JPH054480B2 - - Google Patents

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JPH054480B2
JPH054480B2 JP56197475A JP19747581A JPH054480B2 JP H054480 B2 JPH054480 B2 JP H054480B2 JP 56197475 A JP56197475 A JP 56197475A JP 19747581 A JP19747581 A JP 19747581A JP H054480 B2 JPH054480 B2 JP H054480B2
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calcium silicate
water
slurry
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Teru Takahashi
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明を石膏を含有する紙の製法に関する。 紙は現在各分野に亘り広い範囲で使用されてい
るが、その難点は燃え易いということである。紙
に不燃性乃至難燃性を賦与できれば更に新しい分
野が開拓されるばかりでなく、現在の使用分野で
も極めて有利となる。このため紙として要求され
る諸要素を維持したままで不燃性乃至難燃性を賦
与することが強く要望されている。 従来石膏を含有する紙は知られている。しかし
ながら、石膏結晶はそれ自身水性分散液から抄造
したとき、フイブリル化されたセルロース繊維の
ように繊維どうしが接着して強度を発現するとい
う性質を有しない。そのため、これを主体とする
シートを得ようとすると結晶を長く成長させて、
分散乃至抄造時に結晶繊維を絡合させて強度を発
現させるしかなかつた。例えば、特開昭52−6726
号には100μ以上に成長させた石膏ウイスカーを
主体とするシートが記されている。このようなシ
ートは、不燃性を有するが、機械的強度が極端に
小さく、しかも捲回すると表面に割れが生じ、単
なる不燃性シートであつて、到底紙とは言い得な
いものである。 一方、長く成長させた石膏結晶をセルロース繊
維に充填材として配合して紙を得ることも知られ
ている。例えば、特開昭49−63694号には0.5〜10
cmにも成長させた繊維状結晶石膏が紙の充填材と
して用いられていることが記され、また特開昭52
−8105号には100μm以上に成長させた石膏ウイス
カーを50%以下配合して紙を得ることが記されて
いる。殊に後者公報は50%を超えて石膏結晶を配
合すると紙の機械的強度を低下するために50%以
下配合することが不可欠である旨明記されてお
り、しかも石膏結晶の配合量が増大すると折り曲
げ時に表面に割れが生じ易くなり、50%もの多量
の石膏結晶が配合されると折り曲げると表面に割
れが生じ到底紙とは言い得ないものとなつてしま
う。然るに石膏結晶の配合量が全体の半量にも満
たない場合、紙に不燃性はもとより充分な難燃性
を付与することはできない。 本発明は、前記要望に応え、紙として要求され
る諸要素を維持しながら、不燃性乃至難燃性を有
する石膏含有紙を製造することを目的とする。 即ち、本発明は、下記の紙の製法を提供するも
のである。 1 珪酸カルシウムからなる二次粒子を水の存在
下で硫酸アルミニウム及び硫酸鉄から選ばれた
水溶性硫酸塩と接触させ、シリカゲルと石膏の
複合二次粒子を生成せしめ、該複合二次粒子の
水性スラリーを全固形分重量に対し50重量%以
下の繊維質物質と混合し、次いで抄造すること
を特徴とする紙の製法。 2 珪酸カルシウム二次粒子のスラリーに、全固
形分重量に対し50重量%以下の繊維質物質を混
合し、抄紙することにより得られる珪酸カルシ
ウム紙を水の存在下で硫酸アルミニウム及び硫
酸鉄から選ばれた水溶性硫酸塩と接触させるこ
とにより、該珪酸カルシウム二次粒子をシリカ
ゲルと石膏とからなる複合二次粒子に変換せし
