JPH0545544A - 光導波路 - Google Patents
光導波路Info
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- JPH0545544A JPH0545544A JP20483991A JP20483991A JPH0545544A JP H0545544 A JPH0545544 A JP H0545544A JP 20483991 A JP20483991 A JP 20483991A JP 20483991 A JP20483991 A JP 20483991A JP H0545544 A JPH0545544 A JP H0545544A
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- Japan
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- optical waveguide
- light
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- semiconductor laser
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体レーザへの戻り光の少ない光導波路を
得る。 【構成】 光導波路におけるクラッド層の光の入射端面
と光導波層の光の入射端面とに入射光に対して、光導波
路への入射光の波長をλとし、また、光導波路までの入
射光の光路の媒質の屈折率をnとしたときに、光導波路
におけるクラッド層の光の入射端面と光導波層の光の入
射端面との入射光に対する光路差ΔLを、ΔL=(2i
+1)λ/4n {ただしiは0,1,2,3…} 入
射光の波長の四分の一の奇数倍にする。それにより導波
路におけるクラッド層の光の入射端面からの反射光の位
相と、光導波層の光の入射端面からの反射光の位相とが
互に逆相になるために、前記した光導波路の端面で反射
したレーザ光が半導体レーザ4に戻り光として与えられ
なくなり、戻り光によって半導体レーザ4の発振出力に
変動を生じさせたり、あるいは例えば半導体レーザにモ
ードホップ現象が起こさせたりするなどの半導体レーザ
4の動作を不安定にさせることがない。
得る。 【構成】 光導波路におけるクラッド層の光の入射端面
と光導波層の光の入射端面とに入射光に対して、光導波
路への入射光の波長をλとし、また、光導波路までの入
射光の光路の媒質の屈折率をnとしたときに、光導波路
におけるクラッド層の光の入射端面と光導波層の光の入
射端面との入射光に対する光路差ΔLを、ΔL=(2i
+1)λ/4n {ただしiは0,1,2,3…} 入
射光の波長の四分の一の奇数倍にする。それにより導波
路におけるクラッド層の光の入射端面からの反射光の位
相と、光導波層の光の入射端面からの反射光の位相とが
互に逆相になるために、前記した光導波路の端面で反射
したレーザ光が半導体レーザ4に戻り光として与えられ
なくなり、戻り光によって半導体レーザ4の発振出力に
変動を生じさせたり、あるいは例えば半導体レーザにモ
ードホップ現象が起こさせたりするなどの半導体レーザ
4の動作を不安定にさせることがない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光導波路に関する。
【0002】
【従来の技術】屈折率の高い透光性物質の薄膜の表裏両
面に屈折率の低い物質の層を設け、前記した屈折率の高
い透光性物質の薄膜内に光を導波させるように構成した
光導波路は、従来から光通信に用いられている光ファイ
バーの他、モノリシック光集積回路,ハイブリッド光集
積回路,準ハイブリッド光集積回路等のような光集積回
路や、その他の光回路における光導波路として広く用い
られている。図6は光導波層の屈折率よりも屈折率の大
きな物質を基板に用いて光導波路が構成される場合にお
ける光導波路の基本的な構成を示している図であり、図
において1は例えばシリコン基板、2は例えば二酸化シ
リコンによるクラッド層(バッファ層)、3は例えばコ
ーニング社の〓7059のガラスによる光導波層であ
る。前記した基板1として光導波層の構成物質の屈折率
よりも屈折率よりも小さな物質が使用された場合には、
基板1自体がクラッド層として使用できるので前記した
クラッド層2は不用である。
面に屈折率の低い物質の層を設け、前記した屈折率の高
い透光性物質の薄膜内に光を導波させるように構成した
光導波路は、従来から光通信に用いられている光ファイ
バーの他、モノリシック光集積回路,ハイブリッド光集
積回路,準ハイブリッド光集積回路等のような光集積回
路や、その他の光回路における光導波路として広く用い
られている。図6は光導波層の屈折率よりも屈折率の大
きな物質を基板に用いて光導波路が構成される場合にお
ける光導波路の基本的な構成を示している図であり、図
において1は例えばシリコン基板、2は例えば二酸化シ
リコンによるクラッド層(バッファ層)、3は例えばコ
ーニング社の〓7059のガラスによる光導波層であ
る。前記した基板1として光導波層の構成物質の屈折率
よりも屈折率よりも小さな物質が使用された場合には、
基板1自体がクラッド層として使用できるので前記した
クラッド層2は不用である。
【0003】光導波路における光導波層3に光を入射さ
せる手段としては従来から色々の手段が提案されている
が、光導波層3に対する光の入射手段の内で最も単純な
光の入射手段は、基板1として用いられているシリコン
基板1を劈開し、それと同時に光導波層3の端面を形成
させ、前記した光導波層3の端面に半導体レーザから放
射されたレーザ光を直接に注入する端面結合法によるも
のであり、図7は半導体レーザ4から放射されたレーザ
光5を端面結合法を適用して光導波路に入射させる場合
の説明図であって、図7の半導体レーザ4の活性層4a
から出射したレーザ光5は光導波路における光導波層3
の端面から光導波層3内に注入されて光導波層3内を図
中の太矢印5のように進行する。
せる手段としては従来から色々の手段が提案されている
が、光導波層3に対する光の入射手段の内で最も単純な
光の入射手段は、基板1として用いられているシリコン
基板1を劈開し、それと同時に光導波層3の端面を形成
させ、前記した光導波層3の端面に半導体レーザから放
射されたレーザ光を直接に注入する端面結合法によるも
のであり、図7は半導体レーザ4から放射されたレーザ
光5を端面結合法を適用して光導波路に入射させる場合
の説明図であって、図7の半導体レーザ4の活性層4a
