JPH0546777A - 図形処理方式 - Google Patents

図形処理方式

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JPH0546777A
JPH0546777A JP19900191A JP19900191A JPH0546777A JP H0546777 A JPH0546777 A JP H0546777A JP 19900191 A JP19900191 A JP 19900191A JP 19900191 A JP19900191 A JP 19900191A JP H0546777 A JPH0546777 A JP H0546777A
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JP19900191A
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Kazuhiko Suzuki
和彦 鈴木
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、図形データの処理を行う図形処理
方式に関し、図形データの定義範囲情報をもとにクリッ
プ対象/クリップ非対象を事前判定してクリップ処理時
間を短縮、あるいは入力時にこれをもとにピック対象/
ピック非対象を事前判定してピック入力処理時間を短縮
することを目的とする。 【構成】 図形データ31に対応づけてこれの定義範囲
(A)を予め設定する定義範囲情報32を備え、図形デ
ータ31の表示時に、定義範囲情報32に設定されてい
る定義範囲(A)が表示範囲(B)に完全に包含された
ときはクリップ処理を抑止してそのまま表示し、一部包
含されたときはクリップ処理を行って表示範囲(B)の
部分のみを表示し、完全に包含されなかったときはクリ
ップ処理を抑止して非表示とするように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、図形データの処理を行
う図形処理方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図形データをディスプレイ上に表
示する場合、表示対象の図形(点、線など)の座標値を
1つ1つ調べて表示範囲外にある部分を表示しないよう
にクリップするようにしていた。また、他の方法とし
て、座標値の定義範囲を管理せずに、図形データの表示
の際に表示範囲外にあるか否かを求める方法もある。
【0003】また、従来、画面上に表示されている図形
データのピック入力を行う場合、ピック口径(ピック対
象となる範囲)内にその図形データの一部が含まれてい
るか否かを1つ1つ単純に調べていた。また、他の方法
として、座標値の定義範囲を管理せずに、ピック入力処
理を行う際に定義範囲内にあるか否かを求め、この定義
範囲内に図形データの一部が含まれるか否かを判定する
方法もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した前段の前者の
方法では、図形データが完全に表示範囲内にある場合
や、完全に表示範囲外にある場合を事前に判定すること
ができず、常に全ての座標値について細かく範囲内か範
囲外かを判定する必要があるため、特に座標点数が多い
図形データの場合に表示が遅くなってしまうという問題
があった。また、前段の後者の方法では、表示時に定義
範囲を求める処理に多くの時間が必要となると共に、同
じ図形データを何度も表示する場合に、その都度定義範
囲を求める必要があり、表示が遅くなってしまうという
問題があった。
【0005】上述した後段の前者の方法では、図形デー
タが完全にピック口径内にある場合や、ピック口径外に
ある場合を事前に判定することができず、常に全ての座
標値について細かく判定する必要があり、特に座標点数
が多い場合にピック処理が遅くなってしまうという問題
があった。また、後段の後者の方法では、ピック処理時
に定義範囲を求める処理に多くの時間が必要となった
り、何度もピック入力を行う場合には、同じ図形データ
に対してその都度定義範囲を求める必要があり、ピック