めることを特徴とする紙の製法。 本発明者の研究によれば、珪酸カルシウムから
成る二次粒子を水の存在下で硫酸アルミニウム及
び硫酸鉄から選ばれた水溶性硫酸塩と接触させる
と、珪酸カルシウム二次粒子は崩壊したり分散し
たりすることなくその形状を失わずにシリカゲル
と石膏との複合二次粒子となること及びこの複合
二次粒子と繊維状物質の水性分散液を抄造すると
複合二次粒子が繊維物質とからまりながら相互に
連結し、機械的強度を備え、且つ折り曲げても表
面に割れを生ずることのない紙としての特性を備
えたシリカゲル−石膏含有紙が得られることが見
出される。また、本発明者の研究によれば、珪酸
カルシウムの二次粒子と繊維質物質の水性分散液
を抄造して得られる珪酸カルシウム紙を水の存在
下で、硫酸アルミニウム及び硫酸鉄から選ばれた
水溶性硫酸塩で処理すると、紙を構成している珪
酸カルシウム二次粒子は、崩壊したり分散したり
することなくその形状を失わずに且つ相互の連結
状態に実質的な変化を伴うことなくシリカゲルと
石膏との複合二次粒子となり、その結果珪酸カル
シウム紙は、紙の形態のままでシリカゲル−石膏
含有紙に変換され、しかも折り曲げても割れが生
じないという珪酸カルシウム紙の特性をそのまま
保持していることが見出された。本発明はこれら
の発見に基づき完成されたのである。 即ち、本発明により製造される紙は、シリカゲ
ルと石膏との複合二次粒子を主体として構成され
るから、優れた難燃性乃至不燃性を有し、しかも
曲率10mmRで捲回しても表面に割れが生じないと
いう紙としての特性を備え、従つて紙としての広
い利用分野はもとより不燃性乃至難燃性の要求さ
れる各種分野において使用することができる。し
かもシリカゲルと石膏を構成主体とするから、該
主体材料の特性を利用し得る用途に用いることが
できる。 本発明により製造される紙は次の点で特長づけ
られる。 即ち本発明により製造される紙は、珪酸カルシ
ウム二次粒子を硫酸アルミニウム又は硫酸鉄と水
の存在下に接触せしめて生成したシリカゲルと石
膏の複合二次粒子が多数繊維質物質とからまり合
いながら圧縮変形された状態で相互に連結して構
成されていることである。この圧縮変形された状
態としては上記複合二次粒子の形態がかなりはつ
きりと残存している程度から該粒子が著しく圧縮
変形されてほとんど扁平化してもとの粒子の形を
ほとんど残さない程度にまで変形された状態まで
包含される。この様に本発明により製造される紙
においては、シリカゲルと石膏との複合二次粒子
の形が残存した程度の変形から殆んど該粒子の形
が残らない程度にまで著しく圧縮変形させたもの
まで広い範囲でその変形状態が含まれる。 次いで本発明により製造される紙の第2の特徴
として繊維質物質の含有量が50重量%以下である
ことである。 本発明により製造される紙はシリカゲルと石膏
との複合二次粒子を主体として構成され、繊維質
物質の含有量は50重量%以下である点に大きな特
徴があり、繊維質物質はあくまで副原料である。
従つて、有機繊維に石膏を充填材として得られる
石膏含有紙とは異なり、優れた難燃性乃至不燃性
を有する。 第3番目の本発明により製造される紙の特長と
して上記シリカゲル−石膏複合二次粒子と繊維質
物質との連結状態が次の点で規定されていること
である。即ち、本発明により製造される紙を曲10
mm率Rで捲回したときにその表面に割れを生じな
いということである。この際の割れとは実質的に
複合二次粒子の絡合した連結状態が決裂した状態
を云う。この特長は本発明により製造される紙が
紙として要求される柔軟性乃至しなやかさを有
し、紙の特性を有していることを示している。 また本発明により製造される紙は次の様な性質
を有している。即ち、その厚さは通常1mm以下程
度であり、その秤量は400g/m2以下ということ
である。 本発明により製造される紙は珪酸カルシウムの
二次粒子を水の存在下に硫酸アルミニウム及び硫
酸鉄から選ばれた水溶性硫酸塩と接触させて、珪
酸カルシウムをシリカゲルと石膏との複合二次粒
子に変換せしめ、次いでこれに全固形分重量に対
し50%以下の繊維質物質を添加し、得られる混合
