JPH0545835Y2 - - Google Patents

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JPH0545835Y2
JPH0545835Y2 JP15614088U JP15614088U JPH0545835Y2 JP H0545835 Y2 JPH0545835 Y2 JP H0545835Y2 JP 15614088 U JP15614088 U JP 15614088U JP 15614088 U JP15614088 U JP 15614088U JP H0545835 Y2 JPH0545835 Y2 JP H0545835Y2
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pump
vane
air
gap
air discharge
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、内燃機関の被冷却部分に冷却水を
強制的に循環させるウオータポンプに関する。
従来の技術 自動車用内燃機関の冷却装置に用いられるウオ
ータポンプとしては、例えば第5図に示すような
ものがあり、内部にポンプ室2を備えたポンプハ
ウジング1と、このポンプハウジング1に設けら
れた軸受孔3内にベアリング4を介して回転自在
に支承され機関と同期回転する回転軸5と、この
回転軸5の先端側に上記ポンプ室2内に臨んで取
付けられて該ポンプ室2内の冷却水を吐出口7に
圧送するポンプロータたるベーン6とを、備えて
おり、上記ポンプ室2の内壁面2aとベーン6の
裏側外周部6aとの間には、約1〜2mm程度の比
較的小さな環状の隙間Cが形成されている。
また、このベーン6と上記回転軸5及び軸受孔
3で取り囲まれた空間内には、メカニカルシール
8が配設されており、このメカニカルシール8
は、保持部材9の内部に有する伸縮性シール部材
10と、該伸縮性シール部材10内のコイルスプ
リング11によつて外方向へ付勢されたシールリ
ング12と、ベーン6の回転時において上記コイ
ルスプリング11のばね力で上記シールリング1
2が摺接するシートリング13とにより構成され
ており、主として上記シールリング12によつて
軸受孔3とポンプ室2との間を水密的に封止する
ようになつている。尚、上記ベーン6のロータ基
端部6bには、小径な1または2つのバランス孔
14が穿設されている(実開昭59−117899号公報
等参照)。
考案が解決しようとする課題 ところで、上述のような従来のウオータポンプ
にあつては、一般にポンプ室2内に導入される冷
却水中には、エアが混入しており、したがつて、
ベーン6が回転するとその遠心分離作用によつて
冷却水はベーン6の外周側に導かれる一方、エア
は上述の隙間Cからベーン6裏側とポンプ室2内
壁面2a間の空間部15に流入してメカニカルシ
ール8の上部周辺に滞留してしまう。このため、
シールリング12とシートリング13との摺動面
12a,13aがエア中に晒らされて不潤滑状態
となり、したがつて、シールリング12とシート
リング13との摺動速度が上昇すると両摺動面1
2a,13a間に高い摩擦熱が発生し易くなる。
依つて、摺動面12a,13aが高熱により摩耗
し易くなるばかりかメカニカルシール8付近に滞
留した冷却水中のメルカプトベンゾチアゾール
(MBT)等の有効成分が摺動面12a,13a
間に凝着し易くなる。この凝着や摩耗による面荒
れの結果、摺動面12a,13a間に隙間が発生
してシール性能が著しく低下するといつた問題が
ある。尚、メカニカルシール8周囲に滞留したエ
アは、バランス孔14から僅かに排出されるが、
孔径の総面積が極めて小さいため、十分なエア排
出作用が得られない。
課題を解決するための手段 本考案は、上記従来の問題点に鑑みて案出され
たもので、とりわけポンプロータに複数のエア排
出孔を穿設すると共に、該エア排出孔の総面積を
上記ポンプロータの裏側外周部と上記ポンプ室の
内壁面との間に形成された隙間の外周側面積より
も大きく設定したことを特徴としている。
作 用 上記構成の本考案によれば、ポンプロータの回
転に伴いその遠心分離作用によつて、冷却水に混
入したエアが隙間からメカニカルシールの上部周
辺に流入すると、そのままエア排出孔から排出さ
れる。特に、エア排出孔の外周側面積が隙間の総
面積よりも十分に大きく設定されているため、隙
間やメカニカルシール上部周辺の内圧よりポンプ
ロータ前端側の内圧が十分に低下することにも起
因して、エア排出孔からポンプロータ前端側への
吸出力が上昇してエア排出作用が促進される。
実施例 以下、この考案の実施例を図面に基づいて詳述
する。尚、上記従来と共通の構成個所には同一の
符号を付して説明する。
第2図はこの考案に係るウオータポンプの一実
施例を示し、1は内部にポンプ室2を有するポン
プハウジング、5は軸受孔3にベアリング4を介
して回転自在に支承された回転軸、6は回転軸5
の先端に取付けられたポンプロータたるベーンで
あつて、このベーン6の裏側外周部6aとポンプ
2の内壁面2aとの間には、従来と同様に約1〜
2mm程度の隙間Cが形成されている。7はベーン
6の下流側に形成された冷却水の吐出口、8はベ
ーン6と回転軸5及びベアリング4の固定壁で取
り囲まれた空間内に配置されたメカニカルシール
であつて、このメカニカルシール8は、保持部材
9内に収納された伸縮性シール部材10と、コイ
ルスプリング11によつて外方向へ付勢されたシ
ールリング12と、ベーン6の回転に伴い上記シ
ールリング12と摺接するシートリング13とを
備えている。
そして、上記ベーン6は第1図に示すように略
円形状のロータ基部6bの前側外周に6枚のイン
ペラ6c……が設けられていると共に、該各イン
ペラ6c……間のロータ基部6bの周方向中央位
置に円形状の6つのエア排出孔21……が軸方向
に穿設されている。このエア排出孔21……は、