入力処理が遅くなってしまうという問題があった。
【0006】本発明は、図形データの定義範囲情報を予
め求めておき、表示時にこれをもとにクリップ対象/ク
リップ非対象を事前判定してクリップ処理時間を短縮し
たり、あるいは入力時にこれをもとにピック対象/ピッ
ク非対象を事前判定してピック入力処理時間を短縮する
ことを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1および図5を参照し
て課題を解決するための手段を説明する。図1および図
5において、図形データ31は、表示する図形のデータ
である。
【0008】定義範囲情報32は、図形データ31に対
応づけてこれの定義範囲を予め設定したものである。ク
リップ事前判定処理4は、定義範囲情報32をもとに事
前に図形データ31のクリップ処理するか否かを判定す
るものである。
【0009】ピック事前判定処理16は、定義範囲情報
32をもとに事前に図形データ31のピック処理するか
否かを判定するものである。
【0010】
【作用】本発明は、図1に示すように、クリップ事前判
定処理4が図形データ31の表示時に、定義範囲情報3
2から取り出した図形の定義範囲(A)が完全に表示し
ようとしている表示範囲(B)に包含されたときはクリ
ップ処理を抑止してそのまま表示し、一部包含されたと
きはクリップ処理を行って表示範囲の部分のみを表示
し、完全に包含されなかったときはクリップ処理を抑止
して非表示とするようにしている。
【0011】また、本発明は、図5に示すように、ピッ
ク事前判定処理16が図形データ31のピック時に、定
義範囲情報32から取り出した図形の定義範囲(A)が
完全にピック口径(C)に包含されたときはピック対象
と判定し、一部包含されたときはピック判定処理を行っ
てピック対象/ピック非対象のいずれかを判定し、完全
に包含されなかったときはピック非対象と判定するよう
にしている。
【0012】従って、図形データ31の定義範囲情報3
2を予め求めておき、表示時にこれをもとにクリップ対
象/クリップ非対象を事前判定してクリップ処理時間を
短縮したり、入力時に定義範囲情報32をもとにピック
対象/ピック非対象を事前判定してピック入力処理時間
を短縮したりすることが可能となる。
【0013】
【実施例】次に、図1から図4を用いて本発明の実施例
の構成および動作を順次詳細に説明する。これは、図形
データの表示時のクリップ処理についての実施例であ
る。
【0014】図1において、図形処理システム1は、図
形処理を行うシステムであり、ここでは表示しようとす
る図形データが表示範囲外の部分をクリップして表示す
るものであって、図形データ定義・格納部2、定義範囲
情報作成・格納部3、クリップ事前判定処理4、および
クリップ処理5などから構成されるものである。
【0015】図形データ定義・格納部2は、図形データ
を定義して図形データ31として外部記憶装置あるいは
主記憶に格納したりするものである。定義範囲情報作成
・格納部3は、図形データ31の最大値および最小値を
求めてこれを当該図形データ31に対応づけて定義範囲
情報32として外部記憶装置あるいは主記憶に格納した
りするものである。これら図形データ定義、格納部2お
よび定義範囲情報作成・格納部3によって、図形データ
31および定義範囲情報32の設定(作成、格納)を行
う。
【0016】図形データ31は、表示しようとする図形
データである。定義範囲情報32は、図形データ31に
ついて予め最小値および最大値を求めて格納したもので
ある(図3参照)。
【0017】クリップ事前判定処理4は、表示しようと
する図形データ31について、対応する定義範囲情報3
2から定義範囲(A)を取り出し、この定義範囲(A)
が表示範囲(B)に完全に包含されていた場合にはクリ
ップ処理を行うことなくそのまま表示し、一部が包含さ
れていた場合には各座標についてクリップ処理を行って
表示範囲(B)に含まれる部分のみを表示し、全部が包
含されていなかった場合はクリップ処理を行うことなく
非表示としたりし、事前にクリップ処理の必要/不要を
判定するものである(図2のフローチャート参照)。
【0018】クリップ処理5は、図形データの座標値に
