JPH0544327U - 板金折曲型具 - Google Patents
板金折曲型具Info
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- JPH0544327U JPH0544327U JP9818691U JP9818691U JPH0544327U JP H0544327 U JPH0544327 U JP H0544327U JP 9818691 U JP9818691 U JP 9818691U JP 9818691 U JP9818691 U JP 9818691U JP H0544327 U JPH0544327 U JP H0544327U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ヘミング加工の前加工であるフランジ加工に
おいて折曲げられる折曲角部の加工硬化によるヘミング
加工の折返し位置のずれを防止する。 【構成】 ヘミング加工の前加工として、ドアアウタパ
ネルの端縁部を折曲するフランジ加工を行うための板金
折曲型具において、ダイス4とパンチ5との間のクリア
ランスにおけるパネルの折曲角部に対応した部分の間隔
寸法t3を、前記折曲角部以外の部分におけるパネルの
板厚寸法Tよりも小さく設定する。これにより、フラン
ジ加工されたパネルの折曲角部の板厚寸法t3が、それ
以外の部分におけるパネルの板厚寸法Tよりも小さくな
り、折曲角部の加工硬化による強度の向上が板厚寸法が
小さくなったことによる強度の低下によって打ち消され
て、ヘミング加工時には所定位置での折返しが可能とな
る。
おいて折曲げられる折曲角部の加工硬化によるヘミング
加工の折返し位置のずれを防止する。 【構成】 ヘミング加工の前加工として、ドアアウタパ
ネルの端縁部を折曲するフランジ加工を行うための板金
折曲型具において、ダイス4とパンチ5との間のクリア
ランスにおけるパネルの折曲角部に対応した部分の間隔
寸法t3を、前記折曲角部以外の部分におけるパネルの
板厚寸法Tよりも小さく設定する。これにより、フラン
ジ加工されたパネルの折曲角部の板厚寸法t3が、それ
以外の部分におけるパネルの板厚寸法Tよりも小さくな
り、折曲角部の加工硬化による強度の向上が板厚寸法が
小さくなったことによる強度の低下によって打ち消され
て、ヘミング加工時には所定位置での折返しが可能とな
る。
Description
【0001】
本考案は、板金折曲型具に係り、特に、ヘミング加工の前加工としての板金ワ ークの折曲加工に使用される折曲型具の構造の改良に関する。
【0002】
従来より、例えば、自動車のサイドドアにおけるドアインナパネルとドアアウ タパネルとの接合構造として、各パネル夫々の端縁部同士をヘミング加工によっ て接合することが知られている。また、このヘミング加工の前加工として、ヘミ ング加工時に折返される端縁部(例えばサイドドアにあってはドアアウタパネル の端縁部)を予め、例えば直角に折曲してフランジ部分を形成しておき(この加 工を以下、フランジ加工と呼ぶ)、ヘミング加工の際における折返しの加工性を 確保するようにしている。このようなフランジ加工としては、例えば、特開昭6 2−161426号公報に示されているように、ダイスとプレッサとによって板 金ワークを挟持しておき、この板金ワークにおいてフランジ加工される端縁部を ダイスの端面から突出させておく。そして、この突出された端縁部に向ってパン チを移動させる。この際、この移動するパンチとダイスとの間には所定間隔(板 金ワークの板厚と同等若しくはそれ以上)で成るクリアランスが形成されるよう になっており、板金ワークの端縁部をこのクリアランスに沿わせて折曲げ、該端 縁部を前記ダイスとプレッサとの間に挟みこまれた部分に対して略直角に折曲し てフランジ部分を形成するようにしている。
【0003】 そして、ヘミング加工工程において、前記サイドドアにあっては、上述したよ うに端縁部がフランジ加工されたドアアウタパネルを、図7(a)に示すように 、その裏面bを上側にして設置し(この状態ではフランジ部分cが鉛直上方に起 立状態とされる)、この裏面b上で前記フランジ部分cに近接した位置にドアイ ンナパネルdの端縁部eを重合わせる。その後、ドアアウタパネルaのフランジ 部分cを折返し(図7(b)参照)、ドアアウタパネルaの端縁周辺部によって ドアインナパネルdの端縁部eを挟み込むようにして両パネルa,dを接合する ようにしている(図7(c)参照)。
