JPH0544320Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、充填機等に用いられる容器昇降装置
に関するもので、特に容器台を下降位置に停止さ
せておくことができる容器昇降装置の上昇規制装
置に関するものである。

〔従来の技術〕

充填機では、コンベアから送られてきた容器を
容器台上に載せ、容器台が回転する間にその容器
を上方の充填ノズルに向けて上昇させて充填を行
ない、充填完了後には再び下降させてコンベア上
に排出するようになつており、この容器を昇降す
る装置は、通常、回転テーブルに昇降自在に支持
されたロツド上に容器台を取り付け、このロツド
をスプリングによつて上方へ付勢するとともに、
容器の供給、排出部では、カム等によつて容器台
を下降させるようになつている。

上記のような充填機を洗滌する場合に、充填時
と同様に容器台を昇降させると、容器台が上昇し
た際に充填ノズルに装着した洗滌用器具に当たつ
てしまうため、従来は、回転テーブルに取付けた
フツクを容器台側に引つ掛けることにより容器台
が上昇しないようにしていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

このような容器台のロツク装置では、手動によ
りロツク操作を行なうため、作業性が悪く、時間
がかかり、また操作ミスによる事故等のおそれも
あつた。

本考案は、上記欠点を除くためになされたもの
で、容器台の上昇を自動的に停止させ、また復帰
も自動的に行なうことができる容器昇降装置の上
昇規制装置を提供することを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

本考案に係る容器昇降装置の上昇規制装置は、
回転テーブルに固定された筒体に昇降可能に支持
されたロツドと、このロツド上に取付けられた容
器台と、上記ロツドを常時上方へ付勢するスプリ
ングと、回転中の所定の領域で、上記容器台をス
プリングに抗して下降させる下降手段とを備えた
容器昇降装置において、上記筒体に回転可能に支
持されたピンと、このピンと一体的に回転し、上
記ロツドに形成された係止部に係脱可能な係合部
材と、上記ピンに固定された２つのレバーと、上
記容器台の下降領域内に配設され、上記２つのレ
バーの一方に干渉する位置と、他方に干渉する位
置とに選択的に出没可能な干渉手段とを設けたも
のである。

〔作用〕

本考案に係る容器昇降装置の上昇規制装置で
は、干渉手段が、一方のレバーに干渉した際に上
記係合部材をロツドの係止部に係合させ、他方の
レバーに干渉した際に上記係合部材をロツドの係
止部から離脱させることにより、容器台の上昇停
止およびその解除が自動的に行なわれる。

〔実施例〕

以下、図示実施例により本考案を説明する。第
１図〜第５図は、本考案の一実施例装置を示すも
ので、回転テーブル２の外周寄りに、円周方向等
間隔で容器昇降装置４が設けられており、各容器
昇降装置４が以下に説明する上昇規制装置６を備
えている。

先ず、容器昇降装置４について説明する。回転
テーブル２の下面には、筒体８が固定され、この
筒体８内にロツド１０が昇降自在に支持されてい
る。このロツド１０の上端には、容器台が取付け
られ、図示しないスプリングによつて常時上方へ
付勢されている。ロツド１０の下端部に設けられ
たカムローラ１２が、カム１３によつて案内され
ることにより、排出側スターホイール１４の上流
側（第２図の上方）から供給側スターホイール１
６の下流側（第２図の下方）への間の領域で容器
台が下降されて、容器の供給および排出が行なわ
れる。また、その他の領域では、容器台がそれぞ
れに対応して上方に設けられた充填ノズルへ向け
て上昇して、容器内への充填作業が行なわれる。

次に、上記容器台を下降位置に停止させておく
上昇規制装置６の構成について説明する。上記筒
体８の側部には、一対の取付壁８ａが、回転テー
ブル２の回転方向（第２図の矢印Ａ方向）後方に
向けて張出し形成され、この取付壁８ａに水平方
向のピン１８が回転自在に支持されている（第４
図参照）。このピン１８の中間部（取付壁８ａの
間）には、係合バー２０がピン１８と一体回転可
能に固定されている。さらにそのピンの１８の回
転テーブル２外周側端部には、ピン１８を回転さ
せるためのレバー２２，２４が２本取付けられて
いる。一方のレバー２２は、第１図に示すよう
に、上記係合レバー２０とほぼ90度の角度をもつ
て取付けられ、他方のレバー２４は、上記レバー
２２とほぼ115度の角度をもつて取付けられてい
る。なお、係合バー２０および両レバー２２，２
４間の角度はこれに限定されるものではない。上
記昇降するロツド１０には、そのロツド１０が下
降している時に上記係合バー２０と向かい合う位
置に、縦長の溝１０ａが形成されている。筒体８
の両取付壁８ａ間には、長穴８ｂが形成されてお
り、昇降ロツド１０が下降している時には、係合
バー２０はその長穴８ｂを通つてロツド１０の溝
１０ａ内に嵌合しうるようになつている。