ついて表示範囲(B)に含まれるか否かを判定し、含ま
れない部分をクリップして非表示とし、それ以外の部分
を表示するものである。
【0019】メモリ6は、表示しようとする図形データ
を格納してディスプレイ7に送るデータを作成するため
のものである。ディスプレイ7は、図形を表示するもの
である。
【0020】図2のフローチャートに示す順序に従い、
図1の構成の動作を詳細に説明する。図2の(イ)は、
図形データの設定フローチャートを示す。
【0021】図2の(イ)において、S1は、図形デー
タの座標値の格納を行う。これは、例えば図3の(イ)
の図形データ31に示すように、表示しようとする図形
データの座標値(例えば2次元の場合には、X座標値、
Y座標値)を図形データ31として格納する。
【0022】S2は、定義範囲情報を求めて格納する。
これは、例えば図3の(イ)の図形データ31につい
て、2次元の場合には当該図形データを含む矩形のX方
向の最小値(X最小)、最大値(X最大)、およびY方
向の最小値(Y最小)、最大値(Y最大)を求め、これ
らを図形データに対応づけて定義範囲情報32として格
納する。
【0023】以上の処理によって、図形データ31およ
び当該図形データ31を含む例えば矩形の最小値、最大
値を求めて定義範囲情報32として格納し、図2の
(ロ)のフローチャートを用いて説明するクリップ事前
判定処理を行う準備ができたこととなる。
【0024】図2の(ロ)は、図形データの表示フロー
チャートを示す。図2の(ロ)において、S11は、定
義範囲情報32から、その図形の実際の定義範囲(A)
を求める。これは、表示しようとする図形データ31の
定義範囲情報32から、例えば2次元の場合には、X最
小、X最大、Y最小、Y最大を取り出し、これらによっ
て決まる図形の定義範囲(A)(図形を含む矩形)を求
める。
【0025】S12は、S11で求めた図形の定義範囲
(A)と、表示しようとする表示範囲(B)との包含関
係を調べる。S13は、定義範囲(A)が完全に表示範
囲(B)内にある場合であって、S14でクリップ処理
の抑止を行い、S15でそのまま図形データの表示を行
う。これは、例えば図4の(ハ)の(ハ−1)の場合で
あって、定義範囲(A)が完全に表示範囲(B)の内部
にあるので、図形データのクリップ処理を行う必要がな
いことが判明したので、クリップ処理を行うことなく、
そのまま表示したものである。
【0026】S16は、定義範囲(A)が完全に表示範
囲(B)外にある場合であって、S17で表示処理を中
止する。これは、例えば図4の(ハ)の(ハ−2)の場
合であって、定義範囲(A)が完全に表示範囲(B)の
外部にあるので、図形データをクリップすべきと判明し
たので、非表示として表示処理を中止したものである。
【0027】S18は、その他(一部が表示範囲(B)
内にある、または判定できない)の場合であって、S1
9で図形データの各座標値についてクリップ処理を行
い、S20でクリップ後の図形データを表示する。これ
は、定義範囲(A)の一部が表示範囲(B)内にあると
判明、あるいは定義範囲(A)が表示範囲(B)内にあ
るか否かを判定できないので、図形データの各座標値に
ついて、表示範囲(B)内に存在するか否かのクリップ
処理を行い、表示範囲(B)内にある図形データを生成
してこれを表示する。
【0028】以上のように、図形データの表示時に、図
形データに対応する定義範囲情報32から最小値、最大
値を取り出して実際の定義範囲(A)(例えば図形を包
含する矩形)を求め、この定義範囲(A)が表示しよう
とする表示範囲(B)に完全に包含されるときにそのま
ま表示し、包含されないときに非表示とし、一部包含す
るときにクリップ処理した後の図形データを表示するこ
とにより、前2者についてクリップ事前判定のみで表示
/非表示を判定でき、クリップ処理を伴った表示処理を
迅速に行うことが可能となる。
【0029】図3は、本発明の図形データ/定義範囲情
報例を示す。図3の(イ)は、2次元の場合を示す。こ
の場合には、図形データ31は、座標値1(X1、Y
1)、座標値2(X2、Y2)というように設定する。
