JP3222765B2 - 光ヘッド装置 - Google Patents
光ヘッド装置Info
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- JP3222765B2 JP3222765B2 JP12416796A JP12416796A JP3222765B2 JP 3222765 B2 JP3222765 B2 JP 3222765B2 JP 12416796 A JP12416796 A JP 12416796A JP 12416796 A JP12416796 A JP 12416796A JP 3222765 B2 JP3222765 B2 JP 3222765B2
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- beams
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- diffraction grating
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラックピッチお
よび記録密度が異なる光ディスクの再生、あるいは記録
および再生を行なうことの可能な互換性を有する光ヘッ
ド装置に関するものである。更に詳しくは、本発明はこ
の種の光ヘッド装置において異なる種類の光ディスクに
対して精度良くトラッキング制御を行なうことの可能な
光ヘッド装置に関するものである。
よび記録密度が異なる光ディスクの再生、あるいは記録
および再生を行なうことの可能な互換性を有する光ヘッ
ド装置に関するものである。更に詳しくは、本発明はこ
の種の光ヘッド装置において異なる種類の光ディスクに
対して精度良くトラッキング制御を行なうことの可能な
光ヘッド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクの再生等を行なう光ヘッド装
置としては、記録トラックピッチが異なる複数種類の光
ディスクの再生を行なうことのできる互換性を有するも
のが提案されている。例えば、特開平5−144075
号公報には、この形式の光ヘッド装置が開示されてい
る。
置としては、記録トラックピッチが異なる複数種類の光
ディスクの再生を行なうことのできる互換性を有するも
のが提案されている。例えば、特開平5−144075
号公報には、この形式の光ヘッド装置が開示されてい
る。
【0003】この公開公報に開示されている光ヘッド装
置は、3ビーム法を採用してトラッキングエラーを検出
するものである。光源からの出射光から3ビームを形成
するために光学系に回折格子が備わっている。回折格子
の回折作用は一義的に定まっているので、この回折格子
により形成された3ビームは、特定のトラックピッチの
光ヘッドに対してのみ有効である。それ以外のトラック
ピッチの光ディスクに対しては、当該回折格子によって
形成された3ビームを用いても精度良くトラッキングエ
ラーを検出できない。
置は、3ビーム法を採用してトラッキングエラーを検出
するものである。光源からの出射光から3ビームを形成
するために光学系に回折格子が備わっている。回折格子
の回折作用は一義的に定まっているので、この回折格子
により形成された3ビームは、特定のトラックピッチの
光ヘッドに対してのみ有効である。それ以外のトラック
ピッチの光ディスクに対しては、当該回折格子によって
形成された3ビームを用いても精度良くトラッキングエ
ラーを検出できない。
【0004】このため、当該公開公報の光ヘッド装置で
は、回折格子を光軸に直交する平面内において光軸の回
りに回転させる機構を採用している。再生対象の光ディ
スクのトラックに対して、回折格子によって形成された
3ビームが適切な位置に集光するように、当該機構を用
いて回折格子を必要な角度だけ回転させるようにしてい
る。
は、回折格子を光軸に直交する平面内において光軸の回
りに回転させる機構を採用している。再生対象の光ディ
スクのトラックに対して、回折格子によって形成された
3ビームが適切な位置に集光するように、当該機構を用
いて回折格子を必要な角度だけ回転させるようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、互換性を有す
る光ヘッド装置としては、トラックピッチと共に記録密
度も異なる光ディスク、例えば、CDとDVDの双方の
再生を行なうために、各光ディスク専用の対物レンズを
備え、これらを再生対象の光ディスクに応じて切り換え
て使用する形式のものも知られている。この形式の光ヘ
ッド装置においてトラッキングエラーの検出のために3
ビーム法を採用した場合、対物レンズが切り換わると、
回折格子の回転調整のみでは適切なトラッキングエラー
を検出できない。
る光ヘッド装置としては、トラックピッチと共に記録密
度も異なる光ディスク、例えば、CDとDVDの双方の
再生を行なうために、各光ディスク専用の対物レンズを
備え、これらを再生対象の光ディスクに応じて切り換え
て使用する形式のものも知られている。この形式の光ヘ
ッド装置においてトラッキングエラーの検出のために3
ビーム法を採用した場合、対物レンズが切り換わると、
回折格子の回転調整のみでは適切なトラッキングエラー
を検出できない。
【0006】このため、例えば、3ビーム法と、他のト
ラッキングエラー検出法であるプッシュプル法とを併用
して、トラッキングエラーを精度良く検出できるように
する必要がある。しかし、3ビーム法とプッシュプル法
を併用した場合には、信号処理のための回路をこれらの
方法に対応させた構成とする必要があるので、複雑なも
のとなってしまう。
ラッキングエラー検出法であるプッシュプル法とを併用
して、トラッキングエラーを精度良く検出できるように
する必要がある。しかし、3ビーム法とプッシュプル法
を併用した場合には、信号処理のための回路をこれらの
方法に対応させた構成とする必要があるので、複雑なも
のとなってしまう。
【0007】また、上記のように回折格子を機械的に回
転させる回転機構の回転精度が悪いと、精度のよりトラ
ッキングエラー検出を行なうことができない。しかし、
精度のよい回転機構は装置自体が複雑化して、高価なも
のになってしまう。
転させる回転機構の回転精度が悪いと、精度のよりトラ
ッキングエラー検出を行なうことができない。しかし、
精度のよい回転機構は装置自体が複雑化して、高価なも
のになってしまう。
【0008】このように、従来の方法を採用して、トラ
ックピッチおよび記録密度が異なる光ディスクのトラッ
キングエラー検出を3ビーム法によって実現する場合に
は、装置の回路構成、機械的構成が複雑化してしまうの
で、装置の小型化、低価格化等の妨げとなってしまう。
ックピッチおよび記録密度が異なる光ディスクのトラッ