1つの内径が約10mm程度に設定され、全体の総面
積が上記隙間Cの外周側面積よりも大きく設定さ
れている。
したがつて、この実施例によれば機関の駆動に
より回転軸5及びベーン6が回転して吸入孔16
からポンプ室2へ流入したエア混入冷却水が、上
記ベーン6の回転遠心力により吐出口7側に圧送
される。ここで、遠心分離作用により分離された
エアは、第3図に示すように隙間Cを通つてメカ
ニカルシール8上部周囲の空間部15内に流入す
ると、ここからエア排出孔21……を通つてベー
ン6の前端側へ排出される。すなわち、エア排出
孔21……の総面積が隙間Cの総面積よりも大き
くなつているため、空間部15の圧力よりもベー
ン6前端側のポンプ室2の圧力が低くなることに
も起因してエア排出作用が促進され、ベーン6の
前端側へ速やかに排出される(矢印参照)。した
がつて、この排出されたエアは吐出口7側へ再び
圧送され、その一部はまた隙間C空間部16内に
還流するが大部分は冷却水と共に、機関のウオー
タジヤケツト側へ圧送される。依つて、空間部1
5でのエアの滞留が防止され、メカニカルシール
8のシーリング12とシートリング13とはエア
に晒されることなく空間部15を循環する冷却水
の吸熱作用によつて十分に冷却される。このた
め、ベーン6がたとえ高回転になり、摺動面12
a,13aの摺動速度が高くなつても摩擦熱の昇
温が十分に抑制される。したがつて、摩擦の発生
やMBTの凝着が防止される。
第4図A,Bは本考案の第2実施例を示し、こ
の実施例ではベーン6のロータ基部6bに穿設さ
れる6つの各エア排出孔31……をインペラ6C
……の傾斜角度に沿つて略異形楕円形状に大きく
形成したものである。したがつて、エア排出作用
が一層促進され、シールリング12とシートリン
グ13の冷却効率が向上する。尚、上記エア排出
孔21,31は、バランス孔としても作用するこ
とは勿論である。
また、エア排出孔21,31……の個数や形状
は、上記実施例に限定されるものではない。
考案の効果 以上の説明で明らかなように、本考案に係るウ
オータポンプによれば、ポンプロータの回転に伴
い隙間からメカニカルシール周辺に流入したエア
が、エア排出孔によつてポンプロータの前端側へ
効果的に排出されるため、エアの滞留が確実に防
止される。したがつて、メカニカルシールは循環
する冷却水により潤滑されかつ冷却され、摺動に
伴う摩擦昇温が十分に抑制される。この結果、摩
耗の発生やMBTの凝着が防止され、良好なシー
ル性能が維持される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るウオータポンプの第1実
施例を示す要部拡大図、第2図は本実施例の断面
図、第3図は本実施例の作用を示す説明図、第4
図Aは本考案の第2実施例を示す要部拡大図、同
図Bは同図Aの−線断面図、第5図は従来の
ウオータポンプを示す断面図である。 1……ポンプハウジング、2……ポンプ室、2
a……内壁面、4……ベアリング(軸受)、5…
…回転軸、6……ベーン(ポンプロータ)、6a
……裏側外周部、8……メカニカルシール(シー
ル部材)、21……エア排出孔、C……隙間。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 回転軸の先端に固定されてポンプハウジングの
    ポンプ室に臨むポンプロータと、該ポンプロータ
    または回転軸と上記ポンプハウジングとの間に配
    置されたシール部材とを備えたウオータポンプに
    おいて、上記ポンプロータに複数のエア排出孔を
    穿設すると共に、該エア排出孔の総面積を上記ポ
    ンプロータの裏側外周部と上記ポンプ室の内壁面
    との間に形成された隙間の外周側面積よりも大き
    く設定したことを特徴とするウオータポンプ。
JP15614088U 1988-11-30 1988-11-30 Expired - Lifetime JPH0545835Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP15614088U JPH0545835Y2 (ja) 1988-11-30 1988-11-30

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JP15614088U JPH0545835Y2 (ja) 1988-11-30 1988-11-30

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Publication Number Publication Date
JPH0276196U JPH0276196U (ja) 1990-06-11
JPH0545835Y2 true JPH0545835Y2 (ja) 1993-11-26

Family

ID=31434406

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JP15614088U Expired - Lifetime JPH0545835Y2 (ja) 1988-11-30 1988-11-30

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3545638B2 (ja) * 1999-03-30 2004-07-21 日本ミルクコミュニティ株式会社 回転軸に対するインペラーの取付構造
JP4655231B2 (ja) * 2007-01-30 2011-03-23 株式会社ジェイ・エム・エス ターボ式血液ポンプ

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JPH0276196U (ja) 1990-06-11

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