【0004】
ところが、このようなヘミング加工にあっては、前加工として行ったフランジ 加工の際に、その折曲角部(図7(a)におけるA領域)が加工硬化しており、 この加工硬化した部分が他の部分よりも強度が高くなっている。このため、前記 ヘミング加工の際に、この折曲角部Aでは折返されず、この折曲角部Aから外れ た位置(例えば図7(b)におけるB位置)において折返されることがある。こ のような場合、ヘミング加工部分の見切り位置が、図7(c)に示す寸法Cだけ 後退されてしまうことになる。また、図7(b)に示すD位置で折返された場合 には見切り位置が図7(c)に仮想線で示すような突出した位置となる。このよ うに、従来の加工ではフランジ加工による加工硬化の影響を受けて見切り位置に ばらつきが生じることになり、製品(サイドドア)が所定形状に作製されなくな るといった不具合があった。
【0005】 本考案は、この点に鑑みてなされたものであって、ヘミング加工の前加工であ るフランジ加工の際の加工硬化の影響を受けることなく、所定の折返し位置での ヘミング加工を行うことができる構成を得ることを目的とする。
【0006】
上記の目的を達成するために、本考案は、ヘミング加工の前加工であるフラン ジ加工において加工硬化する部分の板厚を小さくすることによってこの部分の強 度上昇を抑制し、加工硬化による影響をヘミング加工に与えないようにした。具 体的に、請求項1記載の考案は、ヘミング加工の前加工として、ダイスに支持さ れた板金ワークの端縁部に向ってパンチを移動させてダイスとパンチとの間に形 成されるクリアランスに沿わせて前記板金ワークの端縁部を折曲するフランジ加 工を行うための板金折曲型具を対象としている。そして、前記フランジ加工によ って折曲された板金ワークの折曲角部の板厚寸法が、それ以外の部分における板 金ワークの板厚寸法よりも小さくなるように、前記ダイスとパンチとの間のクリ アランスにおける前記折曲角部に対応した部分の間隔寸法を、前記折曲角部以外 の部分における板金ワークの板厚寸法よりも小さく設定するような構成とした。
【0007】 請求項2記載の考案は、前記請求項1記載の板金折曲型具において、ダイスと パンチとの間のクリアランスにおける板金ワークの折曲角部に対応した部分の間 隔寸法を、前記折曲角部以外の部分における板金ワークの板厚寸法に対して75 %に設定するような構成とした。
【0008】 請求項3記載の考案は、請求項1または2記載の板金折曲型具において、ダイ スに、板金ワークの折曲角部を成形する角部を備えさせる。そして、ダイスとパ ンチとの間のクリアランスにおける板金ワークの折曲角部に対応した部分の間隔 寸法が、前記折曲角部以外の部分における板金ワークの板厚寸法よりも小さく設 定されるように、前記ダイスにおいて前記クリアランスを成形する成形面を、前 記角部に向うにしたがってパンチ側に向って傾斜する傾斜面で形成するような構 成とした。
【0009】
上記の構成により、本考案では以下に述べるような作用が得られる。請求項1 記載の考案では、ヘミング加工の前加工としてのフランジ加工の際には、板金ワ ークをダイスに支持しておき、この板金ワークの端縁部に向ってパンチを移動さ せる。これにより、前記ダイスとパンチとの間に形成されるクリアランスに沿っ て板金ワークの端縁部が折曲される。そして、このフランジ加工の際、前記ダイ スとパンチとの間のクリアランスにおける前記板金ワークの折曲角部に対応した 部分の間隔寸法が前記折曲角部以外の部分における板金ワークの板厚寸法よりも 小さく設定されているために、前記折曲角部は、それ以外の部分における板金ワ ークの板厚寸法よりも小さくなる。このため、この板金ワークの折曲角部は、加 工硬化による強度の向上が板厚寸法が小さくされたことによる強度の低下によっ て打ち消されることになり、この部分の強度が大きくなることがない。従って、 ヘミング加工の際には、この折曲角部において容易に折返されることになるため 、常に一定の折返し位置でのヘミング加工が可能になって製品の見切り位置のず れの発生を防止することができる。