キングエラー検出を3ビーム法によって実現する場合に
は、装置の回路構成、機械的構成が複雑化してしまうの
で、装置の小型化、低価格化等の妨げとなってしまう。
【0009】本発明の課題は、このような弊害を伴うこ
となく、3ビーム法によりトラックピッチおよび記録密
度の異なる光ディスクのトラッキングエラー検出を精度
良く行なうことのできる光ヘッド装置を実現することに
ある。
となく、3ビーム法によりトラックピッチおよび記録密
度の異なる光ディスクのトラッキングエラー検出を精度
良く行なうことのできる光ヘッド装置を実現することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、光源から光記録媒体に向けて出射され
る出射光を回折して、メインビームおよび一対のサブビ
ームからなる3ビームを形成し、当該3ビームを用いて
トラックピッチおよび記録密度の異なる第1および第2
の光ディスクの記録面の目標とする記録トラックを走査
するように構成された光ヘッド装置において、次の構成
を採用している。
めに、本発明は、光源から光記録媒体に向けて出射され
る出射光を回折して、メインビームおよび一対のサブビ
ームからなる3ビームを形成し、当該3ビームを用いて
トラックピッチおよび記録密度の異なる第1および第2
の光ディスクの記録面の目標とする記録トラックを走査
するように構成された光ヘッド装置において、次の構成
を採用している。
【0011】すなわち、本発明の光ヘッド装置は、前記
出射光を回折して第1の3ビームを形成する第1の回折
格子領域、および前記出射光を回折して前記第1の3ビ
ームとはメインビームを共通とする第2の3ビームを形
成する第2の回折格子領域を備えた複合回折格子を有し
ている。また、前記第1および第2の3ビームを第1の
光ディスクの記録面に光スポットとして集光させる第1
の対物レンズと共に、前記第1および第2の3ビームを
第2の光ディスクの記録面に光スポットとして集光させ
る第2の対物レンズを有している。更には、前記第1の
3ビームに含まれる一対のサブビームの光ディスクから
の反射光を受光する第1の一対の受光部、および前記第
2の3ビームに含まれる一対のサブビームの光ディスク
からの反射光を受光する第2の一対の受光部を含む光検
出器を有している。更にまた、前記第1の一対の受光部
による受光量に基づき第1の光ディスクの記録トラック
を走査するトラッキング制御を行い、前記第2の一対の
受光部による受光量に基づき第2の光ディスクの記録ト
ラックを走査するトラッキング制御を行なうトラッキン
グ制御手段を有している。そして、前記第1の回折格子
領域の格子ピッチを前記第1の対物レンズを用いて前記
第1の光ディスクにおける記録トラックのトラッキング
エラーを検出するときの間隔に設定するとともに、前記
第2の回折格子領域の格子ピッチを前記第2の対物レン
ズを用いて前記第2の光ディスクにおける記録トラック
のトラッキングエラーを検出するときの間隔に設定して
あることを特徴としている。
出射光を回折して第1の3ビームを形成する第1の回折
格子領域、および前記出射光を回折して前記第1の3ビ
ームとはメインビームを共通とする第2の3ビームを形
成する第2の回折格子領域を備えた複合回折格子を有し
ている。また、前記第1および第2の3ビームを第1の
光ディスクの記録面に光スポットとして集光させる第1
の対物レンズと共に、前記第1および第2の3ビームを
第2の光ディスクの記録面に光スポットとして集光させ
る第2の対物レンズを有している。更には、前記第1の
3ビームに含まれる一対のサブビームの光ディスクから
の反射光を受光する第1の一対の受光部、および前記第
2の3ビームに含まれる一対のサブビームの光ディスク
からの反射光を受光する第2の一対の受光部を含む光検
出器を有している。更にまた、前記第1の一対の受光部
による受光量に基づき第1の光ディスクの記録トラック
を走査するトラッキング制御を行い、前記第2の一対の
受光部による受光量に基づき第2の光ディスクの記録ト
ラックを走査するトラッキング制御を行なうトラッキン
グ制御手段を有している。そして、前記第1の回折格子
領域の格子ピッチを前記第1の対物レンズを用いて前記
第1の光ディスクにおける記録トラックのトラッキング
エラーを検出するときの間隔に設定するとともに、前記
第2の回折格子領域の格子ピッチを前記第2の対物レン
ズを用いて前記第2の光ディスクにおける記録トラック
のトラッキングエラーを検出するときの間隔に設定して
あることを特徴としている。
【0012】この構成による本発明の光ヘッド装置で
は、第1および第2の対物レンズに応じて、第1および
第2の3ビームは、そのメインビームと一対のサブビー
ムとの間隔が変化する。
は、第1および第2の対物レンズに応じて、第1および
第2の3ビームは、そのメインビームと一対のサブビー
ムとの間隔が変化する。
【0013】従って、第1の回折格子領域により形成さ
れる第1の3ビームが第1の光ディスクの記録トラック
に対して適切な位置に集光するように、当該第1の回折
格子領域の回折作用を設定しておけば、これらの反射光
を受光する第1の一対の受光部の検出出力に基づき、第
1の光ディスクのトラッキングエラー検出を正確に行な
うことができる。
れる第1の3ビームが第1の光ディスクの記録トラック
に対して適切な位置に集光するように、当該第1の回折
格子領域の回折作用を設定しておけば、これらの反射光
を受光する第1の一対の受光部の検出出力に基づき、第
1の光ディスクのトラッキングエラー検出を正確に行な
うことができる。
【0014】同様に、第2の回折格子領域により形成さ
れる第2の3ビームが第2の光ディスクの記録トラック
に対して適切な位置に集光するように、当該第2の回折
格子領域の回折作用を設定しておけば、これらの反射光
を受光する第2の一対の受光部の検出出力に基づき、第
2の光ディスクのトラッキングエラー検出を正確に行な
うことができる。
れる第2の3ビームが第2の光ディスクの記録トラック
に対して適切な位置に集光するように、当該第2の回折
格子領域の回折作用を設定しておけば、これらの反射光
を受光する第2の一対の受光部の検出出力に基づき、第
2の光ディスクのトラッキングエラー検出を正確に行な
うことができる。
【0015】例えば、第1および第2の回折格子領域の
格子ピッチ、およびこれら第1および第2の回折格子領
域の格子パターン間の角度を調整することにより、第1
および第2の対物レンズを介して、それぞれの3ビーム
を、第1および第2の光ディスクのトラックに対して適
切な位置に集光させることができる。
格子ピッチ、およびこれら第1および第2の回折格子領
域の格子パターン間の角度を調整することにより、第1
および第2の対物レンズを介して、それぞれの3ビーム
を、第1および第2の光ディスクのトラックに対して適