物の水性分散液を抄造することにより製造され
る。 本発明に於て原料として使用する珪酸カルシウ
ムから成るほぼ球状の二次粒子又はこれが水に分
散したスラリー自体は本出願前すでに良く知られ
たものであり、例えば特公昭52−43494号、特公
昭53−12526号、特公昭53−18533号、特公昭54−
4968号、特公昭558−29952号公報に記載されたも
のを例示することができる。また攪拌法以外の方
法で調製された球状二次粒子から成るスラリーも
使用出来、例えば原料スラリーをオートクレーブ
中で攪拌することなく水熱反応せしめ、必要に応
じ若干粉砕したものを例示できる。これ等珪酸カ
ルシウム球状二次粒子は珪酸カルシウム一次粒子
が多数三次元的に絡合して二次粒子を形成したも
のである。また二次粒子が主体となる限り、二次
粒子を形成しない珪酸カルシウムの一次粒子が混
在していてもよい。この際の珪酸カルシウムとし
ては、珪酸カルシウムの結晶ばかりでなく所謂準
結晶と呼ばれるトベルモライトグループの各種の
珪酸カルシウム水和物が包含され、またカリウ
ム、ナトリウム、リチウム等のアルカリ、マグネ
シヤ、アルミナ等を含むものも使用できる。具体
的には、ゾーノトライト、トベルモライト、ワラ
ストナイト、ジヤイロライト、トリカルシウムシ
リケートの如き結晶、トベルモライトグループの
各種化合物、ナトリウムカルシウムシリケート、
ペクトライト等を例示することが出来る。 本発明に於ては、硫酸アルミニウム及び硫酸鉄
から選ばれた水溶性硫酸塩を用いることを不可欠
とし、斯かる硫酸塩を用いることによつて機械的
強度に優れたシリカゲル−石膏含有紙が得られ
る。 珪酸カルシウム二次粒子と上記水溶性硫酸塩と
を接触させるに際しては水の存在下で行なう。従
つて上記二次粒子が水性スラリーの場合には、硫
酸塩はそのまま添加しても良く又水溶液として添
加してもよい。又粉末状の二次粒子を使用する場
合には硫酸塩は水溶液の形で適用する。この際の
硫酸塩の添加量は、珪酸カルシウムが反応するに
必要な量であればよい。硫酸塩を添加して珪酸カ
ルシウムと硫酸塩とを反応せしめるが、この反応
は常圧・常葦で進行するが加圧・加温することも
出来る。反応時間は使用する硫酸塩の種類や量に
より一定しないが、通常数分〜数時間程度であ
る。 珪酸カルシウム二次粒子と硫酸塩とが反応した
結果、珪酸カルシウムはシリカゲルと石膏に変化
し、珪酸カルシウム二次粒子は崩壊したり分散し
たりすることなくその形態を失わずシリカゲルと
石膏との複合二次粒子となる。 反応が終了したものは通常水洗した後、繊維質
物質及び水と混合する。 繊維質物質としては有機質繊維並びに無機質繊
維の1種又は2種以上が使用され、前者として
は、セルロース繊維の他にポリアミド、ポリエス
テル、ポリオレフインの如き各種合成繊維が、ま
た後者としてはグラスフアイバー、岩綿、石綿、
シリカフアイバー、セラミツクフアイバー、炭素
繊維、無機ウイスカー等を例示できる。 繊維質物質を混合するに際しては、該繊維を水
に懸濁し、就中有機繊維の場合は好ましくはこれ
を叩解してフイブリル化した後、石膏含有粒子よ
りも含有量が少なくなるように添加する。抄紙操
作、条件等は従来から使用されて来た操作や条件
がそのまま適用でき、またサイズ剤その他添加剤
が必要に応じ適宜に添加される。この際の添加剤
としては例えば紙力増強剤、撥水剤、耐湿性樹
脂、合成ゴムラテツクス、難燃剤等を例示出来、
これ等添加剤は目的とする紙の用途に応じて混
合、含浸または塗工により容易に添加される。 本発明により製造される紙または次のような方
法にても製造することができる。即ち、上記珪酸
カルシウム二次粒子のスラリーに、上記繊維質物
質を混合し、これから常法に従つて抄紙して珪酸
カルシウム紙を得、これを水の存在下に水溶性硫
酸塩と接触せしめて珪酸カルシウム二次粒子を、
その形態を残したままで該二次粒子を構成する珪
酸カルシウムをシリカゲルと石膏に変換せしめ、
両者の複合二次粒子に変換せしめる方法である。
上記方法に於て珪酸カルシウムを構成している
