JPH0545653A - 液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

液晶表示素子の製造方法

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JPH0545653A
JPH0545653A JP20820291A JP20820291A JPH0545653A JP H0545653 A JPH0545653 A JP H0545653A JP 20820291 A JP20820291 A JP 20820291A JP 20820291 A JP20820291 A JP 20820291A JP H0545653 A JPH0545653 A JP H0545653A
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liquid crystal
resin
alignment film
transfer mold
substrate
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JP20820291A
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Seisaburo Shimizu
征三郎 清水
Yasushi Kawada
靖 川田
Akira Yoshizumi
章 善積
Sakae Tamura
栄 田村
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】基板を汚染せず、しかも簡単に液晶配向膜を配
向処理することができる液晶表示素子の製造方法を提供
することを目的とする。 【構成】対向する一対の透明基板と、前記透明基板の対
向する主面上に形成された透明電極と、前記透明電極上
に形成され、表面に凹凸を有する高分子液晶配向膜と、
前記基板間に封入された液晶材料とを具備する液晶表示
素子の製造方法であって、前記高分子液晶配向膜の表面
の凹凸を所定の凹凸パターンを有する転写型からその凹
凸パターンを転写することにより形成するものであるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスプレイに使用さ
れる液晶表示素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来からの技術】従来から液晶は、小型のフラットパ
ネルディスプレイ、電卓、時計等に広く使用されてい
る。また、最近では、自動車用ディスプレイ、パーソナ
ルコンピューター用ディスプレイとしても使用され、さ
らに、小型液晶テレビのように動画用ディスプレイにも
応用され始めている。
【0003】従来より液晶表示素子を構成する液晶セル
としては、ツイストネマティック型液晶セル(以下、T
N型液晶セルと省略する)が知られている。このTN型
液晶セルは、2枚の基板の表面にそれぞれ透明電極と液
晶分子を配向させる液晶配向膜とを順次積層形成し、液
晶分子が基板に対して平行に配列(ホモジニアス配列)
するように液晶配向膜に配向処理を施し、2枚の基板を
互いに90°ねじって配置して一定の基板間隔を保つよ
うに2枚の基板間にスペーサーを挟み、その基板間の空
間にネマティック液晶材料を注入し、基板のまわりをシ
ール材で固定してなるものである。
【0004】この液晶配向膜に施される配向処理は、前
述したように液晶分子を一定方向に配向させるためのも
のであり、液晶分子の配向を決定する点で重要である。
この配向処理としては、主に以下の2つの方法が行われ
ている。
【0005】第1の方法は、SiO2 のような酸化物を
基板に対して一定角度を持たせて蒸着し、液晶配向膜に
配向能を持たせる斜方蒸着法である。しかしながら、こ
の方法によれば、液晶のプレチルト角が大きくなり視野
角が狭くなり、液晶分子に対する配向制御力が弱い。こ
れは大画面のディスプレイにおいて決定的な欠陥にな
る。また、液晶セルの製造において長時間を要する。こ
のため、現在はこの方法はほとんど使用されていない。
【0006】第2の方法は、ポリイミド、ポリビニルア
ルコール等からなる高分子液晶配向膜を基板表面に形成
し、その表面をベルベット等の布を取り付けたローラー
を用いて擦ることにより表面に配向能を持たせるラビン
グ法である。この方法において配向能は、摩擦により膜
表面に形成される微小な凹凸に起因する、または高分子
液晶配向膜表面が延伸されることに起因すると考えられ
ている。この方法によれば、短時間で大量の液晶配向膜
を形成することができる。また、この方法で形成された