切な位置に集光させることができる。
【0016】ここで、第1および第2の対物レンズは択
一的に切り換えて使用される。すなわち、前記第1およ
び第2の3ビームの光路上に位置させるためのレンズ切
り換え機構によって切り換えて使用される。この場合、
前記レンズ切り換え機構としては、光軸と平行な支軸回
りに旋回して前記第1および第2のレンズの切り換えを
行なうレンズホルダを備え、記録トラックのピッチが小
さい第1の光ディスクのために使用される前記第1の対
物レンズを、前記第2の対物レンズよりも第1および第
2の光ディスクの側に突出した位置となるように前記レ
ンズホルダに取付けた構成を採用することができる。
一的に切り換えて使用される。すなわち、前記第1およ
び第2の3ビームの光路上に位置させるためのレンズ切
り換え機構によって切り換えて使用される。この場合、
前記レンズ切り換え機構としては、光軸と平行な支軸回
りに旋回して前記第1および第2のレンズの切り換えを
行なうレンズホルダを備え、記録トラックのピッチが小
さい第1の光ディスクのために使用される前記第1の対
物レンズを、前記第2の対物レンズよりも第1および第
2の光ディスクの側に突出した位置となるように前記レ
ンズホルダに取付けた構成を採用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明を
適用した光ヘッド装置を説明する。
適用した光ヘッド装置を説明する。
【0018】以下に説明する光ヘッド装置は、光ディス
クとしてトラックピッチおよび記録密度が異なるCDお
よびDVDの再生を行なうためにCD再生用対物レンズ
およびDVD再生用対物レンズを備えている。また、ト
ラッキングエラーを検出するために3ビーム法を採用し
ている。さらには、3ビーム法によりCDおよびDVD
再生時のトラッキングエラー検出を精度良く行なうため
に、回折作用が異なる領域を備えた複合回折格子を用い
て、CD再生時のトラッキングエラー検出用の3ビーム
と、DVD再生時のトラッキングエラー検出用の3ビー
ムとを形成するようにしている。
クとしてトラックピッチおよび記録密度が異なるCDお
よびDVDの再生を行なうためにCD再生用対物レンズ
およびDVD再生用対物レンズを備えている。また、ト
ラッキングエラーを検出するために3ビーム法を採用し
ている。さらには、3ビーム法によりCDおよびDVD
再生時のトラッキングエラー検出を精度良く行なうため
に、回折作用が異なる領域を備えた複合回折格子を用い
て、CD再生時のトラッキングエラー検出用の3ビーム
と、DVD再生時のトラッキングエラー検出用の3ビー
ムとを形成するようにしている。
【0019】図1には、これらの特徴を備えた光ヘッド
装置の概略構成を示してある。光ヘッド装置1の光学系
は、半導体レーザユニット2と光ディスク(CD、DV
D)3の間に直線状の光路が形成されている。この直線
状の光路上に、半導体レーザユニット2の側から、偏光
ビームスプリッタ4、コリメータレンズ5、偏光性の複
合回折格子6、1/4波長板7および対物レンズ8がこ
の順序に配列さている。
装置の概略構成を示してある。光ヘッド装置1の光学系
は、半導体レーザユニット2と光ディスク(CD、DV
D)3の間に直線状の光路が形成されている。この直線
状の光路上に、半導体レーザユニット2の側から、偏光
ビームスプリッタ4、コリメータレンズ5、偏光性の複
合回折格子6、1/4波長板7および対物レンズ8がこ
の順序に配列さている。
【0020】半導体レーザユニット2からの出射光L
は、偏光ビームスプリッタ4を通過して、コリメータレ
ンズ5に到り、ここを介して平行光束となって偏光性の
複合回折格子6に入射する。平行光束は、この複合回折
格子6によって回折されて、メインビームを共通とする
2組の3ビームに分割される。すなわち、1本のメイン
ビームと、第1の一対のサブビームと、第2の一対のサ
ブビームからなる5本のビームに分割される。
は、偏光ビームスプリッタ4を通過して、コリメータレ
ンズ5に到り、ここを介して平行光束となって偏光性の
複合回折格子6に入射する。平行光束は、この複合回折
格子6によって回折されて、メインビームを共通とする
2組の3ビームに分割される。すなわち、1本のメイン
ビームと、第1の一対のサブビームと、第2の一対のサ
ブビームからなる5本のビームに分割される。
【0021】これらの5本の分割光は、1/4波長板7
を介して対物レンズ8に導かれる。対物レンズ8として
はCD用対物レンズ8(CD)とDVD用対物レンズ8
(DVD)が備わっている。これらの対物レンズ8は、
軸摺動型の対物レンズアクチュエータ10によってトラ
ッキング方向およびフォーカス方向に移動可能となって
いる。
を介して対物レンズ8に導かれる。対物レンズ8として
はCD用対物レンズ8(CD)とDVD用対物レンズ8
(DVD)が備わっている。これらの対物レンズ8は、
軸摺動型の対物レンズアクチュエータ10によってトラ
ッキング方向およびフォーカス方向に移動可能となって
いる。
【0022】すなわち、対物レンズアクチュエータ10
は、支軸11に対して、その軸線方向(フォーカシング
方向)の移動および軸線回り(トラッキング方向)の回
転が可能なレンズホルダ12を備えている。このレンズ
ホルダ12によって、2個の対物レンズ8が支軸11を
挟みその両側の位置となるように支持されている。図示
の例では、記録密度の高いDVD用対物レンズ8(DV
D)の方が、他方のCD用対物レンズ8(CD)より
も、光デォイスク3の側に突出した位置となるように、
レンズホルダ12に保持されている。
は、支軸11に対して、その軸線方向(フォーカシング
方向)の移動および軸線回り(トラッキング方向)の回
転が可能なレンズホルダ12を備えている。このレンズ
ホルダ12によって、2個の対物レンズ8が支軸11を
挟みその両側の位置となるように支持されている。図示
の例では、記録密度の高いDVD用対物レンズ8(DV
D)の方が、他方のCD用対物レンズ8(CD)より
も、光デォイスク3の側に突出した位置となるように、
レンズホルダ12に保持されている。
【0023】レンズホルダ12は、駆動制御機構13に
よって、フォーカシング方向およびトラッキング方向に
移動される。これにより、搭載されている対物レンズ8
により形成される光スポットが再生対象の光ディスク3
の記録トラック上に正確に形成され、当該記録トラック
が正確に走査される。
よって、フォーカシング方向およびトラッキング方向に
移動される。これにより、搭載されている対物レンズ8
により形成される光スポットが再生対象の光ディスク3
の記録トラック上に正確に形成され、当該記録トラック
が正確に走査される。
【0024】また、駆動制御機構13によってレンズホ
ルダ12は回転駆動されて、CD再生時にはCD用対物