から出射したレーザ光5は光導波路における光導波層3
の端面から光導波層3内に注入されて光導波層3内を図
中の太矢印5のように進行する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】周知のように光は媒質
の屈折率が変化している部分で反射するが、半導体レー
ザ4から放射して屈折率がn3(=1)の空気中を進行し
ているレーザ光が、屈折率n1(=1.54)のガラスの
光導波層3と屈折率n2(=1.48)のクラッド層2と
からなる光導波路に垂直に入射した場合には、約4%の
レーザ光がガラスの光導波路の端面で反射することにな
る。前記のように光導波路の端面で反射したレーザ光が
が半導体レーザ4に戻り光として与えられた場合には、
例えば半導体レーザ4の発振出力に変動を生じさせた
り、あるいは例えば半導体レーザにモードホップ現象が
起こさせたりするなど、半導体レーザ4の動作を不安定
にさせることが問題になる。
の屈折率が変化している部分で反射するが、半導体レー
ザ4から放射して屈折率がn3(=1)の空気中を進行し
ているレーザ光が、屈折率n1(=1.54)のガラスの
光導波層3と屈折率n2(=1.48)のクラッド層2と
からなる光導波路に垂直に入射した場合には、約4%の
レーザ光がガラスの光導波路の端面で反射することにな
る。前記のように光導波路の端面で反射したレーザ光が
が半導体レーザ4に戻り光として与えられた場合には、
例えば半導体レーザ4の発振出力に変動を生じさせた
り、あるいは例えば半導体レーザにモードホップ現象が
起こさせたりするなど、半導体レーザ4の動作を不安定
にさせることが問題になる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はクラッド層と光
導波層とからなる光導波路において、クラッド層の光の
入射端面と光導波層の光の入射端面とに入射光に対して
所定の光路差を設けてなる光導波路を提供する。
導波層とからなる光導波路において、クラッド層の光の
入射端面と光導波層の光の入射端面とに入射光に対して
所定の光路差を設けてなる光導波路を提供する。
【0006】
【作用】光導波路への入射光の波長をλとし、また、光
導波路までの入射光の光路の媒質の屈折率をnとしたと
きに、光導波路におけるクラッド層の光の入射端面と光
導波層の光の入射端面との入射光に対する光路差ΔL
が、 ΔL=(2i+1)λ/4n {ただしiは0,1,
2,3…} 入射光の波長の四分の一の奇数倍であるために、前記し
た光導波路におけるクラッド層の光の入射端面からの反
射光の位相と、光導波層の光の入射端面からの反射光の
位相とが互に逆相になるために、前記した光導波路の端
面で反射したレーザ光が半導体レーザ4に戻り光として
与えられることがなくなり、戻り光によって半導体レー
ザ4の発振出力に変動を生じさせたり、あるいは例えば
半導体レーザにモードホップ現象が起こさせたりするな
ど、半導体レーザ4の動作を不安定にさせることがな
い。
導波路までの入射光の光路の媒質の屈折率をnとしたと
きに、光導波路におけるクラッド層の光の入射端面と光
導波層の光の入射端面との入射光に対する光路差ΔL
が、 ΔL=(2i+1)λ/4n {ただしiは0,1,
2,3…} 入射光の波長の四分の一の奇数倍であるために、前記し
た光導波路におけるクラッド層の光の入射端面からの反
射光の位相と、光導波層の光の入射端面からの反射光の
位相とが互に逆相になるために、前記した光導波路の端
面で反射したレーザ光が半導体レーザ4に戻り光として
与えられることがなくなり、戻り光によって半導体レー
ザ4の発振出力に変動を生じさせたり、あるいは例えば
半導体レーザにモードホップ現象が起こさせたりするな
ど、半導体レーザ4の動作を不安定にさせることがな
い。
【0007】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明の光導
波路の具体的な内容を詳細に説明する。図1は本発明の
光導波路の一実施例の概略構成を示す側面図、図2は本
発明の光導波路の他の実施例の概略構成を示す側面図、
図3及び図4は光導波路の光の入射端面からの反射光の
強度分布を示す図、図5は本発明の光導波路の製作過程
を説明するための側面図である。本発明の光導波路を示
す図1において、1は基板(例えば、単結晶シリコン基
板)、2は例えば二酸化シリコンによるクラッド層(バ
ッファ層)、3は例えばコーニング社の〓7059のガ
ラスによる光導波層である。そして、本発明の光導波路
では単結晶シリコン基板1上に二酸化シリコンのクラッ
ド層2とガラスの光導波層3とを積層して構成させた光
導波路におけるクラッド層2の光の入射端面2aと光導
波層3の光の入射端面3aとの間に、入射光に対して所
定の光路差ΔLを設けている。前記した光導波路におけ
るクラッド層2の光の入射端面2aと光導波層3の光の
入射端面3aとの間に設けられている前記した所定の光
路差ΔLは、光導波路への入射光の波長をλとし、ま
た、光導波路までの入射光の光路の媒質の屈折率をnと
したときに、 ΔL=(2i+1)λ/4n {ただしiは0,1,
2,3…}によって示されるものである。
波路の具体的な内容を詳細に説明する。図1は本発明の
光導波路の一実施例の概略構成を示す側面図、図2は本
発明の光導波路の他の実施例の概略構成を示す側面図、
図3及び図4は光導波路の光の入射端面からの反射光の
強度分布を示す図、図5は本発明の光導波路の製作過程
を説明するための側面図である。本発明の光導波路を示
す図1において、1は基板(例えば、単結晶シリコン基
板)、2は例えば二酸化シリコンによるクラッド層(バ
ッファ層)、3は例えばコーニング社の〓7059のガ
ラスによる光導波層である。そして、本発明の光導波路
では単結晶シリコン基板1上に二酸化シリコンのクラッ
ド層2とガラスの光導波層3とを積層して構成させた光
導波路におけるクラッド層2の光の入射端面2aと光導
波層3の光の入射端面3aとの間に、入射光に対して所
定の光路差ΔLを設けている。前記した光導波路におけ
るクラッド層2の光の入射端面2aと光導波層3の光の
入射端面3aとの間に設けられている前記した所定の光
路差ΔLは、光導波路への入射光の波長をλとし、ま
た、光導波路までの入射光の光路の媒質の屈折率をnと
したときに、 ΔL=(2i+1)λ/4n {ただしiは0,1,
2,3…}によって示されるものである。
【0008】すなわち、光導波路におけるクラッド層2
の光の入射端面2aと光導波層3の光の入射端面3aと