液晶配向膜は、液晶配向力が極めて強い。このため、ラ
ビング法は現在の液晶表示素子の製造において最も頻繁
に使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、TN型
液晶セルにおいてラビング法を適用する場合、以下のよ
うな問題点があり、配向処理において不良率が高くな
る。
【0008】まず第1に、布を直接基板に接触させて擦
るため、糸屑等が基板およびその周辺に付着して汚染さ
れる。第2に、高分子が誘電体であるために、布により
高分子を摩擦することにより液晶配向膜上に大量の静電
気が発生し、ごみを吸着して基板表面上にギャップが形
成され、これにより表面の均一性を低下させる。さら
に、アクティブマトリクス型の液晶表示素子では静電気
によりTFT(薄膜トランジスタ)が破壊されてしま
う。第3に、布で擦ることにより基板表面に傷が発生
し、これが画像欠陥となり液晶表示素子の表示品質を低
下させる。したがって、ラビング法に代わる配向処理が
強く要望されており、これまでに以下のような幾つかの
研究結果が報告されている。
【0009】すなわち、一定の間隔をおいて形成した直
線状の溝を有する基板上に液晶分子をおいた場合、その
溝の沿った方向に液晶分子が配向する事実が確認されて
おり、H.V.ケネルによるPhysical Review A24(5)2713(1
981)、A.SugiyamaらによるJpn.J.Appl.Phys 20(7)1343
(1981) 等に記載されている。この事実に基づき、例え
ば、特開昭60−60624号公報では、2つのレーザ
ー光を干渉させて液晶配向膜の表面に照射することによ
り、液晶配向膜にグレーティング状の凹凸を形成して配
向膜処理を施す方法が開示されている。また、特開昭6
1−11725号公報では、ネガ型感光性PVA(ポリ
ビニルアルコール)膜をフォトリソグラフィー法により
パターニングして表面に溝を有する液晶配向膜を形成す
る方法が開示されている。しかし、これらの方法は、ま
だ工業的実施レベルに至っていない。また、特開昭61
−11725号公報に記載された方法により配向処理さ
れた液晶配向膜は液晶表示素子として充分な耐熱性を有
していない。
【0010】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、基板を汚染せず、しかも簡単に液晶配向膜を配向
処理することができる液晶表示素子の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、対向する一対
の透明基板と、前記透明基板の対向する主面上に形成さ
れた透明電極と、前記透明電極上に形成され、表面に凹
凸を有する高分子液晶配向膜と、前記基板間に封入され
た液晶材料とを具備する液晶表示素子の製造方法であっ
て、前記高分子液晶配向膜の表面の凹凸を所定の凹凸パ
ターンを有する転写型からその凹凸パターンを転写する
ことにより形成するものであることを特徴とする液晶表
示素子の製造方法を提供する。
【0012】ここで、高分子液晶配向膜の表面の形状
は、図1(A)に示すように凸部10が波形、図1
(B)に示すように凸部12が山形、図1(C)に示す
ように凸部14が矩形のいずれであってもよい。凸部が
波形および山形である場合は、図1(A)、(B)に示
すように凸部先端部が基板の主面方向となす角θが30
°以上であることが好ましい。これは、なす角θが30
°未満であると液晶分子の配向方向の制御力が低下する
からである。
【0013】また、この凹凸のピッチは微細なほど好ま
しく、10μm 以下であることが好ましい。これは、ピ
ッチが10μm を超えると液晶分子が異方向に配向され
る領域が生じるおそれがあるからである。さらに、特に
好ましくは、凸部の幅は0.1〜5μm 、凹部の幅は
0.5〜5μm である。何となれば、凸部の幅が0.1
μm 未満であると液晶分子に対する配向制御力が低下
し、凸部の幅が5μm を超えると凸部上方における液晶
分子の配向性がほとんどなくなってしまう。また、凹部
の幅が0.5μm 未満であるとやはり液晶分子に対する
配向制御力が低下し、凹部の幅が5μmを超えると凹部
上方における液晶分子の配向性がほとんどなくなってし
まうからである。また、凹凸の段差の深さは特に限定さ
れないが、好ましくは0.02〜1μm である。これ
は、段差の深さが0.02μm 未満であると液晶分子に
対する配向制御力が低下し、段差の深さが1μm を超え
ると液晶表示素子の駆動電圧の上昇をきたすからであ
る。
【0014】本発明において高分子液晶配向膜の厚みは
特に限定されないが、通常10〜1000nmの範囲であ