レンズ8(CD)が光軸Lo上に位置し、DVD再生時
にはDVD用対物レンズ8(DVD)が光軸Lo上に位
置するように、2個の対物レンズの切り換えが行なわれ
る。
ルダ12は回転駆動されて、CD再生時にはCD用対物
レンズ8(CD)が光軸Lo上に位置し、DVD再生時
にはDVD用対物レンズ8(DVD)が光軸Lo上に位
置するように、2個の対物レンズの切り換えが行なわれ
る。
【0025】これらの対物レンズ8によって、2組の3
ビームは、光ディスク3の記録面に合計5つの光スポッ
トとして集束する。すなわち、2組の3ビームは、その
ノメインビームを共通としているので、メインビームの
光スポットS0と、それぞれの組の3ビームを構成して
いる第1の一対のサブビームの光スポットS1(+)、
S1(−)および第2の一対のサブビームの光スポット
S2(+)、S2(−)が、光ディスクの記録面に形成
される。これらの光スポットは、光ディスク3の記録面
で反射される。
ビームは、光ディスク3の記録面に合計5つの光スポッ
トとして集束する。すなわち、2組の3ビームは、その
ノメインビームを共通としているので、メインビームの
光スポットS0と、それぞれの組の3ビームを構成して
いる第1の一対のサブビームの光スポットS1(+)、
S1(−)および第2の一対のサブビームの光スポット
S2(+)、S2(−)が、光ディスクの記録面に形成
される。これらの光スポットは、光ディスク3の記録面
で反射される。
【0026】光ディスク3の記録面で反射された5つの
光ビームの戻り光、すなわち、メインビームを共通とす
る2組の3ビームの戻り光は、再度、対物レンズ8を介
して1/4波長板7を通過する。1/4波長板7によっ
て戻り光は偏光面が90度回転される。したがって、偏
光性の複合回折格子6において回折作用を受けずにその
まま通過し、偏光ビームスプリッタ4に戻る。偏光ビー
ムスプリッタ4では、戻り光の偏光面が90度回転して
いるので、これらの戻り光を偏光分離膜で直角に反射し
て、出射光から分離して光検出器20に向ける。光検出
器20は、5個の受光素子21乃至25を備えている。
これらのうち、中央の受光素子21を除く4個の受光素
子22乃至25が2分割型の受光素子である。
光ビームの戻り光、すなわち、メインビームを共通とす
る2組の3ビームの戻り光は、再度、対物レンズ8を介
して1/4波長板7を通過する。1/4波長板7によっ
て戻り光は偏光面が90度回転される。したがって、偏
光性の複合回折格子6において回折作用を受けずにその
まま通過し、偏光ビームスプリッタ4に戻る。偏光ビー
ムスプリッタ4では、戻り光の偏光面が90度回転して
いるので、これらの戻り光を偏光分離膜で直角に反射し
て、出射光から分離して光検出器20に向ける。光検出
器20は、5個の受光素子21乃至25を備えている。
これらのうち、中央の受光素子21を除く4個の受光素
子22乃至25が2分割型の受光素子である。
【0027】中央の受光素子21には、2組の3ビーム
の戻り光のうち、双方に共通のメインビームの戻り光の
光スポットPoが形成される。この受光素子21の両側
に位置している受光素子22、23には、2組の3ビー
ムのうちの一方の3ビームに含まれる第1の一対のサブ
ビーム(S1(+)、S1(−))の戻り光の光スポッ
トP1(+)、P1(−)が形成される。同様に、これ
らの受光素子22、23の両側に位置している受光素子
24、25には、他方の3ビームに含まれる第2の一対
のサブビーム(S2(+)、S2(−))の戻り光の光
スポットP2(+)、P2(−)が形成される。
の戻り光のうち、双方に共通のメインビームの戻り光の
光スポットPoが形成される。この受光素子21の両側
に位置している受光素子22、23には、2組の3ビー
ムのうちの一方の3ビームに含まれる第1の一対のサブ
ビーム(S1(+)、S1(−))の戻り光の光スポッ
トP1(+)、P1(−)が形成される。同様に、これ
らの受光素子22、23の両側に位置している受光素子
24、25には、他方の3ビームに含まれる第2の一対
のサブビーム(S2(+)、S2(−))の戻り光の光
スポットP2(+)、P2(−)が形成される。
【0028】この構成の光検出器20の検出出力は制御
回路30に供給される。制御回路30では、これらの5
個の受光素子21乃至25で受光された光スポットに基
づき、フォーカシグエラー信号、トラッキングエラー信
号およびRF信号を検出する。これらのうち、トラッキ
ングエラー検出は、CD再生時には、2分割型の受光素
子22、23による受光量に基づき行なう。DVD再生
時には、2分割型の受光素子24、25による受光量に
基づき行なう。フォーカシングエラー信号およびトラッ
キングエラー信号に基づき、駆動制御機構13を駆動し
て、レンズホルダ12に保持されている対物レンズ3の
位置を制御する。
回路30に供給される。制御回路30では、これらの5
個の受光素子21乃至25で受光された光スポットに基
づき、フォーカシグエラー信号、トラッキングエラー信
号およびRF信号を検出する。これらのうち、トラッキ
ングエラー検出は、CD再生時には、2分割型の受光素
子22、23による受光量に基づき行なう。DVD再生
時には、2分割型の受光素子24、25による受光量に
基づき行なう。フォーカシングエラー信号およびトラッ
キングエラー信号に基づき、駆動制御機構13を駆動し
て、レンズホルダ12に保持されている対物レンズ3の
位置を制御する。
【0029】図2および図3を参照して、複合回折格子
6の作用を説明する。まず、図2に示すように、複合回
折格子6は、ほぼ光軸Lo上で光ディスク3のトラック
に沿う方向と直交する方向に延びる分割線により二分割
されている。この分割線を境にして、回折条件の異なる
一対の回折格子領域(凹凸状の格子)6A、6Bが形成
されている。これらの回折格子領域6A、6Bは、格子
間隔および格子方向が異なっている。これらのうち、回
折格子領域6AがCD再生時にトラッキングエラーを検
出するための3ビームを形成するためのものであり、回
折格子領域6BがDVD再生時にトラッキングエラーを
検出するための3ビームを形成するためのものである。
6の作用を説明する。まず、図2に示すように、複合回
折格子6は、ほぼ光軸Lo上で光ディスク3のトラック
に沿う方向と直交する方向に延びる分割線により二分割
されている。この分割線を境にして、回折条件の異なる
一対の回折格子領域(凹凸状の格子)6A、6Bが形成
されている。これらの回折格子領域6A、6Bは、格子
間隔および格子方向が異なっている。これらのうち、回
折格子領域6AがCD再生時にトラッキングエラーを検
出するための3ビームを形成するためのものであり、回
折格子領域6BがDVD再生時にトラッキングエラーを
検出するための3ビームを形成するためのものである。