の間に、入射光の波長の四分の一の奇数倍の距離と対応
しているΔLの光路差が設けられることにより、クラッ
ド層2の光の入射端面2aからの反射光の位相と、光導
波層3の光の入射端面3aからの反射光の位相とが互に
逆相になるために互に打消し合うために、前記したクラ
ッド層2と光導波層3との積層構造からなる光導波路の
端面で反射して半導体レーザ4の方に向う戻り光は極め
て少なくなり、したがって戻り光によって半導体レーザ
4の発振出力に変動を生じさせたり、あるいは例えば半
導体レーザにモードホップ現象が起こさせたりするな
ど、半導体レーザ4の動作を不安定にさせることがなく
なる。
の光の入射端面2aと光導波層3の光の入射端面3aと
の間に、入射光の波長の四分の一の奇数倍の距離と対応
しているΔLの光路差が設けられることにより、クラッ
ド層2の光の入射端面2aからの反射光の位相と、光導
波層3の光の入射端面3aからの反射光の位相とが互に
逆相になるために互に打消し合うために、前記したクラ
ッド層2と光導波層3との積層構造からなる光導波路の
端面で反射して半導体レーザ4の方に向う戻り光は極め
て少なくなり、したがって戻り光によって半導体レーザ
4の発振出力に変動を生じさせたり、あるいは例えば半
導体レーザにモードホップ現象が起こさせたりするな
ど、半導体レーザ4の動作を不安定にさせることがなく
なる。
【0009】図2は光の入射側の端面1aがクラッド層
2が付着されている面に対して鋭角をなすような傾斜面
となされているシリコン基板1上に、厚さが2ミクロン
の二酸化シリコンによるクラッド層2と、コーニング社
の〓7059のガラスを用いた厚さが2ミクロンの光導
波路層3とを順次に積層し、また光導波路におけるクラ
ッド層2の光の入射端面2aと光導波層3の光の入射端
面3aとの間に、波長が780nmの入射光の波長の四
分の一の距離と対応しているΔLの光路差を設けて構成
した光導波路と、前記した光導波路におけるクラッド層
2の光の入射端面2aから距離L=20ミクロンの位置
に、半導体レーザの出射側劈開端面が位置している状態
に設置された半導体レーザ4とを示している図である。
図4は図2中に示されている半導体レーザ4から放射さ
れたレーザ光が、光導波路の端面で反射して半導体レー
ザ4における出射側劈開端面付近に戻って来た光の強度
分布を示しており、図4中に示されている方向Xは、図
2中の0から+Xの方向及び0から−Xの方向とに対応
している。この図4をみると本発明の光導波路では半導
体レーザ4におけるレーザ光の出射点付近には戻り光を
生じさせないことが判かる。
2が付着されている面に対して鋭角をなすような傾斜面
となされているシリコン基板1上に、厚さが2ミクロン
の二酸化シリコンによるクラッド層2と、コーニング社
の〓7059のガラスを用いた厚さが2ミクロンの光導
波路層3とを順次に積層し、また光導波路におけるクラ
ッド層2の光の入射端面2aと光導波層3の光の入射端
面3aとの間に、波長が780nmの入射光の波長の四
分の一の距離と対応しているΔLの光路差を設けて構成
した光導波路と、前記した光導波路におけるクラッド層
2の光の入射端面2aから距離L=20ミクロンの位置
に、半導体レーザの出射側劈開端面が位置している状態
に設置された半導体レーザ4とを示している図である。
図4は図2中に示されている半導体レーザ4から放射さ
れたレーザ光が、光導波路の端面で反射して半導体レー
ザ4における出射側劈開端面付近に戻って来た光の強度
分布を示しており、図4中に示されている方向Xは、図
2中の0から+Xの方向及び0から−Xの方向とに対応
している。この図4をみると本発明の光導波路では半導
体レーザ4におけるレーザ光の出射点付近には戻り光を
生じさせないことが判かる。
【0010】図3は図6に示されている従来の光導波路
のように、クラッド層2の光の入射端面と光導波層3の
光の入射端面との間の光路差ΔL=0となるようにし
て、シリコン基板1上に、厚さが2ミクロンの二酸化シ
リコンによるクラッド層2と、コーニング社の〓705
9のガラスを用いた厚さが2ミクロンの光導波路層3と
を順次に積層して構成した光導波路について、前記した
光導波路におけるクラッド層2の光の入射端面、及び光
導波層3の光の入射端面から距離L=20ミクロンの位
置に、半導体レーザの出射側劈開端面が位置している状
態に設置された半導体レーザ4からレーザ光を放射した
場合に、半導体レーザ4から放射されたレーザ光が、光
導波路の端面で反射して半導体レーザ4における出射側
劈開端面付近に戻って来た光の強度分布を示した図であ
り、この図3中に示されている方向Xは、図4中に示さ
れている方向Xと同じである。この図3をみると従来の
光導波路では半導体レーザ4におけるレーザ光の出射点
付近には強い戻り光が生じていることが判かる。
のように、クラッド層2の光の入射端面と光導波層3の
光の入射端面との間の光路差ΔL=0となるようにし
て、シリコン基板1上に、厚さが2ミクロンの二酸化シ
リコンによるクラッド層2と、コーニング社の〓705
9のガラスを用いた厚さが2ミクロンの光導波路層3と
を順次に積層して構成した光導波路について、前記した
光導波路におけるクラッド層2の光の入射端面、及び光
導波層3の光の入射端面から距離L=20ミクロンの位
置に、半導体レーザの出射側劈開端面が位置している状
態に設置された半導体レーザ4からレーザ光を放射した
場合に、半導体レーザ4から放射されたレーザ光が、光
導波路の端面で反射して半導体レーザ4における出射側
劈開端面付近に戻って来た光の強度分布を示した図であ
り、この図3中に示されている方向Xは、図4中に示さ
れている方向Xと同じである。この図3をみると従来の
光導波路では半導体レーザ4におけるレーザ光の出射点
付近には強い戻り光が生じていることが判かる。
【0011】図1に例示されている本発明の光導波路は
基板1における光の入射端側の面がクラッド層2の端面
と同一面となされており、また、図2に例示されている
本発明の光導波路では基板1における光の入射端側の面
がクラッド層2が付着されている面に対して鋭角をなす
ような傾斜面となされているが、前記した図2に示され
ている光導波路のように、基板1における光の入射端側
の面1aがクラッド層2が付着されている面に対して鋭
角をなすような傾斜面となされている方が、半導体レー
ザへの戻り光を少なくすることができるので好ましい実
施の態様といえる。図5は図2に示されているような構
成態様の光導波路(ただし図5に示されている製作法に
おいては光導波層3を選択エッチングによってエッチン