また、定義範囲情報32は、図形データ31を含む矩形
のX方向の最小値(X最小)、最大値(X最大)、およ
びY方向の最小値(Y最小)、最大値(Y最大)という
ように設定する。
【0030】図3の(ロ)は、3次元の場合を示す。こ
の場合には、図形データ31は、座標値1(X1、Y
1、Z1)、座標値2(X2、Y2、Z2)というよう
に設定する。また、定義範囲情報32は、図形データ3
1を含む直方体のX方向の最小値(X最小)、最大値
(X最大)と、Y方向の最小値(Y最小)、最大値(Y
最大)と、Z方向の最小値(Z最小)、最大値(Z最
大)というように設定する。
【0031】図4は、本発明の具体例説明図を示す。図
4の(イ)は、2次元の場合の定義範囲(長方形、矩
形)の例を示す。この場合の定義範囲情報32は、X最
小(Xmin)、X最大(Xmax)、Y最小(Ymi
n)、Y最大(Ymax)となる。
【0032】図4の(ロ)は、3次元の場合の定義範囲
(直方体)の例を示す。この場合の定義範囲情報32
は、X最小(Xmin)、X最大(Xmax)、Y最小
(Ymin)、Y最大(Ymax)、Z最小(Zmi
n)、Z最大(Zmax)となる。
【0033】図4の(ハ)は、2次元の場合の包含関係
を表わす。図4の(ハ)の(ハ−1)は、定義範囲
(A)が完全に表示範囲(B)内の場合を示す(図2の
(ロ)のS13)。この場合には、クリップ処理を行う
必要がないと判明したので、そのまま定義範囲(A)内
の図形データをそのまま表示する。
【0034】図4の(ハ)の(ハ−2)は、定義範囲
(A)が完全に表示範囲(B)外の場合を示す(図2の
(ロ)のS16)。この場合には、定義範囲(A)が完
全に表示範囲(B)の外と判明したので、表示処理を中
止し、非表示とする。
【0035】図4の(ハ)の(ハ−3)は、定義範囲
(A)の一部が表示範囲(B)内の場合を示す(図2の
(ロ)のS18)。この場合には、図形データの各座標
値についてクリップ処理を行い、クリップ後の図形デー
タについて表示する。
【0036】図4の(ニ)は、3次元の場合の包含関係
を表わす。図4の(ニ)の(ニ−1)は、定義範囲
(A)が完全に表示範囲(B)内の場合を示す(図2の
(ロ)のS13)。この場合には、クリップ処理を行う
必要がないと判明したので、そのまま定義範囲(A)内
の図形データをそのまま表示する。
【0037】図4の(ニ)の(ニ−2)は、定義範囲
(A)が完全に表示範囲(B)外の場合を示す(図2の
(ロ)のS16)。この場合には、定義範囲(A)が完
全に表示範囲(B)の外と判明したので、表示処理を中
止し、非表示とする。
【0038】図4の(ニ)の(ニ−3)は、定義範囲
(A)の一部が表示範囲(B)内の場合を示す(図2の
(ロ)のS18)。この場合には、図形データの各座標
値についてクリップ処理を行い、クリップ後の図形デー
タについて表示する。
【0039】次に、図5から図7を用いて本発明の他の
実施例の構成および動作を順次詳細に説明する。これ
は、ディスプレイ7上に表示した図形をピック処理する
場合の他の実施例である。
【0040】図5は、本発明の他の実施例構成図を示
す。図5において、図形処理システム1は、図形処理を
行うシステムであり、ここではディスプレイ上に表示し
た図形のうちピック口径(C)内にあるものをピック入
力するものであって、図形データ定義・格納部2、定義
範囲情報作成・格納部3、図形データ表示処理14、ピ
ック入力取込処理15、ピック事前判定処理16、ピッ
ク判定処理17、および図形データ選択処理18などか
ら構成されるものである。
【0041】図形データ定義・格納部2は、既述したよ
うに、図形データを定義して図形データ31として外部
記憶装置あるいは主記憶に格納したりするものである。
定義範囲情報作成・格納部3は、既述したように、図形
データ31の最大値および最小値を求めてこれを当該図
形データ31に対応づけて定義範囲情報32として外部
記憶装置あるいは主記憶に格納したりするものである。
【0042】図形データ31は、既述したように、表示
しようとする図形データである。定義範囲情報32は、
既述したように、図形データ31について予め最小値お
よび最大値を求めて格納したものである(図3参照)。