【0010】 請求項2記載の考案では、フランジ加工によって成形された板金ワークの折曲 角部の板厚寸法は、折曲角部以外の部分の板厚寸法に対して75%に形成される 。この値は、折曲角部の強度を大幅に低下させることなしに折曲角部の加工硬化 の影響をヘミング加工に与えないような値であって、このように折曲角部の板厚 寸法を設定することで最適なヘミング加工状態を得ることができ、且つヘミング 加工部分の強度を確保できる。
【0011】 請求項3記載の考案では、ダイスにおいてクリアランスを成形する成形面を、 角部に向うにしたがってパンチ側に向って傾斜する傾斜面で形成することにより 、ダイスの成形面の一部の形状を僅かに変更するといった簡単な構成でもって、 板金ワークの折曲角部に対応した部分の間隔寸法を、前記折曲角部以外の部分に おける板金ワークの板厚寸法よりも小さく設定できるため、実用性の高い型具構 造が得られる。
【0012】
次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。また、本実施例では、ヘ ミング加工により作製される製品として自動車のサイドドアを例に挙げて説明す る。つまり、ドアアウタパネルとドアインナパネルの端縁部同士がヘミング加工 によって接合される場合について説明する。
【0013】 図1には、本考案でいう板金ワークとしてのドアアウタパネル2において、後 述するヘミング加工により折返される部分を前加工として予め折曲しておくフラ ンジ加工を行うための板金折曲型具1の縦断面を示している。この板金折曲型具 1は、ダイス4、プレッサ5及びパンチ6を備えて成っており、ダイス4とプレ ッサ5とによってドアアウタパネル2を挾持した状態でパンチ6の下方移動によ り、ドアアウタパネル2の端縁部を下方へ折曲するようにしている。以下、各部 材について説明する。
【0014】 前記ダイス4は、その上面4aにフランジ加工されるドアアウタパネル2を載 置するものであって、このダイス4の上面4aは、ドアアウタパネル2の形状に 応じた平滑面で形成されている。そして、このダイス4の特徴とする構成として は、前記ドアアウタパネル2の端縁部が折曲された際に、その折曲されて形成さ れたフランジ部分2aが対向する本考案でいう成形面としての縦壁面4bにある 。この縦壁面4bは、図2にも示すように、その上端部としての角部4eから下 方に向い鉛直方向に対して僅かな傾斜角度α(本例のものでは3°)をもって図 1における右側方向に傾斜する傾斜面4cが形成されている。また、この傾斜面 4cは所定の上下寸法t1をもって形成されている。また、この傾斜面4cの下 端位置よりも下側は鉛直方向に延びる鉛直面4dで形成されている。
【0015】 一方、前記プレッサ5は、図1の如く、前記ダイス4の上面4aに向って移動 可能とされ、ドアアウタパネル2をその上側から押え込むものである。つまり、 前記ドアアウタパネル2は、ダイス4とプレッサ5とによって挾持されるように なっている。また、このプレッサ5の図1における左側の縦壁面5aは、鉛直方 向に延びていると共に、その図2における左右方向の位置は、前記ダイス4の縦 壁面4bの上端部である角部4eよりも僅かに後退された位置(図2に置ける右 方向位置)に設定されている。
【0016】 そして、前記パンチ6は、図示しない昇降機構によって昇降移動自在となるよ うに、この昇降機構にパンチ支持ブロック7を介して取付けられている。また、 このパンチ6は、略直方体状で成っており、図1における右側の縦壁面が成形面 6aとされている。この成形面6aは、鉛直方向に延びていると共に、後述する フランジ加工にあっては、ドアアウタパネル2の端縁部に当接して、この端縁部 を下方へ折曲してフランジ部分2aを成形するようになっている。