グするために図2に示されている光導波路における光導
波層3上にもクラッド層6が設けられている)を製作す
る場合の工程を説明するのに使用される図であり、図5
の(a)は例えば厚さが300ミクロン〜500ミクロ
ンのシリコンウエハ上に周知の薄膜成膜技術によって、
厚さが数ミクロンの二酸化シリコン膜をクラッド層2と
してシリコン基板1上に成膜させた後に、前記のクラッ
ド層2上に厚さが1ミクロン程度のガラス(コーニング
ガラス7059)膜を光導波層3として成膜させ、次
に、前記した光導波層3上に例えば数百ミクロンの厚さ
の二酸化シリコンのクラッド層6を成膜させて作った本
発明の光導波路の素材である。図5の(b)は前記のよ
うにクラッド層2と光導波層3とクラッド層6とが積層
された状態の光導波路の素材に、図5の(a)中に矢印
7で示されているような力を加えることにより劈開する
ことにより、基板1における光の入射端側の面1aがク
ラッド層2が付着されている面に対して鋭角をなすよう
な傾斜面が構成されているとともに、前記したシリコン
基板1が劈開面によって劈開される際に、前記したシリ
コン基板1上に積層構成されているクラッド層2及び導
波層3ならびにクラッド層6も前記したシリコン基板1
における面1aの部分において奇麗な表面状態で切断さ
れている状態の光導波路の中間成品を示す。
基板1における光の入射端側の面がクラッド層2の端面
と同一面となされており、また、図2に例示されている
本発明の光導波路では基板1における光の入射端側の面
がクラッド層2が付着されている面に対して鋭角をなす
ような傾斜面となされているが、前記した図2に示され
ている光導波路のように、基板1における光の入射端側
の面1aがクラッド層2が付着されている面に対して鋭
角をなすような傾斜面となされている方が、半導体レー
ザへの戻り光を少なくすることができるので好ましい実
施の態様といえる。図5は図2に示されているような構
成態様の光導波路(ただし図5に示されている製作法に
おいては光導波層3を選択エッチングによってエッチン
グするために図2に示されている光導波路における光導
波層3上にもクラッド層6が設けられている)を製作す
る場合の工程を説明するのに使用される図であり、図5
の(a)は例えば厚さが300ミクロン〜500ミクロ
ンのシリコンウエハ上に周知の薄膜成膜技術によって、
厚さが数ミクロンの二酸化シリコン膜をクラッド層2と
してシリコン基板1上に成膜させた後に、前記のクラッ
ド層2上に厚さが1ミクロン程度のガラス(コーニング
ガラス7059)膜を光導波層3として成膜させ、次
に、前記した光導波層3上に例えば数百ミクロンの厚さ
の二酸化シリコンのクラッド層6を成膜させて作った本
発明の光導波路の素材である。図5の(b)は前記のよ
うにクラッド層2と光導波層3とクラッド層6とが積層
された状態の光導波路の素材に、図5の(a)中に矢印
7で示されているような力を加えることにより劈開する
ことにより、基板1における光の入射端側の面1aがク
ラッド層2が付着されている面に対して鋭角をなすよう
な傾斜面が構成されているとともに、前記したシリコン
基板1が劈開面によって劈開される際に、前記したシリ
コン基板1上に積層構成されているクラッド層2及び導
波層3ならびにクラッド層6も前記したシリコン基板1
における面1aの部分において奇麗な表面状態で切断さ
れている状態の光導波路の中間成品を示す。
【0012】前記した図5の(b)に示されている光導
波路の素材は、次いで光導波層3を構成しているガラス
に対するエッチングレートが大きく、クラッド層2,6
を構成している二酸化シリコンに対するエッチングレー
トが小さなエッチング液を用いて選択エッチングを行な
って、図5の(c)に示されているようにガラスによる
光導波層3の端面3aと、二酸化シリコンによって形成
されているクラッド層2の端面2aとの間に所定の距離
ΔLが形成されるようにする。前記した所定の距離ΔL
は、既述のように光導波路への入射光の波長をλとし、
また、光導波路までの入射光の光路の媒質の屈折率をn
としたときに、 ΔL=(2i+1)λ/4n {ただしiは0,1,
2,3…}によって示されるものである。前記した選択
エッチングに使用できるエッチング液としては、例えば
カテコール3グラム、エチレンジアミン17ミリリット
ル、水8ミリリットルよりなる溶液を用いることができ
る。前記した所定の距離ΔLはエッチング時間を制御す
ることにより容易に得られる。
波路の素材は、次いで光導波層3を構成しているガラス
に対するエッチングレートが大きく、クラッド層2,6
を構成している二酸化シリコンに対するエッチングレー
トが小さなエッチング液を用いて選択エッチングを行な
って、図5の(c)に示されているようにガラスによる
光導波層3の端面3aと、二酸化シリコンによって形成
されているクラッド層2の端面2aとの間に所定の距離
ΔLが形成されるようにする。前記した所定の距離ΔL
は、既述のように光導波路への入射光の波長をλとし、
また、光導波路までの入射光の光路の媒質の屈折率をn
としたときに、 ΔL=(2i+1)λ/4n {ただしiは0,1,
2,3…}によって示されるものである。前記した選択
エッチングに使用できるエッチング液としては、例えば
カテコール3グラム、エチレンジアミン17ミリリット
ル、水8ミリリットルよりなる溶液を用いることができ
る。前記した所定の距離ΔLはエッチング時間を制御す
ることにより容易に得られる。
【0013】本発明の光導波路における半導体レーザへ
の戻り光の低減効果は、実験の結果によるとクラッド層
2の膜厚と、光導波層3の膜厚との比に関連しており、
前記したクラッド層2の膜厚と、光導波層3の膜厚とが
略々等しい場合に半導体レーザへの戻り光が最も少なく
なることが判かった。
の戻り光の低減効果は、実験の結果によるとクラッド層
2の膜厚と、光導波層3の膜厚との比に関連しており、
前記したクラッド層2の膜厚と、光導波層3の膜厚とが
略々等しい場合に半導体レーザへの戻り光が最も少なく
なることが判かった。
【0014】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように本発明の光導波路は、光導波路への入射光の波
長をλとし、また、光導波路までの入射光の光路の媒質
の屈折率をnとしたときに、光導波路におけるクラッド
層の光の入射端面と光導波層の光の入射端面との入射光
に対する光路差ΔLが、 ΔL=(2i+1)λ/4n {ただしiは0,1,
2,3…} 入射光の波長の四分の一の奇数倍であるために、前記し