【0043】図形データ表示処理14は、図形データを
ディスプレイ7上に表示するものである。これら図形デ
ータ定義、格納部2、定義範囲情報作成・格納部3、お
よび図形データ表示処理14によって、図形データ31
と定義範囲情報32の設定(作成、格納)、および図形
データ31をディスプレイ7上に表示を行う。
【0044】ピック入力取込処理15は、ディスプレイ
7上でマウスなどでピックされた座標を取り込むもので
ある。ピック事前判定処理16は、ディスプレイ7上に
表示した図形について、マウスなどでクリックされたこ
とに対応して、このクリックした座標位置を中心とした
ピック口径内に、定義範囲情報32から取り出した図形
データ31の定義範囲(A)が完全に包含されていた場
合にはピック対象とし、一部が包含されていた場合には
各座標についてピック処理を行ってピック口径(C)内
に含まれる部分のみをピック対象とし、全部が包含され
ていなかった場合はピック対象としないように事前判定
するものである(図6のフローチャート参照)。
【0045】ピック処理17は、図形データの座標につ
いてピック口径(C)内に含まれるか否かを判定し、含
まれる部分をピック対象し、それ以外をピック対象とし
ない処理を行うものである。
【0046】図形データ選択処理18は、ピック事前判
定処理16あるいはピック判定処理17から通知された
ピック対象の図形を選択するものである。ディスプレイ
7は、図形を表示し、マウスでユーザが図形をピックす
るためのものである。
【0047】図6のフローチャートに示す順序に従い、
図5の構成の動作を詳細に説明する。図6の(イ)は、
図形データの設定/表示フローチャートを示す。
【0048】図6の(イ)において、S21は、図形デ
ータの座標値の格納を行う。これは、例えば図3の
(イ)の図形データ31に示すように、表示しようとす
る図形データの座標値(例えば2次元の場合には、X座
標値、Y座標値)を図形データ31として格納する。
【0049】S22は、定義範囲情報を求めて格納す
る。これは、例えば図3の(イ)の図形データ31につ
いて、2次元の場合には当該図形データを含む矩形のX
方向の最小値(X最小)、最大値(X最大)、およびY
方向の最小値(Y最小)、最大値(Y最大)を求め、こ
れらを図形データに対応づけて定義範囲情報32として
格納する。
【0050】S23は、図形の表示を行う。これは、ピ
ック対象の図形データをディスプレイ7上に図形として
表示する。以上の処理によって、図形データ31および
当該図形データ31を含む例えば矩形の最小値、最大値
を求めて定義範囲情報32として格納した後、ピック対
象の図形をディスプレイ7上に表示し、図6の(ロ)の
フローチャートを用いて説明するピック事前判定処理を
行う準備ができたこととなる。
【0051】図6の(ロ)は、図形データのピック判定
フローチャートを示す。図6の(ロ)において、S31
は、定義範囲情報32から、その図形の実際の定義範囲
(A)を求める。これは、ピック対象の図形データ31
の定義範囲情報32から、例えば2次元の場合には、X
最小、X最大、Y最小、Y最大を取り出し、これらによ
って決まる図形の定義範囲(A)(図形を含む矩形)を
求める。
【0052】S32は、S31で求めた図形の定義範囲
(A)と、ピックしようとするピック口径(ピックの対
象となる範囲)(C)との包含関係を調べる。S33
は、定義範囲(A)が完全にピック口径(C)内にある
場合であって、ピック処理の抑止を行い、S34で当該
図形をそのままピック対象と判定する。これは、例えば
図7の(ハ)の(ハ−1)の場合であって、定義範囲
(A)が完全にピック口径(C)の内部にあるので、図
形データのピック処理を行う必要がないことが判明した
ので、ピック処理を行うことなく、そのままピック対象
としたものである。
【0053】S35は、定義範囲(A)が完全にピック
口径(C)外にある場合であって、S36でピック対象
とならないと判定する。これは、例えば図7の(ハ)の
(ハ−2)の場合であって、定義範囲(A)が完全にピ
ック口径(C)の外部にあるので、図形データがピック
対象とならないとしたものである。