【0030】図3の原理図を用いて、この複合回折格子
6の作用によって、回折0次と回折1次の光ビームが記
録面上のどの位置に収束するのかを説明する。半導体レ
ーザユニット2から出射して上側の回折格子領域6Aに
入射した光ビームのうち、回折されない0次光は回折格
子領域6Aを通過して対物レンズ3に入射して、点L’
に収束する。回折を受けた回折1次光は半導体レーザユ
ニット2の位置L2を中心として、光軸対称にある虚像
A+、A−に光源があるかのごとく対物レンズ8に入射
し、点A’+、A’−に収束する。すなわち、回折格子
領域6Aを出射した光ビームは対物レンズ8によって、
0次光に関してはLと共役な点L’に、1次光に関して
はA+、A−の共役点A’+、A’−にと、それぞれ記
録面上の対応した位置(共役点)に収束する。
6の作用によって、回折0次と回折1次の光ビームが記
録面上のどの位置に収束するのかを説明する。半導体レ
ーザユニット2から出射して上側の回折格子領域6Aに
入射した光ビームのうち、回折されない0次光は回折格
子領域6Aを通過して対物レンズ3に入射して、点L’
に収束する。回折を受けた回折1次光は半導体レーザユ
ニット2の位置L2を中心として、光軸対称にある虚像
A+、A−に光源があるかのごとく対物レンズ8に入射
し、点A’+、A’−に収束する。すなわち、回折格子
領域6Aを出射した光ビームは対物レンズ8によって、
0次光に関してはLと共役な点L’に、1次光に関して
はA+、A−の共役点A’+、A’−にと、それぞれ記
録面上の対応した位置(共役点)に収束する。
【0031】半導体レーザユニット2から出射して図3
の下側の回折格子領域6Bに入射した光ビームについて
もこれと全く同様に考えることができる。0次光につい
ては、Lと共役な点L’に、1次光についてはB+、B
−の共役点B’+、B’−にそれぞれ収束する。したが
って、半導体レーザユニット2から出射した光は、複合
回折格子6の上下の回折格子領域6A、6Bの作用いよ
って、回折0次と回折1次の光ビームとなり、対物レン
ズ8を通過した後に、光ディスク3の記録面上にL
2’、A’+、A’−、B’+、B’−の5つの光スポ
ットとして収束することになる。
の下側の回折格子領域6Bに入射した光ビームについて
もこれと全く同様に考えることができる。0次光につい
ては、Lと共役な点L’に、1次光についてはB+、B
−の共役点B’+、B’−にそれぞれ収束する。したが
って、半導体レーザユニット2から出射した光は、複合
回折格子6の上下の回折格子領域6A、6Bの作用いよ
って、回折0次と回折1次の光ビームとなり、対物レン
ズ8を通過した後に、光ディスク3の記録面上にL
2’、A’+、A’−、B’+、B’−の5つの光スポ
ットとして収束することになる。
【0032】図4(A)には、図1の装置において光デ
ィスク3の記録面の形成される形成される光スポット
を、光ディスク3の記録面に対して垂直方向からみた様
子を示してある。この図において、実線はDVDのトラ
ック3(DVD)を表し、一点鎖線はCDのトラック3
(CD)を表している。また、黒丸はDVD用対物レン
ズ8(DVD)を介して形成される光スポットを表し、
斜線で示す丸はCD用対物レンズ8(CD)を介して形
成される光スポットを表している。
ィスク3の記録面の形成される形成される光スポット
を、光ディスク3の記録面に対して垂直方向からみた様
子を示してある。この図において、実線はDVDのトラ
ック3(DVD)を表し、一点鎖線はCDのトラック3
(CD)を表している。また、黒丸はDVD用対物レン
ズ8(DVD)を介して形成される光スポットを表し、
斜線で示す丸はCD用対物レンズ8(CD)を介して形
成される光スポットを表している。
【0033】黒丸で示す光スポットのうち、トラック3
(DVD)の中心の光スポットS’oは回折0次光であ
る。その他の4つの光スポットS1’(+)、S1’
(−)、S2’(+)、S2’(−)は、±1次の回折
光である。なお、複合回折格子6で回折格子の設けられ
ていない部分を通過した光ビームは、回折0次光と同じ
光スポットに収束する。
(DVD)の中心の光スポットS’oは回折0次光であ
る。その他の4つの光スポットS1’(+)、S1’
(−)、S2’(+)、S2’(−)は、±1次の回折
光である。なお、複合回折格子6で回折格子の設けられ
ていない部分を通過した光ビームは、回折0次光と同じ
光スポットに収束する。
【0034】ここで、回折格子領域6Aの一対の回折1
次光スポットS1’(+)、S1’(−)は中心の光ス
ポットS’oに対して点対称の位置になる。回折格子領
域6Bの回折1次光スポットS2’(+)、S2’
(−)も中心の光スポットSoに対して点対称の位置に
なる。それぞれのスポット位置は各回折格子領域6A、
6Bのそれぞれの格子間隔と格子方向を定めることによ
り調整可能である。これらの回折1次光の光スポットの
概略形状は、各々の回折格子開口形状のフーリエ変換と
して得られる。
次光スポットS1’(+)、S1’(−)は中心の光ス
ポットS’oに対して点対称の位置になる。回折格子領
域6Bの回折1次光スポットS2’(+)、S2’
(−)も中心の光スポットSoに対して点対称の位置に
なる。それぞれのスポット位置は各回折格子領域6A、
6Bのそれぞれの格子間隔と格子方向を定めることによ
り調整可能である。これらの回折1次光の光スポットの
概略形状は、各々の回折格子開口形状のフーリエ変換と
して得られる。
【0035】従って、中央の光スポットS’oがトラッ
ク3(DVD)の中心に位置した状態において、回折格
子領域6Bによる回折1次光スポットS2’(+)、S
2’(−)が、トラック3(DVD)に丁度半分掛かる
状態となるように設定することができる。このように光
スポットを形成すれば、図4(B)に示すように、これ
らの光スポットS2’(+)、S2’(−)の反射光を
受光する2分割型の受光素子24、25の出力に基づ
き、3ビーム法によりDVD再生時のトラッキングエラ
ー検出を精度良く行なうことができる。
ク3(DVD)の中心に位置した状態において、回折格
子領域6Bによる回折1次光スポットS2’(+)、S
2’(−)が、トラック3(DVD)に丁度半分掛かる
状態となるように設定することができる。このように光
スポットを形成すれば、図4(B)に示すように、これ
らの光スポットS2’(+)、S2’(−)の反射光を
受光する2分割型の受光素子24、25の出力に基づ
き、3ビーム法によりDVD再生時のトラッキングエラ
ー検出を精度良く行なうことができる。
【0036】一方、CD用対物レンズ8(CD)を介し
て得られる光スポットにおいても、中央に回折0次光ス
ポットSoが形成される。この位置は上記の光スポット
S’oに一致している。しかるに、CD用対物レンズ8
(CD)のNA値はDVD用のものよりも小さいので、