た光導波路におけるクラッド層の光の入射端面からの反
射光の位相と、光導波層の光の入射端面からの反射光の
位相とが互に逆相になるために、前記した光導波路の端
面で反射したレーザ光が半導体レーザ4に戻り光として
与えられることがなくなり、戻り光によって半導体レー
ザ4の発振出力に変動を生じさせたり、あるいは例えば
半導体レーザにモードホップ現象が起こさせたりするな
どの半導体レーザ4の動作を不安定にさせることがない
のであり、本発明によれば既述した従来の問題点は良好
に解決できる。
なように本発明の光導波路は、光導波路への入射光の波
長をλとし、また、光導波路までの入射光の光路の媒質
の屈折率をnとしたときに、光導波路におけるクラッド
層の光の入射端面と光導波層の光の入射端面との入射光
に対する光路差ΔLが、 ΔL=(2i+1)λ/4n {ただしiは0,1,
2,3…} 入射光の波長の四分の一の奇数倍であるために、前記し
た光導波路におけるクラッド層の光の入射端面からの反
射光の位相と、光導波層の光の入射端面からの反射光の
位相とが互に逆相になるために、前記した光導波路の端
面で反射したレーザ光が半導体レーザ4に戻り光として
与えられることがなくなり、戻り光によって半導体レー
ザ4の発振出力に変動を生じさせたり、あるいは例えば
半導体レーザにモードホップ現象が起こさせたりするな
どの半導体レーザ4の動作を不安定にさせることがない
のであり、本発明によれば既述した従来の問題点は良好
に解決できる。
【図1】本発明の光導波路の一実施例の概略構成を示す
側面図である。
側面図である。
【図2】本発明の光導波路の他の実施例の概略構成を示
す側面図である。
す側面図である。
【図3】光導波路の光の入射端面からの反射光の強度分
布を示す図である。
布を示す図である。
【図4】光導波路の光の入射端面からの反射光の強度分
布を示す図である。
布を示す図である。
【図5】本発明の光導波路の製作過程を説明するための
側面図である。
側面図である。
【図6】光導波層の屈折率よりも屈折率の大きな物質を
基板に用いて光導波路が構成される場合における光導波
路の基本的な構成を例示した側面図である。
基板に用いて光導波路が構成される場合における光導波
路の基本的な構成を例示した側面図である。
【図7】半導体レーザから放射されたレーザ光を端面結
合法を適用して光導波路に入射させる場合の説明図であ
る。
合法を適用して光導波路に入射させる場合の説明図であ
る。
1…基板、2,6…クラッド層(クラッド層)、3…光
導波層、1a,3a…端面、4…半導体レーザ、5…レ
ーザ光、
導波層、1a,3a…端面、4…半導体レーザ、5…レ
ーザ光、
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年8月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】屈折率の高い透光性物質の薄膜の表裏両
面に屈折率の低い物質の層を設け、前記した屈折率の高
い透光性物質の薄膜内に光を導波させるように構成した
光導波路は、従来から光通信に用いられている光フアイ
バーの他、モノリシック光集積回路,ハイブリッド光集
積回路,準ハイブリッド光集積回路等のような光集積回
路や、その他の光回路における光導波路として広く用い
られている。図6は光導波層の屈折率よりも屈折率の大
きな物質を基板に用いて光導波路が構成される場合にお
ける光導波路の基本的な構成を示している図であり、図
において1は例えばシリコン基板、2は例えば二酸化シ
リコンによるクラッド層(バッフア層)、3は例えばコ
ーニング社の#7059のガラスによる光導波層であ
る。前記した基板1として光導波層の構成物質の屈折率
よりも屈折率よりも小さな物質が使用された場合には、
基板1自体がクラッド層として使用できるので前記した
クラッド層2は不用である。
面に屈折率の低い物質の層を設け、前記した屈折率の高
い透光性物質の薄膜内に光を導波させるように構成した
光導波路は、従来から光通信に用いられている光フアイ
バーの他、モノリシック光集積回路,ハイブリッド光集
積回路,準ハイブリッド光集積回路等のような光集積回
路や、その他の光回路における光導波路として広く用い
られている。図6は光導波層の屈折率よりも屈折率の大
きな物質を基板に用いて光導波路が構成される場合にお
ける光導波路の基本的な構成を示している図であり、図
において1は例えばシリコン基板、2は例えば二酸化シ
リコンによるクラッド層(バッフア層)、3は例えばコ
ーニング社の#7059のガラスによる光導波層であ
る。前記した基板1として光導波層の構成物質の屈折率
よりも屈折率よりも小さな物質が使用された場合には、
基板1自体がクラッド層として使用できるので前記した
クラッド層2は不用である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明の光導
波路の具体的な内容を詳細に説明する。図1は本発明の
光導波路の一実施例の概略構成を示す側面図、図2は本
発明の光導波路の他の実施例の概略構成を示す側面図、
図3及び図4は光導波路の光の入射端面からの反射光の
強度分布を示す図、図5は本発明の光導波路の製作過程
を説明するための側面図である。本発明の光導波路を示
す図1において、1は基板(例えば、単結晶シリコン基
板)、2は例えば二酸化シリコンによるクラッド層(バ
ッフア層)、3は例えばコーニング社の#7059のガ
ラスによる光導波層である。そして、本発明の光導波路
では単結晶シリコン基板1上に二酸化シリコンのクラッ
ド層2とガラスの光導波層3とを積層して構成させた光
導波路におけるクラッド層2の光の入射端面2aと光導
波層3の光の入射端面3aとの間に、入射光に対して所
定の光路差ΔLを設けている。前記した光導波路におけ
るクラッド層2の光の入射端面2aと光導波層3の光の
入射端面3aとの間に設けられている前記した所定の光
路差ΔLは、光導波路への入射光の波長をλとし、ま
た、光導波路までの入射光の光路の媒質の屈折率をnと
したときに、 ΔL=(2i+1)λ/4n {ただしiは0,1,
2,3…}によつて示されるものである。
波路の具体的な内容を詳細に説明する。図1は本発明の
光導波路の一実施例の概略構成を示す側面図、図2は本
発明の光導波路の他の実施例の概略構成を示す側面図、
図3及び図4は光導波路の光の入射端面からの反射光の
強度分布を示す図、図5は本発明の光導波路の製作過程
を説明するための側面図である。本発明の光導波路を示
す図1において、1は基板(例えば、単結晶シリコン基