【0054】S37は、その他(一部がピック口径
(C)内にある、または判定できない)の場合であっ
て、S38で図形データの各座標値についてピック処理
を行い、一部でもある場合にはS34でピック対象と判
定し、完全にない場合にはS36でピック対象とならな
いと判定する。
【0055】以上のように、図形データのピック処理時
に、図形データに対応する定義範囲情報32から最小
値、最大値を取り出して実際の定義範囲(A)(例えば
図形を包含する矩形)を求め、この定義範囲(A)がマ
ウスでクリックしたピック口径(C)内に完全に包含さ
れるときにそのままピック対象とし、包含されないとき
にピック対象としなく、一部包含する(あるいは判明し
ない)ときにピック処理してピック対象を判定すること
により、前2者についてピック事前判定のみでピック対
象/ピック非対象を判定でき、ピック入力時のピック処
理を迅速に行うことが可能となる。
【0056】図7は、本発明の他の具体例説明図を示
す。図7の(イ)は、2次元の場合の定義範囲(長方
形、矩形)の例を示す。この場合の定義範囲情報32
は、X最小(Xmin)、X最大(Xmax)、Y最小
(Ymin)、Y最大(Ymax)となる。
【0057】図7の(ロ)は、3次元の場合の定義範囲
(直方体)の例を示す。この場合の定義範囲情報32
は、X最小(Xmin)、X最大(Xmax)、Y最小
(Ymin)、Y最大(Ymax)、Z最小(Zmi
n)、Z最大(Zmax)となる。
【0058】図7の(ハ)は、2次元の場合の包含関係
を表わす。図7の(ハ)の(ハ−1)は、定義範囲
(A)が完全にピック口径(C)内の場合を示す(図6
の(ロ)のS33)。この場合には、ピック処理を行う
必要がないと判明し、そのまま定義範囲(A)内の図形
データをそのままピック対象とする。
【0059】図4の(ハ)の(ハ−2)は、定義範囲
(A)が完全にピック口径(C)外の場合を示す(図6
の(ロ)のS35)。この場合には、定義範囲(A)が
完全にピック口径(C)の外と判明したので、ピック処
理を中止し、ピック非対象とする。
【0060】図4の(ハ)の(ハ−3)は、定義範囲
(A)の一部がピック口径(C)内の場合を示す(図6
の(ロ)のS37)。この場合には、図形データの各座
標値についてピック処理を行い、一部でもあるときはピ
ック対象とし、完全にないときはピック非対象とする。
この際、複数の図形がピック対象となった場合、予め定
めた優先順位に従ってピック対象を最終的に決定する。
【0061】図4の(ニ)は、3次元の場合の包含関係
を表わす。図4の(ニ)の(ニ−1)は、定義範囲
(A)が完全にピック口径(C)内の場合を示す(図6
の(ロ)のS33)。この場合には、ピック処理を行う
必要がないと判明し、そのままピック口径(C)内の図
形データをそのままピック対象とする。
【0062】図4の(ニ)の(ニ−2)は、定義範囲
(A)が完全にピック口径(C)外の場合を示す(図6
の(ロ)のS35)。この場合には、定義範囲(A)が
完全にピック口径(C)の外と判明したので、ピック対
象としない。
【0063】図4の(ニ)の(ニ−3)は、定義範囲
(A)の一部がピック口径(C)内の場合を示す(図6
の(ロ)のS37)。この場合には、図形データの各座
標値についてピック処理を行い、一部でもあるときはピ
ック対象とし、完全にないときはピック非対象とする。
この際、複数の図形がピック対象となった場合、予め定
めた優先順位に従ってピック対象を最終的に決定する。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
図形データ31の定義範囲情報32を予め求めておき、
表示時にこれをもとにクリップ対象/クリップ非対象を
事前判定してクリップ処理を簡略化したり、入力時に定
義範囲情報32をもとにピック対象/ピック非対象を事
前判定してピック処理を簡略化したりする構成を採用し
ているため、図形データの表示時のクリップ処理を迅速
に行ったり、ピック入力時にピック処理を迅速に行った
りすることができる。これにより、 (1) 図形データを表示する際のクリップ処理時に、
従来の全ての座標データについて表示範囲(B)にある