個々の珪酸カルシウム二次粒状はその形状を残し
たままで且つ相互の連結状態に実質的な変化を伴
うことなくシリカゲルと石膏との複合二次粒子に
変換される。その結果、珪酸カルシウム紙は紙の
形態のままで、シリカゲル−石膏含有紙に変換さ
れ、折り曲げても割れを生じないという珪酸カル
シウム紙の特性をそのまま保持している。 珪酸カルシウム紙を製造するに当つて繊維質物
質は得られる紙中50重量%以下の含量となるよう
に配合する。反応に当つては、紙を構成する珪酸
カルシウムが反応するに必要な量の硫酸水溶液を
添加すれば良く、反応は常圧下、加圧下でもよ
い。 珪酸カルシウムより製造する上記方法で製造さ
れた紙は石膏含有粒子スラリーから調整された紙
に比し、機械的強度が優れている。 本発明により製造される紙は珪酸カルシウム紙
に比し耐酸性並びに吸湿性が優れているという特
徴がある。 本発明に於いて抄紙後カレンダー処理を行うと
平滑で緻密な紙となり、更にスーパーカレンダー
掛けを行うことにより表面に光沢を賦与出来美し
い紙とすることができる。 本発明により製造される紙は不燃性乃至難燃性
並びに防炎性に優れるだけでなく、吸着性、吸脱
湿性、断熱性、電気絶縁性、加工性に優れている
ので、従来から使用されている難燃防炎壁紙、天
井材、ハニカムコア材、クツシヨクフロア材、工
業用断熱材、パツキング材、電気絶縁材、空調熱
交換器用エレメント、ガス吸着シート、酸性液用
紙、酸性薬品の包装材等の用途にも有効に使用
出来る。 また本発明により製造される紙は、これに有機
質繊維又はバインダー、難燃剤を添加した場合、
燃焼時に有毒ガスを発生したとしても、これ等の
ガスは紙自体に吸着される。即ち本発明により製
造される紙はこれ等ガスの吸着性能を有し、例え
ばポリ塩化ビニルの場合には燃焼時に発生する
HClは、吸着され全くまたは著しく低減されたガ
スしか発生しない。 実施例 1 生石灰47.4重量部及びシリカフラワー52.6重量
部を水2400重量部と混合した後、オートクレーブ
に装入し、温度200℃、圧力15Kg/cm2の飽和水蒸
気圧下で攪拌し乍ら5時間水熱反応せしめ、ゾー
ノトライト結晶よりなるスラリーを得た。 上記で得られたスラリーを光学顕微鏡で観察し
た。第1図はその結果を示す光学顕微鏡写真
(200倍)である。第1図から明らかなようにゾー
ノトライト結晶は、直径約10〜60μmで鞠藻状の
ほぼ球状のゾーノトライト結晶二次粒子を形成し
ていた。また、該二次粒子を超音波分散させ電子
顕微鏡下で観察した。電子顕微鏡写真(1万倍)
を示す第2図から上記二次粒子は、幅約0.03〜
0.3μm、長さ約1〜20μmの多数のゾーノライト
針状結晶から構成されていることが認められた。 次いで該スラリーを乾燥した後、これを市販の
硫酸アルミニウム水溶液(SO3濃度で約18%)を
4倍量(容量)に希釈したものと混合し5分間経
過後過水洗し、スラリーを得た。 生成物をX線回折分析した結果ゾーノトライト
結晶に基づくピークは消失しており硫酸カルシウ
ム結晶のピークのみが確認された。上記スラリー
を光学顕微鏡下で観祭した。第3図はその結果を
示す光学顕微鏡写真(200倍)であり、これより
ゾーノトライト結晶の二次粒子は、その形状をそ
のまま残して直径が約10〜60μmで鞠藻状のほぼ
球状のシリカゲルと石膏との複合二次粒子に変化
していることが認められた。複合二次粒子の外に
見える単結晶は硫酸カルシウム結晶である。 次いで、上記で得たスラリーと、叩解度SR26゜
のセルロース繊維(パルプ)を固形分重量比で
4/1と成るように調製したもの(No.1)と同じ
く3/2に調製したもの(No.2)を水に均一に分
散させ、これをタツピースタンダードマシン(目
数100メツシユ)で抄紙し、これをプレス後乾燥
した。 この時の歩留りは86%であつた。 得られた紙の特性は第1表の通りである。 尚、難燃性試験方法はJIS A13222のメツケル
バーナー法に準拠し加熱時間を3分間として、炭
化長、残炎、残塵を測定し合否を判定した。又、
PHはJIS P8133の紙及び板紙のPH試験方法に従つ
て測定した。