板)、2は例えば二酸化シリコンによるクラッド層(バ
ッフア層)、3は例えばコーニング社の#7059のガ
ラスによる光導波層である。そして、本発明の光導波路
では単結晶シリコン基板1上に二酸化シリコンのクラッ
ド層2とガラスの光導波層3とを積層して構成させた光
導波路におけるクラッド層2の光の入射端面2aと光導
波層3の光の入射端面3aとの間に、入射光に対して所
定の光路差ΔLを設けている。前記した光導波路におけ
るクラッド層2の光の入射端面2aと光導波層3の光の
入射端面3aとの間に設けられている前記した所定の光
路差ΔLは、光導波路への入射光の波長をλとし、ま
た、光導波路までの入射光の光路の媒質の屈折率をnと
したときに、 ΔL=(2i+1)λ/4n {ただしiは0,1,
2,3…}によつて示されるものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】図2は光の入射側の端面1aがクラッド層
2が付着されている面に対して鋭角をなすような傾斜面
となされているシリコン基板1上に、厚さが2ミクロン
の二醍化シリコンによるクラッド層2と、コーニング社
の#7059のガラスを用いた厚さが2ミクロンの光導
波路層3とを順次に積層し、また光導波路におけるクラ
ッド層2の光の入射端面2aと光導波層3の光の入射端
面3aとの間に、波長が780nmの入射光の波長の四
分の一の距離と対応しているΔLの光路差を設けて構成
した光導波路と、前記した光導波賂におけるクラッド層
2の光の入射端面2aから距離L=20ミクロンの位置
に、半導体レーザの出射側劈開端面が位置している状態
に設置された半導体レーザ4とを示している図である。
図4は図2中に示されている半導体レーザ4から放射さ
れたレーザ光が、光導波路の端面で反射して半導体レー
ザ4における出射側劈開端面付近に戻つて来た光の強度
分布を示しており、図4中に示されている方向Xは、図
2中の0から+Xの方向及び0から−Xの方向とに対応
している。この図4をみると本発明の光導波路では半導
体レーザ4におけるレーザ光の出射点付近には戻り光を
生じさせないことが判かる。
2が付着されている面に対して鋭角をなすような傾斜面
となされているシリコン基板1上に、厚さが2ミクロン
の二醍化シリコンによるクラッド層2と、コーニング社
の#7059のガラスを用いた厚さが2ミクロンの光導
波路層3とを順次に積層し、また光導波路におけるクラ
ッド層2の光の入射端面2aと光導波層3の光の入射端
面3aとの間に、波長が780nmの入射光の波長の四
分の一の距離と対応しているΔLの光路差を設けて構成
した光導波路と、前記した光導波賂におけるクラッド層
2の光の入射端面2aから距離L=20ミクロンの位置
に、半導体レーザの出射側劈開端面が位置している状態
に設置された半導体レーザ4とを示している図である。
図4は図2中に示されている半導体レーザ4から放射さ
れたレーザ光が、光導波路の端面で反射して半導体レー
ザ4における出射側劈開端面付近に戻つて来た光の強度
分布を示しており、図4中に示されている方向Xは、図
2中の0から+Xの方向及び0から−Xの方向とに対応
している。この図4をみると本発明の光導波路では半導
体レーザ4におけるレーザ光の出射点付近には戻り光を
生じさせないことが判かる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】図3は図6に示されている従来の光導波路
のように、クラッド層2の光の入射端面と光導波層3の
光の入射端面との間の光路差ΔL=0となるようにし
て、シリコン基板1上に、厚さが2ミクロンの二酸化シ
リコンによるクラッド層2と、コーニング社の#705
9のガラスを用いた厚さが2ミクロンの光導波路層3と
を順次に積層して構成した光導波路について、前記した
光導波路におけるクラッド層2の光の入射端面、及び光
導波層3の光の入射端面から距離L=20ミクロンの位
置に、半導体レーザの出射側劈開端面が位置している状
態に設置された半導体レーザ4からレーザ光を放射した
場合に、半導体レーザ4から放射されたレーザ光が、光
導波路の端面で反射して半導体レーザ4における出射側
劈開端面付近に戻つて来た光の強度分布を示した図であ
り、この図3中に示されている方向Xは、図4中に示さ
れている方向Xと同じである。この図3をみると従来の
光導波路では半導体レーザ4におけるレーザ光の出射点
付近には強い戻り光が生じていることが判かる。
のように、クラッド層2の光の入射端面と光導波層3の
光の入射端面との間の光路差ΔL=0となるようにし
て、シリコン基板1上に、厚さが2ミクロンの二酸化シ
リコンによるクラッド層2と、コーニング社の#705
9のガラスを用いた厚さが2ミクロンの光導波路層3と
を順次に積層して構成した光導波路について、前記した
光導波路におけるクラッド層2の光の入射端面、及び光
導波層3の光の入射端面から距離L=20ミクロンの位
置に、半導体レーザの出射側劈開端面が位置している状
態に設置された半導体レーザ4からレーザ光を放射した
場合に、半導体レーザ4から放射されたレーザ光が、光
導波路の端面で反射して半導体レーザ4における出射側
劈開端面付近に戻つて来た光の強度分布を示した図であ
り、この図3中に示されている方向Xは、図4中に示さ
れている方向Xと同じである。この図3をみると従来の
光導波路では半導体レーザ4におけるレーザ光の出射点
付近には強い戻り光が生じていることが判かる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】図1に例示されている本発明の光導波路は
基板1における光の入射端側の面がクラッド層2の端面
と同一面となされており、また、図2に例示されている
本発明の光導波路では基板1における光の入射端側の面
がクラッド層2が付着されている面に対して鋭角をなす
ような傾斜面となされているが、前記した図2に示され
ている光導波路のように、基板1における光の入射端側
の面1aがクラッド層2が付着されている面に対して鋭
角をなすような傾斜面となされている方が、半導体レー
ザへの戻り光を少なくすることができるので好ましい実
施の態様といえる。図5は図2に示されているような構
成態様の光導波路(ただし図5に示されている製作法に
おいては光導波層3を選択エッチングによつてエッチン
グするために図2に示されている光導波路における光導
波層3上にもクラッド層6が設けられている)を製作す
る場合の工程を説明するのに使用される図であり、図5
の(a)は例えば厚さが300ミクロン〜500ミクロ