か否かを細かく判定する必要がなくなり、特に図形デー
タの座標点数が多いときに、迅速にクリップ処理を行っ
て図形を表示することができる。
【0065】(2) 定義範囲情報32を図形データ3
1とともに管理しておくことにより、表示する毎に図形
データの定義範囲(A)を求める必要がなくなり、繰り
返し表示する際のクリック処理の負担を軽減できる。
【0066】(3) 図形データの座標点数に関係な
く、2次元の場合には4座標点(矩形)、3次元の場合
には6座標点(直方体)による事前判定によって図形デ
ータが表示範囲(B)内にあるか否かを判別でき、事前
判定に要する時間が図形データの座標点数に依存しなく
一定で迅速に行うことができる。
【0067】(4) 図形をピックするときに、従来の
全ての座標データについてピック口径(C)内にあるか
否かを細かく判定する必要がなくなり、特に図形データ
の座標点数が多いときに、迅速にピック処理を行ってピ
ック対象を判定することができる。
【0068】(5) 定義範囲情報32を図形データ3
1とともに管理しておくことにより、表示する毎に図形
データの定義範囲(A)を求める必要がなくなり、繰り
返し同じ図形をピック処理する際の負担を軽減できる。
【0069】(6) 図形データの座標点数に関係な
く、2次元の場合には4座標点(矩形)、3次元の場合
には6座標点(直方体)による事前判定によってピック
対象を判別でき、事前判定に要する時間が図形データの
座標点数に依存しなく一定で迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例構成図である。
【図2】本発明の動作説明フローチャートである。
【図3】本発明の図形データ/定義範囲情報例である。
【図4】本発明の具体例説明図である。
【図5】本発明の他の実施例構成図である。
【図6】本発明の他の動作説明フローチャートである。
【図7】本発明の他の具体例説明図である。
【符号の説明】
1:図形処理システム 2:図形データ定義・格納部 3:定義範囲情報作成・格納部 31:図形データ 32:定義範囲情報 4:クリップ事前判定処理 5:クリップ処理 6:メモリ 7:ディスプレイ 14:図形データ表示処理 15:ピック入力取込処理 16:ピック事前判定処理 17:ピック判定処理 18:図形データ選択処理

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図形データの処理を行う図形処理方式に
    おいて、 図形データ(31)に対応づけてこれの定義範囲(A)
    を予め設定する定義範囲情報(32)を備え、 図形データ(31)の表示時に、上記定義範囲情報(3
    2)に設定されている定義範囲(A)が表示範囲(B)
    に完全に包含されたときはクリップ処理を抑止してその
    まま表示し、一部包含されたときはクリップ処理を行っ
    て表示範囲(B)の部分のみを表示し、完全に包含され
    なかったときはクリップ処理を抑止して非表示とするよ
    うに構成したことを特徴とする図形処理方式。
  2. 【請求項2】 図形データの処理を行う図形処理方式に
    おいて、 図形データ(31)に対応づけてこれの定義範囲(A)
    を予め設定する定義範囲情報(32)を備え、 図形データ(31)のピック時に、上記定義範囲情報
    (32)に設定されている定義範囲(A)がピック口径
    (C)に完全に包含されたときはピック対象と判定し、
    一部包含されたときはピック判定処理を行ってピック対
    象/ピック非対象を判定し、完全に包含されなかったと
    きはピック非対象と判定するように構成したことを特徴
    とする図形処理方式。
  3. 【請求項3】 上記定義範囲情報(32)に予め設定す
    る定義範囲(A)として、図形データ(31)を包含す
    る矩形あるいは直方体の各座標値の最小値と最大値とし
    たことを特徴とする請求項第1項および第2項記載の図
    形処理方式。
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