り、好ましくは10〜100nmである。この理由は、高
分子液晶配向膜の厚みが薄すぎると液晶分子に対する配
向制御力が低下し、厚すぎると液晶表示素子の駆動電圧
の上昇をきたすからである。
【0015】本発明にて用いられる所定の凹凸パターン
を有する転写型は、まず所定の凹凸パターンを有する母
型を作製し、この母型から凹凸パターンを転写して転写
型が作製されるが、これには以下の5つの方法がある。 1.研削法
【0016】図2(A)に示すような表面を研磨した金
属平板20上にフライス盤を用い、図2(B)に示すよ
うにダイヤモンドバイト21で切削加工を施す。あるい
は、金属丸棒表面に旋盤を用い、ダイヤモンドバイトで
切削加工を施す。金属平板もしくは金属丸棒に用いる金
属としてはアルミニウムまたは銅が好ましい。これは、
アルミニウム、銅は、表面研磨による面精度が最も優れ
おり、金属の結晶粒子が細かいために粒界による凹凸の
変形が小さく、比較的柔らかいので切削時のバイト先端
の変形が小さく、電解精錬により製造されるので金属中
に細かい泡(鬆)がなく、形成される凹凸が変形しない
からである。
【0017】この方法によれば、凸部を台形の矩形にす
ることができ、バイトを選択するかあるいは送りピッチ
を調整することにより凸部を尖端形状にすることができ
る。また、被加工物が金属丸棒である場合にピッチ送り
が正確となる。
【0018】図2(C)に示すように、作製した母型2
2上に液状樹脂または液状ゴム23を塗布し、硬化さ
せ、その後母型から硬化させた樹脂またはゴムを剥離し
て図2(D)に示すように転写型24を作製する。 2.レジスト法
【0019】図3(A)に示すようなガラス板30上に
フォトレジストを塗布して図3(B)に示すようにレジ
スト層31を形成し、図3(C)に示すようにレンズ3
2で集光した電子線あるいはレーザー等のエネルギー線
33によりレジスト層31を線状に露光し、現像および
洗浄することによって、図3(D)に示すような母型3
4を作製する。この母型を用いて上記と同様にして樹脂
またはゴムからなる転写型を作製する。 3.レジスト金属補強法
【0020】レジスト法により作製した母型は、転写型
の作製枚数に制限があり多数枚を作製することができな
い。したがって、母型を補強するために、図3(E)に
示すように母型34の表面に金属36をスパッタリング
あるいは蒸着する。この母型を用いて上記と同様にして
樹脂またはゴムからなる転写型を作製する。このような
方法により、多数枚の転写型を作製することができる。 4.リフトオフ法
【0021】レジスト金属補強法により作製された母型
で転写型を多数枚作製すると、レジスト層31上の金属
37に剥離が生じる。このため、レジスト層をできるか
ぎり薄くし、その表面に金属37をスパッタリングある
いは蒸着し、その後図3(F)に示すように、リフトオ
フ法でレジスト層31およびレジスト層31上の金属3
7を除去し、母型を作製する。この後、図3(G)に示
すように母型上に液状樹脂または液状ゴム38を塗布
し、硬化させ、母型から剥離して図3(H)に示すよう
に転写型39を作製する。これにより、この母型から多
数の転写型を作製しても母型はほとんど損傷を受けな
い。 5.グレーティング法
【0022】2つのレーザー光を干渉させてその干渉光
を母型材料表面に照射することにより、その干渉縞に対
応したグレーティング状の凹凸を形成する。得られた母
型を用いて上記と同様にして樹脂またはゴムからなる転
写型を作製する。なお、この方法で干渉縞に対応したグ
レーティング状の凹凸を直接液晶配向膜上に形成する場
合はコストが高くなり実用性がないが、この方法で母型
を作製する場合は、低コストとなり実用性がある。
【0023】次に、このようにして作製された母型を用
いて転写型を作製する場合について具体的に説明する。
まず、転写型を樹脂で作製する場合、溶剤で溶解した液
状の樹脂を母型表面に被覆し、これを乾燥し母型から剥
離して転写型を得る。あるいは光硬化性もしくは熱硬化
性の液状樹脂を母型表面に被覆した後、これを光硬化も
しくは熱硬化させ、母型から剥離して転写型を得る。
【0024】転写型に用いる樹脂としては、母型および
高分子液晶配向膜との剥離が容易であり、さらに、高分
子液晶配向膜の材料が熱硬化性樹脂の場合には、その硬
化温度で変形せず、かつ前記材料と反応しないもの、ま
た、高分子液晶配向膜の材料が光硬化性樹脂の場合には
光照射により前記材料と反応しないものであり、しかも
型取りが容易であることが要求される。このようなもの
として、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンエー
テル、ポリエーテルアミド、ポリスルホン、ポリエステ