【0017】 そして、本例の特徴とする構成としては、前記ダイス4の縦壁面4bとパンチ 6の成形面6aとの間隔(クリアランス)にある。つまり、図2の如く、パンチ 6が降下して、その成形面6aがダイス4の縦壁面4bに対向したような状態に おいて、パンチ6の成形面6aとダイス4の傾斜面4cとの間では、そのクリア ランス寸法が上方に向うにしたがって次第に小さくなっている。そして、このク リアランスは、その下端部(図2における寸法t2)にあっては、ドアアウタパ ネル2の板厚寸法Tよりも大きく設定されていると共に、前記角部4eと成形面 6aとの間である上端部(図2における寸法t3)にあっては、ドアアウタパネ ル2の板厚寸法Tよりも僅かに小さく設定されている。詳しくは、このクリアラ ンスの上端部の寸法t3は、ドアアウタパネル2の板厚寸法Tに対して75%に 設定されている。つまり、ダイス4とパンチ6との間のクリアランスにおけるド アアウタパネル2の折曲角部2bに対応した部分の間隔寸法が、前記折曲角部2 b以外の部分におけるドアアウタパネル2の板厚寸法Tよりも小さく設定されて いる。このような状態にクリアランスの寸法が設定されているために、ドアアウ タパネル2のフランジ加工にあっては、前記角部4eで成形される折曲角部2b の板厚寸法が僅かに薄く(25%減)されるようになっている。このようにして 、ダイス4の縦壁面4bの一部の形状を僅かに変更するといった簡単な構成でも って、ドアアウタパネル2の折曲角部2bに対応した部分の間隔寸法t3を、前 記折曲角部2b以外の部分におけるドアアウタパネル2の板厚寸法よりも小さく 設定できることになる。
【0018】 次に、本板金折曲型具1におけるドアアウタパネル2のフランジ加工について 説明する。先ず、前記パンチ6及びプレッサ5が共に上昇位置にある状態(図1 に仮想線で示す状態)において、図3に示すようにダイス4の上面4aにドアア ウタパネル2(例えば材質SPCC、厚さ0.7mm)を、その裏面2cを下向き にすると共に端縁部がダイス4の縦壁面4bから突出するような状態で載置し、 その後、プレッサ5を降下させて、ダイス4とプレッサ5との間でドアアウタパ ネル2を挾持させる。この状態において、図4に示す如く、パンチ6を降下させ 、該パンチ6によってドアアウタパネル2の端縁部を下方へ折曲げる。そして、 この折曲げの際、上述したように、パンチ6の成形面6aとダイス4の傾斜面4 cの上端部との間のクリアランス(図2における寸法t3)はドアアウタパネル 2の板厚Tに対して75%に設定されているために、この部分に位置するドアア ウタパネル2は、塑牲流動されて、その板厚寸法が25%減少される。つまり、 このフランジ加工において折曲された折曲角部2bの板厚寸法のみが小さくなる 。この際、前記塑性流動に伴ってフランジ部分2aの長さ寸法は僅かに長くなる 。その後、図5に示す如く、再びパンチ6が上昇されると共にプレッサ5が上昇 されて(矢印参照)、フランジ加工されたドアアウタパネル2が得られる。この ようにして得られたドアアウタパネル2は、折曲角部2bが金属組織の変化に伴 って加工硬化されており、この部分の硬度が高くなっているが、この硬度が高い 部分のみの板厚寸法が前記クリアランス寸法t3に対応して小さくされているた めに、加工硬化による強度の向上が板厚寸法が小さくされたことによる強度の低 下によって打ち消されることになって、この部分の強度は、その他の折曲されて いない部分の強度に対して同等もしくは僅かに低く設定されていることになる。
【0019】 次に、上述したようなフランジ加工されたドアアウタパネル2とドアインナパ ネル3との接合加工としてのヘミング加工について説明する。図6(a)に示す ように、先ず、フランジ加工されたドアアウタパネル2の裏面2cを上向きに載 置し、この裏面2c上で前記フランジ部分2aに近接した位置に、予め所定形状 に折曲加工されたドアインナパネル3の端縁部3aを重合わせる。この状態から 、ドアアウタパネル2のフランジ部2aに図6(a)に矢印Eで示すような荷重 を加えて、このフランジ部分2aを折返す。この際、上述したように、このドア アウタパネル2の折曲角部2bは、加工硬化による強度の向上が板厚寸法が小さ くされたことによる強度の低下によって打ち消されることになって、この部分の 強度は大きくなっておらず、この折曲角部2bにおいて容易に折返されることに なる。このようにして所定の折返し位置で折返されて(図6(b)参照)、ドア アウタパネル2の端縁部でドアインナパネル3の端縁部3aを挟み込むようにし て、両パネル2,3を接合する。