形成されるスポット径は大きくなる。また、回折格子領
域6Aの回折作用によって得られる一対の回折1次光ス
ポットS1(+)、S1(−)は中心の光スポットSo
に対して点対称の位置になる。回折格子領域6Bの回折
1次光スポットS2(+)、S2(−)も中心の光スポ
ットSoに対して点対称の位置になる。
て得られる光スポットにおいても、中央に回折0次光ス
ポットSoが形成される。この位置は上記の光スポット
S’oに一致している。しかるに、CD用対物レンズ8
(CD)のNA値はDVD用のものよりも小さいので、
形成されるスポット径は大きくなる。また、回折格子領
域6Aの回折作用によって得られる一対の回折1次光ス
ポットS1(+)、S1(−)は中心の光スポットSo
に対して点対称の位置になる。回折格子領域6Bの回折
1次光スポットS2(+)、S2(−)も中心の光スポ
ットSoに対して点対称の位置になる。
【0037】この場合においても、それぞれのスポット
位置は各回折格子領域6A、6Bのそれぞれの格子間隔
と格子方向を定めることによりスポット形成位置を調整
できる。
位置は各回折格子領域6A、6Bのそれぞれの格子間隔
と格子方向を定めることによりスポット形成位置を調整
できる。
【0038】すなわち、中央の光スポットSoがトラッ
ク3(CD)の中心に位置した状態において、回折格子
領域6Aによる回折1次光スポットS1(+)、S1
(−)が、トラック3(CD)に丁度半分掛かる状態と
なるように設定することができる。このように光スポッ
トを形成すれば、図4(B)に示すように、これらの光
スポットS1(+)、S1(−)の反射光を受光する2
分割型の受光素子22、23の出力に基づき、3ビーム
法によりCD再生時のトラッキングエラー検出を精度良
く行なうことができる。
ク3(CD)の中心に位置した状態において、回折格子
領域6Aによる回折1次光スポットS1(+)、S1
(−)が、トラック3(CD)に丁度半分掛かる状態と
なるように設定することができる。このように光スポッ
トを形成すれば、図4(B)に示すように、これらの光
スポットS1(+)、S1(−)の反射光を受光する2
分割型の受光素子22、23の出力に基づき、3ビーム
法によりCD再生時のトラッキングエラー検出を精度良
く行なうことができる。
【0039】ここで、本発明による上記構成を実現可能
なことを具体的な数値を例に挙げて説明する。
なことを具体的な数値を例に挙げて説明する。
【0040】CDのトラックピッチは1.6μmであ
り、波長780nmのレーザ光を用いた場合の対物レン
ズ8(CD)のNA値は0.45である。高密度ディス
クであるDVDのトラックピッチは0.74μmであ
り、波長650nmのレーザ光を用いた場合の対物レン
ズ8(DVD)のNA値は0.6である。図1に示す互
換式の光ヘッド装置1のように共通の光源を用いる場合
には、使用レーザ光の波長は650nmに設定される。
り、波長780nmのレーザ光を用いた場合の対物レン
ズ8(CD)のNA値は0.45である。高密度ディス
クであるDVDのトラックピッチは0.74μmであ
り、波長650nmのレーザ光を用いた場合の対物レン
ズ8(DVD)のNA値は0.6である。図1に示す互
換式の光ヘッド装置1のように共通の光源を用いる場合
には、使用レーザ光の波長は650nmに設定される。
【0041】波長650nmのレーザ光を用いてCDを
読み取るためには、レーザ光の波長が短くなった分だけ
対物レンズ8(CD)のNA値は小さくてもよい。本例
では、NA値は0.38程度でよい。また、コリメート
レンズ5のNA値を0.08程度にすると、光学系の倍
率は、DVDでは7.5倍、CDでは4.7倍にする。
読み取るためには、レーザ光の波長が短くなった分だけ
対物レンズ8(CD)のNA値は小さくてもよい。本例
では、NA値は0.38程度でよい。また、コリメート
レンズ5のNA値を0.08程度にすると、光学系の倍
率は、DVDでは7.5倍、CDでは4.7倍にする。
【0042】3ビーム法によるトラッキングエラー検出
を行なう場合には、CD、DVD共に、サブビームとメ
インビームの間隔は光ディスク上において約22μmが
適切であるとされている。DVD用対物レンズ8(DV
D)を用いて光ディスク上に22μmの間隔で光スポッ
ト(図4における光スポットS’oとS2’(+)の間
隔およびSoとS2(−)の間隔)を得るためには、例
えば、レーザ光源ユニット2と複合回折格子6の間隔を
約15mmとした場合、DVD用の3ビームを形成する
ための回折格子領域6Bの格子ピッチ(図2のp2)は
59μmとなる。
を行なう場合には、CD、DVD共に、サブビームとメ
インビームの間隔は光ディスク上において約22μmが
適切であるとされている。DVD用対物レンズ8(DV
D)を用いて光ディスク上に22μmの間隔で光スポッ
ト(図4における光スポットS’oとS2’(+)の間
隔およびSoとS2(−)の間隔)を得るためには、例
えば、レーザ光源ユニット2と複合回折格子6の間隔を
約15mmとした場合、DVD用の3ビームを形成する
ための回折格子領域6Bの格子ピッチ(図2のp2)は
59μmとなる。
【0043】一方、CD用対物レンズ8(CD)を用い
て光ディスク上に22μmの間隔で光スポット(図4に
おける光スポットSoとS1(+)の間隔およびSoと
S1(−)の間隔)を得るためには、レーザ光源ユニッ
ト2と複合回折格子6の間隔を同じく15mmとした場
合、CD用の3ビームを形成するための回折格子領域6
Aの格子ピッチ(図2のp1)は93μmとなる。
て光ディスク上に22μmの間隔で光スポット(図4に
おける光スポットSoとS1(+)の間隔およびSoと
S1(−)の間隔)を得るためには、レーザ光源ユニッ
ト2と複合回折格子6の間隔を同じく15mmとした場
合、CD用の3ビームを形成するための回折格子領域6
Aの格子ピッチ(図2のp1)は93μmとなる。
【0044】なお、DVD用対物レンズ8(DVD)を
用いた場合には、CD用の回折格子領域6Aによる回折
光である3ビームに含まれる両側の一対のサブビーム
は、光ディスク上においてメインビームの光スポット
(図4のS’o)から13.9μmの位置に光スポット
(図4のS1’(+)、S1’(−))を形成する。
用いた場合には、CD用の回折格子領域6Aによる回折
光である3ビームに含まれる両側の一対のサブビーム
は、光ディスク上においてメインビームの光スポット
(図4のS’o)から13.9μmの位置に光スポット
(図4のS1’(+)、S1’(−))を形成する。
【0045】また、CD用対物レンズ8(CD)を用い
た場合には、DVD用の回折格子領域6Bによる回折光
である3ビームに含まれる両側の一対のサブビームは、
光ディスク上においてメインビームに光スポット(図4
のSo)から34.7μmの位置に光スポット(図4の