ル、アクリル樹脂、光硬化性エポキシ樹脂、アクリル変
成エポキシ樹脂、光硬化性シリコーン樹脂等が挙げられ
る。
【0025】転写型をゴムで作製する場合、加硫前の液
状ゴムを母型表面に塗布し、これを加硫硬化し、母型か
ら剥離して転写型を得る。転写型に用いるゴムとして
は、樹脂と同様な特性を有するものを選択する必要があ
る。このようなものとして、型取り用シリコーンゴムが
挙げられる。
【0026】本発明では、このようにして作製された転
写型はしなやかである必要がある。この理由は、高分子
液晶配向膜用の樹脂を基板上に塗布して得られる塗膜が
あらかじめ基板上に形成されたTFTの影響で平坦には
ならないため、転写型がしなやかでないと転写型の凹凸
パターンを高分子液晶配向膜に精度良く転写することが
困難になるからである。また、本発明ではこのような観
点から、転写型に適度のしなやかさが付与されるように
転写型の厚さを設定することが好ましい。次に、この転
写型を用いて表面に凹凸を有する高分子液晶配向膜を形
成する方法について説明する。
【0027】まず、表面に透明電極が形成されたガラス
基板上に高分子液晶配向膜用の樹脂を塗布する。アクテ
ィブマトリックス型液晶表示素子の場合では、図4
(A)に示すように基板40上にTFT41を形成した
後に、図4(B)に示すように高分子液晶配向膜用の樹
脂42を塗布する。この樹脂42としては、塗布後硬化
前に無溶剤で液状であるものを用いる。基板40上にT
FT41が形成されているので、塗布された樹脂42は
基板40に追従して平坦とはならず表面に凹凸が生ず
る。
【0028】次いで、図4(C)に示すように樹脂42
上に転写型43を載置し、図4(D)に示すように転写
型43上にローラー44を通して絞り、余剰な樹脂42
と共に気泡45を抜く。あるいは、図4(E)に示すよ
うに、転写型43を載置した基板40を2つのロール4
6の間に通して絞り、余剰な樹脂42と共に気泡45を
抜く。
【0029】次いで、図4(F)に示すように、樹脂4
2を硬化させる。この場合、硬化は、樹脂42が熱硬化
性樹脂であるときは加熱することにより、樹脂42が光
硬化性樹脂であるときは露光することにより行う。その
後、図4(G)に示すように、転写型43を基板40か
ら剥離し、図4(H)に示すように配向能を有する高分
子液晶配向膜47を得る。なお、剥離する際に帯電する
場合、イオン化空気中で剥離を行うことにより帯電を防
止でき、これにより塵埃の付着やTFTの破壊を防止す
ることができる。
【0030】また、高分子液晶配向膜を形成するその他
の方法として図5(A)〜(F)に示すものがある。ま
ず、TFT41を形成し、高分子液晶配向膜用の樹脂4
2を塗布した基板40を図5(A)に示すように、真空
チャンバ50内に設置し、さらに真空チャンバ50内に
転写型51を設置する。この状態で圧力調節バルブ5
2、53および54を減圧側にして真空チャンバ50内
を減圧する。
【0031】次いで、図5(B)に示すように、圧力調
節バルブ52のみを加圧側にして転写型51を上方から
押圧する。次に、図5(C)に示すように、転写型51
を押圧した状態で樹脂42を硬化する。その後、図5
(D)に示すように、圧力調節バルブ52および54を
減圧側にし、圧力調節バルブ53を加圧側にして転写型
51を高分子液晶配向膜55から剥離し、図5(E)に
示すように基板40を真空チャンバ50から取りだし、
図5(F)に示すように配向能を持つ高分子液晶配向膜
55を有する基板40を得る。この方法によれば、高分
子液晶配向膜に凹凸パターンを転写する際に転写型と基
板との間を気泡を含まずに圧着させることができる。
【0032】さらに、高分子液晶配向膜を形成するその
他の方法を図6(A)〜(E)に示す。まず、図6
(A)に示す転写型60の表面に図6(B)に示すよう
に樹脂61を塗布する。次いで、この転写型60を図6
(C)に示すように基板62上にローラー63を用いて
圧着する。図6(D)に示すようにこの状態で樹脂61
を硬化させる。その後、図6(E)に示すように転写型
60を樹脂61から剥離する。これにより、樹脂61は
配向能を有する高分子液晶配向膜となって基板62上に
形成される。なお、この場合、ロール圧着あるいは減圧
圧着いずれを用いてもよいが、ロール圧着は高分子液晶
配向膜を形成する際に余剰の樹脂をしぼり出しやすく好
ましい。
【0033】高分子液晶配向膜用の樹脂としては、耐熱
性を考慮して光硬化型エポキシ樹脂、アクリル変成エポ
キシ樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂と酸無水物、エ
ポキシ樹脂とアミン化合物、エポキシ樹脂とフェノール