【表】 また、上記で得た紙を曲率10mmRで捲回した
所、その表面に割れを生じなかつた。 実施例 2 生石灰47重量部と珪石粉53重量部を、水2400重
量部と混合した後、オートクレーブに装入し、温
度200℃、圧力15Kg/cm2の飽和水蒸気圧下で攪拌
し乍ら5時間水熱反応せしめ、ゾーノトライト結
晶よりなるスラリーを得た。 上記で得られたスラリーを光学顕微鏡で観察す
ると、直径が約10〜60μmで鞠藻状のほぼ球状の
二次粒子がみられ、また、該スラリーを超音波分
散させて電子顕微鏡下で観察したところ約0.03〜
0.3μmの幅、約1〜20μmの長さの多数のゾーノ
トライト結晶針状結晶がみられた。 次いで、上記で得たゾーノトライト二次粒子よ
りなるスラリーと、叩解度SR26゜のセルロース繊
維(パルプ)を固形分重量比で4/1となるよう
に調製したものを水に分散させ、これをタツピー
スタンダードマシン(目数100メツシユ)で抄造
し、これをプレス後乾燥した。 次いで上記で得られた紙に、市販の硫酸アルミ
ニウム溶液(SO3濃度で約18%)を4倍量に希釈
したものを5分間含浸した後水洗し乾燥した。 これをX線回折分析したところ、ゾーノトライ
ト結晶に基づくピークは消失しており、硫酸カル
シウム結晶のピークとパルプのピークが認められ
た。 得られた紙の特性は第2表の通りである。
【表】 また、上記で得た紙を曲率10mmRで捲回したと
ころ、その表面に割れを生じなかつた。 実施例 3 実施例2と同様にして得られた珪酸カルシウム
紙に、市販の硫酸アルミニウム溶液(SO3濃度で
約18%)に、15分間含浸した後水洗し乾燥した。 これをX線回折分析したところ、ゾーノトライ
ト結晶に基づくピークは消失しており、硫酸カル
シウム結晶のピークとパルプのピークが、認めら
れた。 得られた紙の特性は第3表の通りである。
【表】 また、上記で得た紙を曲率10mmRで捲回したと
ころ、その表面に割れを生じなかつた。 実施例 4 沈降容積48mlに調製した石灰乳(生石灰として
47重量部)と珪石粉53重量部と水を混合して、水
体固形分重量比を24:1に調製した後、オートク
レーブに装入し、温度200℃、圧力15Kg/cm2の飽
和水蒸気圧下で攪拌し乍ら4時間水熱反応せしめ
ゾーノトライト結晶よりなるスラリーを得た。次
いで上記スラリーを水体スラリーの固形分重量比
が3/1になるように調製した後硫酸第1鉄
(FeSO4・7H2O)溶液(SO3濃度で約18%)を上
記調製したスラリーに投入し5分間経過後過水
洗し、スラリーを得た。 次いで上記で得たスラリーと、叩解度SR26の
セルロース繊維(パルプ)を固形分重量比で3/
2となるように調製したものを水に均一に分散さ
せ、これをタツピースタンダードマシン(目数
100メツシユ)で抄紙しこれをプレス後乾燥した。 尚、沈降容積の測定方法は米国特許第4162924
号明細書に記載の方法に従い、水対石灰の固形分
の比が24倍の石灰乳50mlを直径が1.3cm、容積50
ml以上の円柱状容器中で20分間静置した後、石灰
粒子が沈降した容積(ml)を測定することにより
行つた。 得られた紙の特性は第4表の通りである。
【表】 実施例 5 珪石粉100.6重量部、生石灰74.4重量部及び水
2100重量部を混合し、これを内容積3の攪拌機
つきオートクレーブに入れ、密閉後加熱し温度及
び内圧が191℃、12Kg/cm2の飽和水上気圧下で攪
拌しながら5時間水熱反応した。反応終了後、徐
冷して常圧に戻し、オートクレーブからスラリー
状の反応生成物を取り出した。 この反応生成物は、X線回折分析を行つた結
果、トベルモライトを主体とするスラリーである
ことが判明した。 また、スラリーを光学顕微鏡下で観察すると、
直径が約10〜100μmのほぼ球状の二次粒子がみら
れた。 次いで、上記スラリーを実施例1と同様に処理
せしめて得たスラリーをパルプ(叩解度SR30゜)
と該スラリーとパルプの固形分重量比を4/1と
なるように調製したものを水に均一に分散し、こ
れをタツピースタンダードマシン(目数100メツ