光スポットS2(+)、S2(−))を形成する。
た場合には、DVD用の回折格子領域6Bによる回折光
である3ビームに含まれる両側の一対のサブビームは、
光ディスク上においてメインビームに光スポット(図4
のSo)から34.7μmの位置に光スポット(図4の
光スポットS2(+)、S2(−))を形成する。
【0046】次に、これらの2組のサブビームは、光デ
ィスクで反射して、光検出器20の受光素子21乃至2
5に導かれる。光ディスク上における光スポットの間隔
は上記のように異なっているが、対物レンズを切り換え
ることによる光学系の倍率の違いから、光検出器20の
側では、DVD用対物レンズ8(DVD)を用いた場合
でもCD用対物レンズ8(CD)を使用した場合におい
ても、サブビームの反射光は、メインビームの反射光が
光スポットを形成する受光素子21の位置に対して、左
右にそれぞれ104μmの位置、左右にそれぞれ165
μmの位置となる。従って、これらの位置に受光素子2
2、23および24、25を配置しておけばよい。
ィスクで反射して、光検出器20の受光素子21乃至2
5に導かれる。光ディスク上における光スポットの間隔
は上記のように異なっているが、対物レンズを切り換え
ることによる光学系の倍率の違いから、光検出器20の
側では、DVD用対物レンズ8(DVD)を用いた場合
でもCD用対物レンズ8(CD)を使用した場合におい
ても、サブビームの反射光は、メインビームの反射光が
光スポットを形成する受光素子21の位置に対して、左
右にそれぞれ104μmの位置、左右にそれぞれ165
μmの位置となる。従って、これらの位置に受光素子2
2、23および24、25を配置しておけばよい。
【0047】以上のように、DVD用対物レンズおよび
CD用対物レンズのいずれを使用した場合においても、
光ディスク上において、メインビームを中心として両側
に22μm離れた位置にサブビームを集光させることが
できる。
CD用対物レンズのいずれを使用した場合においても、
光ディスク上において、メインビームを中心として両側
に22μm離れた位置にサブビームを集光させることが
できる。
【0048】次に、DVDとCDでは、トラックピッチ
が異なっている。従って、サブビームがそれぞれのトラ
ック(図4におけるCD用トラック3(CD)およびD
VD用トラック3(DVD))を適切な状態で挟むため
に、DVD用の回折格子領域6BとCD用の回折格子領
域6Aの格子パターンを、平行ではなく、相互に0.5
度程度の角度(図2におけるΔθ)を持たせる。このよ
うにすれば、例えば、DVDでトラッキングを調整すれ
ば、必然的にCDでも最適なトラッキング調整状態を得
ることができる。
が異なっている。従って、サブビームがそれぞれのトラ
ック(図4におけるCD用トラック3(CD)およびD
VD用トラック3(DVD))を適切な状態で挟むため
に、DVD用の回折格子領域6BとCD用の回折格子領
域6Aの格子パターンを、平行ではなく、相互に0.5
度程度の角度(図2におけるΔθ)を持たせる。このよ
うにすれば、例えば、DVDでトラッキングを調整すれ
ば、必然的にCDでも最適なトラッキング調整状態を得
ることができる。
【0049】なお、フォーカスエラー検出は、DVDお
よびCDの何れを再生する場合においても4本のサブビ
ームを用いて行なえばよい。対物レンズが切り換わる
と、フォーカエラー信号に対しては、上記のように回折
格子領域のパターン間に角度を持たせてあるので、受光
素子上の光スポットの形成位置が僅かに移動する。しか
し、パターン間の角度が極く僅かであるので、このため
に生ずるフォーカスオフセットは無視できる程度のもの
である。
よびCDの何れを再生する場合においても4本のサブビ
ームを用いて行なえばよい。対物レンズが切り換わる
と、フォーカエラー信号に対しては、上記のように回折
格子領域のパターン間に角度を持たせてあるので、受光
素子上の光スポットの形成位置が僅かに移動する。しか
し、パターン間の角度が極く僅かであるので、このため
に生ずるフォーカスオフセットは無視できる程度のもの
である。
【0050】(その他の実施の形態)なお、上記の説明
では、光ヘッド装置の光学系として、光ディスクからの
反射光を出射光の側から直交する方向に分離して光検出
器によって検出するようにしている。この代わりに、例
えば、レーザ光源ユニットとして、光検出器一体型のも
のを採用し、反射光を出射光と同一の光路に沿って戻し
て検出するようにしてもよい。
では、光ヘッド装置の光学系として、光ディスクからの
反射光を出射光の側から直交する方向に分離して光検出
器によって検出するようにしている。この代わりに、例
えば、レーザ光源ユニットとして、光検出器一体型のも
のを採用し、反射光を出射光と同一の光路に沿って戻し
て検出するようにしてもよい。
【0051】また、上記の説明では、光学系としてコリ
メートレンズを用いて無限系としてある。この代わり
に、コリメートレンズを省略して有限系としてもよい。
メートレンズを用いて無限系としてある。この代わり
に、コリメートレンズを省略して有限系としてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、対物レンズを切り
換えて種類の異なる光ディスクの再生等を行なう光ヘッ
ド装置において、複合回折格子を用いて2組の3ビーム
を形成し、これらの反射光に基づきトラッキングエラー
検出を行なうようにしている。使用する対物レンズに対
応させて、複合回折格子を構成している2つの回折格子
領域の格子パターンのピッチおよび相互の格子パターン
の角度を適切に設定すれば、トラッキピッチおよび記録
密度が異なる光ディスクの再生時のトラッキングエラー
検出に適した3ビームを形成できる。
換えて種類の異なる光ディスクの再生等を行なう光ヘッ
ド装置において、複合回折格子を用いて2組の3ビーム
を形成し、これらの反射光に基づきトラッキングエラー
検出を行なうようにしている。使用する対物レンズに対
応させて、複合回折格子を構成している2つの回折格子
領域の格子パターンのピッチおよび相互の格子パターン
の角度を適切に設定すれば、トラッキピッチおよび記録
密度が異なる光ディスクの再生時のトラッキングエラー
検出に適した3ビームを形成できる。
【0053】従って、本発明によれば、従来のように、
回折格子を機械的に回転させて3ビームの光ディスク上
の集光位置を調整することなく、正確なトラッキングエ
ラー検出を行なうことができる。また、3ビーム法とプ
ッシュプル法等の他の方法を併用してトラッキングエラ
ー検出を行なう必要もなくなる。このため、装置を小型
で廉価なものにすることができる。
回折格子を機械的に回転させて3ビームの光ディスク上
の集光位置を調整することなく、正確なトラッキングエ