【0020】 このように、本例の構成によれば、ヘミング加工の前加工としてのフランジ加 工の際の加工硬化の影響を受けることなく、所定の折返し位置でのヘミング加工 を行うことができるため、常に一定の折返し位置でのヘミング加工を行うことが できる。そのため、製品の見切り位置のずれの発生を防止することができ、製品 の加工精度の向上を図ることができる。また、上述した折曲角部2bの板厚寸法 が薄くされる値である75%は、折曲角部2bの強度を大幅に低下させることな しに折曲角部2bの加工硬化の影響をヘミング加工に与えないような値であって 、このように折曲角部2bの板厚寸法を設定することで最適なヘミング加工状態 を得ることがき、且つヘミング加工部分の強度を確保できる。また、この値は、 ドアアウタパネル2の材質及び板厚寸法Tによっては70%程度まで低下させる ことが可能である。また、本例の構成によれば、上述した如く、フランジ加工の 際にフランジ部分2aが僅かに長くなるために、ヘミング加工におけるドアイン ナパネル3の端縁部3aを挟む込む部分の面積を大きくでき、ヘミング加工部分 の接合強度の向上も図れる。
【0021】 尚、本例の構成では、ヘミング加工により作製される製品として自動車のサイ ドドアを例に挙げて説明したが、本考案は、これに限らずボンネットなど種々の 製品に採用することができる。また、本例では、ダイス4の縦壁面4bに傾斜面 4cを形成することでパンチ6とダイス4とのクリアランスを所定形状に設定す るようにしたが、パンチ6の成形面6aを傾斜面で成形して、この両者のクリア ランスを所定形状に設定するような構成としてもよい。更に、本例では、折曲角 部2bの板厚寸法を75%に薄くするようにしたが、請求項1記載の考案にあっ ては、これに限らず、この値は適宜設定可能である。
【0022】
上述してきたように、本考案によれば、以下に述べるような効果が発揮される 。請求項1記載の考案によれば、ダイスとパンチとの間のクリアランスにおける 板金ワークの折曲角部に対応した部分の間隔寸法を、前記折曲角部以外の部分に おける板金ワークの板厚寸法よりも小さく設定するような構成として、フランジ 加工によって成形される折曲角部を、それ以外の部分における板金ワークの板厚 寸法よりも小さくするようにしたために、板金ワークの折曲角部は、加工硬化に よる強度の向上が板厚寸法が小さくされたことによる強度の低下によって打ち消 されることになり、この部分の強度が大きくなることがなくなり、ヘミング加工 の際、折曲角部において容易に折返されることになって、常に一定の折返し位置 でのヘミング加工が可能になるため、製品の見切り位置のずれの発生を防止する ことができて製品を所定形状に作製することができる。
【0023】 請求項2記載の考案によれば、ダイスとパンチとの間のクリアランスにおける 板金ワークの折曲角部に対応した部分の間隔寸法を、前記折曲角部以外の部分に おける板金ワークの板厚寸法に対して75%に設定するような構成としたために 、折曲角部の強度を大幅に低下させることなしに該折曲角部の加工硬化の影響を ヘミング加工に与えないような値を設定でき、最適なヘミング加工状態を得るこ とができると共にヘミング加工部分の強度を確保できる。
【0024】 請求項3記載の考案によれば、ダイスにおいてクリアランスを成形する成形面 を、角部に向うにしたがってパンチ側に向って傾斜する傾斜面で形成するように したために、ダイスの成形面の一部の形状を僅かに変更するといった簡単な構成 でもって、板金ワークの折曲角部に対応した部分の間隔寸法を、前記折曲角部以 外の部分における板金ワークの板厚寸法よりも小さく設定でき、実用性の高い構 成を得ることができる。
【図1】折曲型具周辺の縦断面図である。
【図2】折曲型具の要部拡大図である。
【図3】フランジ加工におけるパネル設置状態を示す折
曲型具の要部拡大図である。
曲型具の要部拡大図である。
【図4】パネルのフランジ加工状態を示す図3相当図で
ある。
ある。
【図5】フランジ加工後における図3相当図である。
【図6】ヘミング加工状態を示す図である。
【図7】従来のヘミング加工状態を示す図である。
1 板金折曲型具 2 ドアアウタパネル(板金ワーク) 2a フランジ部分 4 ダイス 4b 縦壁面(成形面) 4c 傾斜面 6 パンチ
Claims (3)