シユ)で抄造した後、プレスし、乾燥した。 得られた紙の特性は第5表の通りである。
【表】 実施例 6 シリカフラワー68.8重量部、生石灰81.2重量
部、及び2100重量部を混合し、これを内容積3
の攪拌機つきオートクレーブに入れ、密閉後加熱
し温度及び内圧が200℃、15Kg/cm2の飽和水上気
圧下で攪拌しながら25時間水熱反応した。反応終
了後、徐冷して常圧に戻し、オートクレーブから
スラリー状の反応生成物を取り出した。 この反応生成物は、X線回折分析を行つた結
果、トベルモライトを主体とするスラリーである
ことが判明した。 また、スラリーを光学顕微鏡下で観察すると、
直径が約10〜50μmのほぼ球状の二次粒子がみら
れた。 次いで、上記スラリーを実施例1と同様に処理
せしめて得たスラリーをパルプ(叩解度SR30゜)
と該スラリーとパルプの固形分重量比を4/1と
なるように調製したものを水に均一に分散し、こ
れをタツピースタンダードマシン(目数100メツ
シユ)で抄造した後、プレスし、乾燥した。 得られた紙の特性は第6表の通りである。
【表】 比較例 1 5%のホワイトカーボンスラリー(SiO2とし
て71.60g)を5%の水酸化カルシウムスラリー
(CaOとして33.40g)を大気圧下25℃で1時間混
合した後、オートクレーブに装入し、温度200℃、
圧力15Kg/cm2の飽和水上気圧下で攪拌しながら15
時間水熱反応せしめた。 上記で得られたスラリーをX線回折分析した結
果、ジヤイロライト型珪酸カルシウムであること
が確認された。 次いで該スラリーを乾燥後SO3濃度0.8%の硫
酸溶液に投入し、攪拌しながら1時間保持した
後、過水洗した。これをX線回折分析した結
果、硫酸カルシウムのピークのみが認められた。 次いで、上記得られたスラリーと叩解度SR30゜
のパルプを固形分重量比で4/1となるように調
製したものを水に均一に分散させこれをタツピー
スタンダードマシンで抄紙した後、プレス後乾燥
した。 この時の歩留りは63.2%であつた。 得られた紙の特性は第7表の通りである。
【表】 比較例 2 実施例1に於いて硫酸アルミニウム溶液に代え
て硫酸(SO3濃度で約0.8%)を使用し、その他
は全く同様に処理した。得られた紙の物性は次の
通り。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られたゾーノトライト
二次粒子の粒子構造を示す光学顕微鏡写真(200
倍)である。第2図は、第1図に示したゾーノト
ライト二次粒子を構成するゾーノトライト一次粒
子の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(1万倍)で
ある。第3図は、第1図に示すゾーノトライト二
次粒子に水溶性硫酸塩を接触させることにより得
られる石膏とシリカゲルから成る複合二次粒子の
粒子構造を示す光学顕微鏡写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 珪酸カルシウムからなる二次粒子を水の存在
    下で硫酸アルミニウム及び硫酸鉄から選ばれた水
    溶性硫酸塩と接触させ、シリカゲルと石膏の複合
    二次粒子を生成せしめ、該複合二次粒子の水性ス
    ラリーを全固形分重量に対し50重量%以下の繊維
    質物質と混合し、次いで抄造することを特徴とす
    る紙の製法。 2 珪酸カルシウム二次粒子のスラリーに、全固
    形分重量に対し50重量%以下の繊維質物質を混合
    し、抄紙することにより得られる珪酸カルシウム
    紙を水の存在下で硫酸アルミニウム及び硫酸鉄か
    ら選ばれた水溶性硫酸塩と接触させることによ
    り、該珪酸カルシウム二次粒子をシリカゲルと石
    膏とからなる複合二次粒子に変換せしめることを
    特徴とする紙の製法。
JP19747581A 1981-12-07 1981-12-07 紙及びその製法 Granted JPS5898493A (ja)

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