化合物、光硬化ポリイミド、ポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエステル、ポ
リスルホン、アクリル樹脂等を用いることができる。
【0034】本発明では、このように配向能を有する高
分子液晶配向膜が形成された基板をスペーサを介して対
向させ、基板間に液晶材料を注入し、シールすることに
より液晶セルが作製される。
【0035】
【作用】本発明の液晶表示素子の製造方法によれば、液
晶セルの基板上の高分子液晶配向膜表面に所定の凹凸パ
ターンを有する型から凹凸パターンを転写して凹凸を形
成することによって配向処理が施される。この結果、従
来のようなラビング法での摩擦によりひき起こされる基
板の汚染、静電気による塵埃付着、TFTの破損が防止
でき、このため品質および歩留りが向上する。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。 実施例1
【0037】長さ100mm、幅100mm、厚さ15mmの
銅板の表面を鏡面研磨し、これに切削加工を施して1μ
m ピッチで段差の深さが0.5μmの30個の凸部(山
形状)を形成し母型を作製した。
【0038】次いで、2液混合型の型取り用シリコーン
ゴムを2液混合後、脱泡して前記母型に塗布し、厚さ1
mmのシリコーンゴム層を形成し、90℃で2時間加熱硬
化し、母型からシリコーンゴム層を剥離して転写型を作
製した。
【0039】一方、透明電極を形成したガラス基板上に
高分子液晶配向膜用の液状エポキシ樹脂を塗布し、この
上に上記で作製した転写型を載置し、転写型の上からロ
ーラーを掛け脱泡し、110℃で1時間、エポキシ樹脂
を硬化させた。その後、転写型をエポキシ樹脂から剥離
して表面に凹凸を有する高分子液晶配向膜を形成した。
【0040】次いで、図7に示すように表面に透明電極
71および高分子液晶配向膜72を有する2枚の基板7
0を高分子液晶配向膜72を対向させるように配置し、
2枚の基板70間にネマチック液晶材料を注入し、シー
ル部材73でシールすることによりTN型液晶セルを作
製した。
【0041】この液晶セルについてコントラストを調
べ、その結果を図8に示した。なお、コントラスト測定
は液晶セルの回転透過率変化を測定することにより行っ
た。また、本発明の効果を明確にするために、ラビング
処理を施した液晶配向膜を有する従来の液晶セルについ
てもコントラストを調べ、その結果を図8に示した。図
8から明らかなように、本発明にかかる液晶セル(実
線)は、従来の液晶セル(破線)に比べて優れたコント
ラストを示したことが確認された。 実施例2
【0042】2つのレーザー光を干渉させてその干渉光
を感光性樹脂を塗布したガラス基板に照射することによ
り、その干渉縞に対応したグレーティング状の凹凸を有
する母型を作製した。なお、この凹凸の凸部は1μmピ
ッチで段差の深さが0.5μmの山形状であった。この
母型表面に実施例1と同様にして、厚さ1mmのシリコー
ンゴム層を形成し、90℃で2時間加熱硬化し、母型か
らシリコーンゴム層を剥離して転写型を作製した。
【0043】得られた転写型をスピナーに取り付け回転
数1500rpm で回転させて、転写型に液状のエポキシ
樹脂を塗布した。この転写型を表面に透明電極が形成さ
れたガラス基板上に載置し、図6(C)に示すようにし
てローラーを用いて密着させた。その後、エポキシ樹脂
を120℃で1時間加熱して硬化させ、エポキシ樹脂か
ら転写型を剥離して表面に凹凸を有する高分子液晶配向
能を持つ配向膜を形成した。次いで、実施例1と同様に
して液晶セルを作製した。
【0044】この液晶セルについて実施例1と同様にし
てコントラストを調べたところ、本発明にかかる液晶セ
ルは、従来の液晶セルに比べて優れたコントラストを示
すことが確認された。 実施例3
【0045】ガラス板上にフォトレジストを塗布し、厚
さ0.05μm のレジスト層を形成した。このレジスト
層を幅0.5μm 、ピッチ1μmのマスクを用いて露光
した後、現像、洗浄を行ってレジスト層をパターニング
した。このレジスト層上にアルミニウムを蒸着して凸部
が矩形の凹凸パターンを有する母型を作製した。
【0046】次いで、この母型表面に実施例1と同様に
して、厚さ1mmのシリコーンゴム層を形成し、90℃で
2時間加熱硬化し、母型からシリコーンゴム層を剥離し
て転写型を作製した。
【0047】この転写型を図5(A)に示したような真
空チャンバに取り付けた。さらに、光硬化性エポキシ樹
脂を塗布した透明電極付きガラス基板を真空チャンバに
設置した。次いで、すべてのバルブを減圧側にし1Torr
に減圧した。減圧後バルブを加圧側に切り替え3kg/cm