ンのシリコンウエハ上に周知の薄膜成膜技術によつて、
厚さが数ミクロンの二酸化シリコン膜をクラッド層2と
してシリコン基板1上に成膜させた後に、前記のクラッ
ド層2上に厚さが1ミクロン程度のガラス(コーニング
ガラス#7059)膜を光導波層3として成膜させ、次
に、前記した光導波層3上に例えば数百ミクロンの厚さ
の二酸化シリコンのクラッド層6を成膜させて作つた本
発明の光導波路の素材である。図5の(b)は前記のよ
うにクラッド層2と光導波層3とクラッド層6とが積層
された状態の光導波路の素材に、図5の(a)中に矢印
7で示されているような力を加えることにより劈開する
ことにより、基板1における光の入射端側の面1aがク
ラッド層2が付着されている面に対して鋭角をなすよう
な傾斜面が構成されているとともに、前記したシリコン
基板1が劈開面によつて劈開される際に、前記したシリ
コン基板1上に積層構成されているクラッド層2及び導
波層3ならびにクラッド層6も前記したシリコン基板1
における面1aの部分において奇麗な表面状態で切断さ
れている状態の光導波路の中間成品を示す。 ─────────────────────────────────────────────────────
基板1における光の入射端側の面がクラッド層2の端面
と同一面となされており、また、図2に例示されている
本発明の光導波路では基板1における光の入射端側の面
がクラッド層2が付着されている面に対して鋭角をなす
ような傾斜面となされているが、前記した図2に示され
ている光導波路のように、基板1における光の入射端側
の面1aがクラッド層2が付着されている面に対して鋭
角をなすような傾斜面となされている方が、半導体レー
ザへの戻り光を少なくすることができるので好ましい実
施の態様といえる。図5は図2に示されているような構
成態様の光導波路(ただし図5に示されている製作法に
おいては光導波層3を選択エッチングによつてエッチン
グするために図2に示されている光導波路における光導
波層3上にもクラッド層6が設けられている)を製作す
る場合の工程を説明するのに使用される図であり、図5
の(a)は例えば厚さが300ミクロン〜500ミクロ
ンのシリコンウエハ上に周知の薄膜成膜技術によつて、
厚さが数ミクロンの二酸化シリコン膜をクラッド層2と
してシリコン基板1上に成膜させた後に、前記のクラッ
ド層2上に厚さが1ミクロン程度のガラス(コーニング
ガラス#7059)膜を光導波層3として成膜させ、次
に、前記した光導波層3上に例えば数百ミクロンの厚さ
の二酸化シリコンのクラッド層6を成膜させて作つた本
発明の光導波路の素材である。図5の(b)は前記のよ
うにクラッド層2と光導波層3とクラッド層6とが積層
された状態の光導波路の素材に、図5の(a)中に矢印
7で示されているような力を加えることにより劈開する
ことにより、基板1における光の入射端側の面1aがク
ラッド層2が付着されている面に対して鋭角をなすよう
な傾斜面が構成されているとともに、前記したシリコン
基板1が劈開面によつて劈開される際に、前記したシリ
コン基板1上に積層構成されているクラッド層2及び導
波層3ならびにクラッド層6も前記したシリコン基板1
における面1aの部分において奇麗な表面状態で切断さ
れている状態の光導波路の中間成品を示す。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】周知のように光は媒質
の屈折率が変化している部分で反射するが、半導体レー
ザ4から放射して屈折率がn3(=1)の空気中を進行
しているレーザ光が、屈折率n1(=1.54)のガラ
スの光導波層3と屈折率n2(=1.48)のクラッド
層2とからなる光導波路に垂直に入射した場合には、約
4%のレーザ光がガラスの光導波路の端面で反射するこ
とになる。前記のように光導波路の端面で反射したレー
ザ光が、半導体レーザ4に戻り光として与えられた場合
には、例えば半導体レーザ4の発振出力に変動を生じさ
せたり、あるいは例えば半導体レーザにモードホップ現
象が起こさせたりするなど、半導体レーザ4の動作を不
安定にさせることが問題になる。
の屈折率が変化している部分で反射するが、半導体レー
ザ4から放射して屈折率がn3(=1)の空気中を進行
しているレーザ光が、屈折率n1(=1.54)のガラ
スの光導波層3と屈折率n2(=1.48)のクラッド
層2とからなる光導波路に垂直に入射した場合には、約
4%のレーザ光がガラスの光導波路の端面で反射するこ
とになる。前記のように光導波路の端面で反射したレー
ザ光が、半導体レーザ4に戻り光として与えられた場合
には、例えば半導体レーザ4の発振出力に変動を生じさ
せたり、あるいは例えば半導体レーザにモードホップ現
象が起こさせたりするなど、半導体レーザ4の動作を不
安定にさせることが問題になる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】00012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】図1に例示されている本発明の光導波路は
基板1における光の入射端側の面がクラッド層2の端面
と同一面となされており、また、図2に例示されている
本発明の光導波路では基板1における光の入射端側の面
がクラッド層2が付着されている面に対して鋭角をなす
ような傾斜面となされているが、前記した図2に示され
ている光導波路のように、基板1における光の入射端側
の面1aがクラッド層2が付着されている面に対して鋭
角をなすような傾斜面となされている方が、半導体レー
ザへの戻り光を少なくすることができるので好ましい実
施の態様といえる。図5は図2に示されているような構
成態様の光導波路(ただし図5に示されている製作法に
おいては光導波層3を選択エッチングによつてエッチン
グするために図2に示されている光導波路における光導
波層3上にもクラッド層6が設けられている)を製作す
る場合の工程を説明するのに使用される図であり、図5
の(a)は例えば厚さが300ミクロン〜500ミクロ
ンのシリコンウエハ上に周知の薄膜成膜技術によって、
厚さが数ミクロンの二酸化シリコン膜をクラッド層2と
してシリコン基板1上に成膜させた後に、前記のクラッ
ド層2上に厚さが1ミクロン程度のガラス(コーニング
ガラス7059)膜を光導波層3として成膜させ、次
に、前記した光導波層3上に例えば数ミクロンの厚さの
二酸化シリコンのクラッド層6を成膜させて作った本発
明の光導波路の素材である。図5の(b)は前記のよう
にクラッド層2と光導波層3とクラッド層6とが積層さ