回転テーブル２の外側の、両スターホイール１
４，１６のほぼ中間に立てられた取付枠２６に、
２本のシリンダ２８，３０が上下に平行して取付
けられている。両シリンダ２８，３０のロツド３
２，３４は、回転テーブル２側へ向けて進退動す
るようになつており、下方のシリンダロツド３４
が突出しているときには、上記第１のレバー２２
（第１図下方）が鉛直方向を向いている場合にこ
れと干渉し、一方、上方のシリンダロツド３２が
突出しているときには、上記第２のレバー２４が
直上を向いている場合にこれと干渉して、ピン１
８をいずれかの方向に回転させる。また、上記筒
体８の回転テーブル２内周側には、一端３６ａが
取付壁８ａに固定され、他端３６ｂがピン１８に
取付けられたアーム３８に固定された引張りスプ
リング３６が配設され（第５図参照）、そのトル
クによつて、レバー２２，２４がシリンダロツド
３２，３４に干渉したとき以外は、ピン１８が回
転しないようになつている。

以上の構成に係る容器昇降装置４を備えた充填
機の洗滌を行なう場合には、上方のシリンダ２８
のロツド３２を突出した状態に、そして下方のシ
リンダ３０のロツド３４を後退した状態にする
（第３図の状態）。各容器昇降装置４の回転に伴な
つて容器台が下降し、両シリンダ２８，３０の正
面に達すると、２本のレバー２２，２４のうち上
方を向いている第２のレバー２４に干渉してピン
１８を回転させる。このピン１８の回転によつて
ほぼ下方を向いていた係合バー２０が、水平位置
迄振られて上記昇降ロツド１０の溝１０ａ内に嵌
入し、上記筒体８の長穴８ｂ上面に接触して停止
する（第１図の状態）。回転テーブル２が回転し
て、上記容器昇降装置４が供給側スターホイール
１６を通過するとロツド１０がスプリングにより
上昇を始めるが、ロツド１０が溝１０ａの長さだ
け上昇すると、溝１０ａの下端面が係合バー２０
の下面に接触してそれ以上の上昇は規制される。

洗滌後、通常の充填作業を行なう場合には、上
記と逆に、上方のシリンダロツド３２を後退、下
方のシリンダロツド３４を突出し状態にする。こ
の時には、各容器昇降装置４が両シリンダ２８，
３０の正面に達すると、鉛直方向を向いた第１の
レバー２２が下方のシリンダロツド３４に干渉し
て、第１図の矢印Ｂ方向へ回転する。その結果、
係合バー２０は、昇降ロツド１０の溝１０ａから
外れて、昇降ロツド１０は上昇可能な状態とな
る。

このように、シリンダ２８，３０の一方を突出
させ、他方を後退させておくことにより、係合バ
ー２０を昇降ロツド１０の溝１０ａに係合させ、
また離脱させて、容器台の上昇停止およびその解
除を自動的に行なうことができる。

なお、上昇規制装置６を構成するピン１８、係
合バー２０、レバー２２，２４、昇降ロツド１０
の溝１０ａおよびシリンダ２８，３０等は、図示
のものに限定されないことは言う迄もない。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案によれば、容器台の上
昇を自動的に停止させ、またその解除も自動的に
行なうことができるので、容器台の停止作業を短
時間で簡単に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本考案の一実施例に係る装置
を示すもので、第１図は一部を断面とした側面
図、第２図は平面図、第３図は一部を断面とした
正面図、第４図は第２図の要部の拡大断面図、第
５図は背面図である。 ２……回転テーブル、８……筒体、１０……ロ
ツド、１０ａ……ロツドの係止部（溝）、１８…
…ピン、２０……係合部材（係合バー）、２２，
２４……レバー、２８，３０……干渉手段（シリ
ンダ）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転テーブルに固定された筒体に昇降可能に支
   持されたロツドと、このロツド上に取付けられた
   容器台と、上記ロツドを常時上方へ付勢するスプ
   リングと、回転中の所定の領域で、上記容器台を
   スプリングに抗して下降させる下降手段とを備え
   た容器昇降装置において、上記筒体に回転可能に
   支持されたピンと、このピンと一体的に回転し、
   上記ロツドに形成された係止部に係脱可能な係合
   部材と、上記ピンに固定された２つのレバーと、
   上記容器台の下降領域内に配設され、上記２つの
   レバーの一方に干渉する位置と、他方に干渉する
   位置とに選択的に出没可能な干渉手段とを設け、
   この干渉手段が、一方のレバーに干渉した際に上
   記係合部材をロツドの係止部に係合させ、他方の
   レバーに干渉した際に上記係合部材をロツドの係
   止部から離脱させることを特徴とする容器昇降装
   置の上昇規制装置。