- 【請求項1】 ヘミング加工の前加工として、ダイスに
支持された板金ワークの端縁部に向ってパンチを移動さ
せてダイスとパンチとの間に形成されるクリアランスに
沿わせて前記板金ワークの端縁部を折曲するフランジ加
工を行うための板金折曲型具であって、 前記フランジ加工によって折曲された板金ワークの折曲
角部の板厚寸法が、それ以外の部分における板金ワーク
の板厚寸法よりも小さくなるように、前記ダイスとパン
チとの間のクリアランスにおける前記折曲角部に対応し
た部分の間隔寸法が、前記折曲角部以外の部分における
板金ワークの板厚寸法よりも小さく設定されていること
を特徴とする板金折曲型具。 - 【請求項2】 請求項1記載の板金折曲型具において、
ダイスとパンチとの間のクリアランスにおける板金ワー
クの折曲角部に対応した部分の間隔寸法が、前記折曲角
部以外の部分における板金ワークの板厚寸法に対して7
5%に設定されていることを特徴とする板金折曲型具。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の板金折曲型具に
おいて、ダイスは板金ワークの折曲角部を成形する角部
を備えており、ダイスとパンチとの間のクリアランスに
おける板金ワークの折曲角部に対応した部分の間隔寸法
が、前記折曲角部以外の部分における板金ワークの板厚
寸法よりも小さく設定されるように、前記ダイスにおい
て前記クリアランスを成形する成形面が、前記角部に向
うにしたがってパンチ側に向って傾斜する傾斜面で形成
されていることを特徴とする板金折曲型具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9818691U JPH0544327U (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 板金折曲型具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9818691U JPH0544327U (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 板金折曲型具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0544327U true JPH0544327U (ja) | 1993-06-15 |
Family
ID=14212990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9818691U Withdrawn JPH0544327U (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 板金折曲型具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0544327U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101006051B1 (ko) * | 2008-09-29 | 2011-01-06 | 주식회사 성우하이텍 | 블랭킹 성형방법 |
CN113982160A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-01-28 | 无锡市威华机械有限公司 | 一种四企口无损夹芯板包角工艺及金属幕墙防水结构 |
-
1991
- 1991-11-28 JP JP9818691U patent/JPH0544327U/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101006051B1 (ko) * | 2008-09-29 | 2011-01-06 | 주식회사 성우하이텍 | 블랭킹 성형방법 |
CN113982160A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-01-28 | 无锡市威华机械有限公司 | 一种四企口无损夹芯板包角工艺及金属幕墙防水结构 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19960208 |