ラー検出を行なうことができる。また、3ビーム法とプ
ッシュプル法等の他の方法を併用してトラッキングエラ
ー検出を行なう必要もなくなる。このため、装置を小型
で廉価なものにすることができる。
【図1】本発明を適用したCDおよびDVD互換型の光
ヘッド装置を示す概略構成図である。
ヘッド装置を示す概略構成図である。
【図2】図1の装置の複合回折格子を示す説明図であ
る。
る。
【図3】複合回折格子の作用を説明するための説明図で
ある。
ある。
【図4】(A)は、光ディスクの記録面に形成される2
組の3ビームによる光スポットの形成位置を説明するた
めの説明図、(B)は光検出器の各受光素子を示す説明
図である。
組の3ビームによる光スポットの形成位置を説明するた
めの説明図、(B)は光検出器の各受光素子を示す説明
図である。
1 光ヘッド装置 2 レーザ光源ユニット 3 光ディスク 4 偏光ビームスプリッタ 5 コリメートレンズ 6 複合回折格子 6A CD用の回折格子領域 6B DVD用の回折格子領域 7 1/4波長板 8 対物レンズ 8(DVD) DVD用対物レンズ 8(CD) CD用対物レンズ 10 対物レンズアクチュエータ 11 支軸 12 レンズホルダ 13 駆動機構 20 光検出器 21乃至25 受光素子 30 制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/08 - 7/22
Claims (3)
- 【請求項1】 光源から光記録媒体に向けて出射される
出射光を回折して、メインビームおよび一対のサブビー
ムからなる3ビームを形成し、当該3ビームを用いてト
ラックピッチおよび記録密度の異なる第1および第2の
光ディスクの記録面の目標とする記録トラックを走査す
るように構成された光ヘッド装置において、 前記出射光を回折して第1の3ビームを形成する第1の
回折格子領域、および前記出射光を回折して前記第1の
3ビームとはメインビームを共通とする第2の3ビーム
を形成する第2の回折格子領域を備えた複合回折格子
と、 前記第1および第2の3ビームを第1の光ディスクの記
録面に光スポットとして集光させる第1の対物レンズ
と、 前記第1および第2の3ビームを第2の光ディスクの記
録面に光スポットとして集光させる第2の対物レンズ
と、 前記第1の3ビームに含まれる一対のサブビームの光デ
ィスクからの反射光を受光する第1の一対の受光部、お
よび前記第2の3ビームに含まれる一対のサブビームの
光ディスクからの反射光を受光する第2の一対の受光部
を含む光検出器と、 前記第1の一対の受光部による受光量に基づき第1の光
ディスクの記録トラックを走査するためのトラッキング
エラー検出を行い、前記第2の一対の受光部による受光
量に基づき第2の光ディスクの記録トラックを走査する
ためのトラッキングエラー検出を行なうトラッキング制
御手段とを有し、前記第1の回折格子領域の格子ピッチを前記第1の対物
レンズを用いて前記第1の光ディスクにおける記録トラ
ックのトラッキングエラーを検出するときの間隔に設定
するとともに、前記第2の回折格子領域の格子ピッチを
前記第2の対物レンズを用いて前記第2の光ディスクに
おける記録トラックのトラッキングエラーを検出すると
きの間隔に設定してあることを特徴とする 光ヘッド装
置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記第1および第2
の対物レンズを択一的に前記第1および第2の3ビーム
の光路上に位置させるためのレンズ切り換え機構を備え
ていることを特徴とする光ヘッド装置。 - 【請求項3】 請求項2において、前記レンズ切り換え
機構は、光軸と平行な支軸回りに旋回して前記第1およ
び第2のレンズの切り換えを行なうレンズホルダを備
え、記録トラックのピッチが小さい前記第1の光ディス
クのために使用される前記第1の対物レンズは、前記第
2の対物レンズよりも第1および第2の光ディスクの側
に突出した位置となるように前記レンズホルダに取付け
られていることを特徴とする光ヘッド装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12416796A JP3222765B2 (ja) | 1996-05-20 | 1996-05-20 | 光ヘッド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12416796A JP3222765B2 (ja) | 1996-05-20 | 1996-05-20 | 光ヘッド装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09306020A JPH09306020A (ja) | 1997-11-28 |
JP3222765B2 true JP3222765B2 (ja) | 2001-10-29 |
Family
ID=14878614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12416796A Expired - Fee Related JP3222765B2 (ja) | 1996-05-20 | 1996-05-20 | 光ヘッド装置 |
Country Status (1)
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---|---|
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Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
JP4654085B2 (ja) * | 2005-07-25 | 2011-03-16 | 株式会社日立メディアエレクトロニクス | 光検出器、光ピックアップ及び光ディスク装置 |
US7706220B2 (en) | 2005-07-25 | 2010-04-27 | Hitachi Media Electronics Co., Ltd. | Photodetector, diffraction grating, optical pickup and optical disc apparatus |
JP4841401B2 (ja) * | 2005-11-21 | 2011-12-21 | 三洋電機株式会社 | 光ピックアップ装置 |
-
1996
- 1996-05-20 JP JP12416796A patent/JP3222765B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09306020A (ja) | 1997-11-28 |
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