れた状態の光導波路の素材に、図5の(a)中に矢印7
で示されているような力を加えることにより劈開するこ
とにより、基板1における光の入射端側の面1aがクラ
ッド層2が付着されている面に対して鋭角をなすような
傾斜面が構成されているとともに、前記したシリコン基
板1が劈開面によって劈開される際に、前記したシリコ
ン基板1上に積層構成されているクラッド層2及び導波
層3ならびにクラッド層6も前記したシリコン基板1に
おける面1aの部分において奇麗な表面状態で切断され
ている状態の光導波路の中間成品を示す。
基板1における光の入射端側の面がクラッド層2の端面
と同一面となされており、また、図2に例示されている
本発明の光導波路では基板1における光の入射端側の面
がクラッド層2が付着されている面に対して鋭角をなす
ような傾斜面となされているが、前記した図2に示され
ている光導波路のように、基板1における光の入射端側
の面1aがクラッド層2が付着されている面に対して鋭
角をなすような傾斜面となされている方が、半導体レー
ザへの戻り光を少なくすることができるので好ましい実
施の態様といえる。図5は図2に示されているような構
成態様の光導波路(ただし図5に示されている製作法に
おいては光導波層3を選択エッチングによつてエッチン
グするために図2に示されている光導波路における光導
波層3上にもクラッド層6が設けられている)を製作す
る場合の工程を説明するのに使用される図であり、図5
の(a)は例えば厚さが300ミクロン〜500ミクロ
ンのシリコンウエハ上に周知の薄膜成膜技術によって、
厚さが数ミクロンの二酸化シリコン膜をクラッド層2と
してシリコン基板1上に成膜させた後に、前記のクラッ
ド層2上に厚さが1ミクロン程度のガラス(コーニング
ガラス7059)膜を光導波層3として成膜させ、次
に、前記した光導波層3上に例えば数ミクロンの厚さの
二酸化シリコンのクラッド層6を成膜させて作った本発
明の光導波路の素材である。図5の(b)は前記のよう
にクラッド層2と光導波層3とクラッド層6とが積層さ
れた状態の光導波路の素材に、図5の(a)中に矢印7
で示されているような力を加えることにより劈開するこ
とにより、基板1における光の入射端側の面1aがクラ
ッド層2が付着されている面に対して鋭角をなすような
傾斜面が構成されているとともに、前記したシリコン基
板1が劈開面によって劈開される際に、前記したシリコ
ン基板1上に積層構成されているクラッド層2及び導波
層3ならびにクラッド層6も前記したシリコン基板1に
おける面1aの部分において奇麗な表面状態で切断され
ている状態の光導波路の中間成品を示す。
フロントページの続き (72)発明者 大江 健正 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地日本ビクター株式会社内 (72)発明者 大山 実 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地日本ビクター株式会社内 (72)発明者 昆野 俊男 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地日本ビクター株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 クラッド層と光導波層とからなる光導波
路において、クラッド層の光の入射端面と光導波層の光
の入射端面とに入射光に対して所定の光路差を設けてな
る光導波路。 - 【請求項2】 光導波路への入射光の波長をλとし、ま
た、光導波路までの入射光の光路の媒質の屈折率をnと
したときに、光導波路におけるクラッド層の光の入射端
面と光導波層の光の入射端面との入射光に対する光路差
ΔLを、 ΔL=(2i+1)λ/4n {ただしiは0,1,
2,3…}とした請求項1の光導波路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20483991A JPH0545544A (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | 光導波路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20483991A JPH0545544A (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | 光導波路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0545544A true JPH0545544A (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=16497247
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20483991A Pending JPH0545544A (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | 光導波路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0545544A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6817646B2 (en) | 2002-08-26 | 2004-11-16 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Vehicle seat |
JP2012084714A (ja) * | 2010-10-13 | 2012-04-26 | Opnext Japan Inc | 受光モジュール |
-
1991
- 1991-07-19 JP JP20483991A patent/JPH0545544A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6817646B2 (en) | 2002-08-26 | 2004-11-16 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Vehicle seat |
JP2012084714A (ja) * | 2010-10-13 | 2012-04-26 | Opnext Japan Inc | 受光モジュール |
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