2 の空気加圧を行って転写型を基板に密着させた。その
後、エポキシ樹脂を露光することにより硬化させた。硬
化後バルブをリークし、バルブを加圧側に切り替えエポ
キシ樹脂から転写型を剥離した。その後、バルブをリー
クし、真空チャンバから表面に凹凸を有する高分子液晶
配向膜が形成されたガラス基板を取り出した。次いで、
実施例1と同様にして液晶セルを作製した。
【0048】この液晶セルについて実施例1と同様にし
てコントラストを調べたところ、本発明にかかる液晶セ
ルは、従来の液晶セルに比べて優れたコントラストを示
すことが確認された。
【0049】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の液晶表示素子
の製造方法によれば、基板を汚染せず、しかも簡単に液
晶配向膜の配向処理を施すことができ、液晶表示素子の
歩留りおよび生産性を向上させることができる。また、
本発明の製造方法によって得られる液晶表示素子はマト
リックス方式、アクティブマトリックス方式のいずれに
対しても効果的に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)は本発明に係る液晶表示素子の
高分子液晶配向膜の表面の凹凸の形状を示す断面図。
【図2】(A)〜(D)は本発明において用いられる母
型および転写型の作製工程の一例を示す断面図。
【図3】(A)〜(H)は本発明において用いられる母
型および転写型の作製工程の他の例を示す断面図。
【図4】(A)〜(H)は高分子液晶配向膜に凹凸パタ
ーンを転写する工程の一例を示す断面図。
【図5】(A)〜(F)は高分子液晶配向膜に凹凸パタ
ーンを転写する工程の他の例を示す断面図。
【図6】(A)〜(E)は高分子液晶配向膜に凹凸パタ
ーンを転写する工程のさらに他の例を示す断面図。
【図7】本発明に係る液晶表示素子の液晶セルの構成を
示す断面図。
【図8】液晶セルの回転透過率の変化を示す特性図。
【符号の説明】
10,12,14…凸部、20…金属平板、21…ダイ
ヤモンドバイト、22,34…母型、23,38…液状
ゴム、24,39,43,60…転写型、30…ガラス
板、31…レジスト層、32…レンズ、33…エネルギ
ー線、36,37…金属、40,62…基板、41…T
FT、42,61…樹脂、44,63…ローラー、45
…気泡、46…ロール、47,55…高分子液晶配向
膜、52〜54…圧力調節バルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 栄 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する一対の透明基板と、前記透明基
    板の対向する主面上に形成された透明電極と、前記透明
    電極上に形成され、表面に凹凸を有する高分子液晶配向
    膜と、前記基板間に封入された液晶材料とを具備する液
    晶表示素子の製造方法であって、前記高分子液晶配向膜
    の表面の凹凸を所定の凹凸パターンを有する転写型から
    その凹凸パターンを転写することにより形成するもので
    あることを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
JP20820291A 1991-08-20 1991-08-20 液晶表示素子の製造方法 Pending JPH0545653A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6819375B2 (en) 2002-01-15 2004-11-16 Seiko Epson Corporation Color filter having surface profile for liquid crystal alignment, liquid crystal display panel, and method of producing
JP2006163080A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Nippon Paper Chemicals Co Ltd 液晶配向膜形成材料及び液晶配向膜の形成方法
KR101340689B1 (ko) * 2006-12-15 2013-12-12 엘지디스플레이 주식회사 배향막 형성 방법
CN110515245A (zh) * 2019-08-07 2019-11-29 陈凯淇 一种激光扫描液晶器件的制作方法及一种液晶器件

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