にセッティングさせる様にすれば光ピックアップ５は
対物レンズ７の中心軸を中心に所定の角度位置に固定さ
せることが出来る。

【００３１】本発明によれば極めて簡単に複数のメイン
ビーム１３ａｍ，１３ｂｍのスポットをディスクの所定
トラック位置に合せこむことの出来るビームスポット位
置調整装置が得られる。

【００３２】上述の実施例では１トラックに１チャンネ
ルのスポット位置合せを２つのレーザダイオードで行う
場合を説明したが、１トラック中に２チャンネルのスポ
ット位置合せを２つのレーザダイオードで行う場合や、
更に多くのレーザダイオードを用いて複数のメインビー
ムを形成する場合にも適用し得ることは明らかである。

【００３３】

【発明の効果】本発明のビームスポット位置調整装置に
よれば単純な作業で正確に複数のビームスポットをディ
スクの所定トラック位置に合わせることが出来ると共に
光ピックアップをサブアッセンブルしたものをディスク
駆動手段を有するシャーシに組み込む時に機械的精度を
ラフに設定出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のスポット位置調整装置が適用された光
学系ディスクプレーヤの一実施例を示す平面図である。

【図２】図１の側面図である。

【図３】本発明のスポット位置調整装置に用いられる光
学系の略線的説明図である。

【図４】図３の光学系に用いるレーザ源内の略線的斜視
図である。

【図５】図３に示す光学系によるビーム射出位置を示す
ディスク平面図である。

【図６】図３に示す光学系による光検出器上の受光スポ
ットを示す図である。

【図７】本発明のスポット位置調整装置の一実施例を示
す要部平面図である。

【図８】本発明のスポット位置調整装置の一実施例を示
す要部側面図である。

【図９】本発明のスポット位置調整装置の他の実施例を
示す要部平面図である。

【図１０】本発明のスポット位置調整装置の他の実施例
を示す要部側面図である。

【図１１】本発明のスポット位置調整装置の他の実施例
を示す要部の分解斜視図である。

【符号の説明】

１ シャーシ ２ ディスク ４ 光学系キャリッジ ５ 光ピックアップ ７ 対物レンズ １０ 回動手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ディスクを回動自在に駆動する駆動手段
   と、 上記ディスクの輻方向に移動可能に配設された光学手段
   と、 上記光学手段内に配され、上記ディスク表面に複数レー
   ザビームを出射させる複数のレーザ源と、 上記光学手段のレーザビームの出射部を中心に該光学手
   段全体を回動させる回動手段とを具備してなるビームス
   ポット